JP2592459B2 - 金属スラブの熱間幅圧延方法 - Google Patents

金属スラブの熱間幅圧延方法

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JP2592459B2
JP2592459B2 JP62192554A JP19255487A JP2592459B2 JP 2592459 B2 JP2592459 B2 JP 2592459B2 JP 62192554 A JP62192554 A JP 62192554A JP 19255487 A JP19255487 A JP 19255487A JP 2592459 B2 JP2592459 B2 JP 2592459B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は竪型圧延機で金属スラブを幅方向に圧延を行
なう圧延方法に関するもので、詳しくは広幅スラブから
狭幅スラブを製造する場合に発生する端部異形部の生成
を防止するための圧延方法に関するものである。
(従来の技術) 広幅スラブから狭幅スラブを製造する場合の幅圧下圧
延法の特徴は、従来の圧延に比較して圧延時のロール接
触弧長と平均板幅の比、即ちロール間隙形状比が0.1〜
0.2と小さいこと、1回当りの繰返し竪ロール幅圧下量
が200〜300mmと大きいことなどである。このため、被圧
延材の先、後端部にフィッシュテールと呼ばれる異形部
が発生しクロップロスとなる。
幅圧下量に伴い増大するクロップロスの低減に関して
従来から多くの方法が提案されている。それらは分塊圧
延で実用化している方法やその知見を応用したものであ
る。例えば、特公昭51−35383号公報に提示する、被圧
延材が圧延されて往復するスケジュールに所定の圧下量
のまゝ通過させることなく、圧延ロールを抜け出てしま
うまでに圧下量を減少せしめてしまうことを特徴とした
両片パス圧延法や、特開昭57−81902号公報に提示す
る、被圧延材の長手方向の少なくとも一端部における部
分を狭幅にプレス成形し、その後、後段の圧延機により
圧延するプレス成形法などである。
(発明が解決しようとする問題点) これら従来のいずれの方法も圧延能率が大幅に低下す
る。即ち、両片パス圧延法は通常1回の圧下量を圧延途
中で減じるため、2回の圧延回数が必要で、又プレス成
形法は被圧延材の位置決めやプレス動作工程のための停
止時間が必要である。従って、これらの方法は連続鋳造
スラブの保有顕熱を利用し得る連続鋳造過程と圧延過程
を結合するプロセスを実現するためになされた幅圧下竪
型圧延機への採用は不可能である。連続鋳造工程と熱間
成品圧延工程を直結している幅圧延工程で広幅スラブか
ら狭幅スラブの各種スラブを製造する場合、前後工程の
能力に合わせた圧延能率が必要で、圧延能率を阻害しな
いで被圧延材の両端部のクロップロスを低減させること
が要求される。
本発明は上記問題点を解決した効果的な金属スラブの
幅圧下圧延方法を提供するものである。
(問題点を解決するための手段) 本発明の幅圧延方法は、可逆式竪型圧延機で金属スラ
ブを幅方向に可逆圧延するに際し、各パスにおける許容
最大圧延速度と最大圧延荷重とで幅圧延したときの最大
幅圧下量の和が当該金属スラブの目標全幅圧下量を超え
る最小のパス数をパス回数として設定し、前記最大幅圧
下量の和と目標全幅圧下量との差(圧下余裕量)を任意
のパスに配分して金属スラブを熱間幅圧延する方法にお
いて、前記圧下余裕量が配分されたパスのうち最終パス
を除く任意のパスを指定し、前記指定パス以外のパスで
は噛込み端部、中央部および噛抜け端部を前記許容最大
圧延速度と最大幅圧下量から圧下余裕配分量を減じた幅
圧下量とで幅圧延し、前記指定パスでは噛込み端部を前
記許容最大圧延速度未満の圧延速度と前記最大幅圧下量
を超える圧下量とで幅圧延するとともに、中央部および
噛抜け端部を前記許容最大圧延速度と最大幅圧下量から
圧下余裕配分量を減じた幅圧下量とで幅圧延する。
上記幅圧延方法において、最終パスを除くパスで、金
属スラブ供給側から他方の払出側への正パスとこれに続
く払出側から供給側への逆パス、又は逆パスとこれに続
く正パスを一対以上任意に指定し、この対の前パスで堅
ロールへの金属スラブの噛込み端部を前記許容最大圧延
荷重となるようなカリバー疵が発生しない許容最大圧延
速度未満に設定して幅圧延し、該対の前パスの逆方向の
後パスは、竪ロールから金属スラブの噛抜け端部(又は
噛放し端部ともいう)、即ち前パスの噛込み端部に相当
する部分で前記最大幅圧下量から圧下余裕配分量を減じ
た値となるロール開度に固定設定して幅圧下するように
してもよい。なお、本発明で行うパス回数は、3パス以
上とする。
(作 用) 以下、本発明の作用を図面により説明する。第2図
(a)において、金属スラブ1を幅方向に圧延した場
合、噛込み端部2及び噛抜け端部3にフィッシュテール
と呼ばれる異形部が発生する。この異形部の発生メカニ
ズムは幅圧下圧延では第2図(b)に示す定常部圧延に
よって生じる端部変形2a、3aと第2図(c)に示す端部
変形2b、3bの合成により生じると考えられる。従って、
金属スラブの噛込み端部と噛抜け端部のフィッシュテー
ル量は異なっており、本発明者等が調査した結果、第3
図に示す如く噛抜け端異形部3cは噛込み端異形部2cの約
3倍となることが知れた。このため、竪型圧延機の噛込
み端部幅圧下量を噛抜け端部よりも大きくとることによ
って、フィッシュテール量は大幅に改善できることが知
れた。
第1図(a)は幅圧下圧延機のスタンド構成の一例
で、竪型圧延機21と23の2スタンド間に水平ロール22が
配設されている。金属スラブはa方向より供給され、ス
タンド21、22、23間で可逆圧延されb方向に仕上げられ
る。a方向からb方向の圧延を正パス又は奇数パス、b
方向からa方向の圧延を逆パス又は偶数パスと呼ぶ。こ
の圧延過程において、堅型圧延機の最大圧延速度時の圧
延負荷制限より決まる最大圧下量よりパス回数を算出す
ると、第1図(b)に実線で示す論理パス回数線図7を
得る。これに対して実圧延上のパス回数は8の線図で示
す如く整数回数であり、かつ仕上げ方向より奇数パスと
なるため本発明で行うパス回数は同図9の線図で示され
る。このため、最大圧下量で算出した理論パス回数7に
対して最大圧下量にに満たないパスが発生する。即ち、
このパスは該最大圧下量に対して圧下余裕量が発生す
る。第1図(b)において、仕上げスラブ幅wcに対して
圧下余裕量10が発生するのである。この圧下余裕量を各
パスに配分する。第1図(c)はこのようにして算出し
た竪ロール1回当たりの圧下余裕量を仕上げスラブ幅ご
とに算出したものである。尚、ここで最大圧下量とは、
従来から一般に言われている定義と同一であり、即ち当
該竪型圧延機の圧延荷重許容最大値で当該金属スラブを
最大圧延速度で幅圧延した際の幅圧下量であり、パス間
では圧延前の厚み、幅、温度などで変化する。
本発明者等は、圧延荷重Pは以下の手順で圧延速度、
即ちロール回転数Nの1つの変数に帰着させることがで
きることに着目した。
平均変形抵抗kmは歪速度、温度t、被圧延材の炭素
成分率Cによって定まる関数σ、fm及びmとすると、 ここで、各関数σ、fm、mは次式にて与えられる。
l=0.41−0.07C m=(−0.019C+0.126)t+(0.075C−0.05) ただし、 T:被圧延材の絶対温度 C:被圧延材炭素成分百分率 ε:被圧延材の対数ひずみ :被圧延材の歪速度 である。
歪ε及び歪速度は、圧下率をr、ロール回転数を
N、ロール半径をR、被圧延材圧延前板幅をh1として次
式に与えられる。
式(1)を構成する関数σは圧延温度及び炭素量に
より定まり、また関数fmも同じく炭素量及び圧下率によ
り定まる。従って被圧延材が定まり圧延条件が決定すれ
ばσ、fmは定数にて与えられる。これを定数a1で表わ
すと式(1)は 式(2)を代入して 式(3)の は被圧延材及び圧延ロール径が定まり、圧下率及び被圧
延材幅の圧延条件が決定すれば定数として求まる。これ
をa2で表わすと式(3)は km=1.15・a1・a2・Nm a3=1.15・a1・a2とおいて km=a3Nm 圧延荷重Pは圧下力関数QP及び圧延ロールとの接触面
積Aにより P=km・A・QP ……(4) で表わされる。
この(4)式において、右辺は圧下量Vの関数となっ
ており、圧延荷重Pと圧下量Vは第5図のようになる。
又、実圧延荷重と実圧下量を求めても同様である。但
し、km=前記(1)式、A=H+lDP・tanθ=H+(60
・lgV+11B/H−258)・tanθ、H:被圧延材厚、B:被圧延
材平均幅、lDP:被圧延材を幅圧延して幅方向端部に生成
した増厚部(ドッグボーンと一般に称する)のピーク位
置の幅方向端部からの距離、tanθ:幅圧延ロールのカ
リバーの傾斜角度、QP=1/4(π+B/R−V)、V:1パス
当たりの幅圧下量である。
圧下力関数QP及び圧延ロールとの接触面積Aはともに
圧延条件により求められる定数であるから、これをa4
表わすと式(4)は P=a3Nm・a4 α=a3・a4とすれば P=α・Nm ……(5) 従って、圧延荷重Pはロール回転数Nの関数として表
わされる。
本発明者等が熱間幅圧延において圧延荷重とロール回
転数について種々調査した結果、m=0.1242で精度よく
表わすことができた。第5図は、上記で得た知見を竪ロ
ール圧延荷重と1パス当たりの竪ロール幅圧下量の関係
で示した線図である。図中の点13は、最大ロール回転数
Nmax、圧延荷重制限値Pmaxのときの1パス当たりの最大
圧下量ΔVmaxを示す。図中の点15は、ロール回転数をΔ
N低減せしめたときの該最大圧下量ΔVmaxに対する圧延
荷重値P′maxを示し、該圧延荷重は前述の式より で与えられる。
上式又は第5図から明らかなように、幅圧下量一定で
ロール回転数Nを低くすると、圧延荷重Pは減少する。
或いは逆に、ロール回転数Nを低くし圧延荷重の許容範
囲内で圧延荷重Pを増すと、幅圧下量を大きくすること
ができる。即ち第5図に示すように、ロール回転数Nを
低くしたときの最大圧延荷重制限値Pmaxに対する最大圧
下量ΔV′maxは、ΔVmax+ΔV′となり、幅圧下量は
ΔV′だけ増加する。ここで、ΔV′maxはカリバー付
竪ロールを用いて幅圧延する場合、孔型形状よりもドッ
グボーンが増大してカリバー疵が発生しない圧下量であ
る。従って、ロール回転数の低減代ΔNは、ΔV′max
により律則される。
本発明は、上記知見をスラブ噛込み端部に適用したも
のである。第5図に従って、本発明を説明する。圧下余
裕量が配分されないパスでは、噛込み端部、中央部、及
び噛抜け端部を、許容最大圧延速度Nmax、最大圧延荷重
Pmax、及び最大幅圧下量ΔVmaxで、即ち図の点13で幅圧
延する。圧下余裕量が配分されたパスでは、最終パスを
除く任意のパスを指定する。指定パス以外のパスでは噛
込み端部、中央部および噛抜け端部を、前記許容最大圧
延速度Nmax、最大圧延荷重P″max、及び最大幅圧下量
ΔVmaxから圧下余裕配分量Δvを減じた幅圧下量(ΔV
max−Δv)で、即ち図の点14で幅圧延する。指定パス
では、噛込み端部を、許容最大圧延速度未満の圧延速度
(Nmax−ΔN)、最大圧延荷重Pmax、及び前記最大幅圧
下量を超える圧下量ΔV′maxで、即ち図の点16で幅圧
延する。また、中央部及び噛抜け端部を、許容最大圧延
速度Nmax、最大圧延荷重P″max及び最大幅圧下量ΔV
maxから圧下余裕配分量Δvを減じた圧下量(ΔVmax
Δv)で、即ち図の点14で幅圧延する。
第4図は、従来技術(特公平4−13043号公報参照)
及び本発明例について、圧下量を比較して模式的に示し
ている。図において、実線で示す竪ロール21、23は現在
幅圧下中のロールを示しており、破線で示すロールはす
でに幅圧下を終えた部分を圧下中のロールを想像的に示
している。また、金属スラブ1の輪郭を示す破線は、現
在幅圧下中のパスの前のパスで幅圧下された金属スラブ
1の輪郭を示している。さらに第4図で、パス指定時は
本発明で噛込み端部2を重圧下する場合を示し、パス指
定外は本発明で噛込み端部2を重圧下しない場合を示し
ている。第4図(a)に示す如く、金属スラブ1の噛込
み端部2、即ち正パス、逆パスを問わず金属スラブ1が
竪ロールに噛み込む部位2を圧延する場合、最大圧下量
ΔV′maxで圧延を行ない、噛込み端部2以外の中央部
4及び噛抜け端部3は、第4図(a),(b)に示すよ
うに最大圧下量ΔVmaxから配分された1パス当たりの圧
下余裕量Δvを減じた圧下量(ΔVmax−Δv)で圧延す
る。噛込み端部2の圧下量について本発明と従来技術と
を比較すると、本発明の噛込み端部圧下量は従来技術の
ものに比べて(ΔV′max−ΔVmax)、つまりΔV′だ
け大きくなっている(第5図参照)。このように本発明
では噛込み端部2の圧下量が大きいので、従来技術に比
べて前、後端部の形状がより一層改善される。これに続
く後パスにおける噛抜け端部3、即ち正パス、逆パスを
問わずスラブが竪ロールから抜ける部位は、前パスで圧
下量ΔV′maxで幅狭に重圧下されているので、圧下量
{(ΔVmax−Δv)−(ΔV′+Δv)}の軽圧下とな
る。なお、(ΔVmax−Δv)は後パスでの、また(Δ
V′+Δv)は前パスでの値である。
本発明によると、噛込み端部重圧下、噛抜け端部弱圧
下となり、かつ最大圧下量に対する圧下余裕量を活用し
ているため、パス回数増加にはつながらず、圧延能率を
阻害することなく実施可能となる。圧延能率を阻害する
ことなく従来の最大圧延速度、最大圧延荷重によって決
まる最大圧下量以上の圧下量を得ることができる。この
圧延を実施するに際して、最大圧下量を増加せしめるほ
どクロップロスが大幅に改善できる。従って、本発明法
は連続鋳造工程と熱間圧延工程を直結するプロセス下の
幅圧下圧延機への採用が可能となり、歩留向上の多大の
効果を享受することができる。
次に、本発明法の圧延を実施する圧延機装置例を第6
図(a),(b)に示す。金属スラブ1の幅圧延を実施
するに際して竪ロール21、23の開度はロール開度調整装
置24、ウォームホイール29を介して駆動される圧下スク
リュー25により設定される。圧下スクリュー25はウォー
ムホイール29及びハウジング30とスプライン係合し、か
つロール開度油圧制御装置26で圧延中においても、圧下
スクリュー25の設定値を基本に、ロール開度油圧制御装
置26のストロークを27(大)又は28(小)に変えること
により、ロール開度を調整しスラブ幅を変更することが
できる。
即ち、噛込み端部はシリンダーストロークを27にコン
トロールしておき、噛込み端部以外は28にコントロール
することにより噛込み端部を重圧下することができる。
このため、従来のプレス法のようにスラブを停止する必
要はなく圧延能率を阻害することはない。また、竪型圧
延機を2台配設したスタンド構成を有する場合には、両
スタンドに設置する方が噛込み端部重圧下、噛抜き端弱
圧下の回数が多くなり、かつ前スタンドの圧下余裕量を
有効に使用できるため歩留効果は多大なものとなる。
(実 施 例) 次に本発明法の一実施例を示す。圧延条件は表1に示
す通りであり、V1−H−V2の3スタンドリバース圧延方
式で連続鋳造スラブ250×1800mmから仕上げスラブ寸法2
50×(700〜1800)mmのサイズを製造した。
表2はV1ロールにロール開度油圧制御装置を設け、仕
上げスラブ幅1000〜1400mm、圧延パス回数5、ロール回
転数25RPMの実施例で、クロップロス減少率は圧下量を
変化せず、配分された一定の圧下量で圧延されたクロッ
プロスに対する改善割合を示す。尚、最終パスは幅圧下
圧延により発生する両端部の幅落ち制御をするため噛込
み端部の重圧下は実施せず、噛込み端部及び噛抜け端は
中央部より軽い圧下で圧延した。
また、噛込み端部の重圧下、噛抜け端部の弱圧下を実
施するために正パスとこれに続く逆パス、又は逆パスと
これに続く正パスのパス対指定は、本発明法の圧延スケ
ジュール例表3(c)に示すように前パスを逆パスであ
る2パス目、後パスを正パスである3パス目とした。こ
れはパス対指定を前パスを正パス、後パスを逆パスとし
てもV2ロールにロール開度油圧制御装置が設けられてい
ない場合、正パスの噛込み端部を予成形することは不可
能なためである。
尚、竪型圧延機2台のV1ロールとV2ロールにロール開
度油圧制御装置を設けた場合、最終パスの一対である4
パス目の噛込み端部及び5パス目を除き、噛込み端部の
重圧下、噛抜け端部の弱圧下を行うパス対指定は正パス
とこれに続く逆パス、又は逆パスとこれに続く正パスの
いずれも可能となる。即ち、(前パスを1パス目、後パ
スを2パス目)、(前パスを2パス目、後パスを3パス
目)、(前パスを3パス目、後パスを4パス目)のパス
対指定が可能となる。また、本発明が可能となる最小の
パス回数は竪型圧延機V2ロールにロール開度油圧制御装
置が設けられている場合の(前パスを1パス目、後パス
を2パス目)の対指定が可能となる1対と、幅落ちが無
いようにスラブの噛込み端部と噛抜け端部のロール開度
をその他の設定開度より大きく可変して幅圧延する一般
公知の最終パスの合計3パスを最低必要とする。
表2(a)は従来法による両片パス圧延を実施したも
ので、パス回数が通常5パスに対して7パスと大幅に増
加し、また仕上げスラブ幅1100mm以下は圧延後半の圧延
温度が980℃以下となり、スクリュー開度制御が不可能
となり、噛戻し圧延を行いロール開度を再設定する必要
が発生するなど圧延不可能なケースが生じた。表2
(b)は予成形圧延法(前記特公平4−13043号公報参
照)であって、噛込み端部以外を、最大速度で配分され
る圧下余裕量を最大圧下量から減じて最大速度で圧延し
噛込み端部3m部位を最大速度で最大圧下量の重圧下をし
た場合である。本発明法の表2(c)は、噛込み端部以
外を前記表2(b)例と同様の圧延し、噛込み端部3m部
位をロール回転数を最大速度の回転数より80%減じて最
大圧下量を30mm拡大して圧延を実施したものである。
第1図(c)の破線11は従来の1パス当たりの圧下余
裕量、実線12は本実施例の圧下余裕量を示す。表2に示
すようにクロップ減少量は、従来法(a)、(b)に比
較して本発明法(c)は大幅に改善された。
表3は表2に示す仕上げスラブ幅1150mmの圧延スケジ
ュール例を示したものである。表3の(a)は両片パス
圧延法、(b)は予成形圧延法、(c)は本発明例であ
る。本発明例で、目標圧下量は880mm、圧下余裕量は290
mmである。圧下余裕量は、すべてのパスに配分されてい
る。圧下余裕量は各パスの圧下条件によって配分される
ので、すべてのパスに等しくは配分されていない。この
実施例では、すべてのパスに圧下余裕量が配分されてい
るが、本発明では必ずしもすべてのパスに圧下余裕量を
配分する必要はない。表3(b)及び(c)に示すよう
に、予成形圧延法及び本発明例とも2パス目で噛込み端
部が重圧下しており、予成形圧延法での幅圧下量ΔVmax
は130mm、本発明例での幅圧下量ΔV′maxは160mmであ
る。
(発明の効果) 以上の説明で明らかなように、本発明は圧延効率を低
下させることなく所要の時間内の金属スラブの幅圧延
を、前後端にフィッシュ状、ベローズ状の異形部を生成
せしめることなく或いは大幅に減少せしめて実施するこ
とを可能にしたものである。
【図面の簡単な説明】
第1図の(a)は幅圧下圧延機のスタンド構成とその可
逆パス例を示す説明図であり、(b)は仕上げスラブ幅
とパス回数との関係を示すグラフであり、(c)は仕上
げスラブ幅と1パス当たりの圧下余裕量との関係を示す
グラフである。第2図の(a)〜(c)は幅圧延過程に
おけるスラブの平面形状の推移を示す説明図である。第
3図は幅圧下量とフィッシュテール量との関係を示すグ
ラフである。第4図(a),(b)は本発明の幅圧延方
法の概念を示する説明図である。第5図は1パス当たり
の幅圧下量、圧延荷重及び圧延速度との関係を示すグラ
フである。第6図(a),(b)は本発明を実施する圧
延機の要部の具体例を示す説明図である。 1……金属スラブ、2……噛込み端部、3……噛抜け端
部、4……中央部、21……竪ロール、22……水平ロー
ル、23……竪ロール。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−27102(JP,A) 特開 昭61−37302(JP,A) 特開 昭57−41802(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】可逆式竪型圧延機で金属スラブを幅方向に
    可逆圧延するに際し、各パスにおける許容最大圧延速度
    と最大圧延荷重とで幅圧延したときの最大幅圧下量の和
    が当該金属スラブの目標全幅圧下量を超える最小のパス
    数をパス回数として設定し、前記最大幅圧下量の和と目
    標全幅圧下量との差(圧下余裕量)を任意のパスに配分
    して金属スラブを熱間幅圧延する方法において、前記圧
    下余裕量が配分されたパスのうち最終パスを除く任意の
    パスを指定し、前記指定パス以外のパスでは噛込み端
    部、中央部および噛抜け端部を前記許容最大圧延速度と
    最大幅圧下量から圧下余裕配分量を減じた幅圧下量とで
    幅圧延し、前記指定パスでは噛込み端部を前記許容最大
    圧延速度未満の圧延速度と前記最大幅圧下量を超える圧
    下量とで幅圧延するとともに、中央部および噛抜け端部
    を前記許容最大圧延速度と最大幅圧下量から圧下余裕配
    分量を減じた幅圧下量とで幅圧延することを特徴とする
    金属スラブの熱間幅圧延方法。
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