JP2597899B2 - 変電所の事故点判別方法 - Google Patents

変電所の事故点判別方法

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JP2597899B2 JP63315358A JP31535888A JP2597899B2 JP 2597899 B2 JP2597899 B2 JP 2597899B2 JP 63315358 A JP63315358 A JP 63315358A JP 31535888 A JP31535888 A JP 31535888A JP 2597899 B2 JP2597899 B2 JP 2597899B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、主に無人化された変電所における短絡事故
や地絡事故の発生点を判別する、変電所の事故点判別方
法に関する。
[従来の技術] 従来、上記のような無人変電所で事故が発生すると、
輪送車により試験用変圧器を現地まで運び、絶縁試験を
行った後耐圧試験電圧を印加して事故点を判別するよう
にしていた。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上記のような方法で事故点を判別して
いると、現地への出動要請に要する時間や出動時間等を
必要とするために、事故点の判別までに非常に多くの時
間が係り、例えば出動時間に30分必要とする無人変電所
では事故点確認までにおおよそ50分余りの時間を要し、
出動要請に時間がかかればさらに多くの時間を要してい
るのが現状である。
本発明は上記のような実情に鑑みてなされたもので、
変電所における母線の事故の確認およびその事故の発生
相を非常に容易かつ迅速に判別することができる変電所
の事故点判別方法を提供することを目的としている。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明に
よる変電所の事故点判別方法は、母線に、変圧器二次遮
断器及び複数のフィーダ遮断器と少なくとも一個の計器
用変成器が並列接続された変電所において事故が発生し
たとき、母線に接続された全ての遮断器を遮断し、次い
で前記計器用変成器の二次側より各相毎にそれぞれ予め
設定した電圧を順次印加して前記母線に試験電圧を発生
させ、かつ、その試験電圧の発生時における前記計器用
変成器の二次側の各相の流入電流または二次側における
各相間の線間誘起電圧を計測することで、前記母線にお
ける事故の確認およびその事故相を判別することを特徴
としている。
上記のような変電所の事故点判別方法において、計器
用変成器の二次側より各相毎に印加される電圧は、請求
項2のように、各相と対地間に印加される単相電圧とし
てもよいし、請求項3のように、段階的に昇圧して事故
の確認およびその事故相の判別を行うようにしてもよ
い。
また、請求項4に記載の発明による変電所の事故点判
別方法は、2以上の母線を有し且つ隣接する各母線が常
時は遮断状態とされている区分遮断器で接続されている
とともに、各母線に、変圧器二次遮断器及び複数のフィ
ーダ遮断器と少なくとも一個の計器用変成器が並列接続
された変電所において一つの母線に事故が発生したと
き、事故が発生した母線に接続されている全ての遮断器
を遮断し、次いで該当母線の計器用変成器の二次側より
各相毎に事故が発生していない母線に繋がる所内変圧器
を介してそれぞれ予め設定した電圧を順次印加して該当
母線に試験電圧を供給し、その試験電圧の発生時におけ
る前記計器用変成器の二次側の各相の流入電流または二
次側における各相間の線間誘起電圧を計測することで、
前記母線における事故の確認およびその事故相を判別す
ることを特徴としている。
さらに、上記のような変電所の事故点判別方法におい
て、前記計器用変成器の二次側の各相への電圧の印加
を、請求項5のように、遠隔制御所からの起動指令に基
づいて行うようにしてもよい。
[作用] 請求項1に記載の発明によれば、予め設備されている
計器用変成器の二次側より各相毎にそれぞれ予め設定し
た電圧を順次印加して該計器用変成器の一次側に接続さ
れた被試験区域の母線に試験電圧を発生させ、その試験
電圧の発生時における前記計器用変成器の二次側の各相
の流入電流または二次側における各相間の線間誘起電圧
を計測するようにしたので、輸送車により試験用変圧器
を現地まで運搬する必要がなくて、必要に応じて容易か
つ迅速に母線における事故の確認および事故相を判別す
ることが可能である。また、上記のような母線側の試験
の結果、この母線が健全であるか、または発生している
事故が地絡事故か短絡事故かを確認することができる。
上記の事故点判別方法において、請求項2のように、
計器用変成器の二次側より各相毎に印加される電圧を各
相と対地間に印加される単相電圧として、各相毎に母線
における事故の確認および事故相を判別することによ
り、計器用変成器の負荷が軽減され、通常の運転電圧に
近い電圧で所定の試験を行える。
また、請求項3のように、計器用変成器の二次側より
印加する電圧を段階的に昇圧して事故の確認およびその
事故相の判別を行うことにより、事故が地絡事故であっ
た場合に計器用変成器の二次側に流入する過大電流を軽
減することができる。
また、請求項4に記載の発明によれば、常時は遮断状
態にある区分遮断器で各母線間が接続された2以上の母
線を有する変電所において、一つの母線が事故を発生し
たとき、その事故が発生した母線の計器用変成器の二次
側より各相毎に事故が発生していない母線に繋がる所内
変圧器を介してそれぞれ予め設定した電圧を順次印加し
て該当母線に試験電圧を供給するので、特別な電源を設
けることなく、各母線に電圧を供給することが可能であ
る。
[実施例] 以下、本発明を図を参照しながら説明する。
第1図は本発明方法を実施する変電所を示す単線結線
図である。
図において101,201,301(以下、101〜301と記す)は
変電所構内に設置された、第1バンクB1,第2バンクB2,
第3バンクB3の 降圧トランスであって、それぞれこの変電所に供給され
た77kVの電圧を6.6KVに降圧している。これら降圧トラ
ンス101〜301の二次側にはそれぞれ変圧器二次遮断器10
2,202,302(以下、102〜302と記す)が接続されてい
る。また、前記変圧器二次遮断器102〜302の二次側に
は、それぞれ複数のフィーダ遮断器110…,210…,310…
(以下、110…〜310…と記す)と、少なくとも1個以上
の計器用変成器103,203,303(以下、103〜303と記す)
が接続されている。
ここで、前記変圧器二次遮断器102〜302の二次側と各
フィーダ遮断器110…〜310…の間を各バンクの母線104,
204,304とする。
前記母線104と母線204間は区分遮断器6を介して接続
されており、母線204と母線304間は区分遮断器7を介し
て接続されている。これら区分遮断器6,7は常時は遮断
状態とされており、したがってそれぞれの母線104,204,
304には各降圧トランス101〜301より個別に電力を供給
している。
前記計器用変成器103〜303は6.6kVの母線電圧を110V
に降圧するもので、常時は電圧監視に用いられたり、積
算電力計(図示せず)に接続されて用いられるものであ
る。
109,209は所内変圧器であって、前記変圧器二次遮断
器102,202に接続された各母線104,204に遮断器111,211
を介して接続されている。
12は前記変電所構内に設置された事故点判別装置であ
って、事故発生時に起動させて、この事故が発生した母
線に接続された計器用変成器103〜303に、予め定めた手
順にしたがって電圧を印加するものである。以下、この
事故点判別装置12について詳説する。
第2図に示すように、前記事故点判別装置12は、電源
入力部12A、試験電圧形成部12B、試験電圧出力部12C、
各配電盤開閉器等(図示せず)からの信号受信部12D、
遠隔制御所(図示せず)との信号送受信部12E及びマイ
クロコンピュータでなる制御部12Fを備えている。
電源入力部12Aは、前記所内変圧器109,209によって20
0Vに降圧された二次側を並列入力し、それぞれブレーカ
112Aa,212Aa及び受電切換接点112Ab,212Abを介して試験
電圧形成部12Bに接続されている。また、この電源入力
部12Aには、ブレーカ112Aa,212Aaと受電切換接点112Ab,
212Abの間に電圧変換器12Acが接続されている。これら
ブレーカ112Aa,212Aa、受電切換接点112Ab,212Ab及び電
圧変換器12Acは全て後述する制御部12Fに接続されてい
る。
試験電圧形成部12Bは、二次側に1,3,10,30,63.5Vの5
段階のタップを設けた絶縁トランス12Baを備えている。
この絶縁トランス12Baの一次側には、前記電源入力部12
Aの2回線すなわち所内変圧器109,209からのそれぞれの
入力線が並列に接続されている。また、この絶縁トラン
ス12Baの二次側の各タップにはタップ切換接点12Bb1〜1
2Bb5が接続されており、これらタップ切換接点12Bb1〜1
2Bb5は共通線12Bcに接続されている。前記絶縁トランス
12Baの二次側には電磁接点12Bdが接続されており、この
電磁接点12Bdの二次側に電圧変換器12Be,電流変換器12B
fが接続されている。この試験電圧形成部12Bを構成する
絶縁トランス12Ba、タップ切換接点12Bb1〜12Bb5、電磁
接点12Bd、電圧変換器12Be及び電流変換器12Bfも後述す
る制御部12Fに接続されている。
試験電圧出力部12Cは、各バンクに対応する出力ター
ミナル112Ca,212Ca,312Ca(以下、112Ca〜312Caと記
す)を備えている。これら出力ターミナル112Ca〜312Ca
に接続される出力線は、それぞれ前記試験電圧形成部12
Bの出力部から3分岐されたもので、各出力ターミナル1
12Ca〜312Caに対応する各出力線のうちの一方の相側は
さらに3分岐されている。このようにして、一方の相側
において3分岐された出力線には、各出力ターミナル11
2Ca〜312Caに対応して、試験相切換接点112CR,112CS,11
2CT、試験相切換接点212CR,212CS,212CT及び試験相切換
接点312CR,312CS,312CTがそれぞれ接続されている。そ
して、試験相切換接点112CR,212CR,312CRが接続された
出力ターミナルの端子は、それぞれ前記計器用変成器10
3〜303二次側のR相に接続され、以下同様に、試験相切
換接点112CR,212CS,312CSが接続された端子はS相に、
試験相切換接点112CT,212CT,312CTが接続された端子は
T相に接続されている。一方、試験相切換接点が接続さ
れていない出力ターミナルの端子は、それぞれ前記計器
用変成器103〜303の接地線に接続されている。また、試
験相切換接点112CR〜312CTと出力ターミナル112Ca〜312
Caの間には線間電圧を計測するための電圧変換器12Ccが
接続されている。
信号受信部12Dは、この無人変電所内の事故母線に接
ながる全ての遮断器、すなわち変圧器二次遮断器102〜3
02、区分遮断器6,7及び各フィーダ遮断器110…〜310…
の開閉状態を入力する部分であり、それらの開閉状態は
全て制御部12Fに入力されている。
信号送受信部12Eは、この無人変電所を遠隔制御する
遠隔制御所と信号の送受信を行う部分で、遠隔制御所か
らこの事故点判別装置12に対する起動指令を受けるとと
もに、正常か事故かの判別結果の遠隔制御所へ送り出す
出力部を備えている。また、この信号送受信部12Eは、
事故発生と見做された母線が休止母線であった場合に、
遠隔制御所へ起動不可であることを示す信号を送り出す
ようになっている。
次に、上記のようにしてなる無人変電所において、事
故が発生した場合の、本発明の要旨である事故点判別方
法について、第3図のフローチャート図を参照しながら
説明する。
今、仮に母線104において事故が発生したとする。
先ず、前記第1バンクB1に装備された公知の保護継電
器(図示せず)が動作して、この第1バンクB1の変圧器
二次遮断器102がトリップする。
このようにして変圧器二次遮断器102がトリップした
ことを第3図のフローチャート図におけるステップAに
おいて遠隔制御所に送信する。
そして、これを受けた遠隔制御所ではステップBにお
いて、この母線104に接ながる各フィーダ遮断器110…を
全て遮断し、且つ区分遮断器6が遮断されていることを
確認する。
次いで遠隔制御所ではステップCにおいて前記変圧器
二次遮断器102がトリップにより線路を遮断しているこ
とを確認し、ステップDにおいて無人変電所にある事故
点判別装置12に装置起動指令を発令する。
この装置起動指令は事故点判別装置12の信号送受信部
12Eの起動信号入力端子を介して制御部12Fに送られる。
制御部12Fでは、前記起動指令を受けると、ステップ
Eにおいて計器用変成器103の二次側に電圧が発生して
いないことを電圧変換器12Ccを介して確認するとととも
に、変圧器二次遮断器102、区分遮断器6及びフィーダ
遮断器110…が全て開であることを信号受信部12Dを介し
て確認し(起動条件成立)、これらの確認が全てなされ
たことを条件に、ステップFにおいて母線104部の試験
を行う。以下これを詳述する。
前記制御部12Fは、電源入力部12Aの電圧変換器12Aよ
り入力した信号により、2台の所内変圧器109,209のい
ずれかが200Vの二次電圧を発生していることを確認し、
電圧を発生している側の受電切換接点112Ab,212Abを閉
じる。この事例の場合、第1バンクB1の母線104は変圧
器二次遮断器102がトリップしたことにより停電状態で
あるから、もちろん所内変圧器109の二次側には電圧が
発生しておらず、制御部12Fは受電切換接点212Abを閉じ
ることになる。
以上のようにして電源入力部12Aから試験電圧形成部1
2Bの絶縁トランス12Baの一次側に電圧が供給される。
このように絶縁トランス12Baの一次側に電圧が供給さ
れた時点で、前記制御部12Fは絶縁トランス12Baの二次
側の各タップに接続されたタップ切換接点のうち、1Vを
出力するタップに接続されたタップ切換接点12Bb1を閉
じ、且つ試験電圧出力部12Cの試験相切換接点の内、事
故発生母線である母線104に対応する出力ターミナル112
Caの試験相切換接点112CRを閉じる。次いで、制御部12F
が試験電圧形成部12Bの電磁接点12Bdを閉じることによ
り、出力ターミナル112Caを介して計器用変成器103二次
側のR相と対地間に1Vの電圧が印加される。よって一次
側のR相と対地間には約60Vの試験電圧が発生し、これ
が母線104のR相と対地間に印加される。
上記60Vの試験電圧により事故の発生が確認されない
場合は、制御部12Fは電磁接点12Bdを一旦開いた後、絶
縁トランス12Ba二次側のタップ切換接点12Bb1を開い
て、代わりに3Vを出力するタップの接続されたタップ切
換接点12Bb2を閉じ、その後再度電磁接点12Bdを閉じ
る。このようにすることにより、前記計器用変成器103
二次側のR相と対地間には3Vの電圧が印加され、よって
一次側すなわち母線104のR相と対地間には約180Vの試
験電圧が印加される。
以下、事故の発生が確認されない限り、閉成するタッ
プ切換接点をタップ切換接点12Bb3,12Bb4,12Bb5の順で
順次切り換えていき、計器用変成器103二次側のR相と
対地間に印加する電圧を10V,30V,63.5Vと順次上昇させ
ていく。これによって、計器用変成器103一次側のR相
と対地間には600V,1800V,3810Vの試験電圧が発生する。
尚、制御部12Fによって制御されるそれぞれの試験電圧
の印加時間は、3810Vの試験電圧では10秒間とし、他の
試験電圧では5秒間としている。
ところで、試験電圧3810Vは、運転電圧が線間電圧660
0Vである場合の対地間電圧であり、本来試験は可能な限
りこの運転電圧で行うのが望ましい。しかし、事故が地
絡事故である場合は、過大な電流が流れるため、試験回
路特に計器用変成器103〜303の保護を図るため、上述し
たように極低電圧から段階的に試験電圧を上昇させてい
くことにより、過大電流の流入を抑制している。
上記のようにして、計器用変成器103二次側のR相と
接地線間に段階的に電圧を印加した結果、事故が確認さ
れなかった場合は、次いで計器用変成器103二次側のS
相と接地線間に同様にして段階的に電圧を印加すること
により事故の有無を確認する。そしてこれによっても事
故が確認されない場合には、さらに計器用変成器103二
次側のT相と接地線間に電圧を段階的に印加して事故の
有無を確認する。
次に、事故が確認された場合にその事故が地絡事故で
あるか短絡事故であるかを判別する判別方法を説明す
る。
第5A図に示すように、母線104に事故が発生していな
い場合、上記のような試験電圧を印加すると、この母線
104の対地静電容量Cあるいは所内変圧器109による負荷
T等により、計器用変成器103の二次側には、第5B図に
示すように、試験電圧を印加したR相に所定の流入電流
iaが流れるとともに、R相とS相間に所定の線間電圧V
a-b、R相とT相間にはVa-cが誘起される。これら流入
電流ia及び線間誘起電圧Va-b,va-cは、所内変圧器109以
外の母線104に接続される他の負荷が全て遮断されてい
ることから、この所内変圧器109による負荷の状態によ
って定まる。
第4A図は所内変圧器の負荷をパラメータとし、健全時
において、計器用変成器103二次側に63.5Vを印加して一
次側に3810Vの試験電圧を発生させた場合の,計器用変
成器103二次側の流入電流を示している。
一方、第4B図は所内変圧器の負荷をパラメータとし、
健全時において、計器用変成器103二次側に63.5Vを印加
して一次側に3810Vの試験電圧を発生させた場合の、計
器用変成器二次側における各線間誘起電圧を示してい
る。
尚、所内変圧器に接続されている負荷は、季節や時間
によって大きく変動するものであり、また事故時に手動
あるいは自動で負荷を切り離すようにしている場合もあ
るので、それらの諸条件に基づいて推定した所内変圧器
の容量によって前記流入電流や線間誘起電圧は計算され
る。したがって、整定根拠とする装置起動時の1相当た
りの負荷を推定し、その負荷に対応した流入電流及び線
間誘起電圧を制御部12Fに記憶させる必要がある。
第6A図に示すように、母線104に発生した事故がR相
の地絡事故である場合、計器用変成器103の二次側R相
には第6B図に示すように、健全時に比べ遥かに大きな流
入電流iaが流れる。したがって、上記第4A図に示され
る、所内変圧器109による1相当たりの推定負荷におけ
る流入電流の上限値を制御部12Fに記憶させておけば、
試験電圧形成部12Bの電流変換器12Bfによって計器用変
成器103二次側のR相の流入電流を監視しておくことに
より、前記上限値を越える流入電流を電流変換器12Bfを
介して制御部12Fが計測したとき、この制御部12Fは母線
104のR相に地絡事故が発生しているものと判断するこ
とができる。例えば、第4A図において前記推定負荷を3K
Wとすれば、流入電流の上限値を8Aとすることにより、
地絡事故発生時の過大電流を判別できる。もちろん、母
線104のS相,T相に地絡事故が発生している場合でも、
計器用変成器103二次側のS相,T相に試験電圧を印加し
て電流変換器12Bfにより、計器用変成器103二次側のS
相もしくはT相の電流を監視することにより、事故の発
生を検知することができる。
次に、第7A図に示すように、母線104に発生した事故
がR相とS相間の短絡事故である場合を説明する。この
場合、計器用変成器103一次側のR相とS相が短絡して
いるから、この計器用変成器103二次側のR相と対地間
に試験電圧を印加しても、R相とS相の線間にはほとん
ど電圧が誘起されない。したがって、上記第4B図におけ
る、所内変圧器109による1相当たりの推定負荷におけ
る線間誘起電圧の下限値を制御部12Fに記憶させておけ
ば、試験電圧出力部12Cの電圧変換器12Ccによって計器
用変成器103二次側のR相とS相の線間電圧を監視して
おくことにより、前記下限値を下回る線間電圧を電圧変
換器12Ccを介して制御部12Fが計測したとき、この制御
部12Fは母線104のR相とS相間に短絡事故が発生してい
るものと判断することができる。例えば、第4B図におい
て前記推定負荷を3KWとすれば、線間誘起電圧の下限値
を9Vとすることにより、線間誘起電圧が9V未満である場
合に、短絡事故の発生があることを検知できる。もちろ
ん、母線104のT相とR相間に短絡事故が発生している
場合でも、計器用変成器103二次側のT相とR相間の線
間電圧を監視しておくことにより、上記と同様にして短
絡事故を確認できるし、母線104のS相とT相間に短絡
事故が発生している場合でも、計器用変成器103二次側
のS相と接地線間もしくはT相と接地線間に試験電圧を
印加した状態で、この二次側のS相とT相間に誘起され
る線間電圧を監視しておくことにより、制御部12Fにお
いて検知することができる。
以上のようにして各相毎に且つそれぞれ段階的に試験
電圧を印加していくことにより行った試験の結果は、第
3図のステップGにおいて信号送受信部12Eを介して遠
隔制御所に送られる。
すなわち、上記試験において地絡もしくは短絡事故が
確認され、遠隔制御所に事故表示が出された場合(ステ
ップGの出力がNの場合)は、遠隔制御所ではステップ
H1で事故内容を示す事故表示を受信し、その結果に基づ
いてステップI1において現地での修復作業にとりかか
る。
また、ステップH2において事故点判別装置12から正常
信号を受信した遠隔制御所では、まずステップPにおい
て、第2バンクB2の降圧トランス201が第1バンクB1の
母線104に接続された負荷を負担するだけの容量の余裕
があるかどうかを確認する。
ステップPにおいて、降圧トランス201に余裕がある
ことが確認されれば、遠隔制御所ではステップQにおい
て第1バンクB1の変圧器二次遮断器102の遮断を確認し
た上で、次いで、第1バンクB1の母線104と第2バンクB
2の母線204をつなぐ区分遮断器6を投入する指令を送
る。これによって、母線104には降圧トランス201より電
力が供給され、ステップRにおいてこの母線104に接続
された各フィーダ遮断器110…を降圧トランス201の余裕
に見合うだけ投入することにより、これらフィーダ遮断
器110…に接続された負荷に電力が供給されるのであ
る。
以上のように、母線104が健全であることが確認され
た場合には、第2バンクB2の降圧トランス201に余裕が
あれば母線204と母線104を接続することによって迅速に
母線104の負荷に電力を供給することができる。
このように母線104の負荷に対する停電状態を速やか
に解消したのち、遠隔制御所ではステップSにおいて、
第1バンクB1の降圧トランス101と変圧器二次遮断器102
が不測に投入されることがないように、これらに投入ロ
ックを行い、しかるのちに現地において事故の調査、修
復作業にとりかかるのである。
尚、事故発生母線が他の母線である場合も全く同様に
して事故点を判別できることはいうまでもない。また、
ステップFにおいて行う試験は必ずしも上記実施例通り
である必要はなく、例えば、計器用変換器103〜303二次
側に印加する電圧の段階数や、各電圧値は計器用変成器
103〜303の負荷耐量等に応じて種々に設計変更すること
ができる。
また、上述したような試験対象の母線としては、6.6K
V母線のみならず、22KV母線に適用することも可能であ
る。
[発明の効果] 以上のように、請求項1に記載の発明によれば、予め
設備されている計器用変成器の二次側より各相毎にそれ
ぞれ予め設定した電圧を順次印加して母線に試験電圧を
発生させることができるので、輸送車により試験用変圧
器を現地まで運搬する必要がなくて、必要に応じて容易
かつ迅速に母線における事故の確認および事故相を非常
に能率的に判別することができるという効果を奏する。
また、上記のような母線側の事故の確認および事故相の
判別の結果、この母線が健全であるか、または発生して
いる事故が地絡事故か短絡事故かの確認も容易に行うこ
とができる。
上記の事故点判別方法において、計器用変成器の二次
側より各相毎に印加される電圧を各相と対地間に印加さ
せる単相電圧として、各相毎に母線における事故の確認
および事故相を判別することにより、計器用変成器の負
荷を軽減して、通常の運転電圧に近い電圧で所定の試験
を行うことができる。また、計器用変成器の二次側より
印加する電圧を段階的に昇圧して事故の確認およびその
事故相の判別を行う場合は、事故が地絡事故であった場
合に計器用変成器の二次側に流入する過大電流を軽減す
ることができる。
また、請求項4に記載の発明によれば、常時は遮断状
態にある区分遮断器で各母線間が接続された2以上の母
線を有する変電所において、一つの母線が事故を発生し
たとき、その事故が発生した母線の計器用変成器の二次
側より各相毎に事故が発生していない母線が繋がる所内
変圧器を介してそれぞれ予め設定した電圧を順次印加し
て該当母線に試験電圧を供給するので、特別な電源を設
けることなく、各母線に電圧を供給することができ、変
電所内の事故点を能率的かつ経済的に判別することがで
きるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法を実施する変電所の単線結線図、第
2図は第1図の要部を示す構成図、第3図は本発明の実
施例を示すフローチャート図、第4A図は地絡事故の整定
値を定める、健全時における所内変圧器による負荷に対
する流入電流値を示すグラフ、第4B図は短絡事故の整定
値を定める、健全時における所内変圧器による負荷に対
応する線間誘起電圧値を示すグラフ、第5A図は被試験区
域が健全である場合の電流分布を示す回路図、第5B図は
第5A図における電流及び電圧のベクトル図、第6A図は被
試験区域に地絡事故がある場合の電流分布を示す回路
図、第6B図は第6A図における電流及び電圧のベクトル
図、第7A図は被試験区域に短絡事故がある場合の電流分
布を示す回路図、第7B図は第7A図における電流及び電圧
のベクトル図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西村 雅文 愛知県名古屋市東区泉2丁目27番14号 関西電力株式会社東海支社内 (72)発明者 藤井 吉久 大阪府大阪市北区中之島3丁目3番22号 関西電力株式会社内 (72)発明者 坂上 耕三 大阪府摂津市千里丘3丁目14番40号 東 光精機株式会社内 (72)発明者 佐伯 和之 大阪府摂津市千里丘3丁目14番40号 東 光精機株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−43963(JP,A) 特開 昭55−36306(JP,A)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】母線に、変圧器二次遮断器及び複数のフィ
    ーダ遮断器と少なくとも一個の計器用変成器が並列接続
    された変電所において事故が発生したとき、 母線に接続された全ての遮断器を遮断し、次いで前記計
    器用変成器の二次側より各相毎にそれぞれ予め設定した
    電圧を順次印加して前記母線に試験電圧を発生させ、か
    つ、その試験電圧の発生時における前記計器用変成器の
    二次側の各相の流入電流または二次側における各相間の
    線間誘起電圧を計測することで、前記母線における事故
    の確認およびその事故相を判別することを特徴とする変
    電所の事故点判別方法。
  2. 【請求項2】計器用変成器の二次側より各相毎に印加さ
    れる電圧は、各相と対地間に印加される単相電圧である
    ことを特徴とする請求項1に記載の変電所の事故点判別
    方法。
  3. 【請求項3】計器用変成器の二次側より各相毎に印加さ
    れる電圧を、段階的に昇圧して事故の確認およびその事
    故相の判別を行うことを特徴とする請求項1又は2に記
    載の変電所の事故点判別方法。
  4. 【請求項4】2以上の母線を有し且つ隣接する各母線が
    常時は遮断状態とされている区分遮断器で接続されてい
    るとともに、各母線に、変圧器二次遮断器及び複数のフ
    ィーダ遮断器と少なくとも一個の計器用変成器が並列接
    続された変電所において一つの母線に事故が発生したと
    き、 事故が発生した母線に接続されている全ての遮断器を遮
    断し、次いで該当母線の計器用変成器の二次側より各相
    毎に事故が発生していない母線に繋がる所内変成器を介
    してそれぞれ予め設定した電圧を順次印加して該当母線
    に試験電圧を供給し、その試験電圧の発生時における前
    記計器用変成器の二次側の各相の流入電流または二次側
    における各相間の線間誘起電圧を計測することで、前記
    母線における事故の確認およびその事故相を判別するこ
    とを特徴とする変電所の事故点判別方法。
  5. 【請求項5】前記計器用変成器の二次側の各相への電圧
    の印加が、遠隔制御所からの起動指令に基づいて行われ
    るものであることを特徴とする請求項1,2,3,4のいずれ
    かに記載の変電所の事故点判別方法。
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