JP2584648Y2 - マグネットカップリング装置 - Google Patents
マグネットカップリング装置Info
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- JP2584648Y2 JP2584648Y2 JP3925093U JP3925093U JP2584648Y2 JP 2584648 Y2 JP2584648 Y2 JP 2584648Y2 JP 3925093 U JP3925093 U JP 3925093U JP 3925093 U JP3925093 U JP 3925093U JP 2584648 Y2 JP2584648 Y2 JP 2584648Y2
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- Japan
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- rotary cylinder
- peripheral surface
- outer peripheral
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- Dynamo-Electric Clutches, Dynamo-Electric Brakes (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この考案に係るマグネットカップ
リング装置は、培養装置に付設して、培養槽の外側に設
けた駆動装置により、培養槽内に設けた撹拌軸を回転駆
動する為に利用する。
リング装置は、培養装置に付設して、培養槽の外側に設
けた駆動装置により、培養槽内に設けた撹拌軸を回転駆
動する為に利用する。
【0002】
【従来の技術】各種微生物や植物細胞等を培養する為
に、バイオリアクタ、或はジャーファーメンタと呼ばれ
る培養装置が使用されている。この培養装置は有底円筒
状の培養槽を有する。培養作業を行なう際には、この培
養槽内に培養液と共に植物細胞等を投入し、培養液を撹
拌しつつ、所定の培養作業を行なう。
に、バイオリアクタ、或はジャーファーメンタと呼ばれ
る培養装置が使用されている。この培養装置は有底円筒
状の培養槽を有する。培養作業を行なう際には、この培
養槽内に培養液と共に植物細胞等を投入し、培養液を撹
拌しつつ、所定の培養作業を行なう。
【0003】培養液の撹拌作業は、上記培養槽の中心部
に設けた撹拌軸並びにこの撹拌軸に固定の撹拌翼を回転
させる事で行なう。この場合に於いて、上記撹拌軸を回
転させるのは、培養槽外に設けた電動モータにより、マ
グネットカップリング装置を介して行なう。
に設けた撹拌軸並びにこの撹拌軸に固定の撹拌翼を回転
させる事で行なう。この場合に於いて、上記撹拌軸を回
転させるのは、培養槽外に設けた電動モータにより、マ
グネットカップリング装置を介して行なう。
【0004】図3は、従来から培養装置に組み込まれて
いるマグネットカップリング装置の1例を示している。
培養槽の底板1の中心部には、上端が塞がれ下端が開口
した有底円筒状の支持筒2の下端部を液密に貫通させて
おり、この支持筒2を、上記底板1の上面から鉛直方向
上方に伸ばしている。上記支持筒2の上端面中央部には
支持ピン3を、鉛直方向上方に向け形成している。そし
て、この支持ピン3にステンレス鋼製のスリーブ11a
を外嵌固定している。このスリーブ11aは、上記支持
ピン3に外嵌され、ラジアル受板として機能する円筒部
13の下端部に、スラスト受板として機能する外向きフ
ランジ状の鍔部14を形成したもので、この鍔部14と
上記支持筒2の上端面との間に設けたピン12により、
支持筒2に対する回転防止を図っている。
いるマグネットカップリング装置の1例を示している。
培養槽の底板1の中心部には、上端が塞がれ下端が開口
した有底円筒状の支持筒2の下端部を液密に貫通させて
おり、この支持筒2を、上記底板1の上面から鉛直方向
上方に伸ばしている。上記支持筒2の上端面中央部には
支持ピン3を、鉛直方向上方に向け形成している。そし
て、この支持ピン3にステンレス鋼製のスリーブ11a
を外嵌固定している。このスリーブ11aは、上記支持
ピン3に外嵌され、ラジアル受板として機能する円筒部
13の下端部に、スラスト受板として機能する外向きフ
ランジ状の鍔部14を形成したもので、この鍔部14と
上記支持筒2の上端面との間に設けたピン12により、
支持筒2に対する回転防止を図っている。
【0005】又、上記支持筒2の内側には駆動軸4を、
この支持筒2の下端開口部から挿入している。そして、
この駆動軸4の上部外周面で上記支持筒2の内側位置部
分に、駆動側永久磁石5を支持固定している。この駆動
側永久磁石5の外周面には、N極とS極とが、円周方向
に亙って交互に配置されている。
この支持筒2の下端開口部から挿入している。そして、
この駆動軸4の上部外周面で上記支持筒2の内側位置部
分に、駆動側永久磁石5を支持固定している。この駆動
側永久磁石5の外周面には、N極とS極とが、円周方向
に亙って交互に配置されている。
【0006】一方、上記支持筒2の周囲には回転筒6
が、上部滑り軸受7a、及び下部ラジアル滑り軸受7b
により、回転自在に支持されている。上記上部滑り軸受
7aは、ポリ四弗化エチレン(PTFE)、ナイロン等
の滑り易い材料により、図4〜5に示す様に形成してい
る。即ち、この上部滑り軸受7aは、円筒部8の下端縁
に外向フランジ状の鍔部9を形成して成り、円筒部8の
内周面と鍔部9の下面とに複数の凹溝10、10を形成
している。又、下部ラジアル滑り軸受7bも上記滑り易
い材料により造られており、その内周面に複数の凹溝を
形成している。
が、上部滑り軸受7a、及び下部ラジアル滑り軸受7b
により、回転自在に支持されている。上記上部滑り軸受
7aは、ポリ四弗化エチレン(PTFE)、ナイロン等
の滑り易い材料により、図4〜5に示す様に形成してい
る。即ち、この上部滑り軸受7aは、円筒部8の下端縁
に外向フランジ状の鍔部9を形成して成り、円筒部8の
内周面と鍔部9の下面とに複数の凹溝10、10を形成
している。又、下部ラジアル滑り軸受7bも上記滑り易
い材料により造られており、その内周面に複数の凹溝を
形成している。
【0007】上記1対の滑り軸受7a、7bの内、上部
滑り軸受7aの円筒部8の内周面は上記スリーブ11a
の円筒部13の外周面と摺接し、鍔部9の下面はこのス
リーブ11aの鍔部14の上面と摺接する。又、下部ラ
ジアル滑り軸受7bの円筒部8の内周面は、上記支持筒
2の下端部外周面に回転不能に外嵌支持された、別のス
リーブ11bの外周面に摺接する。これにより、滑り軸
受7a、7bのそれぞれ円筒部8、8は、上記スリーブ
11aの円筒部13、及びスリーブ11bと共に上記回
転筒6に加わるラジアル荷重を支承する。
滑り軸受7aの円筒部8の内周面は上記スリーブ11a
の円筒部13の外周面と摺接し、鍔部9の下面はこのス
リーブ11aの鍔部14の上面と摺接する。又、下部ラ
ジアル滑り軸受7bの円筒部8の内周面は、上記支持筒
2の下端部外周面に回転不能に外嵌支持された、別のス
リーブ11bの外周面に摺接する。これにより、滑り軸
受7a、7bのそれぞれ円筒部8、8は、上記スリーブ
11aの円筒部13、及びスリーブ11bと共に上記回
転筒6に加わるラジアル荷重を支承する。
【0008】又、図3に示したマグネットカップリング
装置の場合、下部ラジアル滑り軸受7bの鍔部9を相手
部材から浮かせ、ラジアル荷重のみを支承する様にして
いる。従って、回転筒6並びにこの回転筒6に取り付け
られた部材の重量に基づくスラスト荷重は、上部滑り軸
受7aの鍔部9及び上記滑り軸受7bの鍔部9が支承す
る。この様な構成の他、上下1対の滑り軸受により、ス
ラスト、ラジアル両荷重を支承する構成のものも存在す
る。
装置の場合、下部ラジアル滑り軸受7bの鍔部9を相手
部材から浮かせ、ラジアル荷重のみを支承する様にして
いる。従って、回転筒6並びにこの回転筒6に取り付け
られた部材の重量に基づくスラスト荷重は、上部滑り軸
受7aの鍔部9及び上記滑り軸受7bの鍔部9が支承す
る。この様な構成の他、上下1対の滑り軸受により、ス
ラスト、ラジアル両荷重を支承する構成のものも存在す
る。
【0009】又、上記回転筒6の上下方向中間部で、上
記駆動側永久磁石5の外周面と対向する部分は、薄肉部
15としている。そして、この薄肉部15の外周面に従
動側永久磁石16を固定し、この従動側永久磁石16の
内周面を、前記駆動側永久磁石5の外周面と対向させて
いる。この従動側永久磁石16の内周面にはN極とS極
とを円周方向に亙って、上記駆動側永久磁石5の外周面
のS極並びにN極と同一角ピッチで、交互に配置してい
る。上記従動側永久磁石16の外側は、カバー17によ
り覆っている。
記駆動側永久磁石5の外周面と対向する部分は、薄肉部
15としている。そして、この薄肉部15の外周面に従
動側永久磁石16を固定し、この従動側永久磁石16の
内周面を、前記駆動側永久磁石5の外周面と対向させて
いる。この従動側永久磁石16の内周面にはN極とS極
とを円周方向に亙って、上記駆動側永久磁石5の外周面
のS極並びにN極と同一角ピッチで、交互に配置してい
る。上記従動側永久磁石16の外側は、カバー17によ
り覆っている。
【0010】上記回転筒6の内周面と支持筒2の外周面
との間には円筒状の隙間18を介在させて、これら両周
面同士が接触する事を防止すると共に、前記各滑り軸受
7a、7bに形成した凹溝10、10を通じてこの隙間
18内に、培養槽内に存在する流体を流通させる様にし
ている。
との間には円筒状の隙間18を介在させて、これら両周
面同士が接触する事を防止すると共に、前記各滑り軸受
7a、7bに形成した凹溝10、10を通じてこの隙間
18内に、培養槽内に存在する流体を流通させる様にし
ている。
【0011】上述の様に構成されるマグネットカップリ
ングの使用時には、図示しない電動モータにより、前記
駆動軸4を介して駆動側永久磁石5を回転駆動する。こ
の結果従動側永久磁石16を固定した回転筒6が、この
支持筒2の周囲で回転する。
ングの使用時には、図示しない電動モータにより、前記
駆動軸4を介して駆動側永久磁石5を回転駆動する。こ
の結果従動側永久磁石16を固定した回転筒6が、この
支持筒2の周囲で回転する。
【0012】回転筒6の回転に伴なって上下1対の滑り
軸受7a、7bが、この回転筒6と共に回転する。この
結果、各滑り軸受7a、7b下端の鍔部9、9部分に作
用する遠心力に基づいて、各鍔部9、9の下面に形成し
た凹溝10、10の内側に存在する流体を直径方向内側
から外側に向けて流すポンプ作用が生じる。このポンプ
作用に基づいて、上記回転筒6の上端側開口36から吸
引された流体が上記隙間18内に送り込まれ、この隙間
18内の流体が上記回転筒6の下側から排出される。
軸受7a、7bが、この回転筒6と共に回転する。この
結果、各滑り軸受7a、7b下端の鍔部9、9部分に作
用する遠心力に基づいて、各鍔部9、9の下面に形成し
た凹溝10、10の内側に存在する流体を直径方向内側
から外側に向けて流すポンプ作用が生じる。このポンプ
作用に基づいて、上記回転筒6の上端側開口36から吸
引された流体が上記隙間18内に送り込まれ、この隙間
18内の流体が上記回転筒6の下側から排出される。
【0013】培養装置を使用する際には、培養作業の開
始に先立って培養槽内に高温の水蒸気若しくは熱湯の高
温流体を送り込み、上記培養槽各部を加熱滅菌処理す
る。この際、上記駆動軸4を回転駆動する事で、各滑り
軸受7a、7bに形成した凹溝10、10によるポンプ
作用を発生させ、上記隙間18内にも、滅菌用の高温流
体を流通させる。
始に先立って培養槽内に高温の水蒸気若しくは熱湯の高
温流体を送り込み、上記培養槽各部を加熱滅菌処理す
る。この際、上記駆動軸4を回転駆動する事で、各滑り
軸受7a、7bに形成した凹溝10、10によるポンプ
作用を発生させ、上記隙間18内にも、滅菌用の高温流
体を流通させる。
【0014】
【考案が解決しようとする課題】ところで、上述した様
な従来のマグネットカップリング装置に於いては、以下
に述べる様な解決すべき課題が存在する。
な従来のマグネットカップリング装置に於いては、以下
に述べる様な解決すべき課題が存在する。
【0015】即ち、上述した従来のマグネットカップリ
ング装置を組み立てる場合、先ず底板1に支持筒2を固
定し、次いでこの支持筒2に、スリーブ11a、11
b、滑り軸受7a、7bを外嵌する。そして、最後に回
転筒6を上記滑り軸受7a、7bに外嵌支持し、撹拌軸
19を固定した抑え部材20を取り付ける。この様に、
従来のマグネットカップリング装置に於いては、上部滑
り軸受7aを装着した後に回転筒6を組み付けるが、こ
の際の作業は、嵌合部を目視できない事、並びに回転筒
6の重量が嵩む事により、面倒なものであった。この様
に、組み付け作業が面倒である事は、組み付け作業の際
に構成部品を傷付けたり、価格高騰に結び付く為、好ま
しくない。
ング装置を組み立てる場合、先ず底板1に支持筒2を固
定し、次いでこの支持筒2に、スリーブ11a、11
b、滑り軸受7a、7bを外嵌する。そして、最後に回
転筒6を上記滑り軸受7a、7bに外嵌支持し、撹拌軸
19を固定した抑え部材20を取り付ける。この様に、
従来のマグネットカップリング装置に於いては、上部滑
り軸受7aを装着した後に回転筒6を組み付けるが、こ
の際の作業は、嵌合部を目視できない事、並びに回転筒
6の重量が嵩む事により、面倒なものであった。この様
に、組み付け作業が面倒である事は、組み付け作業の際
に構成部品を傷付けたり、価格高騰に結び付く為、好ま
しくない。
【0016】本考案のマグネットカップリング装置は、
上述の様な事情に鑑みて考案されたものである。
上述の様な事情に鑑みて考案されたものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】本考案のマグネットカッ
プリング装置は、前述した従来のマグネットカップリン
グ装置と同様に、上端が塞がれた有底円筒状で、下端開
口部を容器の下面に開口させた状態で、この容器の底部
に固定される支持筒と、上記下端開口部からこの支持筒
内に挿入された駆動軸と、この駆動軸の上端部に支持さ
れた、円筒状の駆動側磁石と、上記支持筒の上端面中央
部に突設された支持ピンと、上記支持筒の上端面でこの
支持ピンの周囲部分に載置されたスラスト受板と、上記
支持ピンに外嵌されたラジアル受板と、上記支持筒の周
囲に設けられた回転筒と、この回転筒の中間部で、上記
駆動側磁石の外周面と対向する部分に支持された、円筒
状の従動側磁石と、上記回転筒の下端部内周面と上記支
持筒の中間部外周面との間に向けられた下部ラジアル滑
り軸受と、上記回転筒の上端部に支持され、その内周面
を上記ラジアル受板の外周面に、その下端面を上記スラ
スト受板の上面に、それぞれ摺接させた上部滑り軸受と
を備えている。
プリング装置は、前述した従来のマグネットカップリン
グ装置と同様に、上端が塞がれた有底円筒状で、下端開
口部を容器の下面に開口させた状態で、この容器の底部
に固定される支持筒と、上記下端開口部からこの支持筒
内に挿入された駆動軸と、この駆動軸の上端部に支持さ
れた、円筒状の駆動側磁石と、上記支持筒の上端面中央
部に突設された支持ピンと、上記支持筒の上端面でこの
支持ピンの周囲部分に載置されたスラスト受板と、上記
支持ピンに外嵌されたラジアル受板と、上記支持筒の周
囲に設けられた回転筒と、この回転筒の中間部で、上記
駆動側磁石の外周面と対向する部分に支持された、円筒
状の従動側磁石と、上記回転筒の下端部内周面と上記支
持筒の中間部外周面との間に向けられた下部ラジアル滑
り軸受と、上記回転筒の上端部に支持され、その内周面
を上記ラジアル受板の外周面に、その下端面を上記スラ
スト受板の上面に、それぞれ摺接させた上部滑り軸受と
を備えている。
【0018】特に、本考案のマグネットカップリング装
置に於いては、上記上部滑り軸受は合成樹脂製で、円筒
部の上端部外周面に厚さ寸法がTの外向フランジ状の鍔
部を有する。この鍔部は、上記回転筒の上端面と抑え部
材の下面との間で挟持されており、この抑え部材は上記
回転筒の上端部に、この抑え部材を上方から下方に貫通
したボルトの先端部を上記回転筒の上端部に形成した螺
子孔に螺合し更に緊締する事により、螺子止め固定され
ている。上記抑え部材の下面外周縁部には垂下壁が形成
されており、この垂下壁の内周面中間部には、上記回転
筒の上端面外周縁部に突き当たる段部が形成されてい
る。そして、この段部と上記抑え部材の下面との距離L
を、上記厚さ寸法Tと同じか、この厚さ寸法Tよりも僅
かに大きくしている。
置に於いては、上記上部滑り軸受は合成樹脂製で、円筒
部の上端部外周面に厚さ寸法がTの外向フランジ状の鍔
部を有する。この鍔部は、上記回転筒の上端面と抑え部
材の下面との間で挟持されており、この抑え部材は上記
回転筒の上端部に、この抑え部材を上方から下方に貫通
したボルトの先端部を上記回転筒の上端部に形成した螺
子孔に螺合し更に緊締する事により、螺子止め固定され
ている。上記抑え部材の下面外周縁部には垂下壁が形成
されており、この垂下壁の内周面中間部には、上記回転
筒の上端面外周縁部に突き当たる段部が形成されてい
る。そして、この段部と上記抑え部材の下面との距離L
を、上記厚さ寸法Tと同じか、この厚さ寸法Tよりも僅
かに大きくしている。
【0019】
【作用】上述の様に構成される本考案のマグネットカッ
プリング装置により、培養槽内に設けた撹拌軸を回転駆
動する際の作用自体は、前述した従来のマグネットカッ
プリング装置と同様である。
プリング装置により、培養槽内に設けた撹拌軸を回転駆
動する際の作用自体は、前述した従来のマグネットカッ
プリング装置と同様である。
【0020】特に、本考案のマグネットカップリング装
置に於いては、組み立てに際し、支持ピンに上部滑り軸
受を外嵌するのに先立って回転筒をこの支持ピンの周囲
に遊嵌し、その後、上部滑り軸受を装着する事ができ
る。この為、組み立て作業が容易になる。又、抑え部材
の垂下壁の内周面中間部に設けた段部と、抑え部材の下
面との距離Lを、上部滑り軸受の鍔部の厚さ寸法Tと同
じか、或は僅かに大きくした事に伴い、この鍔部が、回
転筒の上面と抑え部材の下面との間で、過剰な締付力に
より挟持される事が防止される。
置に於いては、組み立てに際し、支持ピンに上部滑り軸
受を外嵌するのに先立って回転筒をこの支持ピンの周囲
に遊嵌し、その後、上部滑り軸受を装着する事ができ
る。この為、組み立て作業が容易になる。又、抑え部材
の垂下壁の内周面中間部に設けた段部と、抑え部材の下
面との距離Lを、上部滑り軸受の鍔部の厚さ寸法Tと同
じか、或は僅かに大きくした事に伴い、この鍔部が、回
転筒の上面と抑え部材の下面との間で、過剰な締付力に
より挟持される事が防止される。
【0021】
【実施例】図1〜2は本考案の実施例を示している。
尚、本考案に係るマグネットカップリング装置は、上部
滑り軸受21の形状を工夫する事により、この上部滑り
軸受21を、回転筒6を装着した後に支持ピン3に装着
可能とした点に主たる特徴があり、その他の構成並びに
作用に就いては、前述した従来装置とほぼ同様である
為、重複する説明を省略し、以下、本考案の特徴部分を
中心に説明する。
尚、本考案に係るマグネットカップリング装置は、上部
滑り軸受21の形状を工夫する事により、この上部滑り
軸受21を、回転筒6を装着した後に支持ピン3に装着
可能とした点に主たる特徴があり、その他の構成並びに
作用に就いては、前述した従来装置とほぼ同様である
為、重複する説明を省略し、以下、本考案の特徴部分を
中心に説明する。
【0022】本考案に於ける上部滑り軸受21は、ナイ
ロン等の滑り易い合成樹脂により造られており、円筒部
22の上端部外周面に厚さ寸法がTの外向きフランジ状
の鍔部23を有している。上記円筒部22の内側、及び
下端面には、前述した従来の上部滑り軸受と同様、複数
の凹溝10、10(図1〜2には省略。図4〜5参
照。)を形成し、この凹溝10、10内を介して隙間1
8に培養液を送り込み自在としている。又、鍔部23の
円周方向複数箇所にはボルト挿通用の通孔25を設けて
いる。この上部滑り軸受21に於いては、円筒部22と
スリーブ11aの円筒部13とでラジアル荷重を支承
し、円筒部22の下面とスリーブ11aの鍔部14とで
スラスト荷重を支承する。
ロン等の滑り易い合成樹脂により造られており、円筒部
22の上端部外周面に厚さ寸法がTの外向きフランジ状
の鍔部23を有している。上記円筒部22の内側、及び
下端面には、前述した従来の上部滑り軸受と同様、複数
の凹溝10、10(図1〜2には省略。図4〜5参
照。)を形成し、この凹溝10、10内を介して隙間1
8に培養液を送り込み自在としている。又、鍔部23の
円周方向複数箇所にはボルト挿通用の通孔25を設けて
いる。この上部滑り軸受21に於いては、円筒部22と
スリーブ11aの円筒部13とでラジアル荷重を支承
し、円筒部22の下面とスリーブ11aの鍔部14とで
スラスト荷重を支承する。
【0023】支持筒2の周囲に、隙間18を介して回転
自在に設けられる回転筒6の上端面の直径方向に亙る寸
法は、上記上部滑り軸受21の鍔部23の直径方向に亙
る寸法よりも大きくしている。そして、これら回転筒6
及び上部滑り軸受21を図1〜2に示す様に組み付けた
場合、回転筒6の上端面と上記鍔部23の下面とが当接
する。この状態に於いて上記通孔25と整合する回転筒
6の上端面複数箇所には、螺子孔26を形成している。
自在に設けられる回転筒6の上端面の直径方向に亙る寸
法は、上記上部滑り軸受21の鍔部23の直径方向に亙
る寸法よりも大きくしている。そして、これら回転筒6
及び上部滑り軸受21を図1〜2に示す様に組み付けた
場合、回転筒6の上端面と上記鍔部23の下面とが当接
する。この状態に於いて上記通孔25と整合する回転筒
6の上端面複数箇所には、螺子孔26を形成している。
【0024】回転筒6及び上部滑り軸受21を覆う抑え
部材27は、金属により造られており、主部28の上面
に短筒部28aを、下面外周縁部に垂下壁28bを、そ
れぞれ設けている。上記短筒部28aには、撹拌軸19
の下端部を挿入し、更に溶接固定している。上記主部2
8の内側は中空部29とし、この中空部29を主部28
側面に設けた複数の通孔30、30を介して主部28の
外側と連通させている。
部材27は、金属により造られており、主部28の上面
に短筒部28aを、下面外周縁部に垂下壁28bを、そ
れぞれ設けている。上記短筒部28aには、撹拌軸19
の下端部を挿入し、更に溶接固定している。上記主部2
8の内側は中空部29とし、この中空部29を主部28
側面に設けた複数の通孔30、30を介して主部28の
外側と連通させている。
【0025】更に、垂下壁28bの内周面中間部には、
上記回転筒6の上端面外周縁部に突き当たる段部31が
形成されている。そして、本実施例の場合、この段部3
1と、主部28の下面との距離Lを、上記上部滑り軸受
21の鍔部23の厚さ寸法Tと等しく(L=T)してい
る。上記抑え部材27を、図1〜2に示す様に組み付け
た場合、抑え部材27を構成する主部28の下面が上部
滑り軸受21の上面に、段部31が回転筒6の上端部外
周縁に、垂下壁28bの下端部内側面が回転筒6の上端
部側面に、それぞれ当接する。この状態に於いて前記通
孔25及び螺子孔26と整合する主部28の複数箇所に
は、ボルト挿通用の通孔32が形成されている。そし
て、これら互いに整合する通孔32、25、及び螺子孔
26にボルト24を挿通し、更に緊締する事により、上
部滑り軸受21の鍔部23を、回転筒6の上端面と抑え
部材27の下面との間で挟持自在である。
上記回転筒6の上端面外周縁部に突き当たる段部31が
形成されている。そして、本実施例の場合、この段部3
1と、主部28の下面との距離Lを、上記上部滑り軸受
21の鍔部23の厚さ寸法Tと等しく(L=T)してい
る。上記抑え部材27を、図1〜2に示す様に組み付け
た場合、抑え部材27を構成する主部28の下面が上部
滑り軸受21の上面に、段部31が回転筒6の上端部外
周縁に、垂下壁28bの下端部内側面が回転筒6の上端
部側面に、それぞれ当接する。この状態に於いて前記通
孔25及び螺子孔26と整合する主部28の複数箇所に
は、ボルト挿通用の通孔32が形成されている。そし
て、これら互いに整合する通孔32、25、及び螺子孔
26にボルト24を挿通し、更に緊締する事により、上
部滑り軸受21の鍔部23を、回転筒6の上端面と抑え
部材27の下面との間で挟持自在である。
【0026】本考案のマグネットカップリング装置を組
み立てる場合、前述した従来のマグネットカップリング
装置と同様、容器である培養槽を構成する底板1を、液
密を保持した状態で駆動軸4を貫通させると共に、この
駆動軸4の周囲に支持筒2等の部材を組み付けていく。
み立てる場合、前述した従来のマグネットカップリング
装置と同様、容器である培養槽を構成する底板1を、液
密を保持した状態で駆動軸4を貫通させると共に、この
駆動軸4の周囲に支持筒2等の部材を組み付けていく。
【0027】特に、本考案のマグネットカップリング装
置に於いては、支持ピン3の周囲に上部滑り軸受21を
外嵌するのに先立って回転筒6を装着し、次いで、上部
滑り軸受21を装着できる。上部滑り軸受21を支持ピ
ン3に外嵌する以前に、この支持ピン3の周囲に回転筒
6を装着する作業は、従来例の場合の様に、上部滑り軸
受21と回転筒6とが衝合し、傷付く事を防止すべく十
分に注意する必要はなく、容易に行なえる。この後、上
部滑り軸受21を、支持ピン3の外周面と回転筒6の内
周面との間に、上方から挿入するが、上部滑り軸受21
は重量が嵩む事はなく、しかも作業者が目視しながらこ
の挿入作業を行なえる為、この作業も容易に行なえる。
置に於いては、支持ピン3の周囲に上部滑り軸受21を
外嵌するのに先立って回転筒6を装着し、次いで、上部
滑り軸受21を装着できる。上部滑り軸受21を支持ピ
ン3に外嵌する以前に、この支持ピン3の周囲に回転筒
6を装着する作業は、従来例の場合の様に、上部滑り軸
受21と回転筒6とが衝合し、傷付く事を防止すべく十
分に注意する必要はなく、容易に行なえる。この後、上
部滑り軸受21を、支持ピン3の外周面と回転筒6の内
周面との間に、上方から挿入するが、上部滑り軸受21
は重量が嵩む事はなく、しかも作業者が目視しながらこ
の挿入作業を行なえる為、この作業も容易に行なえる。
【0028】回転筒6と上部滑り軸受21とを、支持ピ
ン3の周囲に装着したならば、抑え部材27を装着す
る。そして、この抑え部材27に設けた通孔32、及び
上部滑り軸受21に設けた通孔25を、回転筒6に設け
た螺子孔26に整合させ、抑え部材27の上方から挿通
したボルト24を、上記螺子孔26に螺合させる。この
際、回転筒6は少し持ち上げてその上面を鍔部23及び
抑え部材27の下面に当接させた状態とする。これによ
り、鍔部23を回転筒6の上端面と抑え部材27の下面
との間に挟持した状態で、抑え部材27、上部滑り軸受
21、回転筒6とを一体に結合する。
ン3の周囲に装着したならば、抑え部材27を装着す
る。そして、この抑え部材27に設けた通孔32、及び
上部滑り軸受21に設けた通孔25を、回転筒6に設け
た螺子孔26に整合させ、抑え部材27の上方から挿通
したボルト24を、上記螺子孔26に螺合させる。この
際、回転筒6は少し持ち上げてその上面を鍔部23及び
抑え部材27の下面に当接させた状態とする。これによ
り、鍔部23を回転筒6の上端面と抑え部材27の下面
との間に挟持した状態で、抑え部材27、上部滑り軸受
21、回転筒6とを一体に結合する。
【0029】本実施例に於いては、上記段部31と抑え
部材27の下面との距離Lを、上部滑り軸受21の鍔部
23の厚さ寸法Tと等しくしている為、上記ボルト24
を過度に緊締して金属製の抑え部材27と回転筒6との
間で挟持される合成樹脂製の鍔部23が傷付く事を防止
している。尚、上記距離Lは、鍔部23の厚さ寸法Tよ
りも僅かに大きく(L>T)しても良い。
部材27の下面との距離Lを、上部滑り軸受21の鍔部
23の厚さ寸法Tと等しくしている為、上記ボルト24
を過度に緊締して金属製の抑え部材27と回転筒6との
間で挟持される合成樹脂製の鍔部23が傷付く事を防止
している。尚、上記距離Lは、鍔部23の厚さ寸法Tよ
りも僅かに大きく(L>T)しても良い。
【0030】図1に於いて33は、駆動側永久磁石5を
外嵌した筒部材であり、34は、この筒部材33内面と
駆動軸4外面とにそれぞれ設けたキー溝にかけ渡したキ
ーである。更に、駆動軸4の下端にはプーリ35を固定
し、図示しないモータの回転駆動力を、図示しないベル
ト並びにプーリ35を介して、この駆動軸4に伝達自在
としている。
外嵌した筒部材であり、34は、この筒部材33内面と
駆動軸4外面とにそれぞれ設けたキー溝にかけ渡したキ
ーである。更に、駆動軸4の下端にはプーリ35を固定
し、図示しないモータの回転駆動力を、図示しないベル
ト並びにプーリ35を介して、この駆動軸4に伝達自在
としている。
【0031】
【考案の効果】本考案のマグネットカップリング装置
は、上述の様に構成される為、組み立てが容易になる。
従って、組み立て作業に手間を要せず、組み立て時に構
成部材を傷付ける事が防止されると共に価格低減に寄与
し、産業上有用である。
は、上述の様に構成される為、組み立てが容易になる。
従って、組み立て作業に手間を要せず、組み立て時に構
成部材を傷付ける事が防止されると共に価格低減に寄与
し、産業上有用である。
【図1】本考案のマグネットカップリング装置を示す縦
断面図。
断面図。
【図2】図1のA部拡大図。
【図3】従来のマグネットカップリング装置の1例を示
す、半部縦断面図。
す、半部縦断面図。
【図4】従来の上部滑り軸受を示す底面図。
【図5】図4のB−B断面図。
1 底板 2 支持筒 3 支持ピン 4 駆動軸 5 駆動側永久磁石 6 回転筒 7a 上部滑り軸受 7b 下部ラジアル滑り軸受 8 円筒部 9 鍔部 10 凹溝 11a、11b スリーブ 12 ピン 13 円筒部 14 鍔部 15 薄肉部 16 従動側永久磁石 17 カバー 18 隙間 19 撹拌軸 20 抑え部材 21 上部滑り軸受 22 円筒部 23 鍔部 24 ボルト 25 通孔 26 螺子孔 27 抑え部材 28 主部 28a 短筒部 28b 垂下壁 29 中空部 30 通孔 31 段部 32 通孔 33 筒部材 34 キー 35 プーリ 36 開口
Claims (1)
- 【請求項1】 上端が塞がれた有底円筒状で、下端開口
部を容器の下面に開口させた状態で、この容器の底部に
固定される支持筒と、上記下端開口部からこの支持筒内
に挿入された駆動軸と、この駆動軸の上端部に支持され
た、円筒状の駆動側磁石と、上記支持筒の上端面中央部
に突設された支持ピンと、上記支持筒の上端面でこの支
持ピンの周囲部分に載置されたスラスト受板と、上記支
持ピンに外嵌されたラジアル受板と、上記支持筒の周囲
に設けられた回転筒と、この回転筒の中間部で、上記駆
動側磁石の外周面と対向する部分に支持された、円筒状
の従動側磁石と、上記回転筒の下端部内周面と上記支持
筒の中間部外周面との間に向けられた下部ラジアル滑り
軸受と、上記回転筒の上端部に支持され、その内周面を
上記ラジアル受板の外周面に、その下端面を上記スラス
ト受板の上面に、それぞれ摺接させた上部滑り軸受とを
備えたマグネットカップリング装置に於いて、上記上部
滑り軸受は合成樹脂製で、円筒部の上端部外周面に厚さ
寸法がTの外向フランジ状の鍔部を有するものであり、
この鍔部は、上記回転筒の上端面と抑え部材の下面との
間で挟持されており、この抑え部材は上記回転筒の上端
部に、この抑え部材を上方から下方に貫通したボルトの
先端部を上記回転筒の上端部に形成した螺子孔に螺合し
更に緊締する事により、螺子止め固定されており、上記
抑え部材の下面外周縁部には垂下壁が形成されており、
この垂下壁の内周面中間部には、上記回転筒の上端面外
周縁部に突き当たる段部が形成されており、この段部と
上記抑え部材の下面との距離Lを、上記厚さ寸法Tと同
じか、この厚さ寸法Tよりも僅かに大きくしたマグネッ
トカップリング装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3925093U JP2584648Y2 (ja) | 1993-06-25 | 1993-06-25 | マグネットカップリング装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3925093U JP2584648Y2 (ja) | 1993-06-25 | 1993-06-25 | マグネットカップリング装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH079084U JPH079084U (ja) | 1995-02-07 |
JP2584648Y2 true JP2584648Y2 (ja) | 1998-11-05 |
Family
ID=12547896
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3925093U Expired - Lifetime JP2584648Y2 (ja) | 1993-06-25 | 1993-06-25 | マグネットカップリング装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2584648Y2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101427039B (zh) * | 2005-08-09 | 2011-01-26 | 欧米伽-凯米私立有限公司 | 磁密封组件 |
JP7133408B2 (ja) * | 2018-09-18 | 2022-09-08 | テルモ株式会社 | バイオリアクタ、細胞培養システム及び細胞培養方法 |
-
1993
- 1993-06-25 JP JP3925093U patent/JP2584648Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH079084U (ja) | 1995-02-07 |
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