JP2592142B2 - 複合絶縁誘導電器 - Google Patents

複合絶縁誘導電器

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JP2592142B2 JP1228252A JP22825289A JP2592142B2 JP 2592142 B2 JP2592142 B2 JP 2592142B2 JP 1228252 A JP1228252 A JP 1228252A JP 22825289 A JP22825289 A JP 22825289A JP 2592142 B2 JP2592142 B2 JP 2592142B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は冷媒液体と絶縁性ガスとを用いて成る複合絶
縁誘導電器に関する。
[従来の技術] 大容量の誘導電器、例えば変圧器では、冷却性能を向
上させるため発熱密度の高い鉄心や巻線を用い、これら
を不燃性の冷媒液体で冷却することが行なわれている。
例えば特開昭63−182807号公報に示されたガス絶縁変
圧器では、絶縁仕切筒内に冷媒液体を満たし、この中に
巻線と鉄心を浸漬して収納し、全体を収納するタンクと
絶縁仕切筒間にSF6ガスを満たしている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上述した従来の変圧器では、絶縁仕切
筒の上端が開放状態となつていたため、絶縁仕切筒の内
部でアーク放電等の内部事故が発生すると、アークエネ
ルギーによつて発生した分解ガスにより、絶縁仕切筒の
上部から冷媒液体が溢出して鉄心の上部がSF6ガス中に
曝されることになり、冷媒液体によつて行なわれていた
鉄心の冷却機能が低下する危険がある。
従つて、このような内部事故の発生を外部から検出で
きるようにするのが望ましいが、例えば冷媒液体の絶縁
仕切筒の上部からSF6ガス空間へ溢出すると、その溢出
量だけSF6ガス空間の容積が減少して同空間の圧力が上
昇するので、この圧力上昇を検出することが考えられる
が、SF6ガスは圧縮性であるため圧力上昇は極めて小さ
く困難である。アークエネルギーが相当大きな内部事故
や事故継続時間が長い場合は、SF6ガスの圧力上昇から
検出できるが、内部事故を早期に検出して変圧器を保護
するという点で不十分である。また絶縁仕切筒の上端を
密閉構造にすれば、絶縁仕切筒内の圧力上昇を検出でき
るが、絶縁仕切筒内の冷媒液体は非圧縮性であるために
圧力上昇が大きく、この圧力上昇に耐えるように絶縁仕
切筒を製作するのが難しい。
本発明はこれらの課題を解決するもので、その目的と
するところは絶縁仕切筒内で内部事故が発生しても鉄心
の冷却性能を低下させることのない複合絶縁誘導電器を
提供するにある。
[課題を解決するための手段] 本発明は上記目的を達成するために、冷媒液体を満た
すと共に巻線および鉄心を収納した絶縁仕切筒の上端
を、冷媒液体の液面に密着して設けた体積膨張率の大き
なセパレータで封じたことを特徴とする。
[作用] 本発明による複合絶縁誘導電器は上述の如き構成であ
るから、絶縁仕切筒内で内部事故が起こり分解ガスが発
生すると、その発生分だけ囲りの冷媒液体を押しのけて
冷媒液体の液面を上昇させることになるが、これはセパ
レータの変形によつて吸収できるので、従来のように絶
縁仕切筒から冷媒液体が溢出して鉄心の上部の冷却性能
が低下するということはなく、安定した冷却性能を得る
ことができる。
[実施例] 以下本発明の実施例を図面によつて説明する。
第1図は単相の複合絶縁誘導電器の縦断面図である。
巻線1および鉄心2は絶縁仕切筒3内に収納され、この
絶縁仕切筒3内には冷媒液体8が満たされている。この
絶縁仕切筒3を収納したタンク4内にはSF6ガス9が充
填されている。絶縁仕切筒3自身の上端は開放されてい
るが、冷媒液体の温度変化による膨張量と内部事故によ
る発生分解ガスによる膨張量が同時に加わつても破損し
ない膨張量、つまり堆積膨張率の大きなセパレータ5に
よつて封じられている。このセパレータ5は、ゴム製薄
膜やゴムベローズ等で構成されている。このセパレータ
5に対向するタンク4の上部には、非接触式の液面検出
器6が設けられており、液面検出器6としては、超音波
をセパレータ5に向かつて照射し反射波との時間差から
液面を検出する超音波式液面検出器や、超音波の代りに
光やレーザーを用いた検出器を用いる。前述したセパレ
ータ5は液面に密着して設置しているので、セパレータ
5の位置を検出することは液面を検出したことになる。
液面検出器6の出力は処理装置7に入力され、この処
理装置7では時間微分演算を行なつて液面の時間変化率
として求められると共に、求めた液面の時間変化率が予
じめ設定した設定値以上になつたときに出力するように
構成されている。処理装置7からの出力は、この複合絶
縁誘導電器を系統から切離す保護回路を作動させたり、
警報や表示装置の作動信号として用いる。液面の時間変
化率の設定値を、地震などによる液面の時間変化率より
も大きな適当な値に設定しておけば、地震による誤動作
を防止することができる。またアークエネルギーの大き
さによつて、分解ガスの発生量および液面の時間変化率
も異なるので、上述の液面の時間変化率の設定値を、段
階的に複数定めておいて処理装置7の出力の対応関係を
得るようにすれば、内部事故の大きさや様相を推定する
ことができる。
液面の上昇は、誘導電器の運転中の温度上昇によつて
も生ずるが、このときの液面変動は少なくとも1〜2時
間以上の変動周期である。また液面の他の変動要素とし
て地震の場合もあるが、このときの周期は約0.1秒以上
で、これによる液面動揺も共振したとしても同程度の周
期である。これに対して、アーク放電による液面上昇は
非常に高い周期の現象であり、またアーク放電によつて
時間遅れなく衝撃的に生ずる。従つて、液面を検知して
その時間変化率を演算することにより、地震等による液
面上昇と識別し、かつ内部事故による液面変化を時間遅
れなく検出することができる。
一般に、密閉された容器に液体を満たした場合のアー
ク放電による圧力上昇Pは、 で表わされる。ここで、V:アーク電圧[V]、I:アーク
電流[KA]、t:事故継続時間[sec]、C:分解ガス発生
量[/KW・sec]A:密閉容器の膨張量[/kg/cm2]で
ある。
上式から分かるように、絶縁仕切筒3の上端に設けた
セパレータ5は、膨張量Aを大きくしているので、圧力
上昇Pを充分小さくすることができる。
例えばセパレータ5として厚さt=0.1cm、半径R=7
0cmのゴム製薄膜(ヤング率E=10kg/cm2)を用いたと
すると、セパレータ5の膨張量Aは、 となる。アーク電圧V=2500[V]、アーク電流I=50
[KA]、分解ガス発生量C=0.5[/kw・sec]、事故
継続時間t=50[ms]として、(1)式による冷媒液体
中の圧力上昇Pは、P≒0[kg/cm2G]となり、絶縁仕
切筒3の製作が容易である。また、このときの分解ガス
発生量Qgは、 で表わされ。事故発生前のSF6ガス圧力からPo=5[kg/
cm2]、P=0して前と同じ条件で分解ガス発生量Qgを
求めると、Qg=563[]となり、この分だけ液面が上
昇する。これは液面検出器6で容易に検出することがで
きる。
第2図は本発明の他の実施例による複合絶縁誘導電器
の縦断面図を示している。
この実施例では各相にセパレータ5を分割し、その各
々に対応して液面検出器6と処理装置7を設けている。
これら液面検出器6と処理装置7の構成は先の実施例と
同一であり、同等の効果を得ることができる。
尚、セパレータ5は相別のものでも三相一括のもので
も良く、このセパレータ5の設置によつて内部事故によ
る液面上昇が生じても、冷媒液体8が絶縁仕切筒3から
溢出することはなく、従つて鉄心2の上部がSF6ガス中
に露出して冷媒液体8による冷却性能が低下することが
ない。セパレータ5を三相一括形とする場合でも、相毎
に液面検出器6を設けるなら、内部事故による分解ガス
の発生による液面上昇を検出できるので、内部事故発生
位置を標定することができる。
[発明の効果] 以上説明したように本発明は、絶縁仕切筒の上端に、
冷媒液体の液面に密着した膨張率の大きなセパレータを
設けたため、内部事故によつて分解ガスが発生しても絶
縁仕切筒内の冷媒液体が溢出することがなく、常に安定
した冷却性能をもつ複合絶縁誘導電器が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は本発明のそれぞれ異なる実施例に
よる複合絶縁誘導電器の縦断面図である。 1……巻線、2……鉄心、3……絶縁仕切筒、4……タ
ンク、5……セパレータ、6……液面検出器、7……処
理装置、8……冷媒液体、9……SF6ガス。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁性ガスを充填したタンク内に、冷媒液
    体を満たすと共に鉄心および巻線を収納した絶縁仕切筒
    を配置して成る複合絶縁誘導電器において、蒸気絶縁仕
    切筒の上端を、上記冷媒液体の液面に密着すると共に膨
    張量の大きなセパレータで封じたことを特徴とする複合
    絶縁誘導電器。
  2. 【請求項2】請求項1記載のものにおいて、上記セパレ
    ータは、上記冷媒液体の温度変化による膨張量と、内部
    事故により発生した分解ガスによる膨張量とが同時に加
    わつても追従する膨張量を有することを特徴とする複合
    絶縁誘導電器。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2記載のものにおい
    て、上記冷媒液面の液面を検出する液面検出器と、上記
    液面の時間変化率を演算する処理装置とを設けたことを
    特徴とする複合絶縁誘導電器。
  4. 【請求項4】請求項3記載のものにおいて、上記処理装
    置は、上記時間変化率が所定の設定値を越えたとき出力
    するように構成したことを特徴とする複合絶縁誘導電
    器。
  5. 【請求項5】請求項4記載のものにおいて、上記設定値
    は、段階的に複数設定したことを特徴とする複合絶縁誘
    導電器。
  6. 【請求項6】請求項3記載のものにおいて、上記液面検
    出器は、上記セパレータの異なる位置に対応して複数設
    けたことを特徴とする複合絶縁誘導電器。
JP1228252A 1989-09-05 1989-09-05 複合絶縁誘導電器 Expired - Lifetime JP2592142B2 (ja)

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