JP2608764B2 - ヒマシ油系重合物の製造法 - Google Patents

ヒマシ油系重合物の製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、ヒマシ油およびヒマシ油よりも低粘度でか
つ二重結合を有するエステル系化合物を原料として用い
て、その重合物を製造する方法に関するものである。
従来の技術 ヒマシ油は、式 で示されるリシノール酸を主成分とする脂肪酸のトリグ
リセライドであり、その構成脂肪酸の90%弱はリシノー
ル酸であって、残りの脂肪酸のほとんどはOH基を持たな
いものであるため、ヒマシ油は1分子内に約2.7個の官
能基(OH基)を有している。
ヒマシ油は、ポリウレタン製造原料、塗料原料、潤滑
油、電気絶縁油、揺変剤、香粧品、可塑剤などとして使
用されている。特にヒマシ油のポリウレタン製造原料と
しての用途、つまりウレタンポリオールとしての用途
は、封止剤、成形材料、電気絶縁塗料、インク、接着
剤、医療用材料など応用範囲が広いので重要である。
ウレタンポリオールとしてのヒマシ油は、低粘度・低
発泡であるため無溶剤システムが組みやすく、しかもそ
の硬化物は低吸水率ですぐれた電気特性を有し、顔料の
分散性も良好であるという特長を持っている上、耐薬品
性、耐加水分解性の点でもある程度の水準で実用性があ
る。
従来、ヒマシ油の分子量を高める試みがなされてお
り、その一つとして、ヒマシ油に空気を吹込みながら加
熱することにより粘度の高い酸化重合物とすることが行
われている。
この酸化重合物は一般には「吸込みヒマシ油」と呼ば
れており、その用途としてはニトロセルロースラッカー
の可塑剤、顔料分散剤などがあり、またウレタンポリオ
ールとしても用いられている。
吸込みヒマシ油は、これをニトロセルロースラッカー
の可塑剤として用いたときはブリードが少ないこと(発
汗しにくいこと)、顔料分散剤として用いたときは分散
性がすぐれていること、ウレタンポリオールとして用い
たときは機械物性のすぐれたポリウレタン硬化物が得ら
れることなどの利点がある。
発明が解決しようとする課題 ヒマシ油をウレタンポリオールとして用いることは上
述のような利点があり、またそれにより得られた硬化物
も耐薬品性、耐加水分解性の点である程度の水準で実用
性があるが、近年では各方面での使用条件が厳しくなる
と共に耐用年数の延長も要求されており、さらに耐薬品
性、耐加水分解性を向上させることが強く要望されてい
る。
上述の吸込みヒマシ油は、その製造に際し空気吸込み
条件下に長時間かけて(たとえば24〜64時間というよう
に)重合反応を行うものであるため、生産性が極端に悪
くかつ副反応を起こしやすいこと、得られる製品は酸価
が必要以上に高く、色相も極端に濃く、酸化分解による
臭気も強いことなどの問題点がある。
本出願人は、上記のような問題点を有しないヒマシ油
重合物を得る方法につきかねてより検討を行い、すでに
特願昭62−2653号(特開昭63−172781号公報)として、
「ヒマシ油100重量部と有機過酸化物1〜20重量部とを
加熱反応させることを特徴とするヒマシ油重合物の製造
法。」につき特許出願を行っており、これにより短時間
で色相が淡色の重合物を得ることに成功した。
このヒマシ油重合物は、ヒマシ油の特性を保持したま
ま硬化物の耐加水分解性を向上させるのに有効である
が、粘度が比較的高いためヒマシ油の特長である低粘度
性が失われ、無溶剤ウレタンシステムを組むことが困難
になるという問題に直面する。
本発明は、ウレタンポリオールとしてのヒマシ油の特
長を失わず、しかも重合物でありながら低粘度であり、
かつ耐加水分解性のすぐれた硬化物を与えることのでき
るヒマシ油系重合物を提供することを目的とするもので
ある。
課題を解決するための手段 本発明のヒマシ油系重合物の製造法は、ヒマシ油
(A)97〜30重量%およびヒマシ油脂肪酸アルキルエス
テル、ヒマシ油脂肪酸グリコールエステルおよびOH基不
含有脂肪酸アルキルエステルよりなる群から選ばれた少
なくとも1種のヒマシ油よりも低粘度でかつ二重結合を
有するエステル系化合物(B)3〜70重量%からなる混
合物100重量部を、不活性ガス雰囲気下に温度110〜180
℃で、ジ−t−ブチルパーオキサイド1〜50重量部と加
熱反応させることを特徴とするものである。
以下本発明を詳細に説明する。
ヒマシ油(A)としては、各種精製度のヒマシ油が用
いられる。市販の代表的なヒマシ油の特性値は、その精
製度によって異なるが、概ね次の通りである。
色相:ガードナーヘリーゲ 1〜3 酸価:0.2〜4.0mgKOH/g OH価:155〜163mgKOH/g ケン化価:176〜191mgKOH/g ヨウ素価:80〜90Ig/100g 粘度:650〜750cps/25℃ ヒマシ油よりも低粘度でかつ二重結合を有するエステ
ル系化合物(B)としては、ヒマシ油脂肪酸アルキルエ
ステル(ヒマシ油脂肪酸メチル、ヒマシ油脂肪酸ブチル
等);ヒマシ油脂肪酸グリコールエステル(エチレング
リコールモノヒマシ油脂肪酸エステル、エチレングリコ
ールジヒマシ油脂肪酸エステル、プロピレングリコール
モノヒマシ油脂肪酸エステル、プロピレングリコールジ
ヒマシ油脂肪酸エステル等);動植物油(アマニ油、キ
リ油、ナタネ油、大豆油、ヤシ油、パーム油、えの油、
くるみ油、米ぬか油、綿実油、つばき油、オリーブ油、
らっかせい油、牛脂、豚脂、魚脂、肝脂、鯨油等)由来
のOH基不含有脂肪酸アルキルエステル(メチルエステ
ル、ブチルエステル等);が用いられる。
混合物中に占めるヒマシ油(A)の割合は97〜30重量
%、エステル系化合物(B)の割合は3〜70重量%に設
定され、さらに好ましい範囲は、ヒマシ油(A)が95〜
40重量%、エステル系化合物(B)が5〜60重量%であ
る。エステル系化合物(B)の過少は低粘度化を困難に
し、その過多はポリウレタンとしたときの物性の低下を
招く。
なお、上記(A)および(B)のほかに、高級α−オ
レフィンなどを併用することも可能である。
上記混合物と反応させるジ−t−ブチルパーオキサイ
ドは、式 で示される化合物である。
上記混合物100重量部に対するジ−t−ブチルパーオ
キサイドの使用割合は1〜50重量部に設定され、特に2
〜30重量部とすることが望ましい。ジ−t−ブチルパー
オキサイドの使用割合が1重量部未満では重合反応が円
滑に進まず、一方50重量部を越えると副反応が過度にな
って目的重合物の品質が劣るようになる。
仕込みに際しては、上記混合物とジ−t−ブチルパー
オキサイドとを一括仕込みしてもよいが、反応の制御
上、まず反応器に上記混合物を仕込み、そこにジ−t−
ブチルパーオキサイドを滴下仕込みしていく方が有利で
ある。
反応温度は110〜180℃に設定され、110℃未満では反
応速度が遅いため目的重合物を得ることが困難になり、
一方180℃を越えると副反応が生じて目的重合物の品質
が劣るようになる。
反応は、窒素ガスなど不活性ガス雰囲気下で行う。
典型的な反応操作としては、撹拌機、温度計、還流
器、受器、不活性ガス導入管、滴下ロートなどを備えた
反応器に上記各成分を仕込んで温度110〜180℃、好まし
くは120〜160℃に保ち、不活性ガスを吹き込みながらそ
こに有機過酸化物を0.2〜2時間かけて滴下し、滴下終
了後さらに温度110〜180℃、好ましくは120〜170℃にて
分解物を受器に回収しながら1〜6時間反応を続行する
方法が採用される。上記反応により、典型的には、淡色
透明の重合物が得られる。
得られた重合物を、脱水反応、アシル化反応、天然油
脂とのエステル交換反応などの反応に供し、さらに別の
誘導体を合成することも可能である。
この重合物は、従来の吹込みヒマシ油が使用されてい
た用途はもとより、他の種々の用途に用いることができ
る。この重合物の主たる用途はポリウレタン製造原料
(ウレタンポリオール)であり、そのほか、塗料原料、
潤滑油、電気絶縁油、揺変剤、香粧品、可塑剤などの用
途に用いることができる。
重合物をウレタンポリオールとして用いるときは、こ
れを単独で、あるいはヒマシ油、ポリエーテルポリオー
ル、ポリエステルポリオール、炭化水素系ポリオールな
ど他のポリオールと併用して、ポリイソシアネート化合
物との反応に供する。
ポリイソシアネートとしては、トリレンジイソシアネ
ート、ジフェニルメタンジイソシアネートまたはそのカ
ルボジイミド変性物、ナフタレンジイソシアネート、キ
シリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシア
ネート、イソホロンジイソシアネート、フェニレンジイ
ソシアネートをはじめとする種々のポリイソシアネー
ト、あるいはこれらの多価アルコール(トリメチロール
プロパン等)とのアダクトなどが用いられる。
ウレタンポリオールとポリイソシアネートとの配合割
合は、ポリイソシアネート中のイソシアネート基がウレ
タンポリオール中の水酸基の総量に対し0.8〜1.4当量と
なるようにするのが、十分な硬化が図られるので好まし
い。
作用 本発明の方法においては、重合物、脱水、ケン化、分
解、酸化などの副反応がほとんど進行せず、ウレタンポ
リオールとしてのヒマシ油の特長をそのまま維持しなが
ら、実質的に重合のみが進行する。
本発明の方法により得られる重合物の重合度は2,3,4,
…などであり、反応温度が比較的低いとき、反応時間が
短かいとき、ジ−t−ブチルパーオキサイドの仕込み量
が少ないときなどは未重合のものも含まれていると思わ
れる。反応生成物を重合度ごとに分離することも不可能
ではないが、実際の用途を考慮するとき重合度ごとに分
離する意義がないので、通常は種々の重合度を有する混
合物のまま使用する。重合物の平均重合度は1.2〜20程
度、好ましくは1.5〜10程度である。
重合に際しての反応機構は必ずしも明らかではない
が、主として各成分のC=C二重結合に隣接するC原子
に結合しているH原子が脱離して、他の同種または異種
の分子と重合するのではないかと推定される。
そして、ヒマシ油(A)と共にエステル系化合物
(B)が共存しているため、重合により分子量が高くな
るにもかかわらず粘度の上昇が最小限に抑えられる。
実 施 例 次に実施例をあげて本発明をさらに説明する。以下
「部」とあるのは重合部である。
<重合物の製造> 実施例1 撹拌機、温度計、還流器、受器、窒素ガス導入管およ
び滴下ロートを備えたフラスコに、ヒマシ油(酸価 0.2
mgKOH/g、OH価163mgKOH/g、粘度690cps/25℃)75部とヒ
マシ油脂肪酸メチル(粘度20cps/25℃)25部を仕込み
(混合物の粘度320cps/25℃)、窒素ガス下で140℃まで
昇温した。
窒素ガスを吹込みながらジ−t−ブチルパーオキサイ
ド10部を30分間かけて滴下し、150℃に昇温してからそ
の温度で4時間反応させた。
ついで分解物を減圧で1時間回収し、冷却後120℃で
酸性白土等を加えてろ過精製した。
これにより、酸価 0.7mgKOH/g、OH価142mgKOH/g、粘
度2600cps/25℃の淡色透明の重合物を得た。
実施例2 フラスコにヒマシ油74部とヒマシ油脂肪酸ブチル(粘
度21cps/25℃)26部を仕込み(混合物の粘度は230cps/2
5℃)、窒素ガス下で140℃まで昇温した。
窒素ガスを仕込みながらジ−t−ブチルパーオキサイ
ド5部を30分間かけて滴下し、150℃に昇温してからそ
の温度で4時間反応させた。ついで分解物を減圧で1時
間回収し、冷却後120℃で酸性白土等を加えてろ過精製
した。
これにより、酸価 0.5mgKOH/g、OH価141mgKOH/g、粘
度760cps/25℃の淡色透明の重合物を得た。
実施例3 フラスコにヒヤシ油70部とエチレングリコールモノリ
シノレート(粘度270cps/25℃)30部を仕込み(混合物
の粘度は440cps/25℃)、窒素ガス下で140℃まで昇温し
た。
窒素ガスを吹込みながらジ−t−ブチルパーオキサイ
ド10部を30分間かけて滴下し、150℃に昇温してからそ
の温度で4時間反応させた。
ついで分解物を減圧で1時間回収し、冷却後120℃で
酸性白土等を加えてろ過精製した。
これにより、酸価 2.4mgKOH/g、OH価172mgKOH/g、粘
度2990cps/25℃の淡色透明の重合物を得た。
実施例4 フラスコにヒマシ油60部、ヒマシ油脂肪酸メチル30部
およびナタネ油脂肪酸メチル(粘度 7.5cps/25℃)10部
を仕込み(混合物の粘度は220cps/25℃)、窒素ガス下
で140℃まで昇温した。
窒素ガスを吹込みながらジ−t−ブチルパーオキサイ
ド15部を30分間かけて滴下し、150℃に昇温してからそ
の温度で4時間反応させた。
ついで分解物を減圧で1時間回収し、冷却後120℃で
酸性白土等を加えてろ過精製した。
これにより、酸価 1.2mgKOH/g、OH価134mgKOH/g、粘
度1800cps/25℃の淡色透明の重合物を得た。
実施例5 フラスコにヒマシ油70部、ヒマシ油脂肪酸メチル20部
および炭素数16〜18のα−オレフィン(三菱化成株式会
社製の「ダイヤレン168」)(粘度170cps/25℃)20部を
仕込み(混合物の粘度は90cps/25℃)、窒素ガス下で14
0℃まで昇温した。
窒素ガスを吹込みながらジ−t−ブチルパーオキサイ
ド20部を30分間かけて滴下し、150℃に昇温してからそ
の温度で4時間反応させた。
ついで分解物を減圧で1時間回収し、冷却後120℃で
酸性白土等を加えてろ過精製した。
これにより、酸価 0.8mgKOH/g、OH価112mgKOH/g、粘
度940cps/25℃の淡色透明の重合物を得た。
比較例1 空気導入管の先端がフラスコの底部に到達するように
セットした撹拌機付きフラスコにヒマシ油200部を仕込
み、150℃に加熱して撹拌しながらエアーコンプレッサ
ーにて毎分50ccの割合で空気を吹き込んだ。この空気酸
化反応を24時間続けた。
これにより、酸価 4.0mgKOH/g、OH価150mgKOH/g、粘
度2600cps/25℃の淡色透明の重合物を得た。
比較例2 比較例1と同様にして空気酸化反応を38時間続けた。
これにより、酸価 5.8mgKOH/g、OH価141mgKOH/g、粘
度4500cps/25℃の淡色透明の重合物を得た。
比較例3 比較例1と同様にして空気酸化反応を60時間続けた。
これにより、酸価 8.0mgKOH/g、OH価132mgKOH/g、粘
度12000cps/25℃の淡色透明の重合物を得た。
参考例1 フラスコに、ヒマシ油100部を仕込み、窒素ガス下で1
40℃まで昇温した。
窒素ガスを吹込みながらジ−t−ブチルパーオキサイ
ド 7.5部を30分間かけて滴下し、150℃に昇温してから
その温度で4時間反応させた。
ついで分解物を減圧で1時間回収し、冷却後120℃で
酸性白土等を加えてろ過精製した。
これにより、酸価 1.7mgKOH/g、OH価158mgKOH/g、粘
度6530cps/25℃の淡色透明の重合物を得た。
実施例1〜5で得られた重合物、比較例1〜3で得ら
れた吹込みヒマシ油、および参考例1で得られた重合物
の特性値および性状を第1表にまとめて示す。
第1表から、各実施例で得られた重合物は、各比較例
の吹込みヒマシ油に比し酸価が小さく(ケン化反応が小
さく)、色相および臭気の有無の点で顕著にすぐれてい
ること、つまり副反応がほとんど進行せずに重合のみが
進行していることがわかる。
また、各実施例で得られた重合物をヒマシ油単独重合
物である進行例1と比較すると、各実施例において得ら
れる重合物はいずれも粘度が小さいことがわかる。
<ポリウレタンの製造> 実施例1〜5で得た重合物にクルードMDI(日本ポリ
ウレタン工業株式会社製「ミリオネートMR−200)をR
−値(NCO当量/OH当量の比)が1.1となるように室温で
混合し、24時間放置後、温度120℃で4時間加熱処理を
行い、成形物とした。
得られた成形物はいずれも実用に耐えうる物性を有し
ていた。
また、得られた成形物を温度80℃の10%NaOH水溶液に
8時間浸漬したときの機械物性の変化(耐加水分解性)
の試験結果は第2表に示した通りであり、極めて好まし
いものであった。
なお比較のため、ウレタンポリオールとしてヒマシ油
を用いた場合(対照例1)、ウレタンポリオールとして
参考例1で得たヒマシ油重合物を用いた場合(参考例
1)の耐加水分解性の試験結果を第2表に併せて示す。
発明の効果 本発明の方法は、従来の吹込みヒマシ油の製造の場合
に比し極めて短時間の反応で重合物が得られるので、工
業生産に適している。また得られる重合物は、色相が淡
色である点、臭気がほとんどない点でもすぐれている。
この重合物は、ウレタンポリオールとしてのヒマシ油
の特長を失わず、しかも重合物でありながら低粘度であ
るので、無溶剤システムを組むこともできる。
そして、この重合物をウレタンポリオールとして用い
たときは、着色が少なくかつ実用に耐えうる物性を有す
るポリウレタン硬化物を得ることができる。硬化物の耐
加水分解性は極めてすぐれているので、過酷な条件下に
おける長期間の使用にも耐えうる。
よって本発明は、工業上極めて有用である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヒマシ油(A)97〜30重量%およびヒマシ
    油脂肪酸アルキルエステル、ヒマシ油脂肪酸グリコール
    エステルおよびOH基不含有脂肪酸アルキルエステルより
    なる群から選ばれた少なくとも1種のヒマシ油よりも低
    粘度でかつ二重結合を有するエステル系化合物(B)3
    〜70重量%からなる混合物100重量部を、不活性ガス雰
    囲気下に温度110〜180℃で、ジ−t−ブチルパーオキサ
    イド1〜50重量部と加熱反応させることを特徴とするヒ
    マシ油系重合物の製造法。
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