JP2626712B2 - 生体内等価電流双極子の表示装置 - Google Patents
生体内等価電流双極子の表示装置Info
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Landscapes
- Measurement And Recording Of Electrical Phenomena And Electrical Characteristics Of The Living Body (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は生体内等価電流双極子の表示装置に係り、特
に双極子度の値を表示断画面上に解りやすく表示する様
にした生体内等価電流双極子の表示装置に関する。
に双極子度の値を表示断画面上に解りやすく表示する様
にした生体内等価電流双極子の表示装置に関する。
本発明は生体内等価電流双極子の表示装置に関し、生
体の体表面上に装着した複数の電極により、生体の神経
活動に基づいて各電極に生じる電位を同時に測定し、次
に不均質媒質とした生体内の所定位置に電流双極子を仮
定し、この電流双極子によって作られる各電極位置の電
位を計算により求め、更に、各電極毎に得られた実測値
と計算値との間の二乗誤差を求め、この二乗誤差が最小
となる電流双極子の位置とベクトル成分を求めて等価電
流双極子とし、更に上述の生体の各電極に生ずる実測値
並に、二乗誤差が最小となる電流双極子の位置との残差
を求めて、所定値以上の近似度を示す双極子度を求め
て、これら電流双極子の存在する位置を表示手段の画面
上に二重円で表示し、双極子度の値を二重円の内側円の
半径に比例させて表示することで、生体内の電気的な流
れを追跡すると共に脳内の電気的活動部位(シナプス)
の大きさの度合を一見して解る様にしたものである。
体の体表面上に装着した複数の電極により、生体の神経
活動に基づいて各電極に生じる電位を同時に測定し、次
に不均質媒質とした生体内の所定位置に電流双極子を仮
定し、この電流双極子によって作られる各電極位置の電
位を計算により求め、更に、各電極毎に得られた実測値
と計算値との間の二乗誤差を求め、この二乗誤差が最小
となる電流双極子の位置とベクトル成分を求めて等価電
流双極子とし、更に上述の生体の各電極に生ずる実測値
並に、二乗誤差が最小となる電流双極子の位置との残差
を求めて、所定値以上の近似度を示す双極子度を求め
て、これら電流双極子の存在する位置を表示手段の画面
上に二重円で表示し、双極子度の値を二重円の内側円の
半径に比例させて表示することで、生体内の電気的な流
れを追跡すると共に脳内の電気的活動部位(シナプス)
の大きさの度合を一見して解る様にしたものである。
従来から、生体の神経活動により、体表面上に現われ
る電位を測定する装置としては脳波計,筋電計,誘発電
位加算装置等が使用されている。近時、生体の神経活動
に伴って体表面上に発生する電位を計測し、生体内の活
動部位を推定する等価双極子法が提案されている。この
方法は例えば、脳の各活動部位の細胞が刺激されると起
電力を発生して、頭皮上に電位分布を生ずる。この様な
電位分布から各部位を電気的な双極子で対応させ、この
双極子の位置とベクトル成分を上述の電位分布から演算
して活動している脳細胞の位置を推定することにより脳
の活動状態を追跡する様にしたものである。この様な双
極子を推定する等価双極子法に於ては、双極子が発生す
る電位分布を繰返し演算する関係から、従来では電位分
布計算を行うために、例えば、頭を完全な球と仮定する
と共に、頭蓋が一様な無限導体の中にあるものと仮定し
演算が行なわれた。更に、頭部内に均質な脳があるもの
とした均質導体球又は同心或は異心の球殻を仮定して電
位分布を演算する方法等が提案されている。
る電位を測定する装置としては脳波計,筋電計,誘発電
位加算装置等が使用されている。近時、生体の神経活動
に伴って体表面上に発生する電位を計測し、生体内の活
動部位を推定する等価双極子法が提案されている。この
方法は例えば、脳の各活動部位の細胞が刺激されると起
電力を発生して、頭皮上に電位分布を生ずる。この様な
電位分布から各部位を電気的な双極子で対応させ、この
双極子の位置とベクトル成分を上述の電位分布から演算
して活動している脳細胞の位置を推定することにより脳
の活動状態を追跡する様にしたものである。この様な双
極子を推定する等価双極子法に於ては、双極子が発生す
る電位分布を繰返し演算する関係から、従来では電位分
布計算を行うために、例えば、頭を完全な球と仮定する
と共に、頭蓋が一様な無限導体の中にあるものと仮定し
演算が行なわれた。更に、頭部内に均質な脳があるもの
とした均質導体球又は同心或は異心の球殻を仮定して電
位分布を演算する方法等が提案されている。
又、脳内の生理的現象の発生部位を立体的に表示する
装置として、X線CT(コンピュータ・トモグラフ),MRI
(核磁気共鳴コンピュータ・トモグラフ),PET(ポジト
ロン・エミッション・トモグラフ)等が利用されてい
る。これらX線CTやMRIでは脳器質の状態を視るもので
あり、PETは活動している組織の代謝の結果を視るもの
で、生体内の電気的情報の流れを時々刻々追跡表示する
ことが出来なかった。
装置として、X線CT(コンピュータ・トモグラフ),MRI
(核磁気共鳴コンピュータ・トモグラフ),PET(ポジト
ロン・エミッション・トモグラフ)等が利用されてい
る。これらX線CTやMRIでは脳器質の状態を視るもので
あり、PETは活動している組織の代謝の結果を視るもの
で、生体内の電気的情報の流れを時々刻々追跡表示する
ことが出来なかった。
叙上の従来構成による等価双極子法によると、生体、
例えば頭部は擬似的な球状体或は球殻状と仮定し、無限
一様媒質、即ち、脳と同じ導電率を持つ導体が頭の外に
も一様に存在すると仮定するか、又は頭部を球状体或は
球殻状と仮定し、球体内に一様な媒質、即ち脳があると
仮定して電位分布を演算するために二つの問題が発生す
る。第1の問題は頭部内を均一の媒質としているため
に、指定された等価双極子の位置及びベクトル成分の精
度が十分ではなくなることである。この原因を第4図に
よて説明する。第4図は生体(1)として頭蓋骨を考
え、この頭蓋骨内に眼孔や耳孔の空洞部(2)を考慮し
ている。今指定された等価双極子として、等価双極子の
真値(3a)のベクトル成分方向が第5図に示す様に空洞
部(2)に向っている場合に、この等価双極子の計算値
(3b)は空洞部(2)の影響を受けて真の位置より空洞
部(2)から遠ざかると共にそのベクトル成分は真値よ
り小さくなる。一方、等価双極子の真値(3a′)のベク
トル成分方向が空洞部(2)に平行している場合はこの
等価双極子(3b′)は空洞部(2)の影響を受けて真の
位置より空洞部(2)に近づくと共にそのベクトル成分
は真値(3b′)より大きくなる。しかし、従来の等価流
双極子法ではこれらの点が考慮されないために等価双極
子の位置やベクトル成分の精度が劣化する問題があっ
た。
例えば頭部は擬似的な球状体或は球殻状と仮定し、無限
一様媒質、即ち、脳と同じ導電率を持つ導体が頭の外に
も一様に存在すると仮定するか、又は頭部を球状体或は
球殻状と仮定し、球体内に一様な媒質、即ち脳があると
仮定して電位分布を演算するために二つの問題が発生す
る。第1の問題は頭部内を均一の媒質としているため
に、指定された等価双極子の位置及びベクトル成分の精
度が十分ではなくなることである。この原因を第4図に
よて説明する。第4図は生体(1)として頭蓋骨を考
え、この頭蓋骨内に眼孔や耳孔の空洞部(2)を考慮し
ている。今指定された等価双極子として、等価双極子の
真値(3a)のベクトル成分方向が第5図に示す様に空洞
部(2)に向っている場合に、この等価双極子の計算値
(3b)は空洞部(2)の影響を受けて真の位置より空洞
部(2)から遠ざかると共にそのベクトル成分は真値よ
り小さくなる。一方、等価双極子の真値(3a′)のベク
トル成分方向が空洞部(2)に平行している場合はこの
等価双極子(3b′)は空洞部(2)の影響を受けて真の
位置より空洞部(2)に近づくと共にそのベクトル成分
は真値(3b′)より大きくなる。しかし、従来の等価流
双極子法ではこれらの点が考慮されないために等価双極
子の位置やベクトル成分の精度が劣化する問題があっ
た。
次に第2の問題は頭部はもともと球状体でないのに頭
蓋を球で近似して等価双極子を指定しているために、推
定した等価双極子が脳内のどの部位にあるかを特定出来
ない事である。
蓋を球で近似して等価双極子を指定しているために、推
定した等価双極子が脳内のどの部位にあるかを特定出来
ない事である。
そして、これら等価双極子の位置を表示手段に表示す
る方法は、第6図に示す様に求めた等価双極子(3)の
位置を例えば、頭蓋モデルである生体(1)内の電気的
興奮部位として黒点で表示し、そのベクトル成分(25)
をベクトル表示していた。この為に求めた等価電流双極
子から発生する電極位置と実測電位がどの程度近似して
いるかを見ることが出来ない欠点があった。
る方法は、第6図に示す様に求めた等価双極子(3)の
位置を例えば、頭蓋モデルである生体(1)内の電気的
興奮部位として黒点で表示し、そのベクトル成分(25)
をベクトル表示していた。この為に求めた等価電流双極
子から発生する電極位置と実測電位がどの程度近似して
いるかを見ることが出来ない欠点があった。
本発明は叙上の欠点に鑑み成されたものであり、本発
明の目的は生体内の電気的な情報の流れを経皮的に追跡
する際に推定する等価双極子の位置及びベクトル成分を
高精度に求めると共に求めた等価電流双極子の位置から
発生する電位と、実測電位がどの程度近似しているかを
表示することで、生体の電気的活動部位が大きな拡りを
持つ場合、或は複数の活動部位がある場合などを識別す
ることが出来る様にした生体内等価電流双極子の表示装
置を提供するにある。
明の目的は生体内の電気的な情報の流れを経皮的に追跡
する際に推定する等価双極子の位置及びベクトル成分を
高精度に求めると共に求めた等価電流双極子の位置から
発生する電位と、実測電位がどの程度近似しているかを
表示することで、生体の電気的活動部位が大きな拡りを
持つ場合、或は複数の活動部位がある場合などを識別す
ることが出来る様にした生体内等価電流双極子の表示装
置を提供するにある。
本発明は第1図及び第4図に1例を示す様に生体
(1)に装着された複数の電極(5)の電位を同時に測
定する電位測定手段(10)と、媒質が不均一な生体内の
任意の位置に電流双極子(3)を仮定し、電流双極子
(3)によって作られる複数の電極(5)に夫々対応す
る電位を演算する演算手段(9b)と、電位測定手段(1
0)の実測値と、演算手段(9b)の計算値との間の二乗
誤差を演算する二乗誤差演算手段(9b)と、二乗誤差演
算手段(9b)から得た二乗誤差値を最小にする電流双極
子(3)の位置とベクトル成分(25)を求めて等価電流
双極子(3)とする等価電流双極子設定手段(9b)と、
電位測定手段(10)の実測値と等価電流双極子設定手段
(9b)から残差を求めて所定値以上の近似度合を演算す
る近似度合演算手段(9b)とを有し、近似度合演算手段
(9b)により得られた等価電流双極子(3)の存在する
位置を表示手段(22)の画面上に二重円で表示し、双極
子度(26)の値を該二重円内の内側円の半径に比例させ
て表示して成るものである。
(1)に装着された複数の電極(5)の電位を同時に測
定する電位測定手段(10)と、媒質が不均一な生体内の
任意の位置に電流双極子(3)を仮定し、電流双極子
(3)によって作られる複数の電極(5)に夫々対応す
る電位を演算する演算手段(9b)と、電位測定手段(1
0)の実測値と、演算手段(9b)の計算値との間の二乗
誤差を演算する二乗誤差演算手段(9b)と、二乗誤差演
算手段(9b)から得た二乗誤差値を最小にする電流双極
子(3)の位置とベクトル成分(25)を求めて等価電流
双極子(3)とする等価電流双極子設定手段(9b)と、
電位測定手段(10)の実測値と等価電流双極子設定手段
(9b)から残差を求めて所定値以上の近似度合を演算す
る近似度合演算手段(9b)とを有し、近似度合演算手段
(9b)により得られた等価電流双極子(3)の存在する
位置を表示手段(22)の画面上に二重円で表示し、双極
子度(26)の値を該二重円内の内側円の半径に比例させ
て表示して成るものである。
生体に装着した複数の電極の電位を測定して実測値と
し、生体内の任意の位置に電流双極子を仮定して、この
電流双極子により作られる電位を演算して計算値とし、
各電極の電位の実測値と計算値との間の二乗誤差を演算
して、その値が最小となる電流双極子の位置を求め、実
測値と計算値との残差を求めて近似度合である双極子度
を求め、これら等価電流双極子の存在する位置を表示手
段に二重円で表示し、双極子度の値を二重円内の内側円
の半径に比例させて表示し生体内の例えば脳内のシナプ
スの活動部位の大きさの度合を一見して解る様にしたも
のである。
し、生体内の任意の位置に電流双極子を仮定して、この
電流双極子により作られる電位を演算して計算値とし、
各電極の電位の実測値と計算値との間の二乗誤差を演算
して、その値が最小となる電流双極子の位置を求め、実
測値と計算値との残差を求めて近似度合である双極子度
を求め、これら等価電流双極子の存在する位置を表示手
段に二重円で表示し、双極子度の値を二重円内の内側円
の半径に比例させて表示し生体内の例えば脳内のシナプ
スの活動部位の大きさの度合を一見して解る様にしたも
のである。
以下、本発明の生体内等価電流双極子の表示装置の一
実施例を第1図乃至第4図について説明する。
実施例を第1図乃至第4図について説明する。
第1図は生体(1)を頭部内の脳として、脳細胞活動
状態を追跡する場合の系統図を示すものである。以下第
1図について詳記する。
状態を追跡する場合の系統図を示すものである。以下第
1図について詳記する。
まずはじめに生体(1)体表の測定部位、例えば、頭
部の形状寸法を正確につかむために、X線−CTを用いて
CT断層像(16)を15枚前後とり、次にこのCT断層像(1
6)の二次元寸法を1枚づつデジタイザー(18)のピッ
クアップ(17)を用いて入力ポート(14)を介しコンピ
ュータ(9)に読み込んで、その信号から三次元の頭部
形状を求める様にする(第4図参照)。また、三次元の
頭部形状に対応させた各電極位置をキーボード等の電極
位置信号入力装置(19)からx,y,zの三次元座標として
入力する。
部の形状寸法を正確につかむために、X線−CTを用いて
CT断層像(16)を15枚前後とり、次にこのCT断層像(1
6)の二次元寸法を1枚づつデジタイザー(18)のピッ
クアップ(17)を用いて入力ポート(14)を介しコンピ
ュータ(9)に読み込んで、その信号から三次元の頭部
形状を求める様にする(第4図参照)。また、三次元の
頭部形状に対応させた各電極位置をキーボード等の電極
位置信号入力装置(19)からx,y,zの三次元座標として
入力する。
次に、頭部(1)に例えば21個前後の電極群(5)を
装着して脳内神経活動に基づく電位を電位測定手段(1
0)で測定する。電極(5)からの測定電位は増幅器
(6)及びマルチプレクサ(7)を介してアナログ−デ
ジタル変換器(A/D)(8)に供給され、デジタル化さ
れた測定電位は入力ポート(14)を介してコンピュータ
(9)に供給される。コンピュータ(9)内には制御部
(9a)と演算部(9b)を有し、アドレスバス(11a)及
びデータバス(11b)はROM(12),RAM(13),入力ポー
ト(14),出力ポート(15)に接続されている。上記RO
M(12)及びRAM(13)は信号処理に必要なプログラムを
記憶すると共にデジタイザー(18),電極位置信号入力
装置(19),電位測定手段(10)からのデータを記憶す
る記憶手段である。コンピュータ(9)の演算部(9a)
には演算手段と等価電流双極子設定手段並に近似度合演
算手段とを有する。入力ポート(14)には等価双極子を
求めるプログラム等が格納された外部記憶装置(20)が
接続され、出力ポート(14)にはコンピュータ(9)の
演算結果を表示するCRT等の表示手段(22)と表示手段
(22)に表示されたデータや波形を記録するプリンタ
(21)が接続されている。
装着して脳内神経活動に基づく電位を電位測定手段(1
0)で測定する。電極(5)からの測定電位は増幅器
(6)及びマルチプレクサ(7)を介してアナログ−デ
ジタル変換器(A/D)(8)に供給され、デジタル化さ
れた測定電位は入力ポート(14)を介してコンピュータ
(9)に供給される。コンピュータ(9)内には制御部
(9a)と演算部(9b)を有し、アドレスバス(11a)及
びデータバス(11b)はROM(12),RAM(13),入力ポー
ト(14),出力ポート(15)に接続されている。上記RO
M(12)及びRAM(13)は信号処理に必要なプログラムを
記憶すると共にデジタイザー(18),電極位置信号入力
装置(19),電位測定手段(10)からのデータを記憶す
る記憶手段である。コンピュータ(9)の演算部(9a)
には演算手段と等価電流双極子設定手段並に近似度合演
算手段とを有する。入力ポート(14)には等価双極子を
求めるプログラム等が格納された外部記憶装置(20)が
接続され、出力ポート(14)にはコンピュータ(9)の
演算結果を表示するCRT等の表示手段(22)と表示手段
(22)に表示されたデータや波形を記録するプリンタ
(21)が接続されている。
上述の構成に於ける、本例の動作を第2図のフロチャ
ートにより説明する。
ートにより説明する。
第2図に於いて、図示しないが電源を“オン”して本
例の生体内等価電流双極子表示装置(23)を第1ステッ
プST1に示す様に初期状態に設定する。次の第2ステッ
プST2では後述する各種演算用のプログラム及び信号処
理用のプログラム等を外部記憶装置(20)から読み出し
てコンピュータ(9)内のRAM(13)に格納する。この
様なプログラムはコンピュータ(9)内の不揮発性メモ
リであるROM(12)内に予め記憶して置けば第2ステッ
プST2は不要となる。
例の生体内等価電流双極子表示装置(23)を第1ステッ
プST1に示す様に初期状態に設定する。次の第2ステッ
プST2では後述する各種演算用のプログラム及び信号処
理用のプログラム等を外部記憶装置(20)から読み出し
てコンピュータ(9)内のRAM(13)に格納する。この
様なプログラムはコンピュータ(9)内の不揮発性メモ
リであるROM(12)内に予め記憶して置けば第2ステッ
プST2は不要となる。
次の第3ステップST3では例えば生体(1)である頭
部形状寸法を入力する。頭蓋形状寸法計測の1例として
X線CTを用いて1人の人間についてスライス間隔15mmで
15枚程度のCT断層像(16)を作る。このCT断層像(16)
は各個人毎に頭蓋の周長,幅,前後方向の長さ等の数種
のパラメータを測定し、数種類用意した標準モデルに当
はめる方法をとる様にすれば一人一人の頭蓋を計測する
ためにCT断層像をとる手間が省けて計測がより簡単にな
る。勿論一人一人の頭蓋を計測してもよい。この様にス
ライスした15枚のCT断層像(16)の二次元画像上を各断
層像(16)についてピックアップ(17)で取り出してデ
ジタイザー(18)を使って入力ポート(14)からコンピ
ュータ(9)に入力し、RAM(13)に記憶する。この場
合にスライスを三次元的に積み重ねて行くときに、「ず
れ」が生じない様にスライス断面と垂直な3本の直線の
交点を各スライスに指定して置くを可とする。
部形状寸法を入力する。頭蓋形状寸法計測の1例として
X線CTを用いて1人の人間についてスライス間隔15mmで
15枚程度のCT断層像(16)を作る。このCT断層像(16)
は各個人毎に頭蓋の周長,幅,前後方向の長さ等の数種
のパラメータを測定し、数種類用意した標準モデルに当
はめる方法をとる様にすれば一人一人の頭蓋を計測する
ためにCT断層像をとる手間が省けて計測がより簡単にな
る。勿論一人一人の頭蓋を計測してもよい。この様にス
ライスした15枚のCT断層像(16)の二次元画像上を各断
層像(16)についてピックアップ(17)で取り出してデ
ジタイザー(18)を使って入力ポート(14)からコンピ
ュータ(9)に入力し、RAM(13)に記憶する。この場
合にスライスを三次元的に積み重ねて行くときに、「ず
れ」が生じない様にスライス断面と垂直な3本の直線の
交点を各スライスに指定して置くを可とする。
この様に入力された頭部形状寸法に基づいて、第4ス
テップST4ではコンピュータ(9)は補間計算をして頭
蓋の三次元データに変換する。
テップST4ではコンピュータ(9)は補間計算をして頭
蓋の三次元データに変換する。
次の第5ステップST5では生体(1)の頭部に載置し
た21個前後の電極(5)位置を第4ステップST4で得た
三次元の頭部形状に対応させるために第1図に示すキー
ボード等の電極位置信号入力装置(19)からx,y,z軸の
三次元座標として入力し、コンピュータ(9)内のRAM
(13)に格納する。
た21個前後の電極(5)位置を第4ステップST4で得た
三次元の頭部形状に対応させるために第1図に示すキー
ボード等の電極位置信号入力装置(19)からx,y,z軸の
三次元座標として入力し、コンピュータ(9)内のRAM
(13)に格納する。
第6ステップST6では第1図に示す様に生体(1)で
ある頭部に21個前後の電極群(5)を載置し、脳内神経
活動に基づく電位測定が行なわれる。この様に測定され
た神経活動の電位は電気刺激,光刺激,音刺激等の種々
の刺激に対する誘発電位、或は刺激を加えない状態での
神経活動の電位であってもよく、測定値は増幅器(6)
→マルチプレクサ(7)→A/D(8)を介して入力ポー
ト(14)からコンピュータ(9)にデジタルデータとし
て供給され、RAM(13)上に格納される。
ある頭部に21個前後の電極群(5)を載置し、脳内神経
活動に基づく電位測定が行なわれる。この様に測定され
た神経活動の電位は電気刺激,光刺激,音刺激等の種々
の刺激に対する誘発電位、或は刺激を加えない状態での
神経活動の電位であってもよく、測定値は増幅器(6)
→マルチプレクサ(7)→A/D(8)を介して入力ポー
ト(14)からコンピュータ(9)にデジタルデータとし
て供給され、RAM(13)上に格納される。
第7ステップST7では神経活動の電位のうちから1サ
ンプルクロックの電位を取り出しコンピュータ(9)に
指定する。
ンプルクロックの電位を取り出しコンピュータ(9)に
指定する。
次の第8ステップST8では電流双極子を頭蓋内の所定
位置に置いたと仮定したときの指定した電極(5)位置
の伝達行列をコンピュータ(9)の演算手段(9b)が演
算し、電流双極子が発生する各電極位置の電位を計算す
る。一般的に神経活動電位の発生源を電流双極子と仮定
したときその電流双極子により頭皮上に発生する電位Vc
は(1)式で表される。
位置に置いたと仮定したときの指定した電極(5)位置
の伝達行列をコンピュータ(9)の演算手段(9b)が演
算し、電流双極子が発生する各電極位置の電位を計算す
る。一般的に神経活動電位の発生源を電流双極子と仮定
したときその電流双極子により頭皮上に発生する電位Vc
は(1)式で表される。
Vc=A(r)・p ・・・(1) ただし、 p:電流双極子のベクトル成分、 r:電流双極子の位置、 A(r):電極の数をMとするとM行3列の伝達行列
(双極子の位置rの関数) である。
(双極子の位置rの関数) である。
ここで頭蓋内の脳を無限一様の媒質と考えた場合に仮
定した電流双極子から発生する電位をφ∞とし、この電
位から第3図に示す様に生体(1)としての頭蓋骨内に
眼孔,耳孔等の空洞部(2)及び脳(24)を考えた不均
質媒体の電位に変換することを考える。
定した電流双極子から発生する電位をφ∞とし、この電
位から第3図に示す様に生体(1)としての頭蓋骨内に
眼孔,耳孔等の空洞部(2)及び脳(24)を考えた不均
質媒体の電位に変換することを考える。
第3図に於いて、 Ψ0:脳,空洞以外の組織における電位 Ψ1:脳内における電位 Ψ2:空洞内における電位 Ψout:頭蓋外における電位 Ω0:脳,空洞以外の組織の領域 Ω1:脳の領域 Ω2:空洞の領域 Ωout:頭蓋外の領域 σ0:脳,空洞以外の組織の導電率 σ1:脳の導電率 σ2:空洞の導電率 σout:頭蓋外の導電率 s0,s1,s2:各領域との境界 とすると、電流双極子を領域Ω1内に置き、この領域が
無限一様媒質であると仮定したときのこの電流双極子か
ら発生する電位をφ∞とすると、φ∞は式で与えられ
る。
無限一様媒質であると仮定したときのこの電流双極子か
ら発生する電位をφ∞とすると、φ∞は式で与えられ
る。
ここでσ1は無限一様媒質である脳の導電率 rmは電極取付位置 領域をΩとし領域内に電流湧き出し口がある場合その
領域内ではポアソンの方程式で電位を記述できる。即ち
領域Ω内で ここでσは導電率 Iは電流湧き出しの強さ φは電位 このポアソンの式は境界要素法では解きにくいので、
次の式を定義する。
領域内ではポアソンの方程式で電位を記述できる。即ち
領域Ω内で ここでσは導電率 Iは電流湧き出しの強さ φは電位 このポアソンの式は境界要素法では解きにくいので、
次の式を定義する。
この式(4)を用いればポアソンの方程式は次のラプ
ラスの式となり、境界要素法で解けることになる。
ラスの式となり、境界要素法で解けることになる。
式(5)の境界条件として、四つの領域の境界S0,s1,
s2上では電位及び電流密度が等しいので次の式が成立す
る。
s2上では電位及び電流密度が等しいので次の式が成立す
る。
以上式(5)と(6)を境界要素法を用いて解くこと
により、不均質媒質における電位が求まる。
により、不均質媒質における電位が求まる。
次の第9ステップST9では第6ステップST6で測定した
神経活動の測定電位(Vmとする)から直接電流双極子を
求めるのは困難なので次に述べる方法で電流双極子を求
める。
神経活動の測定電位(Vmとする)から直接電流双極子を
求めるのは困難なので次に述べる方法で電流双極子を求
める。
上述の測定電位Vmと(1)式で求めた不均質媒質での
電位Vcとの二乗誤差をSとするとSは(7)式で表され
る。
電位Vcとの二乗誤差をSとするとSは(7)式で表され
る。
S=(Vm−Vc)t・(Vm−Vc) ‥‥(7) ここでtは転置行列である。
この二乗誤差Sを最小とするような電流双極子の位置
rとベクトル成分pを求める。電流双極子の位置rを任
意に固定したとき(7)式を最小にするベクトルpは
(1)式とから次の様に求まる。
rとベクトル成分pを求める。電流双極子の位置rを任
意に固定したとき(7)式を最小にするベクトルpは
(1)式とから次の様に求まる。
p=(AtA)-1・At・Vm ‥‥(8) ベクトル成分pをこの様に選んだとき、二乗誤差Sは
電流双極子の位置rだけの関数として S0=VmT・〔EM−A(AtA)-1At〕Vm ‥‥(9) ここでEMはM次の単位行列である。
電流双極子の位置rだけの関数として S0=VmT・〔EM−A(AtA)-1At〕Vm ‥‥(9) ここでEMはM次の単位行列である。
次の第10ステップST10では二乗誤差S0を最小にする電
流双極子の位置rを求め、二乗誤差が基準値以下である
か否かの判断がコンピュータ(9)で成される。
流双極子の位置rを求め、二乗誤差が基準値以下である
か否かの判断がコンピュータ(9)で成される。
この二乗誤差が基準以上である場合はシンプレックス
法によって電流双極子の位置を第11ステップST11に示す
様に移動させて、第8ステップST8に戻して二乗誤差の
値が収束する迄この動作を繰り返す。尚上述のシンプレ
ックス法は非線形最適化手法の一つであり、反復計算を
行なうことによって近似解を求めるものである。この反
復計算を行なうとき、例えば頭蓋内に正四面体を設定
し、正四面体の四つの頂点位置に等価双極子を仮定し、
その等価双極子が発生する頭皮上の電極位置での電位
と、実測電位との二乗誤差を各等価双極子ごとに計算
し、そのうちで一番大きな二乗誤差の値をもつ頂点を、
二乗誤差が小さくなる方向へ移動させる。このときどこ
へ移動させるかのアルゴリズムは(10)式にのっとって
行われる。
法によって電流双極子の位置を第11ステップST11に示す
様に移動させて、第8ステップST8に戻して二乗誤差の
値が収束する迄この動作を繰り返す。尚上述のシンプレ
ックス法は非線形最適化手法の一つであり、反復計算を
行なうことによって近似解を求めるものである。この反
復計算を行なうとき、例えば頭蓋内に正四面体を設定
し、正四面体の四つの頂点位置に等価双極子を仮定し、
その等価双極子が発生する頭皮上の電極位置での電位
と、実測電位との二乗誤差を各等価双極子ごとに計算
し、そのうちで一番大きな二乗誤差の値をもつ頂点を、
二乗誤差が小さくなる方向へ移動させる。このときどこ
へ移動させるかのアルゴリズムは(10)式にのっとって
行われる。
ここでXは四面体の頂点位置 Xhは二乗誤差が最大となる頂点位置 XmはXhを除いた全頂点での重心 α,β,γは定数 Xr,Xe,Xcは上記式での計算後の値 この三つの式を計算しながら、四面体の各頂点を、二
乗誤差が小さくなる方へ移動させ、停止条件を満足した
ところで停止する。この停止したときの位置が、最終的
に求まった位置と決定する。
乗誤差が小さくなる方へ移動させ、停止条件を満足した
ところで停止する。この停止したときの位置が、最終的
に求まった位置と決定する。
この様に二乗誤差の値が収束して“YES"の状態になり
基準値以下になったら、第12ステップST12の様にその位
置の電流双極子を等価双極子として、位置をRAM(13)
等のメモリに記憶させる。
基準値以下になったら、第12ステップST12の様にその位
置の電流双極子を等価双極子として、位置をRAM(13)
等のメモリに記憶させる。
次に、第12ステップST12で決定した位置の等価双極子
の第8式に示すベクトル成分pを第13ステップST13に示
す様にコンピュータ(9)の演算部(9b)で演算する。
の第8式に示すベクトル成分pを第13ステップST13に示
す様にコンピュータ(9)の演算部(9b)で演算する。
次の第14ステップST14では実測された電位に対して電
流双極子から求めた電位がどの程度近似しているかの程
度を表す双極子度dを計算する。この双極子度dは(1
1)式で求められる。
流双極子から求めた電位がどの程度近似しているかの程
度を表す双極子度dを計算する。この双極子度dは(1
1)式で求められる。
ここでMは電極の数である。
次にこの双極子度dの値を予め決めておき、限界値以
上か否かを第15ステップST15で判断する。例えば双極子
度dの限界値を80%以上とし、80%以上のものは有効と
し、80%以下では第7ステップST7に戻し次の時点のサ
ンプリング値を指定する。双極子度dが80%以上であれ
ば第16ステップST16に示す様に、図形形成をコンピュー
タ(9)が行なう。この図形は第4図に示す様にCT断層
像(16)から求めた三次元の頭部形状(生体(1))内
に等価双極子(3)の位置を二重円で表示する。本例の
場合、双極子度(26)は赤色の内周円で表され、(26
a)が限界値の80%の双極子度を示すものとすれば(26
b)は100%の双極子度を示し、(26c)は95%の双極子
度を示すと云う様に白色の外周円から成り立つ等価双極
子(3)内の円の半径に比例して双極子度dを形成させ
る。ベクトル成分(25)はモーメントを示し第13ステッ
プで求めたベクトル成分であり、必要に応じて等価双極
子位置に付加する。この様に図形成形を行なった後に第
17ステップST17で示す様に双極子位置,ベクトル成分並
に双極子度dを表示手段(22)上に表示させることで第
4図に示す様な表示が成される。
上か否かを第15ステップST15で判断する。例えば双極子
度dの限界値を80%以上とし、80%以上のものは有効と
し、80%以下では第7ステップST7に戻し次の時点のサ
ンプリング値を指定する。双極子度dが80%以上であれ
ば第16ステップST16に示す様に、図形形成をコンピュー
タ(9)が行なう。この図形は第4図に示す様にCT断層
像(16)から求めた三次元の頭部形状(生体(1))内
に等価双極子(3)の位置を二重円で表示する。本例の
場合、双極子度(26)は赤色の内周円で表され、(26
a)が限界値の80%の双極子度を示すものとすれば(26
b)は100%の双極子度を示し、(26c)は95%の双極子
度を示すと云う様に白色の外周円から成り立つ等価双極
子(3)内の円の半径に比例して双極子度dを形成させ
る。ベクトル成分(25)はモーメントを示し第13ステッ
プで求めたベクトル成分であり、必要に応じて等価双極
子位置に付加する。この様に図形成形を行なった後に第
17ステップST17で示す様に双極子位置,ベクトル成分並
に双極子度dを表示手段(22)上に表示させることで第
4図に示す様な表示が成される。
この様に双極子度は求めた双極子位置及びベクトル成
分の電位と実測値の電位がどの程度近似しているかを表
すもので、脳内の電気的興奮電位が一個所に局在してい
る様な、例えば脳内の電気的活動部位が大きな拡りを持
つ場合或は複数の活動部位が動作しているとき、これを
単一の等価双極子で近似すると近似度が悪くなるために
必要なものである。
分の電位と実測値の電位がどの程度近似しているかを表
すもので、脳内の電気的興奮電位が一個所に局在してい
る様な、例えば脳内の電気的活動部位が大きな拡りを持
つ場合或は複数の活動部位が動作しているとき、これを
単一の等価双極子で近似すると近似度が悪くなるために
必要なものである。
本例は上述の様な制御動作が成されるが、これら制御
動作を要約すれば、頭蓋内のある位置に電流双極子を仮
定し、その電流双極子から各々の電極位置に生ずる電位
を(1)式を用いて計算する。そして各々の電極で実測
された電位Vmと電流双極子から計算された電位Vcとの二
乗誤差Soを計算する。次に電流双極子の位置を少しずら
し前記と同様に二乗誤差を求める。この様にして電流双
極子の位置を少しずつ変えていきながら二乗誤差が最小
になる位置をみつけ、そこを電流双極子の位置と決め
る。又、実測電位に対して電流双極子から求めた電位の
近似度合を示す双極子度を求めて、電流双極子位置と双
極子度をCRT上に表示させる様にして、神経活動状態を
追跡出来る様にしたものである。
動作を要約すれば、頭蓋内のある位置に電流双極子を仮
定し、その電流双極子から各々の電極位置に生ずる電位
を(1)式を用いて計算する。そして各々の電極で実測
された電位Vmと電流双極子から計算された電位Vcとの二
乗誤差Soを計算する。次に電流双極子の位置を少しずら
し前記と同様に二乗誤差を求める。この様にして電流双
極子の位置を少しずつ変えていきながら二乗誤差が最小
になる位置をみつけ、そこを電流双極子の位置と決め
る。又、実測電位に対して電流双極子から求めた電位の
近似度合を示す双極子度を求めて、電流双極子位置と双
極子度をCRT上に表示させる様にして、神経活動状態を
追跡出来る様にしたものである。
尚、上記実施例では特定の時刻に於ける等価双極子の
位置と双極子度d並にベクトル成分を求める場合を説明
したが、いくつかの時点の等価双極子と双極子度を求め
てメモリに記憶させ、これらを同一画面上に同時に表示
することで等価双極子と双極子度の経時変化を追跡する
ことも出来、その他、上述の実施例に限定されることな
く本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能で
ある。
位置と双極子度d並にベクトル成分を求める場合を説明
したが、いくつかの時点の等価双極子と双極子度を求め
てメモリに記憶させ、これらを同一画面上に同時に表示
することで等価双極子と双極子度の経時変化を追跡する
ことも出来、その他、上述の実施例に限定されることな
く本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能で
ある。
本発明は叙上の如く構成させたので生体内の電流双極
子や双極子度の早い動きや位置を正確に追跡可能とな
る。又、体表面電位の発生源と考えられている生体内の
異常部位のみならず正常機能状態の下で外界からの刺激
(光、音、電気、特定の質問または投薬)によって特に
興奮する部位などに関する情報を追跡することによって
例えば脳内での情報処理過程を説明する場合に表示手段
を一見するだけで等価双極子位置,双極子度が解る効果
を有する。
子や双極子度の早い動きや位置を正確に追跡可能とな
る。又、体表面電位の発生源と考えられている生体内の
異常部位のみならず正常機能状態の下で外界からの刺激
(光、音、電気、特定の質問または投薬)によって特に
興奮する部位などに関する情報を追跡することによって
例えば脳内での情報処理過程を説明する場合に表示手段
を一見するだけで等価双極子位置,双極子度が解る効果
を有する。
第1図は本発明の生体内等価電流双極子表示装置の1例
を示す系統図、第2図は第1図のフロチャート例、第3
図は不均質媒質を説明する頭部模式図、第4図は本発明
の表示手段の双極子位置及び双極子度表示方法を示す模
式図、第5図は不均質媒体の影響を説明するための頭部
模式図、第6図は従来の表示手段の双極子位置表示方法
を示す模式図である。 (1)は生体、(2)は空洞部、(5)は電極、(9)
はコンピュータ、(10)は電位測定手段、(18)はデジ
タイザ、(19)は電極位置信号入力装置、(22)は表示
手段、(23)は生体内等価電流双極子表示装置、(24)
は脳、(26)は双極子度である。
を示す系統図、第2図は第1図のフロチャート例、第3
図は不均質媒質を説明する頭部模式図、第4図は本発明
の表示手段の双極子位置及び双極子度表示方法を示す模
式図、第5図は不均質媒体の影響を説明するための頭部
模式図、第6図は従来の表示手段の双極子位置表示方法
を示す模式図である。 (1)は生体、(2)は空洞部、(5)は電極、(9)
はコンピュータ、(10)は電位測定手段、(18)はデジ
タイザ、(19)は電極位置信号入力装置、(22)は表示
手段、(23)は生体内等価電流双極子表示装置、(24)
は脳、(26)は双極子度である。
Claims (1)
- 【請求項1】生体に装着された複数の電極の電位を同時
に測定する電位測定手段と、 生体内の任意の位置に電流双極子を仮定し、該電流双極
子によって作られる上記複数の電流に夫々対応する電位
を演算する演算手段と、 上記電位測定手段の実測値と、上記演算手段の計算値と
の間の二乗誤差を演算する二乗誤差演算手段と、 上記二乗誤差演算手段から得た二乗誤差値を最小にする
電流双極子の位置とベクトル成分を求めて等価電流双極
子とする等価電流双極子設定手段と、 上記電位測定手段の実測値と上記等価電流双極子設定手
段から残差を求めて所定値以上の近似度を演算する近似
度演算手段とを有し、 上記近似度演算手段により得られた等価電流双極子の存
在する位置を表示手段の画面上に二重円で表示し、双極
子度の値を該二重円の内側円の半径に比例させて表示し
て成ることを特徴とする生体内等価電流双極子の表示装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63086464A JP2626712B2 (ja) | 1988-04-08 | 1988-04-08 | 生体内等価電流双極子の表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63086464A JP2626712B2 (ja) | 1988-04-08 | 1988-04-08 | 生体内等価電流双極子の表示装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01256932A JPH01256932A (ja) | 1989-10-13 |
JP2626712B2 true JP2626712B2 (ja) | 1997-07-02 |
Family
ID=13887677
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63086464A Expired - Lifetime JP2626712B2 (ja) | 1988-04-08 | 1988-04-08 | 生体内等価電流双極子の表示装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2626712B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006325754A (ja) * | 2005-05-24 | 2006-12-07 | Brain Research & Development:Kk | 脳波双極子解析装置、脳波双極子解析方法、脳波双極子解析用プログラム及び該プログラムを記憶した記憶媒体 |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2799672B2 (ja) * | 1993-12-31 | 1998-09-21 | 利光 武者 | 脳皮質活動追跡装置 |
JP2799671B2 (ja) * | 1993-12-31 | 1998-09-21 | 利光 武者 | 脳皮質活動追跡装置 |
KR100478733B1 (ko) * | 2002-06-19 | 2005-03-24 | 학교법인 포항공과대학교 | 쌍극입자의 쌍극자 크기 계측 방법 |
-
1988
- 1988-04-08 JP JP63086464A patent/JP2626712B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006325754A (ja) * | 2005-05-24 | 2006-12-07 | Brain Research & Development:Kk | 脳波双極子解析装置、脳波双極子解析方法、脳波双極子解析用プログラム及び該プログラムを記憶した記憶媒体 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01256932A (ja) | 1989-10-13 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |