JP2627842B2 - 船舶用エンジンの給排気系の異常診断方法 - Google Patents

船舶用エンジンの給排気系の異常診断方法

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JP2627842B2
JP2627842B2 JP3340203A JP34020391A JP2627842B2 JP 2627842 B2 JP2627842 B2 JP 2627842B2 JP 3340203 A JP3340203 A JP 3340203A JP 34020391 A JP34020391 A JP 34020391A JP 2627842 B2 JP2627842 B2 JP 2627842B2
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exhaust system
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真二 馬場
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、船舶用エンジンの給排
気系の異常診断方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、船舶主機関用ディーゼルエンジン
等の船舶用エンジンは、多くの場合、ターボチャージャ
を含む給排気系(ガス流れ系)を備える。そして、エン
ジン出力が正常であっても給排気系に何らかの不具合
(異常)が発生していることがあるため、この種給排気
系については、その異常診断を定期的に実行して不具合
の発生を監視,検出する必要がある。
【0003】そのため、従来は作業員により例えば主機
関各部の既設のセンサ(機付きのセンサ)の出力に基づ
く圧力,温度,流量,回転数等の表示値を定期的に読取
り、各表示値の基準値(標準値)からの偏差を求め、そ
の結果に基づき経験や勘を頼りに作業員が給排気系の現
在の各特性を推定して異常診断する。また、近年はコン
ピュータを用いた人工知能(エキスパートシステム)構
成の異常診断方法も開発されつつあり、この場合、前記
作業員の推定の部分が人工知能の推論に置換されて省力
化(自動化)が図られるが、推論に必要な情報が機付き
のセンサの出力のみでは不足するため、専用の種々のセ
ンサを必要とする。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記従来のように作業
員がメータ等の各種表示値を読取って異常診断する場
合、作業員の熟練度によって診断の信頼性が異なるとと
もに省人化が図れない問題点がある。また、従来の人工
知能を用いた異常診断の場合、種々の専用のセンサを用
意して主機関等の各部に配設しなければならず、高価に
なるとともに煩雑なセンサの設置,保守等の作業を要す
る問題点がある。
【0005】そして、前記両診断のいずれにおいても、
必要なデータ(情報)がセンサ出力のみから得られるた
め、情報量を多くして診断精度を高めるには、精度に見
合う多数のセンサを要する問題点がある。本発明は、セ
ンサ数の少ない構成により精度の高い自動診断が行える
船舶用エンジンの給排気系の異常診断方法を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明の船舶用エンジンの給排気系の異常診断方
法においては、船舶用エンジンの給排気系の種々の異常
現象毎の判定用基準データ及び給排気系の予測される種
々の異常現象毎の特徴強調用の重み付けデータを予め保
持し、診断時、給排気系の各センサにより得られた1次
測定データを組合せて各センサの測定特性外の特性の2
次測定データを演算生成し、両測定データを組合せて形
成した各判定用測定データと各判定用基準データとを比
較して給排気系の異常現象毎の正常値からの偏差を求
め、各偏差を重み付けデータによりフィルタ処理して各
異常現象の発生予測順位を決定し、給排気系の異常を診
断する。
【0007】
【作用】前記のように構成された本発明の異常診断方法
の場合、診断時、給排気系の各センサの1次測定データ
(センサ出力のデータ)の演算により、個々の1次測定
データのみからは得られない効率等の2次測定データが
生成され、測定データが実際の測定数より多数になって
情報量が増大する。そして、1次,2次測定データを組
合せて予測される各異常現象の判定用測定データが形成
され、これらのデータと予め設定された異常現象毎の
定基準データとが比較されて各判定用測定データの正常
時からの偏差(異常度)が求められる。
【0008】さらに、各偏差が異常現象毎の重み付けデ
ータでフィルタ処理され、実際の異常現象に合致する偏
差程強調されて異常度が大きくなる。そして、このフィ
ルタ処理の結果から各異常現象の発生予測順位が決定さ
れ、自動的に異常診断が行われる。
【0009】
【実施例】1実施例について、図1ないし図5を参照し
て説明する。まず、船舶主機関の給排気系は図2に示す
ように構成され、空気取入口の空気がコンプレッサ1,
エアークーラー2,排気管3を介してエンジン4に供給
され、このエンジン4を通った空気が排気管5,タービ
ン6を介して排気煙道から排気ガスとして放出される。
【0010】そして、エンジン4を単なる燃焼器とする
と、図2の給排気系7は定常流れのガスタービンサイク
ルを構成し、このとき、タービン6側で回収されたエネ
ルギがコンプレッサ1の圧縮仕事エネルギに等しく、系
全体を定常(準定常)の制御系として扱える。この制御
系の状態量である温度,圧力,回転数等の一般的な性能
は、機関に備え付けられている温度センサ,圧力セン
サ,回転検出センサ等の機付きの各センサにより測定さ
れる。なお、図1において、S1〜S18は機付きの各種
センサを示し、それぞれ表1の各項目のデータ(1次測
定データ)を出力する。
【0011】
【表1】
【0012】そして、給排気系7の場合、センサS1
17により測定される圧力,温度,流量等の各状態量は
相互に関連し、給排気系7の何らかの異常によりいずれ
かの状態量が変わると、他の状態量も変化する。
【0013】例えば、タービン6において、タービンブ
レードの外周部又はその外側の案内筒が何らかの原因で
腐食,摩耗し、タービン外周間隔の拡大という異常が発
生すると、図3の(a),(b),(c),(d)に示
すように、ガスヘッドとタービン出入口温度差,ガスヘ
ッドとターボ回転数の二乗(ターボ回転数),ターボ回
転数と空気容積流量(空気流量),ターボ回転数とガス
平均容積流量(ガス流量)の各状態量の特性は、それぞ
れ□印に基づく実線の正常量の特性から●印の異常量の
特性に変化する。
【0014】このとき、各状態量の連動する変化に基づ
き、各センサS1 〜S17の1次測定データからは系全体
があたかも正常にバランスしているようにみなせること
があり、この場合、各1次測定データと基準値との大小
比較の結果からは精度の高い異常診断が行えず、エンジ
ン出力等に具体的な異常が生じるまで異常の発見が遅れ
る。ところで、前記のタービン外周間隔の拡大が生じる
と、その部分を通過する無駄なガス量が増大し、タービ
ン6のタービン効率,ブロワ効率が減少して総合効率が
低下し、この低下により空気流量,給気圧力が減って空
気過剰率が減少し、この減少により排気温度が上昇す
る。
【0015】また、この異常が進行すると、機関出力が
低下して燃料の増大,排気温度の一層の上昇が生じる。
この場合の圧力比とタービン効率,ブロワ効率,ターボ
チャージの総合効率の特性変化は、例えば図4の
(a),(b),(c)それぞれに示すようになり、そ
れぞれの□印は正常量,●印は異常量を示す。
【0016】そして、各1次測定データから得られる状
態量だけでなく、前記タービン効率,ブロワ効率,総合
効率等の系全体の特性を示す効率等にも着目し、それら
の総合的な結果から異常を判定して診断精度を高めるた
め、図5に示すように各センサS1 〜S18の1次測定デ
ータをコンピュータ構成の診断装置8に供給する。この
診断装置8は1週間間隔等の所定期間毎に図1の異常診
断処理を実行し、その結果を表示装置9に供給して画面
表示させる。
【0017】つぎに、図1の異常診断処理について説明
する。まず、給排気系7の各部の状態量を示す各センサ
1 〜S18の1次測定データを取込み、これらのデータ
からタービン6の各効率等の系全体の特性を示す1又は
複数の2次測定データを演算生成する。なお、各2次測
定データをセンサ出力として得ようとすると、そのため
の高価かつ特殊な専用のセンサを要し、診断装置が極め
て高価になるとともに機付きのセンサのみでは診断が行
えなくなる。
【0018】つぎに、タービン外周間隔の拡大等の予測
設定した異常現象毎に、それぞれの特徴を示す各判定項
目の状態量や特性のデータを1次,2次測定データから
選択して組合せ、判定用測定データを形成する。そし
て、各判定用測定データと予め設定された各異常現象
判定用基準データを比較して判定用測定データ毎に正
値からの偏差(ずれ)を検出し、異常現象毎の異常度を
示す偏差データを求める。
【0019】さらに、各異常現象の発生可能性の順序を
決めるため、判定テーブルに予め保持された異常現象毎
の特徴抽出用の重み付けデータを各偏差データそれぞれ
に加え、各偏差データをフィルタ処理してそれぞれの特
徴を抽出する。そして、フィルタ処理後の各偏差データ
の大きさ等から各異常現象の発生可能性の順位を予測し
て決定し、この結果に基づき、1番目或いは上位の数番
目の異常現象又は全異常現象を判定結果として順序を付
けて表示装置9に画面表示する。
【0020】ところで、各判定用基準データは給排気系
7の正常時(標準状態時)の各判定項目の状態量や特性
のデータからなり、各偏差データは異常現象毎の各判定
項目のデータ変化を論理的又は熟練者の知識,経験を基
に特定して決定したデータからなる。そのため、この実
施例の場合、機付きのセンサS1 〜S18の1次測定デー
タのみに基づき、これらの測定データのみでは得られな
い効率等の特性も考慮して自動的に精度の高い異常診断
が行われる。
【0021】なお、表示装置9に各異常現象とともにそ
れらの対処方法も表示すれば、一層便利になる。そし
て、予測設定する異常現象毎の判定用測定データ,判定
用基準データ等の種類,各偏差データのフィルタ処理手
法等は実施例に限定されるものではなく、船舶用エンジ
ンやその給排気系の状況等に応じて任意に設定すればよ
い。
【0022】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているため、以下に記載する効果を奏する。診断時に、
給排気系の各センサの1次測定データ(センサ出力のデ
ータ)の演算により、個々の1次測定データのみからは
得られない効率等の2次測定データが生成され、測定デ
ータが実際の測定数より多数になって情報量が増大す
る。さらに、1次,2次測定データを組合せた各異常現
象の判定用測定データと予め設定された各異常現象の
定基準データとが比較されて各判定用測定データの正常
時からの偏差(異常度)が求められるととともに、各偏
差が異常現象毎の重み付けデータでフィルタ処理されて
実際の異常現象に合致する偏差程強調されて異常度が大
きくなる。
【0023】そして、このフィルタ処理の結果から各異
常現象の発生予測順位が決定されて自動的に異常診断が
行われ、このとき、実際の測定データより多数のデータ
から異常診断が行われるため、例えば主機関等の既設の
センサのみを用いたセンサ数の少ない安価,簡素で保守
の容易な構成により、精度の高い自動診断が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の異常診断方法の1実施例の診断処理の
フローチャートである。
【図2】給排気系の構成説明図である。
【図3】(a)〜(d)は異常時の図2の各部の状態変
化の説明図である。
【図4】(a),(b),(c)は異常時の図2のター
ビンの各種効率の変化説明図である。
【図5】診断装置のブロック図である。
【符号の説明】
7 給排気系 8 診断装置 9 表示装置 S1 〜S18 機付きのセンサ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 船舶用エンジンの給排気系の種々の異常
    現象毎の判定用基準データ及び前記給排気系の予測され
    る種々の異常現象毎の特徴強調用の重み付けデータを予
    め保持し、 診断時に、 前記給排気系の各センサにより得られた1次測定データ
    を組合せて前記各センサの測定特性外の特性の2次測定
    データを演算生成し、 前記両測定データを組合せて形成した各判定用測定デー
    タと前記各判定用基準データとを比較し前記給排気系の
    異常現象毎の正常値からの偏差を求め、 前記各偏差を前記重み付けデータによりフィルタ処理し
    て各異常現象の発生予測順位を決定し、 前記給排気系の異常を診断することを特徴とする船舶用
    エンジンの給排気系の異常診断方法。
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