JP2599916B2 - 光パルス波形整形装置 - Google Patents

光パルス波形整形装置

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JP2599916B2 JP62136699A JP13669987A JP2599916B2 JP 2599916 B2 JP2599916 B2 JP 2599916B2 JP 62136699 A JP62136699 A JP 62136699A JP 13669987 A JP13669987 A JP 13669987A JP 2599916 B2 JP2599916 B2 JP 2599916B2
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成夫 殖栗
一彦 原
明彦 岩田
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、例えば、励起条件の異なるレーザ発振器
と増幅器の間、および増幅器と増幅器の間に用い、低損
失で任意の時間空間波形をもつ光パルスを得る光パルス
波形整形装置に関するものである。
[従来の技術] 第5図は例えばレーザハンドブックの第365頁に示さ
れた従来の光パルス波形整形装置を示す構成図であり、
図において、16〜18は光パルスを多重に分岐するための
ビームスプリッタであり、19、20はこのビームスプリッ
タ16〜18により分岐された光パルスを再び合成するため
の反射鏡、および21〜23はビームスプリッタである。
次に動作について説明する。入射した光パルスを多数
のビームスプリッタ16〜18により多重に分岐し、それぞ
れに適当な位相差と減衰を与えた後、反射鏡19,20およ
びビームスプリッタ21〜23により再び合成することによ
り、所望の光パルス波形を整形して出射する。
[発明が解決しようとする問題点] 従来の光パルス波形整形装置は、以上のように構成さ
れているので、例えば、ビームスプリッタ17により反射
された光パルスの一部は、ビームスプリッタ21を透過し
光パルスエネルギーの損失となり、また反射鏡20により
反射された光パルスの一部は、ビームスプリッタ21で反
射されて光パルスエネルギーの損失となるなどの問題点
があった。
この発明は、上記のような問題点を解消するためにな
されたもので、ビームスプリッタで分岐された光パルス
を再び低損失で合成することができる光パルス波形整形
装置を得ることを目的とする。
[問題点を解決するための手段] この発明に係る光パルス波形整形装置は、入射光を2
分してその一方の分離光を目的とする方向にのみ出射す
るビームスプリッタと、その2分した他方の分離光の光
軸を前記一方の分離光の光軸に一致させるように時間的
に遅延させて再び前記ビームスプリッタに入射させる複
数の反射鏡とを備えたものである。
[作用] この発明におけるビームスプリッタは入射光を2分し
てその一方の分離光を目的とする方向にのみ出射するこ
とにより、光パルスエネルギーの損失が少なく安全であ
る。また、複数の反射鏡は2分した他方の分離光の光軸
を前記一方の分離光の光軸と一致させるように時間的に
遅延させて再び前記ビームスプリッタに入射させて合成
することにより、所望の光パルス波形を効率よく得るこ
とができる。
[発明の実施例] 以下、この発明の一実施例を図について説明する。第
1図において、1は光パルスを分岐するためのビームス
プリッタであり、上記ビームスプリッタ1は全面にコー
ティングを施したもので、かつ基板は平行平面基板であ
り、反射面以外の面は無反射コーティングを施してあ
る。2〜5はビームスプリッタ1により分岐された光パ
ルスを時間的に遅延させて位相差を設け、ビームスプリ
ッタ1を透過した光パルスと再び合成させて所望の光パ
ルス波形を得るための全反射鏡(以下、反射鏡と称す)
である。反射鏡2〜5はすべて平面鏡で構成されてい
る。反射鏡5によって反射された光パルスの光軸は、ビ
ームスプリッタ1によって反射された光パルスの光軸
と、同一直線上にあり、再びビーススプリッタ1で反射
された光パルスの光軸は、ビームスプリッタ1を透過し
た光パルスの光軸と一致する。
次に動作について説明する。光パルスをビームスプリ
ッタ1により2分し、その2分した分離光の一方、本実
施例では反射された光パルスを反射鏡2〜5によって時
間的に遅延させて適当な位相差を与えたのち再び合成す
る。この位相差はビームスプリッタ1と反射鏡2,5の間
隔、反射鏡相互の間隔および反射鏡の数を調節し、光路
長を変化させることによって所用の値を得ることができ
る。
なお、反射鏡5により反射された光パルスの一部は、
ビームスプリッタ1を透過するが、再び反射鏡2,3,4,5
を何回が周回したのち、いずれは出力されることにより
光学的損失とはならない。
第2図は前記実施例による光パルス波形整形の例を示
すもので、7はビームスプリッタ1を透過した光パルス
の波形、8はビームスプリッタ1で反射され反射鏡2〜
5を1回周回したのちビームスプリッタ1で反射された
光パルスの波形、9はビームスプリッタ1で反射され反
射鏡2〜5を2回周回したのちビームスプリッタ1で反
射された光パルスの波形、10は前記方法により調節され
た位相差、11は整形されたパルス波形を示す。
第2図aは入力する光パルスの波形、第2図bはビー
ムスプリッタ1の透過率を大きくした場合の整形された
光パルス波形11の例で、入力パルス波形aに対して、光
パルの立ち上がり時間は同じで尾を引いた形状になって
いる。第2図cはビームスプリッタ1の透過率を小さく
した場合の整形された光パルス波形11の例で、入力パル
ス波形aに対して、全体的になまった形状になってい
る。
なお、上記実施例では、反射鏡2〜5を4枚構成とし
たものを示したが、第3図に示すように、反射鏡は3枚
以上ならば何枚用いても良い。また、上記実施例では、
光パルス波形整形装置の構成のみを示したが、この光パ
ルス波形整形装置を縦続接続しても良い。
また、例えば、ビームスプリッタ1に部分的にコーテ
ィングを施し、または部分的に穴をあけた場合は、空間
的に整形された光パルス波形が得られる。偏光ビームス
プリッタを用いた場合、時間的に偏向の分布を持つ光パ
ルス、スペクトルビームスプリッタを用いた場合は、時
間的にスペクトルの分布をもつ光パルスが得られる。ま
た、これらを組み合わせても良い。
また、上記実施例において、ビームスプリッタ1の反
射面以外の面に無反射コートを施すことにより、さらに
光パルスエネルギーの損失を小さくすることができる。
また、上記実施例において、反射鏡2〜5は、一部ま
たはすべてが平面鏡あるいは曲面鏡であっても良い。
また、上記実施例において、ビームスプリッタの基板
は、平行基板あるいはウエッジ基板、平面基板あるいは
曲面基板であっても良い。曲面基板で構成した場合、ビ
ームスプリッタの曲率を任意に設定することにより、光
パルスのビーム径を任意に設定できる。
なお、第4図に示すように、ビームスプリッタ1によ
り2分した分離光の一方、本図ではビームスプリッタ1
を透過した光パルスを、反射鏡2〜5によって反射さ
せ、時間的に遅延させ適当な位相差を与えた後、ビーム
スプリッタ1により反射された光パルスと再び合成して
も上記実施例と同様の効果を奏する。
[発明の効果] 以上のように、この発明によれば、ビームスプリッタ
で2分した一方の分離光を目的とする方向にのみ出射さ
せるので、光パルスエネルギーの損失を少なくでき、し
かも出射方向が決まっているので安全である。またビー
ムスプリッタで2分された他方の分離光はその光軸を前
記一方の分離光の光軸と一致させるように、複数の反射
鏡で反射させ時間的に遅延させて再び前記ビームスプリ
ッタに入射させるように構成したので、所望の光パルス
波形を効率よく得ることができるという効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例による光パルス波形整形装
置を示す構成図、第2図は光パルス波形整形装置の出力
光パルス波形の一例を示す波形図、第3図及び第4図は
この発明の他の実施例を示す構成図、第5図は従来の光
パルス波形整形装置の構成図である。 図において、1はビームスプリッタ、2〜5は反射鏡で
ある。 なお、図中、同一符号は同一または相当部分を示す。
フロントページの続き (72)発明者 原 一彦 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電 機株式会社応用機器研究所内 (72)発明者 岩田 明彦 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電 機株式会社応用機器研究所内 (72)発明者 植田 至宏 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電 機株式会社応用機器研究所内 (56)参考文献 特開 昭56−111826(JP,A) 特開 昭55−117121(JP,A) 特開 昭55−106413(JP,A) 特開 昭55−32065(JP,A) 特開 昭50−37450(JP,A)

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入射光を2分してその一方の分離光を目的
    とする方向にのみ出射する1つのビームスプリッタと、
    その2分した他方の分離光の光軸を前記一方の分離光の
    光軸に一致させるように時間的に遅延させて再び前記ビ
    ームスプリッタに入射させる複数の反射鏡とを備えた光
    パルス波形整形装置。
  2. 【請求項2】前記時間的に遅延される前記他方の分離光
    は、前記ビームスプリッタの反射光であることを特徴と
    する特許請求の範囲(1)記載の光パルス波形整形装
    置。
  3. 【請求項3】前記時間的に遅延される前記他方の分離光
    は、前記ビームスプリッタの透過光であることを特徴と
    する特許請求の範囲(1)記載の光パルス波形整形装
    置。
  4. 【請求項4】前記ビームスプリッタに、部分的に透過率
    変更手段を施したことを特徴とする特許請求の範囲
    (1)から(3)のいずれかに記載の光パルス波形整形
    装置。
  5. 【請求項5】前記ビームスプリッタを、偏光ビームスプ
    リッタとしたことを特徴とする特許請求の範囲(1)か
    ら(3)のいずれかに記載の光パルス波形整形装置。
  6. 【請求項6】前記ビームスプリッタを、スペクトルビー
    ムスプリッタとしたことを特徴とする特許請求の範囲
    (1)から(3)のいずれかに記載の光パルス波形整形
    装置。
  7. 【請求項7】前記ビームスプリッタを、曲面基板とした
    ことを特徴とする特許請求の範囲(1)から(6)のい
    ずれかに記載の光パルス波形整形装置。
  8. 【請求項8】前記反射鏡の少なくとも一部を曲面鏡とし
    たことを特徴とする特許請求の範囲(1)から(7)の
    いずれかに記載の光パルス波形整形装置。
  9. 【請求項9】入射光を2分してその一方の分離光を目的
    とする方向にのみ出射する1つのビームスプリッタと、
    その2分した他方の分離光の光軸を前記一方の分離光の
    光軸に一致させるように時間的に遅延させて再び前記ビ
    ームスプリッタに入射させる複数の反射鏡とを一対と
    し、この対を縦続接続したことを特徴とする特許請求の
    範囲(1)から(8)のいずれかに記載の光パルス波形
    整形装置。
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PCT/JP1988/000507 WO1988009521A1 (en) 1987-05-29 1988-05-26 Optical pulse waveform shaping apparatus
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