JP2596260B2 - 対応表使用データベース検索装置 - Google Patents

対応表使用データベース検索装置

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JP2596260B2
JP2596260B2 JP3171217A JP17121791A JP2596260B2 JP 2596260 B2 JP2596260 B2 JP 2596260B2 JP 3171217 A JP3171217 A JP 3171217A JP 17121791 A JP17121791 A JP 17121791A JP 2596260 B2 JP2596260 B2 JP 2596260B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、データベースに格納
された情報を検索する情報検索方式に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】第17図は例えば次の文献(絹川:表階
層モデルに基づく自然語インターフェース処理方式、情
報処理学会文誌Vol.27,no.5(1986),pp.499-509) によっ
て周知である従来の自然言語による表形式のデータベー
スに対する情報検索方式である。図において1は検索文
が入力される入力装置、2は入力文を受けて処理を行う
対話制御装置、300は入力装置1より入力される検索
文を検索形式に変換する検索文解析装置、400はデー
タベースの内容に基づいて構築される日本語テーブルウ
エア記憶装置、500はデータベースの内容を階層的表
現した表階層モデル記憶装置で共に検索文献解析装置に
対し入力文の解析の際の参考情報を与えるものである。
6は解析結果に対してデータベース61を検索し検索結
果を求める検索処理装置である。110は検索文献の
例、120は検索文献解析結果である。301は検索文
献解析装置300の処理方式を詳細に説明したもの、4
01はデータベース収容データに対して構築される日本
語テーブルウエア400の例、501はデータベース収
容データに対して構築される表階層モデル500の例、
610はデータベースの例である。
【0003】次に動作について説明する。検索文110
が入力装置1より入力されると、検索文解析装置300
により、まず語彙解析301が行なわれる。語彙解析で
は「チヨコレート類」と「売上」とが日本語テーブルウ
エア400内の情報を用いてそれぞれ属性データ表現語
と属性項目名であることを認識する。次に構文意味解析
が行なわれ、表階層モデル500を用いて、「チヨコレ
ート類」が商品群表の属性データ表現語であり、「売
上」が商品群表の上位の表である売上表の属性項目名で
あることを知る。ここで、下位表構成属性項目が体言で
あり、「の」という連体修飾の付属語が付接しているの
で、この下位表の属性項目「チヨコレート類」は、上位
表構成属性項目「売上」を修飾することを認識する。こ
れらの結果を用いて、「検索条件:(商品群名=チヨコ
レート類)、検索対象:売上」なる検索式が得られ、検
索文解析装置300の出力となる。続いて検索処理装置
6により、データベース61の検索が行なわれ検索結果
が得られる。
【0004】図18は特開昭59−99539に示され
た他の従来例であり、辞書とも呼ぶべきものである。デ
ータベースに収容されているデータファイルのファイル
名対応に、ファイル名中の欄名、データ項目名、欄名ま
たはデータ名を共通して持つファイル名の情報を収容し
ている。図において、(a)はファイルの欄名に関し、
データベースのどのファイルに収容されているか、何番
目にあるかを、同義語も含めて記憶している。(b)は
同じくデータ欄名に関し、どのファイルに収容され、何
番目にあるかを、同義語を含めて記憶している。(c)
はデータ欄の関連があるもの、つまり意味的に同じもの
がある場合、同義語であると結びつける表である。
【0005】また図19は同じくその入力文の指定フォ
ーマットで、このフォーマットに従い、質問者が入力す
る必要がある。この例では、自然な日本語による入力文
は解析されず、指定フォーマットの制約の下に検索対象
が定まり、同義語も含めて辞書に登録されている用語に
限って該当するデータファイルがアクセスされる。ま
た、当然、単一のデータファイルしか検索ができない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の情報検索方式で
は以上のように構築されているので、入力フォーマット
を指定しない自然な日本語による入力文が許されてはい
るが、データベースの内容に応じて表の階層関係を考慮
し、表階層モデルを構築する必要があった。しかし、デ
ータベースの内容は必ずしも容易に階層化可能であると
は限らないため、ここで定義した階層構造にあてはまら
ない入力文は処理できないという問題点があった。例え
ば、「ミルクチョコを売った日は?」という検索文で
は、下位表が上位表を修飾しているが、「9月10日に
売れた商品のメーカは?」という検索文では上位表が下
位表を修飾することになる。また、「先月」のようなデ
ータベースにはない自然言語を受け入れる柔軟性がない
ことや、助詞に対する情報がないため、助詞の抜けや、
使用誤りを検出できない、という問題点もあった。
【0007】さらに、期間、季節等のあいまいな言葉が
あった時、これらの定義を用語辞書に詳細に、場合によ
っては個人毎に登録しておかないと、構文解析が出来な
かった。さらに、情報検索はファイルに登録されている
項目毎になされ、入力文を解析し結果、複数のファイ
ルを検索し、それらの検索結果を加工して必要な最終結
果を得る必要がある質問に対しては回答が得られなかっ
た。この発明は上記のような問題点を解消するためにな
されたもので、データベースの内容に階層性を仮定する
必要がないとともに、あいまい語や疑問詞を含む自然言
語をより吸収しやすく、助詞の抜けや使用誤りを検出で
き、さらに複数の検索を含む質問文にも対処でき、用語
の追加、変更に対する登録変更が容易な情報検出装置を
得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明に係る対応表使
用データベース検索装置は、第1の発明では辞書と文法
を用いて文の解析を行う構文解析部と、入力された自然
言語をデータベースが持っている検索キーに対応させ、
かつ表層制約を組み込んだ対応表とを設け、さらに構文
解析結果と対応表とより、動詞対応かまたは構文中の単
語を表中に多く含むという選択アルゴリズムにしたがっ
て対応表を指定し、必要な演算をする照合部とを設け
た。第2の発明では対応表の他に自然な日本語に含まれ
るあいまいな言語、つまり不確定値を定義づけて確定値
に変換するための定義表を設けた。また、データベース
構造およびデータベース検索言語が持っている制約を一
覧にした定義表を設けた。またこれらの定義表を参照し
使用すべきデータベース検索言語に適合した論理式を生
成する照合部を設けた。
【0009】第3の発明では、定義表として時間を含ん
だ用語への日付を定義した時間幅定義表を設け、現時点
を時間幅定義表から具体日付を演算し確定する時点計
算、参照、結合部を照合部内に設けた。第4の発明で
は、データベース検索言語の文法、検索式の制約、デー
タベース構造を定義表に集約したデータベース検索言語
文法定義表を設け、実体表論理式とも呼ばれる検索用論
理式から、複数の検索群の実行順序を調べ、さらに指定
に従って演算も指定して複数群のデータベース検索論理
式に変換するデータベース検索語変換部を設けた。
【0010】第5の発明では、入力文を構文解析した結
果の構文木に対し、その構文木構造から、または構文木
のエレメントの修飾関係から選択される対応表により、
同一属性であっても別の検索用論理式を生成するか、ま
たはグループ化した検索用論理式を生成する照合部を設
けた。第6の発明は、検索実行・編集部に、検索結果件
数とその情報によって結果の応答を表で出力するか文章
で出力するかを選択する応答形式選択部を設けた。
【0011】
【作用】この対応表使用データベース検索装置につい
て、第1の発明においては、用語辞書と対応表により自
然言語はデータベースが持っている検索キーに変換さ
れ、照合部の変換処理で検索すべきデータベース項目が
指定され、対応表で指定される演算とともに論理式に変
換され、検索される。第2の発明においては、自然な日
本語による入力文はデータベースが持っている検索キー
に変換され、その際にあいまいな言語は確定値に変換さ
れる。また、データベースの言語体系に適合した論理式
に変換され、検索される。
【0012】第3の発明においては、あいまい語の時間
用語は、時間幅定義表と演算により〆日や年度を考慮し
た具体日付を確定した検索期間に変換される。第4の発
明においては、対応表と定義表と照合部により、検索に
適した形に変換れた論理式は、データベース検索に適し
た検索制約に基づく順に変換出力され、さらに必要に応
じて集積、編集される。
【0013】第5の発明においては、自然な日本語によ
る入力文は構文解析されて木構造に分解され、さらにグ
ループ化されて、そのグループと構造順に検索に適した
論理式群に変換され、中間検索結果は比較され、または
グループ化され、最終検索結果は集積されて出力され
る。第6の発明においては、検索された結果は、検索実
行・変更部の選択部により選択されて、表形式または文
章として出力される。
【0014】
【実施例】
実施例1.第1の発明の実施例を図について説明する。
図1はこの発明の情報検索装置の実施例の構成と処理
の流れを示す図である。図17の従来例の構成および動
作フロー図と対比して、入力装置1、対話制御部2とデ
ータベース61に収容されている基本情報の内容と形式
は同じである。基本情報の内容は図17の表A、表B、
表Cの形である。31は日本文の関係を規定する文法
表、32は各語の品詞、意味を規定した用語辞書であ
る。これはほぼ従来と同じであるが、各語に言葉の定義
を明確にするための意味マーカの欄と後に述べる対応表
を参照するための対応項目の欄が付加されている。3は
文法表31と用語辞書32を用いて検索文の日本語自然
文を解析する構文解析部である。構文解析部のうち、主
語、述語、および品詞の解析など文脈の解析については
従来と同じである。
【0015】41は次の照合部とともに本発明の中心部
分となる対応表である。一般に、データベースにも大別
して2種のデータがあり、1つはマスタファイルのよう
に「もの」を規定する固定データと、もう1つの「でき
ごと」に対応して変化してゆく可変データとがある。こ
れは累積ファイルとも呼ばれている。固定データに対し
ては同じ性質のものをグループ化して対応表を作る。可
変データに対しては関連度の高い固定データ項目を付加
して対応表を作る。
【0016】こうして出来た対応表41は図2に示すよ
うに、入力自然言語からどのデータベースを探すかを指
定するための表、つまり自然言語変換対応表である。こ
の対応表には表層制約の項と、対応属性の項が設けられ
ている。表層制約とは、可変データにだけ欄が設けられ
ている。これは入力自然言語の各見出し語にかかり、見
出し語と組になって対応属性が決まる助詞が格納されて
いる。つまり見出し語から複数の対応属性が考えられる
場合に、これを更に切り分けるために設けられた項であ
る。例えば、「○○商店は何を売ったか?」という文で
は、「何」は売る表の「商品」か「商品群」かであり、
「得意先」や「日付」ではないことが解る。
【0017】対応属性の項は、データベースを指定する
場合と他の対応表を指定する場合と演算を指定する場合
がある。これは後に述べる定義表を指定することと同じ
である。他の対応表が指定される場合は、詳細データは
他の部分にまとめられていることを表す。また対応表の
選択アルゴリズムに関係していて、ここに対応表が指定
されていればこれを含む表に対して優先選択される。固
定データなどのように、こうした詳細データを別の部分
にまとめてあることは、新しい対応表の作成や変更を容
易にしている。4は本発明の中心部分であり、構文解析
部3が解析した解析結果を用いて対応表41を参照し、
データベースを検索する照合部である。図3は照合部4
で行われる処理内容を詳細に記した処理フローと各段階
での例文の状態を示した図である。
【0018】次に動作を例文について詳しく説明する。
図1で、入力文として11aの「チヨコレート類の先月
の売上は」という文が入力されたとする。構文解析部3
は文法表31と用語辞書32により、12の構文解析結
果を得る。この例では12aの形となる。文法表31は
例えば文献「岩波講座 情報科学23:数と式と文の処
理、第5章『機械翻訳』、岩波書店」で周知のように、
拡張文脈自由型文法規則の集合である。用語辞書32も
上記文献により周知の形を持ち、例えば第1図32aの
ように表現されている。あいまい語のゆらぎを吸収する
よう各語には意味IDがふられている。例えば「商品」
という検索キーはないのでそれに対しては「商品名」
が、「チヨコ類」に対しては「チヨコレート類」が指定
される。
【0019】各語は一旦、対応表を参照して、対応表か
らデータベースの検索キーを得るようにするのだが、意
味マーカは、直接定義されていないあいまい語を、対応
属性に結び付けるものである。対応表の中で意味制約
上、同一の語があれば結合される。例えば「先月」「去
年」という検索キーはないので「日」「年」がふられて
いる。語に対し意味マーカは複数あってよく、意味マー
カは対応表の意味制約をたどってデータベースの検索キ
ーに対応できる対応表の項目を探す。さらに辞書には、
対応表41のどの表を参照すべきかを指定する対応項目
がある。また数値のように対応する表が定まらないもの
は係り受けの関係や数値の単位の意味マーカによって対
応属性を決定する。または定義表で具体数値を定めるよ
う指定する。さて入力文11aはこの発明の中心部分の
対応表41と照合部4に対し例12aの形でデータが与
えられる。つまり単語をノードとした木構造にあてはめ
て回答を求める形式である。
【0020】照合部4の動作は図3で説明する。まずス
テップ21で対応表41、つまり自然言語変換対応表を
選択する。「先月」は定義表Bだけが指定されているの
で、定義表Bが定まる。そして図2の定義表Bを見にゆ
き、ここで対応属性が演算(fun)を指定されてい
て、現在のMonから1を引くことを指示している。こ
うして具体数値が定まる。「先月」は一意に定まるが、
「チヨコレート類」は複数の対応表が指定されている。
このときの対応表の選択アルゴリズムは、まず、検索文
(この説明では例12a)に表われた単語が指定する対
応表で、他の単語との関係を見て、なるべく少ない表で
すべての単語が含まれるように選ぶ。「チヨコレート
類」は用語辞書で表1、表3を指定しており、「売上」
が用語辞書で表1、を指定するので、これを考慮して表
1が選択される。こうして表 1<売る表>が選ばれるこ
とになる。そして、先月表の第一属性は係り受けと意味
マーカとによって、売る表の「日付け」の属性と属性結
合される。検索データとしては、現在の月から 1を引い
た数値である。なお、このとき表層制約や他の単語との
係り受け関係を見て選ぶので、同じ単語でも主語か目的
格かなどで選択する項目が違ってくる。
【0021】その他の選択アルゴリズムとしては、動詞
がある場合にその動詞相当語を含む表を選択する。次い
で、ステップ22ではステップ21で選ばれた表に、入
力文の辞書を組み入れたり、表間の属性結合を行うこと
により中間表現を作る。質問は売上を聞いており、自然
言語対応論理式は、売る表と先月表のリンクした13a
の形となる。この表で<売る表>のすべての項目が用意
されるが、「チヨコレート類」は商品群名なので売る表
中の商品群名にはチヨレートが入る。またURI,D
ateは数値が確定されていない変数で、同じ言葉で表
わされた変数は同じ値を持ち同じ属性を表わす。この例
では、質問のURIと売上表のURIとは同じである。
なお、必要な項目以外は値は不要である。*は何も値が
入っていないことを示す。
【0022】ステップ23では、実際にデータベースを
アクセス出来るテーブルを作る。この例では表1<売る
表>の商品群名の対応属性から表3が選ばれ、定義表B
から、先月の対応属性の日付の具体値が計算される。こ
うして用意されるテーブルが14aである。<売る表>
と<商品群マスタ表>とを結ぶ属性として商品群コード
は未定変数のCodeを持つ。詳しくは後に述べるデー
タベース検索語変換部で、ステップ24で実際にデータ
ベースを検索するデータベース検索論理式に変換され、
そのあと検索が行なわれ、テーブル14aの未定変数の
値が埋められていく。まず、未定変数Codeは<商品
群マスタ表>から商品群名:チヨコレート類にあたる2
00が定まる。funとあるのは何らかの演算を必要と
することを意味する。fun−date(Mon,−
1)は現在の日付から先月の値、例えば先月が1990
年の4月であれば9004**として演算結果を得る。
同様にfun−sum(DB1−4)はデータベース第
1表の売上欄の数値の合計を求める。ただしデータベー
ス第1表<売上情報>の内、日付が90.04のもの、
商品群コードが200のものを加算する。こうして、:
URIの値が埋められてデータベース検索処理が終わ
る。そして、所定形式で出力する。
【0023】このように、用語辞書の意味マーカと対応
表とから、入力文にあいまいな言葉や省略があった場合
でも、また自由な修飾語に対しても、適切と推定される
データベースを指定し、適切と推定される検索論理式に
変換する。このように、本発明での対応表は階層構造で
なく、表層制約、意味制約を持たせた構造としたので、
構築、変更が容易である。照合部はあいまいな入力文に
対しても適切な対応表を選んで可能性の高いデータベー
スのファイルを指定する。
【0024】実施例2.自然な日本語による入力文によ
る問い合わせ入力に対し、適切な結果回答を出力するこ
とを考えてみる。まず、問い合わせ内容を確定するため
に、問い合わせの入力文の構造を解析して、主語、目
的、動詞、修飾語を調べる。従来例の一つは入力用の指
定フォーマットがあって、これに用語を入力することで
関係を確定するもので、先にあげた図19がそうであ
る。しかし、これでは多様な質問形態に対処出来ず、き
め細かな問い合わせに応じられない、質問者がフォーマ
ットに合わせた問い合わせを考えなければならない等、
制約が多い。一方、従来例で述べたように自然な日本語
による入力文をとり込み、内部で文の構造を解析し主
語、動詞等を推定する方法もある。このためには文法表
と用語辞書が必要となる。
【0025】図4は詳細な各部分の構成要素の説明と動
作は別の実施例の説明のところで述べるとして、対応表
使用データベース検索装置全体の構成を示す図である。
これを第2の発明としてまとめた。このうち、実施例
1.で述べたように、構文解析部のある種のものは自然
な日本語による入力文を受け入れ解析する能力はある
が、既に指摘したように、それだけでは制約が多く実用
性に欠けていた。また、61のデータベースに収容され
ているデータの収容形式も既知で、これらを検索するた
めのデータベース検索論理式を記述するデータベース検
索言語もいくつか知られている。しかし、これらのデー
タベース検索論理式は検索言語をマスターしなければ記
述できず、一般の使用者にとっては実用性に欠ける。第
2の発明は、自然な日本語による入力文を受け入れ、こ
れに対するデータベース検索をして、回答出力をする装
置に関するものである。図4において、この発明の重要
な構成要素は照合部4と、内部知識40と、データベー
ス検索語変換部5とである。
【0026】次に動作と、構成要素の詳細を説明する。
自然な日本語による入力文11があったとして、これを
構文解析部3により構文木と呼ばれる構文解析結果12
が得られる。構文解析の結果、文の構造と問い合わせ対
象が判ったとして、これをデータベースが持っている項
目と一致させる必要がある。このための方法も幾つか考
えられるが、対応表または仮想表と呼ばれるものを設け
て、幾通りかに呼称される同様のものをデータベースの
項目に結び付ける方法が有力である。実施例1.で述べ
た例がそれである。対応表を設けることにより、用語辞
書に直接データベースの検索対象項目を記入する方法よ
りも、用意する変換表の量が少なくてすむ。また、変
更、追加が容易である。多様な自然な日本語または多様
な修飾語表現に対しても項目確定が出来る効果がある。
ただし、このためには対応表41の項目の持ち方と、そ
れらを照合して最も適切なデータベースを選択する照合
部4の構成の仕方が重要である。照合部4には内部的に
はさらに対応表を選択する対応表選択部4aと、具体値
計算・結合部4bと、問い合わせ構造確定部4cとから
なる。
【0027】内部知識40には、仮想表とも呼ばれる対
応表41と、本発明では実体表とも呼ぶべき定義表42
と43を設けた。仮想表には厳密には「もの」名詞を表
わすマスターファイル対応のものと、「できごと」動詞
を表わす累積ファイル対応のものとがあり、主として
「できごと」対応の表が選ばれ、この対応表中の名詞
を、他の対応表を指定して結合するか、定義表(実体
表)を指定して論理式を定める。同様に、構文解析した
結果の構文木から直接、データベース検索用論理式に変
換するのではなく、実施例1に示した中間表現である仮
想表論理式に一度変換される。そして、意味解釈、つま
り表層制約に適合した対応表(仮想表)41が選択出来
ることを確認して次のステップに進む。さて、日本語に
よる入力文にはいわゆる「あいまい」な言語も含まれて
いる。例えば、実施例1.の入力文「チヨコレート類の
先月の売上は」のうち、先月は入力された時点によって
変化する値である。「春」とか「今期」などもそうであ
る。こうしたあいまい語に対処する発明の詳細記述は実
施例3.で述べるが、ここではあいまい語入力に対して
具体値算出定義表42を参照することであいまい語を確
定項目に変換出来る。
【0028】自然な日本語による入力文の質問では、さ
らに実は複数のデータを要求されていることがある。先
に述べた「チヨコレート類の先月の売上は」のチヨコレ
ート類は、実際には複数の商品群の和を求められている
ことになる。また、「利益率は」といった質問には、売
上と原価との差を求め、原価で割る演算、つまり差演算
と商演算が必要である。複数の値の加算演算は対応表
(仮想表)41の設定の仕方と、この中の一部の項目、
例えば意味制約の項目をみて照合部で加算する論理式を
作り出すが、複雑な演算が必要な場合には定義表が必要
となる。具体値算出定義表42のもう一つの例はこれで
ある。対応表41から分離して定義表に演算参照させる
ようにしたので、対応表の規模が抑えられ、演算定義の
変更、追加が容易となる。こうして、実体表論理式とも
呼ばれる検索用論理式14が完成する。
【0029】定義表(実体表)はあいまい語用以外にも
必要で、最終的にはデータベースを検索するのであるか
ら、データベース検索言語がアクセス可能な形式に言い
換えてやらなければならい。このための方式詳細は後に
実施例4.で述べるが、日本語入力文の構文を検索用の
論理式群に置き換えるために、データベース検索言語が
もっている制約、文法を定義表としてまとめ、これを参
照して作成する必要がある。またこうした文法定義表4
3を別にもつことは、データベース検索言語が異なるシ
ステムに適用する場合でも変更分をすべて文法定義表4
3で吸収出来る利点がある。また、実行順序によっては
正しくないデータとなるので、変換部5では文法定義表
43と内部論理により検索順序、検索語の演算順序を定
める。
【0030】こうしてようやく日本語入力文の構文解析
結果から、あいまい語が具体値に変り、求められている
データベース項目に合致して定まり、さらに複数の演算
が指定されることも決まって検索用論理式14が確定し
て、その後データベース検索論理式群15に変換され
た。検索論理式毎に項目の値の検索が終わると、求めら
れている形式に編集し、検索実行・編集部でまとめて出
力する。各部分の発明の詳細については各実施例で述べ
る。
【0031】実施例3.自然な日本語入力に時間、期間
に関するあいまい語が含まれる例を考える。図20は図
5の第3の発明に対応する従来例を説明する構成と処理
の流れを示す図である。従来でも時間に関する入力を取
り扱う例はあった。図20において、検索要求文中に、
季節語などの時間を表現する用語が使用された場合、そ
の用語は用語辞書に記述されている時間定義と呼ばれる
定義に置き換えられる。以下では時間を表現する用語を
時間用語と呼ぶ。日本語入力文が、「今年の春の売上
は」であったとする。構文解析部300での解析により
入力例文110bが「売上」と「今年の春」という2つ
の単語から構成されており、「今年の春」が「売上」を
修飾していることを示している。次に時間用語変換部4
02によって、構文解析結果に含まれている時間用語は
用語辞書320に含まれている時間定義420に置き換
えられる。時間用語変換によって構文解析結果120b
に含まれている時間用語「今年の春」は「1990年3
月1日〜1990年5月31日」に置き換えられ、時間
用語変換結果130dが得られる。
【0032】しかし、この従来例では、使用される時間
用語の組み合わせは1つの単語として用語辞書に登録さ
れていなければならない。例えば、「今年」と「春」を
組み合わせて「今年の春」として使用したい場合には、
予め「今年の春」という単語も用語辞書に登録しておか
ねばならない。また、季節語等の定義は利用者毎に異な
るため、用語辞書は個人別に容易しなければならない
し、〆日や年度を考慮した検索期間を自動的に算出する
ことができない。
【0033】図5は本発明の実施例での処理の流れと構
成を説明する図である。新規部分は、図5において現在
の日付から特定の時点を計算する時点計算部4d、時間
幅定義表参照部4e、時間幅定義表(実体表)42b、
時間幅定義表の参照結果と時点の計算結果を加算する結
合部4fである。図6は、具体値算出定義表42の一例
を示した図である。図6(a)は、この実施例において
使用する時間幅定義表42bの一例を示した図である。
項目名の欄には時間用語である期間や季節の名前が記述
され、開始の欄と終了の欄には、それらの期間や季節が
始まる日付と終了する日付が、記述されてれている。図
6(b)はこの実施例において使用する時点計算の一例
を示した「引数表」の図である。
【0034】さて、図5において自然な日本文による入
力文11bとして「昨年の冬の売上は」が入力装置1よ
り入力されたとする。構文解析部3は文法規則書31と
用語辞書32により、構文解析結果12bを得る。用語
辞書の一例である図1の32aによれば、この[構文解
析結果]12bにおける「昨年」と「冬」は時間用語で
あり、「昨年」の具体的な日付による定義は時間計算に
よって求まり、「冬」の具体的な日付による定義は時間
幅定義表42bに記述されていることが指定されてい
る。
【0035】時点計算部4dでは、システム・タイマー
33によって得られた、現在の日付「1990122
4」に対して時点計算を施し、具体的な日付を示す8桁
の整数値を得る。時点計算の具体的な計算方法は、用語
辞書の引数の欄の値によって、図6(b)の定義42c
より選択される。この例では、「昨年」の引数の欄の値
「11」に対応した計算方法「上位4桁から1を引い
て、下4桁を0000に置き換える」により、「昨年」
の具体的な年数を示す8桁の整数値、「1989000
0」が得られる。さらに、時点計算部4dでは構文解析
結果12bの「昨年」の部分をこの整数値に置き換える
ことによって、時点計算結果13bを得る。「1989
0000」は、8〜5桁目で西暦年を、4〜3桁目で月
を、2〜1桁目で日を表している。
【0036】時間幅定義参照部4eは、時間幅定義表4
2bを参照して、「冬」に対応する具体的な日付を得
る。時間幅定義表の一例である図6(a)の42bによ
れば、「冬」に対応する日付としては「開始00001
201、終了00010331」が指定されている。図
5の42dは「12月1日から翌年の3月31日まで」
を意味している。時間幅定義表参照部4eは[時点計算
結果]13bの「冬」の部分を42dに置き換えて[時
間幅定義表参照結果]13cを得る。
【0037】結合部4fは、以上のようにして得られた
「昨年」と「冬」に対応する具体的な日付を、年、月、
日の単位で行う加算によって結合する。図7の計算1は
この例に対する日付計算を示したものである。このよう
に、単純な加減算で検索範囲の期間が確定できる。計算
結果である「19891201〜19900331」は
「1989年12月1日から1990年3月31日ま
で」を意味している。[時間幅テーブル参照結果]13
cにおいて時間用語が位置していた部分をこの計算結果
に置き換えると、[結合結果]13dが得られる。こう
して、[入力文]11bに含まれていた時間用語に対す
る具体的数値への変換が終了する。
【0038】利用者は時間幅テーブルに記述されている
各時間用語の定義を変更することで、用語辞書を変更す
ることなく、各自の定義に応じた計算結果が得られる。
即ち、利用者は1つの用語辞書を共有し、時間幅テーブ
ルを個人別や目的別に管理すればよい。用語辞書は一般
に規模が大きく、改定は容易ではない。まして、修飾語
が多く含まれる用語をすべて定義していたのでは、その
作業量は大きく、誤りも生じがちで、収納スペースも大
規模になる。一方、修飾関係が切離され、その関係が複
雑な論理計算ではなく、単純な加減算で定まるなら、規
模は小さく、誤りも少ない。さらに、例えば、個人によ
って時間用語の定義が違う場合にも、用語辞書には手を
加えず、時間幅テーブルだけを変更、管理すればよく、
小規模な改定でよい。
【0039】なお、上記実施例における時間幅テーブル
参照の際に、図6(a)で示した年度や〆日の定義も参
照し、結合部での計算の際にそれらを時間用語に対応す
る日付といっしょに加算すれば、年度や〆日を考慮した
日付計算を実現することができ、さらに、新しいあいま
い語にも、時間幅テーブルへの追加で対処が可能とな
る。
【0040】実施例4.自然な日本語入力に対してデー
タベースを検索し、回答するためには、実は検索用論理
式に展開されたものをデータベース検索論理式に変換す
る必要がある。従来、データベースの検索のための言語
はよく知られていて、例えば図11の<問い合わせ1>
に表示のように、SELECT**、FROM**、W
HERE**のように指定すると、条件に適合するデー
タベースのデータが収集される。しかし、こうしたデー
タベース検索言語だけに頼ってデータを集めるには、デ
ータベース言語の文法、検索式の制約、データベースの
構造をよく知って、欲しいデータに適合するデータベー
ス検索式を書き連ねてゆく必要がある。通常のユーザに
こうしたことを要求することは無理であるし、また対象
データベースやデータベース検索言語が変わると、それ
に合わせて検索式すべてを再作成しなければならない。
第4の発明はデータベース検索言語への変換に関するも
のである。
【0041】図8は図4の[検索用論理式]で表現され
た実体表論理式14が与えられた後、データベース検索
言語文法定義表43を参照して、データベース検索言語
に変換し、適合するデータを収集するフローを模式的に
示したものである。図において、例えば、日本語入力が
「先月の売上より今月の売上が多い得意先は」という文
であったとする。前述の構文解析部と照合部により、検
索用論理式14は、この場合には140の形式で定ま
る。もっと判り易くは図9の14b、14cの形とな
る。ただし、2つの売上表を求めると共に、これらは図
8の140のように、対応表の1つであるGT表を参照
し、指定の演算をすることがポインタで示される。そし
て、先月表は得意先コードをひろい、そのコード対応の
先月(実施例3.で述べたように確定値に変換されてい
る。)の売上合計、つまり受注ファイル中の先月日時と
一致するデータを合計(SUM)することがポインタ指
示されている。今月表についても同様である。
【0042】図8の場合のデータベース検索論理式に変
換するために必要な定義表43の例を図10に示す。図
8の変換前の検索用論理式140に対し、検索言語文法
定義表の実例43aをみると、結果表はSELEXT
(項目)FROM(参照表)WHERE(条件)とある
ので図11の<問い合わせ>のデータベース検索式に変
換される。今月表も同様である。そして、データベース
検索語変換部ではさらに相互間の実行順序も調べる。こ
の場合、結果表は中間結果表である先月表141、今月
表142をGT表で左辺>右辺と指定しているので、先
に左辺と右辺の演算をしなければならないと知る。つま
り、中間結果表の確定を先に実施する。こうして<問い
合わせ1>、<問い合わせ2>(ただし、この2つの実
行順序には制約は無い)、<問い合わせ3>と定める。
【0043】図11に、こうして生成された変換語のデ
ータベース検索式(データベース検索論理ともいう)を
示す。図11の形式の言語で表現された検索式で検索が
できることは先に述べたようによく知られている。こう
して、文法定義表43を設け、ポインタで演算の関連付
けをしたこと、実行順序を判断させる論理部を設けたこ
と、により、自動生成が可能となる。さらに、中間結果
表と呼ばれるステップを経て複数の順序付けしたデータ
検索が可能となること、また文法定義表を変更すること
で、異なったデータベース検索言語に対しても容易に適
合することができる効果がある。具体的には、検索言語
が変わると文法定義表43aの結果表への指定項の(項
目)、(参照表)、(条件)とか、SELECT、FR
OM、WHEREの記述を変更するだけで、[データベ
ース検索論理式]を生成でき、全面書き直しは必要なく
なる。
【0044】本実施例での図8の日本文入力「先月の売
上より今月の売上が多い得意先は」の例に対しては、例
えば、図13に示す得意先データベース61aや、受注
ファイルデータベース61bが順にアクセスされて適合
するデータがバッファに収集される。その結果、図12
に示すように、例えば、まず中間結果表のうちの今月表
142aに得意先コード別に今月の売上合計のデータが
集まる。同様に先月表にもデータが集まる。なお、今月
表は検索前には数値が未定の形式であり、検索実行が完
了すると得意先コードと合計具体値がうめられる。14
2aは検索後の状態を示した例である。最後に結果表に
<問い合わせ3>に適合するデータ140aが集まる。
これも、検索前には数値が未定の形式であるが、<問い
合わせ3>の実行が完了すると、適合するデータが集め
られる。140aは実行後の例であり、得意先コードか
ら判る永沼屋の今月と先月の売上状態を示している。
【0045】実施例5.以下の実施例は、照合部の構成
要素の拡張に関するものである。自然な日本文では、あ
いまいな言葉以外にも複雑な、または複数の処理を複合
して行うことを要求されるものがある。例えばある期間
とか、ある条件に適合するものだけを合計するとか、実
施例4のように合計値を比較して多い(大きい)数値を
選択するものもある。例では述べなかったが、差演算と
か商演算(例えば粗利を求めるもの)が必要な場合もあ
る。実施例4.ではデータベース検索言語への変換部の
構成と動作を述べたが、実は比較とかグルーピングのた
めには照合部で前処理が出来ることが前提になる。
【0046】入力文が「三菱商店より(今年の)売上が
多い得意先は」という文であったり、「(A商店の)今
年の春から秋までの売上は」という文があったとする。
図14は複数の論理式群が要求される入力文に対応した
構文木の構造を説明する図である。まず、入力文を図4
に示す構文解析部で図14(a)の比較、図14(b)
の「からまで」のように構文をトリー構造(構文木とも
呼ぶ)としてエレメントに分解して相互関係を結びつけ
る。重要なのは構文で「より・・・多い」または「から
・・・まで」を検出し、その下につながるグループを定
めることである。構文解析部で助詞を検出して強制的に
エレメントを分割し、その後に修飾関係を調べ、構文木
を構成してゆく。図14で、「自」はキーになる用語
で、「付」は修飾語である。修飾語で表層制約を参照し
たり、特別な修飾語として対応表を調べる。
【0047】強制的に別グループを定めるための他の方
法は、対応表に図15(a)に示す「高い」、「低
い」、「多い」、「少ない」、「大きい」、「小さ
い」、「以上」、「以下」、「未満」表を持つ構成とす
ることである。通常の従来方法では、単一の項目比較し
かできないのに対し、本発明では比較対応表を設け、そ
の表中で表層制約の項を設けて助詞によって2つの別の
対応表(この場合は売上対応表)を指定することで2つ
の検索用論理式を設定する。図14の(a)のGR4で
2つの検索用論理式が設定され、その具体的例は、図9
に示す形式となる。ただし、本実施例では、得意先は1
4bでは「三菱商店」で確定値であり、14cでは任意
値のままである。また、日付けは14b、14c共に9
1****と今年が指定された形となる。
【0048】同様に、図15(b)に示すように、対応
表で「からまで」、「よりまで」表を持つ構成として図
14の(b)のGR4とGR5の中間論理式が定まる。
図15(b)では定義式を参照することが指定されてお
り、実施例3.で述べた演算から具体日付けが確定す
る。こうして、照合部4の中の結合部4fにより検索用
論理式14が定まる。
【0049】検索用論理式が確定した後の処理と動作
は、実施例4.で述べた通りである。データベース検索
論理式に変換され、中間結果表を経て結果表が得られ、
回答が用意される。以上のように、対応表を変化させる
ことで、または構文解析部に助詞、動詞検出を厳密にす
る機構を追加することで、自然な日本文入力とデータベ
ース検索項目との関係のあいまいさを吸収してゆくこと
が可能となる。具体的には比較、グループ化、あいまい
な期間の確定ができる。将来の変化に対しても対応表の
追加変更と照合部の見直しでほとんど対応でき、全シス
テムをすべて変更するといった作業が不要となる。
【0050】また、対応表に表層制約の項を設け、照合
部で前後を調べることである程度の疑問詞が扱える。例
えば、「何を売ったか」という入力文に対し、「売る
表」で表層制約が「を」に該当するのは商品名か商品群
名しかないので、どちらかであると推定できる。さら
に、表層制約を照合することで、助詞のチェックをし、
内容が間違った入力文に対してはエラー表示ができる。
例えば「チヨコレートが売った商品は」という文に対
し、「売る表」の商品の表層制約に「が」がないことか
らエラーで、「助詞が違います」とエラー表示できる。
【0051】実施例6.従来例で述べた図17の方式で
は、すべて同一形式で回答を表示する。即ち、検索結果
を応答する場合、検索結果件数が0件、または1件の
時、つまり、2件未満の時、2件以上の時と同じように
文章ではなく表で応答する。これでは回答が見にくい場
合がある。この不具合を解消するために、本発明の以下
に述べる実施例では、検索実行・編集部に応答形式選択
部64を設け、また出力形式を少なくとも表形式か文章
形式かの2種の形式を用意した。図16は本実施例の処
理の流れと構成を説明する図である。
【0052】自然文による検索文が入力され、構文解析
部、照合部によりデータベース検索用論理式が作成され
るまではすでに今までの実施例で説明したとおりであ
る。検索用に変換された論理式(実体表論理式)群によ
り検索が実行され(ステップ25)、検索結果ファイル
62に保存される(ステップ26)。この件数を前記応
答形式選択部64で調べ、表で応答するか、文章で応答
する。こうして見易い回答が出力される。もちろん、プ
ログラムの指定により件数の如何にかかわらず、回答形
式を指定することもできる。
【0053】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、第1の
発明では表層制約を組み込んだ対応表と、構文解析結果
と対応表とより動詞対応か構文中の多くの単語を含む対
応表を選ぶ照合部を設けたので、少ない用語辞書と階層
制約がないデータベースに対しても自然な日本語の文に
より検索ができる。またデータベースや用語辞書の追加
変更に容易に追従できる効果がある。また第2の発明に
よれば、表層制約を組み込んだ対応表と、曖昧語を定義
する定義表とデータベース検索言語文法定義表と、構文
中の多くの単語を含む対応表を選ぶ照合部と、データベ
ース検索語変換部とを設けたので、自然な日本語の文に
対し検索ができる。第3の発明によれば、対応表から分
離して時間幅定義表を設けたので、大容量の用語辞書を
用意しなくても曖昧な日本語の文に対しての検索ができ
る。また時間に関する用語の追加変更が容易にできる効
果がある。第4の発明によれば、検索言語の文法や検索
式の制約を集約したデータベース検索言語文法定義表
と、検索論理式群の実行順序を調べてデータベース検索
論理式群に変換するデータベース検索語変換部を設けた
ので、データベース検索言語を良く理解して検索文を組
まなくても検索ができる。またデータベース検索言語の
変更に対しても容易に追従できる効果がある。第5の発
明によれば、構文解析された結果の構文木に対し、構文
木構成エレメントの修飾関係で選ばれる対応表か、また
は構文木構造の修飾語を調べる照合部を設けたので、比
較やグル−プでの検索を求めた自然な日本語の文に対し
ても検索ができる。また曖昧な日本語の文の増加に対し
てもわずかな対応表の増加か照合部のわずかな追加で追
従できる効果がある。第6の発明によれば、検索実行部
に応答形式選択部を設けたので、検索結果件数とその情
報により見やすい検索結果が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明である情報検索装置の構成と処理の
流れを示す図である。
【図2】第1の発明の実施例である対応表の例を示す図
である。
【図3】第1の発明の照合部で行われる処理内容を記し
た処理フロ−と各段階での例文の状態を示した図であ
る。
【図4】第2の発明である対応表使用データベース検索
装置全体の構成図である。
【図5】第3の発明の実施例での処理の流れと構成を示
す図である。
【図6】第3の発明の具体値算出定義表の例を示す図で
ある。
【図7】第3の発明の日付計算の例を示す図である。
【図8】第4の発明の実体表論理式からデータベース検
索までのフロ−を示した図である。
【図9】第4の発明を説明するための検索用論理式の一
例を示した図である。
【図10】データベース検索言語文法定義表の一例を示
す図である。
【図11】データベース検索式の例を示す図である。
【図12】中間結果表と結果表の例を示す図である。
【図13】データベースの例を示す図である。
【図14】複数の論理式が要求される構文木の例を説明
する図である。
【図15】第5の発明で用いられる対応表の例を示す図
である。
【図16】第6の発明の実施例での処理の流れと構成を
示す図である。
【図17】従来のデータベース情報検索方式の説明図で
ある。
【図18】他の従来のデータベース情報検索方式に用い
られる対応表の例を示す図である。
【図19】他の従来のデータベース情報検索方式に用い
られる入力フォ−マットの例を示す図である。
【図20】従来の時間用語を含む文に対する検索装置の
構成と処理の流れを示す図である。
【符号の説明】
4 照合部 4a 対応表選択照合部 4b 具体値計算結合部 4c 問い合わせ構造確定部 4d 時点計算部 4e 時間幅定義表参照部 4f 結合部 5 データベース検索語変換部 6 データベース検索実行・編集部 14 検索用論理式(実体表論理式) 15 データベース検索論理式 32 用語辞書 41 対応表 41e 比較対応表 41f 対応表(からまで) 42 具体値算出定義表 42b 時間幅定義表 43 データベース検索言語文法定義表 64 応答形式選択部 140 結果表
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永沼 和智 鎌倉市大船五丁目1番1号 三菱電機株 式会社 情報電子研究所内 (72)発明者 板橋 美子 鎌倉市大船五丁目1番1号 三菱電機株 式会社 情報電子研究所内 (72)発明者 木村 千佳子 鎌倉市大船五丁目1番1号 三菱電機株 式会社 情報電子研究所内 (72)発明者 稲葉 直士 鎌倉市大船五丁目1番1号 三菱電機株 式会社 情報電子研究所内 (56)参考文献 特開 昭62−86429(JP,A) 特開 平2−27476(JP,A) 特開 平2−287768(JP,A)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 データベースを検索する情報検索装置に
    おいて、入力された自然言語による検索文を、用語辞書
    と文法表を用いて文の構成を特定する構文解析部と、自
    然言語をデータベースが持っている検索キーに結びつ
    け、かつ助詞と合わせてデータベースの項目を特定する
    対応表と、上記構文解析結果から動詞対応で定まる対応
    表か又は構文中の単語を表中に多く含む対応表を選択し
    データベース検索用論理式を作成する照合部と、上記デ
    ータベース検索用論理式に基づきデータ収集する検索実
    行部を設けたことを特徴とする対応表使用データベース
    検索装置。
  2. 【請求項2】 データベースを検索する情報検索装置に
    おいて、入力された自然言語による検索文を、用語辞書
    と文法表を用いて文の構成を特定する構文解析部と、自
    然言語をデータベースが持っている検索キーに結びつ
    け、かつ助詞または動詞と合わせてデータベースの項目
    を特定する対応表と、上記構文解析結果から自然言語の
    不確定値をデータベースの確定値に変換する定義表また
    は検索言語の文法定義表と、上記対応表と定義表を用い
    てデータベース検索用論理式を作成する照合部と、上記
    データベース検索用論理式に基づき必要に応じて演算・
    データ収集する検索実行・編集部とを設けたことを特徴
    とする対応表使用データベース検索装置。
  3. 【請求項3】 データベースを検索する情報検索装置に
    おいて、時間を表現する用語も含んだ用語辞書と、上記
    時間を表現する用語に対応する日付けを定義した時間幅
    定義表と、曖昧な時間指定を含む検索入力文を解析した
    結果を上記時間幅定義表を参照し演算して具体日付けを
    確定する照合部と、データベース検索用論理式を出力す
    る上記照合部の出力に基づきデータ収集する検索実行部
    とを設けたことを特徴とする対応表使用データベース検
    索装置。
  4. 【請求項4】 データベースを検索する情報検索装置に
    おいて、入力された自然言語による検索文を、用語辞書
    と文法表を用いて文の構成を特定する構文解析部と、自
    然言語をデータベースが持っている検索キーに結びつ
    け、かつ助詞または動詞と合わせてデータベースの項目
    を特定する対応表と、上記構文解析結果から自然言語の
    不確定値をデータベースの確定値に変換する定義表また
    は検索言語の文法定義表と、上記対応表と定義表を用い
    て複数のグル−プに分けてデータベースを検索するため
    の検索用論理式(実体表論理式)を作成する照合部と、
    上記複数の検索用論理式(実体表論理式)に基づき検索
    言語の文法定義表を参照して複数のデータベース検索論
    理式を生成するデータベース検索語変換部と、上記生成
    されたデータベース検索論理式に基づき実行順序を判断
    してデータ収集し、必要に応じて指定演算をし結果を編
    集する検索実行・編集部とを設けたことを特徴とする対
    応表使用データベース検索装置。
  5. 【請求項5】 データベースを検索する情報検索装置に
    おいて、入力された自然言語による検索文を、用語辞書
    と文法表を用いて文の構成を特定する構文解析部と、自
    然言語をデータベースが持っている検索キーに結びつ
    け、かつ助詞または動詞と合わせてデータベースの項目
    を特定する対応表と、上記構文解析結果から自然言語の
    不確定値をデータベースの確定値に変換する定義表また
    は検索言語の文法定義表と、上記対応表と定義表を用
    い、さらに上記構文解析結果得られる構文を複数のグル
    −プに分けて構文関係を指定してデータベースを検索す
    るための複数群の検索用論理式を作成する照合部と、上
    記複数群のデータベース検索用論理式に基づき実行順序
    を判断してデータ収集し、必要に応じて指定演算をし結
    果を編集する検索実行・編集部とを設けたことを特徴と
    する対応表使用データベース検索装置。
  6. 【請求項6】 データベースを検索する情報検索装置に
    おいて、入力された自然言語による検索文を、用語辞書
    と文法表を用いて文の構成を特定する構文解析部と、自
    然言語をデータベースが持っている検索キーに結びつ
    け、かつ助詞または動詞と合わせてデータベースの項目
    を特定する対応表と、上記構文解析結果から自然言語の
    不確定値をデータベースの確定値に変換する定義表また
    は検索言語の文法定義表と、上記対応表と定義表を用い
    てデータベース検索用論理式を作成する照合部と、上記
    データベース検索用論理式に基づき必要に応じて演算・
    データ収集し、検索件数と形式情報で検索結果の応答形
    式を定める検索実行・編集部とを設けたことを特徴とす
    る対応表使用データベース検索装置。
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