JP2604270B2 - 棒状装薬方式による安全装薬量決定方法 - Google Patents

棒状装薬方式による安全装薬量決定方法

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、棒状装薬方式による安全装薬量決定方法
に関し、とりわけ、飛石事故が生じない安全範囲内にお
ける棒状装薬方式による爆破を一点集中装薬方式による
装薬量設定原理の応用によって安全装薬量を決定する方
法に関する。
従来、爆破工事の施工において、火薬の装填の仕方
を、一点集中形の塊状にするか、または、細長い形の棒
状にするか、2種類の手段があり、前者を一点集中装薬
方式と称し、後者を棒状装薬方式と称する。
しかしながら、実際の施工に当って、岩盤に火薬を装
填してこれを爆破したい場合に、まず、火薬を装填する
孔を掘り、これをせん孔と称し、その孔の内底部からそ
の孔内に沿って火薬を装填していく作業、つまり、棒状
装薬方式による爆破工事が一般的かつ実際的で多用さ
れ、それに対して、一点集中装薬方式は特殊な場合にの
み使用され、理論的には普及しても実際的ではなかっ
た。
ところが、このように、棒状装薬方式は多用されてい
るものの、従来、装薬量の設定技術が不確実なために、
飛石事故が多発しており、因みに、1979年から1989年の
10年間における日本国内に発生した工事用爆破の事故数
件は261件あり、そのうちで爆破から生じた飛石事故は1
60件、すなわち61.3%に達する。
従来、一点集中装薬方式による発破では、ハウザーの
式 L=cW3 ・・・・・・(1) L:装薬量(kg) c:発破係数または破壊岩盤単位 W:最小抵抗線(m) が周知であり、更に、前記(1)式を変形して、発破係
数(破壊岩盤単位)c値は、 c=L/W3 ・・・・・・(2) が周知である。
ただし、このハウザーの式が成立するには、 1.装薬量Lが一点集中装薬方式であること、 2.1自由面発破であること、 3.適正装薬量、すなわち、飛石が生じない安全範囲内に
おいて最強の破壊効果が生じる装薬量は、自由面G上の
破壊半径rと最小抵抗線Wとが等しいW=rの漏斗形状
であること、 従って、前記漏斗孔の体積V V=(1/3)×πr2×W において、W=rを条件とし、そして、π≒3であるか
ら V=W3 ・・・・・・(3) となり、この(3)式を前記(2)式に代入すれば、 c=L/V ・・・・・・(4) つまり、発破係数c値は、一点集中装薬量Lとその装薬
量によって破壊される岩盤の体積Vとの比率(割合)で
あって、しかも、その体積Vを形成する3つの長さWr2
が互いに等しい関係にあるときに成立することが認めら
れる(日本産業火薬会昭和60年10月1日発行新版産業火
薬第198〜200頁参照)。
他方において、従来、棒状装薬方式による斉発発破に
おいて、装薬量Lの算定式として L=c×H×D1×D2 ・・・・・・(5) が知られている。そして、 (5)式を変形して、発破係数(破壊岩盤単位)c値
は、 c=L/(H×D1×D2)=L/V ・・・・・・(6) ただし、2つの孔間隔長D1とD2及びせん孔長Hとの関
係は、 (D1=D2)<H ・・・・・・(7) ここで、H:せん孔長 D1:せん孔口EとAとの間の孔間隔長 D2:せん孔口EとBとの間の孔間隔長 L:装薬量 V:装薬量Lによる破壊岩盤体積(H×D1×
2) が周知である(通商産業省土地公害局編、社団法人全国
火薬類保安協会平成3年1月発行「火薬類保安教本シリ
ーズ17こんなときこんな火薬をこんな使い方で」第45〜
46頁参照)。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、発破係数(破壊岩盤単位)c値は、孔内に
装填された火薬が爆発することによって自由面Gに及ぼ
す破壊力であって、換言すれば、装薬長Pの上端から自
由面GLに向け最小抵抗線Wに沿って突き上げる力の程度
を決める数値である、と発明者は考える。
従って、装薬量Lを決める際に、飛石の生じない安全
面のみを考慮すれば、発破の破壊力が過少で作業能率が
捗らず、その逆に、破壊の能率面を重視すれば、飛石が
生じて危険な発破となるから、そこで、適正なc値は、
前記安全面と能率面の双方を勘案して、飛石の生じない
安全範囲内で最強の岩盤破壊を達し得べき数値であると
理解されるべきである。
かかる観点から前記従来のc値を検討すれば、ハウザ
ーの式が通用する一点集中装薬方式による発破では、前
記(3)式及び(4)式で示すように、岩盤体積V=W
3の破壊に要した破壊力のすべてが、自由面に及ぼす破
壊力となっているので、前記体積Vそのものが発破係数
(破壊岩盤単位)c値の分母を構成する純粋な数値であ
ることに間違いない。
しかしながら、棒状装薬方式による発破では、全岩盤
体積V=H×D1係るD2の破壊に要した破壊力のすべて
が、自由面に及ぼす破壊力となっていると考えることは
誤まりである(前記6式参照)。
何故ならば、全破壊岩盤体積V=H×D1×D2は、前
記自由面GLへの突き上げに関与する力によって破壊され
る岩盤の体積と、前記自由面GLへの突き上げに関与しな
い下方の岩盤の破壊のみに関与する力によって破壊され
る岩盤の体積との和であるから、純粋な発破係数c値
は、その数値の分母を構成する体積が、自由面GLへの突
き上げに関与する力によって破壊される岩盤の体積のみ
に限定されるべきであり、前記自由面GLへの突き上げに
関与しない下方の岩盤の破壊のみに関与する力によって
破壊される岩盤の体積は除外されるべきである。
それ故、前記(5)式において、前記棒状発破におけ
るc値と称する数値は、上記のような純粋なc値ではな
く、実際は、装薬量Lと、それによって破壊される全岩
盤体積Vとの割合を示す破壊岩盤単位であって、この数
値を、便宜上k値とすれば、前記(5)式は、 L=k×H×D1×D2 ・・・・・・(5a) そして、前記(6)式は、 k=L/V=L/H×D1×D2 ・・・・・・(6a) とそれぞれ修正されるべきである。
このように、棒状装薬における従来のc値は、その数
値の分母を構成する破壊されるべき岩盤の体積の決定に
誤りがあり、本来、c値の算出には無関係の要素までも
含めて計算されていた。そのような理由から、棒状装薬
方式による発破では、経験上、一般的な適正c値0.25〜
0.45の数値より過少な0.10〜0.30(前記0008項で示す資
料第46頁の表参照)を参考値として例示し、これを使用
するように勧めている。
しかしながら、棒状装薬における従来のc値決定の前
記付確実要素を知らない当業者が、前記一般的な適正c
値0.25〜0.45を前記従来のc値産出式の諸元に当てはめ
て公式通りに計算すれば、飛石事故が生ずるおそれがあ
り、甚だ危険である。そして、冒頭に記載するような飛
石事故が多発する結果を招いている。
従来における棒状装薬方式による爆破の設定におい
て、最大の危険要因は、前記(6)式で示すように、c
値算定式に最小抵抗線Wが関与しておらず、装薬量Lと
それによって破壊される岩盤体積Vとの割合のみでc値
を決定しようとするものであるから、極端に言えば、最
小抵抗線W=0、つまり、自由面G上に棒状装薬の上端
が露出した危険な位置に火薬が装填されていても、装薬
量Lと破壊岩盤体積Vとの割合だけで発破係数(破壊岩
盤単位)c値が決定され得るという危険性が内在する。
このようなことから冒頭に記載する飛石事故が多発す
る。
この発明の目的は、棒状装薬方式による爆破工事の施
工において、従来における装薬量の決め方に不確実要素
が多く、そのために飛石事故が多発している現状に鑑
み、一点集中装薬方式ではあってもハウザーの公式によ
る装薬量の決め方に確実性を見出し、この信頼性のある
ハウザーの公式を応用して棒状装薬方式における装薬量
を決め、それによって飛石事故が生じない安全かつ能率
的な棒状装薬方式による爆破事故を施工し得る方法を提
供することである。
〔課題を解決するための手段〕
この発明による安全装薬量決定方法は、棒状装薬とし
て使用すべき任意のせん孔径Rと任意のせん孔長hとか
らなる孔において、せん孔径Rを単位としてせん孔長h
を仮定的にN個に区分し、せん孔長hの自由面部をO値
とする各区分当りの最小抵抗線長Wnの累計値W=R×N
に基づく各区分当りの破壊岩盤量Vn=(R×N)3と、
各区分当りの装薬量Ln=L/Nとから、各区分当りの破壊
岩盤体積Cn=Ln/Vnをそれぞれ求め、せん孔長hの最深
部を0値とする各区分当りの破壊岩盤単位Cnの累計値C
が0.25〜0.45の範囲内における区分までの装薬量Lで爆
破を施工するものである。
〔作用〕
ハウザーの公式の精度が保償される場合は、前記した
ように、装薬単位を極小の一点としたときであるという
特徴を活かして、本発明では、所望の長さを有する装薬
孔を、その穿孔径Rを単位として分割し、それによって
生ずる一区分当りの破壊岩盤単位Cnを順次算出し、この
ようにして求められた各区分当りの破壊岩盤単位Cnを、
穿孔長hの最奥端部を0値として順次加算して累計値C
を求めその累計値Cの状態から安全値の範囲を知り、こ
の数値が示す前記穿孔長hの分割位置が安全装薬量とし
て決定される。
〔実施例〕
図面で示すように、 せん孔径R=25(mm)、せん孔長h=1.5(m)、火
薬比重0.83、最小抵抗線W=破壊半径rとした場合に、
せん孔長hをせん孔径Rの長さで区切った区分数Nは、 区分数N=h/R=1.5/0.025 =60(個) である。そこで、このせん孔長hに全部火薬が装填され
たものと仮定した全装薬量Lは、 全装薬量L=π(R/2)2×h×火薬比重 =π(0.025/2)2×1.5×0.83 =0.611(kg) となり、1区分当りの装薬量Lnは、その60分の1、すな
わち、 Ln=L/N =0.615(kg)/60(個) =0.01025(kg/個) となる。そして、1区分当りの破壊岩盤量Vnは、 Vn=1/3・π・W3 ≒W3(m3/個) 1区分当りの破壊岩盤単位すなわち発破係数Cnは、 Cn=Ln/Vn =0.01025(kg)/W3(m3) となる。
そこで、まず、最上段(区分No.1)における諸元の数
値は、次のようになる。すなわち、 区分No.1の装薬量L1は、 L1=0.01025(kg) =C1(0.025)3 その破壊岩盤単位C1は、 となり、当然ながら、著しく大きな危険値となる。
次に、区分No.2の装薬量L2は、 L2=0.001025(kg) =C2×(0.05)3 その破壊岩盤単位C2は、 このようにして、順次それらの数値が判明していき、 区分No.4の装薬量L40は、 L40=0.01025 =C40×(1.00)3 その破壊岩盤単位C40は、 C40=0.01025 このようにして、更に、 最下区分No.6の装薬量L60は、 L60=0.01025 =C60×(1.5)3 その破壊岩盤単位C60は、 となり、あたかも虫が動いたような極小値を示す。
上記の状況は、第1表によって詳細に示される。
第1表の記載から明らかなように、例えば、破壊岩盤
単位(発破係数)の安全基準値C=0.25は、区分数N=
31と32の間に存在することが判る(※1参照)。この倍
数値に相当する孔内の深さ(R×N)は、自由面GLから
25mm×31=77.5cm又は25mm×32=80.0cmの位置である。
従って、装薬長Pは、せん孔長150cm−77.5cm=72.5cm
又は150cm−80cm=70cm、であることが推定される。次
に、発破係数Cの上限値C=0.45は倍数値N=25に相当
する(※3参照)ので、その孔内深さ(R×N)は、6
2.5cm、従って、装薬長Pは87.5cmであることが推定さ
れる。この範囲内における装薬量Lで爆破工事を施工す
れば安全が保証される。
〔発明の効果〕
以上詳述したように、棒状装薬方式による爆破工事に
おいて飛石事故が多発する原因として、まだ明確な算定
基準を持たない現状に鑑み、本発明は、従来周知の一点
集中装薬方式による発破装薬量算出式L=CW3を棒状装
薬に応用し、それをせん孔長の分割区分化と、1区分当
りの破壊岩盤単位の累計化とによってカバーし、前記算
出式L=CW3を基本としつつ、棒状装薬方式による爆破
においても精度の高い安全装薬量を決定し得るようにな
ったから、これからは、棒状装薬においても飛石事故を
未然に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
図面は、本発明による安全装薬量の決定方法を例示する
説明図である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】棒状装薬として使用すべき任意のせん孔径
    Rと任意のせん孔長hとからなる孔において、 せん孔径Rを単位としてせん孔長hを仮定的にN個に区
    分し、 せん孔長hの自由面部を0値とする各区分当りの最小抵
    抗線長Wnの累計値W=R×Nに基づく各区分当りの破壊
    岩盤量Vn=(R×N)3と、各区分当りの装薬量Ln=L/N
    とから、各区分当りの破壊岩盤単位Cn=Ln/Vnをそれぞ
    れ求め、 せん孔長hの最深部を0値とする各区分当りの破壊岩盤
    単位Cnの累計値Cが0.25〜0.45の範囲内における区分ま
    での装薬量Lで爆破を施工する ことを特徴とする棒状装薬方式による爆破設定方法。
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