JP2576617B2 - 処理装置 - Google Patents

処理装置

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JP2576617B2
JP2576617B2 JP63334163A JP33416388A JP2576617B2 JP 2576617 B2 JP2576617 B2 JP 2576617B2 JP 63334163 A JP63334163 A JP 63334163A JP 33416388 A JP33416388 A JP 33416388A JP 2576617 B2 JP2576617 B2 JP 2576617B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の技術分野] この発明は処理装置に関し、特に処理装置の構造的な
アーキテクチャーに関する。
[従来技術とその問題点] 近年、電子楽器はコンピュータ化されている。しか
し、大量で高速のデータ演算が必要な楽音の生成に係る
部分は音源回路と呼ばれる専用構造のハードウェアで行
われており、マイクロコンピュータは楽器への制御入力
(鍵盤やコンソールパネルからの入力、MIDIその他の外
部制御入力、内部または外部の演奏メモリからの入力
等)を処理し、音源回路に適したコマンドを音源回路に
転送するに留まっている。
音源回路は、楽音の合成の方式によりその構造は異な
るが、いずれの音源方式のものもその回路規模は大き
い。代表的には、マイクロコンピュータ(中央演算装
置)の回路規模の約2倍である。
一例として、第11図にPCM音源タイプのブロック図を
示す。PCM音源100を制御するマイクロコンピュータ101
が存在し、PCM音源100で楽音の生成に必要な情報(コマ
ンド)がマイクロコンピュータ101よりPCM音源100に送
られる。マイクロコンピュータ101からのコマンドは音
源コマンド解析部102を介して音源の各部にセットされ
る。
例えば、発音開始時には以下の手順で情報がセットさ
れる。
(a)発音しようとする波形の入っている波形記憶装置
107に対するアドレス(通常、スタートアドレス、エン
ドアドレス、ループアドレスから成る)を送る。これら
のアドレスはアドレス制御部104内にセットされる。
(b)発音しようとする楽音のピッチデータを送る。ピ
ッチデータは音程制御部105にセットされる。
(c)エンベロープデータを送ってエンベロープ制御部
106にセットする。
(d)チャンネル制御をオンとする(チャンネルON/OFF
制御部103にセット)。
これらのデータはポリフォニック音源の場合にはチャ
ンネル番号を合わせる必要があり音源100の各部は時分
割で動作しなければならない。以上のデータがセットさ
れるとPCM音源100は次のようにして楽音を生成する。該
当チャンネルタイムで、アドレス制御部104は音程制御
部105からのピッチデータの累積結果に最も近い2つの
隣り合うアドレスにある波形データ(直前波形値と直後
波形値)を波形記憶装置107から読み出す。この波形デ
ータは波形処理部108に送られて、ここで、直前波形値
と直後波形値の差が演算される。この差と直前波形値は
補間回路109に送られ、ここで、隣り合う波形値の差に
波形記憶装置のアドレスの小数部PD(図では音程制御部
105から与えられる)を乗算し、それに直前波形値を加
算して補間値を得、この補間値にエンベロープ制御部10
6で生成したエンベロープ値EDを乗算してチャンネルの
楽音波形の瞬時値を得る。この瞬時値は加算器110です
べてのチャンネルについて累算され、その結果がD/A変
換器111に送られてアナログの楽音信号となる。
この例からもわかるように、音源回路のハードウェア
には、演算回路とデータを一時的に保持するための記憶
装置が処理段階の随所に必要であり、回路が大規模にな
る問題がある。また、特定の音源回路の構造は特定音源
方式、特定のポリフォニック数の楽音合成を実現するの
みであり、ポリフォニック数を変えるだけでも、大幅な
回路変更、追加を余儀なくされる。更には、マイクロコ
ンピュータから音源回路に送るコマンドのセットについ
ても音源に合わせて設計を行う必要があり、音源制御の
プログラムの開発に多大の時間と労力を必要とする。
[発明の目的] したがって、この発明の目的はマイクロコンピュータ
のプログラム制御により、楽音の生成を可能とし、専用
の音源回路ハードウェアを必要としない新しい構造の処
理装置を提供することである。
[発明の構成、作用] この発明によれば、上記の目的を達成するため、外部
より供給される制御信号入力を処理するための制御用プ
ログラム及びポリフォニックの楽音をリアルタイムで生
成するための楽音生成用プログラムを記憶するプログラ
ム記憶手段と、前記プログラム記憶手段に記憶されたプ
ログラムを読み出すためのアドレスを制御するアドレス
制御手段と、前記アドレス制御手段により前記プログラ
ム記憶手段から読み出されたプログラムの各命令を解読
する解読手段と、前記解読手段により解読された制御用
プログラムの各命令に基づいて生成された、楽音の生成
に必要なデータを記憶するデータ記憶手段と、前記解読
手段にて解読された楽音生成用プログラムの各命令に基
づいて前記データ記憶手段に記憶された楽音生成に必要
なデータを演算処理して楽音信号を生成して出力する演
算処理手段と、を備えるマイクロコンピュータからな
り、更に、前記マイクロコンピュータが音高には依存し
ない所定のサンプリング周期で割込信号を発生するタイ
マーインタラプト制御手段を有し、前記アドレス制御手
段は、通常は前記プログラム記憶手段から制御用プログ
ラムを読み出すとともに、このタイマーインタラプト制
御手段からの割込信号を受ける毎に前記プログラム記憶
手段から前記制御用プログラムに代えて楽音生成用プロ
グラムを読み出し、この読み出されたプログラムが前記
マイクロコンピュータにおいて実行されることによりポ
リフォニックの楽音をリアルタイムで生成して出力する
ことを特徴とする処理装置が提供される。
以上のように、この発明にあっては、楽音を生成する
ための音源回路ハードウェアは全く必要としない。この
新しいアーキテクチャーの処理装置がもつ利点は図り知
れないものがある。第1は設計の自由度である。すなわ
ち、発音ポリフォニック数の変更、楽音合成方式の変更
をプログラムの設計変更で対応することができる。第2
は音源回路ハードウェアが不要であるので、全体の回路
規模を大幅に縮少するこができる。従来の場合、音源回
路LSIチップの回路規模が大きいため、チップ製造にお
ける歩留りに限界がある(歩留りはチップ面積にほぼ反
比例する)。したがって、この発明は装置の製造コスト
を大幅に下げることができる。
更に、この発明にあっては、楽音を生成するためのプ
ログラムを楽音サンプリング周期で発生する割込信号に
よって起動される割込サービスプログラム処理(インタ
ラプト処理)において実行している。このようなタイマ
ーインタラプト技術を利用することにより、楽音生成処
理を正確に行うことができる。更にはプログラム記憶手
段に記憶すべきプログラムを効率的に作成することがで
き、プログラムの全ステップ数を短くでき、プログラム
記憶手段に必要な記憶容量を節約することができる。更
には、割込信号が一定時間ごとに発生することを利用
し、割込サービスプログラムのなかに経過時間を計時す
るルーチンを配置することにより、メインプログラム
(メインフロー)で必要な時間情報(例えば、自動演奏
や伴奏のテンポの分解能に対する周期)を得ることがで
きる。
なお、生成する楽音のパラメータのうち、エンベロー
プについてはその時間変化がゆるやかであるので、その
生成処理はインタラプト処理のなかで行わなくてもよ
い。その場合、エンベロープ生成プログラムの実行中
に、エンベロープの更新タイミング(新しいエンベロー
プ値を演算するタイミング)をインタラプト処理内の計
時処理結果から知ることができる(エンベロープの更新
を一定の周期で行う必要のある場合)。
一構成例において、上記マイクロコンピュータは集積
回路チップで実現され、このチップ上に上記手段に加
え、生成したデジタル楽音信号をアナログ信号に変換す
るデジタル・アナログ(D/A)変換器と楽器を制御する
入力を受けるポートも実装される。
[実施例] 以下、図面を参照してこの発明の実施例を説明する。
本実施例に係る電子楽器の全体構成を第1図に示す。
装置全体の制御はマイクロコンピュータ1により行われ
る。特に、この発明に従い、楽器の制御入力の処理のみ
ならず、楽音を生成する処理もマイクロコンピュータ1
で実行され、楽音生成用の音源回路ハードウェアは必要
としない。鍵盤2と機能キー3とから成るスイッチ部4
は楽器の制御入力源であり、スイッチ部4から入力され
た情報はマイクロコンピュータ1で処理される。マイク
ロコンピュータ1の生成したアナログ変換後の楽音信号
はローパスフィルタ5でフィルタリングされ、アンプ6
で増幅され、スピーカ7を介して放音される。電源回路
8はマイクロコンピュータ1、ローパスフィルタ5、ア
ンプ6に必要な電源を供給する。
上記マイクロコンピュータ1の内部構造を第2図にブ
ロック図で示す。図示の各要素はワンチップ上に実装さ
れている。実際に製作したものは5×5mmのチップサイ
ズで、8音ポリフォニックの同時発音数をもち、楽音合
成方式はPCM(波形読み出し方式)であるが、本発明は
他のポリフォニック数、他の楽音合成方式にも適用でき
る。
制御用ROM31には楽器の各種制御入力を処理するプロ
グラムと楽音を生成するプログラムが記憶されており、
ROMアドレス制御部39からROMアドレスデコーダ32を介し
て指定されたアドレスのプログラム語(命令)を順次出
力していく。なお、具体的実施例では、プログラム語長
は28ビットであり、プログラム語の一部が次に読み出さ
れるべきアドレスの下位部(ページ内アドレス)として
ROMアドレス制御部39に入力されるネクストアドレス方
式となっているが、プログラムカウンタ方式のものにも
本発明を適用し得る。RAMアドレス制御部33は制御用ROM
31からの命令のオペランドがレジスタを指定している場
合に、RAM34内の対応するレジスタのアドレスを指定す
る。RAM34はレジスタ群であり、汎用演算、フラグ演
算、楽音の演算等に使用される。加減算器及び論理演算
部35と乗算器36は制御用ROM31からの命令が演算命令の
ときに用いられる。特に乗算器36は楽音波形の演算に使
用しており、そのための最適化として第1と第2のデー
タ入力(例えば16ビットデータ)を乗算して入力と同じ
長さ(16ビット)のデータを出力するようになってい
る。上記RAM34、加減算器35、乗算器36により、演算回
路(AU)が構成される。制御データ兼波形用ROM37には
ピッチデータ、エンベロープデータ(レート、レベル)
などの各種楽音制御パラメータと、PCM(パルス符号変
調)の楽音波形データが記憶されている。エンベロープ
データと楽音波形データは楽音の音色ごとに用意され
る。オペレーション解析部(オペレーション制御回路)
38は制御用ROM31からの命令のオペコードを解読し、指
示されるオペレーションを実行するために、回路の各部
に制御信号を送る。
所定時間ごとに制御用ROM31の楽音生成プログラムを
実行するため、この実施例ではタイマーインタラプトを
採用している。すなわち、タイマーを有するインタラプ
ト制御部40により、一定時間ごとにROMアドレス制御部3
9は制御信号(割込要求信号)を送り、この信号によ
り、ROMアドレス制御部39は次に行うメインプログラム
の命令のアドレスを退避(保持)し、楽音の生成が行わ
れるインタラプト処理プログラム(サブルーチン)の先
頭アドレスを代りにセットする。これにより、インタラ
プト処理プログラムが開始される。インタラプト処理プ
ログラムの最後にはリターン命令があるので、このリタ
ーン命令がオペレーション解析部38で解読された時点
で、ROMアドレス制御部39は退避してあったアドレスを
再度セットし、メインプログラムに復帰する。
入力ポート41と出力ポート42は鍵盤2、機能キー3の
キースキャンのために使用される。インタラプト処理プ
ログラムにおいて生成された楽音はデジタル/アナログ
変換器43でアナログ信号に変換され、外部に出力され
る。
第3A図に本実施例のマイクロコンピュータ1のメイン
プログラムのフローを示す。A1は電源投入時のイニシャ
ル処理であり、マイクロコンピュータ1のRAM(レジス
タ群)34のクリアや、リズムテンポ等の初期値の設定等
を行う。A2でマイクロコンピュータ1は出力ポート42か
らキー走査のための信号を出力し、スイッチ部4の状態
を入力ポート41から取り込むことにより、機能キー、鍵
盤キーの状態をRAM34のキーバッファエリアに記憶す
る。A3ではA2で得た機能キー3の状態から、状態の変化
した機能キーを識別し、指示される機能の実行を行う
(例えば、楽音番号のセット、エンベロープ番号のセッ
ト、リズム番号のセット等)。A4ではA2で得た鍵盤2の
状態から、変化した鍵(押鍵、離鍵)を識別する。次の
A5でA4の処理結果から、発音処理A9のためのキーアサイ
ン処理を行う。A6では機能キー3でデモ演奏キーが押鍵
されたとき制御データ兼波形用ROM37から、デモ演奏デ
ータ(シーケンサデータ)を順次読み出し、処理するこ
とにより、発音処理A9のためのキーアサイン処理等を行
う。A7ではリズムスタートキーが押鍵されたとき制御デ
ータ兼波形用ROM37からリズムデータを順次読み出し、
発音処理A9のためのキーアサイン処理を行う。フロー一
周タイマー処理A8では、メインフローで必要なイベント
のタイミングを知るために、フロー一周時間(これは、
フローを一周する間に実行されたタイマーインタラプト
の回数を計数することで得られる。この計数処理は後述
のインタラプトタイマー処理B3で行われる。)を基に演
算を行い、エンベロープ用タイマー(エンベロープの演
算周期)やリズム用の基準値を得る。発音処理A9ではA
5、A6、A7でセットされたデータから、実際に楽音を発
音させるための各種演算を行い、結果をRAM34内の音源
処理レジスタ(第6図)にセットする。A10は次のメイ
ンフローのパスのための基準処理であり、今回のパスで
得た押鍵状態への変化を示すNEW ON状態をON中にした
り、離鍵状態への変化を示すNEW OFF状態をOFF中に変え
る等の処理を行う。
楽音の生成が行われるインタラプト処理プログラムの
フローを第3B図に示す。B1で前回のインタラプトの音源
処理B2で生成してある楽音波形データ(8音分の累積波
形値)をD/A変換器43に送出する。これにより、一定周
期でD/A変換器43に楽音のサンプルが与えられることに
なる。次の音源処理B2は実施例のポイントであり、従来
はこの処理を音源回路ハードウェア上で行っていた。詳
細は後述する。次のインタラプトタイマー処理B3ではイ
ンタラプトが所定時間ごとにかかることを利用して、フ
ロー一周計時用のタイマーレジスタ(RAM34内)を通過
の都度、プラス1する。
なお、この実施例ではインタラプト処理プログラム内
ではメインプログラムで書込を行うレジスタについて
は、内容の書替を行わないようにしているので、通常の
インタラプト処理の開始時と終了時に行われるレジスタ
の退避と回復の処理は不要である。すなわち、RAM34上
のレジスタは楽音処理に関係するレジスタとその他の処
理に関係するレジスタとが独立しているので、メインプ
ログラムからインタラプト処理への移行が可及的に遅れ
なしで行われる。
音源処理B2の詳細を第3C図に示す。C1で波形加算用RA
M領域(第6図参照)をクリアした後、8チャンネル分
の処理C2〜C9を順番に行っている。各チャンネル処理の
最後で、チャンネルの楽音波形値が波形加算用RAM領域
のデータに加算される。
第4図は、時間に沿って実施例の動作の流れを描いた
ものである。A、B、C、D、E、Fはメインプログラ
ム(第3A図)の断片であり、一定時間ごとにインタラプ
ト処理(第3B図)が実行される。タイムチャートで示す
と第5図のようになる。図示のように、インタラプトに
入る都度、D/A変換器43に楽音波形信号が入力され、対
応するアナログ信号が外部に出力されていく。
第3C図のC2〜C9の処理を1チャンネル分について詳細
に示したのが第7図である。チャンネル処理は大きく分
けてエンベロープ処理(D1〜D7)と波形処理(D8〜D2
1)から成る。
第8図はエンベロープ処理で生成されるエンベロープ
を示したものである。1つの楽音のエンベロープはいく
つかのステップ(セグメント)から成っている。図では
4セグメントで示してある。図中のΔxはエンベロープ
のサンプリング周期であり、Δyはエンベロープ値の変
化幅である。チャンネルのエンベロープ処理(D1〜D7)
では、サンプリングタイムごとのエンベロープの計算と
ステップの目標レベルに達したかどうかのチェックを行
っている。一致したときには現在エンベロープレジスタ
(第6図参照)に目標値が設定されるので、メインプロ
グラムの発音処理A9内でそれを検知して、次のステップ
のエンベロープのためのデータ(Δx、Δy、目標エン
ベロープ値)を各レジスタにセットしている。
詳細に述べると、D1でエンベロープの演算周期Δxと
比較するためのタイマーレジスタをインタラプトごとに
インクリメントし、D2でΔxと一致したときD3でエンベ
ロープ変位分のデータΔyの加減算フラグ(符号ビッ
ト)をテストしてエンベロープが上昇中か下降中かを判
別し、D4、D5でそれぞれ現在エンベロープの減算または
加算を行う。D6で現在エンベロープが目標エンベロープ
値に達したかどうかをチェックし、達しておれば、現在
エンベロープに目標レベルをセットする。これによりメ
インプログラムの発音処理A9で次のエンベロープステッ
プのデータがセットされることになる。また発音処理A9
でゼロの現在エンベロープを読んだときには発音の終了
として処理される。
次に、波形処理D8〜D21について述べる。波形処理で
は、現在アドレスの整数部を使って波形ROMから隣り合
う2つのアドレスの波形データを読み出し、(整数部+
小数部)で示される現在アドレスに対して想定される波
形値を補間で求めている。補間が必要な理由は、インタ
ラプトによる波形サンプリング周期が一定であり、アド
レスの加算値(ピッチデータ)が楽器への応用上、ある
音域にわたるためである(音階音しか出力しない楽器で
音階音ごとに波形データを用意すれば補間の必要はない
が許容できない記憶容量の増大となる)。補間による音
色の劣化、歪みは高音域の方が著しいため、通常は、原
音の記録サンプリング周期より高速の周期で原音を再生
する。この実施例では原音(A4)再生の周囲を2倍にし
ている(第9図)。したがって、アドレス加算値が0.5
のとき、A4の音が得られるようになっている。この場
合、A♯4ではアドレス加算値は0.529となり、A3のと
き、1となる。これらのアドレス加算値はピッチデータ
として制御データ兼波形ROM37に記憶されており、押鍵
時には発音処理A9において、鍵に対応するピッチデータ
と選択されている音色の波形スタートアドレス、波形エ
ンドアドレス及び波形ループアドレスがRAM34の対応す
るレジスタ、すなわち、アドレス加算値レジスタ、スタ
ートアドレス兼現在アドレスレジスタ、エンドアドレス
レジスタ、ループアドレスレジスタにセットされる。
参考までに、第10図に時間に対する補間波形データを
示す。図中、白丸は波形ROMのアドレスにある波形デー
タ値、黒丸は補間値を示している。
補間の方式はいろいろあるが、ここでは直線補間を採
用している。第7図の波形生成処理D8〜D21を詳細に述
べると、まず、D8で現在アドレスにアドレス加算値を加
算して新しい現在アドレスを得る。D9で現在アドレスと
エンドアドレスを比較し、現在アドレス>エンドアドレ
スならば、D10、D11により、現在アドレス<エンドアド
レスのときはD12により、物理上(番地上)または論理
上(動作上)の次のアドレスを計算し、D14でその整数
部により波形ROMをアクセスして次回波形データを得
る。ループアドレスは動作上エンドアドレスの次のアド
レスである。すなわち、第9図の場合、図示の波形は繰
り返し読み出される。したがって、現在アドレス=エン
ドアドレスのときは次のアドレスとしてループアドレス
の波形データを読み出す(D13)。D15、D16により、現
在アドレスの整数部で波形ROMをアクセスして今回の波
形データを読み出す。次に、D17で次回波形値から今回
波形値を減算し、D18でその差に現在アドレスの小数部
を乗算し、その結果をD19で今回の波形値に加えること
により、波形の直線補間値を求める。この直線補間した
データに現在エンベロープ値を乗算してチャンネルの楽
音データ値を得(D20)、それを波形加算用レジスタの
内容に加えて楽音データを累算する(D21)。
最後に具体的実施例(8音ポリフォニックのPCM音源
方式)の回路規模と動作時間について述べると、制御用
ROMが112Kbit、RAM34が5.4Kbit、制御データ兼波形用RO
M37(音色は100音色分)は508Kbitである。1マシンサ
イクルは約276ナノ秒で、動作時のインタラプト処理プ
ログラムのサイクル数が最大で150程度である。インタ
ラプト処理の実行間隔(楽音の出力サンプリング周期)
は約47マイクロ秒である。
以上のように、実施例ではタイマーインタラプト処理
プログラムにおいてマイクロコンピュータ1が楽音の生
成を行っているので、従来のような音源回路ハードウェ
アは不要であり、回路規模の縮少化、歩留りの向上、コ
ストの低減、設計の高い自由度をもたらすことができ
る。
以上で実施例の説明を終えるが、この発明の範囲を逸
脱することなく種々の変形、変更が可能である。
[発明の効果] この発明では、マイクロコンピュータのプログラム記
憶手段に楽器の制御入力を処理するプログラムと楽音を
生成するプログラムとを配置し、楽音のサンプリング周
期と等しい周期で割込を発生させ、この割込によるイン
タラプト処理の少なくとも一部として上記楽音を生成す
るプログラムを実行しているので、従来のような専用の
音源回路ハードウェアは一切必要としない。その結果、
装置全体の回路規模の大幅な縮少化、製造時の歩留りの
向上、コストの低減、設計の高い自由度をもたらすこと
ができる。また、マイクロコンピュータで音源を実現す
る際に考慮しなければならない楽音の生成をサンプリン
グ周期をもつインタラプト処理のなかで行っているので
マイクロコンピュータにおけるプログラム記憶手段の容
量を小さくでき、複雑な制御機構を付けることなく正確
なタイミングで楽音のサンプリングを生成することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の実施例に係る電子楽器の全体構成
図、第2図は実施例のマイクロコンピュータの構成を示
すブロック図、第3A図はマイクロコンピュータのメイン
プログラムのフローを示す図、第3B図は楽音の生成が行
われるインタラプト処理のフローチャート、第3C図は第
3B図の音源処理の詳細なフローチャート、第4図は時間
に沿ったプログラムの流れを示す図、第5図は時間に沿
った処理の概要を示すタイムチャート、第6図は第2図
のRAM34内に置かれる楽音生成用RAMのテーブルを示す
図、第7図は第3C図の1つのチャンネル処理の詳細なフ
ローチャート、第8図はエンベロープを示す図、第9図
は波形ROMの波形データを示す図、第10図は時間に沿う
補間演算波形を示す図、第11図は従来の音源回路ハード
ウェアの一例を示すブロック図である。 1……マイクロコンピュータ、31……制御用ROM、34…
…RAM、35……加減算器及び論理演算部、36……乗算
器、37……制御データ兼波形ROM、38……オペレーショ
ン解析部、40……インタラプト制御部。
フロントページの続き (72)発明者 太期 広一郎 東京都西多摩郡羽村町栄町3丁目2番1 号 カシオ計算機株式会社羽村技術セン ター内 (72)発明者 小倉 和夫 東京都西多摩郡羽村町栄町3丁目2番1 号 カシオ計算機株式会社羽村技術セン ター内 (56)参考文献 特開 昭60−33600(JP,A) 特開 昭63−208129(JP,A) 特開 昭54−46028(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外部より供給される制御信号入力を処理す
    るための制御用プログラム及びポリフォニックの楽音を
    リアルタイムで生成するための楽音生成用プログラムを
    記憶するプログラム記憶手段と、 前記プログラム記憶手段に記憶されたプログラムを読み
    出すためのアドレスを制御するアドレス制御手段と、 前記アドレス制御手段により前記プログラム記憶手段か
    ら読み出されたプログラムの各命令を解読する解読手段
    と、 前記解読手段により解読された制御用プログラムの各命
    令に基づいて生成された、楽音の生成に必要なデータを
    記憶するデータ記憶手段と、 前記解読手段にて解読された楽音生成用プログラムの各
    命令に基づいて前記データ記憶手段に記憶された楽音生
    成に必要なデータを演算処理して楽音信号を生成して出
    力する演算処理手段と、 を備えるマイクロコンピュータからなり、 更に、前記マイクロコンピュータが音高には依存しない
    所定のサンプリング周期で割込信号を発生するタイマー
    インタラプト制御手段を有し、 前記アドレス制御手段は、通常は前記プログラム記憶手
    段から制御用プログラムを読み出すとともに、このタイ
    マーインタラプト制御手段からの割込信号を受ける毎に
    前記プログラム記憶手段から前記制御用プログラムに代
    えて楽音生成用プログラムを読み出し、この読み出され
    たプログラムが前記マイクロコンピュータにおいて実行
    されることによりポリフォニックの楽音をリアルタイム
    で生成して出力することを特徴とする処理装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の処理装置において、前記マ
    イクロコンピュータは集積回路チップで構成され、この
    チップ上にデジタルの楽音信号をアナログ信号に変換す
    るデジタル・アナログ変換器及び外部より供給される制
    御信号入力を受けるポートが更に設けられることを特徴
    とする処理装置。
JP63334163A 1988-12-29 1988-12-29 処理装置 Expired - Lifetime JP2576617B2 (ja)

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