JP2580637B2 - 超電導回転電機の回転子及びその製造方法 - Google Patents
超電導回転電機の回転子及びその製造方法Info
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- JP2580637B2 JP2580637B2 JP62291357A JP29135787A JP2580637B2 JP 2580637 B2 JP2580637 B2 JP 2580637B2 JP 62291357 A JP62291357 A JP 62291357A JP 29135787 A JP29135787 A JP 29135787A JP 2580637 B2 JP2580637 B2 JP 2580637B2
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- Y02E40/60—Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment
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- Superconductive Dynamoelectric Machines (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 この発明は超電導回転電機の回転子、特に超電導界磁
コイルをコイル取付軸に保持する構造に関するものであ
る。
コイルをコイル取付軸に保持する構造に関するものであ
る。
従来この種の一般的な回転子として例えば特開昭61−
18346号公報に開示された第4図に示すものがあつた。
第4図において、(1)はトルクチユーブ、(2)はト
ルクチユーブ(1)の中央部を形成するコイル取付軸、
(3)はコイル取付軸(2)に固定されている超電導界
磁コイル、(4)はトルクチユーブ(1)とコイル取付
軸(2)を囲繞する常温ダンパ、(5)はこの常温ダン
パ(4)とコイル取付軸(2)の間に配設されている低
温ダンパ、(6)及び(7)はコイル取付軸(2)のそ
れぞれ外周部及び側面部に取り付けられたヘリウム外筒
及びヘリウム端板、(8)及び(9)はそれぞれ駆動
側、反駆動側端部軸、(10)はこれらの端部軸(8),
(9)を軸支する軸受、(11)は界磁電流供給用のスリ
ツプリング、(12)はトルクチユーブ(1)に形成或い
は配置されている熱交換器、(13)は側部輻射シール
ド、(14)は真空部である。
18346号公報に開示された第4図に示すものがあつた。
第4図において、(1)はトルクチユーブ、(2)はト
ルクチユーブ(1)の中央部を形成するコイル取付軸、
(3)はコイル取付軸(2)に固定されている超電導界
磁コイル、(4)はトルクチユーブ(1)とコイル取付
軸(2)を囲繞する常温ダンパ、(5)はこの常温ダン
パ(4)とコイル取付軸(2)の間に配設されている低
温ダンパ、(6)及び(7)はコイル取付軸(2)のそ
れぞれ外周部及び側面部に取り付けられたヘリウム外筒
及びヘリウム端板、(8)及び(9)はそれぞれ駆動
側、反駆動側端部軸、(10)はこれらの端部軸(8),
(9)を軸支する軸受、(11)は界磁電流供給用のスリ
ツプリング、(12)はトルクチユーブ(1)に形成或い
は配置されている熱交換器、(13)は側部輻射シール
ド、(14)は真空部である。
上記構成からなる超電導回転電機の回転子において
は、コイル取付軸(2)に配設されている超電導界磁コ
イル(3)を極低温に冷却することにより、電気抵抗を
零の状態とし、励磁損失をなくすことにより、この超電
導界磁コイル(3)に強力な磁界を発生させ、固定子
(図示せず)に交流電力を発生させる。この超電導界磁
コイル(3)を極低温に冷却、保持するために液体ヘリ
ウムを反駆動側端部軸(9)の中央部から導入管(図示
せず)を通じ、ヘリウム外筒(6)、ヘリウム端板
(7)により形成される液体ヘリウム容器部に供給する
一方、回転子内部を真空部(14)により高真空に保つと
共に、極低温の超電導界磁コイル(3)及びコイル取付
軸(2)に回転トルクを伝えるトルクチユーブ(1)を
薄肉円筒とし、且つ熱交換器(12)を設け、このトルク
チユーブ(1)を通じ極低温部に侵入する熱を極力減ら
す構造が最も一般的である。さらに、側面からの輻射に
より侵入する熱を低減するため、側部輻射シールド(1
3)が設けられている。
は、コイル取付軸(2)に配設されている超電導界磁コ
イル(3)を極低温に冷却することにより、電気抵抗を
零の状態とし、励磁損失をなくすことにより、この超電
導界磁コイル(3)に強力な磁界を発生させ、固定子
(図示せず)に交流電力を発生させる。この超電導界磁
コイル(3)を極低温に冷却、保持するために液体ヘリ
ウムを反駆動側端部軸(9)の中央部から導入管(図示
せず)を通じ、ヘリウム外筒(6)、ヘリウム端板
(7)により形成される液体ヘリウム容器部に供給する
一方、回転子内部を真空部(14)により高真空に保つと
共に、極低温の超電導界磁コイル(3)及びコイル取付
軸(2)に回転トルクを伝えるトルクチユーブ(1)を
薄肉円筒とし、且つ熱交換器(12)を設け、このトルク
チユーブ(1)を通じ極低温部に侵入する熱を極力減ら
す構造が最も一般的である。さらに、側面からの輻射に
より侵入する熱を低減するため、側部輻射シールド(1
3)が設けられている。
一方、常温ダンパ(4)及び低温ダンパ(5)は、固
定子からの高調波磁界をシールドし、超電導界磁コイル
(3)を保護すると共に、電力系統のじよう乱による回
転子振動を減衰させる機能を有する一方、常温ダンパ
(4)は真空外筒としての機能、低温ダンパ(5)はヘ
リウム容器部への輻射シールドとしての機能を兼ねる方
式が一般的である。尚、第1図においては、回転子内部
のヘリウム導入、排出系を構成する配管類及び回転子に
接続されているヘリウム導入、排出装置は省略してい
る。
定子からの高調波磁界をシールドし、超電導界磁コイル
(3)を保護すると共に、電力系統のじよう乱による回
転子振動を減衰させる機能を有する一方、常温ダンパ
(4)は真空外筒としての機能、低温ダンパ(5)はヘ
リウム容器部への輻射シールドとしての機能を兼ねる方
式が一般的である。尚、第1図においては、回転子内部
のヘリウム導入、排出系を構成する配管類及び回転子に
接続されているヘリウム導入、排出装置は省略してい
る。
第5図は第4図のV−V線における断面図断面図を示
し、第5図において、(2)はコイル取付軸、(3)は
超電導界磁コイル、(15)は楔、(18)はコイル取付軸
(2)の表面に軸方向に形成されたスロツト、(19)は
スロツト内絶縁スペーサ、(20)は上部絶縁スペーサで
ある。この構成において、超電導界磁コイル(3)は、
A−A線を取り巻くように巻回しており、従つて、A−
A線を極中心として強力な磁界を発生する。楔(15)は
超電導界磁コイル(3)をスロツト(18)内に堅固に保
持するように打ち込まれている。
し、第5図において、(2)はコイル取付軸、(3)は
超電導界磁コイル、(15)は楔、(18)はコイル取付軸
(2)の表面に軸方向に形成されたスロツト、(19)は
スロツト内絶縁スペーサ、(20)は上部絶縁スペーサで
ある。この構成において、超電導界磁コイル(3)は、
A−A線を取り巻くように巻回しており、従つて、A−
A線を極中心として強力な磁界を発生する。楔(15)は
超電導界磁コイル(3)をスロツト(18)内に堅固に保
持するように打ち込まれている。
第6図はコイル取付軸端部を示す斜視図、第7図は第
6図のVII−VII線における断面図であり、第6図,第7
図において、(2)はコイル取付軸、(3)は超電導界
磁コイル、(18)はコイル取付軸(2)に形成され、超
電導界磁コイル(3)を収納するスロツト、(15)はス
ロツト(18)に挿着され、超電導界磁コイル(3)を堅
固に保持する楔である。(19)はスロツト内絶縁スペー
サ、(20)は上部絶縁スペーサ、(21)は下部絶縁スペ
ーサ、(22)はコイル取付軸(2)のスロツト(18)と
コイル取付軸(2)の軸心内部の液体ヘリウムの液溜め
部(図示せず)とに連通して設けられたヘリウム流通孔
である。
6図のVII−VII線における断面図であり、第6図,第7
図において、(2)はコイル取付軸、(3)は超電導界
磁コイル、(18)はコイル取付軸(2)に形成され、超
電導界磁コイル(3)を収納するスロツト、(15)はス
ロツト(18)に挿着され、超電導界磁コイル(3)を堅
固に保持する楔である。(19)はスロツト内絶縁スペー
サ、(20)は上部絶縁スペーサ、(21)は下部絶縁スペ
ーサ、(22)はコイル取付軸(2)のスロツト(18)と
コイル取付軸(2)の軸心内部の液体ヘリウムの液溜め
部(図示せず)とに連通して設けられたヘリウム流通孔
である。
スロツト(18)はコイル取付軸(2)の軸表面に軸方
向に沿つた直線スロツト、軸両端部で円周方向に沿つた
アークスロツト、その直線スロツトとアークスロツトと
に連設するコーナスロツトにより構成されている。した
がつて、楔(15)はそれらスロツトに応じた形状とし、
スロツト(18)内に超電導界磁コイル(3)を収納した
後、スロツト(18)に楔(15)を挿着して超電導界磁コ
イル(3)を堅固に保持している。
向に沿つた直線スロツト、軸両端部で円周方向に沿つた
アークスロツト、その直線スロツトとアークスロツトと
に連設するコーナスロツトにより構成されている。した
がつて、楔(15)はそれらスロツトに応じた形状とし、
スロツト(18)内に超電導界磁コイル(3)を収納した
後、スロツト(18)に楔(15)を挿着して超電導界磁コ
イル(3)を堅固に保持している。
このような回転子に使用される超電導界磁コイルとし
ては例えば特開昭57−186960号公報に開示されたものが
あり、その構成を第8図に示す。図において、(3)は
超電導界磁コイル、(8a)は複数の超電導素線を撚り線
等により成形された超電導線であり、複数列、複数層巻
回されている。(23)はこれら超電導線(3a)の列間に
挿入された列間絶縁、(24)は超電導線(3a)の層間に
挿入された層間絶縁である。尚、超電導界磁コイル
(3)は、超電導線(3a)を1本持ちで、かつ超電導線
(3a)の列間には列間絶縁(23)を、超電導線(3a)の
層間には層間絶縁(24)をそれぞれ挿入しながら巻回
し、巻回後はエポキシ樹脂で処理してモールド状に形成
され、超電導線(3a)の短絡防止がなされている。
ては例えば特開昭57−186960号公報に開示されたものが
あり、その構成を第8図に示す。図において、(3)は
超電導界磁コイル、(8a)は複数の超電導素線を撚り線
等により成形された超電導線であり、複数列、複数層巻
回されている。(23)はこれら超電導線(3a)の列間に
挿入された列間絶縁、(24)は超電導線(3a)の層間に
挿入された層間絶縁である。尚、超電導界磁コイル
(3)は、超電導線(3a)を1本持ちで、かつ超電導線
(3a)の列間には列間絶縁(23)を、超電導線(3a)の
層間には層間絶縁(24)をそれぞれ挿入しながら巻回
し、巻回後はエポキシ樹脂で処理してモールド状に形成
され、超電導線(3a)の短絡防止がなされている。
しかしながら上述した従来装置では、超電導界磁コイ
ル(3)を堅固に保持する楔(15)はスロツト(18)の
各形状に応じた形状どする必要があり、特にコイル取付
軸(2)の軸両端部に配置された楔(15)の形状は複雑
な形状となりその製作加工並らびに打ち込み作業に多大
の労力を要していた。また、超電導界磁コイル(3)の
冷却がその外周面からしか冷却されない構造となつてお
り、超電導界磁コイル(3)内部の超電導線(3a)で発
熱した場合、超電導線(3a)の熱は列間絶縁(23)、層
間絶縁(24)、また他の超電導線(3a)を介した熱伝導
を経て超電導界磁コイル(3)外周のヘリウムで冷却さ
れて除去されることになり、冷却効果が悪く、超電導線
(3a)の温度が上昇し、超電導破壊(クエンチ)を生ず
る問題点があつた。
ル(3)を堅固に保持する楔(15)はスロツト(18)の
各形状に応じた形状どする必要があり、特にコイル取付
軸(2)の軸両端部に配置された楔(15)の形状は複雑
な形状となりその製作加工並らびに打ち込み作業に多大
の労力を要していた。また、超電導界磁コイル(3)の
冷却がその外周面からしか冷却されない構造となつてお
り、超電導界磁コイル(3)内部の超電導線(3a)で発
熱した場合、超電導線(3a)の熱は列間絶縁(23)、層
間絶縁(24)、また他の超電導線(3a)を介した熱伝導
を経て超電導界磁コイル(3)外周のヘリウムで冷却さ
れて除去されることになり、冷却効果が悪く、超電導線
(3a)の温度が上昇し、超電導破壊(クエンチ)を生ず
る問題点があつた。
この発明は上記のような問題点を解消するためになさ
れたものであり、多大の労力を要することなく超電導界
磁コイルを堅固に保持できると共に冷却効果を高め超電
導破壊を生ずることのない超電導回転電機の回転子を提
供することを目的とする。
れたものであり、多大の労力を要することなく超電導界
磁コイルを堅固に保持できると共に冷却効果を高め超電
導破壊を生ずることのない超電導回転電機の回転子を提
供することを目的とする。
この発明に係る超電導回転電機の回転子は、超電導界
磁コイルの超電導線に樹脂が含浸された半硬化状からな
り巻回後硬化される絶縁テープを巻回し、超電導界磁コ
イルの層間に挿着した層間絶縁材により層間絶縁を行う
と共にその層間に冷却路を形成し、超電導界磁コイルの
外周側に上部絶縁材を配設し、超電導界磁コイルとコイ
ル取付軸のスロツト壁面との間にスロツト内絶縁材を装
着して冷媒の冷却路を形成し、コイル取付軸の外周側に
円筒体を嵌着して上部絶縁材を介して超電導界磁コイル
をスロツト内に堅固に保持するようにしたものである。
磁コイルの超電導線に樹脂が含浸された半硬化状からな
り巻回後硬化される絶縁テープを巻回し、超電導界磁コ
イルの層間に挿着した層間絶縁材により層間絶縁を行う
と共にその層間に冷却路を形成し、超電導界磁コイルの
外周側に上部絶縁材を配設し、超電導界磁コイルとコイ
ル取付軸のスロツト壁面との間にスロツト内絶縁材を装
着して冷媒の冷却路を形成し、コイル取付軸の外周側に
円筒体を嵌着して上部絶縁材を介して超電導界磁コイル
をスロツト内に堅固に保持するようにしたものである。
この発明における超電導回転電機の回転子は、超電導
界磁コイルをスロツト内に装着した後、コイル取付軸の
外周側に円筒体を嵌着させて超電導界磁コイルをスロツ
ト内に堅固に保持する。又、各冷却路を冷媒が流通して
超電導界磁コイルを冷却する。
界磁コイルをスロツト内に装着した後、コイル取付軸の
外周側に円筒体を嵌着させて超電導界磁コイルをスロツ
ト内に堅固に保持する。又、各冷却路を冷媒が流通して
超電導界磁コイルを冷却する。
以下、この発明の一実施例を図に基づいて説明する。
第1図〜第3図において、(2)はコイル取付軸、(2
a)はコイル取付軸(2)の外周部に形成された冷媒で
ある液体ヘリウムの冷却路、(18)はスロツト、(22)
はヘリウム流通孔、(25)はスロツト(18)内に装着さ
れた超電導界磁コイルであり、超電導線(25a)が複数
列、複数層巻回されて形成されている。(26)は超電導
界磁コイル(25)の超電導線(25a)に巻回され樹脂が
含浸された半硬化状からなり巻回後硬化される絶縁テー
プであり、超電導線(25a)の列間絶縁を行つている。
(27)は超電導界磁コイル(25)とスロツト(18)底面
との間に装着された下部絶縁材であり、ヘリウム流通孔
(22)と連設する冷却路(27a)が形成されている。(2
8)は超電導界磁コイル(25)の外周側に配設された上
部絶縁材、(29)は超電導界磁コイル(25)とスロツト
(18)壁面との間に装着されたスロツト内絶縁材であ
り、冷却路(2a)と冷却路(27a)とに連設する冷却路
(29a)が形成されている。(30)は超電導界磁コイル
(25)の超電導線(25a)の層間に挿着された層間絶縁
材であり、超電導線(25a)の層間絶縁を行つている。
又、層間絶縁材(30)を適当な間隔を置いて配設してそ
の層間絶縁材(30)間に冷却路(29a)と連設する冷却
路(30a)が形成されている。さらに、層間絶縁材(3
0)は下部側の超電導線(25a)と下部絶縁材(27)との
間、上部側の超電導線(25a)と上部絶縁材(28)との
間にもそれぞれ同様に配設され冷却路(30a)が形成さ
れている。(31)はコイル取付軸(2)の外周側に例え
ば焼嵌め等により嵌着され、スロツト(18)内に装着さ
れた超電導界磁コイル(25)を上部絶縁材(28)を介し
てスロツト(18)内に堅固に保持する円筒体である。
第1図〜第3図において、(2)はコイル取付軸、(2
a)はコイル取付軸(2)の外周部に形成された冷媒で
ある液体ヘリウムの冷却路、(18)はスロツト、(22)
はヘリウム流通孔、(25)はスロツト(18)内に装着さ
れた超電導界磁コイルであり、超電導線(25a)が複数
列、複数層巻回されて形成されている。(26)は超電導
界磁コイル(25)の超電導線(25a)に巻回され樹脂が
含浸された半硬化状からなり巻回後硬化される絶縁テー
プであり、超電導線(25a)の列間絶縁を行つている。
(27)は超電導界磁コイル(25)とスロツト(18)底面
との間に装着された下部絶縁材であり、ヘリウム流通孔
(22)と連設する冷却路(27a)が形成されている。(2
8)は超電導界磁コイル(25)の外周側に配設された上
部絶縁材、(29)は超電導界磁コイル(25)とスロツト
(18)壁面との間に装着されたスロツト内絶縁材であ
り、冷却路(2a)と冷却路(27a)とに連設する冷却路
(29a)が形成されている。(30)は超電導界磁コイル
(25)の超電導線(25a)の層間に挿着された層間絶縁
材であり、超電導線(25a)の層間絶縁を行つている。
又、層間絶縁材(30)を適当な間隔を置いて配設してそ
の層間絶縁材(30)間に冷却路(29a)と連設する冷却
路(30a)が形成されている。さらに、層間絶縁材(3
0)は下部側の超電導線(25a)と下部絶縁材(27)との
間、上部側の超電導線(25a)と上部絶縁材(28)との
間にもそれぞれ同様に配設され冷却路(30a)が形成さ
れている。(31)はコイル取付軸(2)の外周側に例え
ば焼嵌め等により嵌着され、スロツト(18)内に装着さ
れた超電導界磁コイル(25)を上部絶縁材(28)を介し
てスロツト(18)内に堅固に保持する円筒体である。
次に動作について説明する。コイル取付軸(2)のス
ロツト(18)の底面に下部絶縁材(27)、スロツト(1
8)の両壁面にスロツト内絶縁材(29)を装着する。次
いで、超電導線(25a)に樹脂が含浸された半硬化状の
絶縁テープ(26)を巻回し超電導線(25a)層間に層間
絶縁材(30)を挿着して形成した超電導界磁コイル(2
5)をスロツト(18)内に装着する。そして、超電導界
磁コイル(25)の外周側に上部絶縁材(28)を配設す
る。絶縁テープ(26)に含浸した樹脂を適宜の粘度に調
整することにより隣接する相互間は密着状態に保持され
る。絶縁テープ(26)の樹脂の硬化は回転加熱により行
われ、超電導界磁コイル(25)の固定が堅固となり上部
絶縁材(28)の固定もできる。硬化後、コイル取付軸
(2)の外周面を旋盤により加工した後、コイル取付軸
(2)の外周側に円筒体(31)を焼嵌めにより嵌着して
超電導界磁コイル(25)を上部絶縁材(28)を介してス
ロツト(18)内に堅固に保持する。
ロツト(18)の底面に下部絶縁材(27)、スロツト(1
8)の両壁面にスロツト内絶縁材(29)を装着する。次
いで、超電導線(25a)に樹脂が含浸された半硬化状の
絶縁テープ(26)を巻回し超電導線(25a)層間に層間
絶縁材(30)を挿着して形成した超電導界磁コイル(2
5)をスロツト(18)内に装着する。そして、超電導界
磁コイル(25)の外周側に上部絶縁材(28)を配設す
る。絶縁テープ(26)に含浸した樹脂を適宜の粘度に調
整することにより隣接する相互間は密着状態に保持され
る。絶縁テープ(26)の樹脂の硬化は回転加熱により行
われ、超電導界磁コイル(25)の固定が堅固となり上部
絶縁材(28)の固定もできる。硬化後、コイル取付軸
(2)の外周面を旋盤により加工した後、コイル取付軸
(2)の外周側に円筒体(31)を焼嵌めにより嵌着して
超電導界磁コイル(25)を上部絶縁材(28)を介してス
ロツト(18)内に堅固に保持する。
以上のように円筒体(31)をコイル取付軸(2)の外
周側に焼嵌めにより嵌着することによつて超電導界磁コ
イル(25)をスロツト(18)内に堅固に保持できるの
で、従来のような形状の複雑な楔(15)を全く使用しな
くてよくその製作加工並びに打ち込み作業が皆無とな
る。又、楔(15)をスロツト(18)内に挿着するための
楔溝も不要となる。さらに、楔(15)を省略したことに
より、その厚さ寸法分外径を小さくすることができ、し
かも超電導界磁コイル(25)の極脂硬化後にコイル取付
軸(2)の外表面を加工するようにしたので、コイル高
さの調整作業が不要となる。
周側に焼嵌めにより嵌着することによつて超電導界磁コ
イル(25)をスロツト(18)内に堅固に保持できるの
で、従来のような形状の複雑な楔(15)を全く使用しな
くてよくその製作加工並びに打ち込み作業が皆無とな
る。又、楔(15)をスロツト(18)内に挿着するための
楔溝も不要となる。さらに、楔(15)を省略したことに
より、その厚さ寸法分外径を小さくすることができ、し
かも超電導界磁コイル(25)の極脂硬化後にコイル取付
軸(2)の外表面を加工するようにしたので、コイル高
さの調整作業が不要となる。
又、超電導界磁コイル(25)の超電導線(25a)の冷
却は次のようにして行われる。コイル取付軸(2)の外
周部に形成した冷却路(2a)を通じて液体ヘリウムが供
給されスロツト内絶縁材(29)によつて形成された半径
方向の冷却路(29a)に流入する。冷却路(29a)に流入
した液体ヘリウムは層間絶縁材(30)によつて形成され
た超電導線(25a)層間の冷却路(30a)に流入する。こ
れら冷却路(29a),(30a)を液体ヘリウムが流通する
ことにより超電導線(25a)が冷却される。この超電導
線(25a)の冷却は絶縁テープ(26)を介しての冷却と
なるので、絶縁テープ(26)としてはなるべく薄い方が
より良い冷却効果が得られる。超電導線(25a)を冷却
した後の液体ヘリウムは冷却路(27a)を経てヘリウム
流通孔(22)に流出する。
却は次のようにして行われる。コイル取付軸(2)の外
周部に形成した冷却路(2a)を通じて液体ヘリウムが供
給されスロツト内絶縁材(29)によつて形成された半径
方向の冷却路(29a)に流入する。冷却路(29a)に流入
した液体ヘリウムは層間絶縁材(30)によつて形成され
た超電導線(25a)層間の冷却路(30a)に流入する。こ
れら冷却路(29a),(30a)を液体ヘリウムが流通する
ことにより超電導線(25a)が冷却される。この超電導
線(25a)の冷却は絶縁テープ(26)を介しての冷却と
なるので、絶縁テープ(26)としてはなるべく薄い方が
より良い冷却効果が得られる。超電導線(25a)を冷却
した後の液体ヘリウムは冷却路(27a)を経てヘリウム
流通孔(22)に流出する。
尚、上記実施例では超電導界磁コイル(25)の層間の
冷却路(30a)は層間絶縁材(30)を適当な間隔を置い
て配設して形成した場合について述べたが、層間絶縁材
(30)に溝等を形成して冷却路(30a)を形成するよう
にしてもよい。
冷却路(30a)は層間絶縁材(30)を適当な間隔を置い
て配設して形成した場合について述べたが、層間絶縁材
(30)に溝等を形成して冷却路(30a)を形成するよう
にしてもよい。
この発明は以上説明した通り、超電導界磁コイルの超
電導線に樹脂が含浸された半硬化状からなり巻回後硬化
される絶縁テープを巻回し、超電導界磁コイルの層間に
層間絶縁材を挿着して層間絶縁を行うと共に冷媒の冷却
路を形成し、その冷却路を冷媒が流通することにより超
電導線を冷却することができ、冷却効果が向上し、超電
導破壊を生ずることがなく信頼性が向上する。又、コイ
ル取付軸のスロツト内に装着された超電導界磁コイルを
コイル取付軸の外周側に嵌着した円筒体により堅固に保
持するようにしたので、複雑な形状の楔を全く使用しな
くてよくその製作加工並びに打ち込み作業が皆無とな
り、作業性が著しく向上すると共に経済的にも優れた効
果が得られる。又、スロツト内に装着された超電導界磁
コイルに巻回した半硬化状の絶縁テープを硬化させて上
部絶縁材を固定するようにしたので、各冷却路を確保し
た状態で超電導界磁コイル及び各絶縁材をスロット内に
半硬化状の絶縁テープの硬化のみの簡単な構成で容易に
固定することができる。
電導線に樹脂が含浸された半硬化状からなり巻回後硬化
される絶縁テープを巻回し、超電導界磁コイルの層間に
層間絶縁材を挿着して層間絶縁を行うと共に冷媒の冷却
路を形成し、その冷却路を冷媒が流通することにより超
電導線を冷却することができ、冷却効果が向上し、超電
導破壊を生ずることがなく信頼性が向上する。又、コイ
ル取付軸のスロツト内に装着された超電導界磁コイルを
コイル取付軸の外周側に嵌着した円筒体により堅固に保
持するようにしたので、複雑な形状の楔を全く使用しな
くてよくその製作加工並びに打ち込み作業が皆無とな
り、作業性が著しく向上すると共に経済的にも優れた効
果が得られる。又、スロツト内に装着された超電導界磁
コイルに巻回した半硬化状の絶縁テープを硬化させて上
部絶縁材を固定するようにしたので、各冷却路を確保し
た状態で超電導界磁コイル及び各絶縁材をスロット内に
半硬化状の絶縁テープの硬化のみの簡単な構成で容易に
固定することができる。
第1図はこの発明の一実施例による超電導回転電機の回
転子における超電導界磁コイルを示す断面図、第2図は
第1図の要部拡大図、第3図は第1図のIII−III線にお
ける断面図、第4図は従来の一般的な超電導回転電機の
回転子を示す縦断面図、第5図は第4図のV−V線にお
ける断面図、第6図は従来のコイル取付軸端部を示す斜
視図、第7図は第6図のVII−VII線における断面図、第
8図は従来の超電導界磁コイルを示す断面図である。 図において、(2)はコイル取付軸、(2a)は冷却路、
(18)はスロツト、(25)は超電導界磁コイル、(25
a)は超電導線、(26)は絶縁テープ、(27)は下部絶
縁材、(27a)は冷却路、(28)は上部絶縁材、(29)
はスロット内絶縁材、(29)は冷却路、(30)は層間絶
縁材、(30a)は冷却路、(31)は円筒体である。 尚、図中同一符号は同一又は相当部分を示す。
転子における超電導界磁コイルを示す断面図、第2図は
第1図の要部拡大図、第3図は第1図のIII−III線にお
ける断面図、第4図は従来の一般的な超電導回転電機の
回転子を示す縦断面図、第5図は第4図のV−V線にお
ける断面図、第6図は従来のコイル取付軸端部を示す斜
視図、第7図は第6図のVII−VII線における断面図、第
8図は従来の超電導界磁コイルを示す断面図である。 図において、(2)はコイル取付軸、(2a)は冷却路、
(18)はスロツト、(25)は超電導界磁コイル、(25
a)は超電導線、(26)は絶縁テープ、(27)は下部絶
縁材、(27a)は冷却路、(28)は上部絶縁材、(29)
はスロット内絶縁材、(29)は冷却路、(30)は層間絶
縁材、(30a)は冷却路、(31)は円筒体である。 尚、図中同一符号は同一又は相当部分を示す。
Claims (2)
- 【請求項1】外周部に冷媒の冷却路が形成されたコイル
取付軸と、このコイル取付軸に形成されたスロットと、
このスロット内に装着され、超電導線が複数列、複数層
巻回されて形成された超電導界磁コイルとを有する超電
導回転電機の回転子において、上記超電導界磁コイルの
超電導線に巻回され樹脂が含浸された半硬化状からなり
巻回後硬化される絶縁テープと、上記超電導界磁コイル
の層間に挿着され、上記超電導線の層間絶縁を行うと共
にその層間に冷媒の冷却路を形成する層間絶縁材と、上
記超電導界磁コイルと上記スロット壁面との間に装着さ
れ上記層間絶縁材で形成する冷却路に連設する冷却路が
形成されたスロット内絶縁材と、上記超電導界磁コイル
と上記スロット底面との間に装着され上記スロット内絶
縁材の冷却路および上記コイル取付軸の冷却路に連設し
た冷却路が形成された下地絶縁材と、上記超電導界磁コ
イルの外周側に配設され、上記超電導界磁コイルに巻回
された上記絶縁テープを硬化させることにより固持され
る上部絶縁材と、上記コイル取付軸の外周側に嵌着さ
れ、上記スロット内に装着された上記超電導界磁コイル
を上記上部絶縁材を介して上記スロット内に堅固に保持
する円筒体とを備えたことを特徴とする超電導回転電機
の回転子。 - 【請求項2】外周部に冷媒の冷却路を有するコイル取付
軸に形成されたスロットの底面に下部絶縁材をスロット
の両壁面にスロット内絶縁を施し、樹脂が含浸され半硬
化状からなる絶縁テープを表面に巻回した超電導線を複
数列、複数層巻回しかつ層間に層間絶縁を施すとともに
上記層間の空隙で冷却路を形成するよう層間絶縁材を配
してなる超電導界磁コイルを上記スロット内に装着す
る、次に上記取付軸の冷却路及び上記超電導界磁コイル
の冷却路に連設する冷却路が形成された上部絶縁材を上
記超電導界磁コイルの外周側に配設し回転加熱により上
記樹脂を硬化させ上記上部絶縁材を接着固定する、次に
上記取付軸の外周面を加工し上記コイル取付軸の外周側
に円筒体を嵌着させて上記超電導界磁コイルを上記スロ
ット内に上記上部絶縁材を介して保持するようにしたこ
とを特徴とする超電導回転電機の回転子の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62291357A JP2580637B2 (ja) | 1987-11-17 | 1987-11-17 | 超電導回転電機の回転子及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62291357A JP2580637B2 (ja) | 1987-11-17 | 1987-11-17 | 超電導回転電機の回転子及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01133561A JPH01133561A (ja) | 1989-05-25 |
JP2580637B2 true JP2580637B2 (ja) | 1997-02-12 |
Family
ID=17767876
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62291357A Expired - Fee Related JP2580637B2 (ja) | 1987-11-17 | 1987-11-17 | 超電導回転電機の回転子及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2580637B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5471285B2 (ja) * | 2009-10-20 | 2014-04-16 | 住友電気工業株式会社 | ステータ、ロータ、および超電導機器 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6223364A (ja) * | 1985-07-22 | 1987-01-31 | Toshiba Corp | 超電導回転子の製造方法 |
JPS62213546A (ja) * | 1986-03-12 | 1987-09-19 | Mitsubishi Electric Corp | 超電導回転電機の回転子 |
-
1987
- 1987-11-17 JP JP62291357A patent/JP2580637B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01133561A (ja) | 1989-05-25 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |