JP2631332B2 - 作動装置 - Google Patents

作動装置

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JP2631332B2
JP2631332B2 JP27479992A JP27479992A JP2631332B2 JP 2631332 B2 JP2631332 B2 JP 2631332B2 JP 27479992 A JP27479992 A JP 27479992A JP 27479992 A JP27479992 A JP 27479992A JP 2631332 B2 JP2631332 B2 JP 2631332B2
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充 田中
貫 中山
晃次 横山
喜之 伊藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、移動機構用の駆動源、
位置決め機構用の駆動源等として用いられる作動装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】精密機器における移動用または位置決め
用の作動装置の一つとして、複数の圧電素子を積層した
伸縮器と、該伸縮器にこれの伸縮方向に間隔をおいて連
結された一対の固定器とを含む作動装置がある。この作
動装置は、一方の固定器を磁性体から成る移動基準部に
変位不能に維持させた状態で伸縮器を伸長させることに
より他方の固定器を一方の固定器に対して離し、次いで
他方の固定器を移動基準部に変位不能に維持させた状態
で伸縮器を収縮させることにより一方の固定器を他方の
固定器の側へ引き寄せることにより、尺取虫状に伸縮器
の伸縮方向に移動される。
【0003】この種の作動装置においては、一般に、固
定器と伸縮器とが変位不能に連結されているから、吸着
部が移動基準部に対し傾いた状態に、固定器と伸縮器と
が連結されているか、または吸着部が移動基準部に対し
傾いた状態で伸縮器が伸縮されると、伸縮器の伸縮にと
もなって、吸着部が移動基準部に押し付けられるように
または引き付けられるように固定器が相対的に移動さ
れ、その結果移動基準部に対する固定器の移動が不安定
になる。このような作動装置では、一回の伸縮による作
動装置の変位量が一定にならないから、作動装置の移動
量が不安定になる。
【0004】
【解決しようとする課題】本発明の目的は、移動基準部
に対する固定器の移動を安定化させることにある。
【0005】
【解決手段、作用、効果】本発明の作動装置は、第1の
方向に伸縮する伸縮装置を含み、該伸縮装置は、電気的
または磁気的に伸縮される素子を備えた伸縮手段と、該
伸縮手段に前記第1の方向に間隔をおいた箇所に連結さ
れかつ前記伸縮手段の伸縮によって相寄り相離れる方向
へ変位される複数の固定手段であって移動基準部を磁気
的に吸着可能の第1の状態と移動基準部を磁気的に吸着
不能の第2の状態とに選択的に切換え可能の磁気的吸着
部を有する複数の固定手段と、前記固定手段に個々に対
応して設けられかつ対応する固定手段を前記伸縮手段
に、前記第1の方向と直交する第2の方向へ揺動可能に
連結する連結手段とを備え、前記第1の方向が水平方向
でありかつ前記吸着部が下方の側であるとしたとき、前
記第2の方向は上下方向であることを特徴とする。
【0006】伸縮手段が伸長されるとき、一方の固定手
段はこれの吸着部が第1の状態におかれることにより磁
性体からなる移動基準部に磁気的に吸着固定され、他方
の固定手段はこれの吸着部が第2の状態におかれること
により移動基準部から解放される。このため、他方の固
定手段は、伸縮手段の伸長により一方の固定手段から離
される。これに対し、伸縮手段が収縮されるとき、一方
の固定手段はこれの吸着部が第2の状態におかれること
により移動基準部から解放され、他方の固定手段はこれ
の吸着部が第1の状態におかれることにより移動基準部
に磁気的に吸着固定される。このため、一方の固定手段
は、伸縮手段の収縮により他方の固定手段の側に引き寄
せられる。
【0007】上記のように、両固定手段の吸着部を第1
の状態と第2の状態とに選択的に切り換え、これと同期
して伸縮手段を伸縮させることにより、作動装置が移動
基準部に対してまたは移動基準部が作動装置に対して移
動される。このため、移動させるべき部材、位置決めす
べき部材等の被移動部材を、第1の固定手段、第2の固
定手段、および磁性体から成る移動基準部のいずれかに
取り付けることにより、もしくは被移動部材自体を移動
基準部とすることにより、被移動部材を移動させること
ができる。
【0008】両固定手段が伸縮手段に第2の方向へ揺動
可能に連結されていると、吸着部が移動基準部に常に正
しい状態で接触するから、吸着部が移動基準部に押し付
けられるまたは引き付けられるように固定手段が相対的
に移動されることがない。その結果、本発明によれば、
移動基準部に対する固定手段の移動が安定化し、その結
果、一回の伸縮による被移動部材の変位量が一定にな
り、被移動部材の移動量が安定化する。
【0009】前記第1および第2の方向と直交する第3
の方向への固定手段の揺動を対応する連結手段により阻
止することが好ましい。これにより、両固定手段が第3
の方向へ相対的に変位しないから、ガイド等を用いるこ
となく、被移動部材を伸縮手段の伸縮方向へ移動させる
ことができる。前記伸縮手段は、前記第1の方向に伸縮
可能の複数の伸縮器であって前記第3の方向に隣り合っ
て配置されかつ前記固定手段に並列的に連結された複数
の伸縮器を備えることが好ましい。これにより、伸縮器
の伸縮量を伸縮器毎に変えることにより、両固定手段の
相対的なヨーイング(横揺れ)量を修正することができ
る。前記連結手段は、前記第1の方向に間隔をおきかつ
互いに対向された一対の板状部であって前記第3の方向
へ連続して伸びる接続部において互いに一体的に接続さ
れた一対の板状部を有することができる。この場合、一
方の板状部は前記伸縮手段に連結され、他方の板状部は
前記固定手段に連結される。
【0010】
【実施例】図1を参照するに、作動装置10は、少なく
とも一方向(図1において、左右方向)に伸縮する伸縮
装置12と、伸縮装置12に配置されかつ光線を干渉さ
せる光学装置14と、光学装置14により形成された干
渉光線を基に伸縮装置12の伸縮量を測定し、伸縮装置
12の伸縮を制御する演算制御装置16とを含む。
【0011】図2を参照するに、伸縮装置12は、電
圧、磁界等の電気力または磁気力により伸縮される素子
を備えた一対の伸縮器18と、該伸縮器の伸縮方向(図
2において、左右方向)における端部に連結された固定
器20,22と、該固定器に個々に対応して設けられか
つ対応する固定器を伸縮器18の端部に連結する一対の
継手24,26とを備える。
【0012】伸縮器18は、圧電素子、電歪素子、およ
び磁歪素子のように電気的または磁気的に伸縮可能の複
数の素子をその伸縮方向に積層した積層体と、該積層体
に電圧、磁場等を作用させる電極またはコイルとを備え
る公知のものである。伸縮器18は、前後方向に隣り合
って配置されており、また固定器20,22に並列的に
連結されている。
【0013】固定器20,22は、磁気チャックのよう
に、電磁石、電磁石と永久磁石により、磁性体を吸着可
能の第1の状態と磁性体を吸着不能の第2の状態とに選
択的に切り換えられる磁気的な吸着部28を有する磁気
固定器である。このような磁気固定器は、磁気吸着固定
装置、磁気吸着保持装置等と称されている磁気装置であ
り、例えば、特公昭58−43215号公報、特開昭6
0−130106号公報、特公平1−13203号公
報、特開平2−261791号公報等に記載されてい
る。
【0014】図示の例では、固定器20,22は、四角
柱状の形をしているが、他の多角柱状または円柱状の形
をしていてもよい。固定器20,22の吸着部28は、
平坦面である。固定器20,22は、吸着部28が同一
面内に位置するように、吸着部28と直角の面において
伸縮器18の伸縮方向の端面に接着、ビス止め等の手法
により継手24,26を介して連結されている。
【0015】図2に示す例のように吸着部28が平坦面
である場合、磁性体から成る移動基準部は平坦面であ
る。しかし、移動基準部の形状に応じて、吸着部28
は、図2に2点鎖線28aで示すように、所定の曲率半
径を有する蒲鉾状の凹面であってもよいし、これとは逆
の蒲鉾状の凸面であってもよく、さらには、球面状の凹
面または凸面であってもよい。
【0016】継手24,26のそれぞれは、伸縮器18
の伸縮方向に間隔をおきかつ互いに対向された一対の板
状部30を有する。両板状部30は、該板状部の上下方
向における中央部を前後方向へ連続して伸びる接続部3
2により、上下方向における中央部において一体的に接
続されている。一方の板状部30は両伸縮器18の端部
に連結され、他方の板状部30は対応する固定器20ま
たは22に連結されている。
【0017】このため、固定器20,22のそれぞれ
は、対応する継手24または26により、板状部30の
上下方向における中央部を前後方向へ伸びる軸線の周り
に角度的に回転可能に伸縮器18に連結されている。す
なわち、固定器20,22のそれぞれは、板状部30の
上下方向における中央部を中心に上下方向に揺動可能に
伸縮器18に連結されている。
【0018】このような継手24,26は、例えば、6
面体状の金属ブロックをその対向する2つの面の側から
切込み34を形成することにより製作することができ
る。なお、図3に示すように、他方の板状部と対応する
固定器20または22とを一体化してもよい。また、両
板状部30を接続部32により一体的に連結した継手の
代わりに、両板状部を前後方向へ伸びる枢軸ピンにより
連結してもよい。
【0019】図1に示すように、固定器20および22
の吸着部28と反対側の面には、それぞれ、プレート3
6および38が接着剤、ボルト等により固定されてい
る。プレート36,38は、相手側に突出する凸部と、
相手側の凸部を受け入れる凹部とをそれぞれ有してお
り、また凸部が伸縮装置12の伸縮方向と直交する方向
に隣り合うように配置されている。前記凸部と前記凹部
とは、対向されるZ字状の端面を対応するプレート3
6,38に規定する。
【0020】固定器20,22は、対応する吸着部が第
1の状態におかれると、移動基準部に磁気的に吸着固定
されることにより、移動基準部に対し移動不能の状態に
おかれるが、対応する吸着部が第2の状態におかれる
と、移動基準部から解放されることにより、移動基準部
に対し移動可能の状態におかれる。
【0021】一方の固定器20の吸着部28が第1の状
態におかれかつ他方の固定器22の吸着部が第2の状態
におかれた状態で、伸縮器18が伸長(または収縮)さ
れると、他方の固定器22は一方の固定器20に対して
離れる方向(または接近する方向)へ移動される。一方
の固定器20の吸着部28が第2の状態におかれかつ他
方の固定器22の吸着部が第1の状態におかれた状態
で、伸縮器18が収縮(または伸長)されると、一方の
固定器20は他方の固定器22に対して接近する方向
(または離れる方向)へ移動される。このような工程を
繰り返すことにより、伸縮装置12は移動基準部に対し
尺取虫状に移動される。
【0022】伸縮装置12のように、両固定器20,2
2が伸縮器18に上下方向へ揺動可能に連結されている
と、吸着部28が移動基準部に常に正しい状態で接触す
るから、吸着部28が移動基準部に押し付けられるよう
に、または引き付けられるように、固定器20,22が
相対的に移動することがない。その結果、移動基準部に
対する固定器20,22の移動が安定化するから、一回
の伸縮による被移動部材10の変位量が一定になり、被
移動部材の移動量が安定化する。
【0023】図1に示すように、光学装置14は、レー
ザ発振器、レーザダイオード、発光ダイオード等、単色
光またはそれに近い光を発生する光源40を含む。光源
40から発生される光線は、レンズ42により平行光線
に変更される。この平行光線は、ビームスプリッタ44
により2つの光線B1 ,B2 に分割される。分割光線B
1 およびB2 は、それぞれ、分割光線毎に設けられたガ
イド46および48と、共通の波長板50とを介して、
分割光線毎に設けられた反射鏡52および54に照射さ
れる。
【0024】光源40とレンズ42とは、一方の固定器
20(または、プレート36)に配置されている。ビー
ムスプリッタ44と光ガイド46,48と波長板50と
は、光線B1 およびB2 をそれぞれ図2に示す伸縮装置
14の伸縮方向(図において左右方向)と平行に指向さ
せて反射鏡52および54に入射させるように、一方の
固定器20のプレート36に配置されている。
【0025】反射鏡52は、反射鏡52からの反射光線
B3 の進行方向が反射鏡52への入射光線B1 のそれと
平行となるように、一方の固定器20のプレート36に
配置されている。反射鏡54は、反射鏡54からの反射
光線B4 の進行方向が反射鏡54への入射光線B2 のそ
れと平行となるように、他方の固定器22のプレート3
8に配置されている。これにより、光線B3 およびB4
は、それぞれ、対応するガイド46および48内をビー
ムスプリッタ44に向けて進む。
【0026】ビームスプリッタ44は、垂直偏光波およ
び水平偏光波の一方を反射させ、垂直偏光波および水平
偏光波の他方を通過させる、いわゆる偏光ビームスプリ
ッタである。波長板50は、これを通過する光線をほぼ
90度移相させる、いわゆる4分の1波長板である。こ
のため、光ガイド46,48内をビームスプリッタ44
に向かう光線は、波長板50を2回、すなわち反射鏡5
2,54へ入射する前と反射鏡52,54から反射した
後とに通過することにより、垂直偏光波が水平偏光波
に、水平偏光波が垂直偏光波にそれぞれ変換され、ビー
ムスプリッタ44において干渉光線B5 に合成される。
【0027】ビームスプリッタ44と反射鏡52との間
の光路長、および反射鏡52からビームスプリッタ44
に入射する光線B3 の位相は、伸縮装置12の伸縮と無
関係に、一定である。しかし、伸縮装置12が伸縮され
ると、伸縮装置12の伸縮方向における固定器20,2
2の相対的な位置が変化するから、ビームスプリッタ4
4と反射鏡54との間の光路長、および反射鏡54から
ビームスプリッタ44に入射する光線B4 の位相は、伸
縮装置12の伸縮にともなって変化する。従って、ビー
ムスプリッタ44により合成される干渉光線B5 の位相
も、伸縮装置12の伸縮にともなって変化する。
【0028】反射鏡52,54は、プレート36,38
の前記した凸部にあって、伸縮装置12の伸縮方向にお
けるほぼ同じ位置に、すなわちビームスプリッタ44と
反射鏡52,54との間の光路長がほぼ同じとなる位置
に配置されている。これにより、反射鏡52への入反射
光線のための光路と反射鏡54への入反射光線のための
光路とを接近させ、風、温度変化等の外乱および光線の
波長変動に起因する光線B5 への影響を少なくすること
ができる。
【0029】光線B5 は、無偏光ビームスプリッタ56
により2つの光線B6 ,B7 に分割される。ビームスプ
リッタ56により分割された一方の光線B6 は受光器5
8に指向されて、受光器58により電気信号に変換され
る。ビームスプリッタ56および受光器58は、一方の
固定器20(またはプレート36)に支持されている。
【0030】ビームスプリッタ56により分割された他
方の光線B7 は、任意なスクリーンに指向される。スク
リーンに投影された光スポットは、光学装置14の調整
作業時に、光スポットを目視しつつ、光スポットが所定
の形状となるように光学軸線を調整することに利用する
ことができる。受光器58の検出信号は、干渉光線B5
の位相に応じて異なるから、反射鏡52,54の相対的
な変位量に応じて異なる。このため、受光器58の検出
信号を基に、伸縮装置12の一回の伸縮量および総伸縮
量を得ることができる。
【0031】なお、図1によれば、光線B1 〜B7 が2
本のビームから成るように見えるが、実際には光線B1
〜B7 は1本のビームから成る。また、ビームッスプリ
ッタ56が2つのスプリッタ部材を備えるように見える
が、これはビームスプリッタを斜めに示したためであ
り、従って実際にはビームッスプリッタ56は1つのス
プリッタ部材を備える。
【0032】受光器58は、図4に示すように、光スポ
ット60の前後方向に異なる箇所を受光するように対応
して配置された、ホトダイオードのような一対の受光素
子62をそれぞれ有する。このため、両受光素子62の
検出信号は伸縮器18の伸縮量の相対的な差に応じて異
なり、従って受光素子62の検出信号の差を基に反射鏡
52,54の相対的なヨーイング(横揺れ)の量を得る
ことができる。
【0033】図4に示す例では、受光素子62は、ホト
ダイオードであるが、ホトトランジスタ等他の素子であ
ってもよい。受光器58は、対応する光線が受光素子6
2に直接入射する構造であってもよいし、対応する光線
を光ファイバーにより所定の受光素子62に案内する構
造であってもよい。
【0034】演算制御装置16は、伸縮装置12を伸縮
させかつ固定器20,22の吸着部28を第1の状態と
第2の状態とに選択的に切り換えるドライバー64と、
受光器58から出力される電流値を電圧値に変換するI
/Vコンバータ66と、コンバータ66から出力される
アナログ信号をデジタル信号に変換するA/Dコンバー
タ68と、A/Dコンバータ68の出力信号を基に伸縮
装置12の伸縮量を算出すると共にドライバー64を制
御するための第1および第2の制御信号を出力する演算
制御回路70と、演算制御回路70から出力される制御
信号をドライバー64に出力する出力回路72とを含
む。
【0035】受光器58からの出力信号は、I/Vコン
バータ66において受光素子毎の電圧値に変換され、次
いでA/Dコンバータ68において受光素子毎のデジタ
ル信号に変換された後、演算制御回路70に供給され
る。
【0036】演算制御回路70は、入力する受光素子毎
の信号を基に、伸縮器18の伸縮量を伸縮器のそれぞれ
に対応させて算出すると共に伸縮装置12の総伸縮量を
算出し、さらに反射鏡52,54の相対的なヨーイング
量を算出し、算出した各値を基に第1および第2の制御
信号を発生する。第1の制御信号は反射鏡52,54の
相対的なヨーイングを修正すべく伸縮器18の伸縮量を
伸縮器毎に指示する指令を含み、第2の制御信号は固定
器20,22の吸着部28を第1の状態と第2の状態と
に選択的に切り換える固定器毎の指令を含む。
【0037】伸縮装置12の伸縮量、反射鏡52,54
の相対的なヨーイング量は、干渉光線B5 の位相が反射
鏡52に対する反射鏡54の変位量に応じて異なり、受
光器58の検出信号が干渉光線B5 の位相に応じて異な
るから、受光素子毎に得られた信号すなわち伸縮器毎の
伸縮量を基に算出することができる。
【0038】ドライバー64は、演算制御回路70から
出力回路72を介して供給される制御信号を基に、伸縮
器18を制御信号に応じた値だけ伸縮させる駆動信号を
伸縮器毎に配置された線74,76を介して伸縮器18
に個々に供給して伸縮器を駆動させ、また、固定器2
0,22の吸着部28を第1の状態と第2の状態に選択
的に切り換える駆動信号を固定器毎に配置された線7
8,80を介して固定器20,22に個々に供給して固
定器を駆動させる。
【0039】結果として、伸縮装置12は、一方の固定
器の吸着部が第1の状態に切り換えられかつ他方の固定
器の吸着部が第2の状態に切り換えられた状態で、伸縮
器が伸長される工程と、一方の固定器の吸着部が第2の
状態におかれかつ他方の固定器の吸着部が第1の状態に
おかれた状態で、伸縮器が収縮される工程とを繰り返す
ことにより、移動基準部に対して移動される。
【0040】移動させるべき部材および位置決めすべき
部材等の被移動部材は、一方の固定器20または22に
取り付けられ、作動装置10の移動にともなって作動装
置10と共に移動基準部に対して移動される。
【0041】しかし、被移動部材を移動基準部に取り付
けるか、被移動部材自体を移動基準部とし、移動基準部
自体を作動装置10により移動させてもよい。この場合
には、例えば、一方の固定器が任意な支持手段に移動不
能に取り付けられた後に、一方の固定器の吸着部が第2
の状態におかれ、他方の固定器が移動基準部を吸着した
状態で、伸縮器が伸長(または収縮)される工程と、他
方の固定器の吸着部が第2の状態におかれ、一方の固定
器が移動基準部を吸着した状態で、伸縮器が収縮(また
は伸長)される工程とが繰り返される。
【0042】被移動部材を伸縮装置10により繰り返し
往復移動させるように、伸縮装置10を利用してもよ
い。この場合、例えば、被移動部材が一方の固定器に取
り付けられているならば、一方の固定器の吸着部が第2
の状態におかれ、他方の固定器が移動基準部を吸着した
状態で、伸縮器が伸縮される工程が繰り返される。また
例えば、被移動部材が移動基準部に取り付けられている
か、またはそれ自体が移動基準部であるならば、一方の
固定器が任意な支持手段に移動不能に取り付けられた
後、一方の固定器の吸着部が第2の状態におかれ、他方
の固定器が移動基準部を吸着した状態で、伸縮器が伸縮
される工程が繰り返される。
【0043】上記のように、作動装置10によれば、光
源、一方の反射鏡、各種のビームスプリッタ、光ガイド
および両受光器を一方の固定器に配置し、他方の反射鏡
を他方の固定器に配置したから、伸縮器の一回の伸縮量
が微小であっても、両固定器の相対的な微小変位量を正
確に得ることができ、その結果被移動部材の微小移動量
および総移動量を正確に測定することができる。
【0044】作動装置10によれば、また、伸縮器の伸
長時および収縮時のいずれにおいても、いずれかの固定
器が移動基準部に対し磁気的に吸着固定されることによ
り、その固定器が他の固定器の変位のための反力体とし
て作用するから、一回の伸縮による変位量が安定する。
また、上向きでしかも水平の移動基準部のみならず、傾
斜した移動基準部、上下方向に伸びる移動基準部、およ
び下向きの移動基準部のいずれであっても、作動装置1
0が移動基準部に対し自重により変位することがない。
【0045】作動装置10のように、光線B1 ,B2 ,
B3 ,B4 の進行方向が伸縮装置の伸縮方向と平行であ
るならば、光線B1 ,B2 の光路と、光線B3 ,B4 の
光路とを接近させ、両光路を経る光線に作用する風、温
度変化等の外乱による影響を本質的に同じとすることが
できるから、両固定器ひいては両反射鏡の相対的な微小
変位量をより正確に測定することができる。
【0046】また、両反射鏡を、伸縮装置の伸縮方向に
おける本質的に同じ位置に配置すれば、両反射鏡を経る
光線のための光路長がほぼ同じになるから、両光線の外
乱および波長変動による影響が本質的に同じになり、そ
の結果両固定器の相対的な微小変位量をより正確に測定
することができる。
【0047】さらに、ビームスプリッタ44と反射鏡5
2との間およびビームスプリッタ44と反射鏡54との
間に、それぞれ、本質的に同じ材質のガイド46および
48を配置すれば、ビームスプリッタ44において干渉
される光線B3 ,B4 の外乱による影響が本質的に同じ
になり、両固定器の相対的な微小変位量をより正確に測
定することができる。
【0048】上記のような各種の手法により、光線B1
,B2 と、光線B3 ,B4 とに作用する風、温度変化
等の外乱および光線の波長変動による影響を本質的に同
じにするならば、発光ダイオードのように小型で廉価な
光源を用いても、両固定器ひいては両反射鏡の相対的な
微小変位量をより正確に測定することができる。
【0049】光線B7 を任意なスクリーンの照射させ、
そのスクリーンに得られた像を目視しつつ、光学装置の
光学系を調整すれば、光学装置14の光学軸線の調整作
業が容易になる。
【0050】複数の受光素子により干渉光線のスポット
の互いに異なる箇所を受光すれば、既に述べたように、
両固定器ひいては両反射鏡の相対的なヨーイングの度合
いを得ることができる。
【0051】図5に固定器の好ましい実施例を示す。し
かし、本発明は、他の構造を有する固定器を用いてもよ
い。
【0052】図5に示す固定器100は、磁性材料製の
ヨーク102と、該ヨーク内に収容された電磁石104
と、ヨーク102内に配置された永久磁石106とを含
む。ヨーク102は、筒部108と、該筒部の一端を閉
鎖する底部110とにより、平面形状が円形または角形
のキャップ状に形成されている。
【0053】電磁石104の鉄心112は、主体部11
4と、該主体部の一端に形成されたフランジ部116と
を備えており、またフランジ部116が底部110の側
にあって筒部108および底部110から間隔をおくよ
うに、ヨーク102内に配置されている。電磁石104
の励磁コイル118は、鉄心112の周りに配置されて
おり、また樹脂120に埋め込まれている。
【0054】永久磁石106は、厚さ方向に磁化された
板状の磁石であり、また底部110とフランジ部116
との間に配置されて、底部110およびフランジ部11
6に磁気的に接触されている。以下の説明では、永久磁
石106は、図示のように、底部110の側がS、鉄心
112の側がNとなるように磁化されているものとする
が、これと逆に磁化されていてもよい。
【0055】固定器100の吸着部122は、ヨーク1
02の筒部108と鉄心112の主体部114とにより
規定される。筒部108とフランジ部116との間の空
隙124は、永久磁石106からの磁束の漏洩磁路とし
て作用する。
【0056】励磁電流が励磁コイル112に供給されて
いないとき、永久磁石106からの磁束が吸着部122
を経る磁束と漏洩磁路124を経る磁束とに分割される
から、吸着部122は吸着力が小さい状態におかれる。
励磁コイル118に励磁電流が供給されると、永久磁石
106の磁束成分と電磁石104の磁束成分とが吸着部
122と漏洩磁路124とを経ることになる。
【0057】しかし、鉄心112を図示のように励磁さ
せる励磁電流が励磁コイル118に供給されていると、
吸着部122を経ようとする永久磁石106および電磁
石104の両磁束成分の向きが同じであるのに対し、漏
洩磁路124を経ようとする永久磁石106および電磁
石104の両磁束成分の向きが逆であるから、漏洩磁路
124を経ようとする両磁束成分は漏洩磁路124を経
ることを阻止し合う。その結果、吸着部122は、該吸
着部を経る電磁石104および永久磁石106の両磁束
成分により、吸着力の大きい第1の状態におかれる。
【0058】また、鉄心112が図示と逆に励磁される
励磁電流が励磁コイル118に供給されていると、吸着
部122を経ようとする永久磁石106および電磁石1
04の両磁束成分の向きが逆であるのに対し、漏洩磁路
124を経ようとする永久磁石106および電磁石10
4の両磁束成分の向きが同じであるから、吸着部122
を経ようとする両磁束成分は吸着部122を経ることを
阻止し合う。その結果、吸着部122は第2の状態にお
かれる。
【0059】固定器100において、吸着部122を完
全な第2の状態におくためには、吸着部122を経よう
とする電磁石104および永久磁石106の両磁束成分
を同じにすればよい。また、残留磁気による残留吸着力
を減少させるべく、吸着部122に非磁性体を配置して
もよいし、鉄心を吸着部から後退させて、鉄心と吸着部
との間に磁気的間隙を形成してもよい。
【0060】固定器100によれば、励磁電流が励磁コ
イル118に供給されていないときも、吸着部122が
小さい吸着力を有する状態におかれるから、固定器10
0は移動基準面に対して変位しない。また、吸着部12
2を第1の状態におくときと第2の状態におくときのい
ずれも励磁電流を励磁コイル118に供給するから、吸
着部122を第1の状態におくときと第2の状態におく
ときのいずれか一方のみに励磁電流を励磁コイルに供給
する場合に比べ、励磁電流量が少なく、コイルによる発
熱が少ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の作動装置の一実施例を示す図である。
【図2】本発明の作動装置における伸縮装置の一実施例
を示す斜視図である。
【図3】本発明の作動装置における伸縮装置の他の実施
例を示す斜視図である。
【図4】受光素子とビームスポットとの関係を説明する
ための図である。
【図5】固定器の一実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
10 作動装置 12 伸縮装置 14 光学装置 16 制御装置 18 伸縮器 20,22,100 固定器 24,26 継手(連結手段) 28,122 吸着部 30 板状部 32 接続部 34 切込み
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 喜之 長野県上田市大字殿城383−1 審査官 中島 次一 (56)参考文献 特開 昭63−238416(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の方向に伸縮する伸縮装置を含み、
    該伸縮装置は、電気的または磁気的に伸縮される素子を
    備えた伸縮手段と、該伸縮手段にこれの伸縮方向に間隔
    をおいた箇所に連結されかつ前記伸縮手段の伸縮によっ
    て相寄り相離れる方向へ変位される複数の固定手段であ
    って移動基準部を磁気的に吸着可能の第1の状態と移動
    基準部を磁気的に吸着不能の第2の状態とに選択的に切
    換え可能の磁気的吸着部を有する複数の固定手段と、前
    記固定手段に個々に対応して設けられかつ対応する固定
    手段を前記伸縮手段に、前記第1の方向と直交する第2
    の方向へ揺動可能に連結する連結手段とを備え、前記第
    1の方向が水平方向でありかつ前記吸着部が下方の側で
    あるとしたとき、前記第2の方向は上下方向である、作
    動装置。
  2. 【請求項2】 前記連結手段は、対応する固定手段を前
    記第1および第2の方向と直交する第3の方向への揺動
    不能に前記伸縮手段に連結する、請求項1に記載の作動
    装置。
  3. 【請求項3】 前記伸縮手段は、前記第1の方向に伸縮
    可能の複数の伸縮器であって前記第3の方向に隣り合っ
    て配置されかつ前記固定手段に並列的に連結された複数
    の伸縮器を備える、請求項1または2に記載の作動装
    置。
  4. 【請求項4】 前記連結手段は、前記第1の方向に間隔
    をおきかつ互いに対向された一対の板状部であって前記
    第3の方向へ連続して伸びる接続部において互いに一体
    的に接続された一対の板状部を有し、一方の板状部は前
    記伸縮手段に連結され、他方の板状部は前記固定手段に
    連結されている、請求項1,2または3に記載の作動装
    置。
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