JP2605052Y2 - 絶縁キャップを用いたトロイダルコイル - Google Patents

絶縁キャップを用いたトロイダルコイル

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JP2605052Y2
JP2605052Y2 JP1991077727U JP7772791U JP2605052Y2 JP 2605052 Y2 JP2605052 Y2 JP 2605052Y2 JP 1991077727 U JP1991077727 U JP 1991077727U JP 7772791 U JP7772791 U JP 7772791U JP 2605052 Y2 JP2605052 Y2 JP 2605052Y2
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winding
partition plate
toroidal coil
insulating cap
inner peripheral
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和弘 菅井
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Tokin Corp
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、絶縁キャップを用いた
トロイダルコイルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図3は、従来のトロイダルコイルの構造
を示す斜視図である。図4は、従来のトロイダルコイル
のコイル交差部の拡大斜視図である。即ち、図3及び図
4において、円筒状コアを内部に収納し、外内周及び平
面からなる有底筒状体と蓋とから構成され、内周部に円
筒の中心を通る中央仕切板2を設け、内周面と前記中央
仕切板2によって形成された空間を有する絶縁キャップ
1に、巻線3を巻き回してなるトロイダルコイルであっ
て、巻線3は、巻始めリード端4が絶縁キャップの外内
周面を巻き回し、巻終わりリード端5に至るリード線を
形成する。
【0003】図4に示すように、前記中央仕切板2を有
する絶縁キャップ1では、内周面と前記中央仕切板2と
によって形成された空間に巻線を施すと、巻線の巻始め
リード端4と巻終わりのリード端5とが交差し、どうし
ても巻始めと巻終わりのリード端に交差部6を形成して
しまう。
【0004】巻始めリード端と巻終わりリード端が交差
すると、トロイダルコイルは、特に高電圧で使用する場
合、巻線となる線材の被覆だけでは絶縁が得られず、巻
始めリード端と巻終わりリード端が、前記交差部でショ
ートしてしまい、本来の特性が得られないという欠点が
あった。また、これを避けるために、巻線を片寄らせた
り、巻終わりリード端を複雑に成型しなければならない
作業上の欠点があった。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】本考案は、トロイダル
コイルの巻始めリード端と巻終わりリード端が交差しな
い端子構造にすることで、高電圧で使用される場合の巻
始めリード端と巻終わりリード端の絶縁を確保できるト
ロイダルコイル用絶縁キャップを提供することを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本考案は、円筒状コアを
内部に収納し、外内周及び平面からなり、内周部に円筒
の中心を通る中央仕切板と、その中央仕切板と内周面と
で形成された空間を有する筒状体からなる絶縁キャップ
を用いたトロイダルコイルにおいて、前記中央仕切板か
ら分岐し、前記内周部に伸び前記内周面と一体となった
同相内仕切板を設け、大きな空間及び小さな空間を形成
し、巻線のリード端子のそれぞれを前記大きな空間及び
小さな空間に通したことを特徴とする絶縁キャップを用
いたトロイダルコイルである。
【0007】
【作用】本考案のトロイダルコイルに用いられる絶縁キ
ャップは、磁性体の円筒状コアを内部に収納した有底筒
状体と蓋から構成され、前記コアを収納すると、有底筒
状体と蓋とが嵌合され、円筒を形成し、その円筒に内周
部の中心を通る中央仕切板を設けて、その中央仕切板か
ら分岐し、内周部に伸び内周面と一体成形された巻始め
リード端と巻終わりリード端の交差部分に同相内仕切板
を設けることにより、巻始リード端と巻終わりリード端
が交差しないように巻線することができ、ショートする
ことを防止することができる。
【0008】
【実施例】図3及び図4は、従来のトロイダルコイルの
構造を示した斜視図である。巻始めリード端4と巻終わ
りリード端5が交差して端子を形成しているトロイダル
コイルで、交差部6での巻始めリード端4と巻終わりリ
ード端5の絶縁確保は、線材の被覆だけである。
【0009】図1は、本考案のトロイダルコイルに用い
た絶縁キャップの構造を示した斜視図である。
【0010】図2は、本考案の実施例を示した同相内仕
切板12の拡大斜視図である。
【0011】図1は、中央に中央仕切板11を有するト
ロイダルコイルに用いた絶縁キャップ10であって、巻
始めリード端と巻終わりリード端が交差してショートし
ないよう同相内仕切板12を設ける。
【0012】本考案のトロイダルコイルに用いた絶縁キ
ャップは、磁性体の円筒状コアを内部に収納できるよう
に、有底筒状体と蓋から構成され、前記円筒状コアを収
納した後、有底筒状体と蓋とは嵌合されて、筒状体を形
成する。その筒状体の内周部の中心を通る中央仕切板1
1を設け、その中央仕切板11から分岐した内周面に伸
び一体成形された、同相内の巻線の巻始めと巻終わりの
リード端の交差部分に、同相内仕切板12を設けて、内
周面と中央仕切板11と同相内仕切板12の囲いとで形
成された大きな空間と小さな空間を作り、巻線の巻き始
めリード端は、小さな空間を通し大きな空間の筒状体の
外内周面に巻線を施してから巻線の巻き終りリード端
は、前記大きな空間を通す。
【0013】即ち、一次側巻線と二次側巻線の絶縁を確
保する中央仕切板11の外に、同相内仕切板12を設け
た構造にすることにより、巻線の巻始めのリード端4と
巻終わりのリード端5とは、巻線した後、絶縁キャップ
の内周面と中央仕切板と同相内仕切板の囲いである大き
な空間と小さな空間から、各々別々に引き出され、端子
を構成するので、交差することがなくなる。
【0014】図2は、中央仕切板11を有するトロイダ
ルコイルに用いた絶縁キャップ10であって、中央仕切
板11に同相内仕切板12を設けた拡大図である。即
ち、図2に示すとおり、巻始めリード端4と巻終わりリ
ード端5は、同相内仕切板12で別々に引き出されて端
子を構成し、交差しないので、確実に絶縁される。
【0015】
【考案の効果】以上説明してきたように、本考案によれ
ば、同相内仕切板を設けることにより、巻始めリード端
と巻終わりリード端の絶縁が確保され、高電圧に耐える
トロイダルコイルの提供が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のトロイダルコイル用絶縁キャップの構
造を示した斜視図である。
【図2】本考案の実施例を示した同相内仕切板の拡大斜
視図である。
【図3】従来のトロイダルコイルの構造を示した斜視図
である。
【図4】従来のトロイダルコイルのコイル交差部の拡大
斜視図である。
【符号の説明】
1,10 絶縁キャップ 2,11 中央仕切板 3 巻線 4 巻始めリード端 5 巻終わりリード端 6 交差部 12 同相内仕切板

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状コアを内部に収納し、外内周及び
    平面からなり、内周部に円筒の中心を通る中央仕切板
    と、その中央仕切板と内周面とで形成された空間を有す
    る筒状体からなる絶縁キャップを用いたトロイダルコイ
    ルにおいて、前記中央仕切板から分岐し、前記内周部に
    伸び前記内周面と一体となった同相内仕切板を設け、大
    きな空間及び小さな空間を形成し、巻線のリード端子の
    それぞれを前記大きな空間及び小さな空間に通したこと
    を特徴とする絶縁キャップを用いたトロイダルコイル。
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