JP2606157B2 - 陰極線管用冷陰極電子銃構体 - Google Patents

陰極線管用冷陰極電子銃構体

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JP2606157B2
JP2606157B2 JP25505294A JP25505294A JP2606157B2 JP 2606157 B2 JP2606157 B2 JP 2606157B2 JP 25505294 A JP25505294 A JP 25505294A JP 25505294 A JP25505294 A JP 25505294A JP 2606157 B2 JP2606157 B2 JP 2606157B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、陰極線管用冷陰極電子
銃構体に関し、特に電界放出型陰極を用いた冷陰極電子
銃構体に関する。
【0002】
【従来の技術】図2に一般的なカラー陰極線管用電子銃
の断面図を示す。この電子銃は加熱用ヒーター21R,
21G,21Bと、加熱用ヒーターを内蔵する、たとえ
ばNi−Cr等の金属材料よりなる開放端金属スリーブ
20R,20G,20Bおよび金属スリーブの閉塞端外
面に塗布された電子放射性エミッタ23R,23G,2
3Bから成る陰極22R,22G,22Bと、通過孔2
4aを有する制御電極24と、通過孔25aを有する遮
蔽電極25と、通過孔26aおよび26bを有する集束
電極26と、通過孔27aを有する最終加速電極27と
を、各通過孔の中心が所定距離にあり、所定間隔を保持
するようにガラス支持支柱(図示してない)に固定する
ことにより構成される。
【0003】次にこのカラー陰極線管用冷陰極電子銃の
動作原理について説明する。熱陰極として広く用いられ
ている酸化物陰極においては、陰極22R,22G,2
2Bは加熱用ヒーター21R,21G,21Bにより動
作温度の約800℃に熱せられることにより、電子放射
性エミッタ23R,23G,23Bから熱電子が放出さ
れる。エミッタ23R,23G,23Bより放出された
電子ビームは、制御電極24の通過孔24aにより決定
される領域から放出され、遮蔽電極25と集束電極26
との間に形成されるプリフォーカスレンズにより電子ビ
ームの発散が抑えられ、集束電極26と最終加速電極2
7との間に形成される、電子ビームがスクリーン上で焦
点を結ぶようなレンズ強度に設計されているメインレン
ズにより集束される。スクリーン上に集束された電子ビ
ームは、スクリーンパネル内面に塗布された蛍光体上に
集中、衝突し、蛍光体を発光させ画像を表示する。
【0004】上述したような従来の熱陰極においては、
加熱用ヒーター21R,21G,21Bにより陰極22
R,22G,22Bが加熱される構造を有していること
から、電源を投入後、陰極22R,22G,22Bが所
定の動作温度に加熱され,電子放射性エミッタ23R,
23G,23Bから電子が放射されて画像が表示される
までに数秒かかる。また、高動作温度のために加熱用ヒ
ーター21R,21G,21Bに対してかなりの電力を
消費する。これらの電極群は上述したようにガラス支持
支柱により固定される。この組立作業においては、ガラ
ス支持支柱を軟化し、作業終了後はガラス支持支柱は常
温に戻されるが、実際の電子銃構体の動作時においては
陰極22R,22G,22Bからの熱輻射により加熱さ
れ、各電極群が変形し各電極の間隔が変化してしまい、
電子ビームの静電特性に変化を生ずる。このため各電極
群の設計においては、高温動作時における熱変形の変位
を考慮しなければならない。
【0005】また、最近では特に家電製品において省消
費電力化が求められるようになっているが、同様の要求
はコンピューターやOA用品にも波及していて、当然コ
ンピューターや端末機用ディスプレイに使用されるCR
Tモニターにおいても同様の省消費電力化の傾向があ
る。このような省消費電力の要求や上述したような熱陰
極によって生じる弊害を回避するために、熱陰極の代り
に電界放出型陰極を用いる方法が考えられている。たと
えば、特開昭48−90467号公報に電界放出型陰極
を用いたカラー受像管が開示されている。電界放出陰極
は常温で動作できるので、従来の熱陰極を用いた高温動
作によって生ずる弊害は排除することができ、また加熱
用ヒーターを必要としないことからこのための電力消費
は全くない。
【0006】このような電界放出型陰極を用いた陰極線
管について説明する。図3に特開昭48−90467号
公報で開示された電界放出型陰極を用いた電子銃構体の
断面図を示す。陰極31R,31G,31Bは3個また
は3群の錘状の突起35R,35G,35Bにより構成
され、各陰極は絶縁体層32により互いに絶縁されてお
り、各々に赤(R)、緑(G)、青(B)の輝度信号が
加えられる。陰極突起35R,35G,35Bに対応す
る小孔33aを有する金属薄膜より構成されるゲート電
極33には、輝度信号が陰極31R,31G,31Bに
加わったときに陰極突起35R,35G,35Bより所
望の電界放出電流が生ずるような適当な電位を与えてお
く。放出された電子ビームは制御電極34の孔34aを
通過したあとは従来の電子銃と同様の軌道を通ってスク
リーン上に焦点を結ぶ。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような3個または
3群の錘状の突起より成る陰極、おのおのの錘状の突起
から電子放出を引き起こすためのゲート電極および陰極
より放出された電子ビームを制御するためのグリッド群
で構成された電子銃構体では、一般にゲート電極と引出
し電極をボンディングワイヤにより導通を行っている
が、ゲート電極に100乃至数100μm程度の非常に
近い位置にグリッド群があるためにボンディングワイヤ
のボンディング作業が困難を極めたり、また、グリッド
群とボンディングワイヤの接触による短絡が問題となっ
ていた。
【0008】従って、本発明の目的はボンディングワイ
ヤのボンディング作業が容易であり、また、グリッド群
とボンディングワイヤの接触による短絡を防ぐ陰極線用
冷陰極電子銃構体を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、導電性基板も
しくは導電性膜を有する絶縁基板と、この基板上に形成
された複数の錘状電子源と、この電子源より電界放出に
より電子を引き出すためのゲート電極と、基板とゲート
電極間に設けた絶縁体層と、電子源から放出された電子
を制御するためのグリッドと、前記ゲート電極を引出し
電極に接続するボンディングワイヤを備え、前記グリッ
ドは前記ボンディングワイヤが位置する部分に所定のサ
イズの孔を有する。
【0010】
【実施例】次に本発明について図面を参照して説明す
る。図1(A),(B)は本発明の一実施例を示し、陰
極3を支持するための支持構体10に固定されたSi等
の基板1上に熱酸化法などにより形成されたSiO2
の絶縁体層2の開孔部には電界放出型陰極3が形成され
ている。この電界放出型陰極3は複数の錘状突起電子源
であり、たとえば米国特許第3755704号に開示さ
れた方法等によって形成することができ、陰極支持構体
10を通して信号源14から輝度信号が印加できる。ま
た、それぞれの錘状突起電子源3に対応する通過孔4a
を有するゲート電極4は、錘状突起電子源3からの電界
放出電流を生ずるための電圧をボンディングワイヤ8を
通して電源13に接続された引出し電極9より印加でき
るような構造になっている。またゲート電極4と100
乃至数100μm程度はなれて電子ビームが通過するた
めの通過孔6およびボンディングワイヤ上に設けられた
孔部7をもつグリッド5が位置している。
【0011】図1(B)はグリッド5に形成された通過
孔6R,6G,6B(図1(A)の6に相当)と、ボン
ディングワイヤ8R,8G,8B(図1(A)の8に相
当)の位置に設けられた所定のサイズの孔部7R,7
G,7B(図1(A)の7に相当)を示している。グリ
ッド5は電源12に接続されている。
【0012】このような構造をもった電子銃の駆動方法
について説明する。一般に図1(A)に示したような錘
状突起電子源3をもつ電界放出型陰極においては、半導
体またはMo、Ta等の金属によって形成された底面の
直径が約1μmかそれ以下で先端半径が約20nmの錘
状突起電子源3と、膜厚約1μmのSiO2 等の絶縁体
層2、さらに絶縁体層2の上に形成されたおのおのの錘
状突起電子源に3に対応する直径約1μmかそれ以下の
通過孔4aをもち、膜厚約0.4μmのMoやWのゲー
ト電極4で構成される。電子が錘状突起電子源3より放
出されるために必要な電界強度(〜107 V/m)を得
るためには、数10〜200v程度の電圧(しきい値電
圧)を陰極3とゲート電極4の間に印加することが必要
となる。このしきい値電圧電源13から引出し電極9お
よびボンディングワイヤ8を通してゲート電極4に印加
され、また、輝度信号は信号源14から陰極支持構体1
0を通して陰極3に入力され、この輝度信号に応じた量
の電子ビームが錘状突起電子源3より放出される。放出
された電子ビームはゲート電極4に100乃至数100
μm程度の非常に近い位置にあるグリッド5により制御
され通過孔6を通ってスクリーン上に画像を表示する。
【0013】本発明による電子銃構体は、グリッド5に
孔部7を設け、この孔部7を通るウェッヂ11によって
ワイヤボンディング8をボンディングしてゲート電極4
と引出し電極9を導通させ、しきい値電圧を印加する。
このボンディングワイヤ8の取付けは、従来のワイヤボ
ンディング法で行うことができる。孔部7は電子ビーム
を制御するための電界分布に影響を与えてはならないの
で、電子ビームの通過する通過孔6から通過孔6の直径
の約3倍以上離れた位置に形成しなければならない。ま
た、この孔部7の大きさはワイヤボンディングの作業性
およびグリッド5の強度を考慮して設計する必要があ
る。さらに、本発明による孔部7を設けた電子銃構体で
は、ゲート電極4に非常に近くに位置していたグリッド
5との接触によるグリッド5とゲート電極4の短絡によ
る不良を回避することができる。
【0014】前述したように、孔部7の最小サイズは、
ボンディング作業性に依存し、最大サイズは、グリッド
5で形成される電子レンズの電界分布を乱さない範囲で
あり、また、グリッド5の機械的強度を実用上低下させ
ない範囲である。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように本発明による電子銃
構体は、グリッド5に孔部7を設け、この孔部7を通し
てボンディングされたボンディングワイヤ8によりゲー
ト電極4と引出し電極9を導通する構造にしたので、従
来は困難を極めたゲート電極4と引出し電極9とのワイ
ヤボンディング作業が、非常に容易になる。また、従来
はボンディングワイヤ8とグリッド5との接触が起き易
く短絡の原因になっていたが、本発明による電子銃構体
を採用することで、接触の問題は解決することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の一実施例の陰極線管用冷陰極
電子銃構体の断面図であり、(B)は平面図である。
【図2】従来の陰極線管用電子銃構体の構造を示す断面
図である。
【図3】従来の電界放出型冷陰極構体の断面図である。
【符号の説明】
1 基板 2、32 絶縁体層 3 錘状突起電子源 4、33 ゲート電極 5 グリッド 6R,6G,6B 電子ビーム通過孔 7R,7G,7B 本発明による孔部 8R,8G,8B ボンディングワイヤ 9 引出し電極 10 陰極支持構体 11 ボンディング用ウェッヂ 21R,21G,21B 加熱用ヒーター 22R,22G,22B,31R,31G,31B
陰極 23R,23G,23B 電子放射性エミッタ 24,34 制御電極 25 遮蔽電極 26 集束電極 27 最終加速電極

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性基板もしくは導電性膜を有する絶
    縁性基板と、該基板上面に形成される1つもしくは複数
    の錘状電子源と、錘状電子源より電界放出による電子放
    出を引き起こすためのゲート電極と、前記基板と前記ゲ
    ート電極間に設けた絶縁体層と、前記電子源から放出さ
    れた電子ビームが通過する通過孔を有するグリッドと、
    前記ゲート電極を引出し電極に接続するボンディングワ
    イヤを備え、前記グリッドは前記ボンディングワイヤが
    位置する部分に所定のサイズの孔を有することを特徴と
    する陰極線管用冷陰極電子銃構体。
  2. 【請求項2】 前記ボンディングワイヤは、前記グリッ
    ドの前記所定のサイズの孔を通るボンディグツールによ
    って前記ゲート電極と前記引出し電極にボンディングさ
    れた構成を有する請求項1記載の陰極線管用冷陰極電子
    銃構体。
JP25505294A 1993-10-20 1994-10-20 陰極線管用冷陰極電子銃構体 Expired - Lifetime JP2606157B2 (ja)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001029864A1 (fr) * 1999-10-22 2001-04-26 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Tube cathodique et ecran comprenant ledit tube

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