JP2594816B2 - 自動車の四輪操舵装置および四輪操舵方法 - Google Patents
自動車の四輪操舵装置および四輪操舵方法Info
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- JP2594816B2 JP2594816B2 JP63136085A JP13608588A JP2594816B2 JP 2594816 B2 JP2594816 B2 JP 2594816B2 JP 63136085 A JP63136085 A JP 63136085A JP 13608588 A JP13608588 A JP 13608588A JP 2594816 B2 JP2594816 B2 JP 2594816B2
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B62—LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
- B62D—MOTOR VEHICLES; TRAILERS
- B62D7/00—Steering linkage; Stub axles or their mountings
- B62D7/06—Steering linkage; Stub axles or their mountings for individually-pivoted wheels, e.g. on king-pins
- B62D7/14—Steering linkage; Stub axles or their mountings for individually-pivoted wheels, e.g. on king-pins the pivotal axes being situated in more than one plane transverse to the longitudinal centre line of the vehicle, e.g. all-wheel steering
- B62D7/15—Steering linkage; Stub axles or their mountings for individually-pivoted wheels, e.g. on king-pins the pivotal axes being situated in more than one plane transverse to the longitudinal centre line of the vehicle, e.g. all-wheel steering characterised by means varying the ratio between the steering angles of the steered wheels
- B62D7/159—Steering linkage; Stub axles or their mountings for individually-pivoted wheels, e.g. on king-pins the pivotal axes being situated in more than one plane transverse to the longitudinal centre line of the vehicle, e.g. all-wheel steering characterised by means varying the ratio between the steering angles of the steered wheels characterised by computing methods or stabilisation processes or systems, e.g. responding to yaw rate, lateral wind, load, road condition
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Description
この発明は、所定の条件下において前輪に加えて後輪
をも転舵するように構成された自動車の四輪操舵装置お
よび四輪操舵方法に関する。
をも転舵するように構成された自動車の四輪操舵装置お
よび四輪操舵方法に関する。
種々の状況に応じて最適な走行性能を得ることを目的
として、前輪に加えて後輪をも転舵するようにしたアイ
ディアは、従来から種々提案されている。 その代表的なものの一つに、たとえば特公昭60−4418
6号公報等に示されているような、ステアリングホイー
ルの回転を機械的に後輪転舵機構に伝達して後輪を転舵
させ、前輪の転舵角に応じて、後輪の転舵角を変化させ
るようにしたものがある。そして、このような機械伝動
式の後輪転舵機構を備えた四輪操舵装置は、前輪の中立
位置からの転舵角(ステアリングの回転角)が所定より
小さい範囲においては、後輪を前輪と同位相に転舵さ
せ、前輪の転舵角が所定より大きい範囲においては、後
輪を前輪と逆位相に転舵するように構成されている。こ
れは、いわゆる擬似車速応答型の後輪転舵方式によるも
のであって、前輪の転舵角が小さい範囲は、中・高速時
でレーンチェンジ等を行う場合に対応し、前輪の転舵角
が大きい範囲は、低速時でUターン等の旋回を行う場合
に対応している。すなわち、中・高速時でレーンチェン
ジ等を行う場合には比較的小さい転舵角で転舵される前
輪に対応して後輪を同位相に転舵させ、後輪に積極的に
横すべり角を与えてコーナリングフォースを発生させる
ことで、遠心力に起因する車両の横すべりを抑制しつつ
すみやかな方向変換を可能とし、低速でUターン等を行
う場合には比較的大きい転舵角で転舵される前輪に対応
して後輪を逆位相に転舵させ、車両の旋回半径を小さく
して、とりまわし性を向上させうるようにしている。
として、前輪に加えて後輪をも転舵するようにしたアイ
ディアは、従来から種々提案されている。 その代表的なものの一つに、たとえば特公昭60−4418
6号公報等に示されているような、ステアリングホイー
ルの回転を機械的に後輪転舵機構に伝達して後輪を転舵
させ、前輪の転舵角に応じて、後輪の転舵角を変化させ
るようにしたものがある。そして、このような機械伝動
式の後輪転舵機構を備えた四輪操舵装置は、前輪の中立
位置からの転舵角(ステアリングの回転角)が所定より
小さい範囲においては、後輪を前輪と同位相に転舵さ
せ、前輪の転舵角が所定より大きい範囲においては、後
輪を前輪と逆位相に転舵するように構成されている。こ
れは、いわゆる擬似車速応答型の後輪転舵方式によるも
のであって、前輪の転舵角が小さい範囲は、中・高速時
でレーンチェンジ等を行う場合に対応し、前輪の転舵角
が大きい範囲は、低速時でUターン等の旋回を行う場合
に対応している。すなわち、中・高速時でレーンチェン
ジ等を行う場合には比較的小さい転舵角で転舵される前
輪に対応して後輪を同位相に転舵させ、後輪に積極的に
横すべり角を与えてコーナリングフォースを発生させる
ことで、遠心力に起因する車両の横すべりを抑制しつつ
すみやかな方向変換を可能とし、低速でUターン等を行
う場合には比較的大きい転舵角で転舵される前輪に対応
して後輪を逆位相に転舵させ、車両の旋回半径を小さく
して、とりまわし性を向上させうるようにしている。
ところで、上記のような後輪の転舵量が単に前輪の舵
角に応じてのみきめられる擬似車速応答型の機械伝動式
四輪操舵装置では、ステアリングがある一定の操舵角を
とっている場合には車速がどうであれ後輪の転舵量は常
に同じ大きさとなる。したがって、このような四輪操舵
装置では、あらゆる状況下において四輪操舵による走行
性の向上を期待することはできない。 というのは、中・高速域での旋回時等における車両の
横すべりの傾向は、旋回時の遠心力の大きさ、言い換え
ると、車両重心点に作用する横加速度、(以下、これを
横Gという。)の大きさによって変化し、上記横Gが大
きくなるほど、車両の横すべりの傾向は強くなる。そし
て、このように横すべりの傾向が強くなっている場合に
車両の旋回走行安定性を得るには、後輪の同位相方向へ
の転舵量をより大きくして後輪に作用するコーナリング
フォースの増大をうながし、上記横すべり傾向を抑制す
る必要がある。 ところが、旋回時に車両に作用する遠心力の大きさ
は、ステアリングの回転角、すなわち車両の旋回半径、
および、車速に応じて時々刻々と多様に変化し、それゆ
え、抑制すべき車両の横すべり量も時々刻々変化する。
したがって、ステアリングの操舵角が同じときには常に
同じ大きさの後輪の転舵量しか得られない上記四輪操舵
装置では、後輪の同位相の転舵量が過剰であったり、不
足であったりする場合が生じ、常に車両の向きが旋回軌
跡の接線方向を向く最適な状況を作り出すことができな
い問題がある。 すなわち、四輪操舵の利点、特に後輪の同位相操舵の
利点を活かして旋回時の走行性を常に高めることができ
ようにするためには、旋回時の遠心力(横G)によって
増減する車両の横すべりを後輪を前輪と同位相に積極的
に転舵して後輪のコーナリングフォースを発生させるこ
とで消滅させ、車両の向きが旋回軌跡の接線と一致する
ようにするべきである。換言すると、中・高速域での後
輪の同位相操舵による旋回時等における走行性の向上を
あらゆる状況下において達成するためには、後輪の同位
相の転舵量を横Gの大きさに応じてきめるべきである。 本願の発明は、以上の知見に基づいて考え出されたも
のであって、車両の操縦のあらゆる状況において、車両
の横すべりを抑制して最適な走行性能および走行感覚を
達成することができる自動車の四輪操舵装置および四輪
操舵方法を提供することをその目的とする。
角に応じてのみきめられる擬似車速応答型の機械伝動式
四輪操舵装置では、ステアリングがある一定の操舵角を
とっている場合には車速がどうであれ後輪の転舵量は常
に同じ大きさとなる。したがって、このような四輪操舵
装置では、あらゆる状況下において四輪操舵による走行
性の向上を期待することはできない。 というのは、中・高速域での旋回時等における車両の
横すべりの傾向は、旋回時の遠心力の大きさ、言い換え
ると、車両重心点に作用する横加速度、(以下、これを
横Gという。)の大きさによって変化し、上記横Gが大
きくなるほど、車両の横すべりの傾向は強くなる。そし
て、このように横すべりの傾向が強くなっている場合に
車両の旋回走行安定性を得るには、後輪の同位相方向へ
の転舵量をより大きくして後輪に作用するコーナリング
フォースの増大をうながし、上記横すべり傾向を抑制す
る必要がある。 ところが、旋回時に車両に作用する遠心力の大きさ
は、ステアリングの回転角、すなわち車両の旋回半径、
および、車速に応じて時々刻々と多様に変化し、それゆ
え、抑制すべき車両の横すべり量も時々刻々変化する。
したがって、ステアリングの操舵角が同じときには常に
同じ大きさの後輪の転舵量しか得られない上記四輪操舵
装置では、後輪の同位相の転舵量が過剰であったり、不
足であったりする場合が生じ、常に車両の向きが旋回軌
跡の接線方向を向く最適な状況を作り出すことができな
い問題がある。 すなわち、四輪操舵の利点、特に後輪の同位相操舵の
利点を活かして旋回時の走行性を常に高めることができ
ようにするためには、旋回時の遠心力(横G)によって
増減する車両の横すべりを後輪を前輪と同位相に積極的
に転舵して後輪のコーナリングフォースを発生させるこ
とで消滅させ、車両の向きが旋回軌跡の接線と一致する
ようにするべきである。換言すると、中・高速域での後
輪の同位相操舵による旋回時等における走行性の向上を
あらゆる状況下において達成するためには、後輪の同位
相の転舵量を横Gの大きさに応じてきめるべきである。 本願の発明は、以上の知見に基づいて考え出されたも
のであって、車両の操縦のあらゆる状況において、車両
の横すべりを抑制して最適な走行性能および走行感覚を
達成することができる自動車の四輪操舵装置および四輪
操舵方法を提供することをその目的とする。
上記課題を解決するために、本発明では、次の技術的
手段を講じている。 すなわち、本願の請求項1に記載した発明は、ステア
リング操作に応じて前輪を転舵する前輪転舵機構と、電
動モータで駆動される後輪転舵機構とを備えた自動車の
四輪操舵装置であって、 車速を検出する車速センサと、ステアリングの操舵角
を検出する操舵角センサと、上記車速センサ、および操
舵角センサからの情報に基づいて操舵時に車両に作用す
る横Gを演算する横G演算手段と、上記横G演算手段に
よって演算された横Gの大きさに応じて後輪が所定方向
に所定量転舵するように上記電動モータを回転制御する
モータ制御手段とを備えており、 上記後輪転舵機構は、車両前後方向ないし上下方向に
延び、上記電動モータに連動連結された入力シャフト
と、上記入力シャフトに連結され、入力シャフトの回転
によりその軸心回りに回転駆動される単一のカム体と、
上記カム体の両側方においてこれを挟んで車幅方向に対
向し、かつ上記カム体の外周カム面に当接するととも
に、車幅方向移動可能に支持された一対のカムフォロア
と、上記一対のカムフォロアの車幅方向の移動にともな
いこれと同方向に車幅方向動させられるカム連動体とを
備え、上記カム体の外周カム面は、上記カム体が中立回
転位置から回転したときに上記カムフォロアを車幅方向
の所定の方向に押動するように形成されているととも
に、上記カム連動体に、後輪転舵用部材を連結して構成
されていることを特徴としている。 なお、上記横Gとは、車両の重心位置に作用する横加
速度を意味し、前輪の中立位置からの転舵角(θ)、お
よび車速(V)の関数として次式によって近似的に表さ
れる。 G=θ・(V2/l)/(1+K・V2) 〔ただし、lはホイールベース、Kは補正用の定数であ
る。〕 また、本願の請求項2に記載した発明は、四輪操舵方
法にかかり、車速、およびステアリングの操舵角を検出
し、これらの情報に基づいてステアリング回転時車両に
作用する横Gを演算するとともに、上記横Gの大きさが
所定値より小さく、かつステアリングの操舵角が所定値
より大きい場合に、後輪を前輪に対して逆位相に転舵す
る一方、上記横Gの大きさが所定値より大きい場合に、
後輪を前輪の転舵に対して時期を遅らせて同位相に転舵
し、かつ、上記後輪の同位相転舵時期の遅れ時間を、車
速が大きくなるほど短くすることを特徴としている。
手段を講じている。 すなわち、本願の請求項1に記載した発明は、ステア
リング操作に応じて前輪を転舵する前輪転舵機構と、電
動モータで駆動される後輪転舵機構とを備えた自動車の
四輪操舵装置であって、 車速を検出する車速センサと、ステアリングの操舵角
を検出する操舵角センサと、上記車速センサ、および操
舵角センサからの情報に基づいて操舵時に車両に作用す
る横Gを演算する横G演算手段と、上記横G演算手段に
よって演算された横Gの大きさに応じて後輪が所定方向
に所定量転舵するように上記電動モータを回転制御する
モータ制御手段とを備えており、 上記後輪転舵機構は、車両前後方向ないし上下方向に
延び、上記電動モータに連動連結された入力シャフト
と、上記入力シャフトに連結され、入力シャフトの回転
によりその軸心回りに回転駆動される単一のカム体と、
上記カム体の両側方においてこれを挟んで車幅方向に対
向し、かつ上記カム体の外周カム面に当接するととも
に、車幅方向移動可能に支持された一対のカムフォロア
と、上記一対のカムフォロアの車幅方向の移動にともな
いこれと同方向に車幅方向動させられるカム連動体とを
備え、上記カム体の外周カム面は、上記カム体が中立回
転位置から回転したときに上記カムフォロアを車幅方向
の所定の方向に押動するように形成されているととも
に、上記カム連動体に、後輪転舵用部材を連結して構成
されていることを特徴としている。 なお、上記横Gとは、車両の重心位置に作用する横加
速度を意味し、前輪の中立位置からの転舵角(θ)、お
よび車速(V)の関数として次式によって近似的に表さ
れる。 G=θ・(V2/l)/(1+K・V2) 〔ただし、lはホイールベース、Kは補正用の定数であ
る。〕 また、本願の請求項2に記載した発明は、四輪操舵方
法にかかり、車速、およびステアリングの操舵角を検出
し、これらの情報に基づいてステアリング回転時車両に
作用する横Gを演算するとともに、上記横Gの大きさが
所定値より小さく、かつステアリングの操舵角が所定値
より大きい場合に、後輪を前輪に対して逆位相に転舵す
る一方、上記横Gの大きさが所定値より大きい場合に、
後輪を前輪の転舵に対して時期を遅らせて同位相に転舵
し、かつ、上記後輪の同位相転舵時期の遅れ時間を、車
速が大きくなるほど短くすることを特徴としている。
先に述べたように、旋回時等に発生する遠心力すなわ
ち横Gの大きさに応じて後輪の転舵量をきめることによ
り、中・高速域での後輪の同位相操舵による旋回時等の
走行性の向上をあらゆる状況下において達成することが
できる。 上記横Gは、上記の関係式に示すように、車速、およ
びステアリングの操舵角の大きさに応じて変動し、これ
らの関数としてとらえることができる。 そして、本願発明では、車速、および、ステアリング
の操舵角によって決る前輪転舵角から、上記関係式を用
いるなどして旋回時に車両重心位置に作用する理論上の
横Gをリアルタイムで演算して、この横Gの大きさに応
じて後輪転舵機構を駆動する電動モータを制御する。す
なわち、旋回時に発生する横Gをあらかじめ予測してこ
れに応じた最適な転舵量をもって後輪を転舵する。した
がって、後輪の転舵量を、常に、旋回時における車両の
横すべりを抑制するのに必要かつ適切な大きさに設定す
ることができるから、あるゆる状況に応じた最適な後輪
転舵が可能となり、走行性および操向性の著しい向上を
期待できる。 一方、本発明の四輪操舵装置において、上記のカム機
構によって構成される後輪転舵機構を採用した場合、あ
るゆる状況下における最適な四輪操舵の達成に併せて、
後輪転舵パターンの設定自由度が大きくなるとともに、
高いフェイルセイフ性も得られる。 すなわち、カム面ないしカム体の形状の簡単な変更に
より、カム体がカムフォロアを押動してこれを動かす距
離、すなわち、後輪転舵用部材を車幅方向動させる距離
を変えることができ、また、カム体がカムフォロアを押
動する回転角位置、すなわち後輪の転舵時期も簡単に変
えることができるからである。さらに、カム体を、制御
手段によって回転制御する電動モータによって回転駆動
するようにしていることも、後輪転舵パターンの設定自
由度の拡大に寄与する。 また、車輪が地面から受ける力が後輪転舵用部材およ
びカム連動体を介してカムフォロアに車幅方向の力とし
て伝わっても、カムフォロアがカム体に基準円(カム体
の回転中心を中心とし、かつカム体が中立回転位置にあ
るときのカム体外周におけるカムフォロアとの接点と上
記回転中心との間の距離を半径とする円)上で接触して
いる状態、すなわち中立状態にある場合には、上記の力
はカムフォロアが当接するカム体で受け止められ、ま
た、カム体はカムフォロアから車幅方向の力を受けて
も、これにより回転させられることはない。すなわちカ
ム体の回転位置が変わることはないので、上記の場合、
カムフォロアおよびカム連動体の車幅方向動、ひいては
後輪の不用意な転舵回動は阻止される。したがって、後
輪を転舵しない場合や、あるいは非常時にカム体を回転
させることができなくなった場合に、中立位置(舵角0
の状態)にある後輪を確実にその状態で保持することが
できるのである。また、後輪転舵時には、後輪をコーナ
ーリングフォースに対抗してその転舵位置で保持するた
めの何らかの手段を設けずとも、その転舵位置で後輪を
保持できる。 また、四輪操舵方法として、横Gの値が所定値より小
さく、かつステアリングの操舵角が所定値より大きいと
きに、後輪を逆位相に転舵し、一方、横Gの大きさが所
定値より大きいときに、後輪を前輪の転舵に対して時期
を遅らせて同位相に転舵するとともに、後輪の同位相転
舵時期の遅れ時間を、車速が大きくなるほど短くすると
好適である。 前者の場合は、概して、低速時においてUターン等の
旋回を行う場合であり、このときに、後輪を逆位相に転
舵することにより、車両のとりまわし性を向上させるこ
とができる。一方、後者の場合は、概して、中・高速時
において旋回やレーンチェンジを行う場合であり、この
ときに後輪を同位相に転舵することにより、走行安定性
を高めることができる。また、車速が大きいほど後輪の
同位相の転舵の遅れ時間が短くなるようにすることによ
り、どの車速においても後輪の同位相の転舵時期を車両
のヨーイングの立ち上がり時期に合わせることができ、
走行性のレベルを一定させることができる。このこと
は、高速になるほど車体のヨーイングの立ち上がりが早
くなることに着目したものである。かりに車速に関係な
く上記遅れ時間が常に一定であれば、高速になるほど、
後輪の同位相の転舵がヨーイングの立ち上がりに対して
遅れる傾向が強くなり、これでは走行性のレベルが高速
になるほど低下する。しかし、上記のような四輪操舵方
法によれば、走行性のレベルを一定させ、より機敏で安
定したレーンチェンジをどの車速においても達成するこ
とができるようになる。
ち横Gの大きさに応じて後輪の転舵量をきめることによ
り、中・高速域での後輪の同位相操舵による旋回時等の
走行性の向上をあらゆる状況下において達成することが
できる。 上記横Gは、上記の関係式に示すように、車速、およ
びステアリングの操舵角の大きさに応じて変動し、これ
らの関数としてとらえることができる。 そして、本願発明では、車速、および、ステアリング
の操舵角によって決る前輪転舵角から、上記関係式を用
いるなどして旋回時に車両重心位置に作用する理論上の
横Gをリアルタイムで演算して、この横Gの大きさに応
じて後輪転舵機構を駆動する電動モータを制御する。す
なわち、旋回時に発生する横Gをあらかじめ予測してこ
れに応じた最適な転舵量をもって後輪を転舵する。した
がって、後輪の転舵量を、常に、旋回時における車両の
横すべりを抑制するのに必要かつ適切な大きさに設定す
ることができるから、あるゆる状況に応じた最適な後輪
転舵が可能となり、走行性および操向性の著しい向上を
期待できる。 一方、本発明の四輪操舵装置において、上記のカム機
構によって構成される後輪転舵機構を採用した場合、あ
るゆる状況下における最適な四輪操舵の達成に併せて、
後輪転舵パターンの設定自由度が大きくなるとともに、
高いフェイルセイフ性も得られる。 すなわち、カム面ないしカム体の形状の簡単な変更に
より、カム体がカムフォロアを押動してこれを動かす距
離、すなわち、後輪転舵用部材を車幅方向動させる距離
を変えることができ、また、カム体がカムフォロアを押
動する回転角位置、すなわち後輪の転舵時期も簡単に変
えることができるからである。さらに、カム体を、制御
手段によって回転制御する電動モータによって回転駆動
するようにしていることも、後輪転舵パターンの設定自
由度の拡大に寄与する。 また、車輪が地面から受ける力が後輪転舵用部材およ
びカム連動体を介してカムフォロアに車幅方向の力とし
て伝わっても、カムフォロアがカム体に基準円(カム体
の回転中心を中心とし、かつカム体が中立回転位置にあ
るときのカム体外周におけるカムフォロアとの接点と上
記回転中心との間の距離を半径とする円)上で接触して
いる状態、すなわち中立状態にある場合には、上記の力
はカムフォロアが当接するカム体で受け止められ、ま
た、カム体はカムフォロアから車幅方向の力を受けて
も、これにより回転させられることはない。すなわちカ
ム体の回転位置が変わることはないので、上記の場合、
カムフォロアおよびカム連動体の車幅方向動、ひいては
後輪の不用意な転舵回動は阻止される。したがって、後
輪を転舵しない場合や、あるいは非常時にカム体を回転
させることができなくなった場合に、中立位置(舵角0
の状態)にある後輪を確実にその状態で保持することが
できるのである。また、後輪転舵時には、後輪をコーナ
ーリングフォースに対抗してその転舵位置で保持するた
めの何らかの手段を設けずとも、その転舵位置で後輪を
保持できる。 また、四輪操舵方法として、横Gの値が所定値より小
さく、かつステアリングの操舵角が所定値より大きいと
きに、後輪を逆位相に転舵し、一方、横Gの大きさが所
定値より大きいときに、後輪を前輪の転舵に対して時期
を遅らせて同位相に転舵するとともに、後輪の同位相転
舵時期の遅れ時間を、車速が大きくなるほど短くすると
好適である。 前者の場合は、概して、低速時においてUターン等の
旋回を行う場合であり、このときに、後輪を逆位相に転
舵することにより、車両のとりまわし性を向上させるこ
とができる。一方、後者の場合は、概して、中・高速時
において旋回やレーンチェンジを行う場合であり、この
ときに後輪を同位相に転舵することにより、走行安定性
を高めることができる。また、車速が大きいほど後輪の
同位相の転舵の遅れ時間が短くなるようにすることによ
り、どの車速においても後輪の同位相の転舵時期を車両
のヨーイングの立ち上がり時期に合わせることができ、
走行性のレベルを一定させることができる。このこと
は、高速になるほど車体のヨーイングの立ち上がりが早
くなることに着目したものである。かりに車速に関係な
く上記遅れ時間が常に一定であれば、高速になるほど、
後輪の同位相の転舵がヨーイングの立ち上がりに対して
遅れる傾向が強くなり、これでは走行性のレベルが高速
になるほど低下する。しかし、上記のような四輪操舵方
法によれば、走行性のレベルを一定させ、より機敏で安
定したレーンチェンジをどの車速においても達成するこ
とができるようになる。
以下、本発明の実施例を図面を参照しながら具体的に
説明する。 第1図には、本例の四輪操舵装置を備える四輪操舵車
両の全体構成を概略的に示した。 前輪転舵機構1は、一般的なものを用いることがで
き、本例の場合、ラック・ピニオン式の転舵機構を採用
している。これは、ステアリングシャフト4を介して伝
達されるステアリングホイール3の回転が、ギヤボック
ス5でラック杆6の車幅方向動に変換され、さらに、こ
のラック杆6の動きが、両端のタイロッド7,7を介して
ナックルアーム8,8の軸9,9を中心とした回転に変換され
る。そして、このナックルアーム8,8の回動により、前
輪10,10が転舵されるようになっている。 一方、後輪転舵機構2は、第1図および第2図に示す
ように、アクスルビーム39等の車体メンバに固定支持さ
れたケース11内において車両前後方向に延びる入力シャ
フト12の後端部に連結され、上記入力シャフト12の回転
によりその軸心回りに回転させられるカム体13と、この
カム体13を挟んで車幅方向に対向し、かつカム体13の外
周カム面に当接するカムフォロアとして一対の回転ロー
ラ14,14とを備えている。また、後輪転舵機構2には、
上記ケース11に車幅方向スライド可能に支持され、上記
一対のカムフォロア14,14を中間部において支持する動
杆15が、カム連動体として設けられている。 上記動杆15は、上記カム体13を取り囲むようにして上
記ケース11内に内装され、上下壁面が開口した枠状部材
からなるカムフォロア支持部16と、このカムフォロア支
持部16の両端部にそれぞれ一体的に突設された車幅方向
に延びる左右一対のスライド軸部17,17とを有してい
る。上記カムフォロア支持部16には、第4図に示すよう
な前壁部16aと後壁部16bとの間に架設されたボルト支軸
18が、上記カム体13を挟む左右二箇所の位置にそれぞれ
設けられている。そして、このボルト支軸18ないしこれ
に相対回転不能に装着されたカラー19に、上記回転ロー
ラ14がベアリング20を介して回転可能に支持されてい
る。 また、動杆15は、ケース11の両端部にそれぞれ設けら
れた軸支部11aに、上記スライド軸部17をスライド軸受2
1およびゴムブッシユ22を介して車幅方向スライド可能
に支持されている。 そうして、本例では、上記動杆15の各スライド軸部1
7,17の先端部に、後輪23にナックルアック24を介して連
結されたタイロッド25が、後輪転舵用部材としてそれぞ
れ連結されている。 また、上記カム体13には、本例の場合、第3図に示す
ように、その外周における上記各回転ローラ14,14と対
向するその両側方にそれぞれ、第3図(a)に示すよう
な中立回転位置での回転ローラ14との接点位置より上方
の部位に、上記接点位置からの回転角位置範囲が小さい
部位において、回転軸心Oからの距離が中立回転位置で
のカム体13の回転ローラ14との接点と回転軸心Oとの間
の距離(以下、これをローラ距離という。)よりも小さ
く、回転ローラ14の車幅方向内方(回転軸心Oに向かう
方向)の移動を許容する円筒内面状の第一凹面部26が設
けられている。さらに、この第一凹面部26より回転角位
置範囲が大きい部位においては、回転軸心Oからの距離
が上記ローラ距離よりも大きく、またその距離が回転角
位置が大きさなるにつれて徐々に大きくなる第二カム面
27が設けられている。 また、カム体13の外周における上記第一凹面部26と回
転軸心Oを挟んで対向する部位には、回転軸心Oからの
距離が上記ローラ距離よりも大きい円筒外面状の第一カ
ム面28が、上記第二カム面27と回転軸心Oを挟んで対向
する部位には、回転軸心Oからの距離がローラ距離より
も小さく、回転ローラ14の車幅方向内方の移動を許容す
る第二凹面部29が、それぞれ設けられている。 したがって、カム体13が中立回転位置から回転して、
第3図(b)に示すように、図において右側の回転ロー
ラ14に第一カム面28が向かいあうと、上記回転ローラ14
とカム体13を挟んで車幅方向に対向する左側の回転ロー
ラ14には第一凹面部26が向かいあうことになる。そし
て、第一カム面28は回転軸心Oからの距離が上記ローラ
距離も大きいから、このとき、右側の回転ローラ14は第
一カム面28によって車幅方向外方(回転軸心Oから離間
する方向)に向けて押され、一方、左側の回転ローラ14
はその車幅方向内方(上記一方の回転ローラ14の車幅方
向外方の向きと一致する方向)への移動を許容される状
態となっているので、これら回転ローラ14,14を支持す
る動杆15が、第1図および第2図において矢印R方向に
スライド動させられる。そして、これに伴う各タイロッ
ド25,25の車幅方向動により、後輪23が転舵されること
になる。 さらに、カム体13の回転角が大きくなり、第3図
(c)に示すように、図において右側の回転ローラ14に
第二凹面部29が向かいあうと、左側の回転ローラ14には
第二カム面27が向かいあう。このとき、左側の回転ロー
ラ14は第二カム面27によって車幅方向外方に向けて押さ
れ、一方、右側の回転ローラ14は車幅方向内方(左側の
回転ローラ14における車幅方向外方の向きと一致する方
向)への移動を許容される状態となるから、この場合に
も、動杆15が車幅方向にスライド動させられ、これによ
り後輪23が転舵される。また、この場合は、一対の回転
ローラ14,14および動杆15の車幅方向動の向きは、右側
の回転ローラ14がカム面に押動される上記の場合と逆に
なるから(第1図および第2図において矢印L方向)、
後輪の転舵方向も逆になる。 したがって、前者の場合の後輪の転舵方向が同位相方
向とすると、後者の場合の後輪の転舵方向は逆位相方向
となる。換言すると、カム体13の回転量を変化させて、
回転ローラ14を押動するカム面を変えることにより、後
輪13の転舵方向を変化させることができるのである。 また、第3図の場合、カム体13を図において反時計回
り方向に回転させた場合を示しているが、時計回り方向
に回転させた場合にも、回転ローラ14を第一カム面28お
よび第二カム27によって押動して後輪23を転舵させるこ
とができることはいうまでもない。なおこの場合、第一
カム面28は、図において左側の回転ローラ14を押動し、
第二カム面27は、右側の回転ローラ14を押動するから、
後輪の転舵方向は、カム体13を反時計回りに回転させた
場合とはそれぞれ逆となる。すなわち、カム体13の回転
方向を変えることによっても、後輪23の転舵方向を変化
させることができる。 さらに、カム面と回転軸心Oとの間の距離を変われ
ば、カム面が回転ローラ14を押動してこれを移動させる
距離も変わる。したがって、本例で図示する場合のよう
に、カム面と回転軸心Oとの間の距離がカム体13の回転
角位置によって変化するように、カム体13のカム面を形
成すれば、カム体13の回転量を変化させることにより、
後輪23の転舵量も変化させることができる。 そして、このように所定方向に所定角度回転させられ
ることにより回転ローラ14を押動して後輪23を所定方向
に所定角度転舵させるカム体13は、第1図および第2図
示すように上記入力シャフト12に連動連結した電動モー
タ30によって回転駆動され、この電動モータ30は、マイ
クロコンピュータによって構成される制御手段31によっ
て回転制御される。 本例の場合、電動モータ30は、減速機構38を介して入
力シャフト12に連動連結しており、上記減速機構38は、
電動モータ30のモータ軸30aに装着された小ギヤ38aと、
入力シャフト12の前端部に装着され、上記小ギヤ38aに
噛合する大ギヤ38bとにより構成している。この減速機
構38を介することにより、カム体13に対する大きな回転
トルクを得ることができるようにしているのである。 一方、上記制御手段31には、第1図、第5図および第
6図に示すように、車速センサ32、ステアリングホイー
ル3の操舵角を検出する操舵角センサ33からの信号、上
記入力シャフト12や電動モータ30のモータ軸30aにおい
て設けられる回転ポテンショメータ等からなる回転位置
検出器34からのA/D変換信号が制御のための情報として
入力されるようになっている。また、制御手段31には、
実質的にプログラムにより実現される第6図に示すよう
な次の各手段が形成されている。 その第一は、車速センサ32および操舵角センサ33から
の各信号値からの情報に基づいて、旋回時等に理論上発
生する横Gを演算する横G演算手段35である。その第二
は、上記横G演算手段35からの横Gの情報を受けて、後
輪23を転舵すべき方向およびその転舵量を決定する後輪
転舵角決定手段36である。その第三は、後輪転舵角決定
手段36から受けた後輪転舵角情報に基づいてカム体13を
回転させるべき方向およびその回転角を決定し、かつ上
記回転位置検出器34からのフィードバック信号を受け
て、モータ駆動回路30bを制御するモータ制御手段37で
ある。 さらに本例の場合、制御手段31には、上記車速センサ
32、転舵角センサ33に異常が生じたときに、これを検知
し、上記モータ制御手段37に異常情報を送る異常検出手
段45が設けられている。そして、この異常検出手段45か
らの異常情報を受けたモータ制御手段37は、後輪転舵角
決定手段36からの情報に拘束されることなく、カム体13
を中立回転位置に強制的に戻すようにモータ駆動回路30
bを制御するように構成されている。また、本例の場
合、モータ制御手段37とモータ駆動回路30bとは、リレ
ー44を介してつなげられており、上記異常検出手段45か
ら異常を検出したときに、この異常情報は上記リレー44
にも送られる。そうして異常情報を受けたリレー44の回
路は、モータ制御手段37からモータ駆動回路30bにカム
体13を中立回転位置に戻す信号が送らされた後に開放さ
せられるようになっている。すなわち、モータ制御手段
37ないし制御手段31と、モータ駆動回路30bとの接続が
断たれる。したがって、これ以後は、電動モータ30は全
く回転制御されず、後輪23が中立状態に戻されたままと
なる。なお、車速センサ32および操舵角センサ33の異常
検出方法としては、たとえば、上記各センサ32,33と制
御手段31との間の回路に流れる電流の定常値あるいは定
常幅をマイクロコンピュータのメモリに予め記憶させて
おき、異常電流が流されたときに上記センサ32,33の異
常を検出できるようにさせることができる。 また、横Gは、前輪の中立位置からの舵角(θ)と車
速(V)の関数として近似的に次式で表わすことができ
る。 G=θ・(V2/l)/(1+K・V2) ここでlはホイールベースであって定数、Kは補正用
の定数である。 この関係式から分かるように、前輪転舵角が一定であ
れば車速が増大するほど大きくなり、車速が一定であれ
ば前輪転舵角が大きくなるほど大きくなる。 そして、制御手段31は、上記各手段により、電動モー
タ30の駆動およびカム体13の回転を走行状況に応じて制
御して、最適な旋回走行性を達成することができるよう
に、後輪23の転舵を行う。 本例では、上記横G検出手段35により演算される横G
にしたがうことを基本とし、ステアリングの回転角を補
助的な制御情報として、後輪転舵制御が行われる。その
一例を第7図に示すフローチャートに沿って説明する。 まず、車速センサ32からの車速情報、および、操舵角
センサ33からのステアリング操舵角情報が読み取られ
(S101,S102)これらから、横Gが演算される(S10
3)。そして、この横Gの大きさに応じて、後輪が所定
方向に所定角度転舵させられる。 横Gの大きさが、0.1G以下で(S104でYES)、ステア
リングの操舵角(ここでいう操舵角とは、ステアリング
それ自体の回転角をいい、前輪の転舵角ではない。ステ
アリングの回転角をオーバオールギヤ比で徐したものが
前輪転舵角である。)が所定値(たとえば240゜)以上
の場合は(S105でYES)、後輪23を逆位相に転舵させ(S
107)、一方、横Gの大きさが0.1G以下で(S104でYE
S)、かつステアリングの操舵角が所定値より小さい場
合(S105でNO)、また横Gの大きさが0.1Gより大きく0.
2G以下の場合は(S104でNO、S106でYES)、後輪23を転
舵しないいわゆる2WSの状態におく(S108)。 さらに、横Gの大きさが、上記の場合よりも大きい場
合は(S106でNO)、後輪23を同位相に転舵させ、またこ
の場合、横Gの大きさに応じて(S109、S111、S113)、
後輪23の転舵量も制御する(S110、S112、S114、S11
5)。 すなわち、横Gが所定値より小さい場合には、後輪23
を逆位相にさせ、横Gが所定値より大きい場合には後輪
23を同位相に転舵させる。これは、横Gが小さい場合は
概して低速時において旋回等を行う場合であり、このと
きに後輪23を逆位相に転舵させることにより、車両のと
りまわし性を向上させることができるからである。一
方、横Gが大きくなるのは概して中・高速時に旋回等を
行う場合であり、このときに後輪23を同位相に転舵させ
ることにより、車両の横すべりの傾向を抑制して走行安
定性を高めることができるからである。この場合、横G
が大きくなるほど、転舵量を大きくしているが、これ
は、横Gが大きくなればそれだけ横すべりの傾向も強く
なり、これを抑制するために必要とされる後輪転舵量を
大きくなるからである。 また、横Gの大きさがある範囲にあるときは、後輪23
を全く転舵しないようにしているが、これは、横Gの大
きさが上記のような所定範囲にあるときは、むしろ後輪
23を転舵しない方が操向性が良好となるからである。さ
らに、横Gの大きさが所定値以下(0を含む)で、かつ
ステアリングの操舵角も所定値以下(0を含む)である
場合(S104でYES、S105でNO)、すなわちほぼ直進状態
にあるような場合等にも、後輪23は転舵しない。 なお、上記のフローチャートにおいて示した横Gの基
準値は、大まかなものであり、さらに細分化して、これ
に応じて後輪転舵条件をきめるようにすれば、より操向
性を高めうる。また、逆位相における転舵量が、ステア
リングの操舵角が大きくなるに従って大きくなるように
すれば、低速域におけるとりまわし性が一層向上する。 そしてまた、横Gに応じて後輪23を転舵させるとき
の、その転舵方向および転舵量は、算出された横Gの大
きさに基づいて上記後輪転舵角決定手段36により決定さ
れる。そして、この後輪転舵情報を受けて、上記モータ
制御手段38が、電動モータ30を回転制御して、上記カム
体13を所定方向に所定角度回転させることにより、後輪
23が後輪転舵角検定手段36によりきめられた目標転舵角
と一致するように転舵されるのである。また、旋回時車
両に作用する横Gの大きさが変化すれば、これに応じ
て、モータ制御手段38により、電動モータ30およびカム
体13が回転制御されて時々の状況に応じた後輪転舵が行
われるとともに、後輪転舵の必要がなくなれば、後輪転
舵角決定手段36により転舵量0が決定され、これによ
り、カム体13が中立回転位置に戻される。すなわち、後
輪23が舵角0の中立状態に戻される。 以上のように本例の四輪操舵車両においては、横Gの
大きさに応じて後輪の転舵を制御するように構成してい
る。これは、中・高速域での後輪の同位相操舵により旋
回時等の走行性を常に高めることができるようにするた
めには、後輪の転舵量を、旋回時に発生する遠心力の大
きさ、すなわち横Gの大きさに応じてきめることが肝要
だからである。そして、このようにすることにより、時
々の状況に応じた最適な後輪の同位相操舵が常に可能と
なる。 さらに、後輪転舵機構2のカム体13は、上述したよう
に制御手段31によって制御する電動モータ30によって回
転駆動するようにしているから、転舵比の設定自由度は
極めて高いとともに、後輪転舵パターンの設定も幅広く
行いうる。 また、後輪23が地面から受けた力が上記タイロッド25
等を介して動杆15に車幅方向の力として伝達されても、
回転ローラ14がカム体23に基準円C(カム体23の回転中
心を中心とし、かつ上記ローラ距離を半径とする円)上
で接触している状態、すなわち中立状態にある場合に
は、上記の力は、回転ローラ14を介してカム体23で受け
止められ、また、回転ローラ14が上記の力でカム体13を
押してもこれによりカム体14が回転させられることはな
い。すなわち、後輪を転舵しない場合には、後輪23を確
実に中立位置(舵角0の状態)で保持することができる
から、高いフェイルセイフ性能が得られる。 しかも、本例の場合、上記車速センサ32等に異常が生
じた場合には、これを検知して、後輪23を強制的に中立
状態に戻すようにしているから、フェイルセイフ性が極
めて高くなる。 次に、本発明の第二の実施例を第8図および第9図を
参照しながら説明する。 本例では、第8図に示すように、上記制御手段31に、
後輪23を同位相に転舵する場合のその転舵開始時期を決
定する転舵時期決定手段40と、その転舵回動速度を決定
する転舵速度決定手段41とを設けた場合を示しており、
その他の構成は、上記第一の実施例と基本的に同様の構
成をとっている。 上記転舵時期決定手段40は、車速センサ32および上記
横G演算手段35からの情報を受けて、後輪23を同位相に
転舵するときに、そと転舵時期を、前輪10の転舵に対し
て所定時間遅らせ、かつその遅れ時間が車速が高いとき
ほど短くなるように設定する(第9図参照)。また、上
記転舵速度決定手段41は、車速センサ32および横G演算
手段35からの情報を受けて、後輪23を同位相に転舵する
ときのその転舵回動速度を、車速が高いときほど高く設
定する(第9図参照)。そして、これら転舵時期決定手
段40と転舵速度決定手段41からの情報が上記後輪転舵角
決定手段36の情報に併せて上記モータ制御手段37に送ら
れ、これらの情報に基づいて、モータ制御手段37は電動
モータ30およびカム体13の回転を制御する。すなわち、
後輪23が同位相に転舵される際、後輪23は、上記転舵時
期決定手段40と転舵速度決定手段41できめられた所定の
転舵開始時期および転舵回動速度をもって、上記後輪転
舵角決定手段36できめられる目標転舵量を転舵される。 本例では、このように、後輪23を同位相に転舵すると
きに、後輪23の転舵を前輪10の転舵に対して所定時間遅
らせて行うようにしているから、中・高速時における旋
回やレーンチェンジの際方向変換をきびきびと行わせて
走行性を向上させることができる。後輪を同位相に転舵
する際後輪に発生するコーナリングフォースは車両のヨ
ーイングを抑制する力として働くため、前輪の転舵と同
時に後輪の転舵が行われる場合は、旋回初期のヨーイン
グの発生が鈍くなり過ぎ、方向変換の機敏性が阻害され
るとともに、運転者が予測する車両の動きと実際の車両
の運転状態とが異なり、運転者が違和感を感じる不都合
がある。したがって、旋回時等には、まず後輪を転舵し
ないいわゆる2WSの状態で旋回に入り適切な大きさのヨ
ーイングの発生を促してから、後輪を同位相に転舵する
ようにすることが、旋回時等の方向転換の機敏性や走行
感覚を向上させるうえで望ましいからである。しかも、
後輪23の同位相の転舵量が横Gの大きさに応じてきめら
れる本例の四輪操舵装置では、後輪23の同位相の転舵量
を常に車両の横すべりを抑制するのに最適な大きさに設
定することができるから、ヨーイングの発生を促した
後、車両の横すべりを適切に抑制することができる。し
たがって、走行性が非常に向上する。 また、上記後輪転舵時期決定手段40は、車速が高いと
きほど後輪23の同位相の転舵の遅れ時間が短くなるよう
に、後輪23の転舵時期をきめる。これは、高速になるほ
どヨーイングの立ち上がりがはやくなることに着目した
ものであり、車速に関係なく上記遅れ時間が常に一定で
あれば、高速になるほど、後輪の同位相の転舵がヨーイ
ングの立ち上がりに対して遅れる傾向が強くなり、これ
では、走行性のレベルが高速になるほど低下するなどの
問題が生じる。したがって、上述のように上記遅れ時間
を車速が高いときほど短くなるようにすることにより、
どの車速においても後輪23の同位相の転舵時期をヨーイ
ングの立ち上がりにあわせることができ、走行性のレベ
ルを一定させることができる。 さらに本例の場合、後輪23を同位相に転舵するときの
転舵回動速度も制御され、車速が高いときほど転舵回動
速度が高くなるように構成される。この転舵回動速度が
高い場合は、後輪23の転舵量が目標値に達するまでの時
間がはやくなる。したがって、ヨーイングの立ち上がり
に対する後輪23の同位相の転舵の遅れを確実に無くすこ
とができるから、上記の転舵時期の制御による走行安定
性の一定化と併せて、走行性の著しい向上を期待するこ
とができる。 ところで、本発明の範囲は、上述した実施例に限定さ
れるものではない。 たとえば、後輪転舵機構2には、第10図に示すような
ものも用いることができる。 この後輪転舵機構は、ケース11に後端部を鉛直軸線回
りに枢動可能に支持され、カム体13を挟んで対向する一
対のアーム部材42,42を備え、そして、カムフォロアと
して設けられた回転ローラ14が、上記各アーム部材42,4
2の中間部にそれぞれ支持されている。また、上記一対
のアーム部材42,42は、その前端部同士を、カム連動体
として設けられた連結体43を介して連結されており、こ
の連結体43の両端部に、後輪転舵用部材としてタイロッ
ド25がそれぞれ連結されている。そして、アーム部材4
2,42は、回転ローラ14がカム体13の回転時外周カム面に
押動されることにより、矢印L方向あるいはR方向に揺
動させられるとともに、これに伴う上記連結体43の車幅
方向動により、上記タイロッド25に車幅方向動が与えら
れて後輪が転舵される。本例の後輪転舵機構において
も、カム体13を回転させる入力シャフト12に電動モータ
を連動連結することにより、上記実施例と同様に、高い
フェイルセイフ性を達成しながら、種々の後輪転舵パタ
ーンを自由に設定することができる。 また、カム機構により構成される後輪転舵機構を用い
る場合、カム体の形状が種々設計変更可能であることは
いうまでもなく、さらに、電動モータには、DCモータ、
ステッピングモータ等各種のモータを利用することがで
きる。
説明する。 第1図には、本例の四輪操舵装置を備える四輪操舵車
両の全体構成を概略的に示した。 前輪転舵機構1は、一般的なものを用いることがで
き、本例の場合、ラック・ピニオン式の転舵機構を採用
している。これは、ステアリングシャフト4を介して伝
達されるステアリングホイール3の回転が、ギヤボック
ス5でラック杆6の車幅方向動に変換され、さらに、こ
のラック杆6の動きが、両端のタイロッド7,7を介して
ナックルアーム8,8の軸9,9を中心とした回転に変換され
る。そして、このナックルアーム8,8の回動により、前
輪10,10が転舵されるようになっている。 一方、後輪転舵機構2は、第1図および第2図に示す
ように、アクスルビーム39等の車体メンバに固定支持さ
れたケース11内において車両前後方向に延びる入力シャ
フト12の後端部に連結され、上記入力シャフト12の回転
によりその軸心回りに回転させられるカム体13と、この
カム体13を挟んで車幅方向に対向し、かつカム体13の外
周カム面に当接するカムフォロアとして一対の回転ロー
ラ14,14とを備えている。また、後輪転舵機構2には、
上記ケース11に車幅方向スライド可能に支持され、上記
一対のカムフォロア14,14を中間部において支持する動
杆15が、カム連動体として設けられている。 上記動杆15は、上記カム体13を取り囲むようにして上
記ケース11内に内装され、上下壁面が開口した枠状部材
からなるカムフォロア支持部16と、このカムフォロア支
持部16の両端部にそれぞれ一体的に突設された車幅方向
に延びる左右一対のスライド軸部17,17とを有してい
る。上記カムフォロア支持部16には、第4図に示すよう
な前壁部16aと後壁部16bとの間に架設されたボルト支軸
18が、上記カム体13を挟む左右二箇所の位置にそれぞれ
設けられている。そして、このボルト支軸18ないしこれ
に相対回転不能に装着されたカラー19に、上記回転ロー
ラ14がベアリング20を介して回転可能に支持されてい
る。 また、動杆15は、ケース11の両端部にそれぞれ設けら
れた軸支部11aに、上記スライド軸部17をスライド軸受2
1およびゴムブッシユ22を介して車幅方向スライド可能
に支持されている。 そうして、本例では、上記動杆15の各スライド軸部1
7,17の先端部に、後輪23にナックルアック24を介して連
結されたタイロッド25が、後輪転舵用部材としてそれぞ
れ連結されている。 また、上記カム体13には、本例の場合、第3図に示す
ように、その外周における上記各回転ローラ14,14と対
向するその両側方にそれぞれ、第3図(a)に示すよう
な中立回転位置での回転ローラ14との接点位置より上方
の部位に、上記接点位置からの回転角位置範囲が小さい
部位において、回転軸心Oからの距離が中立回転位置で
のカム体13の回転ローラ14との接点と回転軸心Oとの間
の距離(以下、これをローラ距離という。)よりも小さ
く、回転ローラ14の車幅方向内方(回転軸心Oに向かう
方向)の移動を許容する円筒内面状の第一凹面部26が設
けられている。さらに、この第一凹面部26より回転角位
置範囲が大きい部位においては、回転軸心Oからの距離
が上記ローラ距離よりも大きく、またその距離が回転角
位置が大きさなるにつれて徐々に大きくなる第二カム面
27が設けられている。 また、カム体13の外周における上記第一凹面部26と回
転軸心Oを挟んで対向する部位には、回転軸心Oからの
距離が上記ローラ距離よりも大きい円筒外面状の第一カ
ム面28が、上記第二カム面27と回転軸心Oを挟んで対向
する部位には、回転軸心Oからの距離がローラ距離より
も小さく、回転ローラ14の車幅方向内方の移動を許容す
る第二凹面部29が、それぞれ設けられている。 したがって、カム体13が中立回転位置から回転して、
第3図(b)に示すように、図において右側の回転ロー
ラ14に第一カム面28が向かいあうと、上記回転ローラ14
とカム体13を挟んで車幅方向に対向する左側の回転ロー
ラ14には第一凹面部26が向かいあうことになる。そし
て、第一カム面28は回転軸心Oからの距離が上記ローラ
距離も大きいから、このとき、右側の回転ローラ14は第
一カム面28によって車幅方向外方(回転軸心Oから離間
する方向)に向けて押され、一方、左側の回転ローラ14
はその車幅方向内方(上記一方の回転ローラ14の車幅方
向外方の向きと一致する方向)への移動を許容される状
態となっているので、これら回転ローラ14,14を支持す
る動杆15が、第1図および第2図において矢印R方向に
スライド動させられる。そして、これに伴う各タイロッ
ド25,25の車幅方向動により、後輪23が転舵されること
になる。 さらに、カム体13の回転角が大きくなり、第3図
(c)に示すように、図において右側の回転ローラ14に
第二凹面部29が向かいあうと、左側の回転ローラ14には
第二カム面27が向かいあう。このとき、左側の回転ロー
ラ14は第二カム面27によって車幅方向外方に向けて押さ
れ、一方、右側の回転ローラ14は車幅方向内方(左側の
回転ローラ14における車幅方向外方の向きと一致する方
向)への移動を許容される状態となるから、この場合に
も、動杆15が車幅方向にスライド動させられ、これによ
り後輪23が転舵される。また、この場合は、一対の回転
ローラ14,14および動杆15の車幅方向動の向きは、右側
の回転ローラ14がカム面に押動される上記の場合と逆に
なるから(第1図および第2図において矢印L方向)、
後輪の転舵方向も逆になる。 したがって、前者の場合の後輪の転舵方向が同位相方
向とすると、後者の場合の後輪の転舵方向は逆位相方向
となる。換言すると、カム体13の回転量を変化させて、
回転ローラ14を押動するカム面を変えることにより、後
輪13の転舵方向を変化させることができるのである。 また、第3図の場合、カム体13を図において反時計回
り方向に回転させた場合を示しているが、時計回り方向
に回転させた場合にも、回転ローラ14を第一カム面28お
よび第二カム27によって押動して後輪23を転舵させるこ
とができることはいうまでもない。なおこの場合、第一
カム面28は、図において左側の回転ローラ14を押動し、
第二カム面27は、右側の回転ローラ14を押動するから、
後輪の転舵方向は、カム体13を反時計回りに回転させた
場合とはそれぞれ逆となる。すなわち、カム体13の回転
方向を変えることによっても、後輪23の転舵方向を変化
させることができる。 さらに、カム面と回転軸心Oとの間の距離を変われ
ば、カム面が回転ローラ14を押動してこれを移動させる
距離も変わる。したがって、本例で図示する場合のよう
に、カム面と回転軸心Oとの間の距離がカム体13の回転
角位置によって変化するように、カム体13のカム面を形
成すれば、カム体13の回転量を変化させることにより、
後輪23の転舵量も変化させることができる。 そして、このように所定方向に所定角度回転させられ
ることにより回転ローラ14を押動して後輪23を所定方向
に所定角度転舵させるカム体13は、第1図および第2図
示すように上記入力シャフト12に連動連結した電動モー
タ30によって回転駆動され、この電動モータ30は、マイ
クロコンピュータによって構成される制御手段31によっ
て回転制御される。 本例の場合、電動モータ30は、減速機構38を介して入
力シャフト12に連動連結しており、上記減速機構38は、
電動モータ30のモータ軸30aに装着された小ギヤ38aと、
入力シャフト12の前端部に装着され、上記小ギヤ38aに
噛合する大ギヤ38bとにより構成している。この減速機
構38を介することにより、カム体13に対する大きな回転
トルクを得ることができるようにしているのである。 一方、上記制御手段31には、第1図、第5図および第
6図に示すように、車速センサ32、ステアリングホイー
ル3の操舵角を検出する操舵角センサ33からの信号、上
記入力シャフト12や電動モータ30のモータ軸30aにおい
て設けられる回転ポテンショメータ等からなる回転位置
検出器34からのA/D変換信号が制御のための情報として
入力されるようになっている。また、制御手段31には、
実質的にプログラムにより実現される第6図に示すよう
な次の各手段が形成されている。 その第一は、車速センサ32および操舵角センサ33から
の各信号値からの情報に基づいて、旋回時等に理論上発
生する横Gを演算する横G演算手段35である。その第二
は、上記横G演算手段35からの横Gの情報を受けて、後
輪23を転舵すべき方向およびその転舵量を決定する後輪
転舵角決定手段36である。その第三は、後輪転舵角決定
手段36から受けた後輪転舵角情報に基づいてカム体13を
回転させるべき方向およびその回転角を決定し、かつ上
記回転位置検出器34からのフィードバック信号を受け
て、モータ駆動回路30bを制御するモータ制御手段37で
ある。 さらに本例の場合、制御手段31には、上記車速センサ
32、転舵角センサ33に異常が生じたときに、これを検知
し、上記モータ制御手段37に異常情報を送る異常検出手
段45が設けられている。そして、この異常検出手段45か
らの異常情報を受けたモータ制御手段37は、後輪転舵角
決定手段36からの情報に拘束されることなく、カム体13
を中立回転位置に強制的に戻すようにモータ駆動回路30
bを制御するように構成されている。また、本例の場
合、モータ制御手段37とモータ駆動回路30bとは、リレ
ー44を介してつなげられており、上記異常検出手段45か
ら異常を検出したときに、この異常情報は上記リレー44
にも送られる。そうして異常情報を受けたリレー44の回
路は、モータ制御手段37からモータ駆動回路30bにカム
体13を中立回転位置に戻す信号が送らされた後に開放さ
せられるようになっている。すなわち、モータ制御手段
37ないし制御手段31と、モータ駆動回路30bとの接続が
断たれる。したがって、これ以後は、電動モータ30は全
く回転制御されず、後輪23が中立状態に戻されたままと
なる。なお、車速センサ32および操舵角センサ33の異常
検出方法としては、たとえば、上記各センサ32,33と制
御手段31との間の回路に流れる電流の定常値あるいは定
常幅をマイクロコンピュータのメモリに予め記憶させて
おき、異常電流が流されたときに上記センサ32,33の異
常を検出できるようにさせることができる。 また、横Gは、前輪の中立位置からの舵角(θ)と車
速(V)の関数として近似的に次式で表わすことができ
る。 G=θ・(V2/l)/(1+K・V2) ここでlはホイールベースであって定数、Kは補正用
の定数である。 この関係式から分かるように、前輪転舵角が一定であ
れば車速が増大するほど大きくなり、車速が一定であれ
ば前輪転舵角が大きくなるほど大きくなる。 そして、制御手段31は、上記各手段により、電動モー
タ30の駆動およびカム体13の回転を走行状況に応じて制
御して、最適な旋回走行性を達成することができるよう
に、後輪23の転舵を行う。 本例では、上記横G検出手段35により演算される横G
にしたがうことを基本とし、ステアリングの回転角を補
助的な制御情報として、後輪転舵制御が行われる。その
一例を第7図に示すフローチャートに沿って説明する。 まず、車速センサ32からの車速情報、および、操舵角
センサ33からのステアリング操舵角情報が読み取られ
(S101,S102)これらから、横Gが演算される(S10
3)。そして、この横Gの大きさに応じて、後輪が所定
方向に所定角度転舵させられる。 横Gの大きさが、0.1G以下で(S104でYES)、ステア
リングの操舵角(ここでいう操舵角とは、ステアリング
それ自体の回転角をいい、前輪の転舵角ではない。ステ
アリングの回転角をオーバオールギヤ比で徐したものが
前輪転舵角である。)が所定値(たとえば240゜)以上
の場合は(S105でYES)、後輪23を逆位相に転舵させ(S
107)、一方、横Gの大きさが0.1G以下で(S104でYE
S)、かつステアリングの操舵角が所定値より小さい場
合(S105でNO)、また横Gの大きさが0.1Gより大きく0.
2G以下の場合は(S104でNO、S106でYES)、後輪23を転
舵しないいわゆる2WSの状態におく(S108)。 さらに、横Gの大きさが、上記の場合よりも大きい場
合は(S106でNO)、後輪23を同位相に転舵させ、またこ
の場合、横Gの大きさに応じて(S109、S111、S113)、
後輪23の転舵量も制御する(S110、S112、S114、S11
5)。 すなわち、横Gが所定値より小さい場合には、後輪23
を逆位相にさせ、横Gが所定値より大きい場合には後輪
23を同位相に転舵させる。これは、横Gが小さい場合は
概して低速時において旋回等を行う場合であり、このと
きに後輪23を逆位相に転舵させることにより、車両のと
りまわし性を向上させることができるからである。一
方、横Gが大きくなるのは概して中・高速時に旋回等を
行う場合であり、このときに後輪23を同位相に転舵させ
ることにより、車両の横すべりの傾向を抑制して走行安
定性を高めることができるからである。この場合、横G
が大きくなるほど、転舵量を大きくしているが、これ
は、横Gが大きくなればそれだけ横すべりの傾向も強く
なり、これを抑制するために必要とされる後輪転舵量を
大きくなるからである。 また、横Gの大きさがある範囲にあるときは、後輪23
を全く転舵しないようにしているが、これは、横Gの大
きさが上記のような所定範囲にあるときは、むしろ後輪
23を転舵しない方が操向性が良好となるからである。さ
らに、横Gの大きさが所定値以下(0を含む)で、かつ
ステアリングの操舵角も所定値以下(0を含む)である
場合(S104でYES、S105でNO)、すなわちほぼ直進状態
にあるような場合等にも、後輪23は転舵しない。 なお、上記のフローチャートにおいて示した横Gの基
準値は、大まかなものであり、さらに細分化して、これ
に応じて後輪転舵条件をきめるようにすれば、より操向
性を高めうる。また、逆位相における転舵量が、ステア
リングの操舵角が大きくなるに従って大きくなるように
すれば、低速域におけるとりまわし性が一層向上する。 そしてまた、横Gに応じて後輪23を転舵させるとき
の、その転舵方向および転舵量は、算出された横Gの大
きさに基づいて上記後輪転舵角決定手段36により決定さ
れる。そして、この後輪転舵情報を受けて、上記モータ
制御手段38が、電動モータ30を回転制御して、上記カム
体13を所定方向に所定角度回転させることにより、後輪
23が後輪転舵角検定手段36によりきめられた目標転舵角
と一致するように転舵されるのである。また、旋回時車
両に作用する横Gの大きさが変化すれば、これに応じ
て、モータ制御手段38により、電動モータ30およびカム
体13が回転制御されて時々の状況に応じた後輪転舵が行
われるとともに、後輪転舵の必要がなくなれば、後輪転
舵角決定手段36により転舵量0が決定され、これによ
り、カム体13が中立回転位置に戻される。すなわち、後
輪23が舵角0の中立状態に戻される。 以上のように本例の四輪操舵車両においては、横Gの
大きさに応じて後輪の転舵を制御するように構成してい
る。これは、中・高速域での後輪の同位相操舵により旋
回時等の走行性を常に高めることができるようにするた
めには、後輪の転舵量を、旋回時に発生する遠心力の大
きさ、すなわち横Gの大きさに応じてきめることが肝要
だからである。そして、このようにすることにより、時
々の状況に応じた最適な後輪の同位相操舵が常に可能と
なる。 さらに、後輪転舵機構2のカム体13は、上述したよう
に制御手段31によって制御する電動モータ30によって回
転駆動するようにしているから、転舵比の設定自由度は
極めて高いとともに、後輪転舵パターンの設定も幅広く
行いうる。 また、後輪23が地面から受けた力が上記タイロッド25
等を介して動杆15に車幅方向の力として伝達されても、
回転ローラ14がカム体23に基準円C(カム体23の回転中
心を中心とし、かつ上記ローラ距離を半径とする円)上
で接触している状態、すなわち中立状態にある場合に
は、上記の力は、回転ローラ14を介してカム体23で受け
止められ、また、回転ローラ14が上記の力でカム体13を
押してもこれによりカム体14が回転させられることはな
い。すなわち、後輪を転舵しない場合には、後輪23を確
実に中立位置(舵角0の状態)で保持することができる
から、高いフェイルセイフ性能が得られる。 しかも、本例の場合、上記車速センサ32等に異常が生
じた場合には、これを検知して、後輪23を強制的に中立
状態に戻すようにしているから、フェイルセイフ性が極
めて高くなる。 次に、本発明の第二の実施例を第8図および第9図を
参照しながら説明する。 本例では、第8図に示すように、上記制御手段31に、
後輪23を同位相に転舵する場合のその転舵開始時期を決
定する転舵時期決定手段40と、その転舵回動速度を決定
する転舵速度決定手段41とを設けた場合を示しており、
その他の構成は、上記第一の実施例と基本的に同様の構
成をとっている。 上記転舵時期決定手段40は、車速センサ32および上記
横G演算手段35からの情報を受けて、後輪23を同位相に
転舵するときに、そと転舵時期を、前輪10の転舵に対し
て所定時間遅らせ、かつその遅れ時間が車速が高いとき
ほど短くなるように設定する(第9図参照)。また、上
記転舵速度決定手段41は、車速センサ32および横G演算
手段35からの情報を受けて、後輪23を同位相に転舵する
ときのその転舵回動速度を、車速が高いときほど高く設
定する(第9図参照)。そして、これら転舵時期決定手
段40と転舵速度決定手段41からの情報が上記後輪転舵角
決定手段36の情報に併せて上記モータ制御手段37に送ら
れ、これらの情報に基づいて、モータ制御手段37は電動
モータ30およびカム体13の回転を制御する。すなわち、
後輪23が同位相に転舵される際、後輪23は、上記転舵時
期決定手段40と転舵速度決定手段41できめられた所定の
転舵開始時期および転舵回動速度をもって、上記後輪転
舵角決定手段36できめられる目標転舵量を転舵される。 本例では、このように、後輪23を同位相に転舵すると
きに、後輪23の転舵を前輪10の転舵に対して所定時間遅
らせて行うようにしているから、中・高速時における旋
回やレーンチェンジの際方向変換をきびきびと行わせて
走行性を向上させることができる。後輪を同位相に転舵
する際後輪に発生するコーナリングフォースは車両のヨ
ーイングを抑制する力として働くため、前輪の転舵と同
時に後輪の転舵が行われる場合は、旋回初期のヨーイン
グの発生が鈍くなり過ぎ、方向変換の機敏性が阻害され
るとともに、運転者が予測する車両の動きと実際の車両
の運転状態とが異なり、運転者が違和感を感じる不都合
がある。したがって、旋回時等には、まず後輪を転舵し
ないいわゆる2WSの状態で旋回に入り適切な大きさのヨ
ーイングの発生を促してから、後輪を同位相に転舵する
ようにすることが、旋回時等の方向転換の機敏性や走行
感覚を向上させるうえで望ましいからである。しかも、
後輪23の同位相の転舵量が横Gの大きさに応じてきめら
れる本例の四輪操舵装置では、後輪23の同位相の転舵量
を常に車両の横すべりを抑制するのに最適な大きさに設
定することができるから、ヨーイングの発生を促した
後、車両の横すべりを適切に抑制することができる。し
たがって、走行性が非常に向上する。 また、上記後輪転舵時期決定手段40は、車速が高いと
きほど後輪23の同位相の転舵の遅れ時間が短くなるよう
に、後輪23の転舵時期をきめる。これは、高速になるほ
どヨーイングの立ち上がりがはやくなることに着目した
ものであり、車速に関係なく上記遅れ時間が常に一定で
あれば、高速になるほど、後輪の同位相の転舵がヨーイ
ングの立ち上がりに対して遅れる傾向が強くなり、これ
では、走行性のレベルが高速になるほど低下するなどの
問題が生じる。したがって、上述のように上記遅れ時間
を車速が高いときほど短くなるようにすることにより、
どの車速においても後輪23の同位相の転舵時期をヨーイ
ングの立ち上がりにあわせることができ、走行性のレベ
ルを一定させることができる。 さらに本例の場合、後輪23を同位相に転舵するときの
転舵回動速度も制御され、車速が高いときほど転舵回動
速度が高くなるように構成される。この転舵回動速度が
高い場合は、後輪23の転舵量が目標値に達するまでの時
間がはやくなる。したがって、ヨーイングの立ち上がり
に対する後輪23の同位相の転舵の遅れを確実に無くすこ
とができるから、上記の転舵時期の制御による走行安定
性の一定化と併せて、走行性の著しい向上を期待するこ
とができる。 ところで、本発明の範囲は、上述した実施例に限定さ
れるものではない。 たとえば、後輪転舵機構2には、第10図に示すような
ものも用いることができる。 この後輪転舵機構は、ケース11に後端部を鉛直軸線回
りに枢動可能に支持され、カム体13を挟んで対向する一
対のアーム部材42,42を備え、そして、カムフォロアと
して設けられた回転ローラ14が、上記各アーム部材42,4
2の中間部にそれぞれ支持されている。また、上記一対
のアーム部材42,42は、その前端部同士を、カム連動体
として設けられた連結体43を介して連結されており、こ
の連結体43の両端部に、後輪転舵用部材としてタイロッ
ド25がそれぞれ連結されている。そして、アーム部材4
2,42は、回転ローラ14がカム体13の回転時外周カム面に
押動されることにより、矢印L方向あるいはR方向に揺
動させられるとともに、これに伴う上記連結体43の車幅
方向動により、上記タイロッド25に車幅方向動が与えら
れて後輪が転舵される。本例の後輪転舵機構において
も、カム体13を回転させる入力シャフト12に電動モータ
を連動連結することにより、上記実施例と同様に、高い
フェイルセイフ性を達成しながら、種々の後輪転舵パタ
ーンを自由に設定することができる。 また、カム機構により構成される後輪転舵機構を用い
る場合、カム体の形状が種々設計変更可能であることは
いうまでもなく、さらに、電動モータには、DCモータ、
ステッピングモータ等各種のモータを利用することがで
きる。
第1図は本発明の実施例に係る四輪操舵車両の全体構成
を概略的に示した図、第2図は本発明の実施例に係る後
輪転舵機構を前方斜めからみた斜視図、第3図は実施例
に係るカム体および回転ローラを第2図のIII−III線矢
視方向からみてこれらによるカム機構の動作を説明する
図、第4図は実施例に係る後輪転舵機構における動杆に
よる回転ローラの支持状態を示した図、第5図はシステ
ムブロック図、第6図は制御ブロック図、第7図は後輪
転舵条件の一例を示すフローチャート、第8図は第二の
実施例に係る制御ブロック図、第9図は後輪を同位相に
転舵する場合の目標転舵量に達するまでの時間との関係
の一例を示すグラフ、第10図は他の実施例に係る後輪転
舵機構を平面方向からみて示した図である。 1……前輪転舵機構、2……後輪転舵機構、3……ステ
アリング、12……入力シャフト、13……カム体、14……
カムフォロア(回転ローラ)、15……カム連動体(動
杆)、25……後輪転舵用部材(タイロッド)、27……カ
ム面(第二カム面)、28……カム面(第一カム面)、30
……電動モータ、32……車速センサ、33……操舵角セン
サ、35……横G演算手段、37……モータ制御手段、43…
…カム連動体(連結体)。
を概略的に示した図、第2図は本発明の実施例に係る後
輪転舵機構を前方斜めからみた斜視図、第3図は実施例
に係るカム体および回転ローラを第2図のIII−III線矢
視方向からみてこれらによるカム機構の動作を説明する
図、第4図は実施例に係る後輪転舵機構における動杆に
よる回転ローラの支持状態を示した図、第5図はシステ
ムブロック図、第6図は制御ブロック図、第7図は後輪
転舵条件の一例を示すフローチャート、第8図は第二の
実施例に係る制御ブロック図、第9図は後輪を同位相に
転舵する場合の目標転舵量に達するまでの時間との関係
の一例を示すグラフ、第10図は他の実施例に係る後輪転
舵機構を平面方向からみて示した図である。 1……前輪転舵機構、2……後輪転舵機構、3……ステ
アリング、12……入力シャフト、13……カム体、14……
カムフォロア(回転ローラ)、15……カム連動体(動
杆)、25……後輪転舵用部材(タイロッド)、27……カ
ム面(第二カム面)、28……カム面(第一カム面)、30
……電動モータ、32……車速センサ、33……操舵角セン
サ、35……横G演算手段、37……モータ制御手段、43…
…カム連動体(連結体)。
Claims (2)
- 【請求項1】ステアリング操作に応じて前輪を転舵する
前輪転舵機構と、電動モータで駆動される後輪転舵機構
とを備えた自動車の四輪操舵装置であって、 車速を検出する車速センサと、ステアリングの操舵角を
検出する操舵角センサと、上記車速センサ、および操舵
角センサからの情報に基づいて操舵時に車両に作用する
横Gを演算する横G演算手段と、上記横G演算手段によ
って演算された横Gの大きさに応じて後輪が所定方向に
所定量転舵するように上記電動モータを回転制御するモ
ータ制御手段と、を備えており、 上記後輪転舵機構は、車両前後方向ないし上下方向に延
び、上記電動モータに連動連結された入力シャフトと、
上記入力シャフトに連結され、入力シャフトの回転によ
りその軸心回りに回転駆動される単一のカム体と、上記
カム体の両側方においてこれを挟んで車幅方向に対向
し、かつ上記カム体の外周カム面に当接するとともに、
車幅方向移動可能に支持された一対のカムフォロアと、
上記一対のカムフォロアの車幅方向の移動にともないこ
れと同方向に車幅方向動させられるカム連動体とを備
え、上記カム体の外周カム面は、上記カム体が中立回転
位置から回転したときに上記カムフォロアを車幅方向の
所定の方向に押動するように形成されているとともに、
上記カム連動体に、後輪転舵用部材を連結して構成され
ていることを特徴とする、自動車の四輪操舵装置。 - 【請求項2】ステアリング操作に応じて前輪を転舵する
とともに、所定の条件下において後輪を転舵するように
した自動車の四輪操舵方法であって、 車速、およびステアリングの操舵角を検出し、これらの
情報に基づいてステアリング回転時車両に作用する横G
を演算するとともに、上記横Gの大きさが所定値より小
さく、かつステアリングの操舵角が所定値より大きい場
合に、後輪を前輪に対して逆位相に転舵する一方、上記
横Gの大きさが所定値より大きい場合に、後輪を前輪の
転舵に対して時期を遅らせて同位相に転舵し、かつ、上
記後輪の同位相転舵時期の遅れ時間を、車速が大きくな
るほど短くすることを特徴とする、四輪操舵方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63136085A JP2594816B2 (ja) | 1988-06-02 | 1988-06-02 | 自動車の四輪操舵装置および四輪操舵方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63136085A JP2594816B2 (ja) | 1988-06-02 | 1988-06-02 | 自動車の四輪操舵装置および四輪操舵方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01306370A JPH01306370A (ja) | 1989-12-11 |
JP2594816B2 true JP2594816B2 (ja) | 1997-03-26 |
Family
ID=15166904
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63136085A Expired - Lifetime JP2594816B2 (ja) | 1988-06-02 | 1988-06-02 | 自動車の四輪操舵装置および四輪操舵方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2594816B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0470630B1 (en) * | 1990-08-10 | 1996-02-07 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Controlling apparatus of steering angle of rear wheels of four-wheel steering vehicle |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60166564A (ja) * | 1984-02-08 | 1985-08-29 | Mazda Motor Corp | 車両の4輪操舵装置 |
JPS60166565A (ja) * | 1984-02-08 | 1985-08-29 | Mazda Motor Corp | 車両の4輪操舵装置 |
JPS6397469A (ja) * | 1986-10-09 | 1988-04-28 | Daihatsu Motor Co Ltd | 車両の操舵装置 |
-
1988
- 1988-06-02 JP JP63136085A patent/JP2594816B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01306370A (ja) | 1989-12-11 |
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