JP2576781B2 - 複屈折体のセルギャップ測定方法およびその装置 - Google Patents

複屈折体のセルギャップ測定方法およびその装置

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JP2576781B2 JP5319470A JP31947093A JP2576781B2 JP 2576781 B2 JP2576781 B2 JP 2576781B2 JP 5319470 A JP5319470 A JP 5319470A JP 31947093 A JP31947093 A JP 31947093A JP 2576781 B2 JP2576781 B2 JP 2576781B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶セルなどの複屈折
体のセルギャップを測定するための複屈折体のセルギャ
ップ測定方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複屈折体の一種であるツイステッドネマ
チック構造の液晶セルは、容易に高コントラストが得ら
れるために、液晶表示装置などに広く用いられている。
ツイステッドネマチック構造の液晶セルの光学的性質
は、この液晶セルを構成する液晶層の厚さであるセルギ
ャップ(通常、10μm以下)と、この液晶セルを構成
する液晶物質の屈折率異方性とによって決まる。したが
って、ツイステッドネマチック構造の液晶セルを用いる
場合には、セルギャップと屈折率異方性とを測定するこ
とが重要となる。しかし、屈折率異方性は使用する液晶
物質によって決まっているため、屈折率異方性を変更す
ることは容易でない。このため、セルギャップを測定す
ることが重要となる。さらに、ツイステッドネマチック
構造の液晶セルを用いて作製された液晶表示素子の表示
均一性は液晶セルのセルギャップの均一性によって決ま
るので、均一な表示画面を得るためには、液晶セルのセ
ルギャップの均一性を測定することがますます重要とな
る。
【0003】従来、液晶セルのセルギャップを測定する
方法としては、光干渉法が広く用いられている。光干渉
法では、液晶物質を注入する前の液晶セルに白色光を入
射させて、液晶セルからの透過光または反射光の強度の
波長依存性(すなわち、干渉波形)を測定する。このと
き測定された波長依存性は液晶セルのセルギャップの大
きさに応じた極大値および極小値を有するものとなるた
め、この波長依存性から液晶セルのセルギャップを求め
ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年、
ツイステッドネマチック構造の液晶セルを薄膜トランジ
スタで駆動する方式が広く用いられるようになってきた
ため、光干渉法により液晶セルのセルギャップを正確に
求めることが困難になりつつある。すなわち、液晶セル
駆動用の薄膜トランジスタを基板上に作製するには多数
の成膜工程が必要であるため、互いに屈折率が異なる多
層膜を含む基板上に液晶セルが構成される。この場合、
測定された干渉波形には、液晶セルのセルギャップによ
る干渉のほかに多層膜による干渉も存在することとなる
ため、液晶セルのセルギャップを正確に求めることが困
難となる。
【0005】液晶セルのセルギャップを測定する他の方
法としては、液晶セルに液晶物質を注入したのちに、補
償板を用いてセルギャップを測定する方法がある(A. Li
enet al., "Cell gap measurement of filled twisted
nematic liquid crystaldisplay by a phase compensat
ion method," J. Appl. Phys. 69(3), pp.1304-1309, 1
991)。たとえば、補償板としてバビネ・ソレイユ補償板
を用いる場合には、2枚の偏光板の間に液晶セルとバビ
ネ・ソレイユ補償板とを挿入し、バビネ・ソレイユ補償
板を構成するくさびの位置をマイクロメータで機械的に
調節しながら、液晶セルとバビネ・ソレイユ補償板とを
透過してくる透過光の光量を測定する。そして、測定し
た透過光の光量に対するマイクロメータの目盛りの値か
ら、液晶セルのセルギャップを求める。このような補償
板を用いた液晶セルのセルギャップ測定方法では、上述
した光干渉法のように多層膜の影響を受けることはない
が、バビネ・ソレイユ補償板の調節を機械的に行う必要
があるとともにマイクロメータの目盛りを実際に読み取
る必要があるため、自動化を図るには非常に複雑な機構
を必要とし、自動化に適さない。また、このように自動
化に適さないことから、広い面積を有するツイステッド
ネマチック構造の液晶表示素子について液晶セルのセル
ギャップの均一性を測定することにも適さない。
【0006】本発明の目的は、自動的にかつ正確に複屈
折体のセルギャップを測定することができる複屈折体の
セルギャップ測定方法およびその装置を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の複屈折体のセル
ギャップ測定方法は、第1の偏光透過手段と第2の偏光
透過手段とを、第1の偏光透過手段の偏光透過方向と第
2の偏光透過手段の偏光透過方向とを所定の角度だけず
らせて、入射光の光軸上に、互いに対向して設け、複屈
折体を前記第1の偏光透過手段と前記第2の偏光透過手
段との間に前記入射光の光軸まわりに回転自在に設置
し、前記複屈折体を回転させながら前記入射光を前記第
1の偏光透過手段に入射させ、前記入射光が前記第1の
偏光透過手段,前記複屈折体および前記第2の偏光透過
手段を順に透過してきた光である透過光の強度の変動成
分と一定成分との比を求めて、該求めた透過光の強度の
変動成分と一定成分との比から前記複屈折体のセルギャ
ップを測定する。
【0008】ここで、所定の波長を有する入射光につい
て、該入射光が前記第1の偏光透過手段,前記複屈折体
および前記第2の偏光透過手段を順に透過してきた光で
ある透過光の強度の変動成分と一定成分との比を求め、
前記所定の波長と異なる波長を有する他の入射光につい
て、該他の入射光が前記第1の偏光透過手段,前記複屈
折体および前記第2の偏光透過手段を順に透過してきた
光である他の透過光の強度の変動成分と一定成分との比
を求め、前記求めた透過光の強度の変動成分と一定成分
との比および前記求めた他の透過光の強度の変動成分と
一定成分との比から前記複屈折体のセルギャップを測定
してもよい。
【0009】または、第1の偏光透過手段と第2の偏光
透過手段とを、第1の偏光透過手段の偏光透過方向と第
2の偏光透過手段の偏光透過方向とを所定の角度だけず
らせて、入射光の光軸上に、互いに対向して設け、複屈
折体を前記第1の偏光透過手段と前記第2の偏光透過手
段との間に前記入射光の光軸まわりに回転自在に設置
し、前記複屈折体を回転させながら前記入射光を前記第
1の偏光透過手段に入射させ、前記入射光が前記第1の
偏光透過手段,前記複屈折体および前記第2の偏光透過
手段を順に透過してきた光である透過光の強度の最大値
と最小値とを求めて、該求めた透過光の強度の最大値と
最小値とから前記複屈折体のセルギャップを測定する。
【0010】ここで、所定の波長を有する入射光につい
て、該入射光が前記第1の偏光透過手段,前記複屈折体
および前記第2の偏光透過手段を順に透過してきた光で
ある透過光の強度の最大値と最小値とを求め、前記所定
の波長と異なる波長を有する他の入射光について、該他
の入射光が前記第1の偏光透過手段,前記複屈折体およ
び前記第2の偏光透過手段を順に透過してきた光である
他の透過光の強度の最大値と最小値とを求め、前記求め
た透過光の強度の最大値と最小値および前記求めた他の
透過光の強度の最大値と最小値から前記複屈折体のセル
ギャップを測定してもよい。
【0011】または、第1の偏光透過手段と第2の偏光
透過手段とを、第1の偏光透過手段の偏光透過方向と第
2の偏光透過手段の偏光透過方向とを90°だけずらせ
て、入射光の光軸上に、互いに対向して設け、複屈折体
を前記第1の偏光透過手段と前記第2の偏光透過手段と
の間に前記入射光の光軸まわりに回転自在に設置し、前
記複屈折体を回転させながら前記入射光を前記第1の偏
光透過手段に入射させ、前記入射光が前記第1の偏光透
過手段,前記複屈折体および前記第2の偏光透過手段を
順に透過してきた光である透過光の強度の最大値と最小
値とを求め、該求めた透過光の強度の最大値と最小値と
の和および該求めた透過光の強度の最大値と最小値との
差から前記複屈折体のセルギャップを測定する。
【0012】ここで、所定の波長を有する入射光につい
て、該入射光が前記第1の偏光透過手段,前記複屈折体
および前記第2の偏光透過手段を順に透過してきた光で
ある透過光の強度の最大値と最小値との和および該透過
光の強度の最大値と最小値との差を求め、前記所定の波
長と異なる波長を有する他の入射光について、該他の入
射光が前記第1の偏光透過手段,前記複屈折体および前
記第2の偏光透過手段を順に透過してきた光である他の
透過光の強度の最大値と最小値との和および該他の透過
光の強度の最大値と最小値との差を求め、前記求めた透
過光の強度の最大値と最小値との和,前記求めた透過光
の強度の最大値と最小値との差,前記求めた他の透過光
の強度の最大値と最小値との和および前記求めた他の透
過光の強度の最大値と最小値との差から前記複屈折体の
セルギャップを測定してもよい。
【0013】
【0014】
【0015】本発明の複屈折体のセルギャップ測定装置
は、入射光を出射する光源と、該光源から出射された前
記入射光が入射される偏光透過手段と、該偏光透過手段
にて偏光透過されたのち複屈折体を透過した光を所定の
偏角で第1の透過光と第2の透過光とに偏光分離する偏
光分離手段と、該偏光分離手段から出射される前記第1
の透過光の強度を検出する第1の検光手段と、前記偏光
分離手段から出射される前記第2の透過光の強度を検出
する第2の検光手段と、前記第1の検光手段で検出され
た前記第1の透過光の強度と前記第2の検光手段で検出
された前記第2の透過光の強度との比である強度比から
前記複屈折体のセルギャップを算出するセルギャップ算
出手段とを含む。
【0016】ここで、前記セルギャップ算出手段が、所
定の波長を有する入射光について強度比を求めたのち、
前記所定の波長と異なる波長を有する他の入射光につい
て他の強度比を求め、前記求めた強度比および前記求め
た他の強度比から複屈折体のセルギャップを算出しても
よい。
【0017】または、入射光を出射する光源と、該光源
から出射された前記入射光を所定の偏角で第1の偏光と
第2の偏光とに偏光分離する偏光分離手段と、該偏光分
離手段から出射されたのち複屈折体を透過した前記第1
の偏光および前記第2の偏光をそれぞれ第1の透過光お
よび第2の透過光に変換する偏光透過手段と、該偏光透
過手段から出射される前記第1の透過光の強度を検出す
る第1の検光手段と、前記偏光透過手段から出射される
前記第2の透過光の強度を検出する第2の検光手段と、
前記第1の検光手段で検出された前記第1の透過光の強
度と前記第2の検光手段で検出された前記第2の透過光
の強度との比である強度比から複屈折体のセルギャップ
を算出するセルギャップ算出手段とを含んでもよく、前
記セルギャップ算出手段が、所定の波長を有する入射光
について強度比を求めたのち、前記所定の波長と異なる
波長を有する他の入射光について他の強度比を求め、前
記求めた強度比および前記求めた他の強度比から複屈折
体のセルギャップを算出してもよい。
【0018】または、入射光を出射する光源と、該光源
から出射された前記入射光を所定の偏角で第1の偏光と
第2の偏光とに偏光分離する偏光分離手段と、該偏光分
離手段から出射されたのち複屈折体を透過した前記第1
の偏光を第1の透過光に変換する第1の偏光透過手段
と、前記偏光分離手段から出射されたのち前記複屈折体
を透過した前記第2の偏光を第2の透過光に変換する第
2の偏光透過手段と、前記第1の偏光透過手段から出射
される前記第1の透過光の強度を検出する第1の検光手
段と、前記第2の偏光透過手段から出射される前記第2
の透過光の強度を検出する第2の検光手段と、前記第1
の検光手段で検出された前記第1の透過光の強度と前記
第2の検光手段で検出された前記第2の透過光の強度と
の比である強度比から複屈折体のセルギャップを算出す
るセルギャップ算出手段とを含む。
【0019】ここで、前記セルギャップ算出手段が、所
定の波長を有する入射光について強度比を求めたのち、
前記所定の波長と異なる波長を有する他の入射光につい
て他の強度比を求め、前記求めた強度比および前記求め
た他の強度比から複屈折体のセルギャップを算出しても
よい。
【0020】
【作用】本発明の複屈折体のセルギャップ測定方法で
は、第1の偏光透過手段と第2の偏光透過手段との間に
入射光の光軸まわりに回転自在に設置した複屈折体を回
転させながら入射光を第1の偏光透過手段に入射させた
とき、入射光が第1の偏光透過手段,複屈折体および第
2の偏光透過手段を順に透過してきた光である透過光の
強度の変動成分と一定成分との比は、後述するように、
複屈折体のセルギャップに依存するため、このときの透
過光の強度の変動成分と一定成分との比を求めることに
より、複屈折体のセルギャップを特定することができ
る。
【0021】本発明の複屈折体のセルギャップ測定装置
では、偏光透過手段と偏光分離手段との間に複屈折体を
挿入することにより、光源から出射されたのち偏光透過
手段および複屈折体を透過してきた入射光を偏光分離手
段によって所定の偏角で第1の透過光と第2の透過光と
に偏光分離したとき、第1の透過光の強度と第2の透過
光の強度との比である強度比は、後述するように、複屈
折体のセルギャップに依存するため、第1の検光手段で
検出された第1の透過光の強度と第2の検光手段で検出
された第2の透過光の強度との比である強度比から複屈
折体のセルギャップを算出することができる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
して説明する。
【0023】図1は、本発明の複屈折体のセルギャップ
測定方法の第1の実施例により液晶セルのセルギャップ
を測定する原理を説明するためのセルギャップ測定装置
の概略構成図である。
【0024】セルギャップ測定装置10は、入射光Lの
光軸上に互いに対向して設けられた第1の偏光透過素子
11および第2の偏光透過素子12と、第2の偏光透過
素子12の第1の偏光透過素子11と反対側に設けられ
た検光器13とを含む。被測定物であるツイステッドネ
マチック構造の液晶セル1は、第1の偏光透過素子11
と第2の偏光透過素子12との間に、入射光Lの光軸ま
わりに回転自在に設置される。なお、第2の偏光透過素
子12の偏光透過方向は、第1の偏光透過素子11の偏
光透過方向に対して所定の角度だけずらされている。以
下の説明では、簡単のため、第2の偏光透過素子12の
偏光透過方向は第1の偏光透過素子11の偏光透過方向
に対して90゜だけずらされているとするが、第2の偏
光透過素子12の偏光透過方向が第1の偏光透過素子1
1の偏光透過方向に対して90゜以外の角度だけずらさ
れている場合でも、同様の測定が可能である。
【0025】入射光Lの入射方向をZ軸方向としたとき
の入射光LのX軸方向の電場成分をEX およびY軸方向
の電場成分をEY とし、入射光Lが第1の偏光透過素子
11,液晶セル1および第2の偏光透過素子12を順に
透過したのちの光(以下、「透過光」と称する。)のX
軸方向の電場成分をEX’ および透過光のY軸方向の電
場成分をEY’ とし、液晶セル1の屈折率異方性を△n
とし、液晶セル1のツイスト角をθTW(ツイステッドネ
マチック構造の液晶セル1の場合には、ツイスト角θTW
=90゜)とし、液晶セル1のセルギャップをdとし、
入射光Lの波長をλとし、液晶セル1の回転角(すなわ
ち、液晶セル1の配向方向と第1の偏光透過素子11の
偏光透過方向とのなす角)をθとすると、透過光のX軸
方向の電場成分EX’ および透過光のY軸方向の電場成
分EY’ はそれぞれ、ジョーンズ行列を用いた計算によ
って、次式で表わされる。
【0026】
【数1】 また、検光器13で検出される透過光の強度Iは、次式
で表わされる。
【0027】 I=|EX’|2 + |EY’|2 (2) ここで、(1)式における変数aおよび変数bはそれぞ
れ、複素数であり、以下に示す(3)式および(4)式
で表わされる。
【0028】
【数2】
【0029】
【数3】 ここで、
【0030】
【数4】 なお、(1)式における変数a* および変数b* はそれ
ぞれ、変数aおよび変数bの共役複素数を示す。
【0031】(1)式〜(5)式より、ツイステッドネ
マチック構造の液晶セル1を入射光Lの光軸まわりに一
回転させる(すなわち、角度θを0゜から360゜まで
変化させる)と、透過光の強度Iは、次式で示すよう
に、変動成分IACと一定成分I DCとをもつようになる。
【0032】I=IACcos4θ十IDC (6) ここで、
【0033】
【数5】
【0034】
【数6】 (7)式および(8)式より、透過光の強度Iの変動成
分IACと一定成分IDCとの比IAC/IDCの液晶セル1の
セルギャップdに対する依存性を求めた計算結果の一例
を、図2および図3に示す。図2の実線は、液晶セル1
の屈折率異方性△n=0.1および入射光Lの波長λ=
550nmのときの計算結果を示し、図2の破線は、液
晶セル1の屈折率異方性△n=0.1および入射光Lの
波長λ=630nmのときの計算結果を示す。また、図
3は、液晶セル1の屈折率異方性△n=0.1および入
射光Lの波長λ=1000nmのときの計算結果を示
す。したがって、透過光の強度Iの変動成分IACと一定
成分IDCとの比IAC/IDCを測定することにより、図2
および図3に示した計算結果から液晶セル1のセルギャ
ップdを求めることができる。
【0035】なお、入射光Lの波長λを550nmとし
た場合には、測定された透過光の強度Iの変動成分IAC
と一定成分IDCとの比IAC/IDCに対応する液晶セル1
のセルギャップdは、図2の計算結果に示すように、2
つ存在することになる。しかし、透過光の強度Iの変動
成分IACと一定成分IDCとの比IAC/IDCの液晶セル1
のセルギャップdに対する依存性は入射光Lの波長λに
より変化するため、入射光Lの波長λを変えて、透過光
の強度Iの変動成分IACと一定成分IDCとの比IAC/I
DCを再度測定することにより、測定した2つの比から液
晶セル1のセルギャップdを特定することができる。ま
た、液晶セル1のセルギャップdの上限が予めわかって
いるときには、図3に示したように、波長λが1000
nmの入射光Lを用いて透過光の強度Iの変動成分IAC
と一定成分IDCとの比IAC/IDCを測定することによ
り、一回の測定で液晶セル1のセルギャップdを求める
ことができる。
【0036】透過光の強度Iの変動成分IACおよび一定
成分IDCはそれぞれ、被測定物である液晶セル1を入射
光Lの光軸まわりに回転させたときの透過光の強度Iの
最大値と最小値とを測定することによって、簡単に求め
られる。すなわち、特に、偏光透過方向が互いに直交し
て配置された第1の偏光透過素子11と第2の偏光透過
素子12とを用いた場合には、これらの偏光透過素子1
1,12の偏光透過方向と液晶セル1のラビング方向と
が45゜の角度をなすときに透過光の強度Iは最大値を
とり、一方、これらの偏光透過素子11,12の偏光透
過方向と液晶セル1のラビング方向とが0°または90
゜の角度をなすときに透過光の強度Iは最小値をとる。
このとき、透過光の強度Iの最大値は、変動成分IAC
一定成分IDCとの和(IAC十IDC)に対応し、一方、透
過光の強度Iの最小値は、一定成分IDCと変動成分IAC
との差(IDC−IAC)に対応する。したがって、透過光
の強度Iの最大値と最小値とを測定することにより、透
過光の強度Iの変動成分I ACと一定成分IDCとをそれぞ
れ求めることができる。
【0037】図4は、以上説明した本発明のセルギャッ
プ測定方法の第1の実施例が実現可能なセルギャップ測
定装置を示す概略構成図である。
【0038】セルギャップ測定装置20は、偏光顕微鏡
30と、分光器40と、光電子倍増管41と、電流電圧
変換器42と、電圧計43とを含む。ここで、偏光顕微
鏡30は、入射光Lを出射する、ハロゲンランブからな
る光源31と、光源31から出射された入射光Lが入射
される第1の偏光板32と、第1の偏光板32を透過し
た入射光Lが入射される試料回転ステージ33と、試料
回転ステージ33を透過した入射光Lが入射される対物
レンズ34と、対物レンズ34を透過した入射光Lが入
射される第2の偏光板35と、第2の偏光板35を透過
した入射光Lが入射される、ピンホールを有するピンホ
ール板36と、ピンホール板36のピンホールから出射
される入射光Lを分光器40に入射させるための光ファ
イバ37とを含む。分光器40は、光ファイバ37を介
して入射してくる入射光Lを分光して所定の波長の光の
みを取り出すためのものである。光電子倍増管41は、
分光器40で取り出された光を電流信号に変換するため
のものである。電流電圧変換器42は、光電子倍増管4
1から出力される電流信号を電圧信号に変換するための
ものである。電圧計43は、電流電圧変換器42から出
力される電圧信号の電圧値を読み取るためのものであ
る。被測定物であるツイステッドネマチック構造の液晶
セル2は、試料回転ステージ33上に載置される。
【0039】なお、液晶セル2としては、次のようにし
て、作製されたものを用いた。ITO(In23+Sn
2) 薄膜(酸化インディウム・酸化スズ薄膜)からな
る透明電極を表面に有するガラス基板を2枚用意し、各
ガラス基板に配向膜を塗布したのち、各ガラス基板にラ
ビング処理を施した。続いて、ラビング方向が互いに直
交するように、2枚のガラス基板を5μm径のスペーサ
を介して張り合わせたのち、液晶を注入した。
【0040】以上のように構成されたセルギャップ測定
装置20では、光源31から出射された入射光Lは、第
1の偏光板32,試料回転ステージ33,液晶セル2,
対物レンズ34,第2の偏光板35およびピンホール板
36のピンホールを順に透過したのち、光ファイバ37
内を通って分光器40に導かれる。分光器40に入射し
た入射光Lは、所定の波長成分のみが取り出される。分
光器40から出射される光は、光電子倍増管41に入射
され、電流信号に変換される。変換された電流信号は、
電流電圧変換器42に入力され、電圧信号に変換され
る。変換された電圧信号は、電圧計43に入力され、そ
の電圧値が読み取られる。
【0041】次に、液晶セル2のセルギャップdをセル
ギャップ測定装置20を用いて測定する方法について説
明する。
【0042】液晶セル2を試料回転ステージ33に載置
する前に、分光器40で取り出す光の波長を550nm
に設定するとともに、電圧計43で読み取られる電圧値
が最小になるように第1の偏光板32および第2の偏光
板35のいずれか一方を回転調整することにより、第1
の偏光板32の偏光方向と第2の偏光板35の偏光方向
とを互いに直交させる。続いて、液晶セル2を試料回転
ステージ33に載置したのち、試料回転ステージ33を
回転させながら電圧計43で電圧値を読み取ることによ
り、電圧計43で読み取られる電圧値の最大値VMAX
測定する。続いて、試料回転ステージ33を回転させな
がら電圧計43で電圧値を読み取ることにより、電圧計
43で読み取られる電圧値の最小値VMIN を測定する。
このようにして測定された電圧値の最大値VMAX および
最小値VMIN と試料回転ステージ33の回転角(すなわ
ち、液晶セル2の配向方向と第1の偏光板32の偏光方
向とのなす角)θとから、透過光の強度Iは、 I={(VMAX − VMIN)cos4θ十(VMAX 十 VMIN)}/2 (9) で表わされるため、上述した(6)式より、(VMAX
MIN)/2の演算を行うことにより透過光の強度Iの
変動成分IACを求めることができるとともに、(VMAX
十VMIN)/2の演算を行うことにより透過光の強度I
の一定成分IDCを求めることができる。その結果、透過
光の強度Iの変動成分IACと一定成分IDCとの比IAC
DCを求めることができるため、液晶セル2のセルギャ
ップdを求めることができる。
【0043】上述したようにして作製した5枚の液晶セ
ル2について、セルギャップ測定装置20を用いてセル
ギャップdを測定した測定結果の一例を、表1に示す。
なお、表1には、比較のために、従来の光干渉法を用い
て測定した液晶セル2のセルギャップdの測定値と、液
晶セル2の既知の誘電率とセル面積と電気容量とから推
定されるセルギャップの推定値も同時に示す。
【0044】
【表1】 この測定結果より、セルギャップ測定装置20を用いて
測定した液晶セル2のセルギャップdの測定値は、液晶
セル2の既知の誘電率とセル面積と電気容量とから推定
されるセルギャップの推定値とよく一致することが分か
る。これに対して、従来の光干渉による測定値は、前記
推定値よりも10%程度も大きい値を示すことがわか
る。これは、液晶セル2がガラス基板,透明電極および
配向膜の多層構造からなるために、測定値に誤差が生じ
たためである。
【0045】図5は、本発明の複屈折体のセルギャップ
測定方法の第2の実施例により液晶セルのセルギャップ
を測定する原理を説明するためのセルギャップ測定装置
の概略構成図である。
【0046】セルギャップ測定装置50は、入射光Lの
光軸上に互いに対向して設けられた第1の偏光透過素子
51および第2の偏光透過素子52と、第2の偏光透過
素子52の第1の偏光透過素子51と反対側に設けられ
た検光器53とを含む。被測定物であるツイステッドネ
マチック構造の液晶セル3は、第1の偏光透過素子51
と第2の偏光透過素子52との間に設置される。なお、
第2の偏光透過素子52の偏光透過方向は、第1の偏光
透過素子51の偏光透過方向に対して所定の角度だけず
らされている。また、第2の偏光透過素子52は、入射
光Lの光軸まわりに回転自在に設けられている。
【0047】入射光Lの入射方向をZ軸方向としたとき
の入射光LのX軸方向の電場成分をEX および入射光L
のY軸方向の電場成分をEY とし、入射光Lが第1の偏
光透過素子51,液晶セル3および第2の偏光透過素子
52を順に透過したのちの光(以下、「透過光」と称す
る。)のX軸方向の電場成分をEX’ および透過光のY
軸方向の電場成分をEY’ とし、液晶セル3の屈折率異
方性を△nとし、液晶セル3のツイスト角をθTW(ツイ
ステッドネマチック構造の液晶セル3の場合には、ツイ
スト角θTW=90゜)とし、液晶セル3のセルギャップ
をdとし、入射光Lの波長をλとし、液晶セル3の配向
方向と第1の偏光透過素子51の偏光方向とのなす角を
θとし、第2の偏光透過素子52の回転角(すなわち、
液晶セル3の配向方向と第2の偏光透過素子52の偏光
透過方向とのなす角)をφとすると、透過光のX軸方向
の電場成分EX’ および透過光のY軸方向の電場成分E
Y’ はそれぞれ、ジョーンズ行列を用いた計算によっ
て、次式で表わされる。
【0048】
【数7】 また、検光器53で検出される透過光の強度Iは、次式
で表わされる。
【0049】 I=|EX’|2 + |EY’|2 (11) ここで、(10)式における変数aおよび変数bはそれ
ぞれ、上述した(3)式および(4)式で表わされる。
【0050】検光器53で検出される透過光の透過率の
第2の偏光透過素子52の回転角φに対する依存性を、
液晶セル3のセルギャップdをパラメータとして、(1
0)式および(11)式より求めた計算結果の一例を、
図6に示す。このとき、液晶セル3の屈折率異方性△n
を0.1とし、入射光Lの波長λを550nmとし、液
晶セル3のツイスト角θTWを90゜とし、液晶セル3の
配向方向と第1の偏光透過素子51の偏光透過方向との
なす角θを0゜とした。図6に示した計算結果より、第
2の偏光透過素子52を回転させながら透過光の強度I
の透過率を測定して、この透過率の最小値および最大値
をとる第2の偏光透過素子52の回転角φの値を求める
ことにより、液晶セル1のセルギャップdを求めること
ができることがわかる。なお、第2の偏光透過素子52
の代わりに第1の偏光透過素子51を入射光Lの光軸ま
わりに回転させても、同様にして、液晶セル3のセルギ
ャップdを求めることができる。
【0051】図7は、本発明のセルギャップ測定方法の
第2の実施例が実現可能なセルギャップ測定装置の概略
構成図である。
【0052】セルギャップ測定装置60は、偏光顕微鏡
70と、干渉フィルター61と、第2の偏光板62が支
持された回転ステージ63と、光電子倍増管64と、電
流電圧変換器65と、電圧計66とを含む。ここで、偏
光顕微鏡70は、入射光Lを出射する、ハロゲンランブ
からなる光源71と、光源71から出射された入射光L
が入射される第1の偏光板72と、第1の偏光板72を
透過した入射光Lが入射される試料ステージ73と、試
料ステージ73を透過した入射光Lが入射される対物レ
ンズ74と、対物レンズ74を透過した入射光Lが入射
される、ピンホールを有するピンホール板75とを含
む。干渉フィルター61は、ピンホール板75のピンホ
ールを透過した入射光Lの波長を一定にするためのもの
である。回転ステージ63は、ステッピングモータ(不
図示)によって回転駆動されるものである。光電子倍増
管64は、第2の偏光板62を透過した入射光L(以
下、「透過光」と称する。)を受光して電流信号に変換
するためのものである。電流電圧変換器65は、光電子
倍増管64から出力される電流信号を電圧信号に変換す
るためのものである。電圧計66は、電流電圧変換器6
5から出力される電圧信号の電圧値を読み取るためのも
のである。
【0053】被測定物である液晶パネル4は、ツイステ
ッドネマチック構造の液晶セルのラビング方向が第1の
偏光板72の偏光方向と一致させられて、試料ステージ
73に載置される。液晶パネル4は、カラーフィルター
を有するとともに、アモルファスシリコン薄膜トランジ
スタにより駆動されるものである。
【0054】次に、液晶パネル4を構成する液晶セルの
セルギャップdをセルギャップ測定装置60を用いて測
定する方法について、詳細に説明する。
【0055】回転ステージ63により第2の偏光板62
を回転させたときの回転角をφとすると、光源71から
出射された入射光Lが第1の偏光板72,試料ステージ
73,液晶パネル4,対物レンズ74,ピンホール板7
5のピンホール,干渉フィルター61および第2の偏光
板62を順に透過したのちに光電子倍増管64に入射す
る光である透過光の強度Iは、次式で表わされる。
【0056】
【数8】 ここで、
【0057】
【数9】 なお、(12)式における強度IO ,強度IS および強
度IC はそれぞれ、上述した(5)式で表わされる変数
uを用いると、以下に示す(14)式〜(16)式で表
わされる。
【0058】I0 =1/2 (14)
【0059】
【数10】
【0060】
【数11】 液晶パネル4を構成する液晶セルの屈折率異方性△nを
0.1とし、入射光Lの波長λを1000nmとし、液
晶パネル4を構成する液晶セルのツイスト角θ TWを90
゜とした場合に、(12)式で表わされる透過光の強度
Iが最大となるときの変数Δの正接関数tanΔと液晶
パネル4を構成する液晶セルのセルギャップdとの関係
を(13)式〜(16)式を用いて求めた計算結果の一
例を、図8に示す。透過光の強度Iが最大となるときの
変数Δの値は、(12)式より、次式で表わされる。
【0061】Δ=2φ−90゜ (17) すなわち、変数Δは、透過光の透過率に対応したものと
なる。
【0062】したがって、回転ステージ63により第2
の偏光板62を一回転させた場合に、電圧計66で得ら
れる電圧値が最大となるときの第2の偏光板62の回転
角φを求めることにより、透過光の強度Iが最大となる
第2の偏光板62の回転角φを求めることができる。そ
の結果、透過光の強度Iが最大となるときの変数Δの値
が(17)式より求められるため、液晶セルのセルギャ
ップdを図8に示したグラフから求めることができる。
一例として、セルギャップが5.3μmの液晶セルから
なる液晶パネル4について実験を行ったところ、透過光
の強度Iが最大となる第2の偏光板62の回転角φは6
0.5゜であった。その結果、(17)式より求めた変
数Δの値は31(tanΔ=0.6)となり、図8に示
したグラフから液晶セルのギャップdとして5.3μm
が得られた。
【0063】液晶パネル4を構成する液晶セルのセルギ
ャップdをセルギャップ測定装置60を用いて測定する
方法についての以上の説明では、回転ステージ63によ
って第2の偏光板62を一回転させた場合に、電圧計6
6で得られる電圧が最大となるときの第2の偏光板62
の回転角φを求めることにより、透過光の強度Iが最大
となる第2の偏光板62の回転角φを求めたが、この場
合に、電圧計66で得られる電圧が最小となるときの第
2の偏光板62の回転角φを求めることにより、透過光
の強度Iが最小となる第2の偏光板62の回転角φを求
めても、同様にして、液晶パネル4を構成する液晶セル
のギャップdを求めることができる。
【0064】図9は、本発明の複屈折体のセルギャップ
測定装置の第1の実施例を説明するためのセルギャップ
測定装置の概略構成図である。
【0065】セルギャップ測定装置210 は、入射光Lを
出射する光源211 と、光源211 から出射された入射光L
が入射される偏光透過素子212 と、偏光ビームスプリッ
タ213 と、第1の検光器214 と、第2の検光器215 と、
セルギャップ算出器216 とを含む。被測定物であるツイ
ステッドネマチック構造の液晶セル201 は、偏光透過素
子212 と偏光ビームスプリッタ213 との間に挿入され
る。ここで、偏光透過素子212 は、偏光透過方向の角度
がΦのものである。偏光ビームスプリッタ213 は、互い
に異なる2つの偏光分離方向の角度(第1の偏光分離方
向の角度ΦA および第2の偏光分離方向の角度ΦB )を
有するものであり、偏光透過素子212 および液晶セル20
1 を透過した入射光Lを偏角ΦA−ΦBで第1の透過光L
A と第2の透過光LB とに偏光分離して出射するもので
ある。第1の検光器214 は、偏光ビームスプリッタ213
から出射される第1の透過光LA の強度を検出するため
のものである。第2の検光器215 は、偏光ビームスプリ
ッタ213 から出射される第2の透過光LB の強度を検出
するためのものである。セルギャップ算出器216 は、第
1の検光器214 で検出された第1の透過光LA の強度と
第2の検光器215 で検出された第2の透過光LB の強度
との比(強度比)から液晶セル201 のセルギャップを算
出するためのものである。
【0066】入射光Lの入射方向をZ軸方向としたとき
の入射光LのX軸方向の電場成分をEX および入射光L
のY軸方向の電場成分をEY とし、第1の透過光LA
X軸方向の電場成分をEXAおよび第1の透過光LA のY
軸方向の電場成分をEYAとし、第2の透過光LB のX軸
方向の電場成分をEXBおよび第2の透過光LB のY軸方
向の電場成分をEYBとし、液晶セル201 の屈折率異方性
を△nとし、液晶セル201 のツイスト角をθTW(ツイス
テッドネマチック構造の液晶セル201 の場合には、ツイ
スト角θTW=90゜)とし、液晶セル201 のセルギャッ
プをdとし、入射光Lの波長をλとし、液晶セル201 の
配向方向と偏光透過素子212 の偏光透過方向とのなす角
をθとすると、第1の透過光LA のX軸方向の電場成分
XAおよび第1の透過光LA のY軸方向の電場成分EYA
と、第2の透過光LB のX軸方向の電場成分EXBおよび
第2の透過光LB のX軸方向のY軸方向の電場成分EYB
とはそれぞれ、ジョーンズ行列を用いた計算によって、
以下に示す(18)式および(19)式で表わされる。
【0067】
【数12】
【0068】
【数13】 ただし、
【0069】
【数14】 また、第1の検光器214 で検出される第1の透過光LA
の強度をIA とし、第2の検光器215 で検出される第2
の透過光LB の強度をIB とすると、第1の透過光LA
の強度IA と第2の透過光LB の強度IB とはそれぞ
れ、以下に示す(21)式および(22)式で表わされ
る。
【0070】 IA =|EXA2 + |EYA2 (21) IB =|EXB2 + |EYB2 (22) ここで、(18)式および(19)式における変数aお
よび変数bはそれぞれ、複素数であり、以下に示す(2
3)式および(24)式で表わされる。
【0071】
【数15】
【0072】
【数16】 ただし、
【0073】
【数17】 なお、(18)式および(19)式における変数a*
よび変数b* はそれぞれ、変数aおよび変数bの共役複
素数を示す。
【0074】説明を簡単にするために、偏光ビームスプ
リッタ212 の偏角ΦA−ΦBを90°とすると、液晶セル
201 のツイスト角θTW=90゜より、第1の透過光LA
の強度IA および第2の透過光LB の強度IB はそれぞ
れ、以下に示す(26)式および(27)式で表わされ
る。
【0075】
【数18】
【0076】
【数19】 入射光Lの波長λを550nmとし、液晶セル201 の屈
折率異方性△nを0.1とし、液晶セル201 の配向方向
と偏光透過素子212 の偏光透過方向とのなす角θが45
゜となるように液晶セル201 を固定したときに、第1の
透過光LA の強度IA および第2の透過光LB の強度I
B の比(以下、「強度比IA/IB」と称する。)と液晶
セル201 のセルギャップdとの関係を(26)式および
(27)式を用いて求めた計算結果の一例を、図10に
示す。また、入射光Lの波長λを1000nmとし、液
晶セル201 の屈折率異方性△nを0.1とし、液晶セル
201 の配向方向と偏光透過素子212 の偏光透過方向との
なす角θが45゜となるように液晶セル201 を固定した
ときに、強度比IA/IBと液晶セル201 のセルギャップ
dとの関係を(26)式および(27)式を用いて求め
た計算結果の一例を、図11に示す。
【0077】したがって、セルギャップ算出器216 で強
度比IA/IBを求めることにより、図10および図11
に示した計算結果から、液晶セル201 のセルギャップd
を求めることができる。ただし、図10に示した計算結
果では、求めた強度比IA/IBに対応する液晶セル201
のセルギャップdの値が2つ存在することになる。しか
し、強度比IA/IBと液晶セル210 のセルギャップdと
の関係は入射光Lの波長λにより変化するため、入射光
Lの波長λを変えて、強度比IA/IBを再度求めること
により、求めた2つの強度比から液晶セル201 のセルギ
ャップdを特定することができる。また、液晶セル201
のセルギャップdの上限が予めわかっているときには、
図11に示したように、波長λが1000nmの入射光
Lを用いて強度比IA/IBを求めることにより、一回の
測定で液晶セル201 のセルギャップdを算出することが
できる。
【0078】図12は、本発明のセルギャップ測定装置
の第1の実施例によるセルギャップ測定装置の具体的構
成図である。
【0079】セルギャップ測定装置220 は、偏光顕微鏡
230 と、第1の分光器241 と、第2の分光器242 と、第
1の光電子倍増管243 と、第2の光電子倍増管244 と、
第1の電流電圧変換器245 と、第2の電流電圧変換器24
6 と、第1の電圧計247 と、第2の電圧計248 と、セル
ギャップ算出器249 とを含む。ここで、偏光顕微鏡230
は、入射光Lを出射する、ハロゲンランブからなる光源
231 と、光源231 から出射された入射光Lが入射される
偏光板232 と、偏光板232 を透過した入射光Lが入射さ
れる試料回転ステージ233 と、試料回転ステージ233 を
透過した入射光Lが入射される対物レンズ234 と、対物
レンズ234 を透過した入射光Lが入射される、第1の透
過光LA と第2の透過光LB とを偏角90°で分離して
出射する、ウォラストンプリズムからなる偏光プリズム
235 と、偏光プリズム235 から出射される第1の透過光
A および第2の透過光LB が入射されるレンズ236
と、レンズ236 を透過した第1の透過光LA および第2
の透過光LB が入射される、第1のピンホール2371およ
び第2のピンホール2372を有するピンホール板237 と、
第1のピンホール2371から出射される第1の透過光LA
を第1の分光器241 に入射させるための第1の光ファイ
バ238 と、第2のピンホール2372から出射される第2の
透過光LB を第2の分光器242 に入射させるための第2
の光ファイバ239 とを含む。第1の分光器241 は、第1
の光ファイバ238 を介して入射してくる第1の透過光L
A を分光して所定の波長の光のみを取り出すためのもの
である。第2の分光器242 は、第2の光ファイバ239 を
介して入射してくる第2の透過光LB を分光して所定の
波長の光のみを取り出すためのものである。第1の光電
子倍増管243 は、第1の分光器241 で取り出された光を
電流信号に変換するためのものである。第2の光電子倍
増管244 は、第2の分光器242 で取り出された光を電流
信号に変換するためのものである。第1の電流電圧変換
器245 は、第1の光電子倍増管243 から出力される電流
信号を電圧信号に変換するためのものである。第2の電
流電圧変換器246 は、第2の光電子倍増管244 から出力
される電流信号を電圧信号に変換するためのものであ
る。第1の電圧計247 は、第1の電流電圧変換器245 か
ら出力される電圧信号の電圧値を読み取るためのもので
ある。第2の電圧計248 は、第2の電流電圧変換器246
から出力される電圧信号の電圧値を読み取るためのもの
である。セルギャップ算出器249 は、第1の電圧計247
で読み取られた電圧値と第2の電圧計248 で読み取られ
た電圧値とから液晶セル202 のセルギャップを算出する
ためのものである。被測定物であるツイステッドネマチ
ック構造の液晶セル202 は、試料回転ステージ233 上に
載置される。
【0080】なお、液晶セル202 としては、次のように
して作製されたものを用いた。ITO(In23+Sn
2) 薄膜からなる透明電極を表面に有するガラス基板
を2枚用意し、各ガラス基板に配向膜を塗布したのち、
各ガラス基板にラビング処理を施した。続いて、ラビン
グ方向が互いに直交するように2枚のガラス基板を5μ
m径のスペーサを介して張り合わせたのち、液晶を注入
した。
【0081】以上のように構成されたセルギャップ測定
装置220 では、光源231 から出射された入射光Lは、偏
光板232 ,試料回転ステージ233 ,液晶セル202 および
対物レンズ234 を順に透過したのち、偏光プリズム235
に入射する。偏光プリズム235 に入射した入射光Lは、
第1の透過光LA と第2の透過光LB とに偏光分離され
て偏光プリズム235 から出射される。偏光プリズム235
から出射された第1の透過光LA は、レンズ236 および
第1のピンホール2371を順に透過したのち、第1の光フ
ァイバ238 内を通って第1の分光器241 に導かれる。第
1の分光器241では、第1の透過光LA が分光される。
この分光された光は、第1の光電子倍増管243 に入射し
て、電流信号に変換される。この変換された電流信号
は、第1の電流電圧変換器245 に入力されて、電圧信号
に変換される。この変換された電圧信号は、第1の電圧
計247 に入力されて、その電圧値が読み取られる。ま
た、偏光プリズム235 から出射された第2の透過光LB
は、レンズ236 および第2のピンホール2372を順に透過
したのち、第2の光ファイバ239 内を通って第2の分光
器242 に導かれる。第2の分光器242 では、第2の透過
光LB が分光される。この分光された光は、第2の光電
子倍増管244 に入射して、電流信号に変換される。この
変換された電流信号は、第2の電流電圧変換器246 に入
力されて、電圧信号に変換される。この変換された電圧
信号は、第2の電圧計248 に入力されて、その電圧値が
読み取られる。
【0082】次に、セルギャップ算出器249 において、
第1の電圧計247 で読み取られた電圧値と第2の電圧計
248 で読み取られた電圧値とから液晶セル202 のセルギ
ャップdを算出する方法について説明する。
【0083】液晶セル202 を試料回転ステージ233 に載
置する前に、第1の分光器241 および第2分光器242 で
取り出す光の波長を550nmにそれぞれ設定するとと
もに、第1の電圧計247 で読み取られる電圧値が最小に
なるように偏光板232 を回転調整することにより、偏光
プリズム235 の2つ偏光分離方向のうちの一方と偏光板
232 の偏光方向とを互いに直交させる。続いて、液晶セ
ル202 を試料回転ステージ233 に載置したのち、試料回
転ステージ233 を回転させながら第1の電圧計247 で電
圧値を読み取り、第1の電圧計247 で読み取られる電圧
値が最大となる位置で試料回転ステージ233 の回転を止
める。続いて、セルギャップ算出器249において、第1
の電圧計247 で読み取られた電圧値と第2の電圧計248
で読み取られた電圧値との比を求める。このとき求めら
れた比は、第1の透過光LA の強度IA と第2の透過光
B の強度IB との強度比IA/IBに対応するため、図
9に示したセルギャップ測定装置210 と同様にして、液
晶セル202 のセルギャップdを求めることができる。
【0084】上述したようにして作製した5枚の液晶セ
ル202 について、セルギャップ測定装置220 を用いてセ
ルギャップdを測定した測定結果の一例を、表2に示
す。なお、表2には、比較のために、液晶セル202 の既
知の誘電率とセル面積と電気容量とから推定される液晶
セルのセルギャップの推定値も同時に示す。
【0085】
【表2】 この測定結果より、セルギャップ測定装置220 を用いて
測定した液晶セル202のセルギャップdの測定値は、液
晶セル202 の既知の誘電率とセル面積と電気容量とから
推定されるセルギャップの推定値とよく一致することが
分かる。
【0086】図13は、本発明の複屈折体のセルギャッ
プ測定装置の第2の実施例を説明するためのセルギャッ
プ測定装置の概略構成図である。
【0087】セルギャップ測定装置310 は、入射光Lを
出射する光源311 と、光源311 から出射された入射光L
が入射される偏光ビームスプリッタ312 と、偏光透過素
子313 と、第1の検光器314 と、第2の検光器315 と、
セルギャップ算出器316 とを含む。なお、被測定物であ
るツイステッドネマチック構造の液晶セル301 は、偏光
ビームスプリッタ312 と偏光透過素子313 との間に挿入
される。ここで、偏光ビームスプリッタ312 は、互いに
異なる2つの偏光分離方向の角度(第1の偏光分離方向
の角度ΦA および第2の偏光分離方向の角度ΦB )を有
するものであり、光源311 から入射される入射光Lを偏
角ΦA−ΦBで第1の偏光L1 と第2の偏光L2 とに偏光
分離して出射するものである。偏光透過素子313 は、偏
光透過方向の角度がΦのものであり、液晶セル301 を透
過した第1の偏光L1 および第2の偏光L2 をそれぞれ
第1の透過光LA および第2の透過光LB に変換して出
射するものである。第1の検光器314 は、偏光透過素子
313 から出射される第1の透過光LA の強度を検出する
ためのものである。第2の検光器315 は、偏光透過素子
313 から出射される第2の透過光LB の強度を検出する
ためのものである。セルギャップ算出器316 は、第1の
検光器314 で検出された第1の透過光LA の強度と第2
の検光器315 で検出された第2の透過光LB の強度との
比(強度比)から液晶セル301 のセルギャップを算出す
るためのものである。
【0088】入射光Lの入射方向をZ軸方向としたとき
の入射光LのX軸方向の電場成分をEX および入射光L
のY軸方向の電場成分をEY とし、第1の透過光LA
X軸方向の電場成分をEXAおよび第1の透過光LA のY
軸方向の電場成分をEYAとし、第2の透過光LB のX軸
方向の電場成分をEXBおよび第2の透過光LB のY軸方
向の電場成分をEYBとし、液晶セル301 の屈折率異方性
を△nとし、液晶セル301 のツイスト角をθTW(ツイス
テッドネマチック構造の液晶セル301 の場合には、ツイ
スト角θTW=90゜)とし、液晶セル301 のセルギャッ
プをdとし、入射光Lの波長をλとし、液晶セル301 の
配向方向の角度をθとすると、第1の透過光LA のX軸
方向の電場成分EXAおよび第1の透過光LA のY軸方向
の電場成分EYAと、第2の透過光LB のX軸方向の電場
成分EXBおよび第2の透過光LBのY軸方向の電場成分
YBとはそれぞれ、ジョーンズ行列を用いた計算によっ
て、以下に示す(28)式および(29)式で表わされ
る。
【0089】
【数20】
【0090】
【数21】 また、第1の検光器314 で検出される第1の透過光LA
の強度IA と、第2の検光器315 で検出される第2の透
過光LB の強度IB とはそれぞれ、以下に示す(30)
式および(31)式で表わされる。
【0091】 IA =|EXA2 + |EYA2 (30) IB =|EXB2 + |EYB2 (31) ここで、(28)式および(29)式における変数a,
変数bおよび関数Rはそれぞれ、前述したものと同じで
ある。
【0092】偏光ビームスプリッタ312 の偏角ΦA−ΦB
を90°とし、入射光Lの波長λを550nmとし、液
晶セル301 の屈折率異方性△nを0.1とし、液晶セル
301の配向方向の角度θが45゜となるように液晶セル3
01 を固定したときの、第1の透過光LA の強度IA
よび第2の透過光LB の強度IB の比である強度比I A
/IBと液晶セル301 のセルギャップdとの関係を求め
た計算結果の一例を、図14に示す。また、図15に、
入射光Lの波長λを1000nmとし、液晶セル301 の
屈折率異方性△nを0.1とし、液晶セル301 の配向方
向の角度θが45゜となるように液晶セル301 を固定し
たときに、強度比IA/IBと液晶セル301のセルギャッ
プdとの関係を求めた計算結果の一例を示す。
【0093】図14および図15に示した計算結果よ
り、液晶セル301 を固定した状態で強度比IA/IBを測
定することにより、液晶セル301 のセルギャップdを求
めることができる。ただし、図14に示した計算結果で
は、求めた強度比IA/IBに対応するセルギャップdの
値が2つ存在することになる。しかし、強度比IA/IB
と液晶セル301 のセルギャップdとの関係は入射光Lの
波長λにより変化するため、入射光Lの波長λを変え
て、強度比IA/IBを再度求めることにより、求めた2
つの液晶セル301 のセルギャップdを特定することがで
きる。また、液晶セル301 のセルギャップdの上限が予
めわかっているときは、図15に示したように、波長λ
が1000nmの入射光Lを用いて強度比IA/IBを求
めることにより、一回の測定で液晶セル301 のセルギャ
ップdを算出することができる。
【0094】図16は、本発明のセルギャップ測定装置
の第2の実施例によるセルギャップ測定装置の具体的構
成図である。
【0095】セルギャップ測定装置320 は、偏光顕微鏡
330 と、第1の分光器341 と、第2の分光器342 と、第
1の光電子倍増管343 と、第2の光電子倍増管344 と、
第1の電流電圧変換器345 と、第2の電流電圧変換器34
6 と、第1の電圧計347 と、第2の電圧計348 と、セル
ギャップ算出器349 とを含む。なお、被測定物であるツ
イステッドネマチック構造の液晶セル302 は、試料回転
ステージ334 上に載置される。ここで、偏光顕微鏡330
は、入射光Lを出射する、ハロゲンランブからなる光源
331 と、光源331 から入射される入射光Lを第1の偏光
1 と第2の偏光L2 とに偏角90°で偏光分離して出
射する、ウォラストンプリズムからなる偏光プリズム33
2 と、偏光プリズム332 から出射される第1の偏光L1
および第2の偏光L2 を集光して互いに平行に出射する
レンズ333 と、レンズ333 を透過した第1の偏光L1
よび第2の偏光L2 が入射される試料回転ステージ334
と、液晶セル302 を透過した第1の偏光L1 および第2
の偏光L2 をそれぞれ第1の透過光LA および第2の透
過光LB に変換して出射する偏光板335 と、偏光板335
から出射される第1の透過光LA を第1の分光器341 に
入射させるための第1の光ファイバ336 と、偏光板335
から出射される第2の透過光LB を第2の分光器342 に
入射させるための第2の光ファイバ337 とを含む。第1
の分光器341は、第1の光ファイバ336 を介して入射し
てくる第1の透過光LA を分光して所定の波長の光のみ
を取り出すためのものである。第2の分光器342 は、第
2の光ファイバ337 を介して入射してくる第2の透過光
B を分光して所定の波長の光のみを取り出すためのも
のである。第1の光電子倍増管343 は、第1の分光器34
1 で取り出された光を電流信号に変換するためのもので
ある。第2の光電子倍増管344 は、第2の分光器342 で
取り出された光を電流信号に変換するためのものであ
る。第1の電流電圧変換器345 は、第1の光電子倍増管
343 から出力される電流信号を電圧信号に変換するため
のものである。第2の電流電圧変換器346 は、第2の光
電子倍増管344 から出力される電流信号を電圧信号に変
換するためのものである。第1の電圧計347 は、第1の
電流電圧変換器345 から出力される電圧信号の電圧値を
読み取るためのものである。第2の電圧計348 は、第2
の電流電圧変換器346 から出力される電圧信号の電圧値
を読み取るためのものである。セルギャップ算出器349
は、第1の電圧計347 で読み取られた電圧値と第2の電
圧計348 で読み取られた電圧値とから液晶セル302 のセ
ルギャップを算出するためのものである。
【0096】次に、上述した液晶セル202 と同様にして
作製された液晶セル302 のセルギャップdをセルギャッ
プ測定装置320 を用いて測定する方法について説明す
る。
【0097】光源331 から出射されたのち偏光プリズム
332 に入射した入射光Lは、第1の偏光L1 と第2の偏
光L2 とに偏光分離されて、偏光プリズム332 から出射
される。偏光プリズム332 から出射された第1の偏光L
1 は、レンズ333 ,試料回転ステージ334 および液晶30
2 を順に透過したのち偏光板335 に入射し、第1の透過
光LA と第2の透過光LB とに変換されて偏光板335 か
ら出射される。偏光板335 から出射された第1の透過光
A は、第1の光ファイバ336 内を通って第1の分光器
341 に導かれる。第1の分光器341 では、第1の透過光
A が分光される。この分光された光は、第1の光電子
倍増管343 に入射して、電流信号に変換される。この変
換された電流信号は、第1の電流電圧変換器345 に入力
されて、電圧信号に変換される。この変換された電圧信
号は、第1の電圧計347 に入力されて、その電圧値が読
み取られる。また、偏光板335 から出射された第2の透
過光LB は、第2の光ファイバ337 内を通って第2の分
光器342 に導かれる。第2の分光器342 では、第2の透
過光LB が分光される。この分光された光は、第2の光
電子倍増管344 に入射して、電流信号に変換される。こ
の変換された電流信号は、第2の電流電圧変換器346 に
入力されて、電圧信号に変換される。この変換された電
圧信号は、第2の電圧計348 に入力されて、その電圧値
が読み取られる。
【0098】次に、セルギャップ算出器349 において、
第1の電圧計347 で読み取られた電圧値と第2の電圧計
348 で読み取られた電圧値とから液晶セル302 のセルギ
ャップdを算出する方法について説明する。
【0099】液晶セル302 を試料回転ステージ334 に載
置する前に、第1の分光器341 および第2分光器342 で
取り出す光の波長を550nmにそれぞれ設定するとと
もに、第1の電圧計347 で読み取られる電圧値が最小に
なるように偏光板335 を回転調整することにより、偏光
プリズム332 の2つ偏光分離方向のうちの一方と偏光板
335 の偏光方向とを互いに直交させる。続いて、液晶セ
ル302 を試料回転ステージ334 に載置したのち、試料回
転ステージ334 を回転させながら第1の電圧計347 で電
圧値を読み取り、第1の電圧計347 で読み取られる電圧
値が最大となる位置で試料回転ステージ334 の回転を止
める。続いて、第1の電圧計347 で読み取られる電圧値
と第2の電圧計348 で読み取られる電圧値との比を求め
る。このとき求められた比は、第1の透過光LA の強度
と第2の透過光LB の強度との強度比LA/LBに対応す
るため、前述した理由により、液晶セル302 のセルギャ
ップdを求めることができる。
【0100】図17は、本発明の複屈折体のセルギャッ
プ測定装置の第3の実施例を説明するためのセルギャッ
プ測定装置の概略構成図である。
【0101】セルギャップ測定装置400 は、入射光Lを
出射する光源411 と、光源411 から出射された入射光L
が入射される偏光ビームスプリッタ412 と、透過面が同
一平面上にくるように設けられた第1の偏光透過素子41
3 および第2の偏光透過素子414 と、第1の検光器415
と、第2の検光器416 と、セルギャップ算出器417 とを
含む。なお、被測定物であるツイステッドネマチック構
造の液晶セル401 は、偏光ビームスプリッタ412 と第1
の偏光透過素子413 および第2の偏光透過素子414 との
間に挿入される。ここで、偏光ビームスプリッタ412
は、互いに異なる2つの偏光分離方向の角度(第1の偏
光分離方向の角度ΦA および第2の偏光分離方向の角度
ΦB )を有するものであり、光源411 から入射される入
射光Lを偏角ΦA−ΦBで第1の偏光L1 と第2の偏光L
2 とに偏光分離して出射するものである。第1の偏光透
過素子413 は、偏光透過方向の角度がΦA’ のものであ
り、液晶セル401 を透過した第1の偏光L1 を第1の透
過光LA に変換して出射するものである。第2の偏光透
過素子414 は、偏光透過方向の角度がΦB’ のものであ
り、液晶セル401 を透過した第2の偏光L2 を第2の透
過光LB に変換して出射するものである。第1の検光器
415 は、第1の偏光透過素子413 から出射される第1の
透過光LA の強度を検出するためのものである。第2の
検光器416 は、第2の偏光透過素子414 から出射される
第2の透過光LB の強度を検出するためのものである。
セルギャップ算出器417 は、第1の検光器415 で検出さ
れた第1の透過光LA の強度と第2の検光器416 で検出
された第2の透過光LB の強度との比(強度比)から液
晶セル401 のセルギャップを算出するためのものであ
る。
【0102】入射光Lの入射方向をZ軸方向としたとき
の入射光LのX軸方向の電場成分をEX および入射光L
のY軸方向の電場成分をEY とし、第1の透過光LA
X軸方向の電場成分をEXAおよび第1の透過光LA のY
軸方向の電場成分をEYAとし、第2の透過光LB のX軸
方向の電場成分をEXBおよび第2の透過光LB のY軸方
向の電場成分をEYBとし、液晶セル401 の屈折率異方性
を△nとし、液晶セル401 のツイスト角をθTW(ツイス
テッドネマチック構造の液晶セル401 の場合には、ツイ
スト角θTW=90゜)とし、液晶セル401 のセルギャッ
プをdとし、入射光Lの波長をλとし、液晶セル401 の
配向方向の角度をθとすると、第1の透過光LA のX軸
方向の電場成分EXAおよび第1の透過光LA のY軸方向
の電場成分EYAと、第2の透過光LB のX軸方向の電場
成分EXBおよび第2の透過光LBのY軸方向の電場成分
YBとはそれぞれ、ジョーンズ行列を用いた計算によっ
て、以下に示す(32)式および(33)式で表わされ
る。
【0103】
【数22】
【0104】
【数23】 また、第1の検光器415 で検出される第1の透過光LA
の強度IA と、第2の検光器416 で検出される第2の透
過光LB の強度IB とはそれぞれ、以下に示す(34)
式および(35)式で表わされる。
【0105】 IA =|EXA2 + |EYA2 (34) IB =|EXB2 + |EYB2 (35) ここで、(32)式および(33)式における変数a,
変数bおよび関数Rはそれぞれ、前述したものと同じで
ある。
【0106】偏光ビームスプリッタ412 の偏角ΦA−ΦB
を90°とし、偏光ビームスプリッタ412 の第1の偏光
分離方向の角度ΦA と第1の偏光透過素子413 の偏光透
過方向の角度ΦA’ との差ΦA−ΦA’を90°とし、偏
光ビームスプリッタ412 の第2の偏光分離方向の角度Φ
B と第2の偏光透過素子414 の偏光透過方向の角度
Φ B’ との差ΦB−ΦB’を90°としたのち第2の偏光
透過素子414 をさらに45°回転させ、入射光Lの波長
λを550nmとし、液晶セル401 の屈折率異方性△n
を0.1とし、液晶セル401 の配向方向の角度θが45
゜となるように液晶セル401 を固定したときの、第1の
透過光LA の強度IA および第2の透過光L B の強度I
B の比である強度比IA/IBと液晶セル401 のセルギャ
ップdとの関係を求めた計算結果の一例を、図18に示
す。また、図19に、入射光Lの波長λを1000nm
とし、液晶セル401 の屈折率異方性△nを0.1とし、
液晶セル401 の配向方向の角度θが45゜となるように
液晶セル401 を固定したときに、強度比IA/IBと液晶
セル401 のセルギャップdとの関係を求めた計算結果の
一例を示す。
【0107】図18および図19に示した計算結果よ
り、液晶セル401 を固定した状態で強度比IA/IBを測
定することにより、液晶セル401 のセルギャップdを求
めることができる。ただし、図18に示した計算結果で
は、求めた強度比IA/IBに対応するセルギャップdの
値が2つ存在する場合もある。しかし、強度比IA/IB
と液晶セル401 のセルギャップdとの関係は入射光Lの
波長λにより変化するため、入射光Lの波長λを変え
て、強度比IA/IBを再度求めることにより、求めた2
つの強度比から液晶セル401 のセルギャップdを特定す
ることができる。また、液晶セル401 のセルギャップd
の上限が予めわかっている場合には、図19に示したよ
うに、波長λが1000nmの入射光Lを用いて強度比
A/IBを求めることにより、一回の測定で液晶セル40
1 のセルギャップdを求めることができる。
【0108】図20は、本発明のセルギャップ測定装置
の第3の実施例によるセルギャップ測定装置の具体的構
成図である。
【0109】セルギャップ測定装置420 は、偏光顕微鏡
430 と、第1の分光器441 と、第2の分光器442 と、第
1の光電子倍増管443 と、第2の光電子倍増管444 と、
第1の電流電圧変換器445 と、第2の電流電圧変換器44
6 と、第1の電圧計447 と、第2の電圧計448 と、セル
ギャップ算出器449 とを含む。なお、被測定物であるツ
イステッドネマチック構造の液晶セル402 は、試料回転
ステージ434 上に載置される。ここで、偏光顕微鏡430
は、入射光Lを出射する、ハロゲンランブからなる光源
431 と、光源431 から入射される入射光Lを第1の偏光
1 と第2の偏光L2 とに偏角90°で偏光分離して出
射する、ウォラストンプリズムからなる偏光プリズム43
2 と、偏光プリズム432 から出射される第1の偏光L1
および第2の偏光L2 を集光して互いに平行に出射する
レンズ433 と、レンズ433 を透過した第1の偏光L1
よび第2の偏光L2 が入射される試料回転ステージ434
と、液晶セル402 を透過した第1の偏光L1 を第1の透
過光LA に変換して出射する第1の偏光板435 と、液晶
セル402 を透過した第2の偏光L2 を第2の透過光LB
に変換して出射する第2の偏光板436 と、第1の偏光板
435 から出射される第1の透過光LA を第1の分光器44
1 に入射させるための第1の光ファイバ437と、第2の
偏光板436 から出射される第2の透過光LB を第2の分
光器442 に入射させるための第2の光ファイバ438 とを
含む。第1の分光器441 は、第1の光ファイバ437 を介
して入射してくる第1の透過光LA を分光して所定の波
長の光のみを取り出すためのものである。第2の分光器
442 は、第2の光ファイバ438を介して入射してくる第
2の透過光LB を分光して所定の波長の光のみを取り出
すためのものである。第1の光電子倍増管443 は、第1
の分光器441 で取り出された光を電流信号に変換するた
めのものである。第2の光電子倍増管444 は、第2の分
光器442 で取り出された光を電流信号に変換するための
ものである。第1の電流電圧変換器445 は、第1の光電
子倍増管443 から出力される電流信号を電圧信号に変換
するためのものである。第2の電流電圧変換器446 は、
第2の光電子倍増管444 から出力される電流信号を電圧
信号に変換するためのものである。第1の電圧計447
は、第1の電流電圧変換器445 から出力される電圧信号
の電圧値を読み取るためのものである。第2の電圧計44
8 は、第2の電流電圧変換器446 から出力される電圧信
号の電圧値を読み取るためのものである。セルギャップ
算出器449 は、第1の電圧計447 で読み取られた電圧値
と第2の電圧計448 で読み取られた電圧値とから液晶セ
ル402 のセルギャップを算出するためのものである。
【0110】次に、上述した液晶セル202 と同様にして
作製された液晶セル402 のセルギャップdをセルギャッ
プ測定装置420 を用いて測定する方法について説明す
る。
【0111】光源431 から出射されたのち偏光プリズム
432 に入射した入射光Lは、第1の偏光L1 と第2の偏
光L2 とに偏光分離されて、偏光プリズム432 から出射
される。偏光プリズム432 から出射された第1の偏光L
1 は、レンズ433 ,試料回転ステージ434 および液晶セ
ル402 を順に透過したのち第1の偏光板435 に入射し
て、第1の透過光LA に変換される。第1の偏光板435
から出射される第1の透過光LA は、第1の光ファイバ
437 内を通って第1の分光器441 に導かれる。第1の分
光器441 では、第1の透過光LA が分光される。この分
光された光は、第1の光電子倍増管443 に入射して、電
流信号に変換される。この変換された電流信号は、第1
の電流電圧変換器445 に入力されて、電圧信号に変換さ
れる。この変換された電圧信号は、第1の電圧計447 に
入力されて、その電圧値が読み取られる。また、偏光プ
リズム432 から出射された第2の偏光L2 は、レンズ43
3 ,試料回転ステージ434 および液晶セル402 を順に透
過したのち第2の偏光板436に入射して、第2の透過光
B に変換される。第2の偏光板436 から出射される第
2の透過光LB は、第2の光ファイバ438 内を通って第
2の分光器442 に導かれる。第2の分光器442 では、第
2の透過光LB が分光される。この分光された光は、第
2の光電子倍増管444 に入射して、電流信号に変換され
る。この変換された電流信号は、第2の電流電圧変換器
446 に入力されて、電圧信号に変換される。この変換さ
れた電圧信号は、第2の電圧計448 に入力されて、その
電圧値が読み取られる。
【0112】次に、セルギャップ算出器449 において、
第1の電圧計447 で読み取られた電圧値と第2の電圧計
448 で読み取られた電圧値とから液晶セル402 のセルギ
ャップdを算出する方法について説明する。
【0113】液晶セル402 を試料回転ステージ434 に載
置する前に、第1の分光器441 および第2分光器442 で
取り出す光の波長を550nmにそれぞれ設定し、第1
の電圧計447 で読み取られる電圧値が最小になるように
第1の偏光板435 を回転調整することにより、偏光プリ
ズム432 の2つ偏光分離方向のうちの一方と第1の偏光
板435 の偏光方向とを互いに直交させる。第2の電圧計
448 で読み取られる電圧値が最小になるように第2の偏
光板436 を回転調整することにより、偏光プリズム432
の2つ偏光分離方向のうちの他方と第2の偏光板436 の
偏光方向とを互いに直交させる。続いて、第2の偏光板
436 をさらに45°回転させる。続いて、液晶セル402
を試料回転ステージ434 に載置したのち、試料回転ステ
ージ434を回転させながら第1の電圧計447 で電圧値を
読み取り、第1の電圧計447 で読み取られる電圧値が最
大となる位置で試料回転ステージ434 の回転を止める。
続いて、第1の電圧計447 で読み取られる電圧値と第2
の電圧計448 で読み取られる電圧値との比を求める。こ
のとき求められた比は、第1の透過光LA の強度と第2
の透過光LB の強度との強度比LA/LBに対応するた
め、前述した理由により、液晶セル402 のセルギャップ
dを求めることができる。
【0114】以上説明した本発明の複屈折体のセルギャ
ップ測定方法および本発明の複屈折体のセルギャップ測
定装置の各実施例によるセルギャップの測定対象である
複屈折体としては、一軸光学異方体が積層された複屈折
体であるツイステッドネマチック構造の液晶セルおよび
スーパーツイステッドネマティック液晶セル,単純な一
軸光学異方体からなる複屈折体である一軸延伸フィル
ム,2枚以上の一軸性フィルムを張り合わせたものおよ
び光学異方性結晶などがある。また、複屈折体の複数箇
所についてセルギャップを測定する場合には、たとえば
図4に示した試料回転ステージ33に液晶セル2を2次
元的に移動させる機能を追加するなどのように、複屈折
体を2次元的に移動させる機構を追加すればよい。
【0115】
【発明の効果】本発明は、上述のとおり構成されている
ので、次の効果を奏する。
【0116】従来の光干渉法において問題となった多層
膜の影響を受けることなく、かつ、従来の補償板を用い
た場合に問題となった複雑な機構を必要とすることな
く、正確にかつ自動的に複屈折体のセルギャップを測定
することができる。また、広い面積を有する複屈折体の
セルギャップの均一性の測定にも適用することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の複屈折体のセルギャップ測定方法の第
1の実施例により液晶セルのセルギャップを測定する原
理を説明するためのセルギャップ測定装置の概略構成図
である。
【図2】図1に示したセルギャップ測定装置において、
短波長の入射光を用いたときの、透過光の強度の変動成
分と一定成分との比の液晶セルのセルギャップに対する
依存性を求めた計算結果の一例を示すグラフである。
【図3】図1に示したセルギャップ測定装置において、
長波長の入射光を用いたときの、透過光の強度の変動成
分と一定成分との比の液晶セルのセルギャップに対する
依存性を求めた計算結果の一例を示すグラフである。
【図4】本発明の複屈折体のセルギャップ測定方法の第
1の実施例が実現可能なセルギャップ測定装置の概略構
成図である。
【図5】本発明の複屈折体のセルギャップ測定方法の第
2の実施例により液晶セルのセルギャップを測定する原
理を説明するためのセルギャップ測定装置の概略構成図
である。
【図6】図2に示したセルギャップ測定装置において、
透過光の透過率の第2の偏光透過素子の回転角に対する
依存性を求めた計算結果の一例を示すグラフである。
【図7】本発明のセルギャップ測定方法の第2の実施例
が実現可能なセルギャップ測定装置の概略構成図であ
る。
【図8】図7に示したセルギャップ測定装置において、
変数Δの正接関数tanΔと液晶セルのセルギャップと
の関係を求めた計算結果の一例を示すグラフである。
【図9】本発明の複屈折体のセルギャップ測定装置の第
1の実施例を説明するためのセルギャップ測定装置の概
略構成図である。
【図10】図9に示したセルギャップ測定装置におい
て、短波長の入射光を用いて強度比と液晶セルのセルギ
ャップとの関係を求めた計算結果の一例を示すグラフで
ある。
【図11】図9に示したセルギャップ測定装置におい
て、長波長の入射光を用いて強度比と液晶セルのセルギ
ャップとの関係を求めた計算結果の一例を示すグラフで
ある。
【図12】本発明のセルギャップ測定装置の第1の実施
例によるセルギャップ測定装置の具体的構成図である。
【図13】本発明の複屈折体のセルギャップ測定装置の
第2の実施例を説明するためのセルギャップ測定装置の
概略構成図である。
【図14】図13に示したセルギャップ測定装置におい
て、短波長の入射光を用いて強度比と液晶セルのセルギ
ャップとの関係を求めた計算結果の一例を示すグラフで
ある。
【図15】図13に示したセルギャップ測定装置におい
て、長波長の入射光を用いて強度比と液晶セルのセルギ
ャップとの関係を求めた計算結果の一例を示すグラフで
ある。
【図16】本発明のセルギャップ測定装置の第2の実施
例によるセルギャップ測定装置の具体的構成図である。
【図17】本発明の複屈折体のセルギャップ測定装置の
第3の実施例を説明するためのセルギャップ測定装置の
概略構成図である。
【図18】図17に示したセルギャップ測定装置におい
て、短波長の入射光を用いて強度比と液晶セルのセルギ
ャップとの関係を求めた計算結果の一例を示すグラフで
ある。
【図19】図17に示したセルギャップ測定装置におい
て、長波長の入射光を用いて強度比と液晶セルのセルギ
ャップとの関係を求めた計算結果の一例を示すグラフで
ある。
【図20】本発明のセルギャップ測定装置の第3の実施
例によるセルギャップ測定装置の具体的構成図である。
【符号の説明】
1,2,201,202,301,302,401,402 液晶セル 4 液晶パネル 10,20,50,60,210,220,310,320,410,4
20 セルギャップ測定装置 11,51,413 第1の偏光透過素子 12,52,414 第2の偏光透過素子 13,53 検光器13 30,70,230,330,430 偏光顕微鏡 31,71,211,231,311,331,411,431 光源 32,72,435 第1の偏光板 33,233,334,434 試料回転ステージ 34,74,234 対物レンズ 35,62,436 第2の偏光板 36,75 ピンホール板 37 光ファイバ 40 分光器 41,64 光電子倍増管 42,65 電流電圧変換器 43,66 電圧計 61 干渉フィルター 63 回転ステージ 73 試料ステージ 212,313 偏光透過素子 213,312,412 偏光ビームスプリッタ 214,314,415 第1の検光器 215,315,416 第2の検光器 216,249,316,349,417,449 セルギャップ算出
器 232,335 偏光板 235,332,432 偏光プリズム 236,333,433 レンズ 2371 第1のピンホール 2372 第2のピンホール 237 ピンホール板 238,336,437 第1の光ファイバ 239,337,438 第2の光ファイバ 241,341,441 第1の分光器 242,342,442 第2の分光器 243,343,443 第1の光電子倍増管 244,344,444 第2の光電子倍増管 245,345,445 第1の電流電圧変換器 246,346,446 第2の電流電圧変換器 247,347,447 第1の電圧計 248,348,448 第2の電圧計 L 入射光 LA 第1の透過光 LB 第2の透過光 L1 第1の偏光 L2 第2の偏光

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の偏光透過手段と第2の偏光透過手
    段とを、第1の偏光透過手段の偏光透過方向と第2の偏
    光透過手段の偏光透過方向とを所定の角度だけずらせ
    て、入射光の光軸上に、互いに対向して設け、 複屈折体を前記第1の偏光透過手段と前記第2の偏光透
    過手段との間に前記入射光の光軸まわりに回転自在に設
    置し、 前記複屈折体を回転させながら前記入射光を前記第1の
    偏光透過手段に入射させ、 前記入射光が前記第1の偏光透過手段,前記複屈折体お
    よび前記第2の偏光透過手段を順に透過してきた光であ
    る透過光の強度の変動成分と一定成分との比を求めて、 該求めた透過光の強度の変動成分と一定成分との比から
    前記複屈折体のセルギャップを測定する複屈折体のセル
    ギャップ測定方法。
  2. 【請求項2】 所定の波長を有する入射光について、該
    入射光が前記第1の偏光透過手段,前記複屈折体および
    前記第2の偏光透過手段を順に透過してきた光である透
    過光の強度の変動成分と一定成分との比を求め、 前記所定の波長と異なる波長を有する他の入射光につい
    て、該他の入射光が前記第1の偏光透過手段,前記複屈
    折体および前記第2の偏光透過手段を順に透過してきた
    光である他の透過光の強度の変動成分と一定成分との比
    を求め、 前記求めた透過光の強度の変動成分と一定成分との比お
    よび前記求めた他の透過光の強度の変動成分と一定成分
    との比から前記複屈折体のセルギャップを測定する請求
    項1記載の複屈折体のセルギャップ測定方法。
  3. 【請求項3】 第1の偏光透過手段と第2の偏光透過手
    段とを、第1の偏光透過手段の偏光透過方向と第2の偏
    光透過手段の偏光透過方向とを所定の角度だけずらせ
    て、入射光の光軸上に、互いに対向して設け、 複屈折体を前記第1の偏光透過手段と前記第2の偏光透
    過手段との間に前記入射光の光軸まわりに回転自在に設
    置し、 前記複屈折体を回転させながら前記入射光を前記第1の
    偏光透過手段に入射させ、 前記入射光が前記第1の偏光透過手段,前記複屈折体お
    よび前記第2の偏光透過手段を順に透過してきた光であ
    る透過光の強度の最大値と最小値とを求めて、該求めた
    透過光の強度の最大値と最小値とから前記複屈折体のセ
    ルギャップを測定する複屈折体のセルギャップ測定方
    法。
  4. 【請求項4】 所定の波長を有する入射光について、該
    入射光が前記第1の偏光透過手段,前記複屈折体および
    前記第2の偏光透過手段を順に透過してきた光である透
    過光の強度の最大値と最小値とを求め、 前記所定の波長と異なる波長を有する他の入射光につい
    て、該他の入射光が前記第1の偏光透過手段,前記複屈
    折体および前記第2の偏光透過手段を順に透過してきた
    光である他の透過光の強度の最大値と最小値とを求め、 前記求めた透過光の強度の最大値と最小値および前記求
    めた他の透過光の強度の最大値と最小値から前記複屈折
    体のセルギャップを測定する請求項3記載の複屈折体の
    セルギャップ測定方法。
  5. 【請求項5】 第1の偏光透過手段と第2の偏光透過手
    段とを、第1の偏光透過手段の偏光透過方向と第2の偏
    光透過手段の偏光透過方向とを90°だけずらせて、入
    射光の光軸上に、互いに対向して設け、 複屈折体を前記第1の偏光透過手段と前記第2の偏光透
    過手段との間に前記入射光の光軸まわりに回転自在に設
    置し、 前記複屈折体を回転させながら前記入射光を前記第1の
    偏光透過手段に入射させ、 前記入射光が前記第1の偏光透過手段,前記複屈折体お
    よび前記第2の偏光透過手段を順に透過してきた光であ
    る透過光の強度の最大値と最小値とを求め、 該求めた透過光の強度の最大値と最小値との和および該
    求めた透過光の強度の最大値と最小値との差から前記複
    屈折体のセルギャップを測定する複屈折体のセルギャッ
    プ測定方法。
  6. 【請求項6】 所定の波長を有する入射光について、該
    入射光が前記第1の偏光透過手段,前記複屈折体および
    前記第2の偏光透過手段を順に透過してきた光である透
    過光の強度の最大値と最小値との和および該透過光の強
    度の最大値と最小値との差を求め、 前記所定の波長と異なる波長を有する他の入射光につい
    て、該他の入射光が前記第1の偏光透過手段,前記複屈
    折体および前記第2の偏光透過手段を順に透過してきた
    光である他の透過光の強度の最大値と最小値との和およ
    び該他の透過光の強度の最大値と最小値との差を求め、 前記求めた透過光の強度の最大値と最小値との和,前記
    求めた透過光の強度の最大値と最小値との差,前記求め
    た他の透過光の強度の最大値と最小値との和および前記
    求めた他の透過光の強度の最大値と最小値との差から前
    記複屈折体のセルギャップを測定する請求項5記載の複
    屈折体のセルギャップ測定方法。
  7. 【請求項7】 入射光を出射する光源と、 該光源から出射された前記入射光が入射される偏光透過
    手段と、該偏光透過手段にて偏光透過されたのち複屈折体を透過
    した光を 所定の偏角で第1の透過光と第2の透過光とに
    偏光分離する偏光分離手段と、 該偏光分離手段から出射される前記第1の透過光の強度
    を検出する第1の検光手段と、 前記偏光分離手段から出射される前記第2の透過光の強
    度を検出する第2の検光手段と、 前記第1の検光手段で検出された前記第1の透過光の強
    度と前記第2の検光手段で検出された前記第2の透過光
    の強度との比である強度比から前記複屈折体のセルギャ
    ップを算出するセルギャップ算出手段とを含む、複屈折
    体のセルギャップ測定装置。
  8. 【請求項8】 前記セルギャップ算出手段が、所定の波
    長を有する入射光について強度比を求めたのち、前記所
    定の波長と異なる波長を有する他の入射光について他の
    強度比を求め、前記求めた強度比および前記求めた他の
    強度比から複屈折体のセルギャップを算出する請求項7
    記載の複屈折体のセルギャップ測定装置。
  9. 【請求項9】 入射光を出射する光源と、 該光源から出射された前記入射光を所定の偏角で第1の
    偏光と第2の偏光とに偏光分離する偏光分離手段と、 該偏光分離手段から出射されたのち複屈折体を透過した
    前記第1の偏光および前記第2の偏光をそれぞれ第1の
    透過光および第2の透過光に変換する偏光透過手段と、 該偏光透過手段から出射される前記第1の透過光の強度
    を検出する第1の検光手段と、 前記偏光透過手段から出射される前記第2の透過光の強
    度を検出する第2の検光手段と、 前記第1の検光手段で検出された前記第1の透過光の強
    度と前記第2の検光手段で検出された前記第2の透過光
    の強度との比である強度比から複屈折体のセルギャップ
    を算出するセルギャップ算出手段とを含む、複屈折体の
    セルギャップ測定装置。
  10. 【請求項10】 前記セルギャップ算出手段が、所定の
    波長を有する入射光について強度比を求めたのち、前記
    所定の波長と異なる波長を有する他の入射光について他
    の強度比を求め、前記求めた強度比および前記求めた他
    の強度比から複屈折体のセルギャップを算出する請求項
    9記載の複屈折体のセルギャップ測定装置。
  11. 【請求項11】 入射光を出射する光源と、 該光源から出射された前記入射光を所定の偏角で第1の
    偏光と第2の偏光とに偏光分離する偏光分離手段と、 該偏光分離手段から出射されたのち複屈折体を透過した
    前記第1の偏光を第1の透過光に変換する第1の偏光透
    過手段と、 前記偏光分離手段から出射されたのち前記複屈折体を透
    過した前記第2の偏光を第2の透過光に変換する第2の
    偏光透過手段と、 前記第1の偏光透過手段から出射される前記第1の透過
    光の強度を検出する第1の検光手段と、 前記第2の偏光透過手段から出射される前記第2の透過
    光の強度を検出する第2の検光手段と、 前記第1の検光手段で検出された前記第1の透過光の強
    度と前記第2の検光手段で検出された前記第2の透過光
    の強度との比である強度比から複屈折体のセルギャップ
    を算出するセルギャップ算出手段とを含む、複屈折体の
    セルギャップ測定装置。
  12. 【請求項12】 前記セルギャップ算出手段が、所定の
    波長を有する入射光について強度比を求めたのち、前記
    所定の波長と異なる波長を有する他の入射光について他
    の強度比を求め、前記求めた強度比および前記求めた他
    の強度比から複屈折体のセルギャップを算出する請求項
    11記載の複屈折体のセルギャップ測定装置。
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