JP2597677B2 - ボルト固定用固着剤 - Google Patents

ボルト固定用固着剤

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JP2597677B2 JP25637488A JP25637488A JP2597677B2 JP 2597677 B2 JP2597677 B2 JP 2597677B2 JP 25637488 A JP25637488 A JP 25637488A JP 25637488 A JP25637488 A JP 25637488A JP 2597677 B2 JP2597677 B2 JP 2597677B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、コンクリート基盤や岩盤等の基盤に設けら
れた孔に充填して、ボルトを固定するために用いられる
ボルト固定用固着剤に関し、特に低温養生時においても
優れた固着強度を有するボルト固定用固着剤に関する。
(従来の技術) 従来、基盤にアンカーボルト、ネジボルト等のボルト
を固定する方法として、基盤に穿設された孔に、ボルト
固定用固着剤が収容されたカプセルを挿填し、そしてこ
の孔内に撹拌装置に固定したボルトを挿入してボルトを
回転させることで上記カプセルを破壊してカプセルに収
容された固着剤を孔内で混合、反応させ、この固着剤に
よってボルトを孔に固着する方法が提案されている(例
えば、特開昭55−1295529号公報、特公昭62−21960号公
報参照)。
上記ボルト固定用固着剤カプセルは、外管内に主剤
と、硬化剤が封入された内管とを収容し、外管の開口部
をキャップで密封して構成されており、上記したように
ボルトでこの外管及び内管を破壊することにより、主剤
と硬化剤とを混合して反応させるものである。
従って、かかるボルト固定用固着剤には、ボルトを基
盤に所定強度以上で固着するための固着強度が要求され
ると共に、施工性を向上するために早期に所定の固着強
度以上に達することが要求される。
特公昭60−12520公報には、骨材と、主材としてエポ
キシ樹脂と、硬化剤としてポリアミンとを組成とする固
着剤が開示され、特開昭55−161197号公報には、液状エ
ポキシ樹脂、多価アルコールのアクリル酸またはメタア
ルリル酸エステル、セメント及び界面活性剤からなる主
剤と、アミンまたはポリアミド、水及び界面活性剤から
なる硬化剤を組成とする固着剤が開示されている。
(発明が解決しようとする課題) ところが、上記したいずれのボルト固定用固着剤も、
低温時、特に零下で養生硬化させた際の固着強度は不十
分であり、従って、冬場の施工においては硬化不良を生
じることがあり、また養生に長時間を要するために施工
性の低下を招くという欠点がある。また、特開昭55−16
1197号公報に示されるように、主剤にアクリル酸または
メタアクリル酸エステルを含有する固着剤では、この樹
脂がコンクリートの強いアルカリ性により加水分解を起
こし易いために、固着力が経時的に低下するという欠点
がある。
本発明は上記欠点を解決するものであり、その目的と
するところは、低温養生においても高い固着性能を有
し、またアルカリ性に対して固着強度が大きく低下する
ことがなく耐久性に優れているボルト固定用固着剤を提
供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明のボルト固定用固着剤は、エポキシ樹脂と、該
エポキシ樹脂のエポキシ当量1当量に対して活性水素当
量0.7〜1.5当量のキシレンジアミンと、を含有してお
り、そのことにより上記目的が達成される。
また、本発明のボルト固定用固着剤は、エポキシ樹脂
と、該エポキシ樹脂のエポキシ当量1当量に対して活性
水素当量0.7〜1.5当量のキシレンジアミンと、該エポキ
シ樹脂100重量部に対して0.5〜20重量部のフェノール
と、を含有しており、そのことにより上記目的が達成さ
れる。
上記エポキシ樹脂は、固着剤の主剤として使用される
もので、このエポキシ樹脂としては、他の分野で広範囲
に用いられている液状エポキシ樹脂が好適に用いられ
る。例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフ
ェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂
などがあげられる。また、主剤には、トリメチロールプ
ロパントリグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコー
ルジグリシジルエーテル等の反応性希釈剤が添加されて
もよい。
上記キシレンジアミン(活性水素当量34)は、固着剤
の硬化剤として使用されるもので、上記エポキシ樹脂の
エポキシ当量1当量に対して、活性水素当量0.7〜1.5当
量配合され、好ましくは1.0〜1.2当量配合される。キシ
レンジアミンの配合量が、エポキシ樹脂のエポキシ当量
1当量に対して活性水素当量0.7当量より少ないか、又
は1.5当量より多いと、主剤と硬化剤とを混合して反応
させた後に、過剰のエポキシ樹脂又はキシレンジアミン
が残ることになるので、固着剤の硬化物性、特に固着強
度の耐久性が低下する。
また、本発明の固着剤には、骨材や充填材が配合され
ても良い。骨材としては、天然砕石、人工石等があげら
れ、充填剤としては炭酸カルシウム、無水ケイ酸、硫酸
カルシウム、セメント等があげられる。これらは、上記
主剤又は硬化剤の少なくとも一方に添加することができ
る。
又、2番目の発明において固着剤には、硬化促進剤と
してフェノールが配合される。フェノールは、主剤のエ
ポキシ樹脂100重量部に対して0.5〜20重量部が配合さ
れ、好ましくは2〜10重量部が配合される。フェノール
の配合量がエポキシ樹脂100重量部に対して0.5重量部よ
り少ないと、硬化促進の効果が小さく、20重量部より多
いと、耐久性が低下する傾向にある。フェノールは、上
記主剤又は硬化剤の少なくとも一方に添加されるのがよ
く、好ましくは主剤に添加される。
次に、ボルト固定用固着剤の一般的な使用方法を説明
すると、上記主剤を破砕可能なガラス等の内管内に収容
し、この内管と上記硬化剤とを同様に破砕可能なガラス
等の外管内に収容し、そして外管の開口部をプラスチッ
ク製のキャップで密閉してボルト固定用固着剤カプセル
を作成する。
このようにして作成したカプセルを、コンクリート基
盤等の孔内に挿填し、ネジボルト、アンカーボルト等の
ボルトをハンマドリル等の回転装置にセットし、ボルト
を回転させながら孔に挿入することで、上記カプセルの
外管及び内管を破壊して、これらに収容された主剤及び
硬化剤を孔内で撹拌、混合する。ボルトを孔内に挿入し
た状態で所定時間放置すると、主剤及び硬化剤が反応し
て固着剤が硬化し、ボルトはコンクリート基盤に固着さ
れる。
(実施例) 以下に、本発明を実施例に基づいて詳細に説明する。
<室温養生でのボルトの引き抜き荷重試験> 実施例1、2及び比較例1〜3 外径13mm、肉厚0.7mm、長さ85mmのガラス管(外管)
に、表1に示すエポキシ樹脂(主剤)と、粒径2〜4mm
に整粒された砕石とを入れ、また表1に示すアミン化合
物(硬化剤)が封入されたガラス管(内管)を外管に挿
入し、外管の開口部に合成樹脂製のキャップをして密閉
し、ボルト固定用固着剤カプセルを作成した。なお、表
1中のスミエポキシELA128CAは、ビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂(住友化学工業(株)社製、エポキシ当量は
215)であり、硬化剤のポリアミドアミンはトーマイド
#235−A(富士化成工業(株)社製、活性水素当量9
5)を用いた。
一方、圧縮強度240kg/cm2のコンクリートブロック
に、直径15mm、深さ100mmの孔を穿設し、この孔内に上
記カプセルを装填した。次に、外径12mm、長さ150mmの
ボルト(先端45゜斜切)をハンマードリル(日立工機社
製PR−50 300rpm)にセットし、ボルトを回転させなが
ら室温にて孔内に打設した。3時間養生した後のボルト
の最大引き抜き荷重を各3回測定してその値を表1の下
段に示した。
実施例3、4及び比較例4、5 表2に示すように、硬化促進剤としてフェノールを外
管に入れた以外は、実施例1と同様にしてボルト固定用
固着剤カートリッジを作成し、実施例1と同様に施工し
てボルトの最大引き抜き荷重を各3回測定した。その結
果を表2の下段に示した。
<低温養生でのボルトの引き抜き荷重試験> 上記実施例1〜4及び比較例1〜5で作成したカプセ
ルを、あらかじめ−5℃の雰囲気に48時間放置した上記
実施例1と同じコンクリートブロックの孔に挿入し、実
施例1と同様にハンマードリルにてボルトを打設し、−
5℃中での所定時間経過後の、最大引き抜き荷重を各2
回測定してその結果を表3及び表4に示した。
表3及び表4より明らかなように、キシレンジアミン
を適量混合することにより、零下養生においても、短時
間で実用上支障のない強度に達し、最終硬化時の固着強
度も充分に高い固着剤が得られることがわかる。また、
硬化促進剤として、フェノールを併用することにより、
さらに低温養生時の硬化速度を早めることができる。
<耐アルカリ試験> 実施例5〜8及び比較例6〜8 表5及び表6に示す配合比の固着剤を用い、25×75×
3mmの硬化物を各3箇作成し、20℃中で10日間養生した
後、100℃の水酸化カルシウム飽和水溶液に7日間浸漬
し、その外観の変化を目視で観察し、重量保持率(浸漬
後の重量/浸漬前の重量×100%)を調べ結果を表5及
び表6に示した。
表5及び表6の結果から、実施例のものは、耐アルカ
リ性が明らかに優れており、ボルト固定用固着剤として
実用に供された場合でも、コンクリートの強いアルカリ
性によって固着性能が大きく低下することがない。ま
た、添加されるフェノールの量が多いと、耐アルカリ性
が明らかに劣っており、ボルト固定用固着剤として実用
に供された場合に、コンクリートの強いアルカリ性によ
って固着性能の大きく低下する。
<耐久性試験> 実施例9〜13及び比較例9〜11 外径17mm、肉厚1.0mm、長さ130mmのガラス製の外管
に、表7及び表8に示すエポキシ樹脂と、粒径2〜4mm
に整粒された砕石、及び表8に示す例ではフェノールを
入れ、また表7及び表8に示す量のキシレンジアミンが
封入されたガラス製の内管を外管に挿入し、外管の開口
部に合成樹脂製のキャップをして密閉し、ボルト固定用
固着剤カプセルを作成した。
一方、圧縮強度240kg/cm2のコンクリートブロック
に、直径19mm、深さ140mmの孔を穿設し、この孔内に上
記カプセルを挿填した。次に、外径16mm、長さ200mmの
ボルトSS−41(先端45゜斜切)をハンマードリル(日立
工機社製PR−50 300rpm)にセットし、ボルトを回転さ
せながら打設した。次に、このものを屋外に暴露した状
態で表7及び表8に示した期間放置した後のボルトの最
大引き抜き荷重を各2回測定した。その結果を表7及び
表8に示した。
表7及び表8に示すように、比較例9、10のものは時
間の経過によりその固着強度が大きく低下しているのに
対し、実施例9〜13のものは、長期に亘って安定した固
着強度を有していることがわかる。また、比較例11のよ
うにフェノールを過剰に添加すると、固着強度の経時的
な低下が起こっている。
(発明の効果) このように本発明は、エポキシ樹脂と、該エポキシ樹
脂のエポキシ当量1当量に対して、活性水素当量0.7〜
1.5当量のキシレンジアミンと、を含有するので、低温
養生においても高い固着性能を有し、またアルカリ性に
対して固着強度が大きく低下することなく耐久性に優れ
たボルト固定用固着剤を得ることができる。また、フェ
ノールが所定量配合されている固着剤では、さらに優れ
た固着強度を有し、硬化速度も速い。従って、冬場など
の施工においても、硬化不良を生じたり、施工性を低下
させることがない。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エポキシ樹脂と、該エポキシ樹脂のエポキ
    シ当量1当量に対して活性水素当量0.7〜1.5当量のキシ
    レンジアミンと、を含有するボルト固定用固着剤。
  2. 【請求項2】エポキシ樹脂と、該エポキシ樹脂のエポキ
    シ当量1当量に対して活性水素当量0.7〜1.5当量のキシ
    レンジアミンと、該エポキシ樹脂100重量部に対して0.5
    〜20重量部のフェノールと、を含有するボルト固定用固
    着剤。
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