JP2618496B2 - 製紙機フエルト等への析出防止法 - Google Patents

製紙機フエルト等への析出防止法

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JP2618496B2
JP2618496B2 JP1237439A JP23743989A JP2618496B2 JP 2618496 B2 JP2618496 B2 JP 2618496B2 JP 1237439 A JP1237439 A JP 1237439A JP 23743989 A JP23743989 A JP 23743989A JP 2618496 B2 JP2618496 B2 JP 2618496B2
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    • D21PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
    • D21HPULP COMPOSITIONS; PREPARATION THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASSES D21C OR D21D; IMPREGNATING OR COATING OF PAPER; TREATMENT OF FINISHED PAPER NOT COVERED BY CLASS B31 OR SUBCLASS D21G; PAPER NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D21H21/00Non-fibrous material added to the pulp, characterised by its function, form or properties; Paper-impregnating or coating material, characterised by its function, form or properties
    • D21H21/02Agents for preventing deposition on the paper mill equipment, e.g. pitch or slime control

Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は清潔で汚れていない製紙用フェルト及びその
他の装置の提供に関し、特に製紙用フェルトその他の装
置の化学処理による、粘着物質の析出防止に関する。
本発明を要約すれば、製紙用フェルト及びその他の装
置を処理して、その上に粘着性物質が析出するのを防止
する方法を示し、本方法は、パルプスラリーをシートに
加工する際に使用する製紙機フェルト又は製紙機のその
他の装置部品に、 (a) エピハロヒドリンと、ジエチルアミン、ジメチ
ルアミン及びメチルエチルアミンからなる群から選ばれ
た少なくとも1種の化合物とを反応させて誘導されたカ
チオン性ポリマーを少なくとも2ppm含む水溶液、 及び (b) 水溶性である非イオン及びカチオン表面活性剤
からなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物を含む
水溶液の該カチオン性ポリマーから誘導される析出物の
蓄積を防止するのに有効な量、 を製紙工程の復帰段階で同時に適用するか、又は製紙工
程の少くとも復帰段階で両者が共存しうるように別々に
適用することからなる。カチオン性表面活性剤が好まし
い。特に分子量が約200ないし800であり、そして下記の
一般式 式中 Rは互いに独立に、水素、ポリオキシエチレン基、ポリ
プロピレンオキシド基、約1ないし22個の炭素原子を有
するアルキル基、アリール基、及びアラルキル基からな
る群れから選ばれ、該R基の少なくとも1個が少なくと
も8個の炭素原子を有するアルキルであり、そして X-がアニオン又はn−価アニオンの1/nを示す、 を有する水溶性表面活性剤の使用が開示されている。該
カチオン性ポリマーと該表面活性剤とからなり、その重
量比が約50:1ないし約1:1である組成物が特に有用であ
ると示されている。
本発明の背景 紙の製造は典型的には、入念に調製された繊維の水性
懸濁液を加工して高度に均一な乾燥シートを製造するこ
とからなる。典型的には3工程、即ち上記水性懸濁液を
多孔性の金網上に流し、その金網上に繊維が析出し、一
方液体は金網を通って濾過するシート形成工程、形成さ
れたシートを多孔性フェルトで包んだプレスの間を通し
て、残っている水をシートから抽出、又シートの均一性
を改善、そしてシートに表面品質を与える加圧工程、そ
して残っている水を蒸発する紙乾燥工程からなる。得ら
れたシートは更に加工されて最終紙製品となることがで
きる。
水の蒸発がエネルギー集約的で比較的高コストになる
ことは広く知られている。従って、製紙を効率的に行う
には、シート形成及び加工工程でいかに脱水し、使用に
適さない乾燥シートを与えるような欠点をいかに避ける
かにかかっている。フェルト及び金網は、水分を除去す
るだけでなく、それらがシートと緊密に接触して紙その
ものの品質にも影響を与えるので特に重要である。フェ
ルト又は金網に集まった析出物は、水分除去の効率にも
影響し、シートに穴をあける可能性があり、又それがシ
ート上に転移して欠点となることもありえる。
紙製造に使用される繊維水性懸濁液の品質は、原料と
して使用される木材及び水、製造工程に加えられる再循
環物質の組成、そして懸濁液製造の間に使用される添加
物を初めとした多くの因子によって左右される。製造工
程に添加できる数々の溶解性又は懸濁性物質には、無機
物質、例えば塩類、及びクレー、及び天然有機物例えば
木材からの樹脂又はピッチ、並びに再循環紙製品からの
インク、ラテックス、及び接着剤の両方が挙げられる。
製紙工程中に、フェルト及びその他のシート形成装置に
無機及び/又は有機物質を含む析出物が蓄積して、効率
的な製紙工程の妨げになることは認められている。特に
大きな厄介物は、再循環繊維と一緒にいる粘着物質例え
ば膠、樹脂、ゴムその他である。
製紙機用シート形成装置から析出物を迅速にそして効
果的に除去する方法は、本産業において非常に重要であ
る。製紙機は清掃のために停止できるが、清掃のために
操作を停めることは、その結果生産性を失うことにな
り、望ましくない。効果的に実施しうるオンライン清掃
が非常に好ましい。
シート形成に使用するベルト状又は円筒状金網は、製
紙中ベルトとして連続的に循環する。この循環で、繊維
懸濁液が金網ベルトに供給されるか、又は円筒状金網が
スタートする所でシート接触部分は始まり、形成された
シートが金網表面から離れてゆく所で終わる。そしてこ
の循環での復帰部分で金網は、形成されたシートが同金
網の表面から離れた位置からシート接触部分に戻ってゆ
く。ベルト状金網、例えばFourdrinier金網では、オン
ライン(操作中)金網清掃は、一般にその復帰段階で実
施されてきている(即ち、金網が形成されつつあるシー
トに接触しない所で)帰ってゆく金網を洗浄液(代表的
はものは水)処理して行っている。時々金網には、加圧
した液体を噴射することもある。噴射することにより、
金網表面を機械的に洗浄するのを助ける。機械的な装置
を使用するか又はしないで水を噴射しても、有機化合物
又は無機析出物の金網上への蓄積を、完全に満足できる
程には防ぐことは出来ず、更に添加物を使用してより効
果的な洗浄液を用意し、使用してきた。殆ど大部分の繊
維状あるいは無機物質は、酸又はアルカリを含み、更に
その他の化学薬品、例えば表面活性剤等を配合した水性
配合液を使用してうまく除去してきた。有機析出物が主
なところでは、低引火点の芳香族化合物又は塩素炭化水
素を含む幾つかの配合物をはじめとした有機溶剤を使用
して、ある程度うまく除去してきた。ある種の製紙機で
は、孔の細かい布地ベルトが昔からの金網の代わりに使
用されている。
製紙用フェルトも又普通にベルト方式でシート接触段
階と復帰段階との間を連続的に循環している。シート接
触段階で、シートから水を、通常圧力及び/又は真空を
かけてフェルトの細孔中に引き出す。比較的解放されて
いる微細な細孔を有する清潔なフェルトが、紙シートか
ら水を効果的に除去するので、製紙を効率的に行うには
特に望まれている。フェルト清掃工程によって、装置全
体に付着するものも又ある場所に特定的に付着するもの
も有機性である、あるいは無機性であるとを問わずその
いずれをも除去し、フェルトの多孔性を維持し、そして
ウエブに化学的あるいは物理的影響を与えずに毛羽の発
生を調整しなければならない。機械的な除去、典型的に
はブレードと接触させてフェルト表面から屑砕片を除去
してきた。しかし又、洗浄液も使用して有機及び無機析
出物の厄介な蓄積を除去している。製紙用フェルトの多
くが、その布地組成及び構成が、化学的な分解を受けや
すくできている。清掃用化学薬品は濯ぎで簡単に除去で
きなければならない。製紙機の多くで連続清掃及び衝撃
(shock)清掃の両方が用いられている。使用する化学
薬品としては、有機溶剤、しばしば塩素化炭化水素が挙
げられる。酸及びアルカリを基本成分にした系も又使用
されるが、金網清掃の場合よりも低濃度である。高濃度
のアルカリ金属水酸化物は、それがフェルト布地材料を
侵すのでフェルト清掃には不適当である。
より効果的に使用できる有機溶剤の幾つかは健康に害
がある、例えば発癌性であると結論づけられ、特に注意
深い取り扱いが必要である。その他の溶剤を基本にした
製品は、製紙工程で使用するプラスチック製又はゴム製
部品に損傷を与えることがある。あるフェルトのオンラ
イン処理法は数年間順調に使用されていることを我々に
知っており、同方法はフェルトにカチオン性表面活性
剤、例えばアルキルジメチルベンジルアンモニウムクロ
リドの水溶液、ここでアルキル基はC12H25、C14H29及び
C16H33基の混合物からなる、を接触させている。しかし
経験的に、これらの表面活性剤で処理してもなお、ある
種の粘着性物質がフェルトに付着する傾向のあることが
判った。過去に唱えられてきているもう一つのフェルト
調整法はカチオン性ポリマーの水溶液をフェルトに塗布
することである。しかし、この種の処理は実際には、カ
チオン性ポリマーそれ自体から誘導される析出物の蓄積
が起こってしまうことがあり得る。
その他のシート形成機器、例えばデッカー(濃縮機の
1種)、濾過機、篩、そしてローラーもまた粘液で汚染
することがあり得る。工程上での問題点及び処置法は、
おおよそフェルト系と同様であるが、ただ気孔率の維
持、布地化学分析の防止などフェルトの清掃、その他の
微孔構造装置部品の清掃で重要な配慮がこの他の機器で
はそう重大ではない。
新しい木材中の天然樹脂又はガムはその種類によって
変化する。ある種の松材は、特に2重量%以上の樹脂を
含み、それらのガム及び樹脂による問題の為に非常に低
率にして使用する。製紙用ミョウバン、又はアルミン酸
ナトリウムが天然樹脂析出を防ぐのに伝統的に使用され
ている。これらの製品は樹脂を繊維上に析出させるため
にパルプ系全体に添加する。本方法の効果は、pH、腐食
性、製紙性、及びパルプ系中のその他の化学薬品との相
互作用を制御する必要性などの因子によって制限され
る。これら問題の松材資源をなんらの制限無しに使用で
きる処置法があれば、パルプ及び紙製造業者に、経済的
に大きな利点を齎すことになろう。
再循環繊維の使用がより一般的になりつつあり、製紙
中の粘着物質の蓄積はますます深刻になりつつある。循
環2次繊維中に見られる糊料、樹脂、ガムその他は製紙
機の各部分に付着しやすく、オンライン注水による洗浄
では落ち難い。フェルトに付着する物質は、脱水及び製
紙に深刻な影響を及ぼすことがあり得る。その結果、製
品に穴が明いたり、しまいには、製紙中にシートが破れ
てしまうことがある。しばしば機械を停めて、フェルト
を溶媒で洗浄、特に循環繊維と関係する粘着物質を除去
する必要がある。紙資源循環の利点が製紙機の生産性が
落ちてしまうため、幾分割り引かれることになる。
過去にしばしば使用されたある種の有機洗浄剤は環境
的に望ましいものではなくなっている。このように、環
境的な危険を齎すことなく、有機析出物を除去する洗浄
剤の開発の必要性がますます大きくなってきている。当
然、使用される配合物は、フェルトあるいはその他の製
紙機器を壊すようなものであってはならない。ある種の
物質は、ある条件下では満足に働くと考えられている
が、それよりも更に効果的に製紙用析出防止剤が、特に
循環繊維を原料として使用する場合に、今なお必要であ
る。
析出を防止するもう一つの方法は、パルプ添加物、例
えばアニオン性アリールスルホン酸−ホルムアルデヒド
縮合物を又はカチオン性ジシアンジアミド−ホルムアル
デヒド縮合物を使用することであった。これらの添加物
は、金属イオン封鎖剤、分散剤あるいは表面活性剤とし
て機能することができる。特にカチオン性ジシアンジア
ミド−ホルムアルデヒドアミノプラスト樹脂は、ピッチ
(例えば樹脂状物質及びガム)と接触して、離散粒子を
形成し、パルプ繊維上にピッチ粒子が均一に分散すると
記載されている。その結果、製紙機に蓄積するピッチの
量は減少し、紙製品に黒い点を付けたり、ピッチのシミ
あるいはきずになったりすることはないと報告されてい
る。
本発明の概要 本発明者らは、製紙用パルプからの粘着物質の製紙用
フェルト及びその他のパルプスラリーをシートに加工す
るのに使用する製紙用機器への析出を、これら機器に少
なくとも2ppmのエピハロヒドリンとジエチルアミン、ジ
メチルアミン及びメチルエチルアミンからなる群から選
ばれた少なくとも1種の化合物とを反応させて誘導され
たカチオン性ポリマーの水溶液を塗布し、そして同機器
に、水溶性非イオン性及びカチオン性表面活性剤の、カ
チオン性ポリマーから誘導される析出物の蓄積を防ぐの
に効果的な量を含む水溶液を塗布することにより、防止
できることを発見した。好ましくはカチオン性ポリマー
及び表面活性剤を含む水溶液は、実質的にアニオン性高
分子は含まない。本発明のカチオン性ポリマーには、プ
ロトン化した、又は4級アンモニウムポリマー、例えエ
ピハロヒドリンとジメチルアミン又はジエチルアミンと
の反応によって生成したポリマーが挙げられる。好まし
いカチオン性表面活性剤には炭素数12ないし16のアルキ
ル基を有するアルキルジメチルベンジルアンモニムクロ
リドが挙げられる。本発明は特にパルプスラリーをシー
トに加工する際に使用するフェルト及びその他の機器を
処理するのに使用すると効果が大きい。
本発明の目的は、製紙用機器に物質が析出するのを効
果的に防止できる方法を提供するにある。
本発明のもう一つの目的は、再循環又は樹脂高含量松
材パルプ繊維を使用した製紙法を効果的に改善する製紙
機への析出防止法を提供するにある。
更にもう一つの本発明の目的は、製紙工程でその生産
性及び製品品質を向上させる手段を提供するにある。
本発明のこれらの、更にその他の目的、及び利点は以
下の本発明の詳細な説明によって明らかにされよう。
詳細な説明 本発明はある種の水溶性カチオン性ポリマーとある種
の水溶性表面活性剤の水溶液を使用して、フェルト又は
その他のシート形成用機器、特にその他の機器の細孔を
有する構成部品に、有機及び無機析出物が蓄積するのを
実質的に防止することを指向したものである。カチオン
性ポリマーとカチオン性表面活性剤との組み合わせによ
って処理することにより、パルプ配合のかなりの部分が
再循環繊維によって占められる場合でも、被処理機器へ
の析出が驚く程効果的に防止される。本発明は特に効果
的なフェルトクリーナー及び製紙機用調整剤を提供す
る。
本発明のカチオン性ポリマーは、一般にはプロトン化
した、又は4級アンモニウムポリマーを使用するのが好
ましい。本発明のカチオン性ポリマーは、エピハロヒド
リンとジエチルアミン、ジメチルアミン及びメチルエチ
ルアミンからなる群から選ばれた少なくとも1種の化合
物とを反応させて誘導されたポリマー類、及び4級アン
モニウム基を含むポリマーである。
本発明のエピハロヒドリンと種々のアミンから誘導さ
れる4級アンモニウムポリマーの中には、エピハロヒド
リンとジメチルアミン、ジエチルアミン及びメチルエチ
ルアミンからなる群れから選ばれた少なくとも1種のア
ミンとを反応させてえられるアンモニウムポリマーがあ
る。エピハロヒドリンとジメチルアミンとの反応によっ
て得られるポリマーが挙げられている。
本発明で使用されるカチオン性ポリマーには、ジメチ
ルアミン、ジエチルアミン、又はメチルエチルアミン、
好ましくはジメチルアミン、又はジエチルアミンのいず
れかとエピハロヒドリン、好ましくはエピクロロヒドリ
ンとを反応させて得られるポリマーが含まれる。この種
のポリマーは、米国特許第3,738,945号及びカナダ国特
許第1,096,070号に開示されており、そっくりそれらに
含まれている。このようなポリマーはAgefloc A−50、A
gefloc A−50HV及びAgefloc B−50として、CPS Chemica
l Co.,lnc.(米国、ニュージャージー州)から市販され
ている。これらの3製品は、活性成分として約50重量%
の、分子量がそれぞれ約75,000ないし80,000、約200,00
0ないし250,000そして約20,000ないし30,000のポリマー
を含んでいると言われる。もう一つのこの種の市販製品
は、Magnifloc573Cで、これはAmerican Cyanamide Comp
any(米国ニュージャージー州)が販売しており、活性
成分として分子量が約20,000ないし30,000のポリマーを
約50重量%含んでいると信じられている。
本発明で最も有用なポリマーの分子量は、一般に約2,
000ないし約3,000,000であるが、2,000以下、及び3,00
0,000以上のポリマーもある程度は使用することができ
る。使用するポリマーの分子量は好ましくは少なくとも
約10,000、最も好ましくは少なくとも約20,000である。
使用するポリマーの分子量は、好ましくは300,000以
下、最も好ましくは50,000以下である。最もこのましい
ポリマーは約20,000ないし約50,000の範囲の分子量を有
する。これらのポリマーの混合物も使用できる。
本発明は、非イオン性そしてカチオン性表面活性を明
確に有し、使用できれば、それらに対しても広く適用で
き、かなり広範囲の表面活性剤が、それらが水溶性であ
る限り、ポリマー成分と組み合わせて使用することがで
きる。適当な非イオン性表面活性剤としては、エチレン
オキシドと疎水性分子、例えば高級脂肪アルコール、高
級脂肪酸、アルキルフェノール、ポリエチレングリコー
ル、長鎖脂肪酸エステル、多価アルコール及びその部分
脂肪酸エステル、及び部分的にエーテル化、又はエステ
ル化した長鎖ポリグリコールとの縮合生成物が挙げられ
る。これら縮合物を組み合わせても使用することができ
る。
カチオン性表面活性剤が一般にこのましい。本発明で
使用するのに適しており、特に好ましいカチオン性表面
活性剤は、分子量が約200ないし800であり、一般式 式中 Rは独立に、水素、ポリエチレンオキシド基、ポリプロ
ピレンオキシド基、約1個ないし22個の炭素原子を有す
るアルキル基、アリール基、及びアラルキル基からなる
群れから選ばれ、該R基の少なくとも1個が少なくとも
8個の炭素原子を、好ましくは約12個ないし16個の炭素
原子を有するアルキル基であり、そして X-がアニオン、典型的にはハライド(例えばクロリド)
イオン又はn−価アニオンの1/nである、 を有する水溶性表面活性剤である。これらの化合物の混
合物も本発明の表面活性剤として使用することができ
る。
該式のカチオン性表面活性剤のR基の2個は、好まし
くはメチル及びエチルからなる群れから選ばれ、最も好
ましくはメチルである。そして1個のR基は、好ましく
はアラルキル基、 及び から選ばれ、最も好ましくはベンジルである。特に有用
な表面活性剤には、かくして炭素数が約12個ないし16個
のアルキル基を有するアルキルジメチルベンジルアンモ
ニウムクロリドが挙げられる。この種の市販製品は、そ
の約50%の表面活性剤がC14H29n−アルキル基を有し、
約40%の表面活性剤がC12H25n−アルキル基を有し、そ
して約10%の表面活性剤がC16H33n−アルキル基を有す
るアルキルジメチルベンジルアンモニウムクロリドの混
合物である。この製品は殺微生物効果を有することで知
られている。
本発明で使用するのに適していると考えられる表面活
性剤には又、約1,000ないし約26,000の分子量を有し、 一般式NR1R2R3、 式中 R1及びR2はポリエーテル類、例えばポリエチレンオキシ
ド、ポリプロピレンオキシド又はエチレンオキシドとプ
ロピレンオキシドとの混合鎖であり、そして R3はポリエーテル、アルキル基、又は水素からなる群れ
から選ばれる、 1群のプソイドカチオン性物質が含まれる。この種の表
面活性剤は、例えば米国特許第2,979,528号に開示され
ている。
本発明者等は、本発明のカチオン性ポリマーを非イオ
ン性及び/又はカチオン性表面活性剤と共にフェルトに
塗布すると、粘着析出物質のフェルトへの蓄積が抑えら
れることを発見した。特に再循環繊維を使用した際の粘
着物質の付着を効果的に防止する。かくして、本発明
は、再循環繊維をかなりの量、例えば少なくとも10%使
用した製紙系でとくに有利である。更に、再循環繊維が
全繊維の少なくとも70%を占める系、そして更には製紙
用パルプ繊維が100%再循環繊維から誘導された場合で
も、際立った結果を与えた。本発明は又、実質的に樹脂
を2重量%以上含む松材(例えば5%以上)から誘導し
た繊維から樹脂が析出するのを、特に有利に防止すると
考えられている。
これらの現象の機構は、完全には理解されないけれど
も、再循環繊維に含まれる粘着物質が一般に疎水性であ
り、これら疎水性物質と本発明のカチオン性成分とが相
互作用して生成する物質が、水と非常に会合しやすいと
信じられている。このため、ぬれた粘着物質は実質的に
下層にあるフェルト表面に付着する傾向を失い、フェル
トから容易に除去される。製紙用パルプが、製紙産業の
アニオン性廃物と関連する、コロイド状物質及び製紙工
程の一部として添加される合成アニオン性高分子、並び
に天然アニオン性ポリマー、樹脂、表面活性剤、及び有
機酸(例えばアビエチン酸)を始めとした、アニオン性
高分子を含んでいることはよく知られている。本発明に
従って使用されるカチオン性成分はアニオン性高分子及
びコロイド状粒子と相互作用し、フェルトから容易に除
去できる生成物を形成すると信じられている。いずれの
場合にも、本発明の処理で粘着物質が、製紙装置に付着
するよりもそれを通過してしまう傾向が大きく増幅され
る。
本発明のカチオン性ポリマーと表面活性剤は、水溶液
にして、直接処理する機器に塗布される。表面活性剤だ
けの処理は、本発明の組み合わせによって得られる析出
防止効果の水準を達成できない。反対に、十分な表面活
性剤なしに、ポリマーを過剰に製紙用フェルトに塗布し
ても、ポリマーそれ自体の析出物が蓄積し、フェルトの
場合、細孔率が低下し、(例えば粘着性が上昇して)水
除去が実質的に遅れるか、生産が低下する。従って、ポ
リマー及び活性剤の処理使用量は、一般に処理する特定
系の要求に合わせて調整すべきである。カチオン性ポリ
マーと表面活性剤を含む水溶液は、好ましくはアニオン
性高分子が実質的に無い状態でなければならない。これ
らアニオン性物質には、天然物、例えば木材リグニン、
ケミカルパルプの副製品、例えばリグニンスルホン酸ナ
トリウム、及び合成物質、例えばポリアクリル酸塩が挙
げられる。
本発明のポリマー及び表面活性剤は典型的には、ポリ
マー及び/又は表面活性剤の水溶液からなる液状組成物
として使用される。同組成物中のポリマー濃度は、連続
的に塗布するのに適したポリマー濃度を有する比較的薄
い濃度から、ポリマーの溶解度あるいはゲル化限界値の
高濃度までの範囲にまたがることが出来るが、一般には
出荷、運搬及び取り扱いに適した比較的高濃度にしてあ
る。事実液状組成物は更にポリマーの溶解度を挙げる物
質を加え、更に濃度の高い組成物とする。このような物
質としては、例えばアルコキシエタノール、例えばブト
キシエタノールが挙げられる。出荷、運搬及び取り扱い
に適した組成物水溶液は、一般に5ないし50重量%の、
活性な本発明のカチオン性ポリマーを含んでいる。本発
明のカチオン性表面活性剤はポリマー組成物とは別の組
成物として供給するか、又は別々にフェルトに(例えば
別々のシャワー系を使用して)塗布するか、又は塗布す
る前に混合して塗布するが、カチオン性表面活性剤並び
にカチオン性ポリマーからなる水溶液組成物を調製する
のが好ましい。本発明の組成物中にその他の添加剤が存
在することもできるが、有用な組成物は、本発明に従っ
て、本質的に上述のカチオン性表面活性剤及びカチオン
性ポリマーからなるピッチ形成抑制剤を含んでいる。一
般に、出荷、運搬及び取り扱いに適した組成物水溶液
は、ポリマー及び表面活性剤成分を合計で5ないし50重
量%含んでいる。このような組み合わせ組成物中の表面
活性剤とポリマーとの重量比は、一般に約50:1ないし1:
50である。組成物水溶液中の表面活性剤とポリマーとの
重量比は、好ましくは約10:1ないし約1:1であり、特に
油状物として存在する可能性がある場合はそうである。
そして一般的な塗布に対して最も好ましくは約1:1であ
る。ただ油状物として存在したほうが最も適していると
考えられる場合には表面活性剤が過剰に存在することが
できる(例えば1.1:1又はそれ以上の重量比)。
表面活性剤を更に塗布するのに合わせてポリマー成分
を単独使用するのに特に適していると考えられている水
性配合物は、Dearbon Chemical Co.,Ltd.(カナダ、オ
ンタリオ州)社から市販されており、活性成分として、
約2重量%のエピクロロヒドリンとジメチルアミンとの
反応によって誘導された、分子量が約20,000ないし30,0
00のポリマー及び約8重量%のブトキシエタノールとを
含んでいる。少量のその他の物質、例えば活性成分とし
て、約0.4%の、上記したC12、C14及びC16n−アルキル
置換基の混合物を含むアルキルジメチルアンモニウムク
ロリドも又、該生成物中に存在するが、個別使用の場合
にはその有用性が必須とは考えられていない。特にアル
キルジメチルアンモニウムクロリドの相対量が、本発明
のポリマー析出防止効果を活性化するには不十分と考え
られている。ポリマー個別添加に特に適していると考え
られているもう一つの水性配合物も又、Dearborn Chemi
cal Co.,Ltd.社から市販されており、活性成分として、
約17重量%の、約20,000の分子量を有するポリ(ヒドロ
キシアルキレンジメチルアンモニウムクロリド)を含ん
でいる。本発明の表面活性剤を個別添加するのに特に適
していると考えられているもう一つの水性配合物も又、
Dearborn Chemical Co.,Ltd.社から市販されており、こ
れは活性成分として、上記したアルキルジメチルベンジ
ルアンモニウムクロリド界面活性剤を約16%含んでい
る。
最適処理量は、粘着物質の性質、そして清掃を連続的
に行うのか、又は定期的に実施するのかなど、製紙系因
子によって変わってくる。本発明の比較的高濃度(例え
ば50%)のポリマーからなる液状組成物でも、そのまま
の濃度で(即ち液状組成物として100%濃度で)、例え
ば希釈しない液状組成物を直接フェルトに散布して使用
することができる。しかし、特に連続処理の場合は、組
成物は、処理を実施する場所で、きれいな淡水で又はそ
の他の水性液体で希釈するのが有利である。水の経済性
が要求される所では、上質のプロセス水で希釈して十分
である。
本発明の利点は、ポリマーを2ppmもの低濃度で使用
し、そして特に連続処理を実施する際は、更に以下の実
施例で説明するように、塗布するカチオン性ポリマー成
分から誘導される析出物の蓄積を防止するのに十分な量
の表面活性剤を併用して実現することができる。ここで
使用するフェルトの連続処理とは、フェルトがそのシー
ト接触段階と復帰段階との間を循環する間に少なくとも
1回定常的に処理されることを意味する。この定常処理
は復帰段階の早い部分で行うのが最も有利である。その
際、フェルトはシートと接触して、再循環繊維に典型的
に付随する粘着物質がフェルトに付着するのを防止し、
シートに析出する物質は、復帰段階中に散布される水性
洗浄液でより容易に洗い流すようにすることができる。
場合によって、連続処理は行わず、本発明のカチオン性
ポリマーと表面活性剤で周期的に処理することができ
る。例えば、該ポリマー及び表面活性剤の水溶液をフェ
ルトに、フェルトが十分に調製される迄散布し、それか
ら次のフェルトへの析出物蓄積を防止する調製が必要に
なる迄散布を中断する。
処理操作をより特定的に、図1及び2に単純な形で図
式的に示した製紙用フェルト系のモデルによって説明す
る。プレスフェルト系は図1に(10)として表され、ト
ッププレスフェルト(12)、ボトムプレスフェルト(1
4)、最終プレスボトムフェルト(16)、及び最終プレ
ストップフェルト(18)からなる。最終プレスボトムフ
ェルト(16)は一連のローラー(20)、(21)、(2
2)、(23)、(24)、(25)及び(26)、そしてプレ
スローラー(29)の回りを廻るように示され、ボトムプ
レスフェルト(14)は一連のローラー(30)、(31)、
(32)、(33)、(34)、(35)、及び(36)そしてプ
レスローラー(37)及び(38)の回りを廻るように示さ
れ、トッププレスフェルト(12)の一連のローラー(4
0)、(41)、(42)、(43)、(44)及び(45)、そ
してプレスローラー(47)の回りを廻るように示され、
そして最終プレストップフェルトはプレスローラー(4
9)と一連のローラー(60)、(61)、(62)及び(6
3)の回りを廻るように示されている。トッププレスフ
ェルト(12)及びボトムプレスフェルト(14)の両者
は、プレスローラー(37)と(47)との間を通過する。
ボトムプレスフェルト(14)はプレスローラー(38)と
(48)との間を通過し、そして最終ボトムプレスフェル
ト(16)と最終プレストップフェルト(18)はプレスロ
ーラー(29)と(49)との間を通過する。トッププレス
フェルト(12)、ボトムプレスフェルト(14)、最終プ
レスボトムフェルト(16)及び最終プレストップフェル
ト(18)を洗浄するシャワー装置がそれぞれ(50)、
(51)、(52)及び(53)に示されている。プレス(5
7)はプレスローラー(37)及び(47)からなり、プレ
ス(58)はプレスローラー(38)と(48)とからなり、
そしてプレス(59)はプレスローラー(29)と(49)と
からなる。
プレスフェルト系(10)が図1に示され、図1に(6
4)として部分的に示されている長網式(Fourdrinier w
ire−type)製紙機からシート状物質を受け取る。図1
で金網(65)はヘッドボックス(位置を高くして製造系
に原料を供給する)(この場合図示されていない)から
水性紙原料(1種のスラリー)を受け取るように設計さ
れている。液状物は金網がシート接触段階を進む間に、
金網中の細孔を通して濾過され、塊状物破壊ローラー
(66)及びクーチローラー(67)に至り、これによって
シート状物質を物理的に圧縮し、シートを金網(65)か
ら離す。金網(65)に次いでヘッドローラー(68)上を
通過し、更に製紙原料を受け取る為に戻っていく。この
戻り(復帰)では典型的には一連のシャワー装置(図示
されていない)及び(69)に示されたような洗浄ローラ
ーを通過する。その他にもシャワー装置が装備され(図
示されていない)、製紙系の特定構成部品、例えば塊状
物破壊ローラー(66)あるいはヘッドローラー(68)を
洗浄することができる。
図1に示されたフェルト系を操作する間に、シート状
物質はクーチローラー(67)の後で金網(65)から離さ
れ、ローラー(45)及び(36)の間に進みトッププレス
フェルト(12)とボトムプレスフェルト(14)の間でプ
レス(57)のプレスローラー(37)及び(47)の間でプ
レスされる。シート状物質はボトムプレスフェルト(1
4)と共にプレス(58)に向かって進み、そこでボトム
プレスフェルトとプレスローラー(48)との間で、プレ
スローラー(38)を使用してプレスする。シート状物質
はボトムプレスフェルト(14)から離され、プレス(5
9)に向かい、そこで最終プレスボトムフェルト(16)
と最終プレストップフェルト(18)との間で、プレス
(59)のプレスローラー(29)及び(49)によってプレ
スする。シート状物質は最終プレスフェルトから離さ
れ、サポートローラー(55)を越え、後続の加工機器例
えば乾燥器(図示されていない)に進んで行く。図に示
されたようなプレスフェルト系(10)では、トッププレ
スフェルト(12)のシート接触段階は、ローラー(45)
又はローラー(45)とプレス(57)との間のある点か
ら、プレス(57)の後ろのある点まで継続する。一方ボ
トムプレスフェルト(14)のシート接触段階はローラー
(36)とプレス(57)との間のある点から、プレス(5
8)の後ろのある点まで続く。最終プレスボトムフェル
ト(16)のシート接触段階はローラー(26)からプレス
(29)の後ろのある点まで継続し、最終プレストップフ
ェルト(18)のシート接触段階はローラー(63)とプレ
ス(59)との間のある点からプレス(59)の後ろのある
点まで継続する。
更にその他の機器、例えば各種プレス、ローラー、シ
ャワー装置、ガイド、真空機器及び張力調整装置を、該
フェルト系10に取り付けられることは明らかである。特
にフェルト自体から水分をプレスして除く絞りプレス
(wringer press)を装備することができる。更に図示
されている装置の幾つか、例えばプレス(58)及び最終
プレストップフェルト(18)はフェルト系から除くこと
もできる。フェルト系が、使用するフェルトの数、及び
フェルト循環系の設計で広範囲に変化させ得ることは、
本技術分野の通常の熟達者にとっては更に明白なことで
ある。
フェルト系は又、長網製紙装置(Fourdrinier wire f
ormer)を使用しない製紙法でも使用される。このよう
な系の一つは特に厚いシート物質を製造するのに特に有
用であり、バット製紙機を使用する。バット製紙系の初
期段階を図2に示した。同系(70)は、一連の円筒金網
(即ちバット)、例えば(72)及び(73)からなり、こ
れらは回転して、円筒部分がパルプスラリーと接触し、
更に回転して、紙のウエブ層がボトムクウチフェルト
(75)に析出する。ボトムクウチフェルト(75)の他
に、系(70)は、第1トップクウチフェルト(76)及び
第2トップクウチフェルト(77)を含んでいる。クウチ
ローラー(78)及び(79)が備えられシート状物質をバ
ット(72)及び(73)からそれぞれボトムクウチフェル
ト(75)に移し変える。ボトムクウチフェルト(75)は
クウチローラー(78)及び(79)、ローラー(80)、サ
クションドラム(81)及びプレスローラー(83)、(8
4)、(85)及び(86)の回りを廻るように示されてい
る。第1トップクウチフェルトは、ローラー(88)、
(89)及び(90)、そしてサクションドラムクウチロー
ラー(91)の回りを廻るように示されており、そして第
2トップクウチフェルトは、プレスローラー(93)、
(94)、(95)及び(96)そしてローラー(97)、(9
8)、(99)及び(100)の回りを廻るように示されてい
る。ボトムクウチフェルト(75)と第1トップクウチフ
ェルト(76)とはサクションドラム(81)とサクション
ドラムクウチローラー(91)の間を通過し、フェルト及
び紙繊維ウエブから水が真空で吸引除去される。ボトム
クウチフェルト(75)と第2トップクウチフェルト(7
7)はプレスローラー(83)と(93)との間、プレスロ
ーラー(84)と(94)との間、プレスローラー(85)と
(95)との間、そしてプレスローラー(86)と(96)と
の間を通過する。プレス(103)はプレスローラー(8
3)と(93)とからなり、プレス(104)はローラー(8
4)と(94)とからなり、プレス(105)はローラー(8
5)と(95)とからなり、そしてプレス(106)はプレス
ローラー(86)と(96)とからなる。
ボトムクウチフェルト(75)、第1トップクウチフェ
ルト(76)及び第2トップクウチフェルト(77)を洗浄
するためのシャワー装置はそれぞれ(107)、(108)及
び(109)に示されている。
図2に示したフェルト装置の操作中、バット(72)及
び(73)から分離されたシート状物質は、サクションド
ラムの上のボトムクウチフェルト上を走行し、ボトムク
ウチフェルト及び第2トップクウチフェルト(77)の間
で、プレス(103)、(104)、(105)及び(106)それ
ぞれによってプレスされる。それからシート状物質はク
ウチフェルト(75)及び(77)から離され、図1に示し
たフェルト系(10)のように、後続の加工装置に送られ
る。図2に示した系では、ボトムクウチフェルト(75)
のシート接触段階はバット(72)からプレスローラー
(86)の直後迄継続し、第1トップクウチフェルトのシ
ート接触段階はサクションドラムクウチローラーであ
り、そして第2トップクウチフェルトのシート接触段階
は略ローラー(100)からプレスローラー(96)の直後
までである。フェルト系(70)に更に機器、例えばバッ
ト、プレス、ローラー、シャワー装置、ガイド、真空装
置及び張力調整装置を装備できるのは明白である。更に
図に示してある機器の幾つかを除去することも可能であ
る。使用するフェルト装置の数、及びフェルト循環系の
設計を色々と変更できることは、当技術分野の通常の熟
達者にとっては全く明らかなことである。
図1及び図2で説明した系のフェルト装置(12)、
(14)、(16)、(18)、(75)、(76)及び(77)の
各は、本発明に従って、適当なカチオン性ポリマーと表
面活性剤との水溶液を、その復帰段階(即ちフェルトが
シート状物質との接触から離れる点から、再びシート状
物質と接触する点まで)のいずれかの場所で、フェルト
に塗布して連続的に処理することができる。好ましく
は、溶液は復帰段階の早い時点でフェルトに散布され、
付着物質をシート状物質からフェルトに移行させて迅速
に処理することができる。しかし、フェルト系の設計に
よっては処理場所がしばしば制限を受ける。それ故、図
1及び2の(50)、(51)、(52)、(53)、(10
7)、(108)及び(109)に示したようなシャワー装置
が、処理目的に使用することができる。使用溶液が、連
続処理で必要な濃度よりも、その濃度が高い場合は、塗
布を中断し、必要に応じて再開することができる。例え
ば、(50)、(51)、(52)、(53)、(107)、(10
8)及び(109)に示したようなシャワー装置を使用して
溶液を塗布する場合は、フェルト系の必要性に従って装
置を間欠的に動かし、そして停止させれば良い。フェル
ト以外の装置もそれぞれの工程操作に合う方法で同様に
処理することができる。
典型的な製紙法、特にかなりの量の再循環繊維を使用
する製紙では、カチオン性ポリマーを、連続処理が採用
される場合は、一般に少なくとも約0.002g/m2フェルト
/分(以下g/m2−minの単位で示す)、好ましくは0.01g
/m2−minまたはそれ以上の割合で、塗布を間欠的に行う
場合は、塗布期間の間に約0.02g/m2−minまたはそれ以
上を塗布する。好ましくは0.5g/m2−min以下の塗布量が
用いられ、フェルト詰まりの可能性を最小にする。この
ようにして、フェルト幅が2ないし7m、長さ10ないし40
mの、標準的な製紙機で塗布量の割合は、普通約ポリマ
ー0.02ないし20g/m2−minであり、更に普通には約0.05
ないし125g/m2−minである。一つのテクニックとして、
最初に1g/m2−min以上で塗布し、フェルトを調整するま
で塗布しない。フェルトの調整が完了したり、維持用ポ
リマー塗布量の割合を低下させることができるし、ある
いは上述したように、周期的に塗布を中断しても良い。
表面活性剤はフェルトに、塗布したポリマーから誘導さ
れる析出物の蓄積を防止するのに効果的な割合で塗布さ
れ、フェルトの細孔が目詰まりを抑えることが重要であ
る。従って表面活性剤のポリマーに対する重量比は一般
に50:1ないし1:50に保たれる。好ましくはポリマーから
誘導される析出物の蓄積を防止し、そしてパルプに付随
した少量の汚染物質及び油状物から保護するために、十
分な量の表面活性剤を提供するために、表面活性剤のポ
リマーに対する重量比は約1:1またはそれ以上にし、そ
して過剰量の表面活性剤を使用しないように、表面活性
剤のポリマーに対する重量比は好ましくは、約10:1また
はそれ以下にする。最も好ましくは、両者の比は約1:1
である。いずれの場合も、表面活性剤を少なくとも約1p
pmの濃度で使用することが好ましい。その他の機器、例
えば金網、網、濾過機、ローラー及び吸引ボックス、及
び金属、花岡岩、ゴム、及びセラミックスも又本発明に
従って有利に処理することができる。しかしながら、本
発明は、それに実質的にポリマーから誘導される析出物
が好ましくない程蓄積し易い水吸引孔(即ち比較的細か
い孔)を有したフェルト及び同様な装置構成部品を処理
するのに特に有用であり、それとは対照的なその他の機
器、例えば金属及びプラスチック性網では、水を透過排
出する比較的大きな孔を有しており、析出物の蓄積が望
ましくない問題を起こすほどの量になるとは考えられな
い。
いかなる場合でも、究極的にフェルトその他の製紙装
置に塗布する水溶液中のカチオン性ポリマーの濃度は、
少なくとも約0.0002重量%であるべきである。好ましく
はポリマーの均一分布を良くするために、本発明のフェ
ルトシャワー装置系によるフェルトの連続処理は、カチ
オン性ポリマーが約0.0002重量%ないし約0.02重量%含
んでいるシャワー用水溶液を使用して実施する。
本発明の実際は下記実施例から更に明らかになろう、
ただし本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例 I 本実施例の試験は長網式(Fourdrinier wire forme
r)製紙機で実施した。同製紙機は、図1に示したトッ
ププレスフェルト(12)、ボトムプレスフェルト(1
4)、最終トッププレスフェルト(18)、そして最終ボ
トムプレスフェルト(16)とそれぞれ相似した、第1ト
ッププレスフェルト、第1ボトムプレスフェルト、第2
トッププレスフェルト、及び第2ボトムプレスフェルト
を備えている。それぞれのフェルト装置はシャワー装置
を備えている。第1プレスフェルトは、図1に示した装
置(64)と略似たような位置にある長網からシート状物
を受け取り、約20%の2次(再循環)繊維と約80%の広
葉樹の新しい繊維を含む原質から段ボール材料を製造し
た。金網上で形成されたシート状物は金網から離れて、
図1中のプレス(57)に幾分似た第1プレスに向かい、
そこで第1トッププレスと第1ボトムプレムの間でプレ
スされる。シートは順次第1プレスフェルトから離れ
て、図1中のプレス(59)に似た第2プレスに向かい、
そこで第2トッププレスフェルトと第2ボトムプレスフ
ェルトとの間でプレスされる。製紙機には以前に既にプ
レスフェルト上に、特に第2トッププレスフェルト上に
析出物が蓄積していた。析出物は、パルプ及び再循環物
質からのピッチ及び付着物質出あり、フェルトに接触す
る繊維ウエブから出てくる。シートが第2プレスで損傷
するのが以前からの問題で、8時間交替に1回の頻度で
起こった。周期的にシャットダウンすることが必要で、
それによってシートの損傷を減らした。第2トッププレ
スフェルトは幅約20フィート長さ61.5フィート(即ち第
2トッププレスフェルトの処理面積は約114.3m2)であ
った。
第2トッププレスフェルトは本発明に従って、図1中
のシャワー装置(53)幾分似た位置にある既存の高圧シ
ャワー装置のシャワー水に、約7.5重量%の、上記したC
12、C14及びC16n−アルキル置換基を含むアルキルジメ
チルベンジルアンモニウムクロリド混合物と、約7.5重
量%の、分子量が約20,000で、ジメチルアミンとエピク
ロロヒドリンから誘導されたポリマーと、そして約85重
量%の溶剤(主として水と少量の偶然混入する物質、例
えば表面活性剤及び/又はポリマーの市販品を混合する
時に混入するエタノール)を含む試験製品を混合して処
理する。初期処理量は、各成分約0.06g/min/m2で、その
量は4時間後に約0.02ないし0.03g/min/m2に減らした。
処理効力は、Huyck & Smith多孔度試験器及び第2プ
レス部で起こる破損数を測定して評価した。フェルトの
多孔度はシートからの吸水力の目安と考えた。多孔度の
高い(即ち開放細孔が多い)フェルトがシート脱水に望
ましいと考えられた。
第2トッププレスフェルトの相対多孔度を21日間の試
験中Huyck & Smith法を用いて測定した。同法は細孔が
無いか、又は詰まっているフェルトに対して100%の高
い値を、より多孔質であるフェルトに対して低い%を与
える(H.S.数)。第2トッププレスフェルトのH.S.数
は、試験の初めの数日は約35%に維持された。処理製品
の供給は24時間以上中断した。H.S.数が約50%に上昇す
るのが観察され、これは処理を中断した為であった。フ
ェルトを洗浄し、試験を再開した。処理再開後、H.S.数
は約45%に減少し、その値が数日間維持された。各処理
成分の供給量が、ポンプの不調で約半分に低下し、H.S.
数が53%に上昇するのが観察された。供給量を以前の水
準に戻した所H.S.数は試験期間中約53%に維持された。
試験中多孔度を測定したところ、本発明に従ってポリ
マー及び表面活性剤を塗布した場合は、フェルトの多孔
度が維持できることが示された。供給を中断すると、フ
ェルト詰まりが約15ないし40%増加した。更に第2トッ
ププレスフェルトが引き起こしたシート損傷が30日間の
試験全期間中起こらなかった。従って、本発明に従って
行う処理によって、第2プレスでの析出物によるシート
損傷、及び装置のシャットダウンは防止でき、処理によ
って処理したフェルト上への付着物質の蓄積は防止さ
れ、そしてフェルトの繊維による目詰まりが大きく減少
されると結論された。
実施例 II 本実施例の試験はバット式(vat former type)製紙
機で行った。同製紙機は、図2に示したボトムクウチフ
ェルト(75)、第1トップクウチフェルト(76)、及び
第2トップクウチフェルト(77)にそれぞれやや似てい
る第1ボトムフェルト、サクショントラムクウチフェル
ト、及び第1トップフェルトを備えている。同機は又、
図1に示したトッププレスフェルト(12)、ボトムプレ
スフェルト(14)、及び最終ボトムプレスフェルト(1
6)とそれぞれやや似ている第2トップフェルト、第2
ボトムフェルト及び最終フェルトを装備している(即
ち、最終トッププレスフェルトに相当するフェルトは無
い)。各フェルト装置は洗浄用シャワー装置を装備して
いる。同製紙機は7個の円筒状金網(即ち、バット)を
備えており、それらが、図2に示した2個のバット(7
2)及び(73)と似たような配列で並んでおり、100%再
循環原料からボード類(例えばわらボード、チュウブ原
料、チップボード及びチップボード仕切り物)を製造す
る。
円筒状金網上で形成された紙ウエブは、同円筒状金網
から離れて第1ボトムフェルトの下側に付着する。第1
ボトムフェルト上で、シートは第1ボトムフェルトとサ
クションドラムクウチフェルトとの間でプレスされ、次
いで第1ボトムフェルトと第1トップフェルトとの間の
約4個の他のプレスの間を通過する。シートは第1ボト
ムフェルトから離れて、図1に示したプレス(57)にや
や似た第2プレスに向かい、そこで第2トップフェルト
と第2ボトムフェルトとの間でプレスされる。シートは
第2プレスフェルトから離れて最終フェルトに向かい、
そこで再び、図1に示したプレス(59)にやや似たプレ
スで、フェルトの付いていないトッププレスローラーを
使用してプレスする。
本発明のカチオン性ポリマーとカチオン性表面活性剤
との組み合わせを試験する前に、第1ボトムフェルト、
サクションドラムクウチフェルト、第1トップフェル
ト、及び第2トップフェルトを、従来法で、上記したC
12、C14及びC16n−アルキル置換基を含むアルキルジメ
チルベンジルアンモニウムクロリド混合物で、図1及び
図2にそれぞれ示してあるシャワー装置(107)、(10
8)(109)及び(50)と略同じ位置にあるシャワー装置
を使用して前処理した。本試験では、約7.5重量%のア
ルキルジメチルベンジルアンモニウムクロリド混合物
と、約7.5重量%の、分子量が約20,000で、ジメチルア
ミンとエピクロロヒドリンから誘導されたポリマーと、
そして約85重量%の溶剤を含む試験製品(即ち実施例I
で使用した製品と同じ)を水で希釈して、表面活性剤と
ポリマーの濃度がそれぞれ約2.6ppmになるようにし、同
時に4個のフェルトに塗布した。初期塗布期間中にポリ
マーを添加した結果フェルトに目詰まりが無いことが示
されてから、表面活性剤とポリマーの濃度をそれぞれ50
%上げた(即ち約4ppmの水準にした)。試験の残りの期
間は、この水準で処理を続けた。各成分は各フェルト
に、試験の初期は約1.5g/分の割合で、その後の期間は
約2.25g/分の割合で、塗布した。第1ボトムフェルト、
サクションドラムクウチフェルト、第1トップフェルト
及び第2トップフェルトの幅は全て、約7.75フィート、
長さはそれぞれ約104フィート、66フィート及び42フィ
ート(即ち処理面積はそれぞれ、74.9m2、44.7m2、47.5
m2そして30.3m2)であった。
試験中、真空法によって相対多孔度(例えばインチH
g)を、処理したフェルトについて、幅を横断する方向
で測定し、同時に処理してない第2ボトムフェルトにつ
いても幅の横断方向で測定した。真空下で大きく多孔度
が増加するのはフェルトが劣化したことを表している。
結果は表IないしVに示した。
表IからV迄から、カチオン性ポリマーを、本発明に
従って製紙機用フェルトに塗布することにより、同フェ
ルトを目詰まりさせたり、その多孔度を損なったりする
ことは無いことが明白である。プレス負荷(即ち製紙機
中の6個のプレスのプレスローラーで圧力をかける)試
験期間中変わらず、真空圧力(即ちフェルトから液体を
除くために吸引する)を、第1ボトムフェルト、サクシ
ョンドラムクウチフェルト、第1トップフェルト、第2
トップフェルト及び第2ボトムフェルト中の13点で測定
したが、これも変わらなかった。シートの各種特性も試
験中測定し、それを表VIに要約した。
紙原質のpHを約6に保ち、バット温度は約38℃であっ
た。原質の凋度は、バット1と7で約0.37%、バット
2、3、4、5及び6で約0.40%であった。紙の品位は
試験中変わらなかった。最適含水量は約5%と考えら
れ、最適カリパーは約800と考えられた。
表VIから、処理中快適なシート含水量が維持され、本
発明によってフェルトを調整している間及びその後も高
速運転が維持できたことが明白に示されている。
実施例 III 本実施例の試験は、1個のピックアップ(供給)フェ
ルトを持った長網、一連のプレス及びフェルトを装備
し、ヤンキー乾燥機(Yankee Drier)へ連なる製紙機で
実施した。同製紙機は通常かなりの部分(即ち約40%か
ら100%)を脱インクした再循環パルプから構成する原
料を加工する。紙原質は典型的にはpH6.0−6.5、温度約
40℃に保たれ、装置の生産速度は約50トン/日である。
試験の前は、フェルトは1日に15回あるいはそれ以下
有機溶剤及び/又は有機溶剤と洗剤との混合物で洗浄す
る必要があった。1回の洗浄当たり約5ガロン(即ち1
日当たり約75ガロン)の溶剤が使用された。溶媒洗浄は
操業中、紙質をみて必要なときに行った。かなりの量の
紙がその紙質が悪いために販売できなかった。脱インク
再循環パルプは、比較的低コストで、大量に使用するの
が望ましいが、加工操業性の問題が起こって紙に欠点が
出るそして/又は破損が生ずる結果になる可能性があっ
た。実際問題として脱インクパルプの使用可能割合は、
最大約60%が限界であった。
試験に先立って、ピックアップフェルトを新しいもの
に取り替えた。その幅は約2.7メートル、長さが16.2メ
ートルであった。2個の潤滑用シャワー装置をピックア
ップフェルトに装備した。この種のフェルトは約50日間
の保存寿命を示した。1個の新しい低圧ファン付きシャ
ワー装置を、本試験のために、同フェルトのシート側
に、サクションボックスの約3フィート手前に装備し
た。シャワー装置は淡水を使用し、13個のノズルを有し
て、それぞれ2U.S.ガロン/分の割合で噴射した。
試験では、約7.5重量%のアルキルジメチルベンジル
アンモニウムクロリド混合物、約7.5重量%の、分子量
が約20,000で、ジメチルアミンとエピクロロヒドリンか
ら誘導されたポリマー、そして約85重量%の溶剤を含む
試験製品(即ち実施例I及びIIで使用した製品と同じ)
を新設低圧シャワー用淡水で希釈して、表面活性剤とポ
リマーの濃度がそれぞれ約34ppmになるようにし、表面
活性剤及びポリマーがそれぞれ0.09g/m2−minになるよ
うに塗布した。
この製紙機では、試験開始してから数時間はフェルト
の多孔度は測定しなかったが、フェルトの溶媒洗浄頻度
を減らすことができたことは明白である。更に、原料中
の脱インクパルプの含量を100%に増やした。溶媒洗浄
頻度は5日の間、1日当たり5ないし12回に減少し、洗
浄1回当たりに必要な溶媒量は約3ガロンに減少し、1
日当たりの溶媒使用量は約半分に減少した(即ち1日当
たり約36ガロン以下になった)。
次いで、低圧シャワー装置をサクションボックス後方
の新しい位置に移した。溶媒洗浄頻度は更に1日当たり
3回に低下した。この新しいシャワー装置は一つの改良
を示していると考えられる。
更に、原料を60%脱インクパルプ/40%新原料に変え
た。この品種で溶媒洗浄頻度は1日約1回に低下した。
要約すれば、約18日間続けたこの予備試験からでも、
ここに記載されている本発明に従ってフェルトを処理す
ることにより、高含量の脱インクパルプを含む原料の使
用を、受け入れがたい操業上の問題も無く容易にし、効
率的な生産に必要な溶媒洗浄の回数、及び洗浄に使用す
る溶媒の量の減少を可能にし、そして粗悪製品を減らし
て、大きなコスト逓減に連なっていることは明白であ
る。
実施例には本発明の種々の実施態様を記載した。その
他の実施態様は、ここに示した明細書又は実施例を考慮
すれば、当技術分野の熟達者にとって明らかである。本
発明の新規な概念の精神及び範囲から逸脱すること無
く、更に改良法及び変法が可能であると理解されたい。
更に本発明はここで説明した特定の配合及び実施例に限
らず、特許請求の範囲に入る改質形も含まれるものと理
解されたい。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明によって処理できる製紙機のフェルト
装置の図式的な側面図である。 第2図は、本発明によって処理できる製紙機を形成する
バット中のフェルト装置の図式的な側面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 スチユアート・エヌ・ポール カナダ国オンタリオ・ミシソーガ・フア ルガーウツドドライブ 1150 (56)参考文献 特開 昭63−264993(JP,A) 特開 昭62−223394(JP,A) 特開 平2−118196(JP,A)

Claims (29)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パルプスラリーをシートに加工する際に使
    用する製紙機フェルト又は製紙機のその他の装置部品
    に、 (a) エピハロヒドリンと、ジエチルアミン、ジメチ
    ルアミン及びメチルエチルアミンからなる群から選ばれ
    た少なくとも1種の化合物とを反応させて誘導されたカ
    チオン性ポリマーを少なくとも2ppm含む水溶液、 及び (b) 水溶性である非イオン及びカチオン表面活性剤
    からなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物を含む
    水溶液の該カチオン性ポリマーから誘導される析出物の
    蓄積を防止するのに有効な量、 を製紙工程の復帰段階で同時に適用するか、又は製紙工
    程の少くとも復帰段階で両者が共存しうるように別々に
    適用することを特徴とするパルプスラリーをシートに加
    工する際に使用する製紙機フェルト又は製紙機のその他
    の装置部品への粘着物の析出防止法。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項において、該カチオ
    ン性ポリマーがエピクロロヒドリンとジメチルアミンと
    の反応により製造されることを特徴とする析出防止法。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第1項において、該カチオ
    ン性ポリマーがエピクロロヒドリンとジエチルアミンと
    の反応により製造されることを特徴とする析出防止法。
  4. 【請求項4】特許請求の範囲第1項において、該カチオ
    ン性ポリマーの水溶液中の濃度が0.0002ないし0.02重量
    %であり、そしてフェルトに適用する表面活性剤対フェ
    ルトに適用する該ポリマーとの重量比が50:1ないし1:50
    であることを特徴とする析出防止法。
  5. 【請求項5】特許請求の範囲第1項において、該表面活
    性剤とカチオン性ポリマーとが同一水溶液中、50:1ない
    し1:50の重量比で、製紙工程復帰段階で製紙機フェルト
    に適用されることを特徴とする、シート接触段階と復帰
    段階との間を巡回する製紙機フェルトへの析出物形成防
    止法。
  6. 【請求項6】特許請求の範囲第1項において、該水溶液
    が実質的にアニオン性高分子を含まないことを特徴とす
    る析出物形成防止法。
  7. 【請求項7】特許請求の範囲第1項において、該カチオ
    ン性ポリマーが少なくとも0.002g/m2フエルト/分の割
    合で適用されることを特徴とする析出物形成防止法。
  8. 【請求項8】特許請求の範囲第1項において、バット抄
    紙機のバットからシート材料を受け取るフェルト上に析
    出が起こることを防止することを特徴とする析出物形成
    防止法。
  9. 【請求項9】特許請求の範囲第1項において、長網式
    (Fourdrinier wire)抄紙機の金網からシート材料を受
    け取るフェルト上への析出物を防止することを特徴とす
    る析出物形成防止法。
  10. 【請求項10】特許請求の範囲第1項において、該フェ
    ルトを該水溶液で連続的に処理することを特徴とする析
    出物形成防止法。
  11. 【請求項11】特許請求の範囲第1項において、該フェ
    ルトの該水溶液での処理を間欠的に実施することを特徴
    とする析出物形成防止法。
  12. 【請求項12】特許請求の範囲第1項において、製紙用
    パルプ繊維の少なくとも10%が再循環材料から得られる
    ことを特徴とする析出防止法。
  13. 【請求項13】特許請求の範囲第1項において、製紙用
    パルプ繊維の100%が再循環材料から得られることを特
    徴とする析出防止法。
  14. 【請求項14】特許請求の範囲第1項において、製紙用
    パルプスラリーが、実質的に2重量%あるいはそれ以上
    の樹脂を含む松材から得られることを特徴とする析出防
    止法。
  15. 【請求項15】特許請求の範囲第1項において、表面活
    性材を含む水溶液が少なくとも1ppmの表面活性剤を含む
    ことを特徴とする析出防止法。
  16. 【請求項16】特許請求の第1項において、適用される
    表面活性剤が、分子量が200ないし800であり、そして下
    記の一般式 式中 Rは互いに独立に、水素、ポリエチレンオキシド基、ポ
    リプロピレンオキシド基、1ないし22個の炭素原子を有
    するアルキル基、アリール基、及びアラルキル基からな
    る群から選ばれ、該R基の少なくとも1個が少なくとも
    8個の炭素原子を有するアルキルであり、そして X-がアニオン又はn−価アニオンの1/nを示す、 を有する表面活性剤から選ばれることを特徴とする析出
    防止法。
  17. 【請求項17】特許請求の範囲第16項において、該表面
    活性剤のR基の少なくとも1個が12ないし16個の炭素原
    子を有するn−アルキル基であることを特徴とする析出
    防止法。
  18. 【請求項18】特許請求の範囲第16項において、該表面
    活性剤のR基の2個がメチル及びエチルから選ばれ、そ
    して1個のR基が から選ばれることを特徴とする析出防止法。
  19. 【請求項19】特許請求の範囲第16項において、表面活
    性剤はアルキルジメチルアンモニウムクロライド又はア
    ルキルジメチルアンモニウムクロライドの混合物である
    ことを特徴とする析出防止法。
  20. 【請求項20】製紙工程のシート接触段階と復帰段階と
    の間を循環し、パルプスラリーをシートに加工するのに
    使用する製紙機フェルトを処理して、フェルト上に粘着
    疎水性物質の析出を防止する方法において、同方法が該
    復帰段階において、フエルトに、 (i) 分子量が10,000ないし300,000であるエピハロ
    ヒドリンとジエチルアミン、ジメチルアミン、及びメチ
    ルエチルアミンからなる群から選ばれた少なくとも1種
    の化合物とを反応させて誘導されたカチオン性ポリマー
    を少なくとも2ppm含み、そして (ii) 分子量が200ないし800で、下記一般式 式中 Rは互いに独立に、水素、ポリエチレンオキシド基、ポ
    リプロピレンオキシド基、1ないし22個の炭素原子を有
    するアルキル基、アリール基、及びアラルキル基からな
    る群から選ばれ、該R基の少なくとも1個が少なくとも
    8個の炭素原子を有するアルキルであり、そして X-がアニオン又はn−価アニオンの1/nを示す、 を有する水溶性表面活性剤を含む水溶液を適用すること
    からなり、該カチオン性ポリマーを0.002ないし0.5g/m2
    フェルト/分の割合で、カチオン性ポリマーと表面活性
    剤とが疎水性物質に作用し、同物質がフェルトに付着し
    ようとする傾向を実質的に失わせるように適用すること
    を特徴とする製紙機フェルトの処理法。
  21. 【請求項21】系中、繊維の少なくとも10%が再循環繊
    維であり、製紙機フェルトがシート接触段階と復帰段階
    との間を循環し、アニオン性高分子及び粘着性物質を含
    むパルプスラリーをシートに加工するために使用される
    製紙系で、製紙機フェルト上に粘着性物質の析出を防止
    する方法において、同方法が、該フェルトが復帰段階に
    ある間に、該フェルトを、実質的にアニオン性高分子を
    含まず、そして (i) 少なくとも2ppmの、分子量が10,000ないし3,00
    0,000であるエピハロヒドリンとジエチルアミン、ジメ
    チルアミン、及びメチルエチルアミンからなる群から選
    ばれた少なくとも1種の化合物とを反応させて誘導され
    たカチオン性ポリマーと、 (ii) 分子量が200ないし800であり、そして下記一般
    式中 Rは互いに独立に、水素、ポリエチレンオキシド基、ポ
    リプロピレンオキシド基、1ないし22個の炭素原子を有
    するアルキル基、アリール基、及びアラルキル基からな
    る群から選ばれ、該R基の少なくとも1個が少なくとも
    8個の炭素原子を有するアルキルであり、そして X-がアニオン又はn−価アニオンの1/nを示す、 を有する水溶性表面活性剤を含む水溶液と接触させるこ
    とからなり、該表面活性剤が、該カチオン性ポリマーか
    ら誘導される析出物の蓄積を抑制する効果量でフェルト
    に適用され、そして該カチオン性ポリマーと表面活性剤
    とが10:1ないし1:1表面活性剤対ポリマーの重量比で適
    用され、アニオン性高分子及び粘着性物質と相互作用し
    てフェルトから容易に除去できる生成物を形成すること
    を特徴とする粘着性物質析出防止法。
  22. 【請求項22】製紙機フェルト等上への粘着性物質の析
    出を防止する組成物において、 (a) エピハロヒドリンとジエチルアミン、ジメチル
    アミン、及びメチルエチルアミンからなる群から選ばれ
    た少なくとも1種の化合物とを反応させて誘導されたカ
    チオン性ポリマーと、そして (b) 分子量が200ないし800であり、そして下記一般
    式中 Rは互いに独立に、水素、ポリエチレンオキシド基、ポ
    リプロピレンオキシド基、1ないし22個の炭素原子を有
    するアルキル基、アリール基、及びアラルキル基からな
    る群から選ばれ、該R基の少なくとも1個が少なくとも
    8個の炭素原子を有するアルキルであり、そして X-がアニオン又はn−価アニオンの1/nを示す、 を有する水溶性表面活性剤とからなり、表面活性剤対カ
    チオン性ポリマーの重量比が50:1ないし1:1であること
    を特徴とする組成物。
  23. 【請求項23】特許請求の範囲第22項において、カチオ
    ン性ポリマーの分子量が10,000ないし3,000,000である
    ことを特徴とする組成物。
  24. 【請求項24】特許請求の範囲第22項において、該表面
    活性剤のR基の少なくとも1個が12ないし16個の炭素原
    子を含むn−アルキル基であることを特徴とする組成
    物。
  25. 【請求項25】特許請求の範囲第22項において、該表面
    活性剤のR基の2個がメチル及びエチルから選ばれ、そ
    してR基の1個が基、 及び から選ばれることを特徴とする組成物。
  26. 【請求項26】特許請求の範囲第22項において、該表面
    活性剤がアルキルジメチルアンモニウムクロリド、又は
    アルキルジメチルアンモニウムクロリドの混合物である
    ことを特徴とする組成物。
  27. 【請求項27】特許請求の範囲第22項において、該組成
    物が該ポリマー及び該表面活性剤を合計で、5ないし50
    重量%含む水溶液であることを特徴とする組成物。
  28. 【請求項28】特許請求の範囲第22項において、該表面
    活性剤対該カチオン性ポリマーの重量比が10:1ないし1:
    1であることを特徴とする組成物。
  29. 【請求項29】特許請求の範囲第22項において、該表面
    活性剤対該カチオン性ポリマーの重量比が1.1:1又はそ
    れ以上であることを特徴とする組成物。
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