JP2576794B2 - レーザダイオード励起固体レーザ発振装置 - Google Patents

レーザダイオード励起固体レーザ発振装置

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JP2576794B2 JP18745994A JP18745994A JP2576794B2 JP 2576794 B2 JP2576794 B2 JP 2576794B2 JP 18745994 A JP18745994 A JP 18745994A JP 18745994 A JP18745994 A JP 18745994A JP 2576794 B2 JP2576794 B2 JP 2576794B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体レーザダイオー
ド(Laser Diode 以下LDとする)からの
発振光をレーザロッドの側面方向から照射することによ
って、そのレーザロッドを励起させてレーザ発振を行う
LD励起固体レーザ発振装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のLD励起固体レーザ発振装置は、
端面励起方式(例えば、特開昭63−254776号公
報や、特開平2−295181号公報に開示されてい
る)と側面励起方式(例えば、実開平2−65370号
公報および特開平4−78183号公報に開示されてい
る)とに大別される。
【0003】そして、側面励起方式のLD励起固体レー
ザ発振装置は、図13に示すような励起用LD3をレー
ザロッド1にできるだけ近づけて、LD発光部4からの
出射光5(以下、LD励起光とする)をレーザロッド1
に入射させるものと、図14に示すような励起用LD3
とレーザロッド1の間にロッドレンズ等の結合レンズ2
9を設置し、LD発光部4からの出射されたLD励起光
5を結合レンズ29で集光してレーザロッド1に入射さ
せるもの(前述の実開平2−65370号公報および特
開平4−78183号公報に開示されている)とに大別
される。
【0004】このLD発光部4から出射されたLD励起
光5を結合レンズ29で集光してレーザロッド1に入射
させる方法では、結合レンズ29を用いることによっ
て、約10%程度の結合損失が発生するが、レーザロッ
ド1と結合レンズ29との設置距離を適当に離すことが
可能となり、機構的な設計が容易になる点、また、励起
用LD3の実際のアライメント調整が容易になる点、ま
た、レーザロッド1と結合レンズ29との設置距離を調
節することによって、レーザロッド1中におけるLD励
起光5の励起密度を変えることができる点に特徴があ
り、採用される場合が多い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の直接または結合
レンズを介してLD励起光を活性物質であるレーザロッ
ド(例えば 吸収係数α=2〜3程度で、ロッド径が2
〜4mmであるNd3+:YAGレーザロッド)に入射さ
せる側面励起方式のLD励起固体レーザ発振装置では、
入射したLD励起光の多くがレーザロッドを透過してし
まうという問題点があった。
【0006】その問題点を解決するために、レーザロッ
ドの透過側の側面に全反射膜を設けて、透過したLD励
起光を再びレーザロッドに戻すようにしていた。しかし
ながら、レーザロッドの側面に全反射膜を設置して透過
したLD励起光を戻すようにしても、レーザロッドの曲
率が小さいために、レーザロッドの中心部を均一に励起
することはできず、TEM00モードの大きな出力改善に
は結びつかない。また、通常、レーザロッドの入射側に
は無反射コートが取り付けられており、レーザロッドに
無反射コートの他にさらに全反射膜を設けることは、製
造工程の複雑化および高コスト化を招き、産業用のレー
ザ装置の部品としては全く実用的ではなかった。
【0007】このように、側面励起方式のLD励起固体
レーザ発振器では、端面励起方式のLD励起固体レーザ
発振器と比較して、高出力のアレイ型LD出力をレーザ
ロッドに結合しやすいにもかかわらず、そのLD励起光
の利用効率は必ずしも高くできず、したがって、レーザ
ロッドの励起効率は低いという問題点があった。
【0008】さらに、レーザロッドの片側の側面からし
かLD励起光を照射していなかったので、レーザロッド
における励起分布の均一性が悪く、出射されるレーザ光
のビーム形状は必ずしも対称的な丸い形状を有してはい
なかった。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、本発明は、励起用光をレーザロッドの側面から照
射することによって、そのレーザロッドを励起させてレ
ーザを発振させる側面励起方式の励起固体レーザ発振装
置であって、並列に配置された複数本のレーザロッド
と、最も外側に位置する前記レーザロッドのうち少なく
とも1つのレーザロッドの外側面に対して励起用光を照
射する励起用LDとを備える。
【0010】または、本発明の側面励起方式のLD励起
固体レーザ発振装置は、並列に配置された複数本のレー
ザロッドのうち最も外側に位置する複数のレーザロッド
の外側面に対して励起光を照射する複数の励起用LDを
対向するように設ける構成とする。ここで、その複数の
励起用LDを、それぞれから出射される励起用光が重な
らないように、その長手方向にずらして設置する構成と
してもよい。
【0011】または、本発明の側面励起方式のLD励起
固体レーザ発振装置は、並列に配置された複数本の前記
レーザロッドによって形成される平面が複数ある場合
に、複数の平面同士のなす角度が等角になるように前記
レーザロッドを配置する構成とする。
【0012】
【実施例】次に、本発明の第1の実施例について図面を
参照して詳細に説明する。
【0013】第1の実施例は、2本のレーザロッドを並
列に配置することによって、LD励起光の利用効率を大
幅に高めるものであって、2本のレーザロッドをともに
共振器用として用いるカスケード方式の共振器を備え
る。
【0014】図1は、2本のレーザロッドおよび励起用
LDの配置およびLD励起光の伝搬特性を示す図であ
り、図2は、第1の実施例の側面励起方式のLD励起固
体レーザ発振器における共振器の構成を示す図である。
図1に示すように、レーザロッド1およびレーザロッド
2は並列に配置されており、その2本のレーザロッド
1、2の側方には、励起用LD3が設けられている。こ
こで、2本のレーザロッド1、2は、励起用LD3のL
D発光部4のLD励起光照射用の開口の長手方向の長さ
がお互いに重なるように配置されてさえいればよく、必
ずしも平行である必要はない。
【0015】また、図1に示すLD励起光5の伝搬軌跡
は、2本のレーザロッド1、2を吸収係数α=3、口径
φ=2mmのNd 3+ :YAGレーザロッド(屈折率n=
1.82)とし、レーザロッド1、2間の間隔を3m
m、LD発光部4とレーザロッド1との間隔を0.3m
mとした場合に、LD発光部4から出射されたLD励起
光5をレーザロッド1の側面から照射した場合のシミュ
レーション結果を示す。つまり、レーザロッド1に入射
されたLD励起光5の55%が透過され、さらに、この
透過光がレーザロッド2に入射された後、最終的に30
%のLD励起光5が透過する。したがって、レーザロッ
ドを1本しか用いない場合と比較して、25%の励起効
果が改善されたことになる。この場合、レーザロッド1
およびレーザロッド2の両側面には、図2(a)に示す
ように、YAGレーザの励起光波長808nmに対する
無反射コート6が施されている。
【0016】さらに、この2本のレーザロッド1、2を
並列に配置することによって、レーザロッド1をLD励
起光5を集光させるための手段として兼用することがで
きるので、わざわざロッドレンズ(結合レンズ)を設け
る必要はない。
【0017】レーザロッドの励起効率を向上させるため
に、図2(b)に示すように、レーザロッド2の励起用
LD3側に対して反対側の側面だけには、808nmに
対する全反射コート7を施すことによって、レーザロッ
ド2を透過すべきLD励起光5を再びレーザロッド2内
に折り返すように構成してもよい。また、図2(c)に
示すように、レーザロッド1およびレーザロッド2の両
側面には、無反射コート6を施し、レーザロッド2を透
過したLD励起光5を再びレーザロッド2に戻すために
適当な曲率を有する円筒反射ミラー8をレーザロッド2
の励起用LD3とは反対側に設置してもよい。
【0018】第1の実施例における共振器では、図3に
示すように、2本のレーザロッド1、2が並列に配置さ
れており、レーザロッド1のレーザロッド2とは反対側
の側面に対して、LD発光部4から出射されたLD励起
光5が照射される。そして、2本のレーザロッド1、2
は、図1に示すように伝搬するLD励起光5によって励
起される。
【0019】通常、共振器は、レーザロッドの両端面側
に全反射ミラーおよび出射ミラーを備える構成を有して
いる。本実施例においては、レーザロッド2の右端から
出射されたレーザ光100が全反射ミラー9に反射して
再びレーザロッド2に戻される。そして、このレーザロ
ッド2の左端から出射されたレーザ光100は、直角プ
リズム10で折り返されてレーザロッド1の左端に入射
する。レーザロッド1の右端側には出射ミラー11が備
えられており、レーザロッド1の右端から出射されたレ
ーザ光100をこの出射ミラー11で反射させて再びレ
ーザロッド1の右端に入射させる。このように出射ミラ
ー11と全反射ミラー9の間でレーザ光100を往復さ
せることによってレーザの発振を行う。さらに、この出
射ミラー11から外部にレーザ光200を出力する。し
たがって、本実施例では、レーザロッド内の励起効率を
向上させるだけではなく、折り返し構造としているため
に共振器ヘッドの大きさを従来のほぼ半分にすることが
できる。
【0020】次に、第2の実施例について図1および図
4を参照して説明する。
【0021】第2の実施例は、前述の第1の実施例と同
様に、2本のレーザロッドを並列に配置することによっ
て、LD励起光の利用効率を大幅に高めるものである
が、一方のレーザロッドを共振器用に用い、他方のレー
ザロッドを増幅器用に用いる構成、つまり、MOPA
(Master Oscillator Power
Amplifer)方式の共振器を備える。
【0022】図4は、第2の実施例の側面励起方式のL
D励起固体レーザ発振装置における共振器の構成を示す
図であり、前述の第1の実施例と同様の部分の説明は省
略する。
【0023】並列に配置された2本のレーザロッド1、
2では、図1に示すような軌跡を描いて、入射されたL
D励起光5が伝搬している。レーザロッド2の両端面側
には、全反射ミラー9および出射ミラー11が設けら
れ、共振器を構成している。そして、出射ミラー11か
ら出射されたレーザ光100は、折り返しミラー12に
より折り返されてレーザロッド1に入射し、レーザロッ
ド1では、入射されたレーザ光100を増幅して外部に
レーザ光200を出力する。つまり、レーザロッド1は
光増幅器の役割を果たしている。
【0024】本実施例では、レーザロッド内の励起効率
を向上させるだけではなく、共振器長を第1の実施例と
比べて短くできるために、発振パルス幅を狭くすること
がでる。したがって、パルスレーザに用いる場合に有効
な手段である。
【0025】次に、第3の実施例について図1および図
5を参照して説明する。
【0026】第3の実施例は、前述の第1の実施例と同
様に、2本のレーザロッドを並列に配置することによっ
て、LD励起光の利用効率を大幅に高めるものである
が、2つのLDを2本のレーザロッドの互いに反対側に
対向して配置し、2本のレーザロッドの両側面からLD
励起光を入射させることによって、レーザロッド内の励
起を均一なものにするというものである。
【0027】図5は、第3の実施例の側面励起方式のL
D励起固体レーザ発振装置における共振器の構成を示す
図であり、前述の第1の実施例とは励起用LDの配置以
外は同様であるため重複部分の説明は省略する。
【0028】2本のレーザロッド1、2の互いに反対側
の部分には、それぞれ励起用LD31、32が対向して
配置されている。そして、2本のレーザロッド1、2の
互いに反対側の側面に対して、LD発光部41、42か
ら出射されたLD励起光51、52が入射されることに
よって、2本のレーザロッド1、2内における励起分布
は均一なものとなる。したがって、前述の第1の実施例
と同様の折り返し構造の共振器から出射されるレーザ光
200は極めて均一なモードを有するものとなる。
【0029】本実施例では、図5に示すように、対向し
て設置される励起用LD31、32は、出射するLD励
起光51、52が重ならないように、ずらして設けられ
ている。この構成を採用した場合には、例えば、レーザ
ロッド1の励起用LD51とは反対側の側面に図2
(c)で示した円筒反射ミラー8を設置することができ
る。レーザロッド2においても同様である。また、励起
用LD51、52を完全に対向して設置する場合には、
図2(b)および(c)で示した手段を採用することが
できないために、励起用LD51、52をずらして設置
した場合と比べて、レーザロッド1、2の励起効率はや
や劣るものの、レーザロッド1、2内の励起分布の均一
性を大幅に向上させることができるとともに、装置の大
きさを小さくできるという利点がある。
【0030】第1〜第3の実施例では、2本のレーザロ
ッドを並列に設けた場合について説明したが、本発明の
課題を解決するにあたっては、設置されるレーザロッド
の本数は、この本数に限られたものではなく、共振器の
構成上、可能な範囲内でレーザロッドの本数を増やして
もかまわない。そして、レーザロッドの本数が多けれ
ば、より励起効率を向上させることができる。
【0031】次に、第4の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0032】第4の実施例は、3本のレーザロッドを配
置し、その両側面からLD励起光を入射することによっ
て、それぞれのレーザロッドにおける励起分布の対称性
を向上させ、出射されるレーザビームの形状を対称性の
良い丸いビームにするというものである。
【0033】図6は、3本のレーザロッドを並列に配置
し、その両側面からLD励起光を照射する場合のそのL
D励起光の伝搬特性を示す図であり、図7は、第4の実
施例の側面励起方式のLD励起固体レーザ発振装置にお
ける共振器の構成を示す図である。
【0034】図6においては、並列に配置された3本の
レーザロッド13、14、15のロッド径、ロッド間距
離等は前述の第1の実施例の条件とし、この3本のレー
ザロッド13、14、15の両側面には、YAGレーザ
ロッドに対する励起光波長808nm用の無反射コート
が施されているものとする。そして、レーザロッド13
のレーザロッド14が配置されている側とは反対側の側
面およびレーザロッド15のレーザロッド14が配置さ
れている側とは反対側の側面には、互いに対向して設け
られた励起用LD31、32から出射されたLD励起光
5が照射される。その結果、図6に示すように、レーザ
ロッド13、14、15内でLD励起光5が伝搬する。
したがって、レーザロッド13およびレーザロッド15
の励起分布を完全に対称的にすることができる。
【0035】図7に示すように、第4の実施例における
共振器では、2つの励起用LD31、32を完全に対向
させて設置する。そして、3本のレーザロッド13、1
4、15が並列に設置されており、レーザロッド13の
左端から出射されたレーザ光100は全反射ミラー9で
反射して再びレーザロッド13の左端から入射する。そ
して、レーザロッド13の右端から出射したレーザ光1
00は直角プリズム101で反射して折り返えされてレ
ーザロッド14の右端に入射する。レーザロッド14の
左端から出射したレーザ光100は直角プリズム102
で反射して折り返えされてレーザロッド15の左端に入
射する。レーザロッド15の右端側には出射ミラー11
が設けられており、レーザロッド15の右端から出射さ
れたレーザ光100は出射ミラー11で反射されて再び
レーザロッド15の右端から入射する。このように、出
射ミラー11と反射ミラー9との間でレーザ光100を
往復させることによってレーザの発振が行われる。さら
に、出射ミラー11から外部にレーザ光200が出力さ
れる。
【0036】このような構成を有する第4の実施例にお
ける共振器から出射されるレーザ光200の形状は、レ
ーザロッド13およびレーザロッド14の励起分布が完
全に対称であるために、LD励起光をレーザロッドの片
側の側面から入射させる場合と比べて、モード形状の対
称性が大幅に改善される。
【0037】また、図8に示すように、2つの励起用L
D31、32の設置位置をLD励起光の照射部分が重な
らないように対向させないようにしてもよい。
【0038】次に、第5の実施例について図9を参照し
て説明する。
【0039】図9は、第5の実施例における共振器の構
成を示す斜視図である。
【0040】第4の実施例における共振器から出射され
たレーザ光の形状のうち、LD励起光の照射方向の対称
性は改善されたものの、このLD励起光の照射方向に対
して垂直方向の対称性が悪い場合には、2つのLDの設
置位置を対称性の悪い方向に若干移動させることによっ
て調節することができる。
【0041】しかしながら、この調節だけでは、レーザ
光形状の対称性を十分に改善することができない場合に
は、図9に示すように、レーザロッド13とレーザロッ
ド14とによって作られる平面に対して、レーザロッド
14とレーザロッド15とによって作られる平面が垂直
になるようにそれぞれのレーザロッド13、14、15
を配置する。この場合、他の構成は前述の第4の実施例
と同様であるが、レーザロッド14における励起分布が
より均一となるために、出射されるレーザ光200の形
状は第4の実施例の場合と比較してより対称性の良い丸
いビーム形状となる。
【0042】次に、本発明の第6の実施例について図1
0および図11を参照して説明する。
【0043】第6の実施例は、励起用LDとレーザロッ
ドの対により作られる平面が複数ある場合に、これらの
平面がなす角度が等角となるように複数のレーザロッド
を配置することによって、出射されるレーザ光のビーム
モードをさらに均一なものにしようとするものである。
【0044】図10は、5本のレーザロッドを十字型に
配置し、4方向からLD励起光を入射した場合のLD励
起光の伝搬特性を示す図である。ここで、中心に配置さ
れたレーザロッドの口径(φ3mm)を他の4本のレー
ザロッドの口径(φ2mm)よりも大きくする以外は、
図1における条件と同様である。中心に配置されたレー
ザロッドの口径を大きくしたのは、光増幅器として用い
るこのレーザロッドの増幅率を上げるためである。ま
た、図11は、第6の実施例の側面励起方式のLD励起
固体レーザ発振装置における共振器の構成を示す斜視図
である。
【0045】図11に示すように、第6の実施例におけ
る共振器において、十字型に配置された5本のレーザロ
ッド16〜20のうちLD励起光が直接入射される4本
のレーザロッド16〜19は、45°入射全反射ミラー
21によって、レーザ光100の光軸がつなげられ、全
反射ミラー9および出射ミラー11の間でレーザの発振
が行われるカスケード方式の共振器を構成している。そ
して、出射ミラー11から出射されたレーザ光100
は、中心に位置するレーザロッド20に入射され、そこ
で、光増幅され、外部にレーザ光200として出力され
る。
【0046】したがって、完全に均一に励起されたレー
ザロッド20において均一で高い利得が得られ、増幅パ
ルス光のビームモードは大幅に改善されるために、非常
にきれいな形状のレーザ光200が出射される。
【0047】本実施例では、5本のレーザロッドを十字
型に配置したが、例えば、図12に示すように、7本の
レーザロッド22〜27を配置することによって、さら
に励起分布を均一にすることが可能である。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の側面励起
方式のLD励起固体レーザ発振装置では、複数本のレー
ザロッドをLD発光部に対して並列に配置しているため
に、LD励起光の利用効率を大幅に改善することができ
る。つまり、LD励起固体レーザ発振装置で用いられる
非常に高価なLDの利用効率を改善しているために、励
起に必要なLDの出力エネルギを小さくすることができ
る。したがって、LD励起によるレーザ発振のコストを
大幅に低減することができる。
【0049】さらに、複数のレーザロッドにより形成さ
れる平面の両側面からLD励起光を照射することによっ
て、LD励起光の利用効率の改善だけではなく、レーザ
ロッドの励起を均一にし、出射されるレーザ光のビーム
形状を対称性のある丸いビームにすることができる。
【0050】さらに、励起用LDとレーザロッドの対に
より作られる平面が複数ある場合には、これらの平面が
等角の位置関係となるように配置することによって、中
心に位置するレーザロッドの励起分布の均一性が非常に
改善される。
【0051】さらに、複数のレーザロッドを用いて、カ
スケード方式の共振器またはMOPA方式の共振器を採
用するなど、目的に応じて最適な共振器の構成を選択す
ることができ、融通性に富んだ共振器の設計を行うこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1、2、3の実施例におけるLD励
起光の伝搬特性を示す図。
【図2】上記各実施例におけるレーザロッドを示す図。
【図3】第1の実施例における共振器の構成を示す図。
【図4】第2の実施例における共振器の構成を示す図。
【図5】第3の実施例における共振器の構成を示す図。
【図6】第4の実施例におけるLD励起光の伝搬特性を
示す図。
【図7】第4の実施例における共振器の構成を説明する
図。
【図8】第4の実施例における共振器の構成の他の例を
示す図。
【図9】第5の実施例における共振器の構成を示す図。
【図10】第6の実施例におけるLD励起光の伝搬特性
を示す図。
【図11】第6の実施例における共振器の構成を示す
図。
【図12】第6の実施例における複数のレーザロッドの
配置の他の例を示す図。
【図13】従来の側面励起方式のLD励起固体レーザ発
振装置を示す図。
【図14】従来の側面励起方式のLD励起固体レーザ発
振装置の他の例を示す図。
【符号の説明】
1、2 レーザロッド 3 励起用LD 4 LD発光部 5 LD励起光 6 無反射コート 7 全反射コート 8 円筒反射ミラー 9 全反射ミラー 10 直角プリズム 11 出射ミラー 12 折り返しミラー 13〜20 レーザロッド 21 45°入射全反射ミラー 31、32 励起用LD 41、42 LD発光部 51、52 LD励起光

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 励起用光をレーザロッドの側面から照射
    することによって、そのレーザロッドを励起させてレー
    ザを発振させる側面励起方式のレーザダイオード(以下
    LDとする)励起固体レーザ発振装置であって、 並列に配置された複数本のレーザロッドと、 最も外側に位置する前記レーザロッドのうち少なくとも
    1つのレーザロッドの外側面に対して励起用光を照射す
    る励起用LDとを備えることを特徴とする側面励起方式
    のLD励起固体レーザ発振装置。
  2. 【請求項2】 並列に配置された複数本の前記レーザロ
    ッドのうち最も外側に位置する複数のレーザロッドの外
    側面に対して励起光を照射する励起用LDを互いに対向
    するように複数個設置することを特徴とする前記請求項
    1に記載の側面励起方式のLD励起固体レーザ発振装
    置。
  3. 【請求項3】 並列に配置された複数本の前記レーザロ
    ッドのうち最も外側に位置する複数のレーザロッドの外
    側面に対して励起光を照射する複数の励起用LDをそれ
    ぞれから出射される励起用光が重ならないように、その
    長手方向にずらして設置することを特徴とする前記請求
    項1に記載の側面励起方式のLD励起固体レーザ発振装
    置。
  4. 【請求項4】 並列に配置された複数本の前記レーザロ
    ッドのうち、一部のレーザロッドを共振器用として用
    い、残りのレーザロッドを光増幅器用として用いること
    を特徴とする前記請求項1に記載の側面励起方式のLD
    励起固体レーザ発振装置。
  5. 【請求項5】 光増幅用に用いられる前記レーザロッド
    の口径を共振器用に用いられる前記レーザロッドの口径
    よりも大きくすることを特徴とする前記請求項3に記載
    の側面励起方式のLD励起固体レーザ発振装置。
  6. 【請求項6】 並列に配置された複数本の前記レーザロ
    ッドによって形成される平面が複数ある場合に、複数の
    平面同士のなす角度が等角になるように前記レーザロッ
    ドを配置することを特徴とする前記請求項1に記載の側
    面励起方式のLD励起固体レーザ発振装置。
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