JP2597000B2 - 堅型旋回流溶融炉のバーナ吹込方法 - Google Patents
堅型旋回流溶融炉のバーナ吹込方法Info
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Description
溶融炉にバーナポートを介して粉体汚泥やその灰及び空
気を吹込む方法に関する。
体化してそれらの灰等と共に溶融処理する溶融炉の一つ
に竪型旋回流溶融炉がある。炉の底部近傍の周辺から炉
の内周面の接線方向にバーナを挿入し、粉体汚泥や灰を
空気と共に吹込み炉内に旋回流を生じさせながら燃焼さ
せ、無機成分を溶融させ、スラグとして回収するもので
ある。なお、溶融し、スラグとするのは汚泥等を小体積
化して、投棄、埋込み、その他の処理を容易にするため
である。
があった。
常、水分5〜10%で粒径数〜500μmと微細粒子の形を
とっている。ここで、下水又はし尿汚泥類は、微細粒子
の塊りであり、これを解砕した場合、綿毛状の繊維質の
含有率が高く、炉内へ噴射した場合、溶融スラグ化した
粒子が炉壁で捕捉されずにキャリオーバし、スラグ回収
率の低下を来たす不具合がある。
存在し、炉壁の耐火材保護の観点から均一な固相スラグ
の形成が必要であるが、実際には固相スラグの厚さにム
ラが生じ、薄い部位では運転条件の変動等によって耐火
材が露出し、炉の損傷を早めるという不具合がある。
ナ孔へタレ込み、バーナ孔の閉塞を生じる等の懸念があ
る。
る。
業廃水等の処理工程から排出される汚泥や該汚泥等を焼
却処理した際に排出される灰を溶融するため、上記汚
泥、灰等を粉体にして竪型旋回流溶融炉に、該溶融炉の
炉底近傍の内周面のほぼ接線方向にバーナにより吹込む
方法において、上記バーナの断面形状を円形又は角形の
内筒及び外筒よりなる同心2重筒とすると共に、内筒よ
り上記粉体及び1次空気を、外筒より2次空気をそれぞ
れ吹込み、それら吹込み流が形成する旋回流の旋回強度
指標値、即にスワール数を5以上に保持することを特徴
とする竪型旋回流溶融炉のバーナ吹込方法を提供しよう
とするものである。
る。
吹込み、2次空気を外筒より吹込むので粉体汚泥等の吹
込量に影響を及ぼすことなく2次空気の調整が可能であ
る。又、旋回強度指標値を5以上に保つ強力な吹込みを
行なうので炉壁近傍における粉体汚泥や灰の安定な燃焼
と溶融スラグ化が行なわれ、この溶融スラグを強い旋回
流に伴って生じる強い遠心力により、炉壁に均一に付着
させる。
グとして完全に炉壁へ付着し、キャリオーバすることが
なくなり、スラグとして高い回収率が得られる。また、
マルチバーナ方式にて炉壁へ均一な固相スラグ層を形成
せしめることにより、耐火壁を溶融スラグの侵食等から
保護することができる。さらに、高速度噴射の2次空気
により、炉壁面を流下し、炉底部スラグタップから回収
される液相スラグによるバーナ噴射孔の閉塞を防止する
ことができる。また、高速2次空気によりバーナ先端が
冷却されてバーナ自身の損傷が防止される。
なる。
次の通りに定義される。
示す溶融炉を用いて説明する。
つ竪型旋回流溶融炉で、溶融炉本体1の炉底近傍の周辺
には平面の円形を4等分したそれぞれの位置に溶融炉本
体1の内周面のほぼ接線方向にバーナポート2が配設さ
れ、それらの各々にはバーナ内筒3及びバーナ外筒4が
同心状に挿入されている。
示すよう構成されており、バーナ内筒3からは汚泥の粉
体とそれらの搬送空気即ち1次空気が吹込まれ、バーナ
外筒4からは2次空気が吹込まれる。なお、バーナポー
ト2へのバーナ外筒4の中途に設けた外筒フランジ4aに
よって固定されている。
めのスラグタップ部が設けられている。
500μm pass80%の粉体汚泥が4本のバーナ内筒3から
搬送空気(1次空気)と共に流速26m/secで噴射供給さ
れる。また、バーナ外筒4からは2次空気54m/secで噴
射される。さらに、バーナ内筒3及びバーナ外筒4の平
面における噴射角度は、内径600φの溶融炉に対して、
吹込み流の仮想旋回半径5が500φとなる様に微調整さ
れている。そして溶融炉内の高温条件下(約1300〜1600
℃)にて燃焼、溶融スラグ化して炉壁へ均一に付着し、
一部は固相スラグ6化して炉壁の耐火材7を保護すると
共に他は、液相スラグ8として重力により流下スラグ9
となって炉壁を流下し、炉底中央部のスラグタップ部10
より回収される。
・消化汚泥、無機生汚泥)での連続溶融試験(定格負
荷)において、炉内温度は非常に安定し、スラグ回収率
は各汚泥とも96%以上と高い回収率を示し、また、試験
後の開放点検により、炉壁の内周面には、3〜15mm厚さ
の固相スラグが均一に付着し、即ち、セルフコーティン
グにより溶融スラグの侵食から炉壁が保護されている状
況が観察され、かつ、この事実は炉壁の耐火材の部分サ
ンプリングによる分析の結果、何らの損傷も認められな
かったことからも確認された。
流に依るものであるが、そのような旋回流を生起する旋
回強度指標値(スワール数)は、以下に説明する通り5
以上であることが知見された。
内壁は、旋回力により捕捉された溶融灰が溶解スラグと
して流下するため、炉底側の壁部に設置された汚泥と1
次空気や2次空気を吹込むためのバーナ吹込みノズルポ
ートは、この流下スラグによる閉塞を防止することが安
定操業への必須条件となる。
バをできるだけ少なくし(即ち、スラグ回収率を向上せ
しめ)、かつ、溶融炉1の炉壁に捕捉された溶融流下ス
ラグから上記バーナ吹込みノズルポートを保護すること
が最大の課題となる。
デルによる流れ試験や溶融灰の高温粘度の測定による流
下スラグの流れ解析、更にはこの実施例に示す脱水汚泥
処理能力15ton/日の実証炉による連続運転試験にて、第
4図及び第6図に示す様に、旋回強度指標値つまりスワ
ール数を適正な値に維持する管理が最も重要であること
を見い出して実証した。
仮想直径との組み合わせにおいて上記スワール数5以上
が必要であり、また、溶融炉1の壁面流下溶融スラグか
ら、上記バーナ吹込みノズルポートの閉塞防止のために
は、図6に示すように、2次空気の噴出速度を30m/s以
上とする必要があることを確認した。
度指標値即ちスワール数をSWとすると作用の項で説明し
た通り SW=SW1/SW2によって現わされる。
記載を省略する) 第1図、第2図に示す溶融炉と同様の炉を用いて実験
を重ね得られた代表的な条件下でのスワール数とスラグ
回収率との関係を第4図に示す。本図によれば、スワー
ル数の増大により、吹込み流の旋回力が強まり、スラグ
回収率が向上することが分る。
ル数5以上が必要であることが結論される。
のスワール数に与える効果を第5図に示す。
のものであり、スワール数5を得るためには旋回流の仮
想直径0.35m以上が必要である。
得られる。この値は炉に対するバーナ吹込角度の決定に
関わる。なお、図中、V1は1次空気速度を、V2は2次空
気速度をそれぞれ示す。
す。本図より、2次空気速度の増大によりスワール数は
増大することが分る。また、本図の条件では、スワール
数5を得るためには、2次空気速度は25m/sec以上が必
要であることが分る。なお、バーナ本体の冷却(先端部
の焼損防止)及び炉の壁面流下溶融スラグによるバーナ
噴孔閉塞防止の点から30m/sec以上が必要であることが
確認された。
の方法によれば、溶融炉内における旋回流のスワール
数、即ち、旋回強度指標値が5以上となるような流速
で、粉体汚泥やその灰、1次空気及び2次空気を吹込む
ので、その強い旋回流とそれに伴う遠心力とにより溶融
スラグが炉壁に均一に付着し、スラグの回収率が高ま
る。
護するので炉の耐久性が増す。
グがバーナの噴射孔を閉塞するのを防止するので、バー
ナ吹込みの不安定が生じない。
るのでバーナの焼損が生じない。
成されるという利点が併わせ生み出される。
は、2重管によって溶融炉内に吹込まれる粉体汚泥、1
次空気及び2次空気の形成する旋回流のスワール数が5
以上の全範囲の吹込み方法に適用されるものであって、
上記実施例の範囲のみに限定されるものではない。
する。
溶融炉壁面近傍での安定燃焼を保持することができ、か
つ、強い旋回流により、溶融スラグの炉壁面での均一
で、かつ高い回収率を得ることができる。また、均一付
着の固相スラグにより、炉壁耐火材をセルフコーティン
グして、溶融スラグの侵食から保護し、耐火材の延命を
図ることができる。
て流下する液相スラグによるバーナ孔の閉塞を防止する
ことができる。又、高速の2次空気による冷却効果によ
ってバーナの焼損を防止できる。
られる。
融炉の側断面図、第2図は第1図のII−II矢視断面図、
第3図は第1図、第2図に示すバーナ内筒、バーナ外筒
の詳細縦断面図、第4図はスワール数とスラグ回収率と
の関係線図、第5図は旋回流の旋回仮想直径とスワール
数との関係線図、第6図は炉内に吹込む2次空気流速と
スワール数との関係線図、第7図はスワール数(旋回強
度指標値)を決定する際の炉の内径、旋回流の仮想円直
径及びバーナの吹込角度θとの関係を示す模式的平面図
である。 1……溶融炉本体、2……バーナポート、 3……バーナ内筒、4……バーナ外筒、 5……仮想旋回直径、6……固相スラグ、 7……耐火材、8……液相スラグ、 9……流下スラグ、10……スラグタップ部。
Claims (1)
- 【請求項1】下水、し尿、産業廃水等の処理工程から排
出される汚泥や該汚泥等を焼却処理した際に排出される
灰を溶融するため、上記汚泥、灰等を粉体にして竪型旋
回流溶融炉に、該溶融炉の炉底近傍の内周面のほぼ接線
方向にバーナにより吹込む方法において、上記バーナの
断面形状を円形又は角形の内筒及び外筒よりなる同心2
重筒とすると共に、内筒より上記粉体及び1次空気を、
外筒より2次空気をそれぞれ吹込み、それら吹込み流が
形成する旋回流の旋回強度指標値、即ちスワール数を5
以上に保持することを特徴とする竪型旋回流溶融炉のバ
ーナ吹込方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1008589A JP2597000B2 (ja) | 1989-01-19 | 1989-01-19 | 堅型旋回流溶融炉のバーナ吹込方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1008589A JP2597000B2 (ja) | 1989-01-19 | 1989-01-19 | 堅型旋回流溶融炉のバーナ吹込方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02192504A JPH02192504A (ja) | 1990-07-30 |
JP2597000B2 true JP2597000B2 (ja) | 1997-04-02 |
Family
ID=11697181
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1008589A Expired - Lifetime JP2597000B2 (ja) | 1989-01-19 | 1989-01-19 | 堅型旋回流溶融炉のバーナ吹込方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2597000B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2698156B1 (fr) * | 1992-11-16 | 1995-01-27 | Rhone Poulenc Chimie | Procédé de traitement thermique d'un effluent comprenant des matières organiques polluantes ou un composé inorganique. |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2369502A1 (fr) * | 1976-11-01 | 1978-05-26 | Inex Resources Inc | Procede et appareil de combustion de matieres carbonees solides |
JPS53108672A (en) * | 1977-03-02 | 1978-09-21 | Takuma Co Ltd | Apparatus for melting treatment of sludge |
-
1989
- 1989-01-19 JP JP1008589A patent/JP2597000B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02192504A (ja) | 1990-07-30 |
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