JP2603622Y2 - 帯鋸刃 - Google Patents

帯鋸刃

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JP2603622Y2
JP2603622Y2 JP1993017496U JP1749693U JP2603622Y2 JP 2603622 Y2 JP2603622 Y2 JP 2603622Y2 JP 1993017496 U JP1993017496 U JP 1993017496U JP 1749693 U JP1749693 U JP 1749693U JP 2603622 Y2 JP2603622 Y2 JP 2603622Y2
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いちゆき 藤縄
義昭 石田
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、切刃部に硬質被膜を
施した帯鋸に関する。特に、丸材・角材や平鋼を扱う一
般鋼材メーカ、インゴットブルームを扱う製鋼・鍛造メ
ーカ、H型鋼・コラムを扱う鉄骨・橋梁メーカなどによ
って切断刃として広く使用されるものである。
【0002】
【従来の技術】帯鋸は、刃部に高速度工具鋼、そして胴
部に特殊ばね鋼等を使用し、電子ビーム溶接により接合
したバイメタルバンドソーが主流となっている。これを
汎用の帯鋸盤に掛けて被削材を切断するものである。近
時、被削物の高級化・難削化傾向が進んでおり、これに
伴って帯鋸の刃材も高コバルト粉末、さらには高コバル
ト・高バナジウムの高級粉末高速度鋼を用いるようにな
ってきた。さらに高硬度材や難削材、調質鋼等の切断を
する際の鋸刃の寿命向上が常に要求されている。これに
対しては、例えば特開平1−188221号公報に記載
されているように、刃底部を含めた帯鋸刃全体、あるい
は刃部の底から背部側まで任意の幅をもって帯鋸の側面
に刃部と刃部との間を連続して硬質被膜を施した帯鋸が
考案されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】ところが、このような
切刃部に硬質物質を被覆したバイメタルバンドソーは、
薄く長い帯状をなしているところから、刃先部の加工は
容易ではない。さらに、硬質物質を被覆した刃先部は、
刃底から背部に向けて任意の幅で刃先全体に施されてい
るので、硬質物質が被覆された各刃先部は連続的に形成
されているのであるから、帯鋸をホイールに巻回して切
断作業を行うと、繰り返し曲げ応力やねじり応力が帯鋸
に作用するために、疲労寿命に起因して刃底を起点とす
るミクロクラックが生じ、ついには胴部を破断するに至
る。一方、実開昭62−100823号公報には、バイ
メタルバンドソーの刃先の一部にメッキ層を介して超高
硬度粒子を被着した帯鋸が開示されている。しかしなが
ら、この考案はバイメタルバンドソーを構成する胴部と
刃部との溶接部と刃先のメッキ層とを離間することが記
載されているが、刃先のメッキ層部の刃底部への影響は
考慮も示唆もされていない。また、同公報第1図では刃
底部が溶接部と一致しており、被着部の刃底部への上述
のようなミクロクラックへの影響については示唆も開示
もされていない。特に、メッキ層を介せずに、前述の特
開平1−188221号公報のような周期律表第IVa
〜VIa族金属の炭化物、窒化物、または炭窒化物から
なる硬質物質を被覆した場合は、ミクロクラックが発生
し易くこれについては示唆も開示もされていなかった。
また、特開昭62−24910号公報には、切れ刃部の
刃底から幅をあけた位置にダイヤモンド砥粒を結着した
ものが開示されている。しかし、このものは刃部材料に
高速度工具鋼等を使用したバイメタルバンドソーの刃部
に周期律表第IVa〜VIa族金属の炭化物、窒化物、
または炭窒化物からなる硬質物質を被覆した場合のミク
ロクラックの発生については示唆も開示もされていな
い。この考案は、上記のような課題に鑑み従来品に比し
て長寿命であり、しかも切断時間も従来品に遜色のない
帯鋸刃を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本考案は、胴部と切刃部
からなるバイメタルバンドソーであって、刃底と溶接部
とが離間し、切刃部に周期律表第IVa〜VIa族金属
の炭化物、窒化物、または炭窒化物からなる硬質物質を
被覆したバイメタルバンドソーに関し、刃底のミクロク
ラック防止のために硬質物質を被覆した刃先部は帯鋸本
体の側面から見て少なくとも切刃部の刃底から0.2m
mの幅をあけて設けられ、各硬質刃先部が不連続に構成
することによって、切断効率を落とさずに鋸刃の長寿命
化を図ったのである。
【0005】
【作用】この考案によれば、硬質物質を被覆した刃先部
を帯鋸本体の側面から見て少なくとも切刃部の刃底から
0.2mmの幅をあけて設け、各硬質刃先部が不連続に
構成されているのであり、このために切削中に刃先摩耗
の進行が抑制され、さらに切り屑の溶着が防止されて、
構成刃先が生じにくくなる。またすくい面の摩擦抵抗が
減少することから、切り屑の排出が円滑になされる。
【0006】
【実施例】次に、この考案の実施例を図面について説明
する。図5はこの考案にかかる帯鋸の外貌を示す斜視図
である。帯鋸刃の本体1は特殊ばね鋼製であり、長手方
向両端が溶接されて無端状に形成されている。胴部13
の一側縁に連続して形成された多数の切刃2a,2b,
2c...には、図1に斜線を施して示すように、刃底
10から少なくとも0.2mmの幅Wをあけた位置から
刃先にかけてTiN、TiCN等の周期律表の第IVa
〜第VIa族金属の窒化物、炭化窒化物等から選択され
た硬質物質を被覆した硬質刃先部11が形成される。こ
の実施例では硬質物質を被覆した刃先部11の始端部1
5は、帯鋸刃本体1の背部4と平行な直線となってい
る。その他、図2のように硬質刃先部11aの始端部1
5aを円弧状にすることもできるし、図3のように硬質
刃先部11bの始端部15bを円弧状にし、かつ切刃2
の後部側に広く硬質物質を被覆することもできる。さら
に、図4のように硬質刃先部11cの始端部15cを円
弧状にし、かつ切刃2の前部側に広く硬質物質を被覆す
ることもできる。これらの各実施例においては、いずれ
も所期の効果をおさめることができた。
【0007】(実施例1) 切刃部用の高速度鋼と胴部用の特殊ばね鋼を溶接してな
るバイメタル素材、あるいは胴体として用いられる特殊
ばね鋼を使用して板厚が1.07mm、板幅が32m
m、無端帯鋸長が4570mmの帯鋸の背部4と平行に
図1に示すように1インチ(2.54cm)当たり3山
の刃数の切刃2を設け、3枚の切刃で一組のあさりを施
し、さらにこの切刃2に上述のような硬質物質を被覆し
て帯鋸を製造した。これを汎用の帯鋸盤に装着して、シ
リコンを7%含有するφ100mmのアルミ合金を径方
向に5mm幅に切削を行い80個切断したところで、寿
命前であるがひとまず作業を中止した。この際の1カッ
ト当たりの切断時間は約5分であった。また、本考案に
かかる帯鋸は切刃にあさりが設けてあるために、切り締
まりが生ずることがなく切削抵抗が多くかかることはな
かった。
【0008】(実施例2) 切刃部用の高速度鋼と胴部用の特殊ばね鋼を溶接してな
るバイメタル素材を使用して板厚が1.3mm、板幅が
38mm、無端帯鋸長が5300mmの帯鋸の背部4と
平行に図1に示すように、1インチ(2.54cm)当
たり2〜3山の刃数の不等ピッチ刃形を設け、7枚の切
刃で一組のアサリを施し、さらにこの切刃に上述のよう
な周期律表の第IVa−VIa族金属の窒化物、炭化窒
化物から選ばれた硬質物質、例えばTiNを図2に示す
硬質刃先部11aのパターンに被覆帯鋸を製造した。
鋸の切削寿命の形態は硬質物被覆物の有無に関わらず、
双方とも刃先の正常摩耗による切り曲がり寿命であっ
た。しかし刃先に硬質物被覆を施していない従来の帯鋸
刃31カットであるのに対し、本考案は75カットであ
った。このため本考案品は約2.4倍に寿命向上した結
果が得られた。
【0009】(試験結果)
【0010】(実施例3) 切刃2の材質を粉末高速度鋼、胴部13を特殊ばね鋼と
し、鋸幅32mm、鋸厚1.07mm、鋸刃のピッチを
1インチ(2.54cm)あたり3山とし、切刃2の側
面に周期律表の第IVa−VIa族金属の窒化物、炭化
窒化物から選んだ硬質物質例えばTiNを、図3に示す
硬質刃先部11bのパターンに被覆した帯鋸を製作し、
以下に示す条件にて切削試験を行ったところ、切削中に
帯鋸を支えているアーム部に装着された硬質インサート
と帯鋸側面とは干渉せず、ステッキング現象は起こらな
かった。また、刃底を起点とするミクロクラックも発見
できなかった。切削性能は硬質被覆物の被覆処理を施し
ていない従来の帯鋸の場合には47カットであるのに対
し、本考案品では128カットが実現した。このため本
考案品によれば、約2.7倍に寿命が向上したことが分
かる。
【0011】(試験結果)
【0012】
【考案の効果】本考案は切刃部に硬質物質を被覆した
イメタルバンドソーにおいて、該刃先部は帯鋸本体の側
面から見て少なくとも切刃部の刃底から0.2mmの幅
をあけて設けられ、各刃先部の硬質物質を被覆した部分
を不連続に構成したのであるから、繰り返し曲げ応力に
よる疲労寿命への影響が無くなり、胴部破断が減少し、
鋸刃全体が従来のバイメタルバンドソーに比して、2.
4倍から2.7倍の寿命が得られた。このために、きわ
めて経済的な加工が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】イはこの考案の実施例の部分側面図、ロは一刃
の詳細図である。
【図2】イはこの考案の他の実施例の部分側面図、ロは
一刃の詳細図である。
【図3】イはこの考案のさらに他の実施例の部分側面
図、ロは一刃の詳細図である。
【図4】イはこの考案のさらに別の実施例の部分側面
図、ロは一刃の詳細図である。
【図5】この考案に係る帯鋸の斜視図である。
【符号の説明】
1 帯鋸刃本体 2 切刃 3 刃溝 4 背部 5 刃先 10 刃底 11 硬質物質を被覆した刃先部 13 胴部15 始端部 w 幅
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23D 61/12 B27B 33/06

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 胴部と切刃部からなるバイメタルバンド
    ソーであって、刃底と溶接部とが離間し、前記切刃部に
    周期律表第IVa〜VIa族金属の炭化物、窒化物、ま
    たは炭窒化物からなる硬質物質を被覆したバイメタルバ
    ンドソーにおいて、前記刃底のミクロクラック防止のた
    めに前記硬質物質を被覆した刃先部は帯鋸本体の側面か
    ら見て少なくとも切刃部の刃底から0.2mmの幅をあ
    けて設けられ、各硬質刃先部が不連続に構成されている
    ことを特徴とする帯鋸刃。
JP1993017496U 1993-03-17 1993-03-17 帯鋸刃 Expired - Fee Related JP2603622Y2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007061957A (ja) * 2005-08-31 2007-03-15 Nachi Fujikoshi Corp 帯鋸刃

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007061957A (ja) * 2005-08-31 2007-03-15 Nachi Fujikoshi Corp 帯鋸刃
JP4662257B2 (ja) * 2005-08-31 2011-03-30 株式会社不二越 帯鋸刃

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