JP2619360B2 - ターボ圧縮機のサージング防止装置 - Google Patents
ターボ圧縮機のサージング防止装置Info
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- JP2619360B2 JP2619360B2 JP3519786A JP3519786A JP2619360B2 JP 2619360 B2 JP2619360 B2 JP 2619360B2 JP 3519786 A JP3519786 A JP 3519786A JP 3519786 A JP3519786 A JP 3519786A JP 2619360 B2 JP2619360 B2 JP 2619360B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明はターボ圧縮機に係り、特にサージングなど
圧縮機の不安定作動域での運転を避ける必要がある場合
に好適なターボ圧縮機のサージング防止装置に関するも
のである。
圧縮機の不安定作動域での運転を避ける必要がある場合
に好適なターボ圧縮機のサージング防止装置に関するも
のである。
軸流形や遠心形などのターボ圧縮機では、その運転条
件により、サージングと呼ばれる不安定作動運転に突入
することがある。サージング現象は大きな圧力変動や流
速変動を伴うので、翼振動や軸振動を増大させ、はなは
だしい時には翼の破損事故に至ることがある。サージン
グ防止のために用いられている従来技術の一例を生井武
文著による文献「送風機と圧縮機」(朝倉書店、昭和47
年7月15日発行)P356〜358に述べられている方法を参
考に説明する。第2図は通常のターボ圧縮機の一般的特
性を示す。第2図において曲線1,2…4は圧縮機回転数
一定の場合の流量と吐出圧力の特性を示し、点線5はサ
ージングラインを示す。ターボ圧縮機では点線の右側が
安定作動域であるが、左側領域ではサージング、旋回失
速などを生ずるため圧縮機の安定作動が出来ない。それ
故、このような不安定作動域へ入らぬよう監視制御する
圧縮機のサージング防止制御装置が必要となる。従来用
いられているサージング防止装置をそなえたターボ圧縮
機の構成を第3図に示す。圧縮機6の上流には吸込配管
7が、下流には吐出配管8が接続されている。吐出配管
は放風弁10を有する分岐管9に接続されている。第3図
の構成において、予め予備試験で求めた圧縮機の特性が
記憶装置14に記憶されている。圧縮機の吐出圧力検出器
11および流量検出器12からの出力は演算装置13に導かれ
る。演算装置13からの出力は放風弁制御装置15に導か
れ、圧縮機の作動点が前記記憶装置14に記憶されている
圧縮機特性上、安定域にあるか不安定域にあるかを比較
判定する。圧縮機の作動点を変化させて使用する時、圧
縮機作動点が圧縮機の安定域から不安定域に到達すると
放風弁10を開き、安定作動域内に留まるように制御す
る。このようにしてサージング域への突入を阻止するこ
とが出来る。
件により、サージングと呼ばれる不安定作動運転に突入
することがある。サージング現象は大きな圧力変動や流
速変動を伴うので、翼振動や軸振動を増大させ、はなは
だしい時には翼の破損事故に至ることがある。サージン
グ防止のために用いられている従来技術の一例を生井武
文著による文献「送風機と圧縮機」(朝倉書店、昭和47
年7月15日発行)P356〜358に述べられている方法を参
考に説明する。第2図は通常のターボ圧縮機の一般的特
性を示す。第2図において曲線1,2…4は圧縮機回転数
一定の場合の流量と吐出圧力の特性を示し、点線5はサ
ージングラインを示す。ターボ圧縮機では点線の右側が
安定作動域であるが、左側領域ではサージング、旋回失
速などを生ずるため圧縮機の安定作動が出来ない。それ
故、このような不安定作動域へ入らぬよう監視制御する
圧縮機のサージング防止制御装置が必要となる。従来用
いられているサージング防止装置をそなえたターボ圧縮
機の構成を第3図に示す。圧縮機6の上流には吸込配管
7が、下流には吐出配管8が接続されている。吐出配管
は放風弁10を有する分岐管9に接続されている。第3図
の構成において、予め予備試験で求めた圧縮機の特性が
記憶装置14に記憶されている。圧縮機の吐出圧力検出器
11および流量検出器12からの出力は演算装置13に導かれ
る。演算装置13からの出力は放風弁制御装置15に導か
れ、圧縮機の作動点が前記記憶装置14に記憶されている
圧縮機特性上、安定域にあるか不安定域にあるかを比較
判定する。圧縮機の作動点を変化させて使用する時、圧
縮機作動点が圧縮機の安定域から不安定域に到達すると
放風弁10を開き、安定作動域内に留まるように制御す
る。このようにしてサージング域への突入を阻止するこ
とが出来る。
上述の方法は、圧縮機の特性が一定不変の時には有効
であるが、特性は経年と共に変化する場合が多い。すな
わち、第4図に示すごとく、翼面にダクトなどの付着物
が堆積すると、圧縮機の性能低下に伴ない、安定作動域
が狭ばまってくる。したがって、圧縮機据付当初の特性
を判定基準に使用する場合には、図に示すような余裕域
Aを広く取る必要がある。このため、従来の方法では、
安定作動域がせばめられる上、サージ点予測精度が落ち
るという問題があった。一般に圧縮機の運転は、一定回
転数で運転されることが多いため、入口温度または入口
圧力が変化して、圧力比の変化をとる基準の運転点Pか
ら圧力比がΔπだけ変化した後の新しい運転点Qに移動
すると、修正回転数が変化する。従って、この2点に対
して、修正回転数が一定の条件でサージ点を予測する上
記記載の予測方法はもはや使用できない。もし、修正回
転数の変化を無視して点Pから点Qの圧力比変化率から
サージ点を予測すると、予測精度の低下を招く。この発
明は、上述の事柄に基づき成されたもので、経年による
圧縮機の性能劣化に無関係に確度の高いサージ予測制御
を行うことを目的としている。
であるが、特性は経年と共に変化する場合が多い。すな
わち、第4図に示すごとく、翼面にダクトなどの付着物
が堆積すると、圧縮機の性能低下に伴ない、安定作動域
が狭ばまってくる。したがって、圧縮機据付当初の特性
を判定基準に使用する場合には、図に示すような余裕域
Aを広く取る必要がある。このため、従来の方法では、
安定作動域がせばめられる上、サージ点予測精度が落ち
るという問題があった。一般に圧縮機の運転は、一定回
転数で運転されることが多いため、入口温度または入口
圧力が変化して、圧力比の変化をとる基準の運転点Pか
ら圧力比がΔπだけ変化した後の新しい運転点Qに移動
すると、修正回転数が変化する。従って、この2点に対
して、修正回転数が一定の条件でサージ点を予測する上
記記載の予測方法はもはや使用できない。もし、修正回
転数の変化を無視して点Pから点Qの圧力比変化率から
サージ点を予測すると、予測精度の低下を招く。この発
明は、上述の事柄に基づき成されたもので、経年による
圧縮機の性能劣化に無関係に確度の高いサージ予測制御
を行うことを目的としている。
上記問題点は、軸流形や遠心形などの吐出配管に放風
弁を有し、圧縮機入口における速度三角形が相似性をも
って変化するターボ圧縮機において、圧縮機の入口圧力
を検出する入口圧力検出器と、入口温度を検出する入口
温度検出器と、圧縮機吐出圧力を検出する吐出圧力検出
器と、圧縮機流量を検出する流量検出器と、圧縮機ロー
タの回転数を検出する回転数検出器と、前記入口圧力検
出器、入口温度検出器、吐出圧力検出器、流量検出器、
回転数検出器からの出力を用い、圧力比の変化をとる基
準の運転点をP、圧力比がΔπだけ変化した後の新しい
運転点をQ、この点Qと同一修正回転数上の点をRとす
るとき、前記点Pから速度三角形の相似性を利用して点
Rを求め、この点Rに対する前記点Qの同一修正回転数
上における圧力比変化率を算出する演算装置と、前記圧
縮機の圧力比変化率の限界値を記憶させた記憶装置とを
具備し前記演算装置で算出した圧力比変化率が前記限界
値より大の時に前記放風弁の開度を増し、圧縮機の圧力
比変化率が前記限界値内に留まるよう制御する放風弁制
御装置を設ける、ことによって解決される。
弁を有し、圧縮機入口における速度三角形が相似性をも
って変化するターボ圧縮機において、圧縮機の入口圧力
を検出する入口圧力検出器と、入口温度を検出する入口
温度検出器と、圧縮機吐出圧力を検出する吐出圧力検出
器と、圧縮機流量を検出する流量検出器と、圧縮機ロー
タの回転数を検出する回転数検出器と、前記入口圧力検
出器、入口温度検出器、吐出圧力検出器、流量検出器、
回転数検出器からの出力を用い、圧力比の変化をとる基
準の運転点をP、圧力比がΔπだけ変化した後の新しい
運転点をQ、この点Qと同一修正回転数上の点をRとす
るとき、前記点Pから速度三角形の相似性を利用して点
Rを求め、この点Rに対する前記点Qの同一修正回転数
上における圧力比変化率を算出する演算装置と、前記圧
縮機の圧力比変化率の限界値を記憶させた記憶装置とを
具備し前記演算装置で算出した圧力比変化率が前記限界
値より大の時に前記放風弁の開度を増し、圧縮機の圧力
比変化率が前記限界値内に留まるよう制御する放風弁制
御装置を設ける、ことによって解決される。
通常のターボ圧縮機の特性図を第5図に示す。
第5図では前述の第2図とは異なり、たて軸には圧縮機
の圧力比π、横軸には修正流量,パラメータの回転数
には修正回転数を用いている。圧力比π、修正流量
、修正回転数の定義式は以下の通りである。
の圧力比π、横軸には修正流量,パラメータの回転数
には修正回転数を用いている。圧力比π、修正流量
、修正回転数の定義式は以下の通りである。
π=Pd/Ps …(1) ここに、 Pd:圧縮機吐出圧力(kg/m2 abs) Ps: 〃 入口圧力( 〃 ) Ts: 〃 入口温度( °k ) G : 〃 流量 n : 〃 回転数 一般に、圧縮機の特性は圧縮機の入口圧力、入口温度
により影響を受けるが、上述のように圧力比、修正流
量、修正回転数をパラメータにして特性を整理すれば圧
縮機入口状態の影響を補正されるが、その理由を更に具
体的に説明すると次のとおりである。
により影響を受けるが、上述のように圧力比、修正流
量、修正回転数をパラメータにして特性を整理すれば圧
縮機入口状態の影響を補正されるが、その理由を更に具
体的に説明すると次のとおりである。
圧縮機入口の温度、圧力が変化すると、入口の軸流速
度、周速度に関するマッハ数(入口における音速をa0、
周速度をu1とするとu1/a0で表わされる値)が変化する
ため、圧縮機の各部における圧力、速度、温度などが変
化する。そのため入口温度、入口圧力で補正しない回転
数と流量で圧縮機の特性を表わすと、圧縮機を同一回転
数で運転しても、入口温度、圧力に対応した複数の曲線
で表わされる。これを上記式(2)、(3)で示された
修正流量、修正回転数で表わすと、一本の曲線で表
わされる特性となる。これは、軸流速度、周速度に関す
るマッハ数が一定ならば、圧縮機の各部の作動が相似に
なるという考え方から理論的に導出された式である。
度、周速度に関するマッハ数(入口における音速をa0、
周速度をu1とするとu1/a0で表わされる値)が変化する
ため、圧縮機の各部における圧力、速度、温度などが変
化する。そのため入口温度、入口圧力で補正しない回転
数と流量で圧縮機の特性を表わすと、圧縮機を同一回転
数で運転しても、入口温度、圧力に対応した複数の曲線
で表わされる。これを上記式(2)、(3)で示された
修正流量、修正回転数で表わすと、一本の曲線で表
わされる特性となる。これは、軸流速度、周速度に関す
るマッハ数が一定ならば、圧縮機の各部の作動が相似に
なるという考え方から理論的に導出された式である。
(例えば前記「送風機と圧縮機」のP178〜181に記
載。) 上述することを整理すれば、第5図に示すように圧縮
機特性は入口状態の影響を受けなくなる。この特性曲線
上のサージ点は修正流量()に対する圧力比(π)の
変化率 に関連していることは良く知られた事実である。すなわ
ち、段数の少ない軸流圧縮機や低圧の遠心圧縮機では、
文献“気体機械ハンドブック(朝倉書店)"P116〜117に
述べられているように流量に対する圧力比の変化率(d
π/dG)がゼロとなる点がサージ点となる(第6図参
照)。すなわち第10図に示すように、この圧力変化率が
ゼロより大きい値(A)を予め設定しておき、この値
(A)を限界値として記憶装置に記憶させておく。そし
て、圧縮機の運転点がこの限界値を越えてゼロに近づく
ようであれば、限界値内にとどまるように放風弁制御装
置により回避する。また、大山による文献“圧縮機のサ
ージに関する研究、機械学会論文集44巻387号"P3810〜3
817によると多段軸流圧縮機や高圧力比の圧縮機の場
合、(∂π/∂) が(π−1)×G=一定のライン
の勾配と等しくなる点がサージ点となる。(第7図参
照)。この場合も上記圧力変化率と同様に、ゼロより大
きい値(A)を予め設定しておき、この値(A)を限界
値として記憶装置に記憶させておく。そして、圧縮機の
運転点がこの限界値を越えてゼロに近づくようであれ
ば、限界値内にとどまるように放風弁制御装置により回
避する。このように修正流量による圧力比変化率をサー
ジングの判定基準に用いれば、翼列性能劣化に無関係に
確度の高いサージ予測が可能となる。
載。) 上述することを整理すれば、第5図に示すように圧縮
機特性は入口状態の影響を受けなくなる。この特性曲線
上のサージ点は修正流量()に対する圧力比(π)の
変化率 に関連していることは良く知られた事実である。すなわ
ち、段数の少ない軸流圧縮機や低圧の遠心圧縮機では、
文献“気体機械ハンドブック(朝倉書店)"P116〜117に
述べられているように流量に対する圧力比の変化率(d
π/dG)がゼロとなる点がサージ点となる(第6図参
照)。すなわち第10図に示すように、この圧力変化率が
ゼロより大きい値(A)を予め設定しておき、この値
(A)を限界値として記憶装置に記憶させておく。そし
て、圧縮機の運転点がこの限界値を越えてゼロに近づく
ようであれば、限界値内にとどまるように放風弁制御装
置により回避する。また、大山による文献“圧縮機のサ
ージに関する研究、機械学会論文集44巻387号"P3810〜3
817によると多段軸流圧縮機や高圧力比の圧縮機の場
合、(∂π/∂) が(π−1)×G=一定のライン
の勾配と等しくなる点がサージ点となる。(第7図参
照)。この場合も上記圧力変化率と同様に、ゼロより大
きい値(A)を予め設定しておき、この値(A)を限界
値として記憶装置に記憶させておく。そして、圧縮機の
運転点がこの限界値を越えてゼロに近づくようであれ
ば、限界値内にとどまるように放風弁制御装置により回
避する。このように修正流量による圧力比変化率をサー
ジングの判定基準に用いれば、翼列性能劣化に無関係に
確度の高いサージ予測が可能となる。
次に(∂π/∂) の値の算出法を具体的に説明す
る。通常のターボ圧縮機では、一定回転数で運転される
ことが多い。この場合には、あらかじめ記憶装置に記憶
された変化量(Δπ)だけ圧力比が変化する度に、圧縮
機の圧力比、修正流量を計測し、これらの計測値から圧
力比変化率を求める。即ち、Δπだけ圧力比の変化する
前後の圧力比、修正流量をそれぞれ、π0、π=π0+Δ
π、G0、とすると、修正回転数が一定の場合における
変化率 は次式で求められる。
る。通常のターボ圧縮機では、一定回転数で運転される
ことが多い。この場合には、あらかじめ記憶装置に記憶
された変化量(Δπ)だけ圧力比が変化する度に、圧縮
機の圧力比、修正流量を計測し、これらの計測値から圧
力比変化率を求める。即ち、Δπだけ圧力比の変化する
前後の圧力比、修正流量をそれぞれ、π0、π=π0+Δ
π、G0、とすると、修正回転数が一定の場合における
変化率 は次式で求められる。
式(5),(6),(7)は、圧縮機の圧力比がΔπ
だけ変化する間に、修正回転数が0からに変った条
件下で、圧力比変化率を算出する式であり、これを第8
図によって説明する。
だけ変化する間に、修正回転数が0からに変った条
件下で、圧力比変化率を算出する式であり、これを第8
図によって説明する。
図において点Pは圧力比の変化をとる基準の運転点で
ある。点Qは圧力比がΔπだけ変化した後の新しい運転
点である。単純に、点Pと点Qの間でも圧力変化率は算
出できるが、両点では修正回転数が異なっているため、
精度が低下する恐れがある。
ある。点Qは圧力比がΔπだけ変化した後の新しい運転
点である。単純に、点Pと点Qの間でも圧力変化率は算
出できるが、両点では修正回転数が異なっているため、
精度が低下する恐れがある。
そこで、点Pの(0、π0)より、点Qと同一修正回
転数上の点Rの修正流量0′と圧力比π0′を求め、点
Rと点Q間で圧力比変化率を算出する。以下に点P(
0、π0)から、点R(0′、π0′)を求める考え方を
示す。
転数上の点Rの修正流量0′と圧力比π0′を求め、点
Rと点Q間で圧力比変化率を算出する。以下に点P(
0、π0)から、点R(0′、π0′)を求める考え方を
示す。
第9図に示すように、回転数(修正回転数でも同様で
ある)が変化した場合、周速は回転数に比例して変化す
るので、その他の速度すなわち軸流速度、絶対速度の円
周方向成分なども同様に回転数に比例して変わる。図に
おいて実線は基準となる回転数における速度三角形、破
線は回転数が変化した場合の速度三角形で、回転数に比
例して相似形である。
ある)が変化した場合、周速は回転数に比例して変化す
るので、その他の速度すなわち軸流速度、絶対速度の円
周方向成分なども同様に回転数に比例して変わる。図に
おいて実線は基準となる回転数における速度三角形、破
線は回転数が変化した場合の速度三角形で、回転数に比
例して相似形である。
したがって、圧縮機入口における速度三角形が相似の状
態で変化する条件では、回転数の変化があまり大きくな
い範囲で、流量は回転数に比例し、断熱ヘッドHadは回
転数の2乗に比例する。
態で変化する条件では、回転数の変化があまり大きくな
い範囲で、流量は回転数に比例し、断熱ヘッドHadは回
転数の2乗に比例する。
流量∝軸流速度∝回転数 断熱ヘッド∝(周速×絶対速度の円周方向成分)∝(回
転数)2 上述の流量は回転数に比例するという法則を、点Pと
点R間に適用したのが次式(5)である。
転数)2 上述の流量は回転数に比例するという法則を、点Pと
点R間に適用したのが次式(5)である。
また、式(6)は図の点Pと点R間に、断熱ヘッドHa
dが、回転数の2乗に比例するという法則を適用したも
のである。
dが、回転数の2乗に比例するという法則を適用したも
のである。
なお、断熱ヘッドHadは以下で定義される。
ここで、k :作動気体の定圧比熱と定容比熱の比 R : 〃 のガス定数 Ts:圧縮機入口温度 π: 〃 圧力比 すなわち、 以上の式(5)、式(6)で求めた点R上の
(0′、π0′)と点Qとの間で算出する圧力比変化率
は次式(7)から算出できる。
(0′、π0′)と点Qとの間で算出する圧力比変化率
は次式(7)から算出できる。
〔実施例〕 以下、本発明の一実施例を第1図に従い、更にくわし
く説明する。ターボ圧縮機の入口部には圧縮機入口圧力
検出器16、入口温度検出器17、圧縮機出口部には、吐出
圧力検出器11、流量検出器12が設置されている。また、
ロータ上には、圧縮機ロータの回転数を検出する回転数
検出器18が設けられている。また、入口圧力検出器16、
入口温度検出器17、吐出圧力検出器11、流量検出器12、
回転数検出器18の出力は、演算装置13に導かれ、一定修
正回転数における圧力比変化率 を算出する。記憶装置14には予め、圧力比変化率の限界
値が記憶されている。この限界値は一般的には修正回転
数の関数である。演算装置13から出力される圧縮機の圧
力比変化率 と記憶装置の限界値を比較し、 が限界値に達すると、放風弁制御装置15により放風弁10
が開放し、サージング領域への突入を阻止することが出
来る。
く説明する。ターボ圧縮機の入口部には圧縮機入口圧力
検出器16、入口温度検出器17、圧縮機出口部には、吐出
圧力検出器11、流量検出器12が設置されている。また、
ロータ上には、圧縮機ロータの回転数を検出する回転数
検出器18が設けられている。また、入口圧力検出器16、
入口温度検出器17、吐出圧力検出器11、流量検出器12、
回転数検出器18の出力は、演算装置13に導かれ、一定修
正回転数における圧力比変化率 を算出する。記憶装置14には予め、圧力比変化率の限界
値が記憶されている。この限界値は一般的には修正回転
数の関数である。演算装置13から出力される圧縮機の圧
力比変化率 と記憶装置の限界値を比較し、 が限界値に達すると、放風弁制御装置15により放風弁10
が開放し、サージング領域への突入を阻止することが出
来る。
なお、さらに説明すれば、圧力比変化率が圧力変化
(π−1)×G=一定のラインの勾配と等しくなる点が
サージ点である。このサージ点での圧力比変化率をK1と
し、基準の運転での圧力比変化率をK2とすると、圧縮機
が安全に運転できる圧力比変化率はK1とK2との間であ
る。このK1とK2との間に設定した圧力比変化率Kを圧力
比変化率の限界値として、記憶装置に記憶させておく。
そして、圧縮機の運転点での圧力比変化率がこの限界値
Kを越えてサージ点での圧力比変化率K1に近づくようで
あれば、限界値Kに留まるように放風弁制御装置により
回避する。
(π−1)×G=一定のラインの勾配と等しくなる点が
サージ点である。このサージ点での圧力比変化率をK1と
し、基準の運転での圧力比変化率をK2とすると、圧縮機
が安全に運転できる圧力比変化率はK1とK2との間であ
る。このK1とK2との間に設定した圧力比変化率Kを圧力
比変化率の限界値として、記憶装置に記憶させておく。
そして、圧縮機の運転点での圧力比変化率がこの限界値
Kを越えてサージ点での圧力比変化率K1に近づくようで
あれば、限界値Kに留まるように放風弁制御装置により
回避する。
また、サージ点での圧力比変化率K1は修正回転数によ
って変化する。そこで、上記と同様の考えで、複数個の
修正回転数に対して、それぞれに対応する限界値Kの値
を記憶装置に記憶させておくもので、この理由により、
圧力比変化率の限界値は修正回転数の関数である。
って変化する。そこで、上記と同様の考えで、複数個の
修正回転数に対して、それぞれに対応する限界値Kの値
を記憶装置に記憶させておくもので、この理由により、
圧力比変化率の限界値は修正回転数の関数である。
以上述べたごとく、一定修正回転数における修正流量
に対する圧力比変化率によりサージングの判定を行うの
で、経年による圧縮機の性能劣化があっても、精度良
く、サージ予測を行うことが出来る効果がある。
に対する圧力比変化率によりサージングの判定を行うの
で、経年による圧縮機の性能劣化があっても、精度良
く、サージ予測を行うことが出来る効果がある。
第1図は本発明の一実施例の系統図、第2図から第4図
は従来のターボ圧縮機の説明図で、第2図は圧縮機回転
数をパラメータにして流量と吐出圧力を変化させたとき
のサージング領域を示す図、第3図は圧縮機の系統図、
第4図はサージング領域の経年変化を示す図、第5図か
ら第9図は本発明に係わるターボ圧縮機の説明図で、第
5図は圧縮機の修正回転数をパラメータにして流量と吐
出圧力を変化させたときのサージング領域を示す図、第
6図から第8図はサージング発生現象の説明図、第9図
は圧縮機の周速度を変えたときの絶対速度と軸流速度の
関係を示す図、第10図はサージ点と限界値との関係を説
明する図である。 6……圧縮機、10……放風弁、11……吐出圧力検出器、
12……流量検出器、13……演算装置、14……記憶装置、
15……放風弁制御装置、16……入口圧力検出器、17……
入口温度検出器、18……回転数検出器。
は従来のターボ圧縮機の説明図で、第2図は圧縮機回転
数をパラメータにして流量と吐出圧力を変化させたとき
のサージング領域を示す図、第3図は圧縮機の系統図、
第4図はサージング領域の経年変化を示す図、第5図か
ら第9図は本発明に係わるターボ圧縮機の説明図で、第
5図は圧縮機の修正回転数をパラメータにして流量と吐
出圧力を変化させたときのサージング領域を示す図、第
6図から第8図はサージング発生現象の説明図、第9図
は圧縮機の周速度を変えたときの絶対速度と軸流速度の
関係を示す図、第10図はサージ点と限界値との関係を説
明する図である。 6……圧縮機、10……放風弁、11……吐出圧力検出器、
12……流量検出器、13……演算装置、14……記憶装置、
15……放風弁制御装置、16……入口圧力検出器、17……
入口温度検出器、18……回転数検出器。
Claims (1)
- 【請求項1】軸流形や遠心形などの吐出配管に放風弁を
有し、圧縮機入口における速度三角形が相似性をもって
変化するターボ圧縮機において、圧縮機の入口圧力を検
出する入口圧力検出器と、入口温度を検出する入口温度
検出器と、圧縮機吐出圧力を検出する吐出圧力検出器
と、圧縮機流量を検出する流量検出器と、圧縮機ロータ
の回転数を検出する回転数検出器と、前記入口圧力検出
器、入口温度検出器、吐出圧力検出器、流量検出器、回
転数検出器からの出力を用い、圧力比の変化をとる基準
の運転点をP、圧力比がΔπだけ変化した後の新しい運
転点をQ、この点Qと同一修正回転数上の点をRとする
とき、前記点Pから速度三角形の相似性を利用して点R
を求め、この点Rに対する前記点Qの同一修正回転数上
における圧力比変化率を算出する演算装置と、前記圧縮
機の圧力比変化率の限界値を記憶させた記憶装置とを具
備し前記演算装置で算出した圧力比変化率が前記限界値
より大の時に前記放風弁の開度を増し、圧縮機の圧力比
変化率が前記限界値内に留まるよう制御する放風弁制御
装置を設けたことを特徴とするターボ圧縮機のサージン
グ防止装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3519786A JP2619360B2 (ja) | 1986-02-21 | 1986-02-21 | ターボ圧縮機のサージング防止装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP3519786A JP2619360B2 (ja) | 1986-02-21 | 1986-02-21 | ターボ圧縮機のサージング防止装置 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62195492A JPS62195492A (ja) | 1987-08-28 |
JP2619360B2 true JP2619360B2 (ja) | 1997-06-11 |
Family
ID=12435135
Family Applications (1)
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Country Status (1)
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---|---|
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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CN109424575A (zh) * | 2017-09-01 | 2019-03-05 | 上海汽车集团股份有限公司 | 一种流量控制方法、装置及车载设备 |
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-
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- 1986-02-21 JP JP3519786A patent/JP2619360B2/ja not_active Expired - Lifetime
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