JP2585935Y2 - 粘稠流体用分与器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、ポンプの原理を利用し
た排出機構を有する分与器であって、特に粘稠流体分与
用のものに関する。

【従来技術とその問題点】粘稠流体用のポンプの原理を
利用した排出機構を有する分与器は種々知られている。
粘稠流体の分与器には吸上管がなく、内部に気体空間が
残らないように構成されており、その一つは内容物の減
少とともに上昇するピストン式遊動底を有するものであ
り、他は内容物の減少とともに凋む柔軟材料の袋容器を
用いるものである。後者のタイプには、袋容器全体を剛
体容器のなかに納めるものと、袋容器を裸で用いるもの
とある。最近資源愛護の見地から、裸袋容器タイプが注
目されているが、このタイプは何分持ちにくい。本考案
は第一義的にその改良を意図する。

【０００２】

【考案の構成】本考案は、ポンプの原理を利用した排出
機構を有する粘稠流体の分与器であって、柔軟性のチュ
ーブ状袋部と筒状剛性の口部よりなる容器と、排出機構
を支持して前記容器の口部に係合する該容器に沿って延
びるスカート状の把握部を有する蓋体よりなり、前記口
部の下方が先細りの円錐状に延びて排出機構の円筒部に
密着するリップ状隔壁を有するを特徴とする分与器。

【０００３】

【考案の具体的開示】図１は本考案の分与器の一実施態
様を示す縦断面図と側面図を組み合わせたものである。
本考案の容器は、容器１０、ポンプ式排出機構２０、蓋
体３０からなる。通常はアクチュエーター４０ならびに
保護キャップ５０を付して使用者に供給される。容器１
０は袋部１１と口部１２よりなり、袋部は肉薄の柔軟な
チューブ状の袋であり、口部１２は肉厚剛性で、プラス
チック材料で両部分一体に成形される。口部１２は、端
部に蓋体嵌着用のリブ１２ａ（図２参照）を有し、この
リブ１２ａには空気通路として切れ目１２ｂが少なくと
も１個設けられており、端面にはガスケットＧとの密着
を確保するためのリブ１２ｃが設けられる。また、この
口部１２の基部には逆円錐状にリップ１３が延びて、組
み立てられる時に、排出機構２の胴部（ポンプシリンダ
ー）の下部を囲みこれと密着するように形成されて隔壁
を形成する。

【０００４】口部１２は円筒状であるが、袋部は断面が
長円形であってもよい。さらに、口部１２の下部には、
好ましくは円周上の対称位置に係合用リブ１２ｄ（図３
参照）が設けられる。口部１２は円筒状であるが、袋部
１１はその肩部の断面が長円であってもよい。勿論底は
チューブのようにシールされる。

【０００５】蓋体３０は、容器１０の口部１２と対応す
る頸部３２とそれより下方にスカート状に延びる把持部
３１からなる。頸部３２には容器口部１２と嵌着するた
めのリブ３２ａと容器口部１２の縦リブ１２ｄを受け入
れるための溝３２ｄが設けられる。スカート状把持部は
容器袋部の断面が長円である場合には当然に相応する長
円形である。本考案の特徴は、このスカート状把持部に
ある。この部分の長さ（高さ）は、使用者の手に持ちや
すい程度であることが好ましい。本考案の分与器は、栓
を施した内容物を充填して替え製品を用意し、使用者に
提供することにより、蓋部とポンプ式排出機構を反復使
用できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の分与器の一実施態様の構造を示す。部
分的断面。

【図２】図１に示す分与器の容器の口部の構造を示す部
分的平面Ａと断面図Ｂ。

【図３】図１に示す分与器の容器の口部と蓋体の係合部
の構造を示す部分平面断面図

【符号の説明】

１０：容器、１２：剛性の口部、２０：排出機構、３
０：蓋体、３１：把握部

Claims (4)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ポンプの原理を利用した排出機構を有す
   る粘稠流体の分与器であって、柔軟性のチューブ状袋部
   と筒状剛性の口部よりなる容器と、排出機構を支持して
   前記容器の口部に係合する該容器に沿って延びるスカー
   ト状の把握部を有する蓋体よりなり、前記口部の下方が
   先細りの逆円錐状に延びて排出機構の円筒部に密着する
   リップ状隔壁を有するを特徴とする分与器。
2. 【請求項２】 容器と蓋体が嵌着結合することを特徴と
   する請求項１に記載の分与器。
3. 【請求項３】 容器と蓋体の嵌着部に空気通路が設けら
   れている請求項２に記載の分与器。
4. 【請求項４】 容器の口部下方が長円形であることを特
   徴とする請求項１に記載の分与器。