JP2613731B2 - ミキシングバルブ - Google Patents

ミキシングバルブ

Info

Publication number
JP2613731B2
JP2613731B2 JP3233493A JP3233493A JP2613731B2 JP 2613731 B2 JP2613731 B2 JP 2613731B2 JP 3233493 A JP3233493 A JP 3233493A JP 3233493 A JP3233493 A JP 3233493A JP 2613731 B2 JP2613731 B2 JP 2613731B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
valve
pressure
valve body
coil spring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP3233493A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06257686A (ja
Inventor
学 斉藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Bellows Co Ltd
Original Assignee
Fuji Bellows Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Bellows Co Ltd filed Critical Fuji Bellows Co Ltd
Priority to JP3233493A priority Critical patent/JP2613731B2/ja
Publication of JPH06257686A publication Critical patent/JPH06257686A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2613731B2 publication Critical patent/JP2613731B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Temperature-Responsive Valves (AREA)
  • Multiple-Way Valves (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、家庭で使用される給湯
用温水器に接続され、高温湯と水とを混合して所望温度
の湯を得るためのミキシングバルブに関するものであ
る。特に本発明に係るミキシングバルブは、混合水温度
の感熱応動素子として形状記憶合金製のコイル状ばねを
使用したものである。
【0002】
【従来の技術】混合水温度の感熱応動素子として形状記
憶合金(SMA;Shape Memory Alloy、以下単にSMA
という)製コイル状ばねを使用したミキシングバルブ
は、特開昭58−24669号公報により公知となって
いる。この種の感熱応動素子としては、前記特開昭58
−24669号公報に示されるように、SMA製コイル
状ばねと一般的なバイアス用コイル状ばねとを、その間
に弁体を挟んで対をなす構成をもって、所謂、二方向性
記憶素子として使用されることが多い。その場合、SM
A製コイル状ばね(前記特開昭58−24669号公報
に開示のものでは、縮み形状で記憶されたもの)の感温
による発生力に対して、バイアス用コイル状ばねの変位
による発生力を対向させ、その間に挟まれた弁体が両者
の力のバランスにより応動し、混合水の温度を制御する
ものとなっている。その結果、異常高温時に感温体が破
損する虞がなく、制御できる温度範囲を広くでき、小型
化でき、優れた温度調節機能が得られる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、そのようなバ
ランス状況において、例えば、前記弁体に大きな外力が
作用すると、バランスが崩れ、温度の制御は困難とな
る。そして、そのバランスを崩す外力としては二つ考え
られる。
【0004】先ず、前記弁体のバランスを崩す外力の一
つについて説明する。一般に、住宅に供給される水道水
の供給圧力は、0.3〜7.0kg/cm2とバラツキがあ
る。この要因としては、山や谷等の地域差、水道配設管
の能力不足、供給量に対する需要量等が考えられる。こ
の対策のために給湯用温水器では、その供給側に水圧自
動調整弁(水ガバナ)を設けて対処しているが、この場
合においても、ここから分岐した特に湯側においては、
ミキシングバルブまでの配管の長さ並びに配管の高さ、
さらには各制御機器の通過回数等の要因により、圧力損
失が大きくなり、湯側圧力が水側圧力に対し大幅に小さ
くなる。その差圧が前記弁体の受圧面積部に作用して力
となり、この力が前記弁体に対し、前述したように外力
として働き、感熱応動素子としての特性バランスを崩す
ことになる。これにより、前記特開昭58−24669
号公報に開示のミキシングバルブにおいては、弁体(制
御弁8,9)の受圧面積部に水の前記差圧が作用し、そ
の力分だけ弁体は下流側に移動して、設定値より低温側
で制御動作を繰り返すことになる。
【0005】ここで、前記特開昭58−24669号公
報に開示のミキシングバルブの弁体(制御弁8,9)に
ついて考察する。図5は弁体(制御弁8,9)の概略構
成を示したもので、その受圧面積の部位は、図示のよう
に、制御弁8の外径をD1、制御弁9の外径をD2、弁座
7の弁座孔内径をd1、水側の受圧面積をA1、湯側の受
圧面積をA2、水の供給圧力をP、湯の供給圧力をP2=
(P−p)、但し、pは配管途中の各機器を通過したと
きの損失圧力とすると、 水側では、A1=π(D12−d12)/4 また、湯側では、A2=π(D22−d12)/4 の環状の部位が夫々当たる。弁体に働く外力F1は、差
圧△Pと受圧面積の積であることから、A1=A2とし、
△P=P−(P−p)とすると、 ∴F1=A1*△P=A1*p ・・・・・・・・・(1 )となる。
【0006】次に、前記弁体のバランスを崩す外力の二
つ目について説明する。前記特開昭58−24669号
公報並びに図5において、制御弁8の小径部に設けられ
た孔8aから導入された混合水は、ばね座8bに設けら
れたオリフィス孔を通過することによって流量差圧が発
生する。そのオリフィス孔径d2、オリフィス孔通過前
後の圧力をP4,P5とし、その差圧を△P′、制御弁8
側の受圧面積をA3、制御弁9側の受圧面積をA4とする
と、その受圧面積の部位は、 水側では、A3=π(D12−d22)/4 また、湯側では、A4=π(D22−d22)/4 の環状の部位が夫々当たる。弁体に働く外力F2は、A3
=A4とし、△P′=P4−P5とすると、 ∴F2=A4*△P′ ・・・・・・・・・(2 )となる。
【0007】前記(1)、(2)式で示される外力F
1、F2は、弁体に対し下流側に向かって働く。これによ
って、弁体は下流側に向かって移動し、その移動は両コ
イル状ばねとのバランス位置で止まるため、水が過剰に
供給され、この結果、設定値に対して低温の混合湯が得
られることになる。このように、差圧△Pが変動すれば
混合湯温が変動することになる。そして、外力がSMA
製コイル状ばねの感温による発生力より大きい場合に
は、弁体は動作することができなくなり、湯の供給が断
たれ、水のみがカランに向かって流れることとなる。ま
た、ミキシングバルブに対する水の供給が、水圧自動調
整弁を通さずに、既設水道管に直結して使用される場合
がある。この場合は、水道圧力が前述したように大きく
バラツクことから、ミキシングバルブとしての機能は、
前述の理由から全く果たせないものとなる。
【0008】そこで、本発明の目的は、弁筐体の中に、
簡単な水圧調圧機能を具備させることにより、前述のよ
うな問題点を解消させて、SMA製コイル状ばねを使用
した感熱応動素子の機能が充分に発揮できるミキシング
バルブを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決すべく
本発明は、湯通路、水通路、これらの両通路が合流する
混合水通路をそれぞれ備え、混合水通路に設けた感熱応
動素子であるSMA製コイル状ばねおよびこれと対向し
て設けたバイアス用コイル状ばねにより弁体を動作制御
して、混合水温度を設定温度に調整するミキシングバル
ブにおいて、前記湯通路、水通路、混合水通路を備える
弁筐体内に、前記水通路に弁座を介して連係する水二次
圧室と、前記混合水通路に連係する混合水室とを設け、
前記水二次圧室に、前記弁座に対応する前記弁体と、こ
の弁体に係合する前記バイアス用コイル状ばねを配設し
て、前記混合水室に、前記水通路側との間を区分する可
動の受圧部材と、この受圧部材に係合する前記SMA製
コイル状ばねを配設し、且つこの受圧部材と前記弁体と
を、この弁体と一体の弁軸により連係すると共に、前記
水通路側に導入される水の圧力を受ける有効受圧面積を
同じに設定してなる構成としている。例えば、前記受圧
部材はダイアフラムであり、または前記弁体と一体の受
圧板である。
【0010】
【作用】混合水通路側に配設したSMA製コイル状ばね
により、感熱応動素子として充分な働きが得られる上、
水の供給圧力に変動があっても、弁体と受圧部材の圧力
に対応する有効受圧面積が同じに設定してあり、その両
者の圧力による発生力は相殺されるので、弁体およびバ
イアス用コイル状ばねを配設した水二次圧室の圧力と、
水通路側との間を区分する可動の受圧部材およびSMA
製コイル状ばねを配設した混合水室の圧力とに基づい
て、圧力制御動作が得られる。即ち、水二次圧室と混合
水室との圧力差に応じて、バルブの開度を変化させ、こ
の動作を繰り返して、水が混合水室の圧力を基準に調圧
制御されて供給されることから、SMA製コイル状ばね
とバイアス用コイル状ばねとの動作バランスを崩す外力
の発生がない。なお、受圧部材としては、ダイアフラム
に代えて、弁体と一体の受圧板とした場合、構造簡略に
コスト低減ができ、耐圧強度および反復寿命が向上す
る。
【0011】
【実施例】以下に、本発明に係るミキシングバルブの実
施例を図1乃至図4に基づいて説明する。先ず、本発明
を適用したミキシングバルブ10の第1実施例を示す図
1において、11は弁筐体、12は上カバー、13は下
カバー、14は温度表示板、15は操作軸、16は温度
設定ツマミ、17は橋渡し部材、21は湯通路、22は
水通路、23は水一次圧室、24は水用弁座、25は水
二次圧室、26は連通孔、27は混合水室、28は混合
水通路、31は弁本体、36は受圧部材、37はバイア
ス用コイル状ばね、39はSMA製コイル状ばねであ
る。この図1は湯側が加圧されていない、使用開始前の
状態図でもある。
【0012】本発明の第1実施例に係るミキシングバル
ブ10は、弁筐体11、上カバー12および下カバー1
3によるケーシング内に、湯通路21、水通路22、水
一次圧室23、水用弁座24、水二次圧室25、連通孔
26、混合水室27および混合水通路28を形成すると
共に、弁本体31、受圧部材である可動隔壁としてのダ
イアフラム36、バイアス用コイル状ばね37およびS
MA製コイル状ばね39を収納してなる。即ち、先ず、
弁筐体11には、両側方に対向する湯通路21および水
通路22と、この水通路22に連なって下面に開口する
水一次圧室23と、この水一次圧室23に水用弁座24
を介して連なって上面に開口する水二次圧室25と、こ
の水二次圧室25と前記湯通路21が合流して下面に開
口する連通孔26とが形成されている。
【0013】そして、弁筐体11の上面に気密にねじ止
め結合した上カバー12内に、前記水二次圧室25を形
成して、その上カバー12の上面に温度表示板14を固
定すると共に、水二次圧室25内に突出する操作軸15
を上カバー12に回転自在に螺合して気密的に組み込ん
でいる。この操作軸15の上部に温度設定ツマミ16が
備えられている。また、弁筐体11の下面に気密にねじ
止め結合した下カバー13内に、上面に開口する混合水
室27と、この混合水室27に連なって下面に開口する
混合水通路28とが形成されており、この混合水通路2
8を上方から跨ぐようにして橋渡し部材17が形成され
ている。
【0014】このようにして、水通路22からその下流
側に向かって水一次圧室23、水用弁座24、水二次圧
室25、連通孔26が設けられていて、連通孔26によ
り湯通路21と合流し、混合水室27を介して混合水通
28に通じている。そして、上方から順に、水二次圧
室25、水用弁座24、水一次圧室23、混合水室27
は、垂直な同一軸線上に連なって設けられていて、その
中心には弁本体31および受圧部材である可動隔壁とし
てのダイアフラム36が組み込まれている。なお、混合
水室27には前記連通孔26が開口している。また、橋
渡し部材17には、図2にも示すように、中央の通孔1
8と両側の通孔19,19が形成されている。さらに、
前記温度表示板14および前記温度調整ツマミ16の関
係は図3に例示した如くであり、その温度表示板14に
表示される温度範囲としては、例えば、実用上使用され
る35〜55℃が考慮される。
【0015】そして、前記弁本体31は、水二次圧室2
5内に水用弁座24に対応して設けた弁体32と、この
弁体32から下方の水一次圧室23側に延びた弁軸33
とからなる。この弁軸33の下部端末側に形成した段部
に、補強ワッシャー34およびばね座35を介して受圧
部材である可動隔壁としてのダイアフラム36が連係さ
れている。即ち、ダイアフラム36は、水一次圧室23
とその下方の前記混合水室27との間を区分するように
設けたもので、このダイアフラム36は、外周縁を弁筐
体11に対して下方から挟み込み、また、中心部を前記
補強ワッシャー34およびばね座35間に挟み込んで、
水一次圧室23から混合水室27への水の漏洩がないよ
うに気密的に取り付けられている。
【0016】ここで、前記水一次圧室23に水が導入さ
れて圧力が作用したとき、その圧力は弁体32およびダ
イアフラム36にも作用するが、この弁体32およびダ
イアフラム36の圧力に対応する有効面積は同じに設定
してあることから、その両者の圧力による発生力は相殺
されるようになっている。さらに、前記水二次圧室25
には、弁体32をその下方の水用弁座24への着座方向
に付勢するバイアス用コイル状ばね37を配置してい
る。即ち、このバイアス用コイル状ばね37は、その下
端を弁体32に組み付けて、上端を前記操作軸15の下
方先端に円錐形ばね座38を介して連係している。操作
軸15は、温度設定ツマミ16を回動することによって
軸方向に進退する機能を有しており、その進退機能によ
ってバイアス用コイル状ばね37の発生力が調節され、
温度の設定が行われる。
【0017】そして、前記混合水室27には、前記バイ
アス用コイル状ばね37と対向する感熱応動素子である
SMA製コイル状ばね39を配置している。このSMA
製コイル状ばね39は、その上端を前記ダイアフラム3
6部分のばね座35に係止して、下端を前記混合水通路
28を上方から跨ぐようにして設けた前記橋渡し部材1
7に係止している。このように、SMA製コイル状ばね
39は、バイアス用コイル状ばね37とは前記弁本体3
1を介して連係されていて、弁本体31は、その上下両
端のバイアス用コイル状ばね37およびSMA製コイル
状ばね39の発生力のバランス点で動作をするものとな
っている。
【0018】ところで、この実施例において、感熱応動
素子であるSMA製コイル状ばね39は、伸び側で熱処
理されて、その形状が記憶されている。従って、このS
MA製コイル状ばね39は、低温側で一旦圧縮する変形
を行い、その後において加温すると、記憶された元の伸
び側の形状を回復する性質を有している。即ち、SMA
製コイル状ばね39の採用は、その回復する過程におい
て、温度に対する発生力の関係がリニアーであるところ
を利用したものである。前記温度表示板14の表示温度
範囲はそのリニアー特性の範囲である。なお、図1の状
態は、湯側が加圧されていない、使用開始前の状態であ
り、この状態における弁本体31とその両端のバイアス
用コイル状ばね37およびSMA製コイル状ばね39の
関係は、混合水が冷却しており、SMA製コイル状ばね
39からの発生力は少なく、バイアス用コイル状ばね3
7の発生力に押されて縮み、弁体32は水用弁座24を
閉じた状態にある。
【0019】次に、以上の構成によるミキシングバルブ
10の動作について説明する。先に、温度制御動作を説
明する。混合水通路28に接続される図示しないカラン
を開けると、湯通路21には湯が導入されて、水通路2
2には水が導入される。しかし、弁体32が水用弁座2
4を閉じた状態にあるため、水は水一次圧室23から水
二次圧室25へ流出することができない。一方、湯通路
21側において、導入された湯は、弁等にて流量の制限
を受けることはなく、連通孔26を通って混合水室27
に導かれ、混合水通路28からカランに向かって流れ
る。この湯の流れによって混合水室27は徐々に加温さ
れ、感熱応動素子であるSMA製コイル状ばね39が加
温されて伸び、予定された発生力を得、弁本体31を介
してバイアス用コイル状ばね37を押し縮める。
【0020】この動作によって弁体32は水用弁座24
から離れて弁開状態となり、水が水一次圧室23から水
二次圧室25へ導入され、この水は連通孔26で湯と混
合しながら混合水室27を通って下流側へ流れる。この
水の導入によって混合水室27の温度が下がり、これに
よりSMA製コイル状ばね39の発生力が下がり、水二
次圧室25への水の導入量が調整される。以上のような
動作の繰り返しによって、設定温度に調整された混合水
を連続して得ることができる。なお、これらの一連の動
作は、実際には瞬時にして完了するため、高温の湯がカ
ランに向かって大量に流出するようなことはない。
【0021】また、設定温度を変更したい場合、例え
ば、現在より高温側に変更する場合には、温度設定ツマ
ミ16を高温側の位置に回して設定する。こうすると、
操作軸15の水二次圧室25内への進入によりバイアス
用コイル状ばね37は圧縮されて発生力が上昇する。こ
のバイアス用コイル状ばね37の発生力は弁本体31を
介してSMA製コイル状ばね39に伝わり、弁本体31
のバランス点が弁閉側に移る。こうして、水二次圧室2
5への水の導入量を設定前より少なくすることによっ
て、変更した高温の混合水を得ることができる。なお、
現在より低温側に変更する場合は、前述と反対の動作内
容となる。そして、使用後、連続的に再使用する場合
は、SMA製コイル状ばね39は混合水の温度に依存
していることから、弁体32は開弁の状態にある。
ち、混合水を使用してカランを閉めた直後は、混合水室
27内の湯温によりSMA製コイル状ばね39が加温状
態で伸びた状態となって、前述したように、弁体32が
水用弁座24から離れた弁開状態となっております。
って、カランを一旦閉めた後で直ぐに或いはさほど時間
を空けずにカランを再び開けると、水と湯は弁筐体11
内に同時に導入される。
【0022】続いて、圧力制御動作を説明する。図1に
おいて、Pは水の供給圧力(水一次圧室23の圧力)、
P1は水二次圧室25の圧力、P2は湯の供給圧力(P−
p)、P3は混合水室27の圧力とし、且つ弁本体31
は前述した動作により、ある設定温度で安定動作状態に
あるとしたとき、これら各圧力の大小関係は、 P>P1≦P2=P3 である。ここで、Pは、前述したように、弁体32とダ
イアフラム36の発生力が相殺されることから検討の対
象から外れ、P2とP3は同圧であることから検討の対象
から外れる。従って、第1実施例における圧力制御時の
対象圧は、P1とダイアフラム36に作用するP3との二
つで考えれば良いことが判る。
【0023】即ち、P3を基準にして、P1が同圧か、ま
たは、大きくなった場合には、その圧力差(P1−P3)
分による発生力は、弁閉側に働いて弁体32を移動し、
水の供給量を絞る。この絞り動作によって、P1がP3を
基準に低下すると、この圧力差分(P3−P1)による発
生力は、今度は弁開側に働いて弁体32を移動し、水の
供給量を増加させる。このように、水の供給量を絞った
り、増加させたり等の動作を連続して繰り返すことによ
って、水二次圧室25の圧力を制御することができる。
【0024】本発明を適用したミキシングバルブ10に
よれば、以上の通りの動作をすることから、水の供給圧
力に対し湯の供給圧力が、各機器を通過することによる
圧力損失によって減少した場合においても、さらには、
水の供給が水圧自動調節弁を通さずに既設水道管に直結
して使用される場合においても、水が混合水室27の圧
力を基準に調圧制御されて供給されることから、SMA
製コイル状ばね39とバイアス用コイル状ばね37との
動作バランスを崩す外力の発生がない。このために、感
熱応動素子として充分な働きをすることができると共
に、従来品が目的としていた問題も同時に解決できる。
【0025】次に、図4に示す本発明の第2実施例を適
用したミキシングバルブ40について説明する。この第
2実施例において、前記第1実施例と同様の部分には同
一の符号を付してその詳細な説明を省略し、前記第2実
施例と相違する要点のみを説明する。図4において、4
1は弁本体、42は弁体、43は弁軸、46は受圧部材
としての受圧板、51は弁本体摺動孔、52は水用弁
座、53は導水溝である。即ち、第2実施例では、前記
第1実施例のダイアフラム36に代えて、弁体42およ
び弁軸43と一体の受圧板46を備えた弁本体41とし
ており、また、弁筐体11の弁本体摺動孔51に複数の
水用弁座52,52を形成している。この水用弁座5
2,52は、弁本体摺動孔51に沿って形成した複数の
導水溝53,53の底部に各々設けられていて、前記水
二次圧室25に連通している。
【0026】このミキシングバルブ40において、弁本
体41の弁体42と受圧板46の受圧面積は同じであ
る。以上の構成によるミキシングバルブ40によれば、
温度制御動作は前記第1実施例と同じであるので省略す
る。そして、圧力制御動作についても同じであるが、弁
本体41の弁体42と受圧板46の受圧面積が同じであ
ることから、水の供給圧力Pによる弁体42と受圧板4
6の発生力は相殺され、圧力制御は、混合水室27の圧
力P3を基準に水二次圧室25の圧力P1を弁体42によ
って制御して、前記第1実施例と同様に行われる。ま
た、この第2実施例によれば、前記第1実施例のダイア
フラム36に代えて、受圧板46を採用し、この受圧板
46を弁本体41と一体のものとしたことから、構造簡
易にコスト低減ができると共に、ダイアフラムでないた
めに圧力に対する耐圧強度の向上並び反復寿命の向上と
いった利点も得られる。
【0027】なお、以上の実施例においては、伸び形状
で記憶されたSMA製コイル状ばねおよびこれに対向す
るバイアス用コイル状ばねとしたが、本発明はこれに限
定されるものではなく、縮み形状で記憶されたSMA製
コイル状ばねおよびこれに対向するバイアス用コイル状
ばねであってもよい。また、弁体の形状や通路の構成等
も任意であり、その他、具体的な細部構造等についても
適宜に変更可能であることは勿論である。
【0028】
【発明の効果】以上のように、本発明に係るミキシング
バルブによれば、感温体としてのSMA製コイル状ばね
の採用により、破損する虞がなく、小型化できる上、感
熱応動素子として充分な働きが得られると共に、水の供
給圧力に対し湯の供給圧力が、各機器を通過することに
よる圧力損失によって減少した場合においても、さらに
は、水の供給が水圧自動調節弁を通さずに既設水道管に
直結して使用される場合においても、水が混合水室の圧
力を基準に調圧制御されて供給されることから、SMA
製コイル状ばねとバイアス用コイル状ばねとの動作バラ
ンスを崩す外力の発生がない。なお、受圧部材として
ダイアフラムに代えて弁体と一体の受圧板とした
場合、構造簡略にコスト低減ができ、耐圧強度および反
復寿命が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したミキシングバルブの第1実施
例を示す縦断側面図であり、湯側が加圧されていない、
使用開始前の状態図である。
【図2】同じく弁筐体を下方から見た底面図である。
【図3】温度設定ツマミ部の概略平面図である。
【図4】本発明を適用したミキシングバルブの第2実施
例を示すもので、図1と同様の縦断側面図である。
【図5】従来品の弁体の概略構成例を示す縦断側面図で
ある。
【符号の説明】
10,40 ミキシングバルブ 14 温度表示板 15 操作軸 16 温度設定ツマミ 21 湯通路 22 水通路 23 水一次圧室 24,52 水用弁座 25 水二次圧室 26 連通孔 27 混合水室 28 混合水通路 31,41 弁本体 32,42 弁体 33,43 弁軸 36 受圧部材(ダイアフラム)37 バイアス用コイル状ばね 39 SMA製コイル状ばね 46 受圧部材(受圧板) 51 弁本体摺動孔 53 導水溝

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 湯通路、水通路、これらの両通路が合流
    する混合水通路をそれぞれ備え、混合水通路に設けた感
    熱応動素子である形状記憶合金製コイル状ばねおよびこ
    れと対向して設けたバイアス用コイル状ばねにより弁体
    を動作制御して、混合水温度を設定温度に調整するミキ
    シングバルブにおいて、 前記湯通路、水通路、混合水通路を備える弁筐体内に、
    前記水通路に弁座を介して連係する水二次圧室と、前記
    混合水通路に連係する混合水室とを設け、 前記水二次圧室に、前記弁座に対応する前記弁体と、こ
    の弁体に係合する前記バイアス用コイル状ばねを配設し
    て、 前記混合水室に、前記水通路側との間を区分する可動の
    受圧部材と、この受圧部材に係合する前記形状記憶合金
    製コイル状ばねを配設し、 且つこの受圧部材と前記弁体とを、この弁体と一体の弁
    軸により連係すると共に、前記水通路側に導入される水
    の圧力を受ける有効受圧面積を同じに設定してなること
    を特徴とするミキシングバルブ。
  2. 【請求項2】 前記受圧部材はダイアフラム、または前
    記弁体と一体の受圧板であることを特徴とする請求項1
    記載のミキシングバルブ。
JP3233493A 1993-02-23 1993-02-23 ミキシングバルブ Expired - Fee Related JP2613731B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3233493A JP2613731B2 (ja) 1993-02-23 1993-02-23 ミキシングバルブ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3233493A JP2613731B2 (ja) 1993-02-23 1993-02-23 ミキシングバルブ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06257686A JPH06257686A (ja) 1994-09-16
JP2613731B2 true JP2613731B2 (ja) 1997-05-28

Family

ID=12356059

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3233493A Expired - Fee Related JP2613731B2 (ja) 1993-02-23 1993-02-23 ミキシングバルブ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2613731B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5132589B2 (ja) * 2009-01-20 2013-01-30 株式会社Lixil パイロット式流量制御バルブ
EP2861134A2 (en) * 2012-06-13 2015-04-22 Koninklijke Philips N.V. Automated non-magnetic medical monitor using shape memory actuators
CN108150703B (zh) * 2017-11-25 2020-05-22 安徽省华象铜业有限公司 一种冷热自调节型阀体

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06257686A (ja) 1994-09-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0880658B1 (en) Valve system providing dual-mode gas flow
US6170507B1 (en) Gas valve with natural/LP gas conversion capability
US5259554A (en) Temperature responsive, pilot operated line valve with shape memory alloy actuator
KR950001119B1 (ko) 혼합 밸브장치
JP2613731B2 (ja) ミキシングバルブ
EP1542110B1 (en) Hot and cold water mixing device
US6527195B2 (en) Regulating insert to be placed in valves, and valve unit
JP2985723B2 (ja) 混合温度制御装置
US5397053A (en) Temperature responsive, pilot operated line valve with shape memory alloy actuator
US4114806A (en) Thermostatically actuated regulator for a 4-lead air conditioning plant
JPH0794958B2 (ja) 熱交換器用温度調整装置
US7066200B2 (en) Insert for dynamic flow control
JP3207731B2 (ja) リリーフ弁
JPS58136945A (ja) 瞬間湯沸器
JP2001254868A (ja) 湯水混合水装置
US3790076A (en) Pilot-operated steam traps
US3448764A (en) Dual stage control device
JPH082544Y2 (ja) パイロット弁
JPS5942890B2 (ja) 制御弁装置
JPH04341675A (ja) 湯水混合装置
JPH1047594A (ja) 温調トラップ
JPS6123987Y2 (ja)
JPH03107683A (ja) 湯水混合装置
US3490692A (en) Calibrated control device and method
JP3189473B2 (ja) 湯水混合装置

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 11

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080227

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090227

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 12

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090227

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 13

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100227

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 13

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100227

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 14

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110227

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees