JP2600003Y2 - 組立部品の梱包装置 - Google Patents

組立部品の梱包装置

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JP2600003Y2 JP1993068240U JP6824093U JP2600003Y2 JP 2600003 Y2 JP2600003 Y2 JP 2600003Y2 JP 1993068240 U JP1993068240 U JP 1993068240U JP 6824093 U JP6824093 U JP 6824093U JP 2600003 Y2 JP2600003 Y2 JP 2600003Y2
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清太郎 松下
達也 江口
英穂 高松
貢 岡田
潤 井上
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、主として自動車のトラ
ンスミッション(変速機)の構成部品、ディファレンシ
ャル(差動装置)の構成部品その他の組立部品を輸送す
るのに使用する梱包装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の梱包装置として、上
面に大小の組立部品を収容する凹部を有する発泡スチロ
ール製のトレイ(本考案中の容器体に相当)を少なくと
も2個用い、部品を収容した状態で上下に積重ねて梱包
する方式のものがある。
【0003】自動車の組立部品には、例えばディファレ
ンシャルギアやオートマチックトランスミッションのコ
ントロールメインバルブ(以下メインバルブとする)等
の比較的丈高で径や幅の大きい大物部品と比較的小物の
部品があり、これらの大物部品と小物部品とが、各トレ
イのそれぞれの凹部に嵌め込まれて収容されるが、この
際、大物部品を収容する凹部を大径かつ深底にすると、
小物部品の収容凹部の底部が厚肉になってトレイの厚み
に無駄が生じ、また積重ね状態の梱包装置全体が丈高に
なり、取扱いに不都合が生じるといった問題がある。
【0004】そこで、前記のような問題を解消するため
に、トレイを大物部品の収容凹部に合せた厚肉部と、薄
肉の小物部品の収容凹部に合せた薄肉部とに構成して、
下層のトレイの上面に段差を設け、これに対向する上層
のトレイの底面に、前記段差に対応した段差を設けて、
トレイの厚みの無駄をなくし、丈高になるのを防止する
ようにした梱包装置が提案されている(実公平3−26
147号公報)。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】この種の梱包装置の輸
送先の組立工場では、各トレイごとに分離されて組立ラ
インのコンベア上に載置され、各トレイに収容された各
部品を順次取り出されて、自動車が組立てられる。
【0006】この際、前記のように底面に段差のついた
トレイでは、これを組立ラインのコンベヤに載置した状
態において傾きが生じることとなり、不安定になる上、
部品の取出し作業が行ない難く、またハンドリフトによ
る各トレイの移送作業等も行ない難くなる。
【0007】したがって、この種の梱包装置としては、
各トレイに段差をつけないで、トレイの厚みを無駄なく
利用して効率よく各部品を収容できることが望まれる。
【0008】また最近では、前記の梱包装置をワンウエ
イで使用するほか、ツーウエイタイプとして、数回(8
回位)繰返し使用することが考えられている。このよう
な繰返し使用する梱包装置としては、容易に損傷しない
こと、汚れが付着しないことが望まれる。
【0009】しかしながら、収容される部品の角部等が
トレイ表面に接触すると、トレイを構成する発泡体表面
が損傷することがあり、さらに部品に防錆油等が多く付
着していると、トレイ表面が油で汚れることがある。
【0010】特に前記提案の梱包装置のように一般に多
用されている発泡スチロール製の場合、材質的にやや脆
さがあって割れが生じるおそれがある上、収容される部
品の接触によって表面が削れて粉屑が生じ易く、この粉
屑が例えばトランスミッション関係の部品に付着して、
組立状態の精度に影響を与え、ギアの切替が不能になる
等のおそれがある。さらに発泡スチロール製品は、耐油
性に劣り、前記の部品に付着している防錆油等によって
凹みや変形が生じることがある。
【0011】そのため通常は、部品収容までにトレイの
洗浄を行なった上、耐油性のあるポリエチレンフィルム
等の保護フィルムを用いて、部品が直接発泡体に接触し
ないようにしているが、それでも油の付着防止や粉屑の
発生防止の効果は完全ではなく、さらに改善が要望され
ている。
【0012】本考案は、上記諸点に鑑みてなしたもので
あって、その目的の一つは、大小の組立部品を収容する
凹部を有する少なくとも2個の容器体を積重ね使用する
梱包装置において、容器体に厚肉、薄肉による段差をつ
けることなく、しかも容器体の厚みを無駄なく利用して
大小の部品を効率よく収容できる梱包装置を提供するこ
とである。
【0013】本考案の他の目的は、上記同様の梱包装置
において、ギア類を、その歯面を発泡体に当接させずに
収容保持できるようにした梱包装置を提供することであ
る。本考案のさらに他の目的は、上記同様の梱包装置に
おいて、繰返し使用を可能にした梱包装置を提供するも
ので、特に油が比較的多く付着している部品、例えばト
ランスミッションのメインバルブ等でも、油が凹部底面
に付着するのを確実に防止できるようにした梱包装置を
提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決する本
考案の第1は、上面に大小の組立部品を収容する凹部を
有する合成樹脂発泡体製の少なくとも2個の容器体より
なり、各凹部に部品を収容した状態で上下に積重ねて梱
包する方式の梱包装置において、比較的径や幅の大きい
大物部品を収容する凹部の下部に、該凹部に収容される
大物部品の下方部において小物部品を収容するための収
容部を、少なくとも一部が該大物部品の外形を垂直方向
に投影した下方域に入り込んだ状態に設けてなることを
特徴とするものである。
【0015】前記の梱包装置において、大物部品が径大
ギア部と径小ギア部とを有するディファレンシャルギア
である場合に、これを収容する凹部を、前記径小ギア部
を下にして縦型に収容保持できるように形成し、この凹
部に収容されるディファレンシャルギアの径大ギア部の
下方部に小物部品を収容するための収容部を設けること
ができる。
【0016】本考案の第2は、前記同様の少なくとも2
個の容器体を積重ね使用する梱包装置において、ギア類
を収容する凹部もしくはその近傍に、収容されるギア類
を、外周の歯部を除く側面やボス部あるいは内径部で支
持する支持手段を設け、歯面と発泡体面との間にクリア
ランスを保有させるようにしたことを特徴とする。
【0017】また本考案の第3は、前記同様の少なくと
も2個の容器体を積重ね使用する梱包装置において、ト
ランスミッションのメインバルブ等の比較的油が多く付
着している部品を収容する凹部の底部に、非発泡の合成
樹脂成形品よりなる成形トレイを嵌合配置し、この成形
トレイに、大物部品の下方部において小物部品を保持す
る収容保持部を一体に設けてなることを特徴とする。
【0018】さらに上記の梱包装置において、容器体を
構成する合成樹脂発泡体としては、ポリエチレンやポリ
プロピレン、およびスチレンで改質したポリエチレン等
のオレフィンを主体とする共重合体等のポリオレフィン
系樹脂の型内ビーズ発泡成形による発泡体が特に好適に
用いられる。
【0019】
【作用】上記した本考案の第1の梱包装置は、比較的径
や幅の大きい大物部品を収容する凹部の下部には、この
大物部品の下方部において小物部品を収容するための収
容部が、その少なくとも一部を大物部品の下方域に入り
込ませて設けられているので、この収容部にまず小物部
品を収容し、次に大物部品を収容する。
【0020】例えば、ディファレンシャルギアを収容す
る凹部の下部に有する小物部品の収容部に径小のギアや
その他の小物部品を収容し、その後ディファレンシャル
ギアを収容する。
【0021】このようにすることにより、大物部品と小
物部品とを、容器体の厚みを利用して立体的に無駄なく
収容できる。
【0022】また上記の第2の梱包装置の場合、凹部に
収容されるギア類を、この部分に有する支持手段によ
り、外周の歯部を除く側面やボス部あるいは内径部で支
持して、歯面と発泡体表面との間にクリアランスを保有
することになるので、ギアの歯部が容器体に接触による
発泡体表面の損傷、および擦れによる粉屑発生を防止で
きる。
【0023】さらに上記第3の梱包装置のように、比較
的油が多く付着している部品を収容する凹部の底部に、
非発泡の合成樹脂成形品よりなる成形トレイを嵌合配置
してある場合、部品は前記成形トレイの上に収容される
ことになる。そのため、収容された部品から防錆油等が
滴下しても、その油は成形トレイで受けられることにな
り、発泡体が油で汚れたり、変形したりすることがな
く、また成形トレイによって発泡体表面の損傷も防止で
きる。
【0024】しかも前記成形トレイには大物部品の下方
部において小物部品を保持する収容保持部を一体に設け
てあるため、大物部品の下部空間を利用して小物部品を
収容でき、大小の部品をさらに効率よく収容できること
になる。
【0025】また容器体を構成する素材がポリオレフィ
ン系樹脂の発泡体であると、粉屑が発生し難い上、適度
に耐圧性や強靭性もあり、破損や割れが生じ難く、また
耐油性および耐薬品性に優れ、油が付着しても変形が生
じることがない。
【0026】
【実施例】次に本考案の1実施例を図面に基いて説明す
る。
【0027】図の実施例は、4個の容器体(1)(2)
(3)(4)を上下に積重ね使用して一組の梱包装置
(A)を構成する場合を示している。
【0028】各容器体(1)(2)(3)(4)は、そ
れぞれビーズ発泡成形された合成樹脂発泡体よりなり、
各容器体(1)(2)(3)(4)の上面には、それぞ
れ例えば自動車のオートマチックトランスミッションの
構成部品、ディファレンシャルの構成部品等の大小の組
立部品を収容する凹部(11)(21)(31)(41)が後述
するように形成されており、部品を収容した状態で積重
ね得るように形成されている(図1では省略してい
る)。
【0029】図の場合、上下に積重ねられる各容器体
(1)(2)(3)(4)は、重ね合せ面の外周縁に沿
った側壁上縁部(12)(22)(32)(42)と、底部周縁
の切欠(13)(23)(33)(43)により順次嵌合状態で
積重ねられるように形成されている。
【0030】最下層の容器体(1)は、組立部品を収容
する凹部(11)として、ディファレンシャルギアおよび
トランスミッションのメインバルブ等の大物部品と、こ
れに関連する比較的小物部品とをそれぞれ2組収容でき
るように、それぞれに対応した凹部(11)が回転対称形
に配置形成されている。
【0031】このうち、大物部品であるディファレンシ
ャルギアを収容する凹部(11a )は、同軸上に径大ギア
部(G1 )と径小ギア部(G2 )とを有するディファレ
ンシャルギア(G)の形状に略対応して、径小ギア部
(G2 )を下にして縦方向型向で収容できるとともに、
径大ギア部(G1 )を凹部(11a )の周囲部上面で受支
できるように形成されている。
【0032】特に前記凹部(11a )の周囲部上面に、径
大ギア部(G1 )のリム内周に沿って側面で受ける凸部
(14)が設けられるとともに、凹部(11a )内に径小ギ
ア部(G2 )の側面を受支する段部(15)が設けられ、
該径小ギア部(G2 )より突出した軸部が中央凹部に嵌
合するように形成されている。これにより、ディファレ
ンシャルギア(G)の歯面と凹部内面との間にクラリア
ランスを保有した収容状態で位置ずれなく安定性よく支
持できるようになっている。
【0033】また、前記の凹部(11a )の下部には、該
凹部(11a )に収容されるディファレンシャルギア
(G)の下方部において、容器体(1)の厚みを利用し
て小物部品(c)を収容するための収容部(11b )が、
図7の(a)のように前記凹部(11a )に連続して、あ
るいは図7の(b)のように凹部(11a )との間に僅か
に隔壁を介して設けられている。いずれにしても、この
収容部(11b )は、その少なくとも一部が、図示するよ
うに、前記凹部(11a )に収容されたディファレンシャ
ルギア(G)つまり大物部品の外形を垂直方向に投影し
た下方域に入り込んだ状態に設けられ、容器体(1)の
厚みを有効利用される。
【0034】もちろん、他の比較的径や幅の大きい大物
部品を収容する凹部(11)の下部に、該凹部(11)に収
容される大物部品の下方部において容器体の厚みを有効
利用して小物部品を収容するための収容部を、前記同様
に設けて実施することができる。
【0035】これにより大小の部品を立体的に、かつ容
器体に段差をつけることなく効率よく収容できる。
【0036】また、メインバルブ(V)を収容する凹部
(11c )の底部には、図5に示すような合成樹脂成形品
よりなる成形トレイ(16)が嵌合配置されている。すな
わち、メインバルブ(V)は防錆油等が比較的多く付着
しており、輸送中にこの油が滴下するおそれがあるの
で、その凹部(11c )の底部に、ポリエチレンやポリプ
ロピレン等のポリオレフィン系樹脂その他の耐油性に優
れる非発泡の合成樹脂成形品よりなる成形トレイ(16)
を嵌合配置することにより、メインバルブ(V)に付着
している油等が滴下して、凹部(11c )の底部が油で汚
れたり、変形したりするのを防止するとともに、発泡体
が凹んだり、変形するのを防止するようにしている。も
ちろん、他の油が比較的多く付着している部品について
も、必要に応じて前記同様の成形トレイを嵌合配置して
実施する。
【0037】前記成形トレイ(16)は、収容されるメイ
ンバルブ(V)の下部形状および凹部(11c )の底部形
状に略対応する形状をなすものであるが、特にこの成形
トレイ(16)に小物部品の収容保持部(17)を一体に設
けて、メインバルブ(V)の下方空間を利用して小物部
品を収容できるようにしておく。前記の収容保持部(1
7)としては、小物部品の動きを規制できる形状であれ
ばよいが、小物部品がギア(G3 )である場合には、例
えば図5および図6に示すように、ギア(G3 )の内径
部が嵌合する凸起状に形成する等、歯部以外の個所で支
持できるように設けるのが、歯部保護の点から望まし
い。
【0038】また、最下層の容器体(1)の上に重ねら
れる第2層の容器体(2)には、その下面に、容器体
(1)の収容凹部(11)に収容されたディファレンシャ
ルギア(G)やメインバルブ(V)等のように、容器体
(1)上面より上方に突出した部分を収容する凹部(2
4)が、特に部品との間に充分なクリアランスを保有す
るように設けられている。
【0039】またこの容器体(2)の上面には、トラン
スミッションのギアその他の大小の組立部品を収容する
凹部(21)がそれぞれの部品に略対応した形状に形成さ
れている。特にこの各凹部(21)は前記の下面の凹部
(24) に応じて残余の厚み範囲内に部品を収容できるよ
うに配置形成されている。
【0040】さらに、上層の2個の容器体(3)および
(4)についても、その上面に、トランスミッションの
ギア、リング、シャフトおよびディファレンシャルのギ
アその他の大小の組立部品を収容できるように、それぞ
れの部品に略対応した凹部(31)(41)が設けられてい
る。
【0041】これらの容器体(2)(3)(4)につい
ても、凹部に収容された部品の上部が容器体上面より突
出状になる場合は、上側に重ねられる容器体の下面に、
突出部分を収容できる凹部を形成しておく。また各容器
体(2)(3)(4)についても、上記したように大物
部品の下方部に小物部品を収容できるようにしたり、大
物部品の収容凹部の底部に成形トレイを嵌合して実施す
ることができる。
【0042】そして、上記容器体(1)(2)(3)
(4)のいずれの場合においても、ギア類を収容する凹
部については、上記したディファレンシャルギア(G)
の場合と同様に、その歯部を除く側面やボス部あるいは
内径部で支持できるように設けて、収容されるギアの歯
面と発泡体面との間にクリアランスを保有させるのがよ
い。
【0043】例えば、図8に拡大して示すように、凹部
(21)(31)(41)の中央部にギア(G4 )の内径部に
嵌合する凸起(25)(35)(45)を設け、凹部に収容さ
れるギア(G4 )を嵌合させて、上記同様に外周の歯部
が発泡体面に当接しないように支持する。
【0044】このようにすれば、ギアの歯面が発泡体面
に接触せず、発泡体表面が損傷したり削り屑等の粉屑が
発生することがない。
【0045】また、ギア付きシャフト等の他の部品につ
いても、ギア部等の発泡体面に接触すると具合の悪い部
分を発泡体から離して、シャフトの両端部分等の発泡体
に当接しても差し支えない部分で支持するのがよい。
【0046】上記の各容器体(1)(2)(3)(4)
については、部品を収容した状態では、30〜40kg
にもなるので、それぞれを分離した状態での運搬、移送
等はハンドリフトを利用して行なわれる。そのため、各
容器体(1)(2)(3)(4)の下面における長辺側
の対向両側縁部に、ハンドリフトの爪を係止できる凹欠
部(18)(28)(38)(48)を設けておくのが好まし
い。この凹欠部(18)(28)(38)(48)は、両側縁部
にのみ設けるだけでもよいが、作業上の必要に応じて、
例えば最下層の容器体(1)の場合のように両側縁の凹
欠部(18) が連続した凹条をなすものであってもよい。
また容器体(2)(4)の側壁上縁部(22)(42)の一
部に凹欠部に対応する切欠(28a )(48a )を設けてお
くと、積重ね状態でのハンドリフトによる係止作業が容
易になる。
【0047】図の(19)(29)(39)(49)は各容器体
(1)(2)(3)(4)の積重ねの方向を合せるため
の目印であり、下側の2個の容器体(1)(2)、上側
の2個の容器体(3)(4)を、それぞれ一組の梱包体
としても使用できるように、目印位置を換えている。
【0048】上記の各容器体(1)(2)(3)(4)
の構成素材である合成樹脂発泡体としては、ポリエチレ
ン、ポリプロピレンおよびスチレンで改質したポリエチ
レン、エチレンを主体とする共重合体等のポリオレフィ
ン系樹脂の型内ビーズ発泡体その他の耐油性のよい合成
樹脂の発泡体が好適に用いられる。
【0049】すなわち、ワンウエイタイプの梱包装置と
して使用する場合には、ポリスチレン系樹脂発泡体やポ
リ塩化ビニル樹脂発泡体等の他の合成樹脂発泡体を用い
ることもできるが、ポリスチレン系樹脂の発泡体等は、
比較的表面に粉屑が生じ易く、また耐油性にも問題があ
るため、繰返し使用するツーウエイタイプの梱包装置と
して使用する場合、適度に強靭性があって割れ等が生じ
難く、また発泡体表面に粉屑が生じ難く、しかも耐油性
に優れる前記のポリオレフィン系樹脂発泡体が好適であ
る。
【0050】そして、上記の容器体に組立て部品を収容
する場合、ポリエチレンやポリプロピレン等ポリオレフ
ィン系樹脂その他の耐油性に優れる柔軟な合成樹脂フィ
ルム(30ミクロン程度、図示省略)を発泡体と収容部
品との間に介在させるように内装して、このフィルムの
上から各凹部(11)(21)(31)(41)に各組立部品を
収容する。このフィルムは容器体に対しかなり広面積の
ものを1枚で使用しても、また凹部形状によっては複数
枚合わせて使用してもよい。
【0051】また、各収納凹部の上縁部や角部等を斜面
あるいはアール状に面取りしておくと、前記フィルムを
内装する操作が容易であり、また部品を収容する際に破
れが生じたりすることもなく、収容操作が容易になる。
【0052】前記のフィルムを敷設使用するのに変え
て、各容器体(1)(2)(3)(4)の凹部(11)
(21)(31)(41)の内面や上面に樹脂フィルム層を形
成するように成形したり、非発泡樹脂の表皮層を設けて
おくこともできる。この場合、発泡体の汚れ防止および
粉屑の発生防止に一層効果があり、また容器体製造後の
洗浄も容易になり、発泡体の強度、耐油性も向上する。
【0053】そして、例えば最下層の容器体(1)にお
いて、ディファレンシャルギアを収容する凹部(11a )
には、図7のように、その下部に有する小物部品の収容
部(11b )に小物部品を収容した後、ディファレンシャ
ルギア(G)を径小ギア部(G2 )を下にして縦型にし
て収容する。
【0054】また、メインバルブ(V)を収容する凹部
(11c )には、その底部に成形トレイ(16)を嵌合配置
しておいて、まずこの成形トレイ(16)に有する凸起状
の収容保持部(17)を利用して、径小ギア等の小物部品
を収容し、その後メインバルブ(V)を収容する。
【0055】他の容器体(2)(3)(4)について
も、前記同様にフィルムを介在させるようにして各凹部
(21)(31)(41)にそれぞれ対応した部品を収容す
る。前記フィルムの上方に出ている部分は各部品収納後
に、上面に被せるようにして全体を包み込んだ状態にす
る。
【0056】こうして4個の容器体(1)(2)(3)
(4)を上下に積重ねて一組の梱包装置(A)として輸
送する。最上部の容器体(4)には蓋板(7)を被せ
る。通常は、この梱包装置(A)の複数を、輸送用パレ
ット(6)上に複数を段積みして、コンテナ等に積み込
んで輸送する。そのため前記容器体(1)(2)(3)
(4)の縦横寸法や高さおよび積重ね状態の全高さ等は
コンテナ寸法に合せて設定される。
【0057】また下側の2個の容器体(1)(2)の積
重ねによる梱包体と、上側の2個の容器体(3)(4)
の積重ねによる梱包体とに分離してパレット上に段積み
して輸送することもできる。
【0058】しかして、上記の梱包状態においては、大
物部品の下方部に小物部品が収容されて、容器体の厚み
を無駄なく有効に利用されており、積重ねの全高さが過
度に高くなることがなく、輸送効率を高めることができ
る。
【0059】また輸送先の自動車の組立工場において、
各容器体毎に分離して組立ラインのコンベア上に載置し
た場合に、各容器体(1)(2)(3)(4)は下面に
段差を有していないため、傾きが生じず載置状態が安定
し、部品の取り出し作業が容易になる。またハンドリフ
ト等による移送作業も容易に行なえる。
【0060】空になった容器体は、部品接触による損傷
が生じ難く、また油等による汚れ、あるいは凹みや変形
が生じていないので、これを返送して繰返し使用するこ
とができる。
【0061】なお、上記した実施例においては、梱包装
置を4個の容器体を積重ねる組合せにしているが、これ
に限らず、少なくとも2個の容器体の組合せによるもの
であればよく、また2組のトランスミッション関係やデ
ィファレンシャル関係の部品を収納するものに限らず、
1組の部品を収容するものであってもよい。いずれにし
ても、各容器体の凹部の配置は図示するものに限らな
い。
【0062】
【考案の効果】上記したように本考案の請求項1および
2の梱包装置によれば、容器体に厚肉、薄肉による段差
をつけることなく、ディファレンシャルギア等の大物部
品と小物部品とを容器体の厚みを無駄なく利用して立体
収容することで、収容効率を高めることができ、丈高に
なることもない。しかも容器体の上下面に段差を有さな
いため、組立てラインのコンベアに載置した状態におい
て傾きが生じたりすることがなく、その取扱いおよび部
品の取出しが容易になる。
【0063】また本考案の請求項3の梱包装置によれ
ば、ギア類を、その歯面を発泡体に当接させずに凹部に
収容保持でき、容器体内面に傷がつかず、また擦れによ
る発泡体の粉屑が発生することがなく、歯部等に粉屑が
付着する等のおそれもない。
【0064】さらに本考案の請求項4の梱包装置によれ
ば、特に油が比較的多く付着している部品、例えばトラ
ンスミッションのメインバルブ等の部品に付着している
油が滴下しても、その油を成形トレイで受けて、発泡体
に付着するのを確実に防止でき、発泡体に油による汚れ
がつかず、また成形トレイによって発泡体表面の損傷も
防止でき、繰返し使用が可能になる。しかも、成形トレ
イに形成した収容保持部によって、大物部品の下部空間
を利用して小物部品を収容でき、大小の部品を効率よく
収容できる。またこの成形トレイをポリエチレン等の合
成樹脂フィルム等と併用した場合、凹部内面の汚れ防
止、油類による変形防止を一層効果的になし得る。
【0065】さらに、素材がポリオレフィン系樹脂の発
泡体であると、破損や割れが生じ難く、また耐油性およ
び耐薬品性に優れるため、繰返し使用を前提にするツー
ウエイタイプの梱包装置の実施がさらに容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案実施例の梱包装置を示す各容器体を分離
した略示斜視図である。
【図2】最下層の容器体の斜視図である。
【図3】同上容器体の平面図である。
【図4】同上容器体の断面図である。
【図5】同上容器体の収容凹部に嵌合配置される成形ト
レイの斜視図である。
【図6】同上容器体の成形トレイを嵌合した断面図であ
る。
【図7】(a)(b)のそれぞれディファレンシャル・
ギアと小物部品との収容状態を略示する部分拡大断面図
である。
【図8】ギアの収容状態を略示する部分拡大断面図であ
る。
【図9】第2の容器体の平面図である。
【図10】同上の断面図である。
【図11】第3の容器体の平面図である。
【図12】同上の断面図である。
【図13】第4の容器体の平面図である。
【図14】同上の断面図である。
【図15】上記の梱包装置を用いた輸送状態の略示斜視
図である。
【符号の説明】
(A) 梱包装置 (1)(2)(3)(4) 容器体 (11)(21)(31)(41) 凹部 (11a ) ディファレンシャルギアの収容凹部 (11b ) 小物部品の収容部 (11c ) メインバルブの収容凹部 (14) 凸部 (15) 段部 (16) 成形トレイ (17) 収容保持部 (24) 下面の凹部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 江口 達也 栃木県下都賀郡野木町潤島800−220 (72)考案者 高松 英穂 茨城県猿島郡総和町上辺見1−2615 (72)考案者 岡田 貢 静岡県浜松市海老塚2−2−4−503 (72)考案者 井上 潤 静岡県浜松市佐鳴台2−12−3−102 (56)参考文献 実開 昭57−144880(JP,U) 実開 昭55−25000(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B65D 85/68 B65D 21/02

Claims (5)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】上面に大小の組立部品を収容する凹部を有
    する合成樹脂発泡体製の少なくとも2個の容器体よりな
    り、各凹部に部品を収容した状態で上下に積重ねて梱包
    する方式の梱包装置において、 比較的径や幅の大きい大物部品を収容する凹部の下
    、該凹部に収容される大物部品の下方部において小物
    部品を収容するための収容部を、少なくとも一部が該大
    物部品の外形を垂直方向に投影した下方域に入り込んだ
    状態に設けてなることを特徴とする組立部品の梱包装
    置。
  2. 【請求項2】大物部品が径大ギア部と径小ギア部とを有
    するディファレンシャルギアであって、これを収容する
    凹部が、前記径小ギア部を下にして縦型に収容保持でき
    るように形成され、この凹部に収容されるディファレン
    シャルギアの径大ギア部の下方部に小物部品を収容する
    ための収容部が設けられてなる請求項1に記載の組立部
    品の梱包装置。
  3. 【請求項3】上面に大小の組立部品を収容する凹部を有
    する合成樹脂発泡体製の少なくとも2個の容器体よりな
    り、各凹部に部品を収容した状態で上下に積重ねて梱包
    する方式の梱包装置において、 ギア類を収容する凹部もしくはその近傍に、収容される
    ギア類を、外周の歯部を除く側面やボス部あるいは内径
    部で支持する支持手段を設け、歯面と発泡体面との間に
    クリアランスを保有させるようにしたことを特徴とする
    組立部品の梱包装置。
  4. 【請求項4】上面に大小の組立部品を収容する凹部を有
    する合成樹脂発泡体製の少なくとも2個の容器体よりな
    り、各凹部に部品を収容した状態で上下に積重ねて梱包
    する方式の梱包装置において、 比較的油が多く付着している部品を収容する凹部の底部
    に、非発泡の合成樹脂成形品よりなる成形トレイを嵌合
    配置し、この成形トレイに、大物部品の下方部において
    小物部品を保持する収容保持部を一体に設けてなること
    を特徴とする組立部品の梱包装置。
  5. 【請求項5】容器体を構成する合成樹脂発泡体が、ポリ
    エチレンやポリプロピレン、およびスチレンで改質した
    ポリエチレン等のオレフィンを主体とする共重合体等の
    ポリオレフィン系樹脂の型内ビーズ発泡成形による発泡
    体である請求項1〜のいずれかに記載の組立部品の梱
    包装置。
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