JP2579846B2 - 聴力検査装置 - Google Patents

聴力検査装置

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JP2579846B2 JP3139675A JP13967591A JP2579846B2 JP 2579846 B2 JP2579846 B2 JP 2579846B2 JP 3139675 A JP3139675 A JP 3139675A JP 13967591 A JP13967591 A JP 13967591A JP 2579846 B2 JP2579846 B2 JP 2579846B2
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  • Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は聴力検査装置に関し、特
に例えば集団検診等において用いられる選別聴力検査装
置に適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】選別聴力検査は多数の被検者の中から特
定の配慮を必要とする人(例えば難聴者や、難聴の進行
が開始し始めた者)だけを効率良く選別する検査方法
で、スクリーニングテストと呼ばれて集団検診に採用さ
れている。選別聴力検査は一般健康診断の1つの科目と
して図6に示す検査手順に従つて実施されている。すな
わちステツプSP1において選別聴力検査手順を開始す
ると、ステツプSP2において被検者に対して練習音を
呈示する。
【0003】この練習音呈示ステツプは、当該選別聴力
検査に不慣れな被検者に対して検査音の呈示要領を教示
するために設けられている手順で、聴力を判定する際に
使用される2種類の検査音のうちの一方を所定のレベル
で被検者に聴き取らせる。因に標準の選別聴力検査手順
は図6に示すようにステツプSP1において開始した
後、ステツプSP2において、第1検査音として周波数
1000〔Hz〕かつ音量30〔dB〕の純音を会話音域の代表音
として選択して右耳第1検査音として用いることによ
り、被検者の会話音に対する聴力を検査する。またステ
ツプSP3において周波数4000〔Hz〕かつ音量40〔dB〕
の純音を右耳第2検査音として用いて被検者のうち初期
難聴症状が開始したものを発見するようになされてい
る。さらにステツプSP5において左耳第1検査音とし
て周波数1000〔Hz〕かつ音量30〔dB〕の純音を用いた
後、ステツプSP6において左耳第2検査音として周波
数4000〔Hz〕かつ音量40〔dB〕の純音を用いる。
【0004】練習音は第1検査音と同じ周波数すなわち
1000〔Hz〕の純音を、第1検査音の音量より大きい音量
すなわち40〔dB〕で呈示し、これにより被検者を本検査
に先立つて練習をさせる。かくして1人の被検者に対す
る全ての検査項目の検査が終了し、これにより当該選別
聴力検査手順がステツプSP7において終了する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図6に示す選別聴力検
査手順に従つて選別聴力検査をしようとする場合、実際
上ステツプSP2における練習音の呈示がされた後ステ
ツプSP3に移つて右耳第1検査音の検査を実行する際
に、実際上練習音による練習の結果未だ戸惑いが残つて
いる被検者については、反応が遅れる場合があり、例え
ば右耳第1検査音を正常に聴き取ることができたにもか
かわらず反応が遅れたために検査員に対する応答動作の
タイミングが遅れる結果になるおそれがある。
【0006】ところがこのように検査員に対する反応が
遅れて、検査音が聞こえなくなつているタイミングで応
答動作をするような状態になると、検査員は被検者が正
常に第1検査音を聴き取り得たか否かの判断を適確にな
し得なくなり、結局当該被検者に対して再検査をしなけ
ればならなくなる。ところがこのように再検査すべき被
検者が増えると、全体として集団検診における検査時間
及び手間がその分増大する結果になるために、検査効率
を高めることができない問題がある。
【0007】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、練習音の呈示に続く最初の検査音による検査につい
て再検査の確率を一段と低減できるようにした選別聴力
検査装置を提案しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明においては、被検者に対して所定の周波数1000
〔Hz〕及び音量40〔dB〕の練習音を呈示した後(SP1
1)、予定の順序で所定の周波数1000〔Hz〕、4000〔H
z〕及び音量30〔dB〕、40〔dB〕の複数の検査音を順次
自動的に呈示し(SP3、SP4、SP5、SP6)、
複数の検査音の呈示時間t1N、t2N、……t8Nの間に被
検者からの応答があつたか否かに基づいて当該被検者の
聴力を判定するようになされた聴力検査装置1におい
て、練習音に続いて呈示される複数の検査音のうち最初
の検査音の呈示時間t1Nを他の検査音の呈示時間t2N
8Nより長くするようにする。
【0009】
【作用】練習音に続く最初の検査音の呈示時間t1Nを他
の検査音の呈示時間t2N〜t8Nより長くしたことによ
り、練習音による練習の結果未だ戸惑いが残つている被
検者について、当該最初の検査音についての最初の反応
が多少遅れたとしても、当該被検者の最初の反応を有効
であると判定する確率を高めることができ、この分聴力
検査の効率を高めることができる。
【0010】
【実施例】以下図面について、本発明の一実施例を詳述
する。図3において、1は全体として聴力検査装置を示
し、聴力検査装置本体2から送出される検査音信号S1
を被検者が装着した受話器3に供給すると共に、被検者
が受話器3から練習音、又は第1検査音、又は第2検査
音を聴き取つたとき、このことを検査員に知らせる応答
動作として応答スイツチ4を操作したとき、当該応答ス
イツチ4によつて発生される応答信号S2を受けて当該
被検者についての聴力を聴力検査装置本体2において判
定するようになされている。
【0011】聴力検査装置本体2は例えばマイクロコン
ピユータを含む自動選別検査制御部11を有し、検査員
が検査開始指令スイツチ12を操作したとき自動選別検
査制御部11がこれに応答して、図4に示す自動選別聴
力検査ルーチンRT1を自動的に実行することにより、
各ステツプにおいて必要に応じて検査信号処理部13に
対して検査音発生信号S11を送出し、これにより各ス
テツプにおいて必要な練習音又は検査音を受話器3の右
又は左受話部3R又は3Lから発生させるような検査音
信号S1を送出する。
【0012】この実施例の場合検査信号処理部13は図
1に示すように、図4の自動選別聴力検査処理ルーチン
RT1のステツプSP11において右受話部3Rから周
波数1000〔Hz〕かつ音量40〔dB〕の練習音をTON=2秒
間発生させた後TOF=3秒間停止させ、続くステツプS
P12において右受話部3Rから周波数1000〔Hz〕かつ
音量30〔dB〕の第1検査音をt1N=3秒間発生させた後
1F=2秒間停止させ、さらにt2N=2秒間発生させた
後t2F=2秒間停止させ、続くステツプSP13におい
て右受話部3Rから周波数4000〔Hz〕かつ音量40〔dB〕
の第2検査音をt3N=2秒間発生させた後t3F=2秒間
停止させ、さらにt4N=2秒間発生させた後t4F=2秒
間停止させ、続くステツプSP14において左受話部3
Lから周波数1000〔Hz〕かつ音量30〔dB〕の第1検査音
をt5N=2秒間発生させた後t5F=2秒間停止させ、さ
らにt6N=2秒間発生させた後t6F=2秒間停止させ、
続くステツプSP15において左受話部3Lから周波数
4000〔Hz〕かつ音量40〔dB〕の第2検査音をt7N=2秒
間発生させた後t7F=2秒間停止させ、さらにt8N=2
秒間発生させた後t8F=2秒間停止させる。
【0013】検査信号処理部13は、各ステツプSP1
1〜SP15において応答スイツチ4が操作されたとき
これに応じて到来する応答信号S2に基づいて検査結果
信号S12を自動選別検査制御部11に供給することに
より、自動選別検査制御部11において検査結果を判定
させる。この実施例の場合自動選別検査制御部11にお
ける判定結果は表示部14において表示するようになさ
れ、かくして検査員が各被検者についての検査結果を表
示部14から読み取ることができるようになされてい
る。
【0014】自動選別検査制御部11は図4の自動選別
聴力検査処理ルーチンRT1のステツプSP12、ステ
ツプSP13、ステツプSP14及びステツプSP15
に入ると、その都度図5に示す検査音呈示処理ルーチン
RT11を実行する。自動選別検査制御部11は検査音
呈示処理ルーチンRT11に入ると、順次ステツプSP
21及びSP22において第1及び第2の判定処理を実
行する。この第1及び第2の判定処理において自動選別
検査制御部11は、順次所定のタイミングで検査音を発
生させることにより、被検者に対して順次所定のタイミ
ングで同じ検査音を2回ずつ聴き取らせるような処理を
実行させる。
【0015】かくして被検者は第1及び第2の判定処理
において検査音を受話器3から聴き取つたとき聴こえて
いる間だけそれぞれ応答スイツチ4を操作することによ
り、検査音が提示されている提示時間の間応答信号S2
がオンレベルに立ち上がりかつ検査音が提示されなくな
つた非提示時間の間オフレベルに立ち下がる検査結果信
号S12を検査信号処理部13を介して自動選別検査制
御部11に送り込む。
【0016】その後自動選別検査制御部11はステツプ
SP23において2回とも反応があつたか否かを判断す
る。ここで肯定結果が得られると、このことは、当該被
検者が検査音を2回とも聴き取ることができたこと、従
つて健聴者としての聴力をもつていることを表してお
り、このとき自動選別検査制御部11はステツプSP2
4において「所見なし」を内容とする処理を実行した後
ステツプSP25において当該検査音呈示処理ルーチン
を終了する。
【0017】これに対してステツプSP23において否
定結果が得られると、このことは第1及び第2判定処理
のいずれか一方又は両方において被検者が反応しなかつ
たことを表しており、このとき自動選別検査制御部11
はステツプSP26に移つて第1及び第2判定処理につ
いて共に反応がなかつたか否かの判断をする。ここで肯
定結果が得られると、このことは第1及び第2判定処理
において被検者が共に検査音を聴き取り得なかつたこ
と、従つて難聴症状であることを表しており、このとき
自動選別検査制御部11はステツプSP27に移つて
「所見あり」の検査結果についての処理を実行した後ス
テツプSP25において当該検査音呈示処理ルーチンを
終了する。
【0018】これに対してステツプSP26において否
定結果が得られると、このことは第1及び第2判定処理
について被検者がいずれか一方について応答しなかつた
こと、従つて被検者の応答が曖昧であることを意味して
おり、このとき自動選別検査制御部11はステツプSP
27に移つて第3判定処理を実行する。この第3判定処
理は被検者に対して再確認のために同じ検査音を再度1
回聴き取らせるような処理を実行するもので、自動選別
検査制御部11は当該第3判定処理を実行した後ステツ
プSP29において第1、第2及び第3の判定処理の結
果過半数が反応したか否かを判断し、肯定結果が得られ
たときステツプSP24において「所見なし」の処理を
し、又は否定結果が得られたときステツプSP27の
「所見あり」の処理を実行した後、ステツプSP25に
おいて当該検査音呈示処理ルーチンを終了する。
【0019】このように自動選別検査制御部11は図5
の検査音呈示処理ルーチンにおいて被検者に対して同じ
検査音を2回聴かせた結果2回とも反応があれば健聴者
であると判定して「所見なし」の判定処理を実行し、こ
れに対して2回の判定処理のうち一方だけに応答があつ
たとき再確認のため第3回の判定処理を実行することに
より一段と判定精度を高めることができるようになされ
ている。以上の構成において自動選別検査制御部11は
練習音呈示処理ステツプSP11から右耳第1検査音呈
示処理ステツプSP12に移る際に(図4)、当該右耳
第1検査音呈示処理ルーチンのうち特に第1判定処理ス
テツプSP21(図4)の検査音呈示時間tIN(図1)
を他の判定処理時の検査音呈示時間より長い時間の間呈
示する。
【0020】すなわち自動選別検査制御部11は、検査
員が検査開始指令スイツチ12を操作することにより検
査を開始した後、図4のステツプSP11〜SP15に
おいて図5の検査音呈示処理ルーチンを繰り返し実行し
ながら実行することにより期間T0、T1、T2……T
8(図1)の間に順次練習音、右第1音、右第1音……
左第2音を被検者に聴かせることを内容とする検査音発
生信号S11を検査信号処理部13に送出する。かくし
て検査信号処理部13は検査音呈示期間t0N、t1N、t
2N、……t8Nの間被検者に対して練習音又は検査音を聴
かせるような検査音信号S1を発生すると共に、これに
続く期間t0F、t1F、t2F、……t8Fにおいて被検者に
聴かせていた練習音又は検査音の発生を停止する状態を
作る。
【0021】そこで標準的な健聴者であれば、図1
(C)に示すように、検査音信号S1(図1(B))が
呈示音の発生期間の間にオンレベルに立ち上げるような
応答信号S2を発生するような応答動作ができることに
なる。ところが実際上被検者は図1(D)に示すよう
に、検査開始直後の期間T0及びT1において練習音及
び検査音を聴いた後戸惑いのために応答スイツチ4を押
すのが遅れる傾向がある。
【0022】ところが自動選別検査制御部11は期間T
1において右第1音を聴き取らせる時間t1Nの長さをそ
の他の期間t2N、t3N……t8Nより長い時間に選定され
ていることにより、たとえ戸惑いのために応答スイツチ
4への反応が遅れたとしても、右第1音が発生している
時間tINが経過しない間に応答スイツチ4を押すことが
できるような余裕を被検者がもつことができる。そこ
で、実際上右第1音を聴き取らせる期間T1において右
第1音が呈示されている間に被検者からの応答を得るこ
とができることにより自動選別検査制御部11は当該右
第1音の期間T1の間においても図1(E)に示すよう
な有効な判定をすることができる。
【0023】因に右第1音の期間T1のうち検査音の呈
示時間tINをその他の期間T2〜T8の検査音の呈示時
間t2N〜t8Nと同じ時間に選定した場合には、図1
(A)〜(E)に対応させて図2(A)〜(E)に示す
ように、被検者の反応が遅れれば、右第1音の呈示時間
INの間に応答スイツチ4の応答が得られなくなるため
(図2(D))、自動選別検査制御部11が有効な判定
ができなくなる(図2(E))が、図1のようにすれば
このような問題の発生を有効に回避できる。
【0024】なお上述の実施例においては、右耳第1検
査音、右耳第2検査音、左耳第1検査音及び左耳第2検
査音の呈示時間をそれぞれtIN=3秒、t2N=t3N=t
4N=t5N=t6N=t7N=t8N=2秒に選定すると共に、
停止時間t1F=t2F=t3F=t4F=t5F=t6F=t7F
8F=2秒に選定するようにした場合について述べた
が、呈示時間及び停止時間の選定の仕方はこれに限らず
種々変更しても良く、要は被検者の疲労度(一般に呈示
時間が4秒程度以上になると疲労度が大きくなる)や、
集団検診の際の検査効率などを考慮して決めれば良い。
【0025】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、練習音呈
示期間に続く最初の検査音呈示期間、すなわち右第1音
の呈示期間をその他の検査音呈示期間と比較して実用上
十分に長い時間に設定するようにしたことにより、被検
者がたとえ戸惑いのために最初の検査音を聴いたときの
応答スイツチに対する反応が遅れたとしても、当該検査
結果を有効であると判定することができ、この分聴力検
査の効率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明による聴力検査装置における検査
音の呈示の仕方を示す信号波形図である。
【図2】図2は本発明の効果の説明に供する信号波形図
である。
【図3】図3は本発明による聴力検査装置の全体構成を
示すブロツク図である。
【図4】図4は自動選別聴力検査処理ルーチンを示すフ
ローチヤートである。
【図5】図5は図4の検査音呈示処理ルーチンを示すフ
ローチヤートである。
【図6】図6は選別聴力検査における検査手順を示すフ
ローチヤートである。
【符号の説明】
1……聴力検査装置、2……聴力検査装置本体、3……
受話器、4……応答スイツチ、11……自動選別検査制
御部、12……検査開始指令スイツチ、13……検査信
号処理部、14……表示部。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被検者に対して所定の周波数及び音量の練
    習音を呈示した後、予定の順序で所定の周波数及び音量
    の複数の検査音を順次自動的に呈示し、上記複数の検査
    音の呈示時間の間に上記被検者からの応答があつたか否
    かに基づいて当該被検者の聴力を判定するようになされ
    た聴力検査装置において、 上記練習音に続いて呈示される上記複数の検査音のうち
    最初の検査音の呈示時間を他の検査音の呈示時間より長
    くしたことを特徴とする聴力検査装置。
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