JP2620940B2 - バリフォーカルレンズ制御装置 - Google Patents

バリフォーカルレンズ制御装置

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JP2620940B2
JP2620940B2 JP12387687A JP12387687A JP2620940B2 JP 2620940 B2 JP2620940 B2 JP 2620940B2 JP 12387687 A JP12387687 A JP 12387687A JP 12387687 A JP12387687 A JP 12387687A JP 2620940 B2 JP2620940 B2 JP 2620940B2
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focusing
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Description

【発明の詳細な説明】 (a)技術分野 本発明は、バリフォーカルレンズ制御装置に関し、よ
り詳細には、同一光軸上に配設された変倍レンズ群およ
び合焦レンズ群からなる変倍光学系であって、被写体距
離と上記合焦レンズ群の光軸方向の繰出量との関係が変
倍域内の倍率位置で異なるバリフォーカルレンズの制御
装置に関するものである。
(b)従来技術 ズームレンズは、ズーミングの操作をしても結像位置
ずれ(いわゆるピント移動あるいはピントずれ)がない
ため、ズーミング操作毎にピント調整をする煩わしさが
なく操作性がよい反面、単焦点レンズに比べて開放絞り
Fナンバーが暗いため、例えば一眼レフレックス式ファ
インダによりピント調整(合焦操作)にある程度の熟練
が必要とされる。近年、カメラのAF化が進み、この問題
を解決したことによってズームレンズ本来の機動力が発
揮できるようになり、操作者(ユーザ)は作画意図に沿
って構図の決定のみに注意を集中することができるよう
になり、頗る操作性が向上した。
一般にズームレンズのフォーカシング(合焦操作)
は、変倍光学系の一部に配設されたフォーカシングレン
ズ群の移動によって行われている。そして、ズームレン
ズは、全ズーム域において同一被写体距離に対してこの
フォーカシングレンズ群の移動量がほぼ同一である(以
下、このことを「等量移動」と呼ぶ)という利点を有
し、従って被写体距離目盛をフォーカシングレンズ群の
移動部材(距離リング)に付設し、一方これと隣接して
配設される固定リングに指標を付設するだけでよく、ズ
ーミングに応じて被写体距離目盛を変化させる必要がな
いという利点がある。しかしながら、上記変倍光学系の
レンズ構成によっても異なるが、インナーフォーカシン
グ方式およびリアーフォーカシング方式のズームレンズ
では、上述の等量移動が実現するいう条件の下で光学設
計を行う場合、レンズ構成が複雑化するという問題があ
り、さらに広角側におけるフォーカシングレンズ群の移
動量(繰出量)が不必要に大きくなるという問題があっ
た。またこのことに起因してレンズの外径が大きくな
り、レンズおよび鏡筒が高重量化するという問題もあ
る。
そして、上述したようにズームレンズは、AF機能との
組合せによって操作性は向上したが、あくまでもズーム
レンズが持つ上記等量移動の条件から逃がれることがで
きないため、コンパクト化、低コスト化の実現が困難で
あるという問題が相変らず残されていた。
そこで、本出願人は、上述の諸問題を解決し得るバリ
フォーカルレンズ制御装置に係る発明(以下「先願発
明」という)につき、先に特願昭62−013345号として提
案した。
すなわち、上記先願発明は、同一光軸上に配設された
変倍レンズ群および合焦レンズ群からなる変倍光学系の
該合焦レンズ群を至近距離から無限遠距離に至る被写体
距離に対応する上記光軸上の至近位置から無限遠位置ま
での間の合焦位置に設定した後、上記変倍レンズ群によ
り上記変倍光学系の全系焦点距離を最短焦点距離と最長
焦点距離との間の任意の第1の焦点距離から第2の焦点
距離へ更新させることに伴い同一被写体に対し結像位置
ずれを生ずるバリフォーカルレンズにおいて、上記全系
焦点距離を検出する焦点距離検出手段と、上記合焦レン
ズ群の上記光軸上の位置を検出する合焦レンズ群位置検
出手段と、上記焦点距離検出手段の出力を受け当該焦点
距離における上記合焦レンズ群の上記無限遠位置から上
記至近位置までの繰出し量を算出する最大繰出量演算手
段と、この最大繰出量演算手段と上記合焦レンズ群位置
検出手段の出力をそれぞれ受けてこれらの出力の比を算
出する比例定数演算手段と、この比例定数演算手段およ
び上記最大繰出量演算手段ならびに上記合焦レンズ群位
置検出手段の出力をそれぞれ受け上記全系焦点距離の更
新に伴って生じる上記合焦位置からの結像位置ずれ量を
補正値として算出する合焦補正演算手段と、上記合焦レ
ンズ群を駆動する合焦駆動手段と、上記合焦レンズ群の
移動量に対応する信号を発生する移動量監視手段と、こ
の移動量監視手段および上記合焦補正演算手段の出力を
それぞれ受けて上記合焦レンズ群を上記合焦位置に駆動
するように制御する合焦制御手段と、上記変倍レンズ群
を駆動する変倍駆動手段と、別途設けられる起動手段か
らの起動信号を受けて上記変倍駆動手段を制御する変倍
制御手段とからなり、上記変倍光学系の全系焦点距離の
更新に伴う結像位置ずれを自動的に補正するように構成
されている。
このように構成された先願発明によれば、レンズ光学
系自体非常に簡素な構成で、小型、軽量且つ安価である
と共に、レンズ制御装置全体も同様に小型軽量で且つ安
価でありながら、変倍レンズ群を任意の第1の焦点距離
から第2の焦点距離へ移動させて全系の焦点距離を更新
させてもバリフォーカルレンズ特有の結像位置ずれを瞬
時に補正し合焦状態を保持することができ、従って、使
い勝手において実質上ズームレンズと同等のものを得る
ことができる。
ところが、後に詳しく説明するが上記バリフォーカル
レンズは、上記最短焦点距離から最長焦点距離への上記
全系焦点距離の変化に対し、無限遠位置(∞位置)にお
ける合焦位置は変化せず、最短撮影距離(以下、「至
近」という)位置における該合焦位置が無限遠位置から
遠ざかるように変化する如く構成した場合、例えば、変
倍レンズ群を長焦点側から短焦点側へ変倍動作をしなが
ら合焦レンズ群を制御しようとする際、その合焦レンズ
群が至近位置でストッパ等の位置決め部材と衝接して動
けなくなり制御不能となったり、駆動モータに負荷がか
かりすぎるといった新たな問題が生ずることが判明し
た。
(c)目的 本発明は、上述の事情に鑑みなされたもので、その目
的とするところは、安価にして小型でしかも簡略な光学
系であるバリフォーカルレンズを用いながら、合焦レン
ズ群を一旦合焦操作した後、全系焦点距離を最短焦点距
離から最長焦点距離の間の任意の第1の焦点距離から第
2の焦点距離へ更新した場合におけるバリフォーカルレ
ンズ特有の結像位置ずれを自動的に補正し、特に上記更
新が長焦点距離側から短焦点距離側へ行われる場合に生
じ易い、至近位置における合焦駆動手段の過負荷の発生
を防止し得ると共に駆動手段の駆動制御が不能に陥るの
を防止して確実で迅速な変倍駆動動作をなし得るバリフ
ォーカルレンズ制御装置を提供することにある。
(d)構成 本発明は、上述の目的を達成させるため、 同一光軸上に配設された変倍レンズ群および合焦レン
ズ群からなる変倍光学系であって、被写体距離と該合焦
レンズ群の光軸方向の繰出し量との関係が、変倍域内の
倍率位置で異なるバリフォーカルレンズにおいて、 上記変倍レンズ群を駆動する変倍駆動手段による変倍
域内の任意の第1の焦点距離から任意の第2の焦点距離
に更新する変倍動作時における上記合焦レンズ群と上記
変倍レンズ群の駆動との関係を、第1の焦点距離におけ
る無限遠から最短撮影距離に対応する合焦レンズ群の繰
出し量に対して、第2の焦点距離における無限遠から最
短撮影距離に対応する合焦レンズ群の繰出し量の方が少
ない時でかつ、上記合焦レンズ群が無限遠から最短撮影
距離に対応する移動範囲域の端から所定範囲以内の危険
域に位置している場合、変倍駆動手段による変倍レンズ
の駆動に先立って合焦レンズ群を上記危険域から脱出方
向に駆動するように構成したことを特徴とするものであ
る。
まず、本発明の基礎となっている先願発明について説
明する。
第1図は、先願発明の全体の構成(本発明の構成も同
様である)を示すブロック図である。第1図において、
1は変倍光学系の光軸、2はこの光軸1に沿って移動可
能に該光軸1上に配設されて上記変倍光学系を構成する
バリフォーカルレンズとしての変倍レンズ群で、2a,2b,
2c,2d,2eは、それぞれ単独または複数のレンズからなる
第1群レンズ、第2群レンズ、第3群レンズ、第4群レ
ンズおよび第5群レンズである。そして第1群レンズ2a
および第2群レンズ2bをもって、合焦レンズ群としての
フォーカシングレンズ群を構成する。第1群レンズ2aお
よび第2群レンズ2bから形成される焦点距離は、fFであ
る。この第1群、第2群レンズ2a,2bを含み、第3群レ
ンズ2c〜第5レンズ2eをもって変倍レンズ群2を構成
し、その焦点距離はfzである。また変倍レンズ群2から
なる上記変倍光学系の全系焦点距離はfである。3はフ
ィルム面、4は該全系焦点距離fが最長焦点距離として
の望遠側焦点距離(以下単に「テレ側」と略記する)か
ら最短焦点距離としての広角側焦点距離(以下単に「ワ
イド側」と略記する)までの間の任意の焦点距離に設定
するために変倍レンズ群2を駆動する変倍駆動手段とし
ての変倍モータMzおよび図示しない機構部から成る変倍
駆動部、5は無限遠から至近に至る被写体距離に対応す
る光軸1上の無限遠位置(∞位置)から至近位置までの
間の合焦位置に第1群レンズ2aおよび第2群レンズ2bを
駆動する(詳細には、第1群レンズ2aと第2群レンズ2b
の間隔を一定に保持した状態で光軸方向に移動せしめ
る)合焦駆動手段としてのフォーカスモータMFおよび図
示しない機構部からなるフォーカス駆動部、6および7
はそれぞれ上記第1群レンズ2aおよび第2群レンズ2bと
共に該フォーカス駆動部5に駆動され、このうち、6は
スリット円板6aが回転駆動されることによってフォトイ
ンタラプタ6bからその回転数に比例したパルスを発生し
第1群レンズ2aおよび第2群レンズ2bの光軸1上の移動
量を検出するフォーカスカウンタ、また7は第1群レン
ズ2aおよび第2群レンズ2bの光軸上の位置に比例した電
圧を、フォーカス位置情報Sxとして出力する合焦レンズ
群位置検出手段としての合焦レンズ群位置検出器(以下
「FPM」と略記する)、8は変倍レンズ群2と共に変倍
駆動部4に駆動されて上記全系焦点距離fに比例した電
圧を、焦点距離情報Zpとして出力する変倍レンズ群位置
検出手段としての変倍レンズ群位置検出器(以下「ZP
M」と略記する)、9は上記焦点距離情報Zpを受けてA/D
変換した上で、このZpにおける∞位置から至近位置まで
の第1群レンズ2aおよび第2群レンズ2bの移動量(すな
わち繰出量)Fpxを演算する最大繰出量演算手段として
の最大繰出量演算部、10はこの最大繰出量演算部9の出
力FpxとFPM7のフォーカス位置情報としての出力Sxとを
受けて該出力SxをA/D変換した上でこれらの比を演算
し、比例定数Cfpを出力する比例定数演算手段としての
比例定数演算部、上記3つの出力Fpx,Cfp,Sxを受けて合
焦させるための補正量Dfpを演算する合焦補正演算手段
としての合焦補正演算部、12はフォーカスカウンタ6の
出力Dfcおよび上記合焦補正演算部11の補正量に対応す
る出力Dfpを受けてフォーカス駆動部5を制御する合焦
制御手段としてのフォーカス制御部である。尚、上記最
大繰出量演算部9と比例定数演算部10と合焦補正演算部
11とフォーカス制御部12とをもって合焦補正制御手段を
構成している。13〜15は起動手段を構成し、13および14
はいずれも変倍動作を起動する外部操作可能な押ボタン
スイッチからなる変倍スイッチで、13は倍率アップスイ
ッチ(以下単に「アップスイッチ」という)、14は倍率
ダウンスイッチ(以下単に「ダウンスイッチ」とい
う)、15はこれらのスイッチ13,14の出力を受けて変倍
モータMzの回転方向を決定した上で起動信号(STR)を
出力する駆動方向判定部、16は該起動信号STRおよび出
力Fpxを受けて変倍駆動部4を制御する変倍制御部であ
る。尚、+Vは電源を示し、また各部の入出力関係は主
要信号のみを示す。
第2図は、第1図に示した先願発明装置の特性を示す
グラフで、設定すべき全系焦点距離fとフォーカシング
レンズ群(第1群レンズ2aおよび第2群レンズ2b)の被
写体距離Dに対応した繰出量(移動量)を代表的な各被
写体距離Dごとに示し、縦軸に全系焦点距離fの変化
を、横軸には無限遠に対する合焦位置を基準としてフォ
ーカシングレンズ群の繰出量を示している。この例にお
いては、テレ位置とはf=135mmであり、ワイド位置と
はf=35mmである。
第2図において、17〜22は合焦曲線で、下記(1)式
において左辺の被写体距離Dをそれぞれ∞,6.0m,3.0m,
2.0m,1.5m,1.2mと置いたときの焦点距離情報Zpの変化に
対するフォーカシングレンズ群2a,2bの無限遠位置から
合焦位置までの繰出量の変化を示している。すなわち、
被写体距離Dは、C0,C1,C2をそれぞれ設計時に定められ
る設定定数とすれば、焦点距離情報Zpとフォーカシング
レンズ群位置情報Sxとから次の演算式を用いて求めるこ
とができる。
D=(C0・Zp+C1)・Sx+C2 (1) 従って、第2図示の合焦曲線22は、最大の繰出量とな
る至近の合焦曲線で、特にこの至近の合焦曲線22をFpx
とする。すなわち、至近の被写体距離DをD0とし、Sx=
Fpxとおくと(1)式は、 となり、定数を分離することによって、次式が得られ
る。
さらに、(3)式においてC11=C1,C22(D0)=C2,C
33(D0)=C3とおけば、 が得られる。
第3図は、第1図示の装置の動作、特に各演算部の動
作を説明するための第2図の一部を省略したグラフであ
る。
第3図において、Zp(i),S(i)およびFp(i)
は、それぞれ変倍操作をする直前の焦点距離情報(第1
の焦点距離情報)Zp、フォーカス位置情報Sxおよび上記
Zp(i)における∞の合焦曲線17から至近の合焦曲線22
までの移動量(最大繰出量)であり、そしてZp(e),F
p(e)およびDfpは、それぞれ変倍駆動部4が動作を開
始してから所定時間経過したときの焦点距離情報(第2
の焦点距離情報)、上記Zp(e)における合焦曲線17か
ら合焦曲線22までの移動量およびピント移動を補正すべ
き補正量である。つまり、変倍動作直前の比例定数Cfp
を(5)式とすると、このときの至近の合焦曲線は、
(6)式となる。
上記(7)式においてCfp′は、所定時間経過後の比
例定数とする。
そしてCfp=Cfp′が成立するならばピント移動が発生
しない。そのためには(7)式が成立しなければならな
い。この時の合焦曲線22は、(8)式となる。従って、
(7)器の左辺をCfpと置き変えて右辺の分母に(8)
式を代入して整理すると(9)式が得られる。尚、
(9)式は(8)式を上述のように(2)式→(3)式
→(1)式という変形をすることによって、 が得られる。Sx()は焦点距離情報Zpがテレ側の位置
にあるときのフォーカス位置情報Sx、S0)は上記Sx
)が至近の合焦曲線22上にあるときのフォーカス位
置情報Sx〔つまりSx()とFpxの交点〕である。尚、2
3は上述のようにして描かれる任意の被写体距離におけ
る合焦曲線である。
尚、焦点距離情報ZpがA/D変換される際の精度を8ビ
ットとし、テレ位置に255ステップ、ワイド位置に0ス
テップを対応させ、フォーカス位置情報Sxも同様に8ビ
ットであるとし、∞位置に0ステップを、至近位置に25
5ステップをそれぞれ対応させてある。
第5図は、第1図に示す先願発明の実施例の動作を説
明するための図で、第2図および第3図と同一部分には
同一符号を付してある。第5図において、27は任意の合
焦曲線23上の焦点距離情報Zp1に対応する点、28,30,33,
35は焦点距離情報Zpの変化量とその方向を示す矢印、2
9,31,34,36は、フォーカス位置情報Sxの移動量とその方
向を示す矢印、32は、Zp4における合焦曲線23上の点、Z
p()はテレ位置における焦点距離情報、Zp2,Zp3は中
間のある焦点距離における焦点距離情報の値である。
第7図は、第1図の動作順序の一部を省略して示すシ
フト制御のフローチャートである。
さて、このように構成された先願発明の動作を、第7
図のフローチャートを中心に説明する。
まず、ワイド側からテレ側に移る倍率アップ動作を説
明すると、第1図のアップスイッチ13が押されることに
よって駆動方向判定部15から変倍方向の情報を含む起動
信号(STR)が出力される。変倍制御部16は倍率アップ
の方向であることを一時的に記憶する。尚、図示してい
ないが、すでに、最大繰出量演算部9がZPM8の出力(Z
p)を受けてA/D変換し、比系定数演算部10がFPM7の出力
(Sx)を受けてA/D変換し、それぞれ第5図に示す例え
ばZp1およびS1であったとする。つまり点27に変倍レン
ズ群2が位置しているとする。次に、「変倍レンズ駆
動」で変倍制御部16は倍率アップの方向へ変倍モータMz
を回転させる。そして変倍レンズ群2が移動し、ZPM8の
出力(Zp)も第5図示の矢印28に示すように変化する。
ただし、FPM7はフォーカスモータMFが動作していないの
で第1群レンズ2aおよび第2群レンズ2bの間隔は、所定
なカム動作に従って変化するが、フォーカシングレンズ
群としては、一定位置に保持されており、変倍操作によ
っては変化しない。
次に、「焦点距離表示」においては、焦点距離情報Zp
の現在値Zp1を図示しない焦点距離表示器に表示させ
る。次の「現在位置登録」では、上述のZp1をZp0=Zp1
として、変倍モータMzが回転する直前の焦点距離情報Zp
を登録する。次の「Zp読込み」では、第5図の矢印28を
もって示す方向へ変化しはじめた焦点距離情報Zpの最新
の値Zp1′を読込み、「8ステップ以上移動?」の条件
分岐で所定量以上の移動が実行されたか否かをチェック
し、8ステップに達していなければNOに分岐する。そし
て次の条件分岐「変倍終端?」では(今の場合はテレ側
が変倍終端になるので)まだテレ側に達していないので
NOに分岐し、「変倍スイッチON?」では変倍スイッチ13
または14が押されているか否かチェックし(今の場合、
アップスイッチ13がまだ押されているとする)、YESに
分岐して再び「現在位置登録」に戻り、上記Zp1′を改
めてZp0=Zp1′と置き換えて、上述の動作を繰返す。
そして第5図のZp2に至って、上記の8ステップに達
したとすると、「8ステップ以上移動?」からYESに分
岐し、「Sx読込み」で現在のフォーカス位置情報Sx、す
なわち、この場合フォーカス駆動部5は作動していない
のでSx=S(i)=S1を読込む。
先願発明の要部である次の「補正演算」においては、
(4)式,(5)式および(10)式によって合焦補正演
算部11が補正量Dfpを算出し、フォーカス制御部12が次
の「フォーカシングレンズ駆動」においてフォーカスモ
ータMFを回転させる。従ってFPM7の出力(Sx)は、第5
図に示す矢印29をもって示す方向に変化する。
ただし、第5図においては説明を簡略にするため、フ
ォーカスモータMfの回転中には、変倍モータMzを停止さ
せているように描いてあるが、この例の場合第6図のフ
ローチャートから分るように、フォーカスモータMFによ
り補正動作中も変倍モータMzは回転を継続している。さ
らにフォーカス制御部12は、フォーカスカウンタ6の出
力Dfcと上記補正量Dfpとを逐時比較しDfc=Dfpとなった
ところで、すなわち、第5図においては矢印29が合焦曲
線23に達したところで、フォーカシングモータMFを停止
させて倍率アップ動作の1サイクルを終了する。さらに
変倍終端にも達せず、変倍スイッチ13が押され続けてい
るならば、再度第5図におけるZp2,S2を現在位置として
「現在位置登録」に戻り、第2サイクル目、つまり矢印
30,31の動作が実行される。そして、アップスイッチ13
がOFF状態になると「変倍スイッチON?」からNOに分岐し
て「変倍モータ停止」で変倍制御部16が変倍モータMzを
停止させ変倍駆動部16の動作を停止させる。そして次の
「焦点距離表示更新」では、上述したように新しい全系
焦点距離fの表示が焦点距離情報Zp(今の場合Zp3)を
読取ることによって更新される。
テレ側からワイド側に移る倍率ダウン動作も上記倍率
アップ動作とほぼ同様に考えることができるので簡単に
説明する。
ダウンスイッチ14が押されることによって、例えば第
5図において点32に変倍レンズ群2が位置していたとす
ると、この点32から起動され、矢印33の方向に変倍駆動
部4が駆動され、次に所定の8ステップに達すると、矢
印34をもって示す方向にフォーカス駆動部5が駆動さ
れ、これらを1サイクルとして次の矢印35,36に示す2
サイクル目が実行され、ダウンスイッチ14がOFF状態に
なったところで倍率ダウン動作が終了する。
以上のような、先願発明に係る実施例は、従来のズー
ムレンズにおける上記等量移動の条件を外し、各被写体
距離における合焦位置の変化が(1)式となるように構
成したから、すなわち、第2図に示す合焦曲線17〜22と
なるように構成したから、ワイド側でのフォーカシング
レンズ群2a,2bの移動量が不必要に大きくならない利点
がある。従って、レンズ外径を極力小さくできる利点が
ある。しかも見かけ上(使用上)は、従来のズームレン
ズと同様に一旦合焦せしめた後、変倍操作を行なっても
ピント移動(ボケ)が発生しない利点がある。
しかしながら、第5図において、合焦曲線22の図中右
側に隣接する部分は、フォーカス駆動部5の光軸方向移
動を規制する図示しないストッパに対応しており、特に
変倍レンズ群2をテレ側からワイド側へ変倍駆動する場
合において、フォーカスレンズ群2a,2bが合焦曲線22上
あるいはその近傍に位置していると、例えば、点22aの
上方8ステップ以内の×印で示す位置にあるとすると、
4〜5ステップ分ワイド側(図中下方)に変倍駆動され
た位置で上記ストッパに衝接して動かなくなり、変倍モ
ータMzが過負荷状態になるという不都合があった。尚、
この過負荷状態を検出して上記ストップに衝接したこと
を検知し、モータへの通電を断つことも可能であるが、
この場合、外力(手で押えつける等)との区別ができ
ず、また過負荷状態を中止することはできても、補正動
作まで中止されてしまい、結局制御ができなくなるとい
う新たな問題を生じる。
そこで、上述の問題を悉く解消し得る本発明の一実施
例を、以下、添付図面に基づいて具体的に説明する。
第4図(a)および第4図(b)は、共に本発明に係
るバリフォーカルレンズ制御装置の動作を説明するため
の第2図の合焦曲線22の近傍を拡大した図で第4図
(a)は倍率ダウン動作、第4図(b)は倍率アップ動
作をそれぞれ示している。
第4図(a)において、Fp()は、(4)式から求
められる危険限界曲線(以下単に「限界曲線」という)
で、(4)式の設定定数C1を例えば、C1−16とすれば、
最至近の合焦曲線22を図中上方へ16ステップ平行移動し
たものが限界曲線Fp()となる。
すなわち、変倍駆動の危険限界域に対応する所定の値
をZppとしたとき、 なる演算式による演算で、至近(最短撮影距離)に対応
する合焦レンズ群の駆動危険限界値Fp()を求めるこ
とができる。そして、このようにして求めた駆動危険限
界値Fp()を、後で詳しく説明するように、合焦レン
ズ群位置検出手段としてのFPM7の出力と比較し、合焦レ
ンズ群が限界内にあるか否かを判断する。以下この限界
曲線Fp()を図中左側(∞位置側)を「外側」、図中
右側(至近位置側)を「内側」とそれぞれ呼び、また、
この限界曲線Fp()と合焦曲線22との間を「危険帯」
と呼ぶことにする。従って、ワイド側における危険帯の
幅はΔSxとなる。23は上記危険帯内にある任意の合焦曲
線、Fp()は限界曲線に沿って僅かに∞位置側に平行
移動した仮の合焦曲線、P1およびP2はそれぞれZp=Zp(
)と合焦曲線23および仮の合焦曲線Fp()とが交わ
る点、Sx()は点P1におけるSx、P3およびP4はそれぞ
れZp=Zp()と仮の合焦曲線Fp()および合焦曲線
23とが交わる点、P5は合焦曲線22とZp=Zppとが交わる
点、Zp()、ZpmおよびZp()は、それぞれ8ステ
ップの間隔にあるZpの値、ZppはZp()から8ステッ
プより小さい位置のZpの値、24a,24b,F1,26はフォーカ
シング駆動の方向を示す矢印、H1,H2は変倍駆動の方向
を示す矢印、25は仮の変倍駆動の方向を示す矢印であ
る。尚、図示していないが変倍駆動部4およびフォーカ
ス駆動部5を構成する機構部のカムの壁あるいはストッ
パーが、合焦曲線22の図中右側に対応している。
第4図(b)において、P6は合焦曲線23とZp=Z
p()の交わる点、H4,H5は変倍駆動の方向を示す矢
印、F2,F3はフォーカス駆動の方向を示す矢印である。
なお、上記第4図(a)との同一部位は同一符号で示し
その説明は省略する。
第6図および第7図は、第4図(a)および第4図
(b)の動作順序を示すフローチャートで、特に第7図
は、シフト制御のサブルーチンを示している。
このように構成された本実施例の動作について、第6
図のフローチャートを中心に説明する。今、第1図のダ
ウンスイッチ14が押されたとする(以下、特に断るまで
押され続けているものとする)。すると、駆動方向判定
部15から変倍方向の情報を含む起動信号(STR)が出力
され、第6図のフローチャートは「START」から始ま
る。まず最初に「変倍方向読込み」において、変倍制御
部16は、倍率ダウンの変倍方向であることを一時的に記
憶する。次に「Nカウンタ=0」で危険帯を脱出するた
めの危険帯チェックループの回数を計数するループカウ
ンタをゼロ・クリアする。次に「Zp読込み」および「Sx
読込み」において、最大繰出量演算部9がZPM8の出力
(Zp)を受けてA/D変換し、比例定数演算部10がFPM7の
出力(Sx)を受けてA/D変換し、それぞれ一時的に記憶
しておく。すなわち、第4図(a)の点P1の位置、Zp=
Zp()、Sx=Sx()を読込む。次の「倍率アップ
?」の条件分岐では倍率ダウン方向なので、NOに分岐
し、「危険帯算出」で先に記憶していたZp()および
Sx()から(4′)式により限界曲線Fp()を算出
する。次の「Sx≧Fp()?」では点P1が危険帯の中に
あるか否かを判定し、今の場合第4図(a)より明らか
なように危険帯の中にあるので、YESに分岐し、「∞側
へ移動」で所定量(例えば4ステップ分)だけ幅広の矢
印24aで示す方向へフォーカシングレンズ群2a,2bを駆動
するようにフォーカス制御部12が制御する。「N=N+
1」でループカウンタを1つ増加し、「N≧3?」では今
N=1になったばかりなのでNOに分岐し、再び「Zp読込
み」に戻って上述の動作、すなわち上記危険帯チェック
ループを繰返す。そしてこのループにおける2回目の
「∞側へ移動」で第4図(a)の矢印24bの方向へ進
み、すなわちフォーカシングレンズ群2a,2bがZp=Zp(
)上のFp()を僅かに無限位置側に越えた点P2に達
した(つまりSx<Fp()となった)とする。すると、
上記ループの3回目の「Sx≧Fp()?」では、Sx<Fp
)となったのだからNOに分岐し次の「シフト制御」
のサブルーチンに移る。
「シフト制御」の内容は、第7図に示され、先願発明
において、詳しく説明したので、動作との対応は省略す
るが、第4図(a)によって動作の結果のみを述べる。
変倍制御部16は点P2を新たな出発点とし限界曲線F
p()の外側近傍を仮の合焦曲線Fp()として「シ
フト制御」を開始する。つまり矢印H1の方向に変倍レン
ズ群2を駆動し、次にZp=Zpm上を矢印F1の方向にフォ
ーカシングレンズ群2a,2bを駆動し、再び矢印H2に示す
方向に変倍駆動し、ここで上記ダウンスイッチ14がOFF
になったとすると、「シフト制御」としては図示してい
ないが、Zp=Zp()上に至った矢印H2の矢先からZp=
Zp()上のFp()をわずかに越えた点P3に達した時
点で変倍モータMzを停止してその制御を終る。次に第6
図の「最終補正」では、最終補正が必要か否かを判定し
た上で(今の場合必要なので)第4図(a)の矢印26の
方向へフォーカス制御部12がフォーカスシングレンズ群
2a,2bを駆動し、上記仮の合焦曲線Fp()から本来の
合焦曲線23上の点P4に移動して倍率ダウンに関するすべ
ての動作を終了する。このように予め幅広の矢印24a,24
bで示すように一旦危険帯から外へ出した上で倍率ダウ
ンの動作を開始するので、例えば破線の矢印25で示すよ
うに、いきなり倍率ダウンの動作開始した場合、最至近
の合焦曲線2上の点P5の位置で至近側のカムの壁あるい
はストッパーに衝接して点P4への変倍駆動の制御が不能
となる不都合を除去できる。しかも最後に幅広の矢印26
で示すように補正を行うで、実際には限界曲線Fp(
の外側近傍に沿って制御されているが、見かけ上任意の
合焦曲線23上に沿って制御されたのと同じ結果となる。
尚、第6図における「変倍シフト不能表示」およびSTOP
の動作は「N≧3?」においてYESに分岐した場合に行わ
れる。つまり設計上は、上記危険帯チェックループが3
回以上繰返されることがないはずであるが、不測の事態
に対応するために設けた動作である。
次に、倍率アップ動作を説明するが、この場合は第4
図(b)からも明らかなように倍率レンズ群2の駆動方
向が至近側のカムの壁あるいはストッパー(図示せず)
から遠ざかる方向なので注意の合焦曲線23が危険帯内に
あっても動作内容としては、この危険帯を何ら考慮する
必要はなく、第7図に示すシフト制御のサブルーチンそ
のものと考えてよい。つまり今、アップスイッチ13が押
されたとして第6図のSTARTから「倍率アップ?」まで
は上述の説明と同様で、この条件分岐からYESに分岐し
てただちに「シフト制御」に至るのである。従って、第
4図(b)については、上述した第5図との対応のみを
述べ重複した説明は省略する。尚、第4図(b)の点P6
は第5図の点27に、以下同様に、矢印H4およびH5はそれ
ぞれ矢印28および30に、矢印F2およびF3はそれぞれ矢印
29および31、Zp()およびZpmならびにZp()はそ
れぞれZp1およびZp2ならびにZp3に対応している。
上述のように本実施例では、倍率アップの変倍駆動を
するとき、既に設定されている合焦位置が上記危険帯内
であっても、一旦上記合焦位置を危険帯外に出し、仮の
合焦曲線Fp()に沿って制御するので、至近側のカム
の壁あるいはストッパー(以下「ストッパー」という)
に衝接する等の不都合を除去でき、至近側のストッパー
近傍でも確実で迅速な制御ができる利点があり、しかも
矢印26で示す最終補正を実行するので、ピントボケが発
生しない利点がある。
また、一旦上記危険帯チェックループを脱出した後
は、変倍動作と合焦動作のみなので、つまり、変倍駆動
が8ステップ進む毎に危険帯のチェックをする必要がな
いので制御の効率が良い利点がある。
また、第4図(a)および第4図(b)は、拡大して
描いてあるので危険帯の幅も大きく示してあるが、実際
に幅ΔSxは微小な量であり、従って、上記両図に示した
動作は、実質的に最至近の合焦曲線22、つまり被写体距
離1.2mに合焦した状態での変倍駆動の動作を示してい
る。すなわち、より実際的な変倍レンズ群2の動きとし
ては、至近側のストッパーに接することなく、しかしそ
の機構部の精度内において限りなく接近した状態で該ス
トッパーに沿って移動するので、モータの過負荷状態に
よってレンズの群の停止位置を検出する方法に対して、
上記ストッパーに衝接したのか、あるいは手等の外力に
よって停止せしめられたものかの判定が容易にでき、正
確な制御ができる利点がある。
尚、本発明は、上述の実施例に限定されることなく、
その要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形実施が
可能である。
例えば、第6図における「最終補正」の動作は、危険
帯の幅Sxが至近側の焦点深度内に設定できるならば、省
略してもよい。
また、上記「最終補正」において、動作の原理を分り
易くするため、矢印H2の矢先から点P3へ駆動してから改
めて点P4へ補正すると説明したが、矢印H2の矢先から点
P3までの距離を算出し、その分を減じる演算を実行する
ように構成すれば、H2の矢先から直接点P4へ駆動しても
よい。
また、ΔSxは、8ステップに限ることなく、5ステッ
プあるいは10ステップ等設計上適切な量であれば任意で
よい。
また、第6図の「至近側へ移動」は、4ステップに限
ることなく、2ステップあるいは6ステップ等制御精度
と制御速度の利害得失によって設定するならば任意でよ
い。従って、上記危険帯チェックループの「N≧3?」も
3回に限ることなく、設計上適切な回数であれば任意で
よい。
また、合焦レンズ群が、駆動危険限界内にあると判断
されたときの「シフト制御」については、上記実施例に
おいては、限界曲線Fp()の外側近傍の仮の合焦曲線
Fp()として「シフト制御」について説明したが、限
界曲線Fp()を仮の合焦曲線としシフト制御してもよ
い。
(e)効果 以上、詳述したように、本発明によれば、レンズ光学
系自体非常に簡素な構成で、小型、軽量かつ安価である
と共に、レンズ制御装置全体も同様に小型軽量でかつ安
価でありながら、変倍レンズ群を任意の第1の焦点距離
から第2の焦点距離へ移動させて全系の焦点距離を更新
させてもバリフォーカルレンズ特有の結像位置ずれを瞬
時に補正し合焦状態を実質上保持することができ、特に
合焦位置が至近位置あるいはその近傍にあるとき、上記
全系焦点距離を最短焦点距離側へ更新させても合焦駆動
手段あるいは変倍駆動手段に過負荷がかからず、駆動制
御が不能となるような虞れはなく、確実で迅速な変倍駆
動の動作を行い得るバリフォーカルレンズ制御装置を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、先願発明および本願発明の共通の一実施例の
全体構成を示すブロック図、第2図、第3図、第5図お
よび第7図は、先願発明に係るもので、このうち第2図
は、第1図に示した実施例の特性を示すグラフで、設定
すべき全系焦点距離fと被写体距離Dに対応したフォー
カルシングレンズ群の繰出量Sxとの関係を各被写体距離
毎に示した線図、第3図は、同実施例中の合焦補正演算
部の演算の原理を説明するために第2図の一部を省略し
て示した線図、第5図は、第1図に示す実施例の動作を
説明するための線図、第7図は、第1図に示す実施例の
動作順序を示すフローチャートであり、第4図(a)、
第4図(b)および第6図は、共に本発明に係るバリフ
ォーカルレンズ制御装置の一実施例の構成を説明するた
めの図で、このうち第4図(a)は、倍率ダウン動作の
説明をするための線図、第4図(b)は、倍率アップ動
作を説明するための線図、第6図は、第4図(a)およ
び第4図(b)の実施例の動作順序を示すフローチャー
トである。 1……光軸、2……変倍レンズ群、 2a〜2e……第1群〜第5群、 3……フィルム面、4……変倍駆動部、 5……フォーカス駆動部、 6……フォーカスカウンタ 7……合群レンズ群位置検出器(FPM)、 8……焦点距離検出器(ZPM)、 9……最大繰出量演算部、 10……比例定数演算部 11……合焦補正演算部、 12……フォーカス制御部、 13……倍率アップスイッチ(アップスイッチ)、 14……倍率ダウンスイッチ(ダウンスイッチ)、 15……駆動方向判定部、 16……変倍制御部、 22……最至近の合焦曲線、 23……本来の合焦曲線、 25……安全曲線、 MZ……変倍モータ、 MF……フォーカスモータ、 Fp()……危険限界曲線、 ΔSx……危険帯のワイド側の幅、 Fp()……仮の合焦曲線。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】同一光軸上に配設された変倍レンズ群およ
    び合焦レンズ群からなる変倍光学系であって、被写体距
    離と該合焦レンズ群の光軸方向の繰出し量との関係が、
    変倍域内の倍率位置で異なるバリフォーカルレンズにお
    いて、 上記変倍レンズ群を駆動する変倍駆動手段による変倍域
    内の任意の第1の焦点距離から任意の第2の焦点距離に
    更新する変倍動作時における上記合焦レンズ群と上記変
    倍レンズ群の駆動の関係を、第1の焦点距離における無
    限遠から最短撮影距離に対応する合焦レンズ群の繰出し
    量に対して、第2の焦点距離における無限遠から最短撮
    影距離に対応する合焦レンズ群の繰出し量の方が少ない
    時でかつ、上記合焦レンズ群が無限遠から最短撮影距離
    に対応する移動範囲域の端から所定範囲以内の危険域に
    位置している場合、変倍駆動手段による変倍レンズの駆
    動に先立って合焦レンズ群を上記危険域から脱出方向に
    駆動するように構成したことを特徴とするバリフォーカ
    ルレンズ制御装置。
  2. 【請求項2】焦点距離検出手段の出力をZp、変倍光学系
    のレンズ固有の定数をそれぞれC1、C2、C3、変倍駆動の
    危険域に対応する所定の値をZppとしたとき、 なる演算式による演算で、最短撮影距離に対応する合焦
    レンズ群の駆動危険限界値Fp()を求め、当該合焦レ
    ンズ群位置検出手段の出力と比較し、合焦レンズ群が駆
    動限界内にあるかどうかを判断することを特徴とする特
    許請求の範囲第1項記載のバリフォーカルレンズ制御装
    置。
  3. 【請求項3】第1の焦点距離における無限遠から最短撮
    影距離に対応する合焦レンズ群の繰出し量に対して、第
    2の焦点距離における無限遠から最短撮影距離に対応す
    る合焦レンズ群の繰出し量の方が少ない時でかつ、合焦
    レンズ群が駆動限界内にあると判断された場合、変倍駆
    動手段による変倍レンズの駆動に先立って合焦レンズ群
    の位置を駆動危険限界外に相応する上記駆動危険限界値
    Fp()より少ない値まで駆動制御することを特徴とす
    る特許請求の範囲第2項記載のバリフォーカルレンズ制
    御装置。
  4. 【請求項4】第1の焦点距離における無限遠から最短撮
    影距離に対応する合焦レンズ無の繰出し量に対して、第
    2の焦点距離における無限遠から最短撮影距離に対応す
    る合焦レンズ群の繰出し量の方が少ない時でかつ、合焦
    レンズ群が駆動限界内にあると判断された場合、変倍駆
    動手段による変倍レンズの駆動に先立って合焦レンズ群
    の位置を駆動危険限界に相応する駆動危険限界値F
    p()まで駆動制御し、それ以降は 合焦レンズ群位置検出手段の出力をSx、焦点距離検出手
    段の出力Zp、変倍光学系のレンズ固有の定数をそれぞれ
    C1、C2、C3、変倍駆動の危険域に対応する所定の値Zpp
    としたとき、 なる関係を保つべく、変倍レンズ群および合焦レンズ群
    の位置を駆動制御することを特徴とする特許請求の範囲
    第3項記載のバリフォーカルレンズ制御装置。
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