JP2581677B2 - X線分光装置 - Google Patents
X線分光装置Info
- Publication number
- JP2581677B2 JP2581677B2 JP61172429A JP17242986A JP2581677B2 JP 2581677 B2 JP2581677 B2 JP 2581677B2 JP 61172429 A JP61172429 A JP 61172429A JP 17242986 A JP17242986 A JP 17242986A JP 2581677 B2 JP2581677 B2 JP 2581677B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ray
- sample
- slit
- characteristic
- rays
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 イ.産業上の利用分野 本発明は、電子線マイクロアナライザ(EPMA)や蛍光
X線分析装置等励起線で試料を照射し、試料より発生す
る特性X線を検出して、試料を分析する装置におけるX
線分光装置に関する。
X線分析装置等励起線で試料を照射し、試料より発生す
る特性X線を検出して、試料を分析する装置におけるX
線分光装置に関する。
ロ.従来の技術 電子線マイクロアナライザや蛍光X線分析装置等励起
線で試料を照射し、試料より発生する特性X線を検出し
て、試料中の目的元素の正確な濃度や濃度分布を求める
ためには、各々の元素に対応する特性X線波長位置にお
いて、X線のピークの強度(PK)のバックグランド強度
(BG)を測定し、両側定置の差(PK−BG)を用いて、定
量計算したり、濃度分布表示したりするべきである。し
かし、両者を測定するためにはPKに対応する波長と、PK
に対応する波長から少し離れたBGの波長に分光器を設定
する必要がある。試料面の1点について行う定量分析で
は、両者を測定するために要する波長走査回数が少ない
ので測定が可能であるが、線分析,面分析の場合には分
析点数が多いので、両者の測定に要する波長走査回数は
多大となり現実的には不可能で殆ど行われていないのが
実情である。従って、線分析,面分析ではピーク強度の
みによって分析が行われているが、組成や形態が大きく
部位によって変化する試料や濃度変化が微量な試料等の
正確な分析を行うためには、各測定点において反射電子
の発生率が異なってり、又試料面形状によって各種放射
線の放射効率が放射角度によって異なったりして、BGが
各測定点において異なるために、各測定点でのBG測定が
必要であると云う問題がある。
線で試料を照射し、試料より発生する特性X線を検出し
て、試料中の目的元素の正確な濃度や濃度分布を求める
ためには、各々の元素に対応する特性X線波長位置にお
いて、X線のピークの強度(PK)のバックグランド強度
(BG)を測定し、両側定置の差(PK−BG)を用いて、定
量計算したり、濃度分布表示したりするべきである。し
かし、両者を測定するためにはPKに対応する波長と、PK
に対応する波長から少し離れたBGの波長に分光器を設定
する必要がある。試料面の1点について行う定量分析で
は、両者を測定するために要する波長走査回数が少ない
ので測定が可能であるが、線分析,面分析の場合には分
析点数が多いので、両者の測定に要する波長走査回数は
多大となり現実的には不可能で殆ど行われていないのが
実情である。従って、線分析,面分析ではピーク強度の
みによって分析が行われているが、組成や形態が大きく
部位によって変化する試料や濃度変化が微量な試料等の
正確な分析を行うためには、各測定点において反射電子
の発生率が異なってり、又試料面形状によって各種放射
線の放射効率が放射角度によって異なったりして、BGが
各測定点において異なるために、各測定点でのBG測定が
必要であると云う問題がある。
ハ.発明が解決しようとする問題点 本発明は、上述したような問題を解消し、カラーコン
テントマッピング法等正確な定量的表示方法が確立され
つつある中で、大きな課題となってきているPK,BG測定
の能率化を計るために、能率良くPK,BGの両測定が同時
にできるようにすることを目的とする。
テントマッピング法等正確な定量的表示方法が確立され
つつある中で、大きな課題となってきているPK,BG測定
の能率化を計るために、能率良くPK,BGの両測定が同時
にできるようにすることを目的とする。
ニ.問題点解決するための手段 X線を分光する走査型X線分光器において、X線検出
器前面に配置された入射スリット板の分光結晶側表面に
スリットと並置して半導体X線検出器を貼設し、特性X
線のピーク強度とこのピーク付近のバックグランド強度
を同時測定可能にした。
器前面に配置された入射スリット板の分光結晶側表面に
スリットと並置して半導体X線検出器を貼設し、特性X
線のピーク強度とこのピーク付近のバックグランド強度
を同時測定可能にした。
ホ.作用 バックグランド強度は、試料より直接入射する反射電
子や分光結晶で反射した電子及び連続X線の直接入射や
分光結晶よりの散乱X線等の集合強度である。このバッ
クグランド強度を示すX線の分光器出射スリット移動軌
跡上の強度分布はゆるやかな変化を呈するから、特性X
線のピークの広がりが影響しない位置即ち特性X線の集
光位置(スリット位置)から一定の距離だけ離れた位置
のX線強度を測定すれば、それがBGである。従って、分
光器の出射スリットから一定の距離だけ離れた位置に検
出器を設けることにより、常にスリットに集光する特性
X線のPKと同時にBGも測定することが可能になる。この
ように本発明によれば、BG測定のために波長走査をしな
いでも、特性X線のPKを求めるための波長走査だけで、
各々の特性X線のPK,BGの両方の検出値が入手でき、線
分析や面分析においても正確な測定値である(PK−BG)
を容易迅速に得ることができるようになった。
子や分光結晶で反射した電子及び連続X線の直接入射や
分光結晶よりの散乱X線等の集合強度である。このバッ
クグランド強度を示すX線の分光器出射スリット移動軌
跡上の強度分布はゆるやかな変化を呈するから、特性X
線のピークの広がりが影響しない位置即ち特性X線の集
光位置(スリット位置)から一定の距離だけ離れた位置
のX線強度を測定すれば、それがBGである。従って、分
光器の出射スリットから一定の距離だけ離れた位置に検
出器を設けることにより、常にスリットに集光する特性
X線のPKと同時にBGも測定することが可能になる。この
ように本発明によれば、BG測定のために波長走査をしな
いでも、特性X線のPKを求めるための波長走査だけで、
各々の特性X線のPK,BGの両方の検出値が入手でき、線
分析や面分析においても正確な測定値である(PK−BG)
を容易迅速に得ることができるようになった。
また半導体検出器は薄型で設置場所を取らないのでス
リット板上に容易に貼設することができる。
リット板上に容易に貼設することができる。
ヘ.実施例 第1図に本発明の一実施例を示す。この実施例はEPMA
において本発明を実施したもので、第1図において、E
は試料面に収束され試料Sを励起させる電子線、Sは試
料、1は試料Sから放出されるX線を分光する分光結
晶、2は分光された特性X線だけをX線検出器3に入射
させる入射スリット板、4は半導体X線検出器で第2図
に示すように入射スリット板2のX線側表面でスリット
2Aの両側にスリット2Aと平行に張り付けられており、X
線スペクトルのBGを測定する。5は入射スリット板2及
びX線検出器3を取付る固定板で、入射スリット板2が
分光結晶1と共に試料上の電子線照射点を通る一つのロ
ーランド円上に位置しているように駆動される。6はX
線検出器3及び半導体X線検出器4で検出する信号を処
理する信号処理系、8は検出データを基に正確な元素濃
度値等を求めたり、濃度分布像を画素データを格納した
りするCPUである。
において本発明を実施したもので、第1図において、E
は試料面に収束され試料Sを励起させる電子線、Sは試
料、1は試料Sから放出されるX線を分光する分光結
晶、2は分光された特性X線だけをX線検出器3に入射
させる入射スリット板、4は半導体X線検出器で第2図
に示すように入射スリット板2のX線側表面でスリット
2Aの両側にスリット2Aと平行に張り付けられており、X
線スペクトルのBGを測定する。5は入射スリット板2及
びX線検出器3を取付る固定板で、入射スリット板2が
分光結晶1と共に試料上の電子線照射点を通る一つのロ
ーランド円上に位置しているように駆動される。6はX
線検出器3及び半導体X線検出器4で検出する信号を処
理する信号処理系、8は検出データを基に正確な元素濃
度値等を求めたり、濃度分布像を画素データを格納した
りするCPUである。
上記の構成において、試料Sから放出されるX線を分
光結晶で分光した時、分光した特定X線は結晶の分解能
やビーム照射点の拡がりのために、1点に集光できずあ
る巾をもってスリット部へ焦点を結ぶ。特性X線のピー
ク値を検出する方が測定精度が安定するから、スリット
巾は通常この焦点巾よりは狭くしてある。ピーク巾の外
側には試料より直接入射する反射電子や分光結晶で反射
した電子及び連続X線の直接入射や結晶よりの反射X線
等が入射している。これら全体の測定値がバックグラン
ド値であるから、上記ピーク巾の外側に半導体X線検出
器4を設けることによって、特性X線のピークをX線検
出器3で検出するのと同時に、スリット2Aに集光する特
性X線のBGを半導体X線検出器4で測定することができ
る。
光結晶で分光した時、分光した特定X線は結晶の分解能
やビーム照射点の拡がりのために、1点に集光できずあ
る巾をもってスリット部へ焦点を結ぶ。特性X線のピー
ク値を検出する方が測定精度が安定するから、スリット
巾は通常この焦点巾よりは狭くしてある。ピーク巾の外
側には試料より直接入射する反射電子や分光結晶で反射
した電子及び連続X線の直接入射や結晶よりの反射X線
等が入射している。これら全体の測定値がバックグラン
ド値であるから、上記ピーク巾の外側に半導体X線検出
器4を設けることによって、特性X線のピークをX線検
出器3で検出するのと同時に、スリット2Aに集光する特
性X線のBGを半導体X線検出器4で測定することができ
る。
しかし、X線検出器3と半導体検出器4は検出面積や
特性が異なるために、予め双方の波長感度比関係を調査
してバックグランド強度補正係数を決定しておく。
特性が異なるために、予め双方の波長感度比関係を調査
してバックグランド強度補正係数を決定しておく。
ト.効果 本発明によれば、PK測定のための波長走査を行うこと
だけで、特性X線のPKとBGの双方を同時に測定すること
が可能になり、線分析や面分析においても(PK−BG)値
を求めることが容易になり、測定精度及び測定能率が向
上した。
だけで、特性X線のPKとBGの双方を同時に測定すること
が可能になり、線分析や面分析においても(PK−BG)値
を求めることが容易になり、測定精度及び測定能率が向
上した。
またスリット板に半導体X線検出器を貼設したもので
あるから、検出しようとするX線波長に近接した波長位
置でバックグランドデータを得ることができるため、バ
ックグランド補正が正確にでき、スリットとX線検出器
との組をもう一つ設けてバックグランドを測定するより
構造的に簡単に安価にできる。
あるから、検出しようとするX線波長に近接した波長位
置でバックグランドデータを得ることができるため、バ
ックグランド補正が正確にでき、スリットとX線検出器
との組をもう一つ設けてバックグランドを測定するより
構造的に簡単に安価にできる。
第1図は本発明の一実施例の断面図、第2図は入射スリ
ット板の正面図である。 S……試料,E……電子線,1……分光結晶,2……入射スリ
ット板,3……X線検出器,4……半導体X線検出器,5……
固定板,6……信号処理系,7……CPU。
ット板の正面図である。 S……試料,E……電子線,1……分光結晶,2……入射スリ
ット板,3……X線検出器,4……半導体X線検出器,5……
固定板,6……信号処理系,7……CPU。
Claims (1)
- 【請求項1】X線検出器前面に配置された入射スリット
板の分光結晶側表面にスリットと並置して半導体X線検
出器を貼設し、特性X線のピーク強度とこのピーク付近
のバックグランド強度を同時測定可能にしたことを特徴
とするX線分光装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61172429A JP2581677B2 (ja) | 1986-07-21 | 1986-07-21 | X線分光装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61172429A JP2581677B2 (ja) | 1986-07-21 | 1986-07-21 | X線分光装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6327740A JPS6327740A (ja) | 1988-02-05 |
JP2581677B2 true JP2581677B2 (ja) | 1997-02-12 |
Family
ID=15941806
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61172429A Expired - Lifetime JP2581677B2 (ja) | 1986-07-21 | 1986-07-21 | X線分光装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2581677B2 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS515316A (ja) * | 1974-07-02 | 1976-01-17 | Fukuoka Tokushu Garasu Kk | Saikihanshayokokutsusetsuritsugarasu |
JPS5637821A (en) * | 1979-09-03 | 1981-04-11 | Hitachi Ltd | Erasing head |
JPS6014109A (ja) * | 1983-07-06 | 1985-01-24 | Kawasaki Steel Corp | めつき鋼板のめつき付着量測定装置 |
-
1986
- 1986-07-21 JP JP61172429A patent/JP2581677B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6327740A (ja) | 1988-02-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6442233B1 (en) | Coherent x-ray scatter inspection system with sidescatter and energy-resolved detection | |
US10410825B2 (en) | Electron probe microanalyzer and storage medium | |
US6310935B1 (en) | Fluorescent x-ray analyzer | |
JP3511826B2 (ja) | 蛍光x線分析装置 | |
US3936190A (en) | Fluorescence spectrophotometer for absorption spectrum analysis | |
JP3889851B2 (ja) | 膜厚測定方法 | |
JP2002189004A (ja) | X線分析装置 | |
JPH0252980B2 (ja) | ||
JP2581677B2 (ja) | X線分光装置 | |
EP1521947B1 (en) | Scatter spectra method for x-ray fluorescent analysis with optical components | |
JP2685726B2 (ja) | X線分析装置 | |
US20090074132A1 (en) | Computer tomography apparatus and method of examining an object of interest with a computer tomography apparatus | |
CA2442171A1 (en) | Arrangement for determining the spectral reflectivity of a measurment object | |
CN109187369A (zh) | 一种应用了联合检测技术的油料检测装置及检测方法 | |
Kelly et al. | Time-resolved fluorescence polarization measurements for entire emission spectra with a resistive-anode, single-photon-counting detector: The Fluorescence Omnilyzer | |
JPH1151883A (ja) | 蛍光x線分析装置および方法 | |
JP2968460B2 (ja) | X線分析方法 | |
JP2003294659A (ja) | X線分析装置 | |
JP3968452B2 (ja) | X線分析装置 | |
JPH08201320A (ja) | X線分析装置 | |
JPS6182150A (ja) | X線分光分析装置 | |
JP3116805B2 (ja) | X線回折装置 | |
JP2749387B2 (ja) | 高感度顕微多波長分光装置 | |
JPH0795045B2 (ja) | X線分光装置 | |
Johansson et al. | A multiple grating flame photometer for the simultaneous determination of five elements |