JP2591852Y2 - 鬼瓦の取付装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、鬼瓦の取付装置に関
し、具体的には、鬼瓦と棟巴の取り付けに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の鬼瓦は、寄せ棟屋根のときに用い
られる棟台、および切妻屋根のときに用いられる棟巴に
取り付けられるが、棟巴に取り付けられる鬼瓦は、棟台
に取り付けようとしても鬼瓦の嵌合部と棟台の被嵌合部
が嵌合せず、取り付けることはできなかった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】本考案は、上記の事実
に鑑みてなされたものであって、その目的とするところ
は、鬼瓦を棟台にも併用できる鬼瓦の取付装置を提供す
ることにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本考案の鬼瓦の取付装置
は、鬼瓦本体（１）の底面（４）に、棟台本体（２）の
上面（６）に形成された被嵌合部（８）を備えてなる棟
台（１１）の被嵌合部（８）が嵌合する嵌合部（５）を
形成して鬼瓦（１０）とし、この鬼瓦（１０）の嵌合部
（５）に嵌合する被嵌部（９）を棟巴本体（３）の上面
（７）に備えてなる棟巴（１２）の被嵌部（９）に上記
鬼瓦（１０）の嵌合部（５）を嵌合し得るようになした
鬼瓦の取付装置であって、鬼瓦本体（１）の凹形の嵌合
部（５）の両側の底面（４）を両側下方へと傾斜させて
形成すると共に、棟台本体（２）の凸形の被嵌合部
（８）の両側の上面（６）を両側下方へと傾斜させて形
成したことを特徴とする。

【０００５】

【作用】本考案の鬼瓦の取付装置によると、鬼瓦本体
（１）の底面（４）に、棟台本体（２）の上面（６）に
形成された被嵌合部（８）を備えてなる棟台（１１）の
被嵌合部（８）が嵌合する嵌合部（５）を形成して鬼瓦
（１０）とし、この鬼瓦（１０）の嵌合部（５）に嵌合
する被嵌部（９）を棟巴本体（３）の上面（７）に備え
てある棟巴（１２）の被嵌部（９）に上記鬼瓦（１０）
の嵌合部（５）を嵌合し得るようになしたので、寄せ棟
屋根のときに用いられる鬼瓦（１０）を棟台（１１）の
取り付けに使用でき、したがって、鬼瓦（１０）は、棟
台（１１）と棟巴（１２）の両方の取り付けに併用でき
る。しかも、この場合、鬼瓦本体（１）の凹形の嵌合部
（５）の両側の底面（４）が両側下方へと傾斜すると共
に、棟台本体（２）の凸形の被嵌合部（８）の両側の上
面（６）が両側下方へと傾斜しているので、凹形の嵌合
部（５）を凸形の被嵌合部（８）に嵌合させる際に、こ
の嵌合部（５）の両側の傾斜した底面（４）がガイドと
なり、スムーズに嵌合させることができて、鬼瓦本体
（１）の割れや欠けを防止することができ、又、取り付
けられた状態で、同鬼瓦本体（１）と棟台本体（２）と
の間に入り込んだ雨水は、この棟台本体（２）の凸形の
被嵌合部（８）の両側の傾斜した上面（６）に沿って排
出され、屋根裏への雨水の侵入をも防止することができ
る。

【０００６】

【実施例】以下、本考案を実施例として示した図面に基
づいて詳しく説明する。

【０００７】図１は、本考案の鬼瓦の取付装置の一実施
例として示す鬼瓦と棟台を連結した斜視図である。図２
は、本考案の鬼瓦の取付装置の一実施例に係る鬼瓦の斜
視図である。図３は、本考案の鬼瓦の取付装置の一実施
例に係る棟巴の斜視図である。図４は、本考案の鬼瓦の
取付装置の一実施例に係る棟台の斜視図である。

【０００８】本考案の鬼瓦の取付装置は、鬼瓦（１０）
を備える。図２に示すごとく、この鬼瓦（１０）は、鬼
瓦本体（１）と鬼瓦本体（１）の底面（４）に嵌合部
（５）を設けている。この鬼瓦本体（１）は、上部に円
形の模様の張ったものなど様々なものが用いられてもよ
いし、下部左右には、波形や渦などの模様を張った脚付
きと呼ばれるものが用いられてもよいし、その他意匠上
の面で自由に選択できるものである。また、嵌合部
（５）は、凹形の略半円状であるが、特にこれに限定さ
れない。ただ、鬼瓦本体（１）の同凹形の嵌合部（５）
の両側の底面（４）は両側下方へと傾斜させて形成され
るものである。

【０００９】この鬼瓦（１０）は、図１に示すごとく、
棟台（１１）と嵌合するが、棟台（１１）としては、図
４に示すごとく、棟台本体（２）の上面（６）に被嵌合
部（８）を備えて形成されたものである。この被嵌合部
（８）は、凸形の略半円状であり、嵌合部（５）に適合
する形状になっていると共に、棟台本体（２）の同被嵌
合部（８）の両側の上面（６）は両側下方へと傾斜させ
て形成されていて、鬼瓦（１０）と棟台（１１）は互い
に連結でき、寄せ棟屋根の端に飾り瓦として用いられる
ものである。

【００１０】さらに、本考案の鬼瓦の取付装置は、鬼瓦
（１０）を棟巴（１２）に嵌合する。この棟巴（１２）
は、図３に示すごとく、棟巴本体（３）と上記鬼瓦（１
０）の嵌合部（５）が棟巴本体（３）の上面（７）に嵌
合する被嵌部（９）を形成している。この被嵌部（９）
は、凸形の略半円状であり、嵌合部（５）に適合する形
状になっており、鬼瓦（１０）を棟巴（１２）に嵌合し
て、鬼瓦（１０）と棟巴（１２）は互いに連結でき、切
妻屋根の端に飾り瓦として用いられるものである。

【００１１】本考案の鬼瓦の取付装置によると、鬼瓦本
体（１）の底面（４）に、棟台本体（２）の上面（６）
に形成された被嵌合部（８）を備えている棟台（１１）
の被嵌合部（８）が嵌合する嵌合部（５）を形成して鬼
瓦（１０）とし、この鬼瓦（１０）の嵌合部（５）に嵌
合する被嵌部（９）を棟巴本体（３）の上面（７）に備
えてなる棟巴（１２）の被嵌部（９）に上記鬼瓦（１
０）の嵌合部（５）を嵌合し得るようになしたので、寄
せ棟屋根のときに用いられる鬼瓦（１０）を棟台（１
１）の取り付けに使用でき、したがって、鬼瓦（１０）
は、棟台（１１）と棟巴（１２）の両方の取り付けに併
用できる。しかも、この場合、鬼瓦本体（１）の凹形の
嵌合部（５）の両側の底面（４）が両側下方へと傾斜す
ると共に、棟台本体（２）の凸形の被嵌合部（８）の両
側の上面（６）が両側下方へと傾斜しているので、凹形
の嵌合部（５）を凸形の被嵌合部（８）に嵌合させる際
に、この嵌合部（５）の両側の傾斜した底面（４）がガ
イドとなり、スムーズに嵌合させることができて、鬼瓦
本体（１）の割れや欠けを防止することができ、又、取
り付けられた状態で、同鬼瓦本体（１）と棟台本体
（２）との間に入り込んだ雨水は、この棟台本体（２）
の凸形の被嵌合部（８）の両側の傾斜した上面（６）に
沿って排出され、屋根裏への雨水の侵入をも防止するこ
とができる。

【００１２】

【考案の効果】本考案の鬼瓦の取付装置によると、鬼瓦
を棟台にも併用できる。更に、この場合、凹形の嵌合部
の両側の傾斜した底面がガイドとなり、スムーズに嵌合
させることができて、鬼瓦本体の割れや欠けを防止する
ことができ、同鬼瓦本体と棟台本体との間に入り込んだ
雨水は、この棟台本体の凸形の被嵌合部の両側の傾斜し
た上面に沿って排出され、屋根裏への雨水の侵入をも防
止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の鬼瓦の取付装置の一実施例として示す
鬼瓦と棟台を連結した斜視図である。

【図２】本考案の鬼瓦の取付装置の一実施例に係る鬼瓦
の斜視図である。

【図３】本考案の鬼瓦の取付装置の一実施例に係る棟巴
の斜視図である。

【図４】本考案の鬼瓦の取付装置の一実施例に係る棟台
の斜視図である。

【符号の説明】

１ 鬼瓦本体 ２ 棟台本体 ３ 棟巴本体 ４ 底面 ５ 嵌合部 ６ 上面 ７ 上面 ８ 被嵌合部 ９ 被嵌部 １０ 鬼瓦 １１ 棟台 １２ 棟巴

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 鬼瓦本体（１）の底面（４）に、棟台本
   体（２）の上面（６）に形成された被嵌合部（８）を備
   えてなる棟台（１１）の被嵌合部（８）が嵌合する嵌合
   部（５）を形成して鬼瓦（１０）とし、この鬼瓦（１
   ０）の嵌合部（５）に嵌合する被嵌部（９）を棟巴本体
   （３）の上面（７）に備えてなる棟巴（１２）の被嵌部
   （９）に上記鬼瓦（１０）の嵌合部（５）を嵌合し得る
   ようになした鬼瓦の取付装置であって、鬼瓦本体（１）
   の凹形の嵌合部（５）の両側の底面（４）を両側下方へ
   と傾斜させて形成すると共に、棟台本体（２）の凸形の
   被嵌合部（８）の両側の上面（６）を両側下方へと傾斜
   させて形成したことを特徴とする鬼瓦の取付装置。