JP2625942B2 - イオン処理装置の制御方法 - Google Patents
イオン処理装置の制御方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 (ア) 技術分野 この発明は、マイクロ波を用いるイオン源を搭載した
イオン処理装置の制御方法に関する。
イオン処理装置の制御方法に関する。
特に、引出し電極の間でブレークが生じた時に、直ち
にイオン源の動作を停止させるのではなく、中性化フイ
ラメントのエミツシヨン電流を切り、ブレーク状態を解
除できるようにした制御方法に関する。
にイオン源の動作を停止させるのではなく、中性化フイ
ラメントのエミツシヨン電流を切り、ブレーク状態を解
除できるようにした制御方法に関する。
(イ) マイクロ波を用いるイオン処理装置 ECR型ともいうイオン処理装置の構成を第1図に示
す。
す。
真空チヤンバ1の中に、ウエハデイスク2が公転可能
に設けられる。ウエハデイスク2の上に、多数枚のウエ
ハ3が取付けられる。これはウエハデイスクに対して自
転可能に取付けてある。
に設けられる。ウエハデイスク2の上に、多数枚のウエ
ハ3が取付けられる。これはウエハデイスクに対して自
転可能に取付けてある。
デイスク駆動装置4がウエハデイスク2を回転させて
いる。
いる。
真空チヤンバ1を真空に引くため、コンダクタンスバ
ルブ5、ゲートバルブ6、真空ポンプ7が設けられる。
ルブ5、ゲートバルブ6、真空ポンプ7が設けられる。
制御装置8は、イオン処理装置の各部分の装置や機構
を統一的に制御するものである。
を統一的に制御するものである。
さて、イオン処理装置は、反応性のある物質をイオン
化(リアクテイブイオンビームエツチング)し、或は不
活性ガスをイオン化して、ビーム状とし、ウエハに当
て、これを、例えば、エツチングするものである。これ
は、イオンを生ずるイオン発生機構と、これを加速して
ビームにする引出電極系と、前述のウエハの保持機構
と、真空装置とを有する。
化(リアクテイブイオンビームエツチング)し、或は不
活性ガスをイオン化して、ビーム状とし、ウエハに当
て、これを、例えば、エツチングするものである。これ
は、イオンを生ずるイオン発生機構と、これを加速して
ビームにする引出電極系と、前述のウエハの保持機構
と、真空装置とを有する。
イオン処理の内容は、エツチングだけでなく、イオン
打ち込み、イオン蒸着、など多様である。ECR型の場合
は、ECR CVD法にも使う事ができる。
打ち込み、イオン蒸着、など多様である。ECR型の場合
は、ECR CVD法にも使う事ができる。
このように、イオンを発生し、ビームにして、対象物
に照射することをイオン処理と、広く呼ぶことにする。
本発明は、イオン電源に対して、広く適用することがで
きる。
に照射することをイオン処理と、広く呼ぶことにする。
本発明は、イオン電源に対して、広く適用することがで
きる。
イオン源について述べる。
これは、コイル9、イオン源チヤンバ10、マイクロ波
発振器11、導波管21などよりなる。
発振器11、導波管21などよりなる。
マイクロ波発振器11は、2.45GHzのマイクロ波を生
じ、導波管21を経て、イオン源チヤンバ10に供給する。
じ、導波管21を経て、イオン源チヤンバ10に供給する。
ガスボンベ20から、マスフローコントローラ12を通つ
て、イオン源チヤンバ10に、イオン化すべきガスが供給
される。これは、対象となるウエハ3によつて異なる。
て、イオン源チヤンバ10に、イオン化すべきガスが供給
される。これは、対象となるウエハ3によつて異なる。
コイル9は、イオン源チヤンバ10の内部に軸方向の磁
界を生ずる。この磁界Bによるサイクロトロン運動によ
り、電子が、気体の分子、原子を励起する。
界を生ずる。この磁界Bによるサイクロトロン運動によ
り、電子が、気体の分子、原子を励起する。
電子のサイクロトロン周波数が、マイクロ波の周波数
にほぼ等しくなつている。
にほぼ等しくなつている。
このため、ECR(Electron Cyclotron Resonance)と
いうのである。
いうのである。
電子はマイクロ波から、エネルギーを吸収できるの
で、気体を励起できる。励起されたものは、中性のラデ
イカルになつたり、イオンになつたりする。
で、気体を励起できる。励起されたものは、中性のラデ
イカルになつたり、イオンになつたりする。
イオン源チヤンバ10の前方には、網目状或は多孔状の
加速電極22、減速電極23がある。
加速電極22、減速電極23がある。
これらをあわせて引出し電極系と呼ぶ。
加速電極22には、加速電源15が接続されている。これ
は正の電圧(たとえば+700V)が与えられている。
は正の電圧(たとえば+700V)が与えられている。
減速電極23には、減速電源14が接続されている。これ
は負電圧(たとえば−700〜−300V)が与えられてい
る。
は負電圧(たとえば−700〜−300V)が与えられてい
る。
引出し電極の多孔部分又は網目をイオンが通過し、ビ
ーム状になる。
ーム状になる。
この例では、広いビームを作つて、ウエハを多数枚、
同時にエツチングするようにしている。このため、電極
は広い円板状になつている。
同時にエツチングするようにしている。このため、電極
は広い円板状になつている。
しかし、電極はもつと狭くてもよいし、狭いビームを
生ずることとしてもよい。
生ずることとしてもよい。
引出し電極を出たものはイオンである。
イオンがそのままウエハ3に当たると、ウエハ3が帯
電してしまう(チヤージアツプという)ので望ましくな
い。
電してしまう(チヤージアツプという)ので望ましくな
い。
そこで、引出し電極系につづいて、中性化フイラメン
ト18を設けている。これは、フイラメント電源17によつ
て抵抗加熱されて、熱電子を生ずる。熱電子がフイラメ
ント18の近傍に濃い密度で存在する。正イオンがフイラ
メント18の近傍を通るときに、電子を捕える。こうし
て、中性の原子、分子になる。
ト18を設けている。これは、フイラメント電源17によつ
て抵抗加熱されて、熱電子を生ずる。熱電子がフイラメ
ント18の近傍に濃い密度で存在する。正イオンがフイラ
メント18の近傍を通るときに、電子を捕える。こうし
て、中性の原子、分子になる。
中性の原子、分子になつたビームが、ウエハ3に当
り、これを化学的或は物理的にエツチングする。
り、これを化学的或は物理的にエツチングする。
ビームシヤツタ19は、ビームを通したり、止めたりす
るものである。
るものである。
エミツシヨン電源16は、中性化フイラメント18を負電
位に保つものである。これは例えば−300〜−100V程度
である。
位に保つものである。これは例えば−300〜−100V程度
である。
制御装置8は、デイスク駆動装置4、コンダクタンス
バルブ5、ビームシヤツタ19、フイラメント電源17、エ
ミツシヨン電源16、加速電源15、減速電流14、コイル電
源13、マスフローコントローラ12、マイクロ波発振器11
を制御している。
バルブ5、ビームシヤツタ19、フイラメント電源17、エ
ミツシヨン電源16、加速電源15、減速電流14、コイル電
源13、マスフローコントローラ12、マイクロ波発振器11
を制御している。
(ウ) 従来技術 第2図は従来のイオン処理装置の制御方法を示す電圧
電流波形図である。
電流波形図である。
(a)は加速電圧Va、(b)は加速電流Ia、(c)は
減速電圧Vd、(d)は減速電流Id、(e)はエミツシヨ
ン電流Ieである。横軸は全て時間を表わす。
減速電圧Vd、(d)は減速電流Id、(e)はエミツシヨ
ン電流Ieである。横軸は全て時間を表わす。
加速電流Iaというのは、加速電源Vaを通つて流れる電
流である。減速電流Idも同様である。
流である。減速電流Idも同様である。
停止時は、これらの電流、電圧は0である。この装置
の使用を始めると、この図に示すように、電圧、電流が
一定値に保たれる。
の使用を始めると、この図に示すように、電圧、電流が
一定値に保たれる。
正常に運転されている間は問題ない。
しかし、加速電極22と、減速電極23の間でブレークが
発生ることがある。これは、両電極の間の抵抗が急激に
減少する事である。
発生ることがある。これは、両電極の間の抵抗が急激に
減少する事である。
ブレークが発生すると、加速電流Iaが大幅に増加する
(イ点)。減速電流Idも、大幅に増加する(ハ点)。減
速電圧Vdは0になる(ロ点)。
(イ点)。減速電流Idも、大幅に増加する(ハ点)。減
速電圧Vdは0になる(ロ点)。
加速電圧は殆んど変わらない。
(エ) 発明が解決しようとする問題点 イオン源が正常に運転されている時、減速電源に流れ
る電流Idは、加速電源に流れる電流Iaに比べれば僅かで
ある。
る電流Idは、加速電源に流れる電流Iaに比べれば僅かで
ある。
このため、加速電源は大容量のもの、減速電源は小容
量のものを使用する。
量のものを使用する。
この例では、加速電源の定格は1A、減速電源の定格は
0.2Aである。
0.2Aである。
このため、加速、減速電極の間でブレークが生じると
(t1)、減速電源の方が弱いので、この電圧は殆ど0Vに
なつてしまう。加速、減速電流ともに増加する。
(t1)、減速電源の方が弱いので、この電圧は殆ど0Vに
なつてしまう。加速、減速電流ともに増加する。
加速電源の電流の大部分が減速電源に流れこむので、
減速電流Idが特に著しく増加する。
減速電流Idが特に著しく増加する。
制御装置8は、減速電源過負荷と判断する。そうする
と、制御装置8は、イオン源の動作停止の指令を出し、
各部の機能を中断させる(t2)。
と、制御装置8は、イオン源の動作停止の指令を出し、
各部の機能を中断させる(t2)。
そうすると、ウエハ3からみれば、イオン照射が中断
されたことになる。
されたことになる。
このように、イオン処理が中断されるという事は、処
理されるウエハの再現性に問題を生ずる。生産用イオン
処理装置としては適さない。
理されるウエハの再現性に問題を生ずる。生産用イオン
処理装置としては適さない。
(オ) 目的 ブレークが生じた時に、直ちに停止するのではなく、
ブレークの原因を除去し、処理を続行する方が望まし
い。
ブレークの原因を除去し、処理を続行する方が望まし
い。
本発明は、電極間でブレークが生じた時に、直ちにブ
レークの原因を除き、イオン処理をひきつづき持続でき
るようにしたイオン処理装置の制御方法を提供すること
を目的とする。
レークの原因を除き、イオン処理をひきつづき持続でき
るようにしたイオン処理装置の制御方法を提供すること
を目的とする。
(カ) 本発明の方法 加速電極と減速電極の間で、なぜブレークが発生する
のか?という事を考える。
のか?という事を考える。
中性化フイラメント18で生じた熱電子は左右に飛ぶ
が、この一部がイオン源の方向に飛んで、電極間でブレ
ークを引起すのである。熱電子が減速電極に当り二次電
子を生ずると、これが、加速電極へ引張られる。する
と、電極間で放電が生じてブレーク状態となる。
が、この一部がイオン源の方向に飛んで、電極間でブレ
ークを引起すのである。熱電子が減速電極に当り二次電
子を生ずると、これが、加速電極へ引張られる。する
と、電極間で放電が生じてブレーク状態となる。
だとすれば、熱電子の発生を一時中断すれば、ブレー
クの原因が除かれ、ブレーク状態から回復することにな
る。
クの原因が除かれ、ブレーク状態から回復することにな
る。
そこで、本発明に於ては、ブレークが発生した時に、
中性化フイラメント18のエミツシヨン電流Ie又はフイラ
メント電流Ifを、一時的に、0に、或は0に近い値に減
少させる。
中性化フイラメント18のエミツシヨン電流Ie又はフイラ
メント電流Ifを、一時的に、0に、或は0に近い値に減
少させる。
そうすると、多くの場合、ブレークが解除される。
もとの状態に戻つたわけであるから、エミツシヨン電
流Ie、又はフイラメント電流Ifをもとの値に復帰させ
る。ブレークが解除されない場合は、何回か同じことを
繰返す。
流Ie、又はフイラメント電流Ifをもとの値に復帰させ
る。ブレークが解除されない場合は、何回か同じことを
繰返す。
第3図に本発明の制御方法を与える波形図を示す。こ
れはエミツシヨン電流Ieを制御する例であるが、フイラ
メント電流Ifを制御してもよい。
れはエミツシヨン電流Ieを制御する例であるが、フイラ
メント電流Ifを制御してもよい。
(a)はヒーム電流Idである。これは加速電流Iaから
減速電流Idを引いたものである。
減速電流Idを引いたものである。
Ib=Ia−Id (1) (b)は加速電圧Va、(c)は加速電流Ia、(d)は
減速電圧Vd、(e)は減速電流Id、(f)はエミツシヨ
ン電流Ieを示す。
減速電圧Vd、(e)は減速電流Id、(f)はエミツシヨ
ン電流Ieを示す。
エミツシヨン電流Ieが制御変数になつていることに注
意すべきである。
意すべきである。
また、ビーム電流Ibが観測量として採用されている事
にも注意すべきである。
にも注意すべきである。
ビーム電流Ibは、従来に於ても、モニタされていたの
であるが、それは単に状態変数としてモニタされていた
だけである。
であるが、それは単に状態変数としてモニタされていた
だけである。
本発明においては、ビーム電流Ibを、ブレーク発生検
出に使う。ブレーク発生時に、ビーム電流Ibは急激に増
加する。そこで、正常運転時のビーム電流Ib0のたとえ
ば、1.2倍を閾値として、 Vth=1.2Ib0 (2) Vb≧Vth (3) であれば、ブレークと判定する。(2)の定数の値は、
1.2に限らず1.1〜1.5でもよい。
出に使う。ブレーク発生時に、ビーム電流Ibは急激に増
加する。そこで、正常運転時のビーム電流Ib0のたとえ
ば、1.2倍を閾値として、 Vth=1.2Ib0 (2) Vb≧Vth (3) であれば、ブレークと判定する。(2)の定数の値は、
1.2に限らず1.1〜1.5でもよい。
すると、第3図(a)のニ点、ヲ点でブレークが発生
したという事が分る。
したという事が分る。
ブレークに伴ない、加速電流が増加(イ点)する。減
速電流も増加(ハ点)する。減速電圧はほぼ0Vになる
(ロ点)。
速電流も増加(ハ点)する。減速電圧はほぼ0Vになる
(ロ点)。
ブレークが検出されたので、エミツシヨン電流Ieを、
0又はそれに近い値に落す(ホ点)。これはフイラメン
ト電流Ifを落すことにしてもよい。
0又はそれに近い値に落す(ホ点)。これはフイラメン
ト電流Ifを落すことにしてもよい。
こうすると、ブレーク状態が解除されることが多い。
つまり、ビーム電流が元の値に戻り(ヘ点)、加速電
流、減速電流も元のレべルに戻る(ト点、リ点)、減速
電圧も回復する(チ点)。エミツシヨン電流を元に戻す
(ヌ点)。
流、減速電流も元のレべルに戻る(ト点、リ点)、減速
電圧も回復する(チ点)。エミツシヨン電流を元に戻す
(ヌ点)。
第4図はビーム電流と、エミツシヨン電流の波形だけ
を示す。
を示す。
エミツシヨン電流を0又は0に近い値にする時間を、
エミツシヨン遮断時間ΔT1と呼ぶことにする。
エミツシヨン遮断時間ΔT1と呼ぶことにする。
これは短すぎると、ブレーク状態が解除されない。反
対に長すぎると、イオン発生が長く停止することになる
ので望ましくない。たとえばΔT1は0.5sec程度とする。
もちろん、0.1〜10secであつてもよい。
対に長すぎると、イオン発生が長く停止することになる
ので望ましくない。たとえばΔT1は0.5sec程度とする。
もちろん、0.1〜10secであつてもよい。
第4図で、エミツシヨン電流の下降分ΔIeは、正常時
のエミツシヨン電流Ieの1.0〜0.8程度である。この例で
は、ΔIe=0.99Ieである。
のエミツシヨン電流Ieの1.0〜0.8程度である。この例で
は、ΔIe=0.99Ieである。
第4図で左側の波形ワ、カは、1回のエミツシヨン電
流遮断によつてブレークが解除される場合を示す。
流遮断によつてブレークが解除される場合を示す。
1回ではブレークが解除されない場合もある。
この場合は、第4図右側に示すように、エミツシヨン
電流を、1回遮断し(レ点)、ΔT1後に、元に戻す(ソ
点)。しかし、ビーム電流IbがIthより大きいままなの
で、ΔT2後に、再びエミツシヨン電流を遮断(ツ点)す
る。
電流を、1回遮断し(レ点)、ΔT1後に、元に戻す(ソ
点)。しかし、ビーム電流IbがIthより大きいままなの
で、ΔT2後に、再びエミツシヨン電流を遮断(ツ点)す
る。
ΔT1後に、エミツシヨン電流を回復する(ネ点)。こ
れでもブレークが解除されない時は、三たびエミツシヨ
ン電流を遮断する(ナ点)。
れでもブレークが解除されない時は、三たびエミツシヨ
ン電流を遮断する(ナ点)。
このように、遮断、回復を繰返すと、やがて、ブレー
クが解除されて、ビーム電流が元の値に戻る(タ点)。
クが解除されて、ビーム電流が元の値に戻る(タ点)。
回復時間ΔT2は短い方がよい。長いと電源に負担がか
かるからである。しかし、あまりに短いと、ビーム電流
の測定ができない。そこで、ΔT2は0.1〜5sec程度でよ
い。この例では0.5secとなつている。
かるからである。しかし、あまりに短いと、ビーム電流
の測定ができない。そこで、ΔT2は0.1〜5sec程度でよ
い。この例では0.5secとなつている。
ここではエミツシヨン電流Ieを遮断することについて
説明した。
説明した。
しかし、エミツシヨン電流にかえて、フイラメント電
流を遮断することにしてもよい。
流を遮断することにしてもよい。
フイラメント電流の場合は、熱電子放出の強さが電流
に対し非線型であるため、電流の減少量は少なくてす
む。30%程度減すだけで、熱電子放出を完全に停止でき
る。つまり、フイラメント電流を制御する場合は制御範
囲を狭くすることができる。
に対し非線型であるため、電流の減少量は少なくてす
む。30%程度減すだけで、熱電子放出を完全に停止でき
る。つまり、フイラメント電流を制御する場合は制御範
囲を狭くすることができる。
なお、一定時間経過(遮断、回復を数サイクル繰返)
しても、ブレークが解除されない場合には、上述した二
次電子以外の異常に起因すると考えられるので、その後
直ちに運転を停止するようにしてもよいのは勿論であ
る。
しても、ブレークが解除されない場合には、上述した二
次電子以外の異常に起因すると考えられるので、その後
直ちに運転を停止するようにしてもよいのは勿論であ
る。
(キ) 効果 ブレーク発生時に於て、従来は、イオン源の機能が自
動的に停止するようになつていた。このため、対象とな
るウエハに悪影響を与えていた。それに、ブレークの原
因を除くため、点検、修繕の手数がかかることもあつ
た。
動的に停止するようになつていた。このため、対象とな
るウエハに悪影響を与えていた。それに、ブレークの原
因を除くため、点検、修繕の手数がかかることもあつ
た。
本発明に於ては、エミツシヨン電流又はフイラメント
電流を短時間遮断させブレーク状態を自動的に解除する
ようにしている。このため、ブレークが発生しても、イ
オン源を実効的に停止させる事なく運転することができ
る。
電流を短時間遮断させブレーク状態を自動的に解除する
ようにしている。このため、ブレークが発生しても、イ
オン源を実効的に停止させる事なく運転することができ
る。
ウエハの品質が一定し、量産機として望ましいものに
なる。また、処理時間を実効的に短くできるから、、生
産性が上る。
なる。また、処理時間を実効的に短くできるから、、生
産性が上る。
第1図はマイクロ波を使ったイオン処理装置の全体構成
図。 第2図は従来の制御方法を示す各部分の電圧電流波形
図。 第3図は本発明の制御方法を示す各部分の電圧電流波形
図。 第4図は本発明の制御方法を示すためのビーム電流、エ
ミツシヨン電流の電流波形図。 1……真空チヤンバ 2……ウエハデイスク 3……ウエハ 4……デイクク駆動装置 5……コンダクタンスバルブ 6……ゲートバルブ 7……真空ポンプ 8……制御装置 9……コイル 10……イオン源チヤンバ 11……マイクロ波発振器 12……マスフローコントローラ 13……コイル電源 14……減速電源 15……加速電源 16……エミツシヨン電源 17……フイラメント電源 18……中性化フイラメント 19……ビームシヤツタ 20……ガスボンベ 21……導波管 22……加速電極 23……減速電極
図。 第2図は従来の制御方法を示す各部分の電圧電流波形
図。 第3図は本発明の制御方法を示す各部分の電圧電流波形
図。 第4図は本発明の制御方法を示すためのビーム電流、エ
ミツシヨン電流の電流波形図。 1……真空チヤンバ 2……ウエハデイスク 3……ウエハ 4……デイクク駆動装置 5……コンダクタンスバルブ 6……ゲートバルブ 7……真空ポンプ 8……制御装置 9……コイル 10……イオン源チヤンバ 11……マイクロ波発振器 12……マスフローコントローラ 13……コイル電源 14……減速電源 15……加速電源 16……エミツシヨン電源 17……フイラメント電源 18……中性化フイラメント 19……ビームシヤツタ 20……ガスボンベ 21……導波管 22……加速電極 23……減速電極
Claims (1)
- 【請求項1】気体を導入しこれをイオン化するためのイ
オン源チヤンバ10と、イオン源チヤンバ10内に磁界を与
えるためのコイル9と、コイル磁界によつて決まる電子
のサイクロトロン周波数に近い周波数のマイクロ波をイ
オン源チヤンバ10に与えるマイクロ波発振器11と、イオ
ンを引き出すためイオン源チヤンバ10に続いて設けられ
る加速電極22、減速電極23と、これらに電圧を印加する
加速電源15、減速電源14と、加減速電極22、23を通過し
たイオンを中性化するため熱電子を放出する中性化フイ
ラメント18と、中性化フイラメント18を加熱するための
フイラメント電源17と、中性化フイラメント18を負電位
に保つためのエミツシヨン電源16と、真空チヤンバ1
と、各電源を制御するための制御装置とよりなり、マイ
クロ波によつてプラズマを発生せしめイオンビームと
し、これを中性化してウエハに照射するイオン処理装置
において、加速電流Iaから減速電流Idを差引いた値であ
るビーム電流Ibがある閾値Ithを越えることによつてブ
レーク状態であることを検出し、ブレーク状態になつた
時は、遮断時間ΔT1だけ中性化フイラメント18のエミツ
シヨン電流Ie又はフイラメント電流Ifを減少させた後も
との値に回復させることを特徴とするイオン処理装置の
制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63205420A JP2625942B2 (ja) | 1988-08-18 | 1988-08-18 | イオン処理装置の制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP63205420A JP2625942B2 (ja) | 1988-08-18 | 1988-08-18 | イオン処理装置の制御方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH0254850A JPH0254850A (ja) | 1990-02-23 |
JP2625942B2 true JP2625942B2 (ja) | 1997-07-02 |
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ID=16506552
Family Applications (1)
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JP (1) | JP2625942B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
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JP2506766Y2 (ja) * | 1990-05-28 | 1996-08-14 | 日新電機株式会社 | イオン源の制御装置 |
US6555831B1 (en) * | 1999-04-30 | 2003-04-29 | Nissin Electric Co., Ltd. | Ion implanting apparatus |
CN115120892B (zh) * | 2022-08-25 | 2022-11-22 | 合肥中科离子医学技术装备有限公司 | 打火保护方法、控制装置、医用回旋加速器和存储介质 |
-
1988
- 1988-08-18 JP JP63205420A patent/JP2625942B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH0254850A (ja) | 1990-02-23 |
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