JP2618022B2 - 複合カレンダーロール - Google Patents

複合カレンダーロール

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JP2618022B2
JP2618022B2 JP24886988A JP24886988A JP2618022B2 JP 2618022 B2 JP2618022 B2 JP 2618022B2 JP 24886988 A JP24886988 A JP 24886988A JP 24886988 A JP24886988 A JP 24886988A JP 2618022 B2 JP2618022 B2 JP 2618022B2
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義弘 中川
隆 橋本
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    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28FDETAILS OF HEAT-EXCHANGE AND HEAT-TRANSFER APPARATUS, OF GENERAL APPLICATION
    • F28F5/00Elements specially adapted for movement
    • F28F5/02Rotary drums or rollers
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21BROLLING OF METAL
    • B21B27/00Rolls, roll alloys or roll fabrication; Lubricating, cooling or heating rolls while in use
    • B21B27/06Lubricating, cooling or heating rolls
    • B21B27/08Lubricating, cooling or heating rolls internally

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、製紙工程中のカレンダー機に使用される複
合カレンダーロールに関するものである。
(従来の技術) 製紙工程中のカレンダー工程は、製品の最終的な品質
を決定する重要な箇所である。これに使用されるカレン
ダーロールは、一般にチルドロールが用いられ、従来常
温で使用されてきた。
しかし、カレンダーロールを加温すれば、紙の平滑度
や光沢などが上昇し、紙強度が向上できるなどの効果が
期待できる。そこで、ロール内部に熱媒を通して加熱す
ることができるカレンダーロールが使用されるに及んで
いる。
第5図はこのような加熱ロールのひとつを示してお
り、ロール40の軸心に小口径の貫通孔41を穿設し、孔の
一端側から他端側に向って蒸気などの熱媒を送給するこ
とにより、チルドロールを加熱するものである。
第6図は他の加熱ロールの例を示しており、ロール42
胴部外周域に、放射状に多数の熱媒送給孔43が、ロール
軸心方向に沿って開設されている。ロール軸部には、軸
心方向に沿って熱媒給排孔45が開設されている。前記送
給孔43はその両端が閉塞されると共に、閉塞部近傍位置
で給排孔45に連通している。給排孔45は一端が閉塞さ
れ、他端に熱媒供給管46が同心状に配設され、該供給管
46はスペーサー47を介して給排孔45内に支持されてい
る。図中矢印は熱媒の流れる経路を示している。
(発明が解決しようとする課題) 以上のような従来のカレンダーロールには下記のよう
な問題点がある。
すなわち、第5図の場合には、チルドロール軸心の貫
通孔41からロール表面までの距離が長いので、加熱の効
果が十分でない。またチルドロール内部の熱伝導が不均
一になり易く、ロール表面の温度分布が不均一になる。
一方、第6図の場合には、熱媒送給孔43、熱媒給排孔
45や両者の連通孔44など熱媒の流路を形成するために多
数の穿孔加工が必要となる。特に送給孔43や連通孔44は
細長い孔加工を要し、加工困難なため製造コストが高く
なる。
また、熱媒が胴部外周域に形成された熱媒送給孔を、
胴部の一端側から他端側に流れるので、ロール表面の温
度分布を均一にすることが困難である。特に使用中に紙
と接触して熱が奪われやすいロール胴部外周面の中央部
付近の温度が低下し易いという欠点がある。
本発明は上述の問題点に鑑みてなされたもので、加工
が容易で、ロール胴部表面を均一に加熱でき、特に胴部
中央部付近の温度を一定に制御することができる複合カ
レンダーロールを提供することを目的としている。
(課題を解決するための手段) 上記の目的を達成するためになされた本発明は、耐摩
耗材で形成された円筒状の外層部材1に、強靭材で形成
されかつ胴部外周面に熱媒送給用溝が凹設された軸部材
2が、嵌合されると共に拡散接合された複合カレンダー
ロールであって、 前記熱媒送給用溝は胴部中央部から胴部の一端に向う
第1熱媒送給用溝3と胴部中央部から胴部の他端に向う
第2熱媒送給用溝4とから形成され、前記第1熱媒送給
用溝3と第2熱媒送給用溝4の胴部外周面の開口が前記
外層部材1内周面12によって閉塞されて第1および第2
熱媒送給用流路5,6が形成されており、該第1および第
2熱媒送給用流路5,6は胴部中央部において軸部材2に
設けられた熱媒導入路7,8に連通し、一方胴部端部にお
いて軸部材2に設けられた第1および第2排出路9,10に
各々連通していることを発明の構成とする。
(作 用) 第1および第2熱媒送給用溝3,4は、軸部材2の胴部
外周面に形成されるので、加工が極めて簡単である。
胴部外周面に第1および第2熱媒送給用溝3,4を形成
した軸部材2を、円筒状の外層部材1に嵌合して、拡散
接合するので、胴部外周面の各溝3,4の開口が外層部材
1内周面12によって閉塞され、外層部内周面に沿って第
1および第2熱媒送給用流路5,6が容易に形成される。
該第1および第2熱媒送給用流路5,6は、胴部中央か
ら胴部の一端および他端に向ってそれぞれ形成され、か
つ第1および第2熱媒送給用流路5,6は、胴部中央部に
おいて軸部材2に設けられた熱媒導入路7,8に連通され
ているので、該流路5,6に熱媒を胴部中央部から流すこ
とによって、被カレンダー材によって抜熱され易い胴部
中央部に温度低下のない熱媒を供給することができ、中
央部における温度低下を補填してロール表面を均一に加
熱できる。
(実施例) 本発明の実施例について図面を参照して説明する。
第1図は本発明の第1実施例に係る複合カレンダーロ
ールの構造を示す。図中矢印は熱媒の流れる方向を示し
ている。また第2図は第1図のロールにおいて、熱媒の
流れる経路を略示しており、図中実線は熱媒の流れる経
路を、矢印は流れる方向を示している。
本実施例のロールは、外層部材1に軸部材2が嵌合さ
れると共に、軸部材2の胴部外周面と外層部材1の内周
面とが熱間等方加圧処理によって拡散接合されている。
前記外層部材1は、チルド鋳鉄や高クロム鋳鉄などの
耐摩耗材を適宜選択使用することができる。通常、遠心
力鋳造法によって鋳造後、機械加工したものを用いる。
一方軸部材2は、機械構造用炭素鋼や構造用合金鋼など
の強靭材から適宜選択し、機械加工したものを用いるこ
とができる。
前記軸部材2の胴部外周面には、胴部の一端から他端
に至る1条のらせん状溝が凹設されている。該溝は、胴
部中央部に設けられた閉塞部分(第2図中に点線で示
す。)によって、左右各部に区分され、胴部中央から胴
部の一端に向う第1熱媒送給用溝3(以下「第1溝」と
称す。)と、第1溝3と連通することなく胴部の他端に
向う第2熱媒送給用溝4(以下「第2溝」と称す。)と
が形成されている。
前記第1および第2溝3,4の胴部外周面の開口が、前
記外層部材1の内周面12によって閉塞されて、第1熱媒
送給用流路5(以下「第1流路」と称す。)および第2
熱媒送給用流路6(以下「第2流路」と称す。)が形成
されている。
前記軸部材2の一端側には軸心に沿って熱媒給排孔13
が穿設されており、該給排孔13は一端が胴部中央部で閉
塞されている。該給排孔13は、閉塞端側の細径孔13aと
軸端側の大径孔13bとが胴端部付近で同心状に連設され
て形成されている。給排孔13には、第1および第2導入
管14,15が同心状に配設されている。第1導入管14の先
端部は、胴部中央部の給排孔13の閉塞端の手前で、スペ
ーサー11を介して給排孔13内に支持されて、第1熱媒導
入路7(以下「第1導入路」と称す。)を形成してい
る。また、前記第2導入管15の先端部が、前記細径孔13
aと大径孔13bとの連設部に固定され、第2導入管15が細
径孔13aに連通している。そして、細径孔13aおよび第2
導入管15の内周面と前記第1導入管14外周面との間に、
第2熱媒導入路8(以下「第2導入路」と称す。)が形
成されている。さらに、前記第2導入管外周面と前記給
排孔13の大径孔13b内周面との間に第2排出路10が形成
されている。一方、給排孔13の形成されていない側の軸
端部には、軸心方向に沿って第1排出路9が形成されて
いる。
前記第1および第2流路5,6は、胴部中央部におい
て、前記第1および第2導入路7,8に各々連通され、一
方胴部端部において、前記第1および第2排出路9,10に
各々連通されている。16,17は回転継手で、軸部材2の
両端に回動自在に設けられており、前記第1および第2
導入管14,15、第1および第2排出路9,10に連通してい
る。
尚、本実施例では、らせん溝の閉塞部分を、らせんの
半周回分としたが、ロール表面の均一加熱のためには閉
塞部分は短い程よい。従って、閉塞部分を短くして、例
えば第2図において点線矢印の位置のように、近接して
設けることが望ましい。
さらに、熱媒の流路となる溝は、らせん状溝に限るも
のでなく、軸心に平行な直線状の溝を、胴部中央部から
左右の胴端に向けて、適宜数を軸部材外周面に凹設して
もよい。
第1実施例に係るカレンダーロールによれば、熱媒
は、第1図および第2図に矢印で示したように、ロール
軸部材2の一端側に設けられた第1および第2導入路7,
8から送給され、軸部材2胴部中央部において、ロール
外層部材1の内周面12の第1および第2流路5,6にそれ
ぞれ導かれる。そして、前記流路5,6に沿って、胴部中
央部から胴両端部に向って、外層部材内周面をらせん状
に周回しつつ外層部材を均一に加熱した後、それぞれ胴
端の第1および第2排出路9,10に至り、排出される。
このように、熱媒が、胴部中央から流路に供給され、
ロール外層部材1の内周面12を胴部中央部から各々の胴
端に向って流れるので、被カレンダー材によって抜熱さ
れ易い胴部中央部における温度低下を補填して、ロール
外層部材1均一に加熱できる。また、熱媒が胴部中央部
で、2本の導入路から各々流路に送給されるので、ロー
ル外層部材1の中央部付近の温度コントロールが容易で
ある。
第3図は本発明の第2実施例に係る複合カレンダーロ
ールの構造を示す。本実施例のロールも第1実施例と同
じく、円筒状の外層部材21に軸部材22が嵌合されると共
に拡散拡合された構造であるが、熱媒導入路を軸部材22
の各端から中央部に向って対向状に設け、両軸端からそ
れぞれの流路25,26に熱媒を送給する構造としている。
すなわち、本実施例のロールにおいては、第1および
第2熱媒給排孔31,32が、軸部材22の両端に、軸心方向
に沿って対向状に穿設されている。該給排孔31,32は一
端が胴部中央部で閉塞されており、閉塞端側の細径孔31
a,32aと軸端側の大径孔31b,32bとが、胴部端部と中央部
との間で同心状に連設されて形成されている。両給排孔
31,32の軸端側には、各々第1および第2導入管33,34が
同心状にそれぞれ配設され、各導入管33,34の先端部
は、各給排孔31,32の細径孔31a,32aと大径孔31b,32bと
の連設部で、それぞれの給排孔内周面に固定されて、導
入管33,34と細径孔31a,32aが各々連通され、第1および
第2導入路27,28が形成されている。また前記第1およ
び第2導入管33,34の外周面と前記給排孔の大径孔31b,3
2bとの間で、第1および第2排出路20,30がそれぞれ形
成されている。35,36は回軸継手で、軸部材22の両端に
回動自在に設けられており、前記第1および第2導入路
27,28、第1および第2排出路29,30に各々連通してい
る。
第2実施例に係るカレンダーロールによれば、熱媒の
導入路27,28をロール軸部材22の両方の軸端部にそれぞ
れ設けたので、第1実施例よりも給排孔31,32および導
入管33,34の構造が簡単で、加工が容易である。
尚、上記実施例では、熱媒は、軸部に設けた2本の導
入路から外層部材内周面に設けられた2本の流路に各々
送給される構造としたが、第4図に示すように、熱媒
を、1本の導入路から2本の流路に送給する構造として
もよい。また、前記2本の流路は必ずしも非連通状態と
する必要はなく、連通状態としてもよい。たとえば、前
記2本の流路を、一方の胴端から他方の胴端に達する1
連のらせん状流路として形成してもよい。この場合、1
本の導入路から胴部中央部において1本の導通路によっ
て一連の流路に熱媒を供給すればよい。もっとも、第1
図および第3図のような構造にすると、第1、第2熱媒
送給用流路の流路抵抗が異なることに起因して、各流路
へ送給される熱媒の流量に偏りが生じても、極めて容易
に流量調整することができる。従って、非カレンダー作
業において、胴部中央部から胴端にかけての温度分布
を、対称状に容易に制御することができる。これによ
り、カレンダー作業中、胴部中央部で被カレンダー材に
よる抜熱が生じても、胴部表面の温度分布の均一化を容
易に行うことが可能である。更に、カレンダー作業中に
ロール胴部表面の温度分布が変化しても、各流路に流れ
る熱媒の流量を調整することによって、ロール胴部表面
の温度分布を均一に制御することが容易である。
尚、本発明のカレンダーロールは、プラスチック、ゴ
ムなどのカレンダー作業に使用できることは勿論であ
る。
次に具体的製造実施例について以下に述べる。
(a) チルド鋳鉄から成る中空円筒体を遠心力鋳造法
によって製作し、内外周面を機械加工によって平滑に
し、外層部材を形成した。
(b) 低炭素合金鋼から成る柱状体を軸部の形状に機
械加工した。次に、胴部外周面に一条のらせん状溝を溝
加工によって形成し、軸部の中央部付近で溝にスペーサ
ーを入れて溝の一部を閉塞して中央部から胴部の左右端
にそれぞれ向う2本の溝を形成した。
さらに、一方の軸端に熱媒給排孔を穿設し、第1およ
び第2導入管を配設し、前記各溝と連通させた。他端に
は排出路を穿設した。上記により軸部材を得た。
(c) 前記(a)(b)で得た外層部材と軸部材とを
嵌合し、封缶した後、熱間等方加圧装置に入れ、1050
℃、1000気圧中で両者を拡散接合した。
(d) 以上の操作で得たカレンダーロールを、歪取熱
処理(300℃×20Hr)後、仕上の機械加工を行った。
(e) 上記ロール外層表面の硬度を測定したところ79
Hsであった。
(f) 上記ロールの各熱媒導入部から温水を送給して
ロール外層部を加熱したところ、胴部中央部から胴端に
かけての温度分布を対称状に制御できた。
(発明の効果) 本発明の複合カレンダーロールによれば、熱媒送給用
流路が、熱媒送給用溝が外周面に形成された軸部材に、
外層部材を嵌合して拡散接合するだけで容易に形成され
るので、機械加工が極めて簡単で加工コストが安い。
また、2本の熱媒送給用流路が、胴部中央部から胴部
の左右端に向ってそれぞれ形成され、かつ各流路が胴部
中央部において軸部材に設けられた熱媒導入路に連通さ
れている。このため、各流路に胴部中央部から熱媒を流
すことができるので、被カレンダー材によって抜熱され
易い胴部中央部に温度低下のない熱媒を供給することが
でき、胴部中央部における温度低下を補填して、ロール
表面を均一に加熱することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1実施例に係るカレンダーロールの
縦断面図、第2図は第1図において熱媒の流れる経路を
示す説明図、第3図は本発明の第2実施例に係るカレン
ダーロールの縦断面図、第4図は他の実施例において熱
媒の流れる経路を示す説明図、第5図は従来のカレンダ
ーロールの縦断面図、第6図は従来のその他の同ロール
の縦断面図である。 1……外層部材、2……軸部材、3……第1熱媒送給用
溝、4……第2熱媒送給用溝、5……第1熱媒送給用流
路、6……第2熱媒送給用流路、7……第1熱媒導入
路、8……第2熱媒導入路、9……第1排出路、10……
第2排出路、12……外層部材内周面。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−222610(JP,A) 特公 昭47−29694(JP,B1)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】耐摩耗材で形成された円筒状の外層部材
    (1)に、強靭材で形成されかつ胴部外周面に熱媒送給
    用溝が凹設された軸部材(2)が、嵌合されると共に拡
    散接合された複合カレンダーロールであって、 前記熱媒送給用溝は胴部中央部から胴部の一端に向う第
    1熱媒送給用溝(3)と胴部中央部から胴部の他端に向
    う第2熱媒送給用溝(4)とから形成され、前記第1熱
    媒送給用溝(3)と第2熱媒送給用溝(4)の胴部外周
    面の開口が前記外層部材(1)内周面(12)によって閉
    塞されて第1および第2熱媒送給用流路(5),(6)
    が形成されており、該第1および第2熱媒送給用流路
    (5),(6)は胴部中央部において軸部材(2)に設
    けられた熱媒導入路(7),(8)に連通し、一方胴部
    端部において軸部材(2)に設けられた第1および第2
    排出路(9),(10)に各々連通していることを特徴と
    する複合カレンダーロール。
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