JP2579968B2 - 可変容量圧縮機 - Google Patents

可変容量圧縮機

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JP2579968B2
JP2579968B2 JP62280035A JP28003587A JP2579968B2 JP 2579968 B2 JP2579968 B2 JP 2579968B2 JP 62280035 A JP62280035 A JP 62280035A JP 28003587 A JP28003587 A JP 28003587A JP 2579968 B2 JP2579968 B2 JP 2579968B2
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浩一 橋長
英一 永作
勝 渡部
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は圧縮機に関する、特に自動車空調装置用の冷
媒圧縮機の圧力制御装置に関する。
〔従来の技術〕
従来の圧縮機の圧力制御装置は第8図に示すように、
2つの圧力室14′,13′を有する。一方の圧力室14′に
は圧縮機の吸入圧力が導かれ、もう一方の圧力室13′に
は圧縮機の吐出圧力あるいは圧縮機室内圧力が導かれて
いる。更に圧力室14′と13′は弁体2′によって連通可
能となっている。以上のような構成により、圧縮機の吸
入圧力に応じて弁体2′を開閉し、圧縮機内部のスプー
ル16′を上下動させ圧縮機の吐出容量を調節しようとす
るものである。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記の従来技術においては、弁体2′開弁時の吸入圧
力値をバネ4′,9′等により一度設定すると、その吸入
圧力の設定値は、どのような熱負荷条件においても常に
ほぼ一定の圧力値をとるものであった。その為、高熱負
荷時(真夏)に充分な冷房能力が得られるように前記吸
入圧力の設定値を定めると、低熱負荷時(春秋及び冬の
除湿)には空調装置の吹出口温度が低くなりすぎること
になる。その結果、サーミスタが作用してマグネットク
ラッチがOFFしてしまうことになる。即ち、圧縮機の吐
出容量が減少する前にマグネットクラッチにて、圧縮機
の運転が断続することになる。この圧縮機の断続運転で
は吹出空気温度の変動が激しく、かつ断続に伴うショッ
クが乗員に頻繁に伝わることになって車内フィーリング
の低下という問題が生じる。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は上記問題点を解決せんとするもので、次のよ
うな手段を講じた。
すなわち、3つの圧力室を有し、そのうち1つの圧力
室には、圧縮機の吐出圧力が導かれ、この圧力室内圧力
が弁体に作用するようにしている。他の残り2つの圧力
室にはそれぞれスプール弁を変位させる信号圧室の圧力
及び圧縮機の吸入圧力が導かれ、弁体により他の2つの
圧力室間が連通可能となっている。以上のことを特徴と
する、圧縮機の圧力制御装置とした。
〔作用〕
圧力制御装置内弁の片側端部に配設された圧力室に導
かれた圧縮機の吐出圧力は、弁体に対し閉弁方向に働く
力として作用する。圧縮機の吐出圧力は冷房サイクルの
熱負荷条件と密接な関係にあり、高熱負荷時には高く、
低熱負荷時には低くなる。したがって低熱負荷時は高熱
負荷時に比べて弁を閉弁方向に押しつける力が小さくな
るため、弁が開弁する時の圧縮機の吸入圧力値は高熱負
荷時に比べ大きくなる。以上の作用により、高熱負荷時
の冷房能力を確保しながら低熱負荷時では圧縮機の容量
制御開始点を早くし、サーミスタ作動によるマグネット
クラッチの断続を大幅に減らし、車室内におけるフィー
リングを向上させるものである。
〔実施例〕
次に、本発明の一実施例を図に基づいて説明する。
第1図ないし第3図において2001はハウジングで、円
筒形状をしており内部に圧縮室1010を形成している。20
02はシャフトで図示しない自動車走行用エンジンからの
駆動力を電磁クラッチを介して受けて回転する。104は
シャフト2002と一体形成されたローター、105,106はこ
のローター104内に摺動自在に支持されたベーンで、こ
のベーン105,106の先端はハウジング2001の内面を摺接
する。21,22はハウジング1の両開口端に配設されたフ
ロントエンドプレート及びリヤエンドプレートである。
前記圧縮室1010はハウジング2001内面、ローター104
外面、エンドプレート21,22内面およびベーン105,106に
より区画形成される。そしてハウジング2001のうち圧縮
室1010の容積が最も減少する部位には吐出孔103が開口
している。また、前記シャフト2002は軸受2010,2011を
介してフロントエンドプレート21、リヤエンドプレート
22に回転自在に支持される。
23はフロントカバーでフロントエンドプレート21の前
方向に配設され、フロントエンドプレート21との間に吸
入室32を形成する。2009はフロントカバー23内に配設さ
れた軸封装置で、シャフト2002に沿って吸入室32内の冷
媒が漏洩するのを防止する。フロントエンドプレート21
には吸入孔102が開口しており、吸入室32と圧縮室1010
の容積増加部位とを連通する。
2013はリヤカバーで、リヤエンドプレート22の後方側
に配設され、リヤエンドプレート22との間にオイルセパ
レータ2014を形成する。このリヤカバー2013には吐出通
路2015が開口しており、冷凍サイクルの凝縮器107に連
通している。2016は吐出室カバーでハウジング2001の側
面に吐出孔103を覆うようにして配設され、ボルト2017
により固定される。2019は吐出弁で吐出孔103の吐出室
カバー2016側に配設される。2020は吐出リード弁2019の
押え板で、吐出リード弁とともにボルト2021によってハ
ウジング2001に固定されている。2022は吐出室カバー20
16とハウジング2001との間のシールを行うOリングであ
る。吐出室カバー2016およびリヤエンドプレート22には
吐出連通孔2027が形成されており、この連通孔2027を介
して吐出室109とオイルセパレータ2014とは連通してい
る。
前記フロントカバー23とフロントエンドプレート21と
の間にはガスケット2023が配設され、フロントエンドプ
レート21とハウジング2001との間にはOリングが配設さ
れている。ハウジング2001とリヤエンドプレート22との
間にもOリングが配設され、更にリヤエンドプレート22
とリヤカバー2013との間にはガスケットが配設され、そ
の状態で各部材はボルト2026により一体に連結されてい
る。
110は圧力制御装置部で圧縮機101のフロントサイドプ
レート21とリヤカバー2013との間に挿入挟持されてい
る。1はバルブハウジングで図において上方に第1圧力
室12を有する。この第1圧力室12内にはバネ4、バネ受
け18が配設され、弁体2をパッキン3、座金17とともに
図中下方向へ付勢する。バルブハウジング1内には第2
圧力室13が形成されており、かつ、この第2圧力室13に
設けられた弁座19に弁体2の下面が対向している。バル
ブハウジング1の図中下方向にはさらに第3圧力室14が
形成され、この第3圧力室14は通路20及び、弁体2と弁
座19との間隙を介して第2圧力室13と連通している。
前記バルブハウジング1の下方端には筒状のバネケー
ス7を気密に取り付けられており、上述の第3圧力室14
はこのバネケース7とバルブハウジング1との間に形成
される。バネケース7とバルブハウジング1とによっ
て、ダイヤフラム6が挟持されている。前記バネケース
7内には前記第3圧力室14に近い側に第1のバネ支持部
材8を、又このバネ支持部材8に対向して第2のバネ支
持部材10を設け、両バネ支持部材8,10の間にバネ9を介
挿している。又、バネケース7内には定圧室1070が形成
されており、この定圧室1070を大気圧導入口1071を介し
て大気と連通しており、常に大気圧状態に維持される。
11はバネ9の弾力を調整するねじである。
前記第1のバネ支持部材8には円筒状のスカート部34
が設けられ、このスカート部の外周が前記バネケース7
の内周に接触することにより、バネ支持部材8の上下方
向の往復動が、支持される。又、前記ダイヤフラム6は
第1のバネ支持部材8と連結している。そして、バネ支
持部材8と対向するようにストッパ5が配設され、この
ストッパ5のダイヤフラム6と対向する面とは反対側の
面で前記弁体2が接触している。
前記圧縮機101の吐出室109と圧力制御装置部110の第
1圧力室12との間には、吐出室109内の高圧を導く吐出
圧導入通路27が設けられている。又、前記圧縮機101の
吐出口103近傍のロータ104側面に発生する比較的高圧の
圧力を第2圧力室13へ導く高圧導入通路30が設けられ
る。さらに、前記圧縮機101の吸入室32と前記バルブハ
ウジング1の第3圧力室14との間には吸入室32内の低圧
を導く吸入圧導入通路33が設けられている。
前記高圧導入通路30はフロントサイドプレート21内に
形成されたシリンダ35とも連結される。このシリンダ35
内にはスプール弁16が摺動可能に収納されている。又、
シリンダ35内の上部には信号圧室350が形成され、か
つ、シリンダ35内の下部にはスプール弁16を信号圧室35
0側に偏位させる方向に付勢するバネ36が設けられてい
る。
前記フロントサイドプレート21には、シリンダ35を介
して圧縮機の圧縮室1010と吸入室32とを圧縮室1010の圧
縮工程途中において連通するバイパスポート37,38が設
けられており、このバイパスポート37,38を通って、圧
縮室1010内の冷媒が吸入室32に逃がされるようになって
いる。
次に本実施例の圧力制御装置を圧縮機へ組み付ける状
態、及び圧縮機への組付状態における圧力通路の取回し
を第2図及び第3図を用いて説明する。
圧力制御装置110は圧縮機のフロントサイドプレート2
1とリヤカバー2013によって支持される。即ち、圧力制
御装置110をサイドプレート21に組み付ける際にはOリ
ング15が図示のように挿入され、かつ板ばね1005によ
り、各部の寸法誤差が吸収されて、圧力制御装置110の
挟持が確実になされることになる。
又、吐出圧導入通路27の取り回しは、吐出室109内の
圧力がハウジング中に形成された第1通路25及びフロン
トサイドプレート21内に形成された第2通路26を介して
ヘッドカバー23のA点に導かれる。そして、A点よりB
点まではフロントヘッドカバー23に形成された溝27によ
り導かれ、この溝27を介して第1図に示す圧力制御装置
110の第1圧力室12に導かれる。尚、各通路25,26,27は
その径が1mm程度の小径となっており、この通路25,26,2
7による流通抵抗によって、吐出室109内の圧力脈動が直
接第1圧力室12に伝達されることがないようになってい
る。即ち、吐出室109内の圧力脈動が減衰された状態で
第1圧力室12に伝達される。又、吐出口近傍ローター側
面部圧力を導入される高圧導入通路30の取り回しは、ま
ずローター104端部28の圧力をフロントサイドプレート2
1内に形成された第3通路29を介してヘッドカバー23の
C点に導く。C点に導かれた高圧はフロントヘッドカバ
ー23に形成された溝30により一方はスプール16の上部の
信号圧室350(E点)へ、もう一方はヘッドカバー23の
D点に導かれる。D点に導かれた冷媒圧力はサイドプレ
ート21内に形成された第4通路31を介して圧力制御装置
110内の第2圧力室13へと導入される。
吸入圧力を導入する吸入圧導入通路33の取り回しは、
圧縮機吸入室32がサイドプレート21内に形成された第5
通路33を介して圧力制御装置110内の第3圧力室14と連
通し、これにより吸入圧力の導入を行う。
次にこのように構成された圧力制御装置の作用につい
て述べる。図示しない電磁クラッチがONして、自動車走
行用エンジンの回転駆動力が圧縮機101に伝えられれ
ば、圧縮機1010の容積変動に基づいて冷媒の吸入、圧
縮、吐出を行う。吐出口103から吐出される高温高圧の
冷媒は凝縮器107より膨張弁を経て蒸発器108に供給さ
れ、自動車車室の冷却を行った後、低温低圧の状態で吸
入口102に戻る。ここで、冷凍サイクル正常運転されて
いる状態では、吸入冷媒の圧力は1.5kg/cm2程度に保持
されるが、例えば圧縮機101が回転数を上昇し熱負荷に
比較して冷房能力が過剰になったような場合には、吸入
口102側における冷媒の圧力は1.5kg/cm2未満に低下する
こととなる。
この場合、吸入冷媒の圧力低下により吸入圧導入通路
33を介して圧力制御弁110内の第3圧力室14内の冷媒の
圧力も同様に低下する。この為バネケース7内のバネ9
の弾力が、第3圧力室14内の冷媒の圧力と定圧室1070内
の大気圧との差圧によりダイヤフラム6に発生する力よ
りも大きくなり、第1のバネ支持部材8はバネ9の弾力
により図において上昇する。従ってバネ支持部材8を介
してストッパ5が上昇し、弁体2がバネ4の弾力及び第
1圧力室12内の圧力に抗して同様に上昇する。この為弁
体2は弁座19より離間し、第2圧力室13と第3圧力室14
を連通せしめる。このように第2圧力室13と第3圧力室
14が連通すると、高圧導入通路30内の冷媒は第2圧力室
13から第3圧力室14へと流入し、更に吸入圧導入通路33
を介して吸入室32に逃される。
このようにして高圧導入通路30内の冷媒が第2圧力室
13、第3圧力室14内を経て吸入室32に至ると、シリンダ
35内の信号圧室350の冷媒圧力が低下し、スプール弁16
はバネ36の弾力により図において上昇する。この信号圧
室350内の圧力変動に基づいて、第1バイパスポート37
のみ或いは第1、第2バイパスポート37,38の双方が開
放する。各バイパスポート37,38が開放すると、圧縮室1
010内の冷媒が各バイパスポート37,38を経て吸入室32に
戻されることとなる。換言すれば圧縮室1010はベーン10
5,106がバイパスポート37,38を通過するまでは、冷媒の
圧縮を開始しないこととなり、圧縮機の吐出容量が減少
する。即ち、熱負荷に見合った冷房能力となるよう圧縮
機容量が低下する。
逆に、圧縮機の回転数が下降し、熱負荷に対し冷房能
力が不足することとなれば、冷媒は蒸発器108出口にお
いて過熱状態となり、吸入冷媒圧力は、1.5kg/cm2より
高くなる。その為第3圧力室14内の冷媒の圧力が上昇
し、この圧力上昇によりダイヤフラム6に加わる力がバ
ネ9の弾力より大となるので、第1のバネ支持部材8は
ダイヤフラム6と共に下降し、これに伴って弁体2はバ
ネ4及び第1圧力室12内の冷媒の圧力により弁座19を閉
じる。この為高圧導入通路30が閉じられることとなっ
て、信号圧室350内の圧力は吸入室32側へ逃げることが
できなくなる。その結果、信号圧室350内の圧力が上昇
し、スプール弁16をバネ36の弾力に抗して図において下
方へ変位させ、各バイパスポート37,38を閉止する。こ
こでバイパスポート37,38が閉じられれば、吸入された
冷媒は全て圧縮されることとなり、熱負荷に見合った冷
房能力となるよう圧縮機容量は大となる。
このようにして、吸入冷媒圧力の変動に基づき圧縮機
の吐出容量を可変させ、予め設定した熱負荷にみあった
冷房能力が得られることとなる。但し、以上の作用のみ
では予め設定すべき熱負荷は一定に固定されてしまい、
従来技術における問題点と同様、真夏の要求される熱負
荷が極めて高い状態から冬季の除湿運転時のように要求
される熱負荷が低い状態まで、幅広く適応させることが
できない。そこで本例の圧力制御装置では上述の作用に
加えて、更に吐出室109側からの冷媒圧力の変動を検出
するようにしている。
次に、吐出圧導入通路27を介し第1圧力室12に導かれ
た圧縮機の吐出圧力の作用について、弁体2に作用する
力の釣り合い式を用いて説明する。
まず弁体2は段付きの円筒形状をしており、第1圧力
室12に近い側が大径、弁座19側が小径で、それぞれ径寸
法はφd1,φd2で表す。ここでφd2の小径部の周囲にで
きる帯状空間39は常に第2圧力室13と連通しており、従
って、高圧導入通路30からの圧力が導入されている。ダ
イヤフラム6の受圧部径をφd3とし、第1圧力室12に導
かれる圧縮機の吐出室109内の圧力をPd、第2圧力室13
に導かれる圧縮機の吐出口103近傍のローター104側面の
圧力をPm、第3圧力室14に導かれる圧縮機の吸入室32の
圧力をPsとする。最後に、弁体2が弁座19に着座し閉弁
状態にある時のバネ4の弾性力をFs4、バネ9の弾性力
をFs9とすると、弁体2に作用する力の釣り合い式は、 (1)式をPsについて整理すると、 (2)式において、Pmによる影響をごく小さくする為
φd2の値をできる限りφd1の値に近づけるものとすれば
(2)式は、 と近似できる。(3)式において 左辺≧右辺の時……圧縮機は100%容量運転 左辺<右辺の時……圧縮機は容量制御運転 を行う。(3)式において、本実施例の具体的数値φd1
=0.6cm、φd3=1.8cmを代入し、Pd=15kg/cm2・Gの
時、Ps=1.5kg/cm2・Gで圧縮機が容量制御運転を開始
するようにバネの弾性力Fs4,Fs9を定めると(3)式は Ps=−0.125Pd+3.375 ……(4) となる。
ここでPd=15kg/cm2・Gというのは、真夏のような高
熱負荷時を想定した値であるが、冬場の除湿等の低熱負
荷時を想定して(4)式にPd=5kg/cm2・Gを代入する
と、Ps=2.75kg/cm2・Gが得られる。すなわちPd=15kg
/cm2・Gで示されるような高熱負荷時には、圧縮機はPs
=1.5kg/cm2・Gまで100%容量運転を行い、必要な冷房
能力を確保する。さらにPd=5kg/cm2・Gで示されるよ
うな低熱負荷時にはPs=2.75kg/cm2・Gから圧縮機は容
量制御運転を行い、適切な冷房能力が得られる。
通常のカー・エアコンサイクルにおいて、圧縮機の容
量制御が必要と考えられる熱負荷条件はPd=5〜15kg/c
m2・Gの範囲でほぼ表され、圧縮機が容量制御を開始す
る時のPsが1.5〜2.5kg/cm2・G程度の設定値範囲を持て
ば、充分に空調装置の吹き出し口温度の制御が可能で、
マグネットクラッチの断続を大幅に減らすことができ
る。したがって、前述した実施例記載の数値とすること
により、充分にこの条件を満たすものである。更に第4
図に示すように、弁体2の大径部直径φd1の値を変える
ことによりPs−Pd特性の傾きを変えることができ、さら
にはダイヤフラム径φd2を操作する事と、バネの弾性力
Fs4,Fs9を操作する事により、任意の傾きと値を持ったP
s−Pd特性が得られる。
尚、上述の実施例において、パッキン3は第1圧力室
12から第2圧力室13への冷媒の洩れを防止する目的で配
設されるが、第5図に示すようにOリング1003を用いた
り、あるいは第6図に示すようにダイヤフラム、樹脂フ
ィルム、ベローズ等1004によっても目的を達成し得る。
又、上述の例では第1圧力室12には通路25,26,27を経
て吐出室109内の圧力が導入されていたが、第7図に示
すように、オイルセパレータ2014内の圧力を導入するよ
うにしてもよい。即ち、吐出圧導入通路27は、圧縮機の
吐出側の圧力であれば、どの部位からでも導入可能であ
る。同様に吸入圧導入通路33も、吸入室32に限ることな
く、圧縮機の吸入側の圧力による部位に広く速通可能で
ある。
〔発明の効果〕
以上のように本発明によれば、いかなる熱負荷条件に
おいても圧縮機はその冷房能力を制御することが可能で
あり、安定した空調器吹き出し口温度を保つとともに、
マグネットクラッチの断続回数を大幅に減らし、自動車
運転時のフィーリングを向上させるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明圧力制御装置の一部を断面とした概略の
説明図、第2図は第1図図示圧力制御装置の圧縮機への
取付を表す断面図、第3図は圧力導入通路を示す正面
図、第4図は容量制御開始時の吸入圧力と吐出圧力との
関係を示す説明図、第5図及び第6図は弁体部の密封構
造に関する他の実施例の要部を示す断面図、第7図は第
1図図示圧力制御装置の他の取付状態を示す断面図、第
8図は従来の圧力制御装置を示す断面図である。 1……バルブハウジング,2……弁体,5……連結部材をな
すストッパ,6……ダイヤフラム,7……バネケース,8……
バネ支持部材,9……バネ,10……バネ支持部材,12,13,14
……圧力室,16……スプール弁,19……弁座,20……通路,
21……フロントサイドプレート,23……フロントヘッド
カバー,32……圧縮機吸入室,35……シリンダ,37及び38
……バイパスポート,101……圧縮機,102……吸入口,103
……吐出口,104……ローター,105及び106……ベーン,10
7……凝縮器,108……蒸発器,109……吐出弁室,110……
圧力制御装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橋長 浩一 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (72)発明者 永作 英一 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (72)発明者 渡部 勝 東京都世田谷区等々力7丁目17番24号 株式会社不二工機製作所内 (72)発明者 梅沢 仁志 東京都世田谷区等々力7丁目17番24号 株式会社不二工機製作所内

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】筒状のハウジングと、このハウジング内に
    回転自在に配設されたロータと、このロータに形成され
    たベーン溝内に摺動自在に配設されたベーンと、前記ハ
    ウジング内面、前記ロータ外面及び前記ベーンにより形
    成される圧縮室と、低温低圧の吸入冷媒が導入されかつ
    前記圧縮室と吸入口を介して連通する吸入室と、前記圧
    縮室と吐出口を介して連通し高温高圧の吹出冷媒が導入
    される吐出室と、前記圧縮室の圧縮行程部位と前記吸入
    室とを連通するバイパスポートと、このバイパスポート
    を開閉するスプール弁と、このスプールの一端側に形成
    され内部圧力に応じて前記スプール弁の変位を制御する
    信号圧室と、この信号圧室に導入される圧力を制御する
    圧力制御装置とを備え、 前記圧力制御装置は、吐出圧導入通路を介して吐出側圧
    力を導入する第1圧力室と、高圧導入通路を介して前記
    信号圧室に導かれる高圧を導入する第2圧力室と、吸入
    圧導入通路を介して吸入側圧力を導入する第3圧力室
    と、前記第1圧力室の圧力を受けると共に前記第2圧力
    室と前記第3圧力室との間の開閉切換えを行う弁体と、
    前記第3圧力室内圧力の変動に応じて変位するダイヤフ
    ラムと、このダイヤフラムの変位を前記弁体に伝達する
    伝達部材とを具備することを特徴とする可変容量圧縮
    機。
  2. 【請求項2】前記ダイヤフラムは、前記第3圧力室内圧
    力と大気圧との差圧に基づいて変位することを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項記載の可変容量圧縮機。
  3. 【請求項3】前記弁体は、前記第1圧力室の圧力を受け
    る受圧面積の方が、前記第3圧力室に露出する部位の受
    圧面積より大きくなっていることを特徴とする特許請求
    の範囲第1項記載の可変容量圧縮機。
  4. 【請求項4】前記第1圧力室は前記弁体の一面側に形成
    され、前記第2圧力室は前記弁体の側部に形成され、か
    つ、前記第3圧力室は前記弁体の他面側に形成されるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の可変容量圧
    縮機。
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