JP2630506B2 - レニン阻害活性を有するジオキサシクロアルカン化合物 - Google Patents

レニン阻害活性を有するジオキサシクロアルカン化合物

Info

Publication number
JP2630506B2
JP2630506B2 JP50610993A JP50610993A JP2630506B2 JP 2630506 B2 JP2630506 B2 JP 2630506B2 JP 50610993 A JP50610993 A JP 50610993A JP 50610993 A JP50610993 A JP 50610993A JP 2630506 B2 JP2630506 B2 JP 2630506B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
compound
hydrogen atom
lower alkyl
alkyl group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP50610993A
Other languages
English (en)
Inventor
才三 柴田
泰樹 山田
公司 安藤
潔 福井
郁朗 中村
逸郎 内田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Tobacco Inc
Original Assignee
Japan Tobacco Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Tobacco Inc filed Critical Japan Tobacco Inc
Priority to JP50610993A priority Critical patent/JP2630506B2/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2630506B2 publication Critical patent/JP2630506B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
技術分野 この発明は、レニン阻害活性を有する新規ジオキサシ
クロアルカン化合物に関するものであり、高血圧治療剤
等として医薬の分野で利用される。 背景技術 レニン−アンジオテンシン系は、生体内における血圧
上昇系の一つで、血圧−体液電解質の重要な調節系であ
る。レニンは血漿中のアンジオテンシノーゲンを特異的
に分解するアミノ酸340からなるタンパク質分解酵素で
あって、血漿中のアンジオテンシノーゲンに作用してこ
れを切断し、アミノ酸残基10個からなるアンジオテンシ
ンI(A I)を生ずる。A Iはさらにアンジオテンシン変
換酵素(ACE)によって切断され、アミノ酸残基8個か
らなるアンジオテンシンII(A II)となるA IIは強い昇
圧作用を有し、レニンはこの系の律速酵素であり血圧調
節の要でもある。A IIの生理活性は上記昇圧作用の他
に、副腎皮質ホルモンの一種であるアルドステロン(体
内のNa+やCl-の貯蔵とK+やH+の排出を促進する)の分泌
を促進する。従って、レニン阻害剤はレンニン過剰によ
る高血圧の治療薬及びレニン過剰による高血圧症患者の
同定用の診断薬として有用であり、近年様々な研究が行
われている。これまでにも、レニン阻害活性を有するペ
プチド化合物として、WO90/07521号公報、特開昭64−19
071号公報、特開平1−221357号公報、特開平3−20486
0号公報、特開平4−503802号公報等多数が報告されて
いる。 また最近、レニン阻害活性を有する化合物が、HIV感
染症の治療薬に有効であることも報告されている(特開
平3−47196号公報等)。 しかしながら、従来知られているレニン阻害作用を有
するペプチド誘導体は、経口投与においてその薬理効果
を十分発揮することができなかった。 発明の開示 本発明の目的は、優れたレニン阻害作用を有し、しか
も、経口投与可能な新規化合物を提供することである。 本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ね
た結果、C末端を式 〔式中、R4及びR5は、同一又は異なって水素原子又は低
級アルキル基であり;Eは−C(R29)(R30)−又は−CH
2CH2−(R29及びR30は同一又は異なって水素原子、低級
アルキル基、フェニル基又はR29及びR30が一緒になって
炭素数5〜7の環を形成してもよい)である〕で表され
る構造にすることにより、経口投与した場合吸収性が非
常によくなり、その結果高い血中濃度を示し、よって強
い降圧作用を持続的に維持させることを見い出し、本発
明を完成するに到った。 即ち、本発明は以下の通りである。 (1)一般式〔1〕 〔式中、Aは、 {Wは、 又はR14−Q3− (R10、R11及びR12は同一又は異なって水素原子、低級
アルキル基、ハロゲン原子、アミノ基、低級アルキルア
ミノ基、低級ジアルキルアミノ基又は−O−R15(R15
水素原子、低級アルキル基、低級アルカノイル基又はア
ミノ酸のアシル基である)であり; m及びnは、それぞれ独立して0〜5であって、それ
らの和が1〜5の整数であり; Q1は、 −CH2−,−O−,−S−,−SO−,−SO2−, −NR18−,N−CO−R19又はCH−CO−R20 (R16及びR17は、同一又は異なって低級アルキル基又は
ハロゲン原子であり、R18は、水素原子又は低級アルキ
ル基であり、R19及びR20は、低級アルキル基又は (Q4は、 −CH又は−N であり、Q5は、 −CH2−,−O−,−S−,−SO−, −SO2−,−CO−,−CHF−,−CF2−, −NR21−,CH−O−R22, (R21及びR22は水素原子又は低級アルキル基である)で
あり、p及びqはそれぞれ独立して1〜4であって、そ
れらの和が5を越えない整数である)である)であり; Q2は、 CH−又はN− であり; Q3は、 (R13は水素原子又は低級アルキル基であり、R23は水素
原子又は低級アルキル基である)であり; R14は水素原子、アミノ基、低級アルキルアミノ基、
低級ジアルキルアミノ基、水酸基、低級アルコキシ基、
メトキシメトキシ基、メトキシエトキシメトキシ基又は (Q6は、前記Q5と同じであり、Q7は前記Q4と同じであ
り、Q8は−CH2−又は−NR24−(R24は水素原子又は低級
アルキル基である)であり、a及びbはそれぞれ独立し
て1〜4であって、それらの和が5を越えない整数であ
る)で示される基で置換されてもよい低級アルキル基で
あり、或いは低級アルコキシ基で置換されてもよいベン
ジル基である)であり; Xは、−CO−又は−SO2であり; Yは、−CH2−、−O−又は−NR25−(R25は水素原子
又は低級アルキル基である)であり; R1は低級アルコキシ基で置換されてもよいアラルキル
基であり; R6、R7、R8及びR9は同一又は異なって水素原子、ハロ
ゲン原子、水酸基又は低級アルコキシ基であり; Gは、−N=又は−CH=である}であり; R2は、水素原子又は低級アルキル基であり; R3は、−(CH2)d−SR26(dは1〜5の整数であ
り、R26は水素原子又は低級アルキル基である)、低級
アルキル基、 (R27は水素原子、低級アルキル基又は−CH2O−CO−R28
(R28は低級アルキル基又は低級アルコキシ基である)
である)であり; R4及びR5は同一又は異なって水素原子又は低級アルキ
ル基であり; Eは−C(R29)(R30)−又は−CH2CH2−(R29及びR
30は同一又は異なって水素原子、低級アルキル基、フェ
ニル基又はR29及びR30が一緒になって炭素数5〜7の環
を形成してもよい)である〕で示されるジオキサシクロ
アルカン化合物又はその薬学的に許容される塩。 (2)一般式 〔式中X1は、 (R31は、水素原子又は低級アルキル基であり、R32は、
水素原子又は低級アルキル基であり、R33及びR34は同一
又は異なって水素原子又は低級アルキル基であり、fは
4〜6の整数である)であり; Y1は、−CH2−、−O−又は−NH−であり; A1は、 であり; B1は、 であり; R2、R4、R5、R29及びR30は、前記(1)と同じであ
る〕で示される前記(1)のジオキサシクロアルカン化
合物又はその薬学的に許容される塩。 (3)(1)(4S)−4−[(2S,3S)−4−シクロヘ
キシル−2−ヒドロキシ−3−[[Nα−メチル−Nα
−(N−ピペリジノカルボニル−L−フェニルアラニ
ル)−L−ヒスチジル]アミノ]ブチル]−5,5−ジメ
チル−1,3−ジオキソラン、 (2)(4R)−4−[(2S,3S)−4−シクロヘキシル
−2−ヒドロキシ−3−[[Nα−メチル−Nα−(N
−ピペリジノカルボニル−L−フェニルアラニル)−L
−ヒスチジル]アミノ]ブチル]−5,5−ジメチル−1,3
−ジオキソラン、 (3)(4S)−4−[(2S,3S)−4−シクロヘキシル
−2−ヒドロキシ−3−[[Nα−[(2S)−3−フェ
ニル−2−ピペリジノカルボニルオキシプロピオニル]
−L−ヒスチジル]アミノ]ブチル]−5,5−ジメチル
−1,3−ジオキソラン、 (4)(4S)−4−[(2S,3S)−4−シクロヘキシル
−2−ヒドロキシ−3−[[Nα−(N−ピペリジノカ
ルボニル−L−フェニルアラニル)−L−ヒスチジル]
アミノ]ブチル]−5,5−ジメチル−1,3−ジオキソラ
ン、 (5)(4S)−4−[(2S,3S)−4−シクロヘキシル
−2−ヒドロキシ−3−[[S−メチル−N−[(2S)
−3−フェニル−2−(4−メチルピペラジニル)カル
ボニルオキシプロピオニル]−L−システイニル]アミ
ノ]ブチル]−5,5−ジメチル−1,3−ジオキソラン、 (6)(4S)−4−[(2S,3S)−4−シクロヘキシル
−2−ヒドロキシ−3−[[Nα−メチル−Nα−(N
−ピペリジノスルホニル−L−フェニルアラニル)−L
−ヒスチジル]アミノ]ブチル]−5,5−ジメチル−1,3
−ジオキソラン、 (7)(4S)−4−[(2S,3S)−4−シクロヘキシル
−2−ヒドロキシ−3−[Nα−(インドール−2−カ
ルボニル)−L−ヒスチジル]アミノ]ブチル]−5,5
−ジメチル−1,3−ジオキソラン、 (8)(4S)−4−[(2S,3S)−4−シクロヘキシル
−2−ヒドロキシ−3−[[Nα−メチル−Nα−(N
−シクロヘキシカルボニル−L−フェニルアラニル)−
L−ヒスチジル]アミノ]ブチル]−5,5−ジメチル−
1,3−ジオキソラン、 (9)(4S)−4−[(2S,3S)−4−シクロヘキシル
−2−ヒドロキシ−3−[[Nα−メチル−Nα−[N
−(4−メチルピペリジノ)カルボニル−L−フェニル
アラニル]−L−ヒスチジル]アミノ]ブチル]−5,5
−ジメチル−1,3−ジオキソラン、 (10)(4S)−4−[(2S,3S)−4−シクロヘキシル
−2−ヒドロキシ−3−[[Nα−メチル−Nα−[N
−(ジエチルアミノ)カルボニル−L−フェニルアラニ
ル]−L−ヒスチジル]アミノ]ブチル]−5,5−ジメ
チル−1,3−ジオキソラン、 (11)(4S)−4−[(2S,3S)−4−シクロヘキシル
−2−ヒドロキシ−3−[[Nα−メチル−Nα−(N
−ピペリジノカルボニル−L−フェニルアラニル)−L
−ヒスチジル]アミノ]ブチル]−2,2,5,5−テトラメ
チル−1,3−ジオキソラン、及び (12)(4S)−4−[(2S,3S)−4−シクロヘキシル
−2−ヒドロキシ−3−[[Nα−メチル−Nα−(N
−ピペリジノカルボニル−L−フェニルアラニル)−L
−ヒスチジル]アミノ]ブチル]−5,5−ジメチル−2
−フェニル−1,3−ジオキソランから選ばれる前記
(1)のジオキサシクロアルカン化合物又はその薬学的
に許容される塩。 (4)医薬として適当な担体及びレニン阻害有効量の前
記(1)のジオキサシクロアルカン化合物又はその薬学
的に許容される塩を含んでなるレニン阻害用組成物。 (5)医薬として適当な担体及びレニン阻害有効量の前
記(2)のジオキサシクロアルカン化合物又はその薬学
的に許容される塩を含んでなるレニン阻害用組成物。 (6)医薬として適当な担体レニン阻害有効量の前記
(3)のジオキサシクロアルカン化合物又はその薬学的
に許容される塩を含んでなるレニン阻害用組成物。 (7)一般式 (式中、Z1は水素原子又はN−保護基であり;Z2は水素
原子又は水酸基保護基であり;Z3は水素原子又はZ2と一
緒になって置換されてもよいオキサゾリジン環若しくは
オキサゾリジノン環を形成してもよい)で示される化合
物。 (8)一般式 (式中、Z1、Z2及びZ3は前記(7)と同じであり;R4
びR5は同一又は異なって水素原子又は低級アルキル基で
あり;Z5は水素原子又は水酸基保護基である)で示され
る化合物。 (9)一般式 (式中、Z4はN−保護基である)で示されるアルデヒド
を一般式 (式中、R35は低級アルキル基であり;R4及びR5は同一又
は異なって水素原子又は低級アルキル基であり;Z6は水
酸基保護基である)で示されるシリルエノールエーテル
化合物とルイス酸存在下で反応させることにより一般式 (式中、R4、R5、Z4及びZ6は前記と同じである)で示さ
れる前記(8)の化合物を立体選択的に製造する方法。 (10)一般式 (式中、Z1、Z2及びZ3は前記(7)と同じであり;R4
びR5は同一又は異なって水素原子又は低級アルキル基で
あり;Z5は水素原子又は水酸基保護基である)で示され
る化合物。 (11)一般式 〔式中、Z1、Z2及びZ3は前記(7)と同じであり;R4
びR5は同一又は異なって水素原子又は低級アルキル基で
あり;Eは−C(R29)(R30)−又は−CH2CH2−(R29
びR30は同一又は異なって水素原子、低級アルキル基、
フェニル基又はR29及びR30が一緒になって炭素数5〜7
の環を形成してもよい)である〕で示される化合物。 (12)一般式 (式中、R4及びR5は同一又は異なって水素原子又は低級
アルキル基であり;R36は低級アルキル基又はベンジル基
であり;Z6は水酸基保護基である)で示される化合物を
低級アルキルカルボン酸存在下で水素化ホウ素化合物を
用いて還元することにより一般式 (式中、R4、R5、R36及びZ6は前記と同じである)で示
される化合物に立体立体選択的に導き、次いでこれを塩
基の存在下に縮合環化することによって一般式 (式中、R4、R5及びZ6は前記と同じである)で示される
化合物を製造する方法。 (13)一般式 (式中、R4及びR5は同一又は異なって水素原子又は低級
アルキル基であり;Z5は水素原子又は水酸基保護基であ
る)で示される化合物をルイス酸を含めた酸を触媒とし
てアセタール化することによって一般式 (式中、R4及びR5は前記と同じであり、R29及びR30は同
一又は異なって水素原子、低級アルキル基、フェニル基
又はR29及びR30が一緒になって炭素数5〜7の環を形成
してもよい;R37は水素原子又はメトキシメチル基であ
る)で示される化合物に導き、次いでこれを塩基性条件
下加水分解することによって一般式 (式中、R4、R5、R29及びR30は前記と同じである)で示
される化合物を製造する方法。 (14)一般式 (式中、R36は低級アルキル基又はベンジル基である)
で示されるアルデヒドを一般式 (式中、R4及びR5は同一または異なって水素原子又は低
級アルキル基であり;R35は低級アルキル基である)で示
されるシリルエノールエーテル化合物とルイス酸存在下
で反応させることにより一般式 (式中、R4、R5及びR36は前記と同じである)で示され
る化合物に立体選択的に導き、次いでこれを低級アルキ
ルカルボン酸存在下に水素化ホウ素化合物を用いて還元
することにより一般式 (式中、R4、R5及びR36は前記と同じである)で示され
る化合物に立体選択的導き、次いでこれを塩基の存在下
に縮合環化することにより一般式 (式中、R4及びR5は前記と同じである)で示される化合
物を製造する方法。 (15)一般式 (式中、R4及びR5は同一又は異なって水素原子又は低級
アルキル基である)で示される化合物を酸又は五酸化二
リンの存在下で縮合環化するか又は酸を触媒としてジメ
トキシメタンと反応させることによって一般式 (式中、R4及びR5は前記と同じであり;R37は水素原子又
はメトキシメチル基である)で示される化合物に導き、
次いでこれを塩基性条件下加水分解することによって一
般式 (式中、R4及びR5は前記と同じである)で示される化合
物を製造する方法。 (16)一般式 (式中、Z10は水素原子又はN−保護基であり;R2、R4
R5、R29、R30及びB1は前記(2)と同じである)で示さ
れる化合物。 本明細書において、種々の定義に用いる語句の意味
は、以下の通りである。 「低級アルキル基」とは1〜7個の炭素原子を有する
直鎖または分岐鎖のアルキル基を示すものであり、例え
ば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n
−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、
n−ペンチル、1−メチルブチル、2,2−ジメチルプロ
ピル、2,2−ジメチルブチル、2−メチルペンチル、n
−ヘキシル、2−メチルヘキシル等を挙げることができ
る。中でも、好ましいのは炭素数1〜5のものであり、
特に炭素数1〜4のもの、例えば、メチル、エチル、プ
ロピル、イソプロピル、tert−ブチル等が好適である。 「ハロゲン原子」とはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素で
ある。 「低級アルコキシ基」とは1〜7個の炭素原子を有す
る直鎖または分枝鎖のアルコキシ基であり、例えばメト
キシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブ
トキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキ
シ等を挙げることができる。好ましくは炭素数1〜5の
ものであり、特に炭素数1〜4のもの、例えばメトキシ
及びエトキシが好適である。 「低級アルキルアミノ基」とはアミノ基が上記低級ア
ルキル基で置換されたものであり、例えばメチルアミ
ノ、エチルアミノ、n−プロピルアミノ、イソプロピル
アミノ、n−ブチルアミノ、イソブチルアミノ、tert−
ブチルアミノ等である。 「低級ジアルキルアミノ基」とは上記低級アルキル基
でジ置換されたアミノ基を意味し、例えばジメチルアミ
ノ、ジエチルアミノ、ジ−n−プロピルアミノ、ジイソ
プロピルアミノ、ジ−n−ブチルアミノ、エチルメチル
アミノ、プロピルメチルアミノ、1−メチルエチルメチ
ルアミノ、ブチルメチルアミノ等である。 「低級アルカノイル基」とはアセチル基、プロピオニ
ル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソ
バレリル基、ピバロイル基、ヘキサノイル基、ヘプタノ
イル基、オクタノイル基等のC2〜C8の直鎖または分枝鎖
のアルカノイル基である。 「アミノ酸のアシル基」とはアミノ酸(例えばH2N−C
HR−COOH)からそのカルボキシル基の水酸基部分を除い
た置換基(即ち、H2N−CHR−CO−)であり天然又は非天
然のアミノ酸のいずれであってもよい。具体的には、D
−、L−又はDL−のグリシル基、アラニル基、バリル
基、ロイシル基、イソロイシル基、α−及びβ−アスパ
ルチル基、アスパラギニル基、α−及びβ−グルタミル
基、グルタミニル基、リシル基、アルギニル基、ヒスチ
ジル基、セリル基、トレオニル基、フェニルアラニル
基、チロシル基、トリプトフィル基、システイニル基、
メチオニル基、プロリル基、β−アラニル基、ホモセリ
ル基、サルコシル基、オルニチル基、N,N−ジメチルグ
リシル基、N,N−ジメチルアラニル基等であり、特に好
ましくは、L−バリル基、L−ロイシル基、L−メチオ
ニル基、L−リシル基、L−グルタミル基、L−プロリ
ル基である。 「アラルキル基」とはフェニル基、1−ナフチル基又
は2−ナフチル基等のアリール基で置換された低級アル
キル基であり、好ましくは、フェニル低級アルキル基、
ナフチル低級アルキル基である。 「N−保護基」とは、通常のアミノ酸化学の分野で用
いられる保護基であり、アミノ基又はイミノ基を諸反応
から保護するものであれば、いかなる保護基も採用し得
る。例えば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、トリ
フルオロアセチル等の置換または非置換の低級アルカノ
イル基;フタロイル基;エトキシカルボニル基、tert−
ブトキシカルボニル(Boc)、tert−アミルオキシカル
ボニル等の低級アルコキシカルボニル基;ベンジルオキ
シカルボニル(Cbz)、p−ニトロベンジルオキシカル
ボニル等の置換または非置換のアラルキルオキシカルボ
ニル基;ベンゼルスルホニル、トシル等の置換または非
置換のアリールスルホニル基;トリチル、ベンジル等の
アラルキル基;メトキシメチル基などを挙げることがで
きる。特に好ましくは、エトキシカルボニル基、tert−
ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、
メトキシメチル基である。 「カルボキシ保護基」とは、カルボキシ基とエステル
を形成する、例えば、メチル基、エチル基、tert−ブチ
ル基、ベンジル基、フェナシル基、トリクロロエチル
基、p−ニトロベンジル基、ジフェニルメチル基等であ
り、これも、通常のアミノ酸化学の分野で使用されるも
のならいずれも使用可能であり、特にこれらに限定され
るものではない。好ましくは、メチル基、エチル基、te
rt−ブチル基、ベンジル基である。 「N−保護基の脱離反応」とは、保護されたアミノ
基、イミノ基から当該保護基を脱離させることによって
アミノ基またはイミノ基を生成させる反応をいう。 「カルボキシ保護基の脱離反応」とは、保護されたカ
ルボキシ基から当該保護基を脱離させることによってカ
ルボキシ基を生成させる反応をいう。 目的化合物〔1〕の薬学的に許容される塩は常用の無
毒性塩であり、例えばギ酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢
酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、メタンス
ルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン
酸塩等の有機酸付加塩;塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸
塩、燐酸塩等の無機酸付加塩;例えばナトリウム塩、カ
リウム塩等のアルカリ金属塩;例えばカルシウム塩、マ
グネシウム塩等のアルカリ土類金属塩;アンモニウム
塩;例えばトリメチルアミン塩、トリエチルアミン塩、
ピリジン塩、ピコリン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、
N,N′−ジベンジルエチレンジアミン等の有機塩基塩;
アスパラギン酸塩、グルタミン酸塩、リジン塩等のアミ
ノ酸との塩が含まれるが、これらに限定されるものでは
ない。特に好ましくは塩酸塩、クエン酸塩、マレイン酸
塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩である。 「水酸基保護基」とは水酸基とエーテルを形成する、
例えばメトキシメチル基、メトキシエトキシメチル基、
ベンイルオキシメチル基、テトラヒドロピラニル基、ベ
ンジル基、トリメチルシリル基、tert−ブチルジメチル
シリル基等、または、エステルを形成する例えばアセチ
ル基、ピバロイル基、ベンゾイル基等、または、環状ア
セタール、オキサゾリジン環を形成する、例えばイソプ
ロピリデン基、シクロヘキシリデン基、ベンジリデン基
等、または環状カーボネート等であり、通常使用される
ものであればいずれも使用可能であり、特にこれらに限
定されるものではない。好ましくは、メトキシメチル
基、ベンジルオキシメチル基、ベンジル基、トリメチル
シリル基、イソプロピリデン基である。 「置換されてもよいオキサゾリジン環」とは 〔式中、R38及びR39は同一または異なって水素原子、低
級アルキル基、フェニル基又はR38及びR39が一緒になっ
て炭素数5〜7の環を形成してもよい〕である。 「オキサゾリジノン環」とは である。 また式中の「W」の具体例としては、例えば次のよう
な基が挙げられる。 次に、これらの新規ジオキサシクロアルカン化合物の
製造方法について述べる。 なお、目的化合物〔1〕又はその塩、及びその目的化
合物〔1〕を製造するための中間体については以下に説
明される製造法によって製造することができるが、目的
化合物〔1〕又はその中間体の製造は下記製造法のみに
限定されるものではない。 〔式中、A、R2、R3、R4、R5、E、R29、R30、R35、R36
及びZ4は前記と同じであり;P1はN−は保護基を表し;P2
はカルボキシ保護基を表し;X2はハロゲン原子であり;Ph
はフェニル基であり;Z7は水酸基保護基であり;Z8は水素
原子又はZ7と一緒になって置換されてもよいオキサゾリ
ジン環又はオキサゾリジノン環を表し;Z6は水酸基保護
基を表し;MOMはメトキシメチル基を表す〕 以下、本発明の目的化合物〔1〕及びその中間体の製
造法を更に詳細に説明する。 製造方法1 目的化合物〔1〕の製造 第1工程 化合物〔4〕またはその塩は、化合物〔3〕もしくは
カルボキシ基におけるその反応性誘導体またはそれらの
塩を、化合物〔2〕もしくはアミノ基におけるその反応
性誘導体またはそれらの塩と反応させることにより製造
することができる。この反応はいわゆるペプチド形成反
応であり、それ自体公知の手法を採用することができ
る。なお、化合物〔3〕におけるP1はベンジルオキシカ
ルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基等のN−保護
基を意味する。また、反応性誘導体とは、カルボキシ基
やアミノ基など、反応に関与する基を任意の方法で活性
化処理してなる誘導体を意味するものである。 化合物〔4〕の好適な塩類は、化合物〔1〕について
例示したような塩類を参照すればよい。なお、化合物
〔2〕及びその類縁体の製造方法については後述する。 化合物〔3〕のカルボキシ基における好適な反応性誘
導体としては、酸ハロゲン化物、酸無水物、活性化アミ
ド、活性化エステル等を挙げることができ、更に詳しく
は、酸塩化物;酸アジド;例えばジアルキル燐酸、フェ
ニル燐酸、ジフェニル燐酸、ジベンジル燐酸、ハロゲン
化燐酸等の置換された燐酸、ジアルキル亜燐酸、亜硫
酸、チオ硫酸、硫酸、例えばメタンスルホン酸等のスル
ホン酸、例えば酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、
ピバリン酸、ペンタン酸、イソペンタン酸、2−エチル
酪酸、トリクロロ酢酸等の脂肪族カルボン酸または例え
ば安息香酸等の芳香族カルボン酸のような酸との混合酸
無水物;対称酸無水物;イミダゾール、4−置換イミダ
ゾール、ジメチルピラゾール、トリアゾールまたはテト
ラゾールとの活性化アミド;または例えばシアノメチル
エステル、メトキシメチルエステル、ジメチルイミノメ
チル[(CH32N+=CH−]エステル、ビニルエステル、
プロパギルエステル、p−ニトロフェニルエステル、2,
4−ジニトロフェニルエステル、トリクロロフェニルエ
ステル、ペンタクロロフェニルエステル、メチルフェニ
ルエステル、フェニルアゾフェニルエステル、フェニル
チオエステル、p−ニトロフェニルチオエステル、p−
クレジルチオエステル、カルボキシメチルチオエステ
ル、ピラニルエステル、ピリジルエステル、ピペリジル
エステル、8−キノリルチオエステル等の活性化エステ
ル、または例えばN,N−ジメチルヒドロキシルアミン、
1−ヒドロキシ−2−(1H)−ピリドン、N−ヒドロキ
シスクシンイミド、N−ヒドロキシフタルイミド、1−
ヒドロキシ−1H−ベンゾトリアゾール等のN−ヒドロキ
シ化合物とのエステル等を挙げることができる。これら
の反応性誘導体は使用すべき化合物〔3〕の種類によっ
てそれらの中から適宜選択することができる。 化合物〔3〕及びその反応性誘導体の好適な塩類とし
ては、例えばナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金
属塩、例えばカルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカ
リ土類金属塩、アンモニウム塩、例えばトリメチルアミ
ン塩、トリエチルアミン塩、ピリジン塩、ピコリン塩、
ジシクロヘキシルアミン塩、N,N′−ジベンジルエチレ
ンジアミン塩等の有機塩基塩等のような塩基塩;塩基
塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、燐酸塩等の無機酸付加塩の
ような酸付加塩が挙げられる。 化合物〔2〕のアミノ基における好適な反応性誘導体
としては、化合物〔2〕とアルデヒド、ケトン等のよう
なカルボニル化合物との反応によって生成するシッフの
塩基型イミノ基またはそのエナミン型互変異性体;化合
物〔2〕とビス(トリメチルシリル)アセトアミド、モ
ノ(トリメチルシリル)アセトアミド、ビス(トリメチ
ルシリル)尿素等のようなシリル化合物との反応によっ
て生成するシリル誘導体;化合物〔2〕と三塩化燐、ホ
スゲンとの反応によって生成する誘導体等が挙げられ
る。 化合物〔2〕及びその反応性誘導体の好適な塩類は、
化合物〔4〕について例示したような塩類を参照すれば
よい。 反応は通常、水、例えばメタノール、エタノール等の
アルコール、アセトン、ジオキサン、アセトニトリル、
クロロホルム、塩化メチレン、塩化エチレン、テトラヒ
ドロフラン、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、ピリジンのような常用の溶媒中で行われるが、反応
に悪影響を及ぼさない溶媒であればその他のいかなる有
機溶媒中でも反応を行うことができる。これらの常用の
溶媒は水との混合物として使用してもよい。 この反応において化合物〔3〕を遊離酸の形またはそ
の塩の形で使用する場合には、N,N′−ジシクロヘキシ
ルカルボジイミド;N−シクロヘキシル−N′−モルホリ
ノエチルカルボジイミド;N−シクロヘキシル−N′−
(4−ジエチルアミノシクロヘキシル)カルボジイミ
ド;N,N′−ジエチルカルボジイミド;N,N′−ジイソプロ
ピルカルボジイミド;N−エチル−N′−(3−ジメチル
アミノピロピル)カルボジイミド;N,N′−カルボニルビ
ス−(2−メチルイミダゾール);ペンタメチレンケテ
ン−N−シクロヘキシルイミン;ジフェニルケテン−N
−シクロヘキシルイミン;エトキシアセチレン;1−アル
コキシ−1−クロロエチレン;亜燐酸トリアルキル;ポ
リ燐酸エチル;ポリ燐酸イソプロピル;オキシ塩化燐
(塩化ホスホリル);三塩化燐;ジフェニルアジ化ホス
ホリル;シアノ燐酸ジエチル;塩化チオニル;塩化オキ
ザリル;例えばクロロギ酸エチル、クロロギ酸イソプロ
ピル等のハロギ酸低級アルキル;トリフェニルホスフィ
ン;2−エチル−7−ヒドロキシベンズイソオキサゾリウ
ム塩;2−エチル−5−(m−スルホフェニル)イソオキ
サゾリウムヒドロキシド分子内塩;1−(p−クロロベン
ゼンスルホニルオキシ)−6−クロロ−1H−ベンゾトリ
アゾール;N,N−ジメチルホルムアミドと塩化チオニル、
ホスゲン、クロロギ酸トリクロロメチル、オキシ塩化燐
等との反応によって調製したいわゆるビルスマイヤー試
薬等のような慣用の縮合剤の存在化に反応を行うのが好
ましい。 反応はまた、アルカリ金属炭酸水素塩、トリ(低級)
アルキルアミン、ピリジン、N−(低級)アルキルモル
ホリン、N,N−ジ(低級)アルキルベンジルアミン等の
ような無機塩基または有機塩基の存在下に行ってもよ
い。 反応温度は特に限定されないが、通常は冷却下乃至加
温下に反応が行われる。 第2工程 化合物〔5〕またはその塩は、化合物〔4〕またはそ
の塩をN−保護基の脱離反応に付することにより製造す
ることができる。 化合物〔5〕の好適な塩類については化合物〔3〕に
ついて例示したような塩類を参照すればよい。 この脱離反応は加水分解、還元等のような常法によっ
て行われる。 加水分解は塩基またはルイス酸を含めた酸の存在下に
行うのが好ましい。 好適な塩基としては、例えばナトリウム、カリウム等
のアルカリ金属、例えばマグネシウム、カルシウム等の
アルカリ土類金属、それらの金属の水酸化物または炭酸
塩または炭酸水素塩、ヒドラジン、例えばトリメチルア
ミン、トリエチルアミン等のトリアルキルアミン、ピコ
リン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン、
1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、1,8−ジアザ
ビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン等のような無機
塩基及び有機塩基が挙げられる。好適な酸としては、例
えばギ酸、酢酸、プロピオン酸、トリクロロ酢酸、トリ
フルオロ酢酸、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール等の
有機酸、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、塩化水素、臭
化水素、フッ化水素等の無機酸及び例えばピリジン塩酸
塩などの酸付加塩化合物が挙げられる。 三フッ化ホウ素等のようなルイス酸を使用する脱離
は、例えばアニソール、フェノール等の陽イオン捕捉剤
の存在下に行うのが好ましい。 反応は通常、水、例えばメタノール、エタノール等の
アルコール、塩化メチレン、クロロホルム、テトラクロ
ロメタン、テトラヒドロフランのような溶媒、またはそ
れらの混合物中で行われるが、反応に悪影響を及ばさな
い溶媒であればその他のいかなる溶媒の使用も可能であ
る。液状の塩基または酸も溶媒として使用することがで
きる。反応温度は、特に限定されず、通常冷却下乃至加
熱下に反応が行われる。 脱離反応に適用されうる還元法としては、化学的還元
及び接触還元が挙げられる。 化学的還元法に使用される好適な還元剤は、例えば
錫、亜鉛、鉄等の金属と、例えばギ酸、酢酸、プロピオ
ン酸、トリフルオロ酢酸などの酸との組合せである。 接触還元に使用される好適な触媒は、例えば白金黒、
酸化白金等の白金触媒、例えばパラジウム黒、酸化パラ
ジウム、パラジウム−炭素等のパラジウム触媒、例えば
還元ニッケル、ラネーニッケル等のニッケル触媒、例え
ば還元鉄、ラネー鉄等の鉄触媒のような常用のものであ
る。 還元は通常、水、メタノール、エタノール、プロパノ
ール、N,N−ジメチルホルムアミドのような反応に悪影
響をおよぼさない慣用の溶媒またはそれらの混合物中で
行われる。さらに、化学的還元に使用される上記酸が液
体である場合には、それらを溶媒として使用することも
できる。また接触還元に使用される好適な溶媒として
は、上記溶媒及びジエチルエーテル、ジオキサン、テト
ラヒドロフラン等を挙げることができるが、反応に悪影
響を及ぼさない溶媒であれば、その他いかなる溶媒の使
用も可能である。 この還元の反応温度は、特に限定されず、通常冷却下
及至加熱下に反応が行われる。 第3工程 目的化合物〔1〕もしくはその塩は、化合物〔6〕も
しくはカルボキシ基におけるその反応性誘導体またはそ
れらの塩を、化合物〔5〕もしくはアミノ基におけるそ
の反応性誘導体又はそれらの塩と縮合反応させてペプチ
ド結合を形成させ、必要に応じてN−保護基、カルボキ
シ保護基、水酸基保護基及びチオール保護基等を脱離す
ることにより製造することができる。 化合物〔6〕の好適なカルボキシ基における反応性誘
導体及び好適なそれらの塩類については化合物〔3〕に
ついて例示したものを参照すればよい。 化合物〔5〕の好適なアミノ基における反応性誘導体
及び好適なそれらの塩類については化合物〔2〕につい
て例示したものを参照すればよい。 この反応はペプチド形成反応であり、第1工程と実質
的に同様にして行うことができるので、この反応方法及
び反応条件については第1工程の説明を参照すればよ
い。 上記第1〜3工程の各工程を円滑に進行させるため、
必要に応じて反応に関与しないアミノ基、イミノ基、カ
ルボキシ基、水酸基及びチオール基等を保護してもよ
く、この保護は第1〜3工程のいずれかの前に行っても
よい。またこれらの保護基の脱離は第1〜3工程のいず
れの後に行ってもよい。これらの好適な保護基、保護及
び脱保護の方法は公知の方法(T.W.Greene and P.G.M.W
uts「Protective Groups in Organic Synthesis」1991
年、John Wiley & Sons,N.Y.及び「ペプチド合成の基
礎と実験」1987年、丸善、東京)に従えばよい。 製造方法2 目的化合物〔1〕の製造 第1工程 化合物〔8〕又はその塩は、化合物〔7〕若しくはア
ミノ基におけるその反応性誘導体又はそれらの塩を、化
合物〔6〕若しくはカルボキシ基におけるその反応性誘
導体又はそれらの塩と反応させることにより製造するこ
とができる。なお、化合物〔7〕におけるP2はメチル
基、ベンジル基等のカルボキシ保護基を意味する。 化合物〔7〕の好適なアミノ基におけるその反応性誘
導体及び好適なそれらの塩類については、化合物〔2〕
について例示したものを参照すればよい。 化合物〔8〕の好適な塩類については、化合物〔1〕
について例示したものを参照すればよい。 この反応はペプチド形成反応であり、前記製造方法1
の第1の工程と実質的に同様にして行うことができるの
で、この反応の反応方法及び反応条件については製造方
法1の第1工程の説明を参照すればよい。 第2工程 化合物
〔9〕又はその塩は、化合物〔8〕又はその塩
をカルボキシ保護基P2の脱離反応に付することにより製
造することができる。 化合物
〔9〕の好適な塩類については化合物〔3〕に
ついて例示したような塩類を参照すればよい。 この反応は加水分解、還元等のような常法に従って行
われる。 加水分解は塩基又は酸の存在下に行うのが好ましい。 好適な塩としては、例えばナトリウム、カリウム等の
アルカリ金属、それらの金属の水酸化物又は炭酸塩等が
挙げられる。 好適な酸としては、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、
塩化水素、臭化水素、フッ化水素等が挙げらる。 加水分解は通常、水、メタノール、エタノール等のア
ルコール、塩化メチレン、クロロホルム、テトラクロロ
メタン、テトラヒドロフラン等の不活性溶媒、又はそれ
らの混合物中で行われるが、反応に悪影響をおよぼさな
い溶媒であればその他いかなる溶媒の使用も可能であ
る。液状の塩基又は酸も溶媒として使用することができ
る。加水分解の温度は、特に限定されるものではない
が、通常冷却下乃至加熱下に反応が行われる。 脱離反応に適用されうる還元法としては、化学的還元
法及び接触還元法が挙げられる。 これらの還元は、前記のN−保護基の脱離反応の場合
と実質的に同一であり、還元剤、触媒等の反応条件は製
造方法1の第2工程の化学的還元及び接触還元の説明を
参照すればよい。 なお、次工程で使用し得る化合物
〔9〕のカルボキシ
基におけるその反応性誘導体又はその塩は、化合物
〔9〕からはもちろん、化合物〔8〕又はその塩からも
製造することができる。例えば、カルボキシ保護基の脱
離反応はヒドラジン、ベンジルオキシカルボニルヒドラ
ジド等を用いた場合は、化合物〔8〕又はその塩から化
合物
〔9〕を経由する代わりに化合物
〔9〕の酸ヒドラ
ジド誘導体を経由して、化合物
〔9〕のカルボキシ基に
おける反応性誘導体である酸アジド誘導体を製造するこ
とができる。 化合物
〔9〕の反応性誘導体の好適な塩類は、化合物
〔3〕について例示したような塩類を参照すればよい。 第3工程 目的化合物〔1〕若しくはその塩は、化合物〔2〕若
しくはアミノ基におけるその反応性誘導体又はそれらの
塩を、化合物
〔9〕若しくはカルボキシ基におけるその
反応性誘導体又はそれらの塩と縮合反応させてペプチド
結合を形成させ、必要に応じて−保護基、水酸基保護基
及びチオール保護基等を脱離することにより製造するこ
とができる。 化合物
〔9〕の好適なカルボキシ基における反応性誘
導体及び好適なそれらの塩類については化合物〔3〕に
ついて例示したものを参照すればよい。 この反応はペプチド形成反応であり、前記製造方法1
の第1工程と実質的に同様にして行うことができるの
で、この反応、方法及び反応条件については製造方法1
の第1工程の説明を参照すればよい。 上記1〜3工程の各工程を円滑に進行させるため、必
要に応じて反応に関与しないアミノ基、イミノ基、カル
ボキシ基、水酸基及びチオール基等を保護してもよく、
この保護は第1〜3工程のいずれの前に行ってもよい。
また、これらの保護基の脱離は第1〜3工程のいずれの
後に行ってもよい。これらの好適な保護基、保護及び脱
保護の方法は製造方法1の第3工程における説明を参照
すればよい。 製造方法A 中間体[18a]及び[18b]の製造 第1工程 化合物[13]は、化合物[11]と化合物[12]をルイ
ス酸存在下に反応させることにより製造することができ
る。 なお、化合物[11]におけるZ4はtert−ブトキシカル
ボニル基、ベンジルオキシカルボニル基等のN−保護基
を意味し、また化合物[12]におけるR35は低級アルキ
ル基を意味する。用いるルイス酸としては四塩化スズ、
四塩化チタン、三フッ化ホウ素エーテル錯体等が挙げら
れるが、好適には四塩化スズである。本反応は溶媒中で
行われ、用いる溶媒としては反応に関与しないものであ
れば如何なる溶媒も使用できるが、好適にはジクロロメ
タン、クロロホルム、トルエン等の非プロトン性溶媒が
用いられる。反応温度は室温以下であるが、好適には−
80℃乃至0℃である。本反応は化合物[13]の水酸基部
分がS:R=9:1の立体選択性をもって進行し、再結晶、ク
ロマトグラフィー分離等の操作により、容易かつ高収率
で異性体的に純粋な化合物[13](水酸基部分S配置)
が得られる。 第2工程 化合物[14]は、化合物[13]の水酸基を保護するこ
とにより製造することができる。 なお、化合物[14]におけるZ7は水酸基保護基を意味
し、Z8は水素原子またはZ7と一緒になって置換されても
よいオキサゾリジン環またはオキサゾリジノン環を形成
してもよい。 化合物[14]においてZ8が水素原子の場合は、化合物
[13]の水酸基を公知の方法(T.W.Greene and P.G.M.W
uts「Protective Groups in Organic Synthesis」1991
年Jhon Wiley & Sons,N.Y.)に従って保護すればよ
い。 化合物[14]においてZ7とZ8が一緒になって置換され
てもよいオキサゾリジン環を形成する場合は、化合物
[13]をアセトン、2,2−ジメトキシプロパン、2−メ
トキシプロペン、シクロヘキサノン、1,1−ジメトキシ
シクロヘキサン、アセトアルデヒド、1、1−ジメトキ
シエタン、ブチルアルデヒド、ベンズアルデヒド、ベン
ズアルデヒドジメチルアセタール等とルイス酸を含めた
酸を触媒として反応させることにより製造することがで
きる。好適な酸としては例えばp−トルエンスルホン
酸、ピリジンp−トルエンスルホン酸塩等の有機酸等が
挙げられる。反応は無溶媒または溶媒中で行われ、用い
る溶媒としては反応に関与しないものであれば如何なる
溶媒も使用できるが、好適にはジクロロメタン、テトラ
ヒドロフラン、トルエン等である。反応温度は特に限定
されないが、通常は冷却下乃至加温下に行われる。 化合物[14]においてZ7とZ8が一緒になってオキサゾ
リジノン環を形成する場合は、Z4がエトキシカルボニ
ル、tert−ブトキシカルボニル等の低級アルコキシカル
ボニル基またはベンジルオキシカルボニル、p−ニトロ
ベンジルオキシカルボニル等のアラルキルオキシカルボ
ニル基である化合物[13]を塩基の存在下に縮合環化す
ることにより製造することができる。好適な塩基として
は例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカ
リ金属及びアルカリ土類金属の水酸化物、例えば水素化
ナトリウム、水素化カリウム等の金属水素化合物等が挙
げられる。この反応は通常、塩基としてアルカリ金属及
びアルカリ土類金属の水酸化物を用いる場合、水とアル
コール(例えば、メタノール、エタノール等)、ジオキ
サン等の混合溶媒中で行われ、塩基として金属水素化合
物を用いる場合は、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチ
ルホルムアミド等の反応に影響を及ぼさないような溶媒
中で行われる。反応温度は特に限定されないが通常冷却
下乃至室温で反応が行われる。 第3工程 化合物[15]は化合物[14]のオレフィン部分を酸化
開裂することにより製造することができる。酸化開裂の
方法としては、オゾンを用いる方法、四酸化オスミウム
−過ヨウ素酸ナトリウムによる方法等の、公知の方法
(「新実験化学講座15、酸化と還元[I−1,2]」1976
年、丸善、東京)に従えばよい。 第4工程 化合物[17]は化合物[15]とホスホニウム塩[16]
を塩基の存在下で反応させる、いわゆるWittig反応によ
り製造することができる。なお化合物[16]におけるR4
及びR5は前記と同じで得あり、X2はハロゲン原子を、Ph
はフェニル基を意味する。ホスホニウム塩[16]は対応
するハロゲン化アルキルとトリフェニルホスフィンとの
反応により製造できる。本反応は公知の方法(「新実験
化学講座14、有機化合物の合成と反応[I]」、1977
年、丸善、東京)に従って行えばよい。 第5工程 化合物[20]は、化合物[11]と化合物[19]をルイ
ス酸存在下に反応させることにより製造することができ
る。なお化合物[19]におけるR4、R5及びR35は前記と
同じである。本反応は前記の製造方法Aの第1工程と実
質的に同様にして行うことができるので、この反応の反
応方法及び反応条件については製造方法Aの第1工程の
説明を参照すればよい。 第6工程 化合物[17]は、化合物[20]の水酸基を保護するこ
とにより製造することができる。なお、化合物[17]に
おけるZ7及びZ8は前記と同じである。本反応は前記の製
造方法Aの第2工程と実質的に同様にして行うことがで
きるので、この反応の反応方法及び反応条件については
製造方法Aの第2工程の説明を参照すればよい。 第7工程 化合物[18a]及び[18b]は、化合物[17]のオレフ
ィン部分を酸化することにより製造することができる。
酸化方法としては過マンガン酸カリウムによる方法、四
酸化オスミウムとN−メチルホルモリン−N−オキサイ
ドを用いる方法等、公知の方法(「新実験化学講座14、
有機化合物の合成と反応[I]」、1977年、丸善、東
京)に従って行えばよい。 異性体[18a]と[18b]の分離は、再結晶、クロマト
グラフィー等の操作により可能であり、それぞれ異性体
的に純粋な化合物として得ることができる。 製造方法B 中間体[18a]及び[18b]の製造 第1工程 化合物[22]は、化合物[11]と化合物[21]をルイ
ス酸存在下に反応させることにより製造することができ
る。 なお、化合物[11]におけるZ4はN−保護基を意味
し、また化合物[21]におけるR4、R5、R35は前記と同
じであり、Z6はトリメチルシリル基、メトキシメチル基
等の水酸基保護基を意味する。用いるルイス酸としては
四塩化スズ、四塩化チタン、三フッ化ホウ素エーテル錯
体等が挙げられるが、好適には三フッ化ホウ素エーテル
錯体である。本反応は溶媒中で行われ、用いる溶媒とし
ては反応に関与しないものであれば如何なる溶媒も使用
できるが、好適にはジクロロメタン、クロロホルム、ト
ルエン等の非プロトン性溶媒が用いられる。反応温度は
室温以下であるが、好適には−80℃乃至0℃である。本
反応は化合物[22]の水酸基部分がS:R=9:1の立体選択
性をもって進行し、再結晶、クロマトグラフィー分離等
の操作により、容易かつ高収率で異性体的に純粋な化合
物[22](水酸基部分S配置)が得られる。 第2工程 化合物[23]は、化合物[22]を水酸基保護基Z6の脱
離反応に付することにより製造することができる。本脱
保護反応は、公知の方法(T.W.Greene and P.G.M.Wuts
「Protective Groups in Organic Synthesis」1991年、
John Wiley & Sons,N.Y)に従って行えばよい。 第3工程 化合物[25]は、化合物[23]の水酸基を保護するこ
とにより製造することができる。なお、化合物[25]に
おけるZ7、Z8は前記と同じである。本反応は前記の製造
方法Aの第2工程と実質的に同様にして行うことができ
るので、この反応の反応方法及び反応条件については製
造方法Aの第2工程の説明を参照すればよい。 第4工程 化合物[24]は、化合物[22]の水酸基を保護するこ
とにより製造することができる。なお、化合物[24]に
おけるZ7、Z8は前記と同じである。本反応は前記の製造
方法Aの第2工程と実質的に同様にして行うことができ
るので、この反応の反応方法及び反応条件については製
造方法Aの第2工程の説明を参照すればよい。 第5工程 化合物[25]は、化合物[24]を水酸基保護基Z6の脱
離反応に付することにより製造することができる。本脱
保護反応は、公知の方法(T.W.Greene and P.G.M.Wuts
「Protective Groups in Organic Synthesis」1991年、
John Wiley & Sons,N.Y)に従って行えばよい。 第6工程 化合物[18a]及び[18b]は、化合物[25]のカルボ
ニル基を還元することにより製造することができる。本
反応に適用されうる還元法としては、化学的還元法およ
び接触還元法があげられる。 化学的に使用される好適な還元剤は、例えば水素化ホ
ウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素
亜鉛(II)、水素化アルミニウムリチウム等の水素化金
属、例えばリチウム、ナトリウム、亜鉛等の金属、アル
ミニウムアルコキシド、トリイソブチルアルミニウム、
ジボラン等が挙げられる。 接触還元に使用される好適な触媒については前記製造
方法1の第2工程における接触還元に使用される好適な
触媒を参照すればよい。 還元は通常、水、メタノール、エタノール、プロパノ
ール、テトラヒドロフラン、エーテル、N,N−ジメチル
ホルムアミドのような反応に悪影響を及ぼさない慣用の
溶媒またはそれらの混合物中で行われる。反応温度は特
に限定されず、通常冷却下乃至加熱下に反応が行われ
る。 異性体[18a]と[18b]の分離は、再結晶、クロマト
グラフィー等の操作により可能であり、それぞれ異性体
的に純粋な化合物として得ることができる。 製造方法C 中間体[2]の製造 第1工程 化合物[26]は、化合物[18]をホルムアルデヒド、
パラホルムアルデヒド、アセトン、ジメトキシメタン、
2,2−ジメトキシプロパン、2−メトキシプロペン、シ
クロヘキサノン、1,1−ジメトキシシクロヘキサン、ア
セトアルデヒド、1、1−ジメトキシエタン、ブチルア
ルデヒド、ベンズアルデヒド、ベンズアルデヒドジメチ
ルアセタール等とルイス酸を含めた酸を触媒として反応
させるか、または、ジブロモメタン、ジヨードエタン、
1,2−ジブロモエタン、1,2−ジヨードエタン、エチレン
グリコールジトシレート等と塩基の存在下に反応させる
ことにより製造することができる。好適な酸として例え
ば硫酸等の無機酸、例えばp−トルエンスルホン酸、ピ
リジンp−トルエンスルホン酸塩等の有機酸等が挙げら
れる。また、好適な塩基としては例えば水酸化ナトリウ
ム、炭酸カリウム等のアルカリ金属及びアルカリ土類金
属の水酸化または炭酸塩或は炭酸水素塩、例えば水素化
ナトリウム、水素化カリウム等の金属水素化合物等が挙
げられる。この反応は通常、テトラヒドロフラン、トル
エン、ジクロロメタン、N,N−ジメチルホルムアミド等
の反応に影響を及ぼさないような溶媒中で行われる。反
応温度は特に限定されないが通常冷却下乃至加熱下に反
応が行われる。 第2工程 化合物[2]は、化合物[26]のN−保護基及び水酸
基保護基の脱離反応により製造することができる。本脱
保護反応は、化合物[26]のN−保護基及び水酸基保護
基を同じ条件で同時に脱離させるか、または、それぞれ
異なった条件で順次脱離させてもよい。異なった条件で
順次脱離させる場合、N−保護基と水酸基保護基のどち
らを先に脱離させてもよい。脱離反応の方法について
は、公知の方法(T.W.Greene and P.G.M.Wuts「Protect
ive Groups in Organic Synthesis」1991年、John Wile
y & Sons,N.Y.)に従って行えばよい。具体的な例とし
て、化合物[26]においてZ4がベンジルオキシカルボニ
ル基であり、Z7とZ8が一緒になってオキサゾリジン環を
形成する場合、酸性条件下で加水分解することによりオ
キサゾリジン環を開環後、還元することによってベンジ
ルオキシカルボニル基を脱離させることによって化合物
[2]が得られる。 製造方法D 中間体[2a]の製造 第1工程 化合物[22a]は、化合物[11a]と化合物[21]をル
イス酸存在下に反応させることにより製造することがで
きる。なお、化合物[11a]におけるR36は低級アルキル
基またはベンジル基を意味し、また化合物[21]におけ
るR4、R5、R35、Z6は前記と同じである。本反応は前記
の製造方法Bの第1工程と実質的に同様にして行うこと
ができるので、この反応の反応方法及び反応条件につい
ては製造方法Bの第1工程の説明を参照すればよい。本
反応は化合物[22a]の水酸基部分がS:R=9:1の立体選
択性をもって進行し、再結晶、クロマトグラフィー分離
等の操作により、容易かつ高収率で異性体的に純粋な化
合物[22a](水酸基部分S配置)が得られる。 第2工程 化合物[27]は、化合物[22a]のカルボニル基を例
えば酢酸、プロピオン酸等の有機酸存在下で、例えば水
素化ホウ素ナトリウム、テトラメチルアンモニウムボロ
ヒドリド等の水素化ホウ素化合物を用いて還元すること
により製造することができる。本反応は高立体選択的に
進行し、[27]で示される(2S,4S,5S)−5−アミノ−
6−シクロヘキシル−2,4−ヘキサンジオール誘導体と
その立体異性体である(2R,4S,5S)−5−アミノ−6−
シクロヘキシル−2,4−ヘキサンジオール誘導体の生成
比は9:1以上である。[27]は再結晶、クロマトグラフ
ィー分離等の操作により容易かつ高収率で異性体的に純
粋な化合物として得ることができる。本反応の反応方
法、反応条件については公知の方法(「Journal of Ame
rical Chemical Society,110巻,3560−3578頁,1988年」
及び「WO9213827」)に従えばよい。 第3工程 化合物[28]は、化合物[27]を塩基の存在下に縮合
環化することにより製造することができる。好適な塩基
として例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のア
ルカリ金属及びアルカリ土類金属の水産化物、例えば水
素化ナトリウム、水素化カリウム等の金属水素化合物等
が挙げられる。この反応は通常、塩基としてアルカリ金
属及びアルカリ土類金属の水酸化物を用いる場合、水と
アルコール(例えば、メタノール、エタノール等)、ジ
オキサン等の混合溶媒中で行われ、塩基として金属水素
化合物を用いる場合は、テトラヒドロフラン、N,N−ジ
メチルホルムアミド等の反応に影響を及ぼさないような
溶媒中で行われる。反応温度は特に限定されないが通常
冷却下乃至室温で反応が行われる。 第4工程 化合物[29]は、化合物[28]を水酸基保護基Z6の脱
離反応に付することにより製造することができる。本脱
保護反応は、公知の方法(T.W.Greene and P.G.M.Wuts
「Protective Groups in Organic Synthesis」1991年、
John Wiley & Sons,N.Y)に従って行えばよい。 第5工程 化合物[30]は、化合物[29]をホルムアルデヒド、
パラホルムアルデヒド、アセトン、ジメトキシメタン、
2,2−ジメトキシプロパン、2−メトキシプロペン、シ
クロヘキサノン、1,1−ジメトキシシクロヘキサン、ア
セトアルデヒド、1、1−ジメトキシエタン、ブチルア
ルデヒド、ベンズアルデヒド、ベンズアルデヒドジメチ
ルアセタール等とルイス酸を含めた酸を触媒として反応
させることにより製造することができる。好適な酸とし
ては例えば硫酸等の無機酸、例えばp−トルエンスルホ
ン酸、ピリジンp−トルエンスルホン酸塩等の有機酸等
が挙げられる。この反応は通常、テトラヒドロフラン、
トルエン、ジクロロメタン、N,N−ジメチルホルムアミ
ド等の反応に影響を及ぼさないような溶媒中で行われ
る。反応温度は特に限定されないが通常冷却下乃至加熱
下に反応が行われる。また本反応は臭化リチウム等を共
存させることにより加速される。 第6工程 化合物[2a]は、化合物[30]を塩基を用いた加水分
解によって開環することにより製造することができる。
好適な塩基としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化バリウム等のアルカリ金属及びアルカリ土類
金属の水酸化物が挙げられる。本反応は通常水とアルコ
ール(例えば、メタノール、エタノール等)、ジオキサ
ン等の混合溶媒中で行われ、反応温度は通常室温乃至加
熱下であるが、好適には反応速度の速い溶媒還流温度で
ある。 製造方法E 中間体[2b]の製造 第1工程 化合物[22b]は、化合物[11a]と化合物[21a]を
ルイス酸存在下に反応させることにより製造することが
できる。なお、化合物[11a]におけるR36は低級アルキ
ル基またはベンジル基を意味し、また化合物[21a]に
おけるMOMはメトキシメチル基を意味し、R4、R5、R35
前記と同じである。本反応は前記の製造方法Bの第1工
程と実質的に同様にして行うことができるので、この反
応の反応方法及び反応条件については製造方法Bの第1
工程の説明を参照すればよい。本反応は化合物[22b]
の水酸基部分がS:R=9:1の立体選択性をもって進行し、
再結晶、クロマトグラフィー分離等の操作により、容易
かつ高収率で異性体的に純粋な化合物[22b](水酸基
部分S配置)が得られる。 第2工程 化合物[27a]は、化合物[22b]のカルボニル基を例
えば酢酸、プロピオン酸等の低級アルキルカルボン酸存
在下で、例えば水素化ホウ素ナトリウム、テトラメチル
アンモニウムボロヒドリド等の水素化ホウ素化合物を用
いて還元することにより製造することができる。本反応
は高立体選択的に進行し、[27a]で示される(2S,4S,5
S)−5−アミノ−6−シクロヘキシル−1−メトキシ
メトキシ−2,4−ヘキサンジオール誘導体とその立体異
性体である(2R,4S,5S)−5−アミノ−6−シクロヘキ
シル−1−メトキシメトキシ−2,4−ヘキサンジオール
誘導体の生成比は9:1以上である。[27a]は再結晶、ク
ロマトグラフィー分離等の操作により容易かつ高収率で
異性体的に純粋な化合物として得ることができる。本反
応の反応方法、反応条件については公知の方法(「Jour
nal of American Chemical Society,110巻,3560−3578
頁,1988年」及び「WO9213827」)に従えばよい。 第3工程 化合物[28a]は、化合物[27a]を塩基の存在下に縮
合環化することにより製造することができる。好適な塩
基として例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の
アルカリ金属及びアルカリ土類金属の水酸化物、例えば
水素化ナトリウム、水素化カリウム等の金属水素化合物
等が挙げられる。この反応は通常、塩基としてアルカリ
金属及びアルカリ土類金属の水酸化物を用いる場合、水
とアルコール(例えば、メタノール、エタノール等)、
ジオキサン等の混合溶媒中で行われ、塩基として金属水
素化合物を用いる場合は、テトラヒドロフラン、N,N−
ジメチルホルムアミド等の反応に影響を及ぼさないよう
な溶媒中で行われる。反応温度は特に限定されないが通
常冷却下乃至室温で反応が行われる。 なお、製造方法E第1工程、第2工程(化合物[22
b]、[27a])において精製操作を行わなくても、本工
程の反応後再結晶操作を行うことにより、容易かつ高収
率で異性体に純粋な化合物[28a]を得ることができ
る。 第4工程 化合物[31]は、化合物[28a]を五酸化二リンまた
は三フッ化ホウ素エーテル錯体等のルイス酸の存在下に
縮合環化することにより製造することができる。本反応
は通常テトラヒドロフラン、トルエン、ジクロロメタン
等の反応に影響を及ぼさないような溶媒中で行われる。
反応温度は特に限定されないが通常冷却下乃至加熱下に
反応が行われる。 第5工程 化合物[32]は、化合物[28a]をジメトキシメタン
とルイス酸を含めた酸を触媒として反応させることによ
り製造することができる。好適な酸としては例えば硫酸
等の無機酸、例えばp−トルエンスルホン酸、ピリジン
p−トルエンスルホン酸塩等の有機酸等が挙げられる。
この反応は通常、テトラヒドロフラン、トルエン、ジク
ロロメタン、N,N−ジメチルホルムアミド等の反応に影
響を及ぼさないような溶媒中で行われる。反応温度は特
に限定されないが通常冷却下乃至加熱下に反応が行わ
れ、好適には反応速度の速い加熱下である。また本反応
は臭化リチウム等を共存させることにより加速される。 第6工程 化合物[2b]は、化合物[31]または[32]を塩基を
用いた加水分解によって開環することにより製造するこ
とができる。好適な塩基としては水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム、水酸化バリウム等のアルカリ金属及びア
ルカリ土類金属の水酸化物が挙げられる。本反応は通常
水とアルコール(例えば、メタノール、エタノール
等)、ジオキサン等の混合溶媒中で行われ、反応温度は
通常室温乃至加熱下であるが、好適には反応速度の速い
溶媒還流温度である。 上記製造法で得られた化合物は粉砕、再結晶、カラム
クロマトグラフィー、再沈澱等のような常法によって単
離精製することができる。 本発明の化合物〔1〕及びその他の中間体に係わる化
合物には、不斉炭素に基づく立体異性体一個以上が含ま
れ、そのような異性体及びそれらの混合物はすべてこの
発明の範中に包含される。 本発明の化合物〔1〕又はその薬学的に許容される塩
は、これを有効成分として、有機又は無機の個体状又は
液状の賦形剤と混合することによって、経口投与、非経
口投与又は外用投与に適した医薬製剤の形で使用するこ
とができる。医薬製剤としてはカプセル、錠剤、糖衣
錠、顆粒、溶液、懸濁液、エマルジョン等が挙げられ
る。所望に応じてこれらの製剤中に助剤、安定剤、潤滑
剤又は乳化剤、緩衝剤及びその他の通常使用される添加
剤が含まれていてもよい。 投与量は患者の年齢及び状態によって変化するが、平
均1日当り0.1mg/個体〜約1000mg/個体の投与量で高血
圧及び心不全の治療に有効である。 本発明のおいて前記一般式[III]、[IV]、
[V]、[VI]及び[VII]で示される化合物は、新規
化合物であり化合物〔1〕を製造するための中間体とし
て有用である。これらの中間体から上記説明の製造方法
に従って目的化合物〔1〕が製造される。 実施例 以下、製造例及び実施例を挙げて、本発明を更に具体
的に説明する。なお、製造例、実施例及び表中で使用す
る略号は以下の意味を表す。 NMR 核磁気共鳴スペクトル FAB 高速原子衝撃質量分析法 AcOEt 酢酸エチル Hex ヘキサン CHCl3 クロロホルム MeOH メタノール NH4OH 28%アンモニア水 AcOH 酢酸 Cbz ベンジルオキシカルボニル PMSF フェニルメチルスルホニルフルオライド DMF N,N−ジメチルホルムアミド PPTS ピリジンp−トルエンスルホン酸塩 TMS トリメチルシリル MOM メトキシメチル Bn ベンジル 下記実施例及び製造例において、薄層クロマトグラフ
ィーのRf値は、メルク社のプレコートTLCプレートシリ
カゲル(Pre−Coated TLC Plates SILICA GEL)60 F−2
54(厚さ:0.25mm)を用いた結果であり、分取薄層クロ
マトグラフィーはメルク社のプレコートシリカゲル(Pr
e−Coated SILICA GEL)60 F−254(厚さ:0.25〜2mm)
をカラムクロマトグラフィーはメルク社のキーゼルゲル
(Kieselgel)60(70・230メッシュ又は230・400メッシ
ュ)を用いて行った。 製造例1 (4S,5S)−5−ベンジルオキシカルボニルアミノ−6
−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−1−ヘキセン N−ベンジルオキシカルボニル−L−シクロヘキシル
アラニナール(6.9g)のジクロロメタン(70ml)溶液を
−40℃に冷却し、四塩化スズ(3.1ml)のジクロロメタ
ン(20ml)溶液を滴下した。−40℃で5分間撹拌後、ア
リルトリメチルシラン(4.2ml)のジクロロメタン(30m
l)溶液を滴下し、更に30分間撹拌した。反応液を氷冷
した飽和NaHCO3水溶液に加え、ジエチルエーテルで2回
抽出した。有機層を飽和NaHCO3水溶液で2回、飽和食塩
水で1回洗浄し、MgSO4で乾燥後、減圧下に溶媒を溜去
した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Ac
oEt/Hex=1/9 v/vで溶出)で精製し、無色油状の標記化
合物(4.4g)を得た(表1参照)。 製造例2 (4S,5S)−5−アリル−3−ベンジルオキシカルボニ
ル−4−シクロヘキシルメチル−2,2−ジメチル−1,3−
オキサゾリジン 製造例1で得られた化合物(2,2g)のジクロロメタン
溶液に2−メトキシプロペン(0.64ml)とPPTS(834m
g)を加え、室温で1時間撹拌した。粉末NaHCO3を加え
た後、反応液を濾過し、瀘液を減圧下に濃縮した。残渣
に水を加えてジエチルエーテルで抽出し、有機層を水、
飽和食塩水で洗浄後、MgSO4で乾燥した。減圧下に溶媒
を溜去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(AcOEt/Hex=5/95 v/vで溶出)で精製し、無色油状の
標記化合物(1.3g)を得た(表1参照)。 製造例3 (4S,5S)−3−ベンジルオキシカルボニル−4−シク
ロヘキシルメチル−2,2−ジメチル−1,3−オキサゾリジ
ン−5−アセトアルデヒド 製造例2で得られた化合物(2.2g)をメタノール(20
ml)とジクロロメタン(40ml)との混合溶液に溶解し、
−75℃に冷却後、オゾン溶液中に通気した。反応液が青
色に変わった後(1.5時間)、乾燥窒素を通気して、過
剰のオゾンを除去した、反応液をカニューレにより、亜
鉛粉末(1.2g)と酢酸(1.2ml)とメタノール(25ml)
と水(25ml)の懸濁液に−45℃で滴下し、室温まで昇温
後30分間撹拌した。ジクロロメタンで2回抽出し、飽和
NaHCO3水溶液で洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥後、減
圧下に溶媒を溜去し、無色油状の標記化合物(2.3g)を
得た(表1参照)。 製造例4 (4S,5S)−3−ベンジルオキシカルボニル−4−シク
ロヘキシルメチル−2,2−ジメチル−5−(2−メチル
−2−ブテン−4−イル)−1,3−オキサゾリジン トリフェニルホスフィン(13.5g)とヨウ化イソプロ
ピル(8.5g)をオートクレーブ中180℃に加熱撹拌し
た。24時間後得られた固体をメタノール−ジエチルエー
テルより再結晶し、黄褐色結晶(22g)を得た。この結
晶(7.98g)の乾燥テトラヒドロフラン(50ml)溶液を
0℃に冷却し、n−ブチルリチウム(1.6Mヘキサン溶
液)9.5mlを滴下した。0℃で20分間撹拌後、製造例3
で得られた化合物(2.3g)の乾燥テトラヒドロフラン
(50ml)溶液を滴下した。0℃で2時間撹拌後、飽和Na
HCO3水溶液(80ml)を加え、酢酸エチルで2回抽出し
た。有機層を飽和NaHCO3水溶液、0.1N塩酸、水、飽和食
塩水の順で洗浄し、MgSO4で乾燥後、減圧下に溶媒を溜
去した、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(AcOEt/Hex=5/95 v/vで溶出)で精製し、無色油状の
標記化合物(1.29g)を得た(表1参照)。 製造例5 (4S,5S)−5−アリル−4−シクロヘキシルメチル−
1,3−オキサゾリジン−2−オン 水素化ナトリウム−分散液(油中60%)(121mg)を
ヘキサンで洗浄後、DMF(7ml)に懸濁し、氷冷した。製
造例1で得られた化合物(500mg)のDMF(3ml)溶液を
滴下し、氷冷下で30分間撹拌した。氷−0.1Mクエン酸水
溶液(30ml)に加え、酢酸エチル(25ml×2)で抽出し
た。有機層を飽和NaHCO3水溶液、飽和食塩水で洗浄し、
MgSO4で乾燥後、減圧下に溶媒を留去した。残留物をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(AcOEt/Hex=2/8→
3/7 v/vで溶出)で精製し、標記化合物(174mg)を無色
油状物として得た(表2参照)。 製造例6 (4S,5S)−5−ベンジルオキシカルボニルアミノ−4
−ベンジルオキシメトキシ−6−シクロヘキシル−1−
ヘキセン 製造例1で得られた化合物(500mg)をジクロロメタ
ン(5ml)に溶解し、N,N−ジイソプロピルエチルアミン
(0.315ml)と、ベンジルオキシメチルクロリド(0.252
ml)を加えた。室温で2.5時間撹拌後、N,N−ジイソプロ
ピルエチルアミン(0.315ml)とベンジルオキシメチル
クロリド(0.252ml)を加え、さらに室温で1時間撹拌
した。反応液に酢酸エチル(20ml)を加え、0.1Mクエン
酸水溶液(×2)、飽和NaHCO3水溶液、飽和食塩水で洗
浄し、MgSO4で乾燥後、減圧下に溶媒を留去した。残留
物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(AcOEt/Hex
=1/9 v/vで溶出)で精製し、標記化合物(566mg)を無
色油状物として得た(表2参照)。 製造例7 3−メチル−2、3−ビス(トリメチルシリルオキシ)
−1−ブテン ジイソプロピルアミン(22.4ml)の乾燥テトラヒドロ
フラン(50ml)溶液に−10℃で1.6M n−ブチルリチウム
/n−ヘキサン溶液(100ml)を滴下し、1時間撹拌し
た。−10℃で3−ヒドロキシ−3−メチル−2−ブタノ
ン(8ml)の乾燥テトラヒドロフラン(50ml)溶液を滴
下して1時間撹拌後、トリメチルクロロシラン(20.4m
l)を−10℃で滴下した。4℃で終液撹拌後、セライト
を用いて反応液をろ過し、団体をジエチルエーテル(50
0ml)で洗った。合わせたろ液を1N塩酸(150ml×2)、
飽和NaHCO3水溶液(150ml×2)で洗浄し、MgSO4で乾燥
後、減圧下に溶媒を留去した。残留物を減圧蒸留し、標
記化合物(16g、bp=85−90℃/20mmHg)を無色液体とし
て得た(表2参照)。 製造例8 (5S,6S)−6−ベンジルオキシカルボニルアミノ−7
−シクロヘキシル−5−ヒドロキシ−2−メチル−2−
トリメチルシリルオキシ−3−ヘプタノン N−ベンジルオキシカルボニル−L−シクロヘキシル
アラニナール(57g)のジクロロメタン(250ml)溶液に
モレキュラーシーブス4Aを加え、室温で30分間撹拌後、
−20℃に冷却した。三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯
体(23ml)のジクロロメタン(70ml)溶液、続いて製造
例7で得られた化合物(62g)のジクロロメタン(130m
l)溶液を滴化し、−20℃で30分間撹拌した。反応液を
氷(200g)−飽和NaHCO3水溶液(300ml)にゆっくりと
加えて撹拌後、有機層を飽和NaHCO3水溶液(300m)、飽
和食塩水(300ml)で順次洗浄した。有機層をMgSO4で乾
燥後、減圧下に溶媒を留去し、標記化合物を主成分とす
る粗生成物を得た。一部をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーで精製し、標記化合物を無色油状物として得た
(表2参照)。 製造例9 (5S,6S)−6−ベンジルオキシカルボニルアミノ−7
−シクロヘキシル−2,5−ジヒドロキシ−2−メチル−
3−ヘプタノン 製造例8で得られた粗生成物をメタノール(675ml)
に溶解し、0.1N塩酸(75ml)を加えて室温15分間撹拌し
た。1NNaOH水溶液を加えて中和後、減圧下にメタノール
を留去した。残留水層に水(300ml)を加え、クロロホ
ルム600ml)で抽出した。有機層を飽和NaHCO3水溶液(3
00ml)、飽和食塩水(300ml)で順次洗浄し、MgSO4で乾
燥後減圧下に溶媒を留去して、標記化合物を主成分とす
る粗生成物(61g)を得た(表3参照)。 製造例10 (4S,5S)−3−ベンジルオキシカルボニル−4−シ
クロヘキシルメチル−5−(3−ヒドロキシ−3−メチ
ル−2−オキソブチル)−2,2−ジメチル−1,3−オキサ
ゾリジン 製造例9で得られた粗生成物(57g)から、製造例2
と同様の方法にしたがって、標記化合物を主成分とする
粗生成物(59g)を得た(表3参照)。 製造例11 (4S,5S)−3−ベンジルオキシカルボニル−4−シク
ロヘキシルメチル−5−[(2S)−2,3−ジヒドロキシ
−3−メチルブチル]−2,2−ジメチル−1,3−オキサゾ
リジン <方法A> 製造例4で得られた化合物(1.5g)の乾燥テトラヒド
ロフラン(50ml)溶液に四酸化オスミウム(49mM tert
−ブタノール溶液)(3ml)とN−メチルモルホリン−
N−オキサイド(1.32g)を加えた。室温で4時間撹拌
後、反応液に飽和食塩水(50ml)を加え、酢酸エチル
(70ml×2)で抽出した。有機層を10%Na2SO3水溶液で
2回、飽和NH4Cl水溶液で1回洗浄し、MgSO4で乾燥後、
減圧下に溶媒を留去した。残留物を酢酸エチル−ヘキサ
ンより再結晶し、標記化合物(485mg)を白色結晶とし
て得た(表3参照)。 <方法B> 製造例10で得られた粗生成物(59g)のメタノール(3
00ml)溶液を氷冷し、水素化ホウ素ナトリウム(15.4
g)を加えた。氷冷下で1時間撹拌後、水(150ml)を加
え、減圧下にメタノールを留去後、クロロホルム(300m
l×2)で抽出した。有機層を10%クエン酸水溶液(300
ml)、飽和NaHCO3水溶液(300ml)、飽和食塩水(300m
l)で順次洗浄し、MgSO4で乾燥後、減圧下に溶媒を留去
した。油状の残留物をヘキサンより再結晶し、さらに、
得られた結晶を酢酸エチル−ヘキサンより再結晶するこ
とによって、標記化合物(7.45g)を白色結晶として得
た(表3参照)。 製造例12 (4S,5S)−3−ベンジルオキシカルボニル−4−シク
ロヘキシルメチル−5−[(2S)−2,3−ジヒドロキシ
−3−メチルブチル]−2,2−ジメチル−1,3−オキサゾ
リジン 製造例10の<方法A>における再結晶母液を濃縮し、
残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl3
で溶出)で精製することにより、標記化合物(340mg)
を得た(表3参照)。 製造例13 (4S,5S)−3−ベンジルオキシカルボニル−4−シク
ロヘキシルメチル−5−[(5S)−4,4−ジメチル−1,3
−ジオキソラン−5−イル]メチル−2,2−ジメチル−
1,3−オキサゾリジン 水素化ナトリウム−分散液(油中60%)(2.6g)をヘ
キサンで洗浄後、製造例11で得られた化合物(8g)のDM
F(120ml)溶液を氷冷下で滴下した。氷冷下で1時間撹
拌後、ジブロモメタン(4.5ml)を滴下し、室温で1.5時
間撹拌した。反応液を10%クエン酸水溶液に氷冷下で加
えて撹拌後、酢酸エチル(300ml×2)で抽出した。有
機層を飽和NaHCO3水溶液(300ml)、飽和食塩水(300m
l)で順次洗浄し、MgSO4で乾燥後、減圧下に溶媒を留去
して。標記化合物(9.2g)を淡黄色油状物として得た
(表4参照)。 製造例14 (4S,5S)−3−ベンジルオキシカルボニル−4−シク
ロヘキシルメチル−5−[(5R)−4,4−ジメチル−1,3
−ジオキソラン−5−イル]メチル−2,2−ジメチル−
1,3−オキサゾリジン 製造例12で得られた化合物(340mg)から、製造例13
と同様の方法にしたがって、標記化合物(170mg)を得
た(表4参照)。 製造例15 (4S)−4−[(2S,3S)−3−ベンジルオキシカルボ
ニルアミノ−4−シクロヘキシル−2−ヒドロキシブチ
ル]−5,5−ジメチル−1,3−ジオキソラン 製造例13で得られた化合物(9.2g)のメタノール(10
0ml)溶液にp−トルエンスルホン酸一水和物(0.64g)
を加え、室温で5時間撹拌した。反応液を氷冷下で飽和
NaHCO3水溶液(200ml)に加えて撹拌後、析出する固体
をろ過し、メタノールで洗った。ろ液から減圧下にメタ
ノールを留去し、残留水層をクロロホルム(200ml×
3)で抽出した。有機層を飽和食塩水(200ml)で洗浄
し、MgSO4で乾燥後、減圧下に溶媒を留去した。残留物
を酢酸エチル−ヘキサンより再結晶することにより、標
記化合物(4.01g)を白色結晶として得た(表4参
照)。 製造例16 (4R)−4−[(2S,3S)−3−ベンジルオキシカルボ
ニルアミノ−4−シクロヘキシル−2−ヒドロキシブチ
ル]−5,5−ジメチル−1,3−ジオキソラン 製造例14で得られた化合物(170mg)から、製造例15
と同様の方法にしたがって、標記化合物(158mg)を無
色油状物として得た(表4参照)。 製造例17 3−メトキシメトキシ−3−メチル−2−ブタノン 3−ヒドロキシ−3−メチル−2−ブタノン(52.6m
l)のジクロロメタン(450ml)溶液に氷冷化、N,N−ジ
イソプロピルエチルアミン(131ml)とクロロメチルメ
チルエーテル(57ml)のジクロロメタン(50ml)溶液を
加え、室温で終夜撹拌した。反応液を10%クエン酸水溶
液(250ml×2)、飽和NaHCO3水溶液(200ml)、飽和食
塩水(200ml)で洗浄し、MgSO4で乾燥後、減圧下に溶媒
を留去した。残留物を常圧で蒸留し、標記化合物(53.6
g、bp=155−165℃)を無色液体として得た(表5参
照)。 製造例18 3−メチル−3−メトキシメトキシ−2−トリメチルシ
リルオキシ−1−ブテン ジイソプロピルアミン(31ml)の乾燥テトラヒドロフ
ラン(150ml)溶液に−10℃で1.6M n−ブチルリチウム/
n−ヘキサン溶液(138ml)を滴下し、50分間撹拌した。
−10℃で製造例17で得られた化合物(29.2g)の乾燥テ
トラヒドロフラン(150ml)溶液を滴下して50分間撹拌
後、トリメチルクロロシラン(28ml)を−10℃で滴下し
た。4℃で終夜撹拌後、セライトを用いて反応液をろ過
し、固体をジエチルエーテル(250ml)で洗った。合わ
せたろ液を0.01N塩酸(200ml×2)、飽和NaHCO3水溶液
(200ml×2)、飽和食塩水(200ml)で洗浄し、MgSO4
で乾燥後、減圧下に溶媒を留去した。残留物を減圧蒸留
し、標記化合物(34.4g、bp=85−90℃/20mmHg)を無色
液体として得た(表5参照)。 製造例19 (5S,6S)−6−ベンジルオキシカルボニルアミノ−7
−シクロヘキシル−5−ヒドロキシ−2−メチル−2−
メトキシメトキシ−3−ヘプタノン N−ベンジルオキシカルボニル−L−シクロヘキシル
アラニナール(18g)のジクロロメタン(180ml)溶液に
モレキュラーシーブス4Aを加え、室温で1時間撹拌後、
−20℃に冷却した。三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯
体(8.41ml)のジクロロメタン(30ml)溶液、続いて製
造例18で得られた化合物(16.3g)のジクロロメタン(6
0ml)溶液を滴下し、−20℃で20分間撹拌した。反応液
を氷−飽和NaHCO3水溶液(200ml)にゆっくりと加えて
撹拌後、有機層を飽和NaHCO3水溶液(200m)、飽和食塩
水(200ml)で順次洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥後、
減圧下に溶媒を留去し、標記化合物を主成分とする粗生
成物(29.5g)を黄色油状物として得た。粗生成物の一
部(1.3g)をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精
製し、標記化合物(0.68g)を無色油状物として得た
(表5参照)。 製造例20 (2S,3S,5S)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−
1−シクロヘキシル−6−メチル−6−メトキシメトキ
シ−3,5−ヘプタンジオール 酢酸(150ml)とアセトニトリル(150ml)の混合溶液
に氷冷下でテトラメチルアンモニウムボロヒドリド(13
g)を加え、氷冷下で1時間撹拌した。製造例19で得ら
れた粗生成物(28g)の酢酸(100ml)−アセトニトリル
(100ml)溶液を、氷冷下で滴下し、室温で2時間撹拌
した。反応液を氷−飽和NaHCO3水溶液(500ml)にゆっ
くり加えた後、ジクロロメタン(500ml)で抽出した。
有機層を1N NaOH(400ml)、飽和NaHCO3水溶液(400ml
×2)、飽和食塩水(200ml)で洗浄し、MgSO4で乾燥
後、減圧下に溶媒を留去して、標記化合物を主成分とす
る粗生成物(25.7g)を黄色油状物として得た。粗生成
物(10g)をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(AcO
Et/Hex=55/45で溶出)で精製し、標記化合物(4.87g)
を無色油状物として得た(表5参照)。 製造例21 (4S,5S)−4−シクロヘキシルメチル−5−[(2S)
−2−ヒドロキシ−3−メチル−3−メトキシメトキシ
ブチル]−1,3−オキサゾリジン−2−オン 製造例20で得られた粗生成物(10g)のメタノール(1
00ml)溶液に2N NaOH(34.3ml)を加え、室温で3時間
撹拌した。減圧下にメタノールを留去し、残留水層に水
(150ml)を加え、クロロホルム(200ml×2)で抽出し
た。有機層を飽和NaHCO3(200ml×2)で洗浄し、MgSO4
で乾燥後、減圧下に溶媒を留去した。残留物を酢酸をエ
チル−ヘキサンより再結晶することによって、標記化合
物(3.2g)を白色結晶として得た(表6参照)。 製造例22 (4S,5S)−4−シクロヘキシルメチル−5−[(5S)
−4,4−ジメチル−1,3−ジオキソラン−5−イル]メチ
ル−1,3−オキサゾリジン−2−オン 製造例21で得られた化合物(100mg)のジクロロメタ
ン(2ml)溶液に氷冷下で三フッ化ホウ素ジエチルエー
テル錯体(0.038ml)のジクロロメタン(0.5ml)溶液を
加え、氷冷下で10分間撹拌した。反応液にジクロロメタ
ン(10ml)を加え、飽和NaHCO3水溶液で2回、飽和食塩
水で1回洗浄し、MgSO4で乾燥後、減圧下に溶媒を留去
した。残留物を分取薄層クロマトグラフィーで精製し、
標記化合物(45mg)を白色固体として得た(表6参
照)。 製造例23 (4S,5S)−4−シクロヘキシルメチル−5−[(5S)
−4,4−ジメチル−1,3−ジオキソラン−5−イル]メチ
ル−3−メトキシメチル−1,3−オキサゾリジン−2−
オン 製造例21で得られた化合物(1.38g)のDMF(14ml)溶
液に、臭化リチウム(0.36g)、p−トルエンスルホン
酸一水和物(0.36g)、ジメトキシメタン(1.9ml)を順
次加え、3時間加熱還流した。反応液に氷冷下で飽和Na
HCO3水溶液(40ml)を加え、酢酸エチル(40ml×2)で
抽出後、有機層を飽和NaHCO3水溶液(40ml×2)で洗浄
した。有機層をMgSO4で乾燥後、減圧下に溶媒を留去
し、標記化合物(1.43g)を淡黄色固体として得た(表
6参照)。 製造例24 (4S)−4−[(2S,3S)−3−アミノ−4−シクロヘ
キシル−2−ヒドロキシブチル]−5,5−ジメチル−1,3
−ジオキソラン <方法A> 製造例15で得られた化合物(4.18g)のメタノール(5
0ml)溶液に10%パラジウム炭素(0.3g)を加え、常圧
で3時間水素添加した。触媒をろ去後、減圧下に溶媒を
留去し、標記化合物(3.04g)を無色油状物として得た
(表6参照)。 <方法B> 製造例23で得られた化合物(1.22g)を水(12ml)と
1,4−ジオキサン(12ml)の混合溶媒に溶解し、水酸化
バリウム八水和物(11.3g)を加えて、2日間加熱還流
した。室温まで冷却し、水(15ml)を加えた後、ジクロ
ロメタン(40ml×2)で抽出した、有機層MgSO4で乾燥
後、減圧下に溶媒を留去して、標記化合物(0.90g)を
赤色油状物として得た(表6参照)。 製造例25 (4R)−4−[(2S,3S)−3−アミノ−4−シクロヘ
キシル−2−ヒドロキシブチル]−5,5−ジメチル−1,3
−ジオキソラン 製造例16で得られた化合物(158mg)から、製造例24
<方法A>と同様の方法にしたがって、標記化合物(10
3mg)を無色油状物として得た(表7参照)。 製造例26 (4S,5S)−4−シクロヘキシルメチル−5−[(2S)
−2,3−ジヒドロキシ−3−メチルブチル]−1,3−オキ
サゾリジン−2−オン 製造例21で得られた化合物(1g)のメタノール(20m
l)溶液に濃塩酸(2ml)を滴下し、室温で1時間撹拌し
た。反応液に飽和NaHCO3水溶液を加えて中和後、クロロ
ホルムで抽出し、有機層を飽和NaHCO3水溶液で洗浄し
た。有機層をMgSO4で乾燥後、減圧下に溶媒を留去し
て、標記化合物(866mg)を白色団体として得た(表7
参照)。 製造例27 (4S,5S)−4−シクロヘキシルメチル−5−[(5S)
−2,2,4,4−テトラメチル−1,3−ジオキソラン−5−イ
ル]メチル−1,3−オキサゾリジン−2−オン 製造例26で得られた化合物(400mg)のDMF(4ml)溶
液にPPTS(176mg)と2−メトキシプロペン(0.7ml)を
加え、室温で1時間撹拌した。反応液に飽和NaHCO3水溶
液(20ml)を加えて撹拌し、さらに水を加えた後、クロ
ロホルムで2回抽出した。有機層を飽和NaHCO3水溶液で
洗浄し、MgSO4で乾燥後、減圧下に溶媒を留去して、標
記化合物(447mg)を白色固体として得た(表7参
照)。 製造例28 (4S,5S)−4−シクロヘキシルメチル−5−[(5S)
−4,4−ジメチル−2−フェニル−1,3−ジオキソラン−
5−イル]メチル−1,3−オキサゾリジン−2−オン 製造例26で得られた化合物(410mg)のDMF(4ml)溶
液に臭化リチウム(125mg)、p−トルエンスルホン酸
一水和物(50mg)、ベンズアルデヒドジメチルアセター
ル(1.1ml)を加え、室温で1.5時間撹拌した。反応液に
飽和NaHCO3水溶液を加えた後、クロロホルム(40ml×
2)で抽出した。有機層を飽和NaHCO3水溶液で洗浄し、
MgSO4で乾燥後、減圧下に溶媒を留去して、標記化合物
(634mg)を白色固体として得た(表7参照)。 製造例29 (4S)−4−[(2S,3S)−3−アミノ−4シクロヘ
キシル−2−ヒドロキシブチル]−2,2,5,5−テトラメ
チル−1,3−ジオキソラン 製造例27で得られた化合物(446mg)のエタノール(2
0ml)溶液に2N NaOH(2.05ml)を加え、終夜加熱還流し
た。反応液を室温まで冷却し、水を加えた後、クロロホ
ルムで抽出した。有機層をMgSO4で乾燥後、減圧下に溶
媒を留去して、標記化合物(413mg)を黄色油状物とし
て得た(表8参照)。 製造例30 (4S)−4−[(2S,3S)−3−アミノ−4−シクロヘ
キシル−2−ヒドロキシブチル]−5,5−ジメチル−2
−フェニル−1,3−ジオキソラン 製造例28で得られた化合物(634mg)のエタノール(2
0ml)溶液に2N NaOH(3ml)を加え、終夜加熱還流し
た。反応液を室温まで冷却し、水を加えた後、クロロホ
ルムで抽出した。有機層MgSO4で乾燥後、減圧下に溶媒
を留去して、標記化合物(450mg)を黄色油状物として
得た(表8参照)。 製造例31 N−ピポリジノカルボニル−L−フェニルアラニルベン
ジルエステル L−フェニルアラニンベンジルエステル(39.6g)の
ジクロロメタン溶液に氷冷下でトリエチルアミン(10.9
g)とピペリジノカルボニルクロリド(Synthetic Commu
nications,17巻,1887−1892頁,1987年参照)(16g)を
順次加えた後、室温で24時間撹拌した。反応液に水(25
0ml)を加え、有機層を分離後、水層をジクロロメタン
(250ml)で抽出した。合わせた有機層を0.1N塩酸(250
ml×2)、飽和NaHCO3水溶液(250ml)で洗浄し、MgSO4
で乾燥後、減圧下に溶媒を留去した。残留物を酢酸エチ
ル−ヘキサンより再結晶することにより、標記化合物
(29.3g)を白色結晶として得た(表8参照)。 製造例32 N−ピペリジカルボニル−L−フェニルアラニン 製造例31で得られた化合物(20g)のメタノール(160
ml)溶液に、2N NaOH(40.9ml)を加え、室温で30分間
撹拌した、減圧下にメタノールを留去後、水(200ml)
を加え、ジクロロメタン(200ml×4)で洗浄した。水
層に6N塩酸を加えてpH1とし、ジクロロメタン(150ml×
3)で抽出した。有機層を飽和食塩水(200ml)で洗浄
し、MgSO4で乾燥後、減圧下に溶媒を留去して、標記化
合物(14.8g)を白色固体として得た(表8参照)。 製造例33 Nα−メチル−Nα−(N−ピペリジノカルボニル−L
−フェニルアラニル)−L−ヒスチジンメチルエステル 製造例32で得られた化合物(3.0g)のDMF(20ml)溶
液に氷冷下で1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和
物(1.91g)とN,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド
(2.48g)を加えた。氷冷下で1.5時間撹拌後、Nα−メ
チル−L−ヒスチジンメチルエステル(特開平3−2048
60号公報参照)(2.0g)のDMF(20ml)溶液を加え、氷
冷下0.5時間、室温で2.5日間撹拌した。反応混合物をろ
過してろ液を減圧下に濃縮した後、メタノール/水/酢
酸(94/3/3 v/v/v)混合溶液(50ml)を加え、60℃で40
分間加熱した。反応混合物を減圧下に濃縮し、飽和NaHC
O3水溶液を加えた後、クロロホルムで抽出した。有機層
を飽和NaHCO3水溶液で洗浄し、MgSO4で乾燥後、減圧下
に溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(CHCl3/MeOH=97/3 v/vで溶出)で精製し、
標記化合物(2.62g)を白色固体として得た(表9参
照)。 製造例34 Nα−メチル−Nα−(N−ピペリジノカルボニル−L
−フェニルアラニル)−L−ヒスチジンヒドラジド 製造例33で得られた化合物(2.62g)のメタノール(3
0ml)溶液にヒドラジン一水和物(2.88ml)を加え、室
温で7.5時間撹拌した。減圧下に溶媒を留去後、水(30m
l)を加え、これに粉末炭酸カリウムを加えてpH11とし
た後、クロロホルム(50ml)で抽出した。有機層をMgSO
4で乾燥後減圧下に溶媒を留去し、標記化合物(2.42g)
を白色固体として得た(表9参照)。 製造例35 (2S)−3−フェニル−2−ピペリジノカルボニルオキ
シプロピオン酸ベンジルエステル (2S)−2−ヒドロキシ−3−フェニルプロピオン酸
ベンジルエステル(3.0g)の無水テトラヒドロフラン
(10ml)溶液に活性炭(30mg)とクロロギ酸トリクロロ
メチル(1.06ml)を加え、室温で終夜撹拌した。反応液
にピペリジン(3.47ml)とトリエチルアミン(4.89ml)
のジクロロメタン(10ml)溶液を加え、室温で30分間撹
拌した。反応液をろ過し、ろ液を減圧下に濃縮後、酢酸
エチル(50ml)を加え、0.01N塩酸、飽和NaHCO3水溶
液、飽和食塩水で洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥後、
減圧下に溶媒を留去し、残留物をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(AcOEt/Hex=1/9→2/8 v/vで溶出)で
精製して、標記化合物(4.71g)を無色油状物として得
た(表9参照)。 製造例36 (2S)−3−フェニル−2−ピペリジノカルボニルオキ
シプロピオン酸 製造例35で得られた化合物(4.71g)のメタノール(5
0ml)溶液に、10%パラジウム炭素(0.5g)を加え、常
圧で2時間水素添加した。触媒をろ去後、減圧下に溶媒
を留去して、標記化合物(2.90g)を無色油状物として
得た(表9参照)。 製造例37 (4S)−4−[(2S,3S)−3−(Nα−ベンジルオキ
シカルボニル−L−ヒスチジル)アミノ−4−シクロヘ
キシル−2−ヒドロキシブチル]−5,5−ジメチル−1,3
−ジオキソラン Nα−ベンジルオキシカルボニル−L−ヒスチジン
(523mg)と製造例24で得られた化合物(490mg)から、
製造例33と同様の方法によって、標記化合物(790mg)
を白色固体として得た(表10参照)。 製造例38 (4S)−4−[(2S,3S)−4−シクロヘキシル−3−
(L−ヒスチジル)アミノ−2−ヒドロキシブチル]−
5,5−ジメチル−1,3−ジオキソラン 製造例37で得られた化合物(742mg)から、数営造例2
4<方法A>と同様の方法によって、標記化合物(529m
g)を白色固体として得た(表10参照)。 製造例39 (4S)−4−[(2S,3S)−3−(Nα−ベンジルオキ
シカルボニル−Nα−メチル−L−ヒスチジル)アミノ
−4−シクロヘキシル−2−ヒドロキシブチル]−5,5
−ジメチル−1,3−ジオキソラン Nα−ベンジルオキシカルボニル−Nα−メチル−L
−ヒスチジンヒドラジド(特開平3−204860号公報参
照)(1.72g)のDMF(12ml)溶液を−30℃に冷却し、4N
HCl−ジオキサン溶液(4.07ml)と亜硝酸イソペンチル
(0.873ml)を加え、−30℃で1時間撹拌した。反応液
−50℃に冷却し、トリエチルアミンを加えて中和後、製
造例27で得られた化合物(1.47g)のDMF(20ml)溶液を
加えた。4℃で終夜撹拌後、反応液をろ過し、ろ液につ
いて減圧下に溶媒を留去した。残留物を酢酸エチル(50
ml)に溶解し、飽和NaHCO3水溶液(50ml×2)で洗浄
後、MgSO4で乾燥した。減圧下に溶媒を留去後、残留物
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl3/MeOH=
97/3→96/4 v/v)で精製することにより、標記化合物
(1.43g)を白色固体として得た(表10参照)。 製造例40 (4S)−4−[(2S,3S)−4−シクロヘキシル−2−
ヒドロキシ−3−(Nα−メチル−L−ヒスチジル)ア
ミノブチル]−5,5−ジメチル−1,3−ジオキソラン 製造例39で得られた化合物(1.43g)から、製造例24
<方法A>と同様の方法によって、標記化合物(1.03
g)を白色固体として得た(表10参照)。 製造例41 N−(4−メチルピペリジノ)カルボニル−L−フェニ
ルアラニンベンジルエステル トリエチルアミン(1.48g)の無水テトラヒドロフラ
ン(15ml)溶液に氷冷下、クロロギ酸トリクロロメチル
(0.44ml)を加えた後、L−フェニルアラニンベンジル
エステル(1.27g)の無水テトラヒドロフラン(7.5ml)
溶液をゆっくり滴下した。さらに、4−メチルピペリジ
ン(1.15ml)の無水テトラヒドロフラン(7.5ml)溶液
を滴下し、室温で1時間撹拌後、析出した塩をろ去し、
塩を酢酸エチル(70ml)で洗った。合わせたろ液を0.1N
塩酸で2回、飽和NaHCO3水溶液で2回、飽和食塩水で洗
浄し、MgSO4で乾燥後、減圧下に溶媒を留去した。残留
物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(AcOEt/Hex
=4/6 v/vで溶出)で精製し、標記化合物(1.86g)を無
色油状物として得た(表11参照)。 製造例42 N−(4−メチルピペリジノ)カルボニル−L−フェニ
ルアラニン 製造例41で得られた化合物(1.86g)から、製造例36
と同様の方法により、標記化合物(0.975g)を白色固体
として得た(表11参照)。 製造例43 N−(ジエチルアミノ)カルボニル−L−フェニルアラ
ニンベンジルエステル ジエチルアミノカルボニルクロリド(6.05g)とL−
フェニルアラニンベンジルエステル(9.90g)を用い
て、製造例31と同様の方法により、標記化合物(2.44
g)を得た(表11参照)。 製造例44 N−(ジエチルアミノ)カルボニル−L−フェニルアラ
ニン 製造例43で得られた化合物(2.44g)から、製造例36
と同様の方法により、標記化合物(1.76g)を白色固体
として得た(表11参照)。 製造例45 N−シクロヘキシルカルボニル−L−フェニルアラニル
ベンジルエステル シクロヘキシルカルボニルクロリド(1.76g)とL−
フェニルアラニンベンジルエステル(3.10g)を用い
て、製造例31と同様の方法により、標記化合物(3.15
g)を得た。(表12参照)。 製造例46 N−シクロヘキシルカルボニル−L−フェニルアラニン 製造例45で得られた化合物(3.15g)から、製造例36
と同様の方法により、標記化合物(2.46g)を白色固体
として得た(表12参照)。 製造例47 N−[(2S)−2−(4−メチルピペラジニル)カルボ
ニルオキシ−3−フェニルプロピオニル]−S−メチル
−L−システインメチルエステル (2S)−2−(4−メチルピペラジニル)カルボニル
オキシ−3−フェニルプロピオン酸(500mg)とS−メ
チル−L−システインメチルエステル(293mg)から、
製造例33と同様の方法によって、標記化合物(590mg)
を白色固体として得た(表12参照)。 製造例48 N−[(2S)−2−(4−メチルピペラジニル)カルボ
ニルオキシ−3−フェニルプロピオニル]−S−メチル
−L−システイン 製造例47で得られた化合物(470mg)から、製造例32
と同様の方法によって、標記化合物を得た(表12参
照)。 実施例1 (4S)−4−[(2S,3S)−4−シクロヘキシル−2−
ヒドロキシ−3−[[Nα−メチル−Nα−(N−ピペ
リジノカルボニル−L−フェニルアラニル)−L−ヒス
チジル]アミノ]ブチル]−5,5−ジメチル−1,3−ジオ
キソラン 製造例34で得られた化合物(326mg)をDMF(5ml)に
溶解し、−30℃で4N HCl−ジオキサン溶液(0.608ml)
と亜硝酸イソペンチル(0.120ml)を加えた。−30℃で
1時間撹拌後、−70℃に冷却し、トリエチルアミンを加
えて中和した。−70℃で製造例24で得られた化合物(20
0mg)のDMF(5ml)溶液を加え、4℃で終夜撹拌後、減
圧下に溶媒を留去した。残留物を酢酸エチル(30ml)に
溶解し、飽和NaHCO3水溶液(30ml×2)で洗い、MgSO4
で乾燥後、減圧下に溶媒を留去した。残留物をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(CHCl3/MeOH=95/5 v/vで
溶出)で精製し、標記化合物(362mg)を白色固体とし
て得た(表13参照)。 実施例2 (4S)−4−[(2S,3S)−4−シクロヘキシル−2−
ヒドロキシ−3−[[Nα−メチル−Nα−(N−ピペ
リジノカルボニル−L−フェニルアラニル)−L−ヒス
チジル]アミノ]ブチル]−5,5−ジメチル−1,3−ジオ
キソラン 製造例25で得られた化合物(50mg)から、実施例1と
同様の方法によって、標記化合物(65mg)を白色固体と
して得た(表13参照)。 実施例3 (4S)−4−[(2S,3S)−4−シクロヘキシル−2−
ヒドロキシ−3−[[Nα−[(2S)−3−フェニル−
2−ピペリジノカルボニルオキシプロピオニル]−L−
ヒスチジル]アミノ]ブチル]−5,5−ジメチル−1,3−
ジオキソラン 製造例36で得られた化合物(177mg)のDMF(3ml)溶
液に氷冷下で1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和
物(112mg)とN,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド
(145mg)を加えた。氷冷下で1時間撹拌後、製造例38
で得られた化合物(260mg)を加え、氷冷下0.5時間、室
温で終夜撹拌した。反応混合物をろ過してろ液を減圧下
に濃縮した後、メタノール/水/酢酸(94/3/3 v/v/v)
混合溶液(6ml)を加え、60℃で40分間加熱した。反応
混合物を減圧下に濃縮し、飽和NaHCO3水溶液を加えた
後、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和NaHCO3水溶液
で洗浄し、MgSO4で乾燥後、減圧下に溶媒を留去した。
残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl3/
MeOH=97/3 v/vで溶出)で精製し、標記化合物(287m
g)を白色固体として得た(表13参照)。 実施例4 (4S)−4−[(2S,3S)−4−シクロヘキシル−2−
ヒドロキシ−3−[[Nα−(N−ピペリジノカルボニ
ル−L−フェニルアラニル)−L−ヒスチジル]アミ
ノ]ブチル]−5,5−ジメチル−1,3−ジオキソラン 製造例32で得られた化合物(150mg)と製造例38で得
られた化合物(220mg)から、実施例3と同様の方法に
よって、標記化合物(220mg)を淡黄色固体として得た
(表13参照)。 実施例5 (4S)−4−[(2S,3S)−4−シクロヘキシル−2−
ヒドロキシ−3−[[S−メチル−N−[(2S)−3−
フェニル−2−(4−メチルピペラジニル)カルボニル
オキシプロピオニル]−L−システイニル]アミノ]ブ
チル]−5,5−ジメチル−1,3−ジオキソラン 製造例48で得られた化合物(455mg)と製造例24で得
られた化合物(200mg)から、実施例3と同様の方法に
よって、標記化合物(79mg)を淡黄色固体として得た
(表14参照)。 実施例6 (4S)−4−[(2S,3S)−4−シクロヘキシル−2−
ヒドロキシ−3−[[Nα−メチル−Nα−(N−ピペ
リジノスルホニル−L−フェニルアラニル)−L−ヒス
チジル]アミノ]ブチル]−5,5−ジメチル−1,3−ジオ
キソラン N−ピペリジノスルホニル−L−フェニルアラニン
(特開平3−86870号公報参照)(182mg)と製造例40で
得られた化合物(190mg)から、実施例3同様の方法に
よって、標記化合物(169mg)を白色固体として得た
(表14参照)。 実施例7 (4S)−4−[(2S,3S)−4−シクロヘキシル−2−
ヒドロキシ−3−[[Nα−(インドール−2−カルボ
ニル)−L−ヒスチジル]アミノ]ブチル]−5,5−ジ
メチル−1,3−ジオキソラン インドール−2−カルボン酸(87mg)と製造例38で得
られた化合物(200mg)から、実施例3と同様の方法に
よって、標記化合物(192mg)を淡黄色固体として得た
(表14参照)。 実施例8 (4S)−4−[(2S,3S)−4−シクロヘキシル−2−
ヒドロキシ−3−[[Nα−メチル−Nα−(N−シク
ロヘキシルカルボニル−L−フェニルアラニル)−L−
ヒスチジル]アミノ]ブチル]−5,5−ジメチル−1,3−
ジオキソラン 製造例46で得られた化合物(33mg)と製造例40で得ら
れた化合物(50mg)から、実施例3と同様の方法によっ
て、標記化合物(25mg)を白色固体として得た(表14参
照)。 実施例9 (4S)−4−[(2S,3S)−4−シクロヘキシル−2−
ヒドロキシ−3−[[Nα−メチル−Nα−[N−(4
−メチルピペリジノ)カルボニル−L−フェニルアラニ
ル]−L−ヒスチジル]アミノ]ブチル]−5,5−ジメ
チル−1,3−ジオキソラン 製造例42で得られた化合物(142mg)と製造例40で得
られた化合物(200mg)から、実施例3と同様の方法に
よって、標記化合物(165mg)を白色固体として得た
(表15参照)。 実施例10 (4S)−4−[(2S,3S)−4−シクロヘキシル−2−
ヒドロキシ−3−[[Nα−メチル−Nα−[N−(4
−ジエチルアミノ)カルボニル−L−フェニルアラニ
ル]−L−ヒスチジル]アミノ]ブチル]−5,5−ジメ
チル−1,3−ジオキソラン 製造例44で得られた化合物(125mg)と製造例40で得
られた化合物(200mg)から、実施例3と同様の方法に
よって、標記化合物(222mg)を白色固体として得た
(表15参照)。 実施例11 (4S)−4−[(2S,3S)−4−シクロヘキシル−2−
ヒドロキシ−3−[[Nα−メチル−Nα−(N−ピペ
リジノカルボニル−L−フェニルアラニル)−L−ヒス
チジル]アミノ]ブチル]−2,2,5,5−テトラメチル−
1,3−ジオキソラン 製造例34で得られた化合物(611mg)と製造例29で得
られた化合物(413mg)から、実施例1と同様の方法に
よって、標記化合物(720mg)を白色固体として得た
(表15参照)。 実施例12 (4S)−4−[(2S,3S)−4−シクロヘキシル−2−
ヒドロキシ−3−[[Nα−メチル−Nα−(N−ピペ
リジノカルボニル−L−フェニルアラニル)−L−ヒス
チジル]アミノ]ブチル]−5,5−ジメチル−2−フェ
ニル−1,3−ジオキソラン 製造例34で得られた化合物(574mg)と製造例30で得
られた化合物(452mg)から、実施例1と同様の方法に
よって、標記化合物(320mg)を白色固体として得た
(表15参照)。 実施例13 (4S)−4−[(2S,3S)−4−シクロヘキシル−2−
ヒドロキシ−3−[[Nα−メチル−Nα−(N−ピペ
リジノカルボニル−L−フェニルアラニル)−L−ヒス
チジル]アミノ]ブチル]−5,5−ジメチル−1,3−ジオ
キソラン 塩酸塩 実施例1で得られた化合物(300mg)をエタノール
(0.27ml)と酢酸エチル(5.13ml)の混合溶液に溶解
し、0.2N HCl−酢酸エチル溶液(2.09ml)を滴下した。
室温で終夜撹拌後、結晶をろ取し、減圧下に乾燥して、
標記化合物(160mg)を白色結晶として得た(表16参
照)。 実施例14 (4S)−4−[(2S,3S)−4−シクロヘキシル−2−
ヒドロキシ−3−[[Nα−メチル−Nα−(N−ピペ
リジノカルボニル−L−フェニルアラニル)−L−ヒス
チジル]アミノ]ブチル]−5,5−ジメチル−1,3−ジオ
キソラン クエン酸塩 実施例1で得られた化合物(300mg)を酢酸エチル(3
ml)に溶解し、クエン酸一水和物(92.7mg)の酢酸エチ
ル(5ml)溶液を滴下した。室温で15分間撹拌後、結晶
をろ取し、減圧下に乾燥して、標記化合物(257mg)を
白色結晶として得た(表16参照)。 実施例15 (4S)−4−[(2S,3S)−4−シクロヘキシル−2−
ヒドロキシ−3−[[Nα−メチル−Nα−(N−ピペ
リジノカルボニル−L−フェニルアラニル)−L−ヒス
チジル]アミノ]ブチル]−5,5−ジメチル−1,3−ジオ
キソラン L−酒石酸塩 実施例1で得られた化合物(300mg)を酢酸エチル
(4.5ml)に溶解し、L−酒石酸(66mg)を酢酸エチル
(5ml)とエタノール(0.5ml)に溶解した液を滴下し
た。室温で終夜撹拌後、結晶をろ取し、減圧下に乾燥し
て、標記化合物(251mg)を白色結晶として得た(表16
参照)。 実施例16 (4S)−4−[(2S,3S)−4−シクロヘキシル−2−
ヒドロキシ−3−[[Nα−メチル−Nα−(N−ピペ
リジノカルボニル−L−フェニルアラニル)−L−ヒス
チジル]アミノ]ブチル]−5,5−ジメチル−1,3−ジオ
キソラン メタンスルホン酸塩 実施例1で得られた化合物(310mg)を酢酸エチル(7
ml)に溶解し、メタンスルホン酸(44mg)を酢酸エチル
(5ml)とエタノール(0.25ml)に溶解した液を滴下し
た。室温で3時間撹拌後、結晶をろ取し、減圧下に乾燥
して、標記化合物(292mg)を白色結晶として得た(表1
6参照)。 実施例17 (4S)−4−[(2S,3S)−4−シクロヘキシル−2−
ヒドロキシ−3−[[Nα−メチル−Nα−(N−ピペ
リジノカルボニル−L−フェニルアラニル)−L−ヒス
チジル]アミノ]ブチル]−5,5−ジメチル−1,3−ジオ
キソラン マレイン酸塩 実施例1で得られた化合物(778mg)を酢酸エチル(1
0ml)に溶解し、マレイン酸(132mg)を酢酸エチル(1
5.5ml)とエタノール(1.55ml)に溶解した液を滴下し
た。室温で終夜撹拌後、結晶をろ取し、減圧下に乾燥し
て、標記化合物(723mg)を白色結晶として得た(表17
参照)。 本明細書中で、具体的に上記に述べた製造例及び実施
例に係わる化合物の構造式及び物理的性状を表1〜表17
に示した。 また本発明は、これら実施例に限られるものではない
ことは勿論であり、例えば、表18〜表21に示した化合物
も本発明に属するものである。 次に、本発明に係わる前記一般式〔1〕で示されるジ
オキサシクロアルカン化合物のヒト血漿レニン活性に対
する阻害作用及び食塩摂取制限下無麻酔マーモセットに
おける降圧作用について行った試験結果を示す。 試験例1 ヒト血漿レニン活性に対する阻害作用 ヒト血漿200μl、pH調整液20μl、PMSF10μl及び
本発明の化合物のジメチルスルホオキシド溶液を10μl
またはコントロールとしてジメチルスルホオキシド10μ
l RIA用プラスチック試験管に入れる。これらを2群用
意し、1群は37℃で1時間インキュベートし他の1群は
4℃で1時間インキュベートした。 インキュベート後、アンジオテンシンI量をラジオイ
ムノアッセイ法で定量した。血漿レニン活性は37℃でイ
ンキュベートした反応液中のアンジオテンシンI量から
4℃でインキュベートした反応液中のアンジオテンシン
I量を差し引くことにより算出した。阻害活性(%)は
次式により求めた。 上記起算式により求められた阻害活性から50%阻害活
性モル濃度(IC50)を求めた。〔測定にはレニンリアビ
ーズキット(ダイナボット社)を使用〕 結果を表22示す。 試験例2 食塩摂取制限下無麻酔マーモセットにおける降圧作用 低食塩食(0.02%食塩含有、通常食の1/10)にて1週
間飼育した無麻酔マーモセット(体重310〜370g)に、
0.1Mクエン酸に溶解した実施例1の化合物(10mg/kg)
を2ml/kgの割合で経口投与した。血圧をtail−cuff法に
より投与前及び投与後経時的に測定し、降圧作用を投与
前値に対する百分率として計算した。結果を表23に示
す。 表23の結果より明らかなように、本発明化合物の薬理
作用をin vivoで評価したところ、驚くべき降圧作用及
び持続性を示した。 発明の効果 本発明に係わる前記一般式〔1〕で示される新規ジオ
キサシクロアルカン化合物は、レニンに対する強い阻害
活性を有し、なおかつ経口投与においても持続的な降圧
作用を有している。従って本発明の目的化合物〔1〕は
経口投与可能でかつ持続性に優れた降圧剤及び心不全治
療剤としての使用が期待できる。 本発明に係わる前記一般式[III]、[IV]、
[V]、[VI]及び[VII]で示される化合物は、本発
明の目的化合物〔1〕を製造するための中間体として有
用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/535 A61K 31/535 31/54 31/54 C07D 405/12 233 C07D 405/12 233 405/14 209 405/14 209 233 233 (72)発明者 福井 潔 大阪府高槻市紫町1番1号 日本たばこ 産業株式会社医薬総合研究所内 (72)発明者 中村 郁朗 埼玉県入間市小谷田3丁目7番25号 吉 富製薬株式会社東京研究所内 (72)発明者 内田 逸郎 大阪府高槻市紫町1番1号 日本たばこ 産業株式会社医薬総合研究所内

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式〔1〕 〔式中、Aは、 {Wは、 又はR14−Q3− (R10、R11及びR12は同一又は異なって水素原子、低級
    アルキル基、ハロゲン原子、アミノ基、低級アルキルア
    ミノ基、低級ジアルキルアミノ基又は−O−R15(R15
    水素原子、低級アルキル基、低級アルカノイル基又はア
    ミノ酸のアシル基である)であり; m及びnは、それぞれ独立して0〜5であって、それら
    の和が1〜5の整数であり; Q1は、 −CH2−,−O−,−S−,−SO−,−SO2−, −NR18−,N−CO−R19又はCH−CO−R20 (R16及びR17は同一又は異なって低級アルキル基又はハ
    ロゲン原子であり、R18は、水素原子又は低級アルキル
    基であり、R19及びR20は、低級アルキル基又は (Q4は、 −CH又は−N であり、Q5は、 −CH2−,−O−,−S−,−SO−, −SO2−,−CO−,−CHF−,−CF2−, −NR21−,H−CO−R22, (R21及びR22は水素原子又は低級アルキル基である)で
    あり、p及びqはそれぞれ独立して1〜4であって、そ
    れらの和が5を越えない整数である)である)であり; Q2は、 CH−又はN− であり; Q3は、 (R13は水素原子又は低級アルキル基であり、R23は水素
    原子又は低級アルキル基である)であり; R14は水素原子、アミノ基、低級アルキルアミノ基、低
    級ジアルキルアミノ基、水酸基、低級アルコキシ基、メ
    トキシメトキシ基、メトキシエトキシメトキシ基又は (Q6は、前記Q5と同じであり、Q7は前記Q4と同じであ
    り、Q8は−CH2−又は−NR24−(R24は水素原子又は低級
    アルキル基である)であり、a及びbはそれぞれ独立し
    て1〜4であって、それらの和が5を越えない整数であ
    る)で示される基で置換されてもよい低級アルキル基で
    あり、或いは低級アルコキシ基で置換されてもよいベン
    ジル基である)であり; Xは、−CO−又は−SO2−であり; Yは、−CH2−、−O−又は−NR25−(R25は水素原子又
    は低級アルキル基である)であり; R1は低級アルコキシ基で置換されてもよいアラルキル基
    であり; R6、R7、R8及びR9は同一又は異なって水素原子、ハロゲ
    ン原子、水酸基又は低級アルコキシ基であり; Gは、−N=又は−CH=である}であり; R2は、水素原子は低級アルキル基であり; R3は、−(CH2)d−SR26(dは1〜5の整数であり、R
    26は水素原子又は低級アルキル基である)、低級アルキ
    ル基、 (R27は水素原子、低級アルキル基又は−CH2O−CO−R28
    (R28は低級アルキル基又は低級アルコキシ基である)
    である)であり; R4及びR5は、同一又は異なって水素原子又は低級アルキ
    ル基であり; Eは−C(R29)(R30)−又は−CH2CH2−(R29及びR30
    は同一又は異なって水素原子、低級アルキル基、フェニ
    ル基又はR29及びR30が一緒になって炭素数5〜7の環を
    形成してもよい)である〕で示されるジオキサシクロア
    ルカン化合物又はその薬学的に許容される塩。
  2. 【請求項2】一般式 〔式中X1は、 (R31は、水素原子又は低級アルキル基であり、R32は、
    水素原子又は低級アルキル基であり、R33及びR34は同一
    又は異なって水素原子又は低級アルキル基であり、fは
    4〜6の整数である)であり; Y1は、−CH2−、−O−又は−NH−であり; A1は、 であり; B1は、 であり; R2、R4、R5、R29及びR30は、請求の範囲第1項に記載の
    とおりである〕で示される請求の範囲第1項記載のジオ
    キサシクロアルカン化合物又はその薬学的に許容される
    塩。
  3. 【請求項3】(1)(4S)−4−[(2S,3S)−4−シ
    クロヘキシル−2−ヒドロキシ−3−[[Nα−メチル
    −Nα−(N−ピペリジノカルボニル−L−フェニルア
    ラニル)−L−ヒスチジル]アミノ]ブチル]−5,5−
    ジメチル−1,3−ジオキソラン、 (2)(4R)−4−[(2S,3S)−4−シクロヘキシル
    −2−ヒドロキシ−3−[[Nα−メチル−Nα−(N
    −ピペリジノカルボニル−L−フェニルアラニル)−L
    −ヒスチジル]アミノ]ブチル]−5,5−ジメチル−1,3
    −ジオキソラン、 (3)(4S)−4−[(2S,3S)−4−シクロヘキシル
    −2−ヒドロキシ−3−[[Nα−[(2S)−3−フェ
    ニル−2−ピペリジノカルボニルオキシプロピオニル]
    −L−ヒスチジル]アミノ]ブチル]−5,5−ジメチル
    −1,3−ジオキソラン、 (4)(4S)−4−[(2S,3S)−4−シクロヘキシル
    −2−ヒドロキシ−3−[[Nα−(N−ピペリジノカ
    ルボニル−L−フェニルアラニル)−L−ヒスチジル]
    アミノ]ブチル]−5,5−ジメチル−1,3−ジオキソラ
    ン、 (5)(4S)−4−[(2S,3S)−4−シクロヘキシル
    −2−ヒドロキシ−3−[[S−メチル−N−[(2S)
    −3−フェニル−2−(4−メチルピペラジニル)カル
    ボニルオキシプロピオニル]−L−システイニル]アミ
    ノ]ブチル]−5,5−ジメチル−1,3−ジオキソラン、 (6)(4S)−4−[(2S,3S)−4−シクロヘキシル
    −2−ヒドロキシ−3−[[Nα−メチル−Nα−(N
    −ピペリジノスルホニル−L−フェニルアラニル)−L
    −ヒスチジル]アミノ]ブチル]−5,5−ジメチル−1,3
    −ジオキソラン、 (7)(4S)−4−[(2S,3S)−4−シクロヘキシル
    −2−ヒドロキシ−3−[Nα−(インドール−2−カ
    ルボニル)−L−ヒスチジル]アミノ]ブチル]−5,5
    −ジメチル−1,3−ジオキソラン、 (8)(4S)−4−[(2S,3S)−4−シクロヘキシル
    −2−ヒドロキシ−3−[[Nα−メチル−Nα−(N
    −シクロヘキシルカルボニル−L−フェニルアラニル)
    −L−ヒスチジル]アミノ]ブチル]−5,5−ジメチル
    −1,3−ジオキソラン、 (9)(4S)−4−[(2S,3S)−4−シクロヘキシル
    −2−ヒドロキシ−3−[[Nα−メチル−Nα−[N
    −(4−メチルピペリジノ)カルボニル−L−フェニル
    アラニル]−L−ヒスチジル]アミノ]ブチル]−5,5
    −ジメチル−1,3−ジオキソラン、 (10)(4S)−4−[(2S,3S)−4−シクロヘキシル
    −2−ヒドロキシ−3−[[Nα−メチル−Nα−[N
    −(ジエチルアミノ)カルボニル−L−フェニルアラニ
    ル]−L−ヒスチジル]アミノ]ブチル]−5,5−ジメ
    チル−1,3−ジオキソラン、 (11)(4S)−4−[(2S,3S)−4−シクロヘキシル
    −2−ヒドロキシ−3−[[Nα−メチル−Nα−(N
    −ピペリジノカルボニル−L−フェニルアラニル)−L
    −ヒスチジル]アミノ]ブチル]−2,2,5,5−テトラメ
    チル−1,3−ジオキソラン、及び (12)(4S)−4−[(2S,3S)−4−シクロヘキシル
    −2−ヒドロキシ−3−[[Nα−メチル−Nα−(N
    −ピペリジノカルボニル−L−フェニルアラニル)−L
    −ヒスチジル]アミノ]ブチル]−5,5−ジメチル−2
    −フェニル−1,3−ジオキソランから選ばれる請求の範
    囲第1項記載のジオキサシクロアルカン化合物又はその
    薬学的に許容される塩。
  4. 【請求項4】医薬として適当な担体及びレニン阻害有効
    量の請求の範囲第1項記載のジオキサシクロアルカン化
    合物又はその薬学的に許容される塩を含んでなるレニン
    阻害用組成物。
  5. 【請求項5】医薬として適当な担体レニン阻害有効量の
    請求の範囲第2項記載のジオキサシクロアルカン化合物
    又はその薬学的に許容される塩を含んでなるレニン阻害
    用組成物。
  6. 【請求項6】医薬として適当な担体レニン阻害有効量の
    請求の範囲第3項記載のジオキサシクロアルカン化合物
    又はその薬学的に許容される塩を含んでなるレニン阻害
    用組成物。
  7. 【請求項7】一般式 (式中、Z1は水素原子又はN−保護基であり;Z2は水素
    原子又は水酸基保護基であり;Z3は水素原子又はZ2と一
    緒になって置換されてもよいオキサゾリジン環若しくは
    オキサゾリジノン環を形成してもよい)で示される化合
    物。
  8. 【請求項8】一般式 (式中、Z1、Z2及びZ3は請求の範囲第7項に記載のとお
    りであり;R4及びR5は同一又は異なって水素原子又は低
    級アルキル基であり;Z5は水素原子又は水酸基保護基で
    ある)で示される化合物。
  9. 【請求項9】一般式 (式中、Z4はN−保護基である)で示されるアルデヒド
    を一般式 (式中、R35は低級アルキル基であり;R4およびR5は同一
    又は異なって水素原子又は低級アルキル基であり;Z6
    水酸基保護基である)で示されるシリルエノールエーテ
    ル化合物とルイス酸存在下で反応させることにより一般
    (式中、R4、R5、Z4及びZ6は前記と同じである)で示さ
    れる請求の範囲第8項記載の化合物を立体選択的に製造
    する方法。
  10. 【請求項10】一般式 (式中、Z1、Z2及びZ3は請求の範囲第7項に記載のとお
    りであり;R4及びR5は同一又は異なって水素原子又は低
    級アルキル基であり;Z5は水素原子又は水酸基保護基で
    ある)で示される化合物。
  11. 【請求項11】一般式 〔式中、Z1、Z2及びZ3は請求の範囲第7項に記載のとお
    りであり;R4及びR5は同一又は異なって水素原子又は低
    級アルキル基であり;Eは−C(R29)(R30)−又は−CH
    2CH2−(R29及びR30は同一又は異なって水素原子、低級
    アルキル基、フェニル基又はR29及びR30が一緒になって
    炭素数5〜7の環を形成してもよい)である〕で示され
    る化合物。
  12. 【請求項12】一般式 (式中、R4及びR5は同一又は異なって水素原子又は低級
    アルキル基であり;R36は低級アルキル基又はベンジル基
    であり;Z6は水酸基保護基である)で示される化合物を
    低級アルキルカルボン酸存在下で水酸化ホウ素化合物を
    用いて還元することにより一般式 (式中、R4、R5、R36及びZ6は前記と同じである)で示
    される化合物に立体立体選択的に導き、次いでこれを塩
    基の存在下に縮合環化することによって一般式 (式中、R4、R5及びZ6は前記と同じである)で示される
    化合物を製造する方法。
  13. 【請求項13】一般式 (式中、R4及びR5は同一又は異なって水素原子又は低級
    アルキル基であり;Z5は水素原子又は水酸基保護基であ
    る)で示される化合物をルイス酸を含めた酸を触媒とし
    てアセタール化することによって一般式 (式中、R4及びR5は前記と同じであり、R29及びR30は同
    一又は異なって水素原子、低級アルキル基、フェニル基
    又はR29及びR30が一緒になって炭素数5〜7の環を形成
    してもよい;R37は水素原子又はメトキシメチル基であ
    る)で示される化合物に導き、次いでこれを塩基性条件
    下加水分解することによって一般式 (式中、R4、R5、R29及びR30は前記と同じである)で示
    される化合物を製造する方法。
  14. 【請求項14】一般式 (式中、R36は低級アルキル基又はベンジル基である)
    で示されるアルデヒドを一般式 (式中、R4及びR5は同一または異なって水素原子又は低
    級アルキル基であり;R35は低級アルキル基である)で示
    されるシリルエノールエーテル化合物とルイス酸存在下
    で反応させることにより一般式 (式中、R4、R5及びR36は前記と同じである)で示され
    る化合物に立体選択的に導き、次いでこれを低級アルキ
    ルカルボン酸存在下に水素化ホウ素化合物を用いて還元
    することにより一般式 (式中、R4、R5及びR36は前記と同じである)で示され
    る化合物に立体選択的導き、次いでこれを塩基の存在下
    に縮合環化することにより一般式 (式中、R4及びR5は前記と同じである)で示される化合
    物を製造する方法。
  15. 【請求項15】一般式 (式中、R4及びR5は同一又は異なって水素原子又は低級
    アルキル基である)で示される化合物を酸又は五酸化二
    リンの存在下で縮合環化するか又は酸を触媒としてジメ
    トキシメタンと反応させることによって一般式 (式中、R4及びR5は前記と同じであり;R37は水素原子又
    はメトキシメチル基である)で示される化合物に導き、
    次いでこれを塩基性条件下加水分解することによって一
    般式 (式中、R4及びR5は前記と同じである)で示される化合
    物を製造する方法。
  16. 【請求項16】一般式 (式中、Z10は水素原子又はN−保護基であり;R2、R4
    R5、R29、R30及びB1は請求の範囲第2項に記載のとおり
    である)で示される化合物。
JP50610993A 1992-08-21 1993-08-18 レニン阻害活性を有するジオキサシクロアルカン化合物 Expired - Lifetime JP2630506B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP50610993A JP2630506B2 (ja) 1992-08-21 1993-08-18 レニン阻害活性を有するジオキサシクロアルカン化合物

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24403792 1992-08-21
JP4-244037 1992-08-21
JP50610993A JP2630506B2 (ja) 1992-08-21 1993-08-18 レニン阻害活性を有するジオキサシクロアルカン化合物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2630506B2 true JP2630506B2 (ja) 1997-07-16

Family

ID=26536544

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP50610993A Expired - Lifetime JP2630506B2 (ja) 1992-08-21 1993-08-18 レニン阻害活性を有するジオキサシクロアルカン化合物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2630506B2 (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR900001191B1 (ko) 3-아미노-[1]벤즈아제핀-2-온-1-알카노산의 제조방법
RU2125564C1 (ru) Производные бензофуранилалкан-карбоновой кислоты, или смесь их изомеров, или отдельные изомеры, или их соли
JP3469580B2 (ja) 新規なペプチド誘導体
CS265248B2 (en) Process for preparing analogs of rebeccamycine
EP1142879B1 (en) Imidazole compounds and medicinal use thereof
US5750696A (en) Dioxacycloalkane compound having renin-inhibitory activity
EP1166781A1 (en) Proteasome inhibitors
US6037363A (en) Diastereomeric pure trifluoromethyl ketone peptide derivatives as inhibitors of human leukocyte elastase
JPH0826036B2 (ja) 生理活性物質k−252の誘導体
AU701436B2 (en) Synthetic method of hymenialdisine and its derivatives and their synthetic intermediates, and those synthetic intermediates
HU191057B (en) Process for the production of new carbacycline-derivatives and of the pharmaceutical preparations containing them
BG64701B1 (bg) Метод за получаване на 2-азадихидроксибицикло[2.2.1]хептаново съединение и сол на съединението и l-винена киселина
JP2630506B2 (ja) レニン阻害活性を有するジオキサシクロアルカン化合物
HU193708B (en) Process for preparing the furyl derivatives of 16-substituted prostaglandines
EP0519353B1 (en) Indolizin derivatives, process for their preparation and pharmaceutical composition containing them
WO1994006755A1 (en) Alcohol derivative having renin-inhibiting activity and use thereof
KR100755625B1 (ko) 신경이완 활성을 갖는 5-(2-(4-(1,2벤즈이소티아졸-3-일)-1-피페라지닐)에틸)-6-클로로-1,3-디히드로-2h-인돌-2-온의 아실 유도체
HU203118B (en) Process for producing renin inhibiting dipeptides and pharmaceutical compositions comprising same
JP2641823B2 (ja) アミノ酸誘導体およびその製造法
HU181425B (en) Process for preparing 15-epi-prostacyclins and prostacyclin analogues
JP4035852B2 (ja) デプシペプチド誘導体の製造法およびその新規中間体
US5151521A (en) 1-aminoethyl phosphonic acid derivatives
WO1992016497A1 (en) Amino acid derivative having renin inhibitory activity
KR0161990B1 (ko) 4,5,6,7-테트라히드로-1H-이미다조[4,5-c]피리딘-6-카르복시산 아미드 유도체 및 이를 포함하는 안기오텐신 II(AII)에 대한 길항제
EP0186586B1 (en) Cephem compounds and the production thereof