JP2587746B2 - 車両検知器 - Google Patents
車両検知器Info
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Description
車両の有無を検知する車両検知器に関し、さらに詳しく
言えば、所定のエリアに送信コイルと受信コイルとを離
間して配置し、その上に車両が位置したときと、いない
ときの受信コイルに対する磁束量の変化で車両の有無を
検知する車両検知器に関するものである。
の車両の有無を検知する場合、車両の検知には光や超音
波あるいはマイクロ波を使用したり、ループコイルを埋
設したりすることが広く行なわれている。すなわち、各
駐車ブロックの入口近傍にポールを立ててそのポール内
に発光装置や超音波あるいはマイクロ波の発振器を組み
込んだり、駐車場の天井に各ブロックに向けて光や超音
波等を発するように発光装置や発振器を取付け、光の場
合は車両による遮光を検知し、また超音波の場合には車
両の存在により変化する反射波を捕らえて車両の有無を
検知したり、各駐車ブロックにループコイルを埋設し、
そのブロックに車両が位置することによりループコイル
のインダクタンス変化を検出して車両の有無を検知する
ようになっている。
置からの光や発振器からの超音波やマイクロ波は車両ま
での長さに比例して広がってしまい、駐車場の天井が高
い場合には発振器から発車された超音波が隣接するブロ
ック内の車両も検知してしまう可能性がある。これを防
止するためには光や超音波あるいはマイクロ波を絞るこ
とであるが、余り狭く絞ると人間も検知してしまう欠点
があり、反射波を捕らえる方法では、車体の曲面やフロ
ントガラスの角度によっては予期しない方向に反射し、
反射波を捕らえられないことがある。
器を組み込んだ場合には、いたずら等により発光装置や
発振器が破損されることがしばしば発生している。また
光の場合発光装置を天井等高い場所に取付けていたずら
を防ぐようにしても、受光部は床面に設置しなければな
らず、受光部が破損したり、汚れにより受光部が塞がれ
て誤動作する可能性もある。
設されるので、上述したようないたずらからは保護でき
るが、ループコイルは最小でも1.5×1.5m程度の
大きさには張り巡らさねばならず、場所を取るという欠
点がある。
とを所定の間隔を置いて配置し、車両の有無に応じてそ
の送受信コイルの磁気的結合が異なることを利用して車
両の存在・不存在を検出するようにした車両検知器も知
られている(例えば、特開昭63−150686号公報
参照)。
る車両検知器を例えば駐車場などに敷設するに際しても
っとも問題となるのは、その周囲環境による送受信コイ
ルの磁気的結合に対する影響である。例えば、駐車場の
コンクリート床面に設置もしくは埋設する場合、その鉄
筋の配筋状態や周囲の金網フェンスなどにより、その磁
気的結合が大きく左右される。
信コイルおよび受信コイルの向きや配置間隔を調節し
て、その感度調整を行なうようにしているが、これには
かなりの労力と時間がかかるものであった。また、検知
すべき車両にしても軽自動車から大型車両まであり、そ
の車高は区々である。一方、金属物体として存在するの
は車両だけとは限らず、例えば空き缶などが存在する。
したがって、この種の車両検知器には、車高に左右され
ることなく確実にその車両を検知し得る一方で、空き缶
などの非車両を誤検知しないような信頼性が望まれてい
る。
するためになされたもので、その目的は、送信コイルと
受信コイルとにより車両を検知するにあたって、敷設現
場での感度調整を簡単に行なうことができるとともに、
車高に左右されることなく確実にその車両のみを検知す
ることができるようにした信頼性の高い車両検知器を提
供することにある。
ため、この発明は、所定の磁束を発生する一次側コイル
および同一次側コイルに対して所定の間隔を置いて配置
され、その一次側コイルの磁束を受信する二次側コイル
を備えた検知コイルと、前記一次側コイルと前記二次側
コイルとの間の上方エリアに車両が位置して前記二次側
コイルに伝達される磁束が変化したことを検知し、その
エリアに車両が位置したことを表わす信号を出力する検
知回路とを有する車両検知器において、前記検知回路
は、前記一次側コイルに発生した電圧を逆位相で取り出
す取出しコイルと、同取出しコイルからの逆位相電圧と
前記二次側コイルに発生した正位相電圧とを加算する加
算器と、同加算器に入力される前記逆位相電圧を所定に
減衰する減衰器とを備え、同減衰器により前記エリアに
車両が不在のときの前記加算器の出力電圧が零となるよ
うに同加算器の出力電圧が調整可能とされているととも
に、前記一次側コイルと前記二次側コイルとが、その各
軸線の水平面に対する傾き角をそれぞれ45°〜60°
の範囲として互いに向かい合うように傾斜して配置され
ていることを特徴としている。
るが、これら一次側コイルと二次側コイルとの間に車両
が位置しないときの二次側コイルの磁束量は少ないが、
それらの間の上方に車両が位置した場合には、一次側コ
イルの磁束は車両の鋼板を伝達して二次側コイルにより
多く流れ磁束量が増加するので、この磁束の増加分を検
知することにより車両の存在を判別することができる。
磁束はアスファルトなどは透過するので、この車両検知
器の上をアスファルトなどで覆うこともできる。したが
って、その設置場所を隠すことができ、いたずらなどに
よる破損を防止することができる。
ート床面に埋設する場合、その周囲の配筋の多少や周囲
の金網フェンスなどにて、その送受信コイル間の磁気的
結合状態が影響されるが、この発明によれば、減衰器を
操作して加算器の出力電圧が零となるようにすればよ
く、その初期感度調整をきわめて簡単に行なうことがで
きる。
角をそれぞれ45°〜60°の範囲内として互いに向か
い合うように傾斜させて配置することにより、車高の低
い車両から車高の高い車両までをも確実検知することが
できる。このことは、一次側コイルと二次側コイルの間
隔を長く取っても二次側コイルに確実に磁束を伝達する
ことができることを意味し、したがって、空き缶などが
この検知器上に位置しても一次側コイルと二次側コイル
間にまたがることがない長さに設定でき、それによる誤
動作を防止することができる。
と、この車両検知器は一対の間隔をおいて配置された送
信コイル部1と受信コイル部2とを有している。送信コ
イル部1は上方に磁束を放出する一次側コイル3と、こ
の一次側コイル3に発生した電圧を逆位相で取り出す取
出コイル4とから構成され、受信コイル部2は送信コイ
ル部1の一次側コイル3からの磁束を受ける二次側コイ
ル5で構成されている。なお、6は同調用のコンデンサ
である。
的な磁気や地磁気の影響を避け、電波として送出される
のを防止するため数10kHzの周波数で一次側コイル
3を発信させるための発振器7が増幅器8を介して接続
されている。増幅器8は、強い磁界を一次側コイル3に
発生させるために電流を増幅させるものである。
を介して加算器10の一方の入力端子に接続されてい
る。加算器10の他方の入力端子には受信コイル部2の
二次側コイル5が接続され、加算器10は送信コイル部
1と受信コイル部2の上方に車両がない時に、取出コイ
ル4の出力電圧と二次側コイル5の出力電圧が零になる
ように減衰器9の減衰レベルが調整される。
て帯域フイルタ12に接続され、この帯域フイルタ12
により増幅器11により増幅された加算器10の出力か
ら雑音を除去する。帯域フイルタ12の出力側には整流
回路13が接続され、ここで直流信号に変換した後、出
力端子14に加算器10の出力信号を出力する。
図3に示すように長方形のケース15内に収容される。
すなわち、下方に金属板等が位置する立体駐車場のよう
な構造体にこの車両検知器を設置した場合、その金属板
により磁気的な影響を避けるための鉄板等磁気的な遮蔽
材料で構成された底板16に、送信コイル部1の一次側
コイル3と取出コイル4をその外周面に巻回した第1円
筒体17と、この受信コイル部2の二次側コイル5をそ
の外周面に巻回した第2円筒体18とがそれらの軸線の
仮想延長線が交差するように水平面に対して互いに角度
θをもって立設されている。
間は距離lだけ離されて配置されている。第1円筒体1
7と第2円筒体18間の底板16上には上述した同調用
コンデンサ6や発振器7など電気的な構成素子を電気的
に接続するプリント回路板19が取付けられる。なお、
ケース15は磁束を通す材料で構成されることは勿論で
ある。
成素子を配置固定した後、これを駐車場の各駐車ブロッ
ク内に配置する。ケース15は車両21が駐車した時、
その上方に車両が位置する場所に設置する。設置は駐車
ブロック内のアスファルト内に埋め込んでも、また、こ
のケース15を車輪止めブロックとして使用するように
してもよい。車輪止めブロックとして使用する場合には
タイヤと当接等により破損するのを防止するため、ケー
ス15内に発泡硬質ウレタン等を充填して全体の強度を
高めるようにすることが好ましい。アスファルトやウレ
タン等は磁束を通すので、検知感度を低下させることは
ない。
駐車場の各駐車ブロックの適宜な位置に設置もしくは埋
設し、そのケース15上に車両などの金属物が無い状態
での初期感度調整として、一次側コイル3に発生した電
圧を逆位相で出力する取出コイル4の電圧と、一次側コ
イル3からの磁束を受けて発生する二次側コイル5の正
位相出力電圧の和が零になるように減衰器9の減衰量を
予め調整する。このようにして、加算器10の出力を零
として、出力端子14には出力が現われない状態にす
る。
21が駐車すると、一次側コイル3の磁束は車両21の
底部の鋼板部(シャーシ)を伝わり、二次側コイル5に
多量に流れることになり、その結果、二次側コイル5に
は高い電圧が誘起される。この高電圧は、加算器10で
減衰器9から電圧分が差し引かれた差電圧として出力さ
れる。この差電圧は増幅器11で所定レベルに増幅さ
れ、帯域フィルタ12で雑音を除去された後、整流回路
13に出力される。この差電圧は整流回路13で直流信
号に変換され、出力端子14に出力される。
たことで駐車ブロックに車両21が駐車したことが識別
できる。なお、整流回路13の出力がでた時にはハイレ
ベルに出力がない時はローレベルのパルス信号を出すよ
うにすれば、デジタル制御も可能になり、この信号を管
理室等で一括管理すれば駐車場の駐車状態をひとめで把
握することができる。また、出力端子14の出力により
ランプを点灯するようにし、駐車場の入口等に、このラ
ンプにより駐車状態を表わすようにすれば、利用者はラ
ンプの点灯していない駐車ブロックがどこにあるかを容
易に判断することができる。
と各傾斜角度と出力電圧の関係を考慮するため、これら
コイル3,5を互いに直立させた時、75゜、60゜そ
して45゜に傾斜させた時の車両の高さと出力電圧の関
係を調べてみた。なお、車両は任意のその高さを変えら
れないので、1枚の鉄板を用意し、その高さを10cm
ずつ変えてみた。その結果をグラフにして図4に示す。
る鉄板までの高さ、縦軸は出力端子14に現われた電圧
値であり、実線は両コイル3,5を直立させた場合を、
点線は両コイル3,5を75゜傾けた場合を、そして一
点鎖線は両コイル3,5を60゜傾けた場合をそれぞれ
示している。これら3つの線は、いずれも両コイル3,
5間の間隙である幅lを300mmにしている。また、
二点鎖線は両コイル3,5を60゜傾けるとともに、両
コイル間の幅lを400mmにした場合を、そして三点
鎖線は両コイル3,5を45゜傾けるとともに、両コイ
ル間の幅lを490mmにした場合を示している。
3,5を直立させた場合には、被検出体の高さが200
mm以下になると急速にその出力が小さくなるが、両コ
イル3,5を75゜、60゜あるいは45゜傾けた場合
には高さが400mm近くでも1Vの出力を得ることで
きることがわかった。また、60゜の場合、両コイル
3,5の幅lを300mmから400mmに広げてもそ
れほど大きな変化が無いことがわかった。
の二次側コイル5に伝達される一次側コイル3の磁束を
電圧とそれら間の幅lとの関係を実験した。その結果を
図5に示す。図5において、実線は両コイル3,5を直
立させた場合を、点線は両コイル3,5を75゜傾けた
場合を、一点鎖線は両コイル3,5を60゜傾けた場合
を、そして二点鎖線は両コイル3,5を45゜傾けた場
合を示している。このグラフから両コイル3,5を60
゜ないし45゜傾けることにより両コイル3,5は60
0mm離しても0.5mV以上の電圧が二次側コイル5
に伝達されることがわかった。
に水平面に対して60゜ないし45゜傾斜させることに
より、それらの幅lを450〜600mmに設定して
も、1mV以上の伝達レベルが得られることがわかっ
た。このように、2つのコイル3,5を離して配置でき
ることは、この車両検知器上に例えば飲料の缶が転がっ
てきたりしても、それを車両として捕らえるような誤動
作が防止できることを意味している。したがって、軽自
動車から普通乗用車はもとより車高の高い大型トラック
も確実に検知することができる。
する場合を考慮して、ケース15の底板16を金属板で
構成したが、下部に金属物が存在しない屋外の地所に設
置する場合には、底板16はケース15と同材料で構成
してもよい。
ク内の車両の有無を検知する場合を例にしているが、駐
車場の出入口に設置して車両の出入りを検知して使用状
態を把握したり、道路に設置して車両の通行量を検知す
る場合にも利用できることは勿論である。
ば、一次側コイル(送信コイル)と二次側コイル(受信
コイル)とを有する車両検知器において、その一次側コ
イルに発生した電圧を逆位相で取り出す取出しコイル
と、同取出しコイルからの逆位相電圧と二次側コイルに
発生した正位相電圧とを加算する加算器と、同加算器に
入力される逆位相電圧を所定に減衰する減衰器とを備
え、同減衰器により車両が不在のときの加算器の出力電
圧が零となるように、同加算器の出力電圧を調整可能と
したことにより、設置場所(敷設現場)で個々に異なる
周囲環境に応じた初期感度調整をきわめて簡単な行なう
ことができる。
角をそれぞれ45°〜60°の範囲内として互いに向か
い合うように傾斜させて配置したことにより、車高の低
い車両から車高の高い車両までをも確実検知することが
できる。このことは、一次側コイルと二次側コイルの間
隔を長く取っても二次側コイルに確実に磁束を伝達する
ことができることを意味し、したがって、空き缶などが
この検知器上に位置しても一次側コイルと二次側コイル
間にまたがることがないため、それによる誤動作を防止
することができる。
示すブロック線図である。
である。
ルの種々に傾斜させた時の被測定物の高さと出力電圧と
の関係を示すグラフである。
ルの種々に傾斜させた時の一次側コイルと二次側コイル
との間の幅と二次側コイルへの伝達レベルとの関係を示
すグラフである。
Claims (1)
- 【請求項1】 所定の磁束を発生する一次側コイルおよ
び同一次側コイルに対して所定の間隔を置いて配置さ
れ、その一次側コイルの磁束を受信する二次側コイルを
備えた検知コイルと、前記一次側コイルと前記二次側コ
イルとの間の上方エリアに車両が位置して前記二次側コ
イルに伝達される磁束が変化したことを検知し、そのエ
リアに車両が位置したことを表わす信号を出力する検知
回路とを有する車両検知器において、前記検知回路は、
前記一次側コイルに発生した電圧を逆位相で取り出す取
出しコイルと、同取出しコイルからの逆位相電圧と前記
二次側コイルに発生した正位相電圧とを加算する加算器
と、同加算器に入力される前記逆位相電圧を所定に減衰
する減衰器とを備え、同減衰器により前記エリアに車両
が不在のときの前記加算器の出力電圧が零となるように
同加算器の出力電圧が調整可能とされているとともに、
前記一次側コイルと前記二次側コイルとが、その各軸線
の水平面に対する傾き角をそれぞれ45°〜60°の範
囲として互いに向かい合うように傾斜して配置されてい
ることを特徴とする車両検知器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7818392A JP2587746B2 (ja) | 1992-02-28 | 1992-02-28 | 車両検知器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7818392A JP2587746B2 (ja) | 1992-02-28 | 1992-02-28 | 車両検知器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05240961A JPH05240961A (ja) | 1993-09-21 |
JP2587746B2 true JP2587746B2 (ja) | 1997-03-05 |
Family
ID=13654863
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7818392A Expired - Fee Related JP2587746B2 (ja) | 1992-02-28 | 1992-02-28 | 車両検知器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2587746B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5583067B2 (ja) * | 2011-03-31 | 2014-09-03 | 中日本高速道路株式会社 | 車両検知器 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5327463Y2 (ja) * | 1972-10-19 | 1978-07-12 | ||
FR2371675A1 (fr) * | 1976-11-19 | 1978-06-16 | Thomson Csf | Capteur electromagnetique sensible a une modification d'un champ magnetique et son application a la circulation routiere |
JPS63150686A (ja) * | 1986-12-15 | 1988-06-23 | Nippon Signal Co Ltd:The | 金属検知器 |
JP3119207U (ja) * | 2005-12-02 | 2006-02-16 | 建鴻 楊 | 無段ローラーガイド式定位置構造 |
-
1992
- 1992-02-28 JP JP7818392A patent/JP2587746B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05240961A (ja) | 1993-09-21 |
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