JP2574354B2 - 脂肪酸含有成分およびサイクロスポリンよりなる腎毒性の減少した組成物 - Google Patents

脂肪酸含有成分およびサイクロスポリンよりなる腎毒性の減少した組成物

Info

Publication number
JP2574354B2
JP2574354B2 JP62503174A JP50317487A JP2574354B2 JP 2574354 B2 JP2574354 B2 JP 2574354B2 JP 62503174 A JP62503174 A JP 62503174A JP 50317487 A JP50317487 A JP 50317487A JP 2574354 B2 JP2574354 B2 JP 2574354B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cyclosporine
csa
fatty acid
cyclosporin
acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP62503174A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01503296A (ja
Inventor
ケリー,ビッキー・イー
ベネット,ウイリアム・エム
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
BURIGAMU ANDO UIMENZU HOSUPITARU
Oregon Health Science University
Original Assignee
BURIGAMU ANDO UIMENZU HOSUPITARU
Oregon Health Science University
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by BURIGAMU ANDO UIMENZU HOSUPITARU, Oregon Health Science University filed Critical BURIGAMU ANDO UIMENZU HOSUPITARU
Publication of JPH01503296A publication Critical patent/JPH01503296A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2574354B2 publication Critical patent/JP2574354B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K35/00Medicinal preparations containing materials or reaction products thereof with undetermined constitution
    • A61K35/56Materials from animals other than mammals
    • A61K35/60Fish, e.g. seahorses; Fish eggs
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/185Acids; Anhydrides, halides or salts thereof, e.g. sulfur acids, imidic, hydrazonic or hydroximic acids
    • A61K31/19Carboxylic acids, e.g. valproic acid
    • A61K31/20Carboxylic acids, e.g. valproic acid having a carboxyl group bound to a chain of seven or more carbon atoms, e.g. stearic, palmitic, arachidic acids
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides
    • A61K38/04Peptides having up to 20 amino acids in a fully defined sequence; Derivatives thereof
    • A61K38/12Cyclic peptides, e.g. bacitracins; Polymyxins; Gramicidins S, C; Tyrocidins A, B or C
    • A61K38/13Cyclosporins
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P13/00Drugs for disorders of the urinary system
    • A61P13/02Drugs for disorders of the urinary system of urine or of the urinary tract, e.g. urine acidifiers
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P15/00Drugs for genital or sexual disorders; Contraceptives
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P43/00Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Reproductive Health (AREA)
  • Gastroenterology & Hepatology (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Urology & Nephrology (AREA)
  • Marine Sciences & Fisheries (AREA)
  • Endocrinology (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 発明の分野 本発明は、オメガー3族の脂肪酸よりなる脂肪酸成分
と組み合わせた有効量のサイクロスポリンよりなる組成
物、および該脂肪酸成分と組み合わせて該サイクロスポ
リンを投与することよりなるサイクロポリンの腎毒性効
果を伝達する方法に指向される。
背景技術の記載 サイクロスポリンは11個のアミノ酸よりなる環状で、
水不溶性の高極性分子である。該化合物は土壌菌から得
られる有望な免疫抑制剤である(カルネら(Calne、et
al.)、トランスプランテーション・プロシーディング
ズ(Transplant.Proc.)、13:349−358(1981);フェ
ルグソンら(Fergson、et al.)、サージェリィー(Sur
gery)、92:175−182(1982);スタルツルら(Starzl
et al.)、ジネコロジック・アンド・オブステトリック
・インベスティゲーション(Gynecol.Obstet.)、151:1
7−26(1980)。該薬剤は、今日では、種々の移植され
た器官の機能を延長するのに広く用いられている。その
免疫抑制効果はT細胞機能を選択的に抑制し、骨髄抑制
なくして同種移植片、すなわち心臓移植片の生存を可能
とする(マイヤーズら(Myers et al.)、ニュー・イン
グランド・ジャーナル・オブ・メディシン(N.End.J.Me
d.)、311:699(1984)。
同種移植片受容体におけるその使用以外では、最近の
臨床実験では、多発筋炎、全身エリテマトーデス、リュ
ーマチ性関節炎、および初期インシュリン依存性糖尿病
を包含する広範囲な自己免疫疾患の治療においてサイク
ロスポリンの効果を調べようとする試みがなされてきた
し、いまもなされつつある(サイクロスポリン・イン・
オートイミューン・ディジージズ(Cyclosporine in Au
toimmune Diseases)、シンドラー(Schindler)編、エ
ル・シュプリンゲルフェアラーク(R.,Spriger−Verla
g)、ベルリン(1985)、特にグラフェンライト・ベー
ら(Graffenreid,B.,et al.)による59−73頁の関連す
る章を参照)。
サイクロスポリンは分子量が1202ダルトンの新脂性分
子である。該薬剤をオリーブ油または製造業者により製
造された特別の溶液に溶解した場合、生物学的利用能お
よび吸収が最大化される。該薬剤は血漿蛋白に容易に結
合し、24時間の最終半減期を有する。それは、肝臓でか
なり代謝を受け、胆管分泌が排出の主要経路である(ベ
ベリッジ・ティ(Beveridge,T.)、サイクロスポリン・
エイ:プロシーディングズ・オブ・ジ・インターナショ
ナル・シンポジウム(Cyclosporin A:Proceedings of t
he International Symposium)、ケンブリッジ・ホワイ
ト・ディ・ジェイ(Cambridge,White D.J.)編、35−44
頁(1982))。その免疫抑制特性以外に、該薬剤は抗−
住血吸虫および抗−マラリア活性も有する(コラタ(Ko
lata)、サイエンス(Science)、(ワシントン・ディ
ー・シイ(Washington D.C.)、221:40−42(1983);
サンチェスら(Sanches et al.)、生物的周期および投
薬についての第1回国際モントレ会議(First Int′l M
ontreux Conf.on Biol.Rhythms and Medications)、モ
ントレ(Montreux)、スイス、1984年3月26−30日。ペ
ルガモン・プレス(Pergamon Press)、オックスフォー
ド(出版中)。
しかしながら、免疫抑制剤としてのその大きな期待に
もかかわらず、感染が伴うことにより、および肝臓毒お
よび腎臓毒の双方のために、その使用はいくぶん限定さ
れている(リッフェル(Ryffel)OL27−400:「毒性デー
タの要約(Summary of Toxicity Data)」、サンドズ
(Sandoz)、ベイセル(Basel)、スイス(1981))。
サイクロスポリンの臨床的使用には血液尿素態窒素(BU
N)および血清クレアチン濃度における可逆的で、用量
が関与する増加ならびにクレアチン浄化の抑制が伴う。
サイクロスポリンを使用する腎臓移植患者のほぼ80%に
いくらか腎毒性が生じることが報告されている(カハン
・ビイ・デイ(Kahan,B.D.)、ダイアリシス・アンド・
トランスプランテーション(Dial.Transplant.)、12:6
20−30(1983))。尿素態窒素濃度はしばしば血清クレ
アチン濃度に比例せずに増加する。
種々の自己免疫疾患におけるサイクロスポリン治療の
しばしばの副作用は、腎毒性、高血圧、カリウム過剰血
症、高尿酸血症、肝毒性、貧血、多毛症、歯肉増殖症
状、胃腸不耐性、震え、および感覚異常症を包含する。
フォン・グラフェンリート・ビイら(von Graffenried
et al.)、自己免疫疾患におけるサイクロスポリン(Cy
closporine in Autoimmune Diseases)、エル・シンド
ラー(R.Schindler)編、シュプリンゲル−フェアラー
ク(Springer−Verlag)、ベルリン、59−73頁(198
5)。これらのうち、最も普通に報告されている不都合
な効果は腎毒性である。
ベネット・ダブリュー・エムらは(Bennett,W.M.et a
l.)、アナルズ・オブ・インターナル・メディシン(An
n.Int.Med.)、99:851−854(1983)、腎臓、心臓、骨
髄、および肝臓移植片を受け入れた患者におけるサイク
ロスポリン治療に伴う実質的な腎毒性の可能性を指摘し
た。急性サイクロスポリン腎毒性は用量に依存し、血液
または血漿中のサイクロスポリン濃度に関係し(カハン
・ビイ・デイら(Kahan B.D.et al.)、トランスプラン
テーション(Transplantation)、34:36(1982)、用量
減少後(ベラニ・アール・アールら(Vereni.R.R.,et a
l.)、アメリカン・ジャーナル・オブ・キドニー・ディ
ジージズ(Am.J.Kidney Dis.)、4:185(1984))、ま
たはサイクロスポリン治療の後(シャプマン・ジェイ・
エフら(Chapman,J.F.et al.)、ランセット(Lance
t)、I:128(1982))は可逆的である。
急性サイクロスポリン腎毒性は形態学的には封入小
体、同質異性液胞化およびミクロカルシウム沈着によっ
て特徴付けられる管状病巣に関係している(ミハッチ・
エム・ジェイら(Mihatsch,M.J.,et al.)、トランスプ
ランテーション・プロシーディングズ(Transplant.Pro
c.)、15:2821(1983))。サイクロスポリン治療患者
における血清クレアチンの急速な増加によって証明する
ごとく、糸球体濾過速度の減少を説明するために種々の
仮説が提案されてきた。これらは、管状糸球体フィード
バックの刺激(グッシェ・エイチ・ユーら(Gutshe,H.
U.et al.)、腎臓病学の第9回国際会議(Ninth Int.Co
ngress of Nephrology)、ロスアンゼルス、1984年6
月、アブストラクトNo.475A(1984))、および局所的
プロスタサイクリン合成に対するサイクロスポリンの相
互作用を通じての微小循環の擾乱(ネイルド・ジイ・エ
イチら(Neild,G.H.et al.)、ビイ・デイ・カハン(B.
D.Kahan)編、サイクロスポリン(Cyclosporine)、グ
ルーエン・アンド・ストラトン(Gruen&Stratton)、
オーランド(Orlando)、フロリダ州、182頁(1984)を
包含する。
移植患者において用いるサイクロスポリン治療の方法
を対照すると、自己免疫疾患を有する患者は、しばし
ば、長期間サイクロスポリンの低い初期用量を摂取す
る。フォン・ダラフェンリートらは(von Graffenried
et al.)、前掲、多発硬化症、リューマチ性関節炎、糖
尿病タイプI、後ブドウ膜炎、主胆管硬変、内分泌、眼
症および全身エリテマトーデスに罹った患者の今も継続
する臨床研究の事例報告から抽出したデータを提示し
た。これらのデータは24カ月間までの継続的サイクロス
ポリン治療中の患者についての腎機能およびサイクロス
ポリン治療を停止した後の患者についての腎毒性効果の
可逆性に関するものである。彼らは、サイクロスポリン
は治療の最初の2週間内に血清クレアチンの増加を誘導
すること、および腎機能の急激な低下が長期治療の最初
の3カ月内に発生して、クレアチンクリアランス(CRC
L)の平均減少が6カ月の時点で14%であることを報告
している。治療のこの継続間のデータは限定されている
が、6カ月の後さらにわずかなCRCL減少が起こり、サイ
クロスポリン治療の24カ月まで関連する悪化はさらには
なかったと報告されている。腎毒性の程度はサイクロス
ポリン用量とサイクロスポリン濃度に関係しており、年
令に関係するようであった。報告者は、平均を越える腎
毒性も有するリューマチ性関節炎患者においてこれらの
因子は恐らく相互に関与し合っていると結論した。しか
しながら、平均基準以下の腎機能を有する患者は、サイ
クロスポリンの平均的臨床用量にもかかわらず、かずか
で安定した腎機能障害を示しただけであった。報告者
は、サイクロスポリン誘導腎機能障害が、ひき続いてク
レアチン濃度を低く保ちつつサイクロスポリン用量を減
少させた後に大いに改善され、サイクロスポリン治療を
停止した後の2カ月内では完全に可逆的であったことを
観察している。サイクロスポリン誘導腎毒性の同様な可
塑性が糖尿病タイプI患者で(スティラー・シイ・アー
ルら(Stiller,C.R.et al.)、サイエンス(Scienc
e)、223:1362(1984))、および自己免疫由来の眼炎
症障害で(パレスチン・エイ・ジイら(Palestine,A.G.
et al.)、アメリカン・ジャーナル・オブ・メディシン
(Am.J.Med.)、77:652(1984))報告されている。
自己免疫疾患の治療で長期サイクロスポリン治療によ
って誘導される腎機能障害の可逆性とは対照的に、心臓
移植患者においては、腎機能の不可逆的サイクロスポリ
ン誘導悪化の進行および可能性が記載されている(マイ
ヤーズ・ビイ・デイら(Myers,B.D.et al.)、ニュー・
イングランド・ジャーナル・オブ・メディシン(N.Eng
l.J.Med.)、311:699(1984))。サイクロスポリン治
療を受けた移植患者の腎臓における可能な不可逆的な組
織学的発見も公表されている(ミハッチ・エム・ジェイ
ら(Mihatsch,M.J.et al.)、トランスプランテーショ
ン・プロシーディングズ(Transplant.Proc.)、15:282
1(1983);マイヤーズ・ビイ・テイら(Myers,B.D.,et
al.)、ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メ
ディシン(N.Eng.J.Med.)、311:699(1984))。そし
て、事実、フォン・グラフェンライトらは(von Graffe
nreid et al.)、前掲、自己免疫疾患に罹ったサイクロ
スポリン治療患者からのデータはサイクロスポリン誘導
急性腎毒性の可逆性を十分に証明するようではあるが、
腎機能を評価するのに用いたパラメーター(血清クレア
チン)が初期ネフロン損失を検出するのに十分な感度で
なく、および1年を越える患者治療についてのデータ量
が少ないため、非常にゆっくりと進行する慢性腎症が排
除できなかったと述べている。
腎機能の低下は、移植患者および非移植患者について
のサイクロスポリン治療の現実の臨床治療効果を減少さ
せる主要副作用であることが前記議論から明らかであろ
う。サイクロスポリン用量(および濃度)と腎毒性との
関係は、サイクロスポリン濃度は非常に狭い治療範囲、
すなわち腎毒性を最小化するには十分低いが免疫抑制治
療目的を達成するには十分高い範囲で維持する必要があ
ることを示唆する。例えば、同種移植片の拒絶を避ける
目的でサイクロスポリンを投与した場合、200ng/ml以下
の定常的なトラフ濃度は拒絶を回避するのに免疫抑制的
に十分でなく、一方、400ng/ml以上の濃度では、腎毒性
および他の副作用が頻繁に起こる。かかる狭い治療は臨
床プラクティスでは維持が困難である。ベネット・ダブ
リュー・エムら(Bennett,W.M.et al.)、アナルズ・オ
ブ・インターナル・メディシン(Ann.Int.Med.)、99:8
51−854(1983))。さらに、腎臓の同種移植片の拒絶
の減少から得られるいずれの利益もサイクロスポリン治
療それ自体により誘導される慢性腎症による長期間にわ
たる相殺以上であり得ることが示唆されている。マイヤ
ーズ・ビイ・デイら(Myers B.D.,et al.)、ニュー・
イングランド・ジャーナル・オブ・メディシン(N.Eng.
J.Med.)、311:699−705(1984))。この同様の関心
が、ひどい慢性腎症を誘導する危険性のため、自己免疫
疾患を伴う免疫炎症を抑制するのにサイクロスポリンを
用いてきた場合について記載されている、同上。これら
の関心の結果、マイヤーズらも(Myers,et al.)、前
掲、効果的な抑制を達成するのに要するサイクロスポリ
ンの用量と腎臓障害を引き起こすような用量との間の安
全範囲を広げる測定の必要性を述べている。
腎機能障害のメカニズムは明らかではないが、トロン
ボキサンの腎臓合成の増加が、腎臓障害の免疫介在およ
び非免疫学的誘導モデルの進歩の間に証明されてきた。
リアノス・イー・エイら(Lianos,E.A.,et al.)、ジャ
ーナル・オブ・クリニカル・インベスティゲーション
(J.Clin.Invest.)、72:1439−1448(1983);オケガ
ワ:テイら(Okegawa,T.et al.)、ジャーナル・オブ・
クリニカル・インベスティゲーション(J.Clin.Inves
t.)71:81−90(1983);プリケローン・エム・エルら
(Purkeroon,M.L.,et al.)、キィドニィー・インター
ナショナル・アブストラクト(Kid.Inter.Abstr.)25:2
51(1984);レムツィイ・ジイら(Remuzzi,G.,et a
l.)、キィドニィー・インターナショナル・アブストラ
クト(Kid.Inter.Abstr.)25:217(1984);イチカワ・
アイら(Ichikawa,I.,et al.)、キィドニィー・インタ
ーナショナル・アブストラクト(Kid.Inter.Abstr.)2
5:231(1984))。トロンボキサン、プロスタノイド、
はシクロオキシゲナーゼ経路からのアラキドン酸の代謝
産物である。他のプロスタノイド類はプロスタグランジ
ン類およびプロスタサイクリン類である。プロスタノイ
ド類は免疫学的に関連する炎症の間に生じるすぐれたメ
ディエーターであり、腎臓血液動力学を顕著に変化させ
ることができる。モーレイ・ジェイ(Morley,J.)、リ
ンホキネス(Lymphokines)、イー・ピック(E.Pick)
編、アカデェミック・ブレス(Academic Press)、ニュ
ーヨーク、4:377−391(1981);レイス・ジイ・ピイ
(Lewis,G.P.)、ブリティシュ・メディカル・ブレチン
(Br.Med.Bull.)、39:243−248(1983);ドゥン・エ
ム・ジェイ(Dunn,M.J.)、レナル・プロスタグランジ
ンズ(Renal Prostaglandins)、エム・ジェイ・ドゥン
(M.J.,Dunn)編、ウィリアムズ・アンド・ウィルキン
ス(Williams&Wilkins)、バルティモア、1−74頁(1
983))。アラキドン酸代謝産物であるプロスタノイド
類およびエイコサノイド類は直接的必要性により細胞に
よって合成され、後の放出用にかなりの量を貯蔵すると
いうことはない。ハリソンズ・プリンシプルズ・オブ・
インターナル・メディシン(Harrison′s Principles o
f Internal Medicine)、第10版、482−487頁(198
3))。
カワグチ・エイらは(Kawaguchi,A.et al.)、トラン
スプランテーション(Transplantation)、40(2):21
4−216(1985)、トロンボキサンB2、トロンボキサンA2
の尿分解産物の排出はラット中の血清サイクロスポリン
濃度に非常に関与することを見い出した。報告者は、高
サイクロスポリン用量は腎臓または腎臓外部源からのト
ロンボキサンB2の合成の増加に関与していると結論して
いる。サイクロスポリンの臨床的毒性はトロンボキサン
A2の病原性特性に類似しているが、トロンボキサンB2合
成で観察された増加はサイクロスポリン誘導腎毒性につ
ながるかどうかは不明確であると述べられている。ま
た、サイクロスポリンが培養したヒト単球におけるE系
列のプロスタグランジン類(PEG)の形成の増加を誘導
することが報告されている。ホイスラー・アール・エル
ら(Whisler,R.L.,et al.)、トランスプランテーショ
ン(Transplantation)38:377−381(1984)。報告者は
このPEG形成の増加はシクロオキシゲナーゼ活性を必要
とすることを注意しており、これは主として内因性アラ
キドン酸のシクロオキシゲナーゼ経路への大きな利用可
能性により伝達されることを示唆している。
ヒト腎臓同種移植片の拒絶は免疫反応性トロンボキサ
ンB2(iTXB2)の尿排出における初期増加に関係してい
ることが示され(フェフ・エム・エル(Foegh,M.L.,et
al.)、トランスプランテーション・プロシーディング
ズ(Transplantation Proc.)、16(6):1606−1608
(1984))、腎臓移植患者における免疫モニターとして
支持さけている(フェフ・エム・エルら(Foegh,M.L.,e
t al.)、16(6):1603−1605(1984))。キアバディ
・ビイ・エスらは(Khiabadi,B.S.,et al.)、トランス
プランテーション(Transplantation)39(1):6−8
(1985)、尿iTXB2の増加はラットモデルにおける異所
心臓同種移植片拒絶に関係していると報告している。報
告者は、拒絶過程を通じての尿iTXB2の正確な関係はま
だ確定的でなく、確認されるべき残されていると述べて
いる。
アラキドン酸の活性代謝産物は2つの合成経路−シク
ロオキシゲナーゼ系列またはリポキシゲナーゼ系列のう
ちの1つにより形成される。シクロオキシゲナーゼ経路
の産物−プロスタグランジン、プロスタサイクリン、お
よびトロンボキサン−は一緒にプロスタノイド類と言わ
れる。「エイコサノイド類」なる語はリポキシゲナーゼ
経路の産物−5−ヒドロキシエイコサテトラエン酸およ
びロイコトリエン類−およびプロスタノイド類を包含す
る。
両経路の初期合成過程は細胞のリン脂質血漿膜からの
アラキドン酸の切断を含む。遊離アラキドン酸は次いで
シクロオキシゲナーゼまたはリポキシゲナーゼ経路によ
って代謝できる。シクロオキシゲナーゼ経路の最初の産
物は環状エンドペルオキシドPGG2であり、これは次いで
PGH2に変換される。これらは古典的プロスタグランジン
類(PGA2、PGD2,PGE2、およびPGF2−アルファ)、プロ
スタサイクリン(PGI2)およびトロンボキサンA2(TX
A2)の形成における重要な中間体である。リポキシゲナ
ーゼ経路の最初の産物は5−ヒドロキシエイコサテトラ
エン酸(HETE)およびロイコトリエン類(LTA、LTB、LT
C、およびLTD)の形成の中間体であるヒドロペルオキシ
エイコサテトラエン酸(HPETE)である。アラキドン酸
以外の2つの脂肪酸−3,11,14−エイコサトエリエン酸
(ジホモ−ガンマ−リノレン酸)および5,8,11,14−エ
イコサペンタエン酸はプロスタノイド類およびエイコサ
ノイド類に密接に関係する代謝産物に変換できることは
公知である。これらの異なる脂肪酸基質の産物はそれら
の添字で区別する:添字1はジホモホ−ガンマ−リノレ
ン酸の産物に与えられ;添字2はアラキドン酸産物に与
えられ;および5,8,11,14,17−エイコサペンタエン酸の
産物には添字3が与えられる。該添字はさらに産物の側
鎖における炭素原子間の二重結合数を示す。
アラキドン酸代謝者はin vivoにて急速に異化され
る。EおよびF系列プロスタグランジン類は化学的に安
定であるが、肝臓および肺を通じる単一経路でほぼ完全
に分解される。かくして、尿で測定可能な実質的にすべ
ての非代謝PGEは腎臓および精嚢分泌からのものであ
り、一方、尿におけるPGE代謝産物は他の器官によるPGE
合成を表わす。PGI2およびTXA2は化学的に不安定であ
り、また、急速に異化される。PGI2は6−ケト−PGF1
アルファに変換され、TXA2はTXB2に変換される。PGI2
よびTXA2は共にiv vivoでは短命であり、それらの不活
性な代謝産物の測定はそれらの形成速度の指標を与える
ために用いる常法である。
アラキドン酸代謝産物は、悪性のカルシウム過剰血
症、リューマチ性関節炎および歯嚢腫における骨吸収、
バーター症候群、糖尿病、本態性高血圧、動脈管開存
症、消化性潰瘍病、月経困難症、および喘息を包含する
多数の病気の病理において役割を演じていると推定され
ている。
いくつかの議論が、アラキドン酸代謝産物と炎症応答
との間の関係を支持している:内因性プロスタグランジ
ン類はヒスタミンおよびブラジキニンと平行して放出さ
れ;いくつかのアラキドン酸代謝産物は血管拡張および
痛覚過敏症をひき起こすことが知られており;プロスタ
グランジン類は炎症領域に存在し;多形核細胞は食作用
中にPGEを放出し、PGEは白血球について走化性の対象と
なり;その結果、局所的浮腫となる血管浸透性の増加は
いくつかのアラキドン酸代謝産物によってひき起こさ
れ;PGE−誘導血管拡張は、他の炎症応答メディエーター
と推定されるものに拮抗することが公知のアトロピン、
プロプラノノール、メチルセルギドまたは抗ヒスタミン
剤によって停止できず、これによりPGEの直接炎症効果
が示唆され;アラキドン酸代謝産物は動物モデルにおい
て痛みをひき起こし、ヒトにおいて痛覚過敏症または痛
みに対する感受性の増加をひき起こし;PGEが脳室または
実験動物の視床下部への注入の後、発熱をひき起こし;
発熱因子は脳脊髄液中のプロスタグランジン濃度の増加
をひき起こすが、プロスタグランジン合成抑制剤は発熱
を減少させ、プロスタグランジンの脳脊髄液中への放出
を減少させる。
また、アラキドン酸の代謝産物も免疫応答で役割を演
じていると推定される。少量のPGEが植物性血球凝集素
のごときマイトジェンによるヒト・リンパ球の刺激を抑
制することは公知であり、これらの物質は、おそらくは
否定的フィードバック制御機構によって、リンパ球機能
のモジュレーターとして否定的に作用するという示唆が
導かれる。PGE2の抑制効果に対するリンパ球の感受性は
年令と共に増加し、インドメタシンは、マイトジェンに
対するリンパ球応答性を年配の者においてかなり増加さ
せる。ホジキン病患者から培養したリンパ球は植物性血
球凝集素の添加の後により多くのPGE2を放出し、リンパ
球応答性はインドメタシンによって促進される。サプレ
ッサーT細胞が培養物から取り除かれた場合、合成PGE2
量は減少し、ホジキン病患者と対照からのリンパ球の応
答性はもはや異ならない。ホジキン病患者における細胞
免疫の抑制はリンパ球機能のPGE抑制という結果となろ
う。薬剤に関するアラキドン酸代謝産物の一般的考察は
ハリソンズ・プリンシプルズ・オブ・インターナル・メ
ディシン(Harrison′s Principles of Internal Medic
ine)、第10版、482−487頁(1983)に記載されてい
る。
アラキドン酸の必須の前駆体はリノール酸(C18:2オ
メガ−6)である。リノール酸はオメガ−6族のポリ不
飽和脂肪酸である。オメガ数は該脂肪酸のメチル末端か
ら数えた最初の二重結合の位置を示す。他の2つの主要
の不飽和脂肪酸族はオレイン酸(オメガ−9)族および
リノール酸(オメガ−3)族である。3つの脂肪酸族は
代謝的により相互変換できない。オレイン酸の主要代謝
産物はエイコサトリエン酸(C20:3 オメガ−9)であ
る。主要なオメガ−3(リノール)酸族代謝産物はエイ
コサペンタエン酸(C20:5 オメガ−3)およびドコサ
ヘキエサン酸(C22:6 オメガ−3)である。リノール
酸およびリノレン酸の主要なかす源は種子および葉であ
る。しかしながら、主要オメガ−3脂肪酸、エイコサペ
ンタエン酸およびドコサヘキサエン酸は海洋食物連鎖の
底部をなす植物プランクトンによって合成される。その
結果、魚、および特に魚油はオメガ−3脂肪酸、特にエ
イコサペンタエン酸およびドコサヘキサエン酸に富んで
いる。オメガ−6およびオメガ−3脂肪酸族はヒトによ
り新たに合成されず、必須脂肪酸とみなされている。
アラキドン酸以外の他のポリ不飽和脂肪酸はプロスタ
グランジン合成についての基質として働き得る。例え
ば、ジホモ−ガンマ−リノレン酸(DHLA)(C20:3 オ
メガ−6)は古典的プロスタグランジンPGE1のごとき
「1」系のプロスタグランジン類の基質として作用す
る。ウィリス・アール・エル(Willis,A.L.)、ニュー
トリション・レビューズ(Nutr.Rev.)39:289−301(19
81)。エイコサペンタエン酸(C20:5 オメガー3)は
「3」系列のプロスタグランジン類についての基質であ
り、ある種の条件下で、トロンボキサンA3,PGA3、およ
びPGI3の生産に導かれる。同上。リノレン酸(C18:3
オメガ−3)の供給は成人ヒト血漿におけるエイコサペ
ンタエン酸のかなり増加はもたらさないが(ダイエルベ
ング・ジェイら(Dyerberg,J.,et al.)、ランセット
(Lancet)1:199(1980))、エイコサペンタエン酸に
富む海産食品の供給はこの脂肪酸の、血小板および内皮
細胞膜双方への急速な取り込みわもたらす。例えば、ス
レス・ダブリューら(Sless,W.,et al.)、ランセット
(Lancet)1:441−441(1980);サンダース・テイ・エ
イ・ビイら(Sanders,T.A.B.,et al.)、ランセット(L
ancet)1:1189(1980);およびグッドナイト・エス・
エイチら(Goodnight,S.H.,et al.)、アーテリオスク
レロシス(Arteriosclerosis)、2:87−113(1982)に
引用されている文献参照。種々の脂肪酸族の食用ポリ不
飽和脂肪酸の効果を総括して、グッドナイトら(Goodni
ght et al.)は、オメガ−3族脂肪酸に富む魚油のヒト
への供給は、出血時間の再生可能な遅延、ADPおよびコ
ラーゲンによる血小板凝縮集の抑制、ならびにガラスビ
ーズ上での血小板保持の減少をもたらすと結論した。い
くつかの状況において、報告書は血小板数の減少もある
と述べている。報告者は、オメガ−3脂肪酸エイコサペ
ンタエン酸を含有する食用魚油の摂取は血小板または血
管の組成および機能に顕著な効果を有すると結論してい
る。アラキドン酸の細胞リン脂質濃度は減少し、出血時
間は延長され、および種々のin vitro試験の血小板機能
は抑制される。血小板抑制について報告者により提案さ
れた1つの解釈は血小板トロンボキサン合成における大
きな減少である。
高濃度の食用魚油の摂取は望ましくない副作用をもた
らす。例えば、いくつかの魚油は高濃度のセトレイン酸
(C22:1 オメガ−11)、エルカ酸の異性体(C22:1 オ
メガ−9)を含有する。高濃度のエルカ酸は実験動物に
おいて一時的な心筋リボドシス(lipodosis)および線
維症をひき起こすことが知られている。国連食糧農業機
関、FAO/WHO共同報告、FAOフード・アンド・ニュートリ
ション・ペーパー(Food&Nutrition Paper)、No.3、
ローマ、イタリア国(1977)。また、高濃度の魚油の供
給は実験動物でイエロー(yellow)脂肪病の発生をもた
らす。この病気は、オメガ−3脂肪酸の高不飽和特性に
よって悪化され得るビタミンE欠乏に関係する。ガート
ン・ジイ・エイら(Garton,G.A.,et al.)、バイオケミ
カル・ジャーナル(Biochem.J.)50:517−524(195
2)。魚油供給は血小板機能に影響を与え、出血時間を
増大させ、ヒトにおいて血小板減少をもたらす。これら
すべてより、ヒトが非常の多量の食用魚油を摂取すると
か、あるいは脂肪源として魚油のみに頼るのは非現実的
または安全でさえないことが示唆される。他方、歴史的
に高濃度のオメガ−3脂肪酸を消費しているヒトの集
団、特にグリーンランド沿岸のエスキモー人についての
研究は、出血時間の延長および血小板減少以外に、多量
の魚油食品の顕著な悪効果はないと示唆している。バン
グ・エイチ・オーら(Bang,H.O.,et al.)、アクタ・メ
ディカ・スカンジネイビア(Acta Med.Scan.)192:85−
94(1972);バング・エイチ・オーら(Bang,H.O.,et a
l.)、200:69−73(1976);ディエルベルグ・ジェイら
(Dyerberg,J.,et al.)、ランセット(Lancet)、2:11
7−119(1978)。
ケリー・ブイ・イーら(Kelly,V.E.,et al.)は、ジ
ャーナル・オブ・イミュノロジー(J.Immunol.)、134
(3):1914−1919(1985)、MRL−lprマウスの餌に唯
一の脂肪源として魚油を補足し、これが自己免疫狼瘡を
抑制したことを報告している。脂肪源としてサフラワー
油を与えたマウスに比し、海産油食料品は、lpr遺伝子
によって調節されるリンパ系増生を減少させ、マクロフ
ァージ表面Ia発現における増加を防ぎ、循環するレトロ
ウイルスgp70免疫複合体の形成を減少させ、腎臓病の開
始を遅らせ、それらのマウス生存を延長した。報告者
は、魚油中には存在するが植物油または肉油中には存在
しない独特の脂肪酸、エイコサペンタエン酸またはドコ
ヘキサエン酸が観察された自己免疫における減少の原因
であり、なぜなら両脂肪酸は組織および細胞シクロオキ
シゲナーゼ代謝産物濃度を修飾することができるからで
あると推測している。報告者は、自己免疫において変化
をひき起こすに加えて、これらの独特の脂肪酸のうち1
つまたは双方がシクロオキシゲナーゼ代謝産物を減少さ
せ、腎臓を腎臓病から保護していると推測している。ケ
リー・ブイ・イーら(Kelley,V.E.,et al.)、ジャーナ
ル・オブ・クリニカル・インベスティゲーション(J.Cl
in.Invest.)、77:252(1986)。ヒトの腎臓病をシミュ
レーションする、狼瘡腎炎の進行が予測できる2つの異
なる自己免疫系統−MRL−lprおよびNZBxNZW FI ハイブ
リッドを用いて、報告者は、低下した腎機能として腎臓
内TXB2合成の増加および進行した腎臓病理現象を証明し
ているが、他のシクロオキシゲナーゼ代謝産物に至るPG
E2または6−ケトPGF1アルファの一定した増加は観察さ
れなかった。腎臓病はPGE2の薬理学的用量または魚油を
用いる食糧補足いずれかによって防止されたが、その場
合TKB2は増加しなかった。
従って、本発明に先立ち、移植患者および非移植患者
の臨床的扱いにおいてサイクロスポリンの使用を可能と
するために該薬剤の実質的な腎毒性効果を減少させると
いう要求が存在していた。サイクロスポリンの定常的ト
ラフ濃度は、移植片拒絶を回避しかつさらに腎毒性およ
びサイクロスポリンの他の副作用を回避するために十分
に免疫抑制的にきっちりと維持されなければならず、こ
の狭い治療範囲は現実には維持するのが困難であること
が述べられてきた。免疫抑制を効果的に達成するのに要
するサイクロスポリンの用量と腎臓害をひき起こすよう
な用量との間の安全性の範囲を臨床家が広げるのが可能
な方法は移植患者および免疫病に罹った患者の治療に大
きな治療効果を有するであろう。
発明の要約 本発明は、魚油またはそのある種の活性成分がサイク
ロスポリン投与によって誘導される腎毒性を減少させる
という発見に基づくものである。本発明者らは、サイク
ロスポリンの魚油中エマルジョンまたは魚油の活性剤を
含む組成物、およびそれらの組成物に関する治療方法に
腎毒性を有意に減少させつつサイクロスポリンを高有効
臨床量で投与することを可能とすることを見いだした。
主としてエイコサペンタエン酸またはドコサヘキサン酸
のごときオメガ−3ポリ不飽和脂肪酸よりなる魚油また
は他の油のサイクロスポリン投与用ビヒクルとしての使
用は、サイクロスポリンの有効治療用量を増大させ、サ
イクロスポリンに由来する腎機能障害を減少させる。本
発明の組成物および方法は、腎毒性副作用を減少または
排除しつつ移植患者および非移植患者の高定常的サイク
ロスポリン用量の使用を可能とする。移植患者および自
己免疫疾患に罹った患者の治療における本発明の利用は
当業者にとって自明であろう。
図面の簡単な記載 第1図はA23187−刺激マクロファージシクロオキシゲ
ナーゼ産物に対するサイクロスポリンAの影響を示す。
好ましい具体例の記載 「サイクロスポリン」とはトリプロクラジウム・イン
フラタム・ガムス(Tolyplocladium inflatum Gams)
(以前命名されたトリコエルマ・ポリスポラム・リフィ
ア(Trichoerma polysporum Rifia)および他の不完全
菌類によって産生される生物学的に活性な代謝産物の群
の一員を意味する。約9つの主要代謝産物および少数代
謝産物が同定されており、サイクロスポリンA−Iと命
名されている。これらのうち、免疫抑制活性、抗菌活
性、および消炎活性を有する非極性環状オリゴペプチド
類、サイクロスポリンA、およびサイクロスポリンCが
好ましい。さらに好ましいのはサイクロスポリンAであ
る。
「治療的有効量」とは、動物、好ましくは哺乳動物、
さらに好ましくはヒトにおける治療で臨床的に有利な結
果を生じるのに十分なサイクロスポリン量を意味する。
所与の臨床的症状についてのサイクロスポリンの治療的
有効量が患者の必要性および微候により必然的に変化
し、もちろん当業者によってこれらの必要性に適合させ
るべく変化され得ることは臨床分野の当業者に理解され
るであろう。かくして、治療有効量について任意な数値
限定をおこなうことは可能でもないし実際に望ましくも
ない。サイクロスポリンの典型的な治療量は5−25mg/k
g/日の範囲である。
本発明の「脂肪酸成分」はオメガ−3脂肪酸を含有す
る脂肪酸よりなり、該オメガ−3脂肪酸は合成生産物ま
たは魚油、種子、葉、植物プランクトン等のごとき天然
品いずれかである。該「脂肪酸成分」は実質的に純粋な
オメガ−3脂肪酸であるかまたはオメガ−3脂肪酸を、
プロスタグランジン濃度を減少させおよび/またはサイ
クロスポリンの腎毒性効果を伝達するのに効果的な量で
含有するのいずれかでもよい。
活性成分の典型的な用量はオメガ−3脂肪酸の1.25〜
6.25mg/kg/日の範囲または魚油の同等量である。さら
に、1日当たり30−400グラムの魚は十分な濃度の活性
成分を与える。
「オメガ−3」は、脂肪酸のメチル末端から3番目の
炭素に最初の二重結合を有するポリ不飽和脂肪酸を意味
する。この族はリノレン酸(C18:3 オメガ−3)、エ
イコサペンタエン酸(C20:5 オメガ−3)、およびド
コサヘキサン酸(C22:6 オメガ−3)を包含する。こ
れらのうち、海産油の主要成分であるエイコサペンタエ
ン酸およびドコサヘキサン酸が好ましい。最も好ましい
のは、エイコサペンタエン酸である。
「魚油」は、魚からまたは海洋生物の他の形態から得
られるいずれの油も意味するが、好ましくは魚からのも
のである。本発明の目的に好ましい海産油はサケ油、タ
ラ油、ブチナマズ油、タイセイヨウサバ油、および鯨油
である。これらのうち、タラ肝臓油が好ましく、タイセ
イヨウサバ油が最も好ましい。魚油は主としてオメガ−
3族の脂肪酸を含有する。
「薬理学上許容される」は、十分な純度、安定性、お
よび動物への臨床的または実験的投与で許容される他の
属性を有する組成物を意味する。
「伝達する」は、効果、好ましくは減少の効果を有す
ることを意味する。本発明の態様により、「伝達する」
はサイクロスポリンによってひき起こされた腎毒性を減
少させる効果をいう。
「投与する」は、動物、好ましくはヒトに導入するこ
とを意味する。投与の態様は医療分野でよく知られてお
り、経口、経直腸、経腟、非経口、筋肉内、静脈内およ
び腹腔内を包含するが、それらに限定されるものではな
い。当業者に明らかなごとく、本発明の組成物はいずれ
の方法によっても投与できる。かかる方法は懸濁剤、液
剤、錠剤、および軟膏を包含するが、それらに限定され
るものではない。
サイクロスポリン投与で用いる通常のオリーブ油ビヒ
クル用としての、本発明の脂肪酸成分の置換品、好まし
くはオメガ−3族の脂肪酸に富む魚油、さらに好ましく
はエイコサペンタエン酸に富む魚油は、サイクロスポリ
ン治療における腎臓機能および組織構造を顕著に改善す
る。また、腎臓プロスタグランジン類も減少される。本
発明の結果、臨床的サイクロスポリン腎毒性が減少し、
以前可能であった以上の濃度での治療を可能とし、サイ
クロスポリンの所与の用量でのより大きな臨床応答を生
ぜしめる。本発明の組成物および方法の使用によって生
じるこの有利な結果は、必要に応じ、それ自体望ましく
ない副作用の結果となる高魚油食品の必要性なくして達
成できる。
順次本発明を記載してきたが、本発明の理解は以下の
実施例を参照することにより容易となるが、実施例は何
等特許請求する発明の範囲を限定する意図のものでな
い。
実施例1 サイクロスポリン用ビヒクルとしての魚油は実験的腎
毒性を緩和し、腎臓プロスタグランジン類を減少させ
る。
体重250−300グラムの雄フィシャー(Fischer)344ラ
ット(シモンセン・ラボラトリーズ・インコーポレイテ
ッド(Simonsen Laboratories,Inc.)の群に魚油(MaxE
PA,RP.,シェーラー・コーポレーション(Scherer Cor
p.)、トロイ(Troy)、ミシガン州)またはオリーブ油
(ザ・ナポレオン・カンパニー(The Napoeon Compan
y)、シアトル、ワシントン州)の1ccを1回の毎日の栄
養として与えた。7日後(現実験における14日)、サイ
クロスポリン(サンドズ・インコーポレイテッド(Sand
oz,Inc.)、イー・ハノーバー(E.Hanover)、ニュージ
ャージ州)を魚油およびオリーブ油に12.5mg/ccで添加
し、14日間の栄養として50mg/kgサイクロスポリンで動
物を毎日処理した。対照群は同等の用量にて魚油まはオ
リーブ油ビヒクル単独を継続して摂取させた。動物には
標準的なラット飼料を対で与えてサイクロスポリン誘発
の体重減少の効果を制御し、適宜水道水を飲ませた。腎
臓プロスタノイドアッセイまたは糸球体濾過速度測定い
ずれかについて、比較すべき処理動物および対照動物を
選択した。
腎臓機能および病理学:殺す48時間前、動物を代謝ケ
ージに単独で収容した。殺すに先立ち24時間尿を採取
し、コバス・バイオーセントリフュゲーション・アナラ
イザー(Cobas Bio−Centrifugation Analyzer)(ロシ
ュ・バイオメディカル・インスメンツ(Roche Biomedic
al Insturments)および自動フレイム・フォトメーター
(インストルメンテーション・ラボラトリーズ(Instru
mentation Laboratories),レキシントン、マサチュー
セッツ州)を用いてクレアチンの濃度を分析した。殺す
時に、動物をエーテルで麻酔し、直接心臓穿刺によって
血液を吸い取り、コバス・バイオーセントリフュゲーシ
ョン・アナライザー(Cobas Bio−Centrifugation Anal
yzer)を用いる血液尿素態窒素、クレアチン、およびナ
トリウムの濃度を測定した。全血サイクロスポリン濃度
は、ラジオイムノアッセイ(サンドズ・インコーポレイ
ティド(Sandoz,Inc.)、イー・ハノーバー(E.Hanove
r)、ニュージャージー州)によって測定した。両腎臓
を取り出し、重量を測定した。1の腎臓を輪切りにし、
ホルマリンで固定し、処理群を知らない観察者により光
学顕微鏡で評価した。皮質組織をもう1つの腎臓から
得、以下に述べる方法によってプロスタノイド濃度を分
析した。
インシュリン・クリアランス:ケタミンでラットを麻
酔し、大腿静脈カニューレを通して1%NaHCO36ml中の
0.25μCi14C−インシュリンの一次用量を投与し、続い
て52μl/分の速度で1%NaHCO310ml中の2.5μCi14C−イ
ンシュリンの持続的注入を行った。30分間の平衡化時間
の後、各回膀胱へ直接縫合したカニューレを介して、少
なくとも20分間毎で4周期にわたって尿を採取した。頚
静脈カテーテルを通じて、各尿採取の中間点で0.35mlの
血液を吸い取り、当容量の1%NaHCO3で置き換えた。ml
/分/100g体重で表したインシュリン・クリアランス値は
4回のインシュリン周期の平均を表す。
シクロオキシゲナーゼ代謝産物の抽出 腎臓被膜を取り去った後、該腎臓を切開し、細かく切
ることによって髄質と皮質を分離した。加えて、各マウ
スから肺を取り出した。pH7.2のクレブス−リンゲル炭
酸緩衝液(KRB)を直ちに組織に与え、安全カミソリの
刃で組織10−30mgを均一に細かく切り、37℃の5%CO2
インキュベーター中、振盪台上で25mlフラスコにおいて
KRB2ml中で15または30分間インキュベートした。PGE2
TXB2(TXA2の安定分解生成物)、および6−ケトF1a
ために、すべての上澄を直ちに−70℃で保存した。とい
うのは、プロスタノイド類は組織中よりもむしろ媒質中
に蓄積するからである。
PGE、TXB2、および6−ケトPGF1aアッセイ:上澄みの
PHE、TXB2、および6−ケトPGF1a含量は直接競合結合ラ
ジオイムノアッセイによって測定した。ウイリアム・カ
ンベル(William Campbell)博士、University of Texa
s Health Science Center at Dallas、ダラス、テキサ
ス州、によって提供された抗−PGE2血清はPGE1に関して
は14%の交差反応性を有していたが、PGF2aに関しては
0.7%を有しているのにすぎなかった。TXB2(TXA2抗血
清の安定分解生成物、ピイ・ブイ・ハルシュカ(P.V.Ha
lushka)博士(メディカル・カリッジ・オブ・サウス・
カロライナ(Medical College of South Carolina)、
チャールストン(Charleston)、サウス・カロライナ
州)から贈られたものは、他のアラキドン酸代謝産物と
は交差反応性ではなかった(0.04%)。3H−PGF23H−
TXB2、および3H−6ケトPGF1aはニュー・イングランド
・ヌクレア(New England Nuclear)(ボストン、マサ
チューセッツ州)から購入した。プロスタサイクリンの
安定加水分解生成物、6−ケトPGF1a、に対する抗血清
はミカエル・ドゥン(Michael Dunn)博士(ケース・ウ
ェスタン・リバース・メディカル・スクール(Case Wes
tern Reverse Medical School)、クリーブランド、オ
ハイオ州)によって提供された。すべての標準品はジォ
ン・パイク(John Pike)博士(アップジョン・カンパ
ニー(Upjohn Company)。カラマズー、ミシガン州)か
ら提供された。PGE2、TXB2、および6−ケトPGF1aにつ
いての表現値は3連での測定の平均濃度を表す。機能的
に同等の抗−PGE2血清、TXB2、および6−ケトPGF1a
対する抗血清は同様に商業的に入手可能である。
統計解析:すべてのデータは平均値±平均値の標準誤差
として表す。魚油中のサイクロスポリンで処理した動物
とオリーブ油中のサイクロスポリンで処理した動物との
間の比較はスチューデントのTテストによって行った。
結果を第1表に掲げる。
結果:魚油は予期されたようにプロスタノイド類を減少
させたが、オリーブ油および魚油は単独では腎機能障害
を生じなかった。オリーブ油または魚油いずれかをビヒ
クルとして用いた場合、全血サイクロスポリンAは異な
らなかった。魚油ビヒクルで投与した場合のサイクロス
ポリンAは、オリーブ油中のサイクロスポリンAの近位
の管状液胞化の顕著な減少により定量的に区別できた。
実施例2 脂肪食品成分としての魚油はサイクロスポリン−誘発
腎臓機能障害から保護する。
体重が280−315gの雄F344ラット(シモンセン・ラボ
ラトリーズ、インコーポレイテッド(Simonsen Laborat
ories,Inc.)、ギルロイ(Gilroy)、カリフォルニア
州)に、2週間の腹腔内投与により、12.5mg/kg/日のサ
イクロスポリンA(CSA)(サンド・ファルマシューテ
ィカルズ(Sandoz Pharmaceuticals)、イースト・ハノ
ーバー・ニュージャージ州)を投与した。対照ラットに
はビヒクルCremophor EL(BASF、パルシル(Parsil)、
ニュージャージー州)等容用量を摂取させた。CSAまた
はビヒクル投与を開始する4週間前に実験ラットおよび
対照ラットの対飼育を開始した。食用魚油の調製法はケ
リーら(Kelley et al.)、ジャーナル・オブ・クリニ
カル・インベスティゲーション(J.Clin.Invest.)77:2
52(1986)によって記載されている。すべてのラットに
は、25%蛋白(カゼイン)、49.5%炭水化物(スクロー
スおよびデキストリン)、20%脂肪、および補足物(塩
ミックスおよびL−システイン)の基礎食料を対で与え
た。食料脂肪成分はオメガ−3脂肪酸に富む(35%)魚
油(Max−EPA、アール・ビイ・シェーラー・インコーポ
レイテッド(RP Scherer Inc.)、クリアウォーター(C
learwater)、フロリダ州)またはこれらの脂肪酸を欠
くコーン油いずれであった。
インシュリン・クリアランス インシュリン・クリアランスはエルジンガら(Elzing
e et al.)、トランスプランテーション(Transplan
t.)43:271(1987)によって記載されているごとくに測
定した。ラットを麻酔し、521/分の速度で、NaHCO3中の
0.25μCi14C−インシュリン(ニュー・イングランド・
ヌクレア(New England Nuclear))の用量を投与し
た。30分間の平衡化の後、膀胱に縫合したカニューレを
通じて20分間隔で尿を採取した。各尿採取の中間点で脛
動脈カテーテルを通じて血液(0.35ml)を採取し、NaHC
O3で定量的に置き換えた。血清および尿の放射能活性を
ベックマン(Beckman)LS100液体シンチレーションカウ
ンターで測定した。ml/分/100g体重で表したインシュリ
ン・クリアランス値は4回のクリアランス周期の平均値
を表す。
腎臓の実験 ラットをエーテルで麻酔し、直接心臓穿刺によって血
液を吸い取って血清クレアチン(コバス・オートアナラ
イザー(Cobas Autoanalyzer)、ロッシュ・ダイアグノ
スティクス(Roche Diagnostics))ならびに全血サイ
クロスポリン濃度(サンド・インコーポレイテッド(Sa
ndoz,Inc.))を測定した。1の腎臓をTXB2、6−ケトP
GF1、およびPGE2のアッセイ用に摘出した。皮質組織(1
0−25mg)を切開し、均一に細かく切り、37℃および5
%CO2にて、クレブス・リンゲル炭酸緩衝駅(pH7.2)2m
l中で30分間インキュベートした。上澄を凍結し、その
後ラジオイムノアッセイによってシクロオキシゲナーゼ
生成物の濃度を測定した。各動物からの残りの腎臓を光
学顕微鏡分析用にとり、処理群を知らない観察者によっ
て対照との比較を行った。腎臓の輪切りをホルマリン中
で固定し、パラフィン中に埋め込み、ヘマトキシリンお
よびエオシンで染色した。
マクロファージ刺激 ペニシリン(50ユニット/ml)、ストレプトマイシン
(50g/ml)およびヘパリンナトリウム(10ユニット/m
l)を含有するL−グルタミンを有するRPMI1640培地で
の腹腔洗浄によってマクロファージを取り出した。細胞
を1×106/mlまで希釈し、プラスチック製ペトリ皿上で
画線培養し(4ml/皿)、5%CO2中37℃にて1時間粘着
させた。非粘着細胞はプレートをRPMIで3回洗浄するこ
とによって除去した。残存する粘着した細胞は95%マク
ロファージである。単独のまたは50g/mlイー・コリ(E.
coli)エンドトキシン(リスト・バイオロジカル・ラボ
ラトリーズ(List Biological Laboratories))を含有
するRPMIあるいは1M A23187を粘着細胞に加えた。15分
または3時間のインキュベーションに続き、上澄を採取
し、ラジオイムノアッセイに先立って凍結した。
データは平均値±SEM;n=5−7/群で表す。Cinは4回の
20分クリアランス周期における血清および尿中の14C−
インシュリンから計算した。CsA濃度はラジオイムノア
ッセイによって測定した。
+ラットには25mg/kgを1週間摂取させ、毒性のため第
2週には12.5mg/kgまで減少させた。
*p<0.025、CsA/COと比較 ラジオイムノアッセイ 上澄中のTXB2、6−ケトPGF1およびPGE2含量はケリー
ら(kelley et al.)、ジャーナル・オブ・クリニカル
・インベスティゲーション(J.Clin.Invest)77:252(1
986)によって記載されているごとく直接競合結合ラジ
オイムノアッセイによって測定した。最終希釈1:50,000
で用いた、TXB2に対する抗血清はアラキドン酸または他
の代謝産物とは交差反応を起こさなかった(0.04%)。
抗−6−ケトPGF1は1:15000希釈で用いた。抗−PGE2はP
GE1に対し14%の、PGF2に対し2.7%の交差反応性を有し
ており、1:6000の最終希釈にて用いた。3H−TXB23H−
6−ケトPGF1、および3H−PGE2はアメルスハム((Amer
sham)(アーリントン・ハイツ(Arlington Height
s)、イリノイ州)から購入した。代謝産物について表
した値は2連の測定の平均濃度である。
統計処理 データは平均値±平均値の標準誤差で表す。データの
統計解析はマン−ホイットニー(Mann−Whitney)U
テストを用いて行った。p0.05の値は有意であると考え
られる。
データはx±SEM;n=4−5/群として表す。腎臓皮質
(10−25mg)を細かく切り、37℃にてクレブス・リンゲ
ル炭酸緩衝液中で30分間インキュベートする。培地中に
放出されたシクロオキシゲナーゼ産物の濃度はラジオイ
ムノアッセイによって測定した。
結果 TXB2、PGE2および6−ケトPGF1の腎臓合成 第II表に示すごとく、対照飼料(CO)を与えたラット
に対する長期CSA投与は腎臓皮質によって産生されるシ
クロオキシゲナーゼ代謝産物のパターンを変化させた。
CSAはTXB2濃度を23.1±1.4から49.2±4.9pg/mg(p0.0
1、CO対CSA/CO)に増加させた。対照的に、CSA処理はPG
E2の減少(93.8±8.0対72.2±7.1pg/mg、p0.05)の結果
となり、一方、6−ケトPGF1濃度はCSA処理によって影
響を受けないままであった(19.5±1.0対20.3±2.6pg/m
g)。
CSA処理を伴いつつまたは伴わずに魚油食品を与えた
ラットはテストした3つのシクロオキシゲナーゼ産物の
腎臓合成の減少を示した(第III表)。双方処理(CSA/F
O)は、FO単独群に比し、さらに低いTXB2濃度の結果と
なった(10.3±1.0対17.0±1.3pg/mg,p0.01)。対照飼
料群におけるCSA処理によって影響を受けなかった6−
ケトPGF1濃度は魚油飼料群においてCSAによってさらに
減少された(11.9±1.8(FO)対6.8±1.1pg/mg(CSA/F
O)、p0.05)。
腎臓髄質において、FO飼料についてのラットに比し
(325.7±48pg/mg組織)、CSAはCO飼料についてのラッ
トにおいてTXB2の減少を誘導した(565.7±33pg/mg組
織)。これらの結果は、促進されたTX合成は腎臓皮質に
対して独特であるばかりか、腎臓髄質においても起こる
ことを示唆する。
マクロファージ刺激の実験 第1図に示すごとく、CSA−処理ラットからの腹腔マ
クロファージは、15分間のインキュベーションの間のビ
ヒクル対照に比し、ベースの(5.2±0.4対2.4±0.2ng/m
l、CSA対ビヒクル、p0.01)およびA23187−刺激の(21.
0±3.5対9.6±1.5ng/ml,p0.01)TXB合成を増加した。対
照的に、CSA−処理ラットからのマクロファージによっ
て産生されたPGE2および6−ケトPGF1のベース濃度はビ
ヒクル−処理対照と異ならなかった。加えて、A23187−
刺激PGE2および6−ケトPGF1合成はCSA処理の結果減少
した(p0.05、CSA対ビヒクル)。
第III表は、3時間のインキュベーション間におけ
る、マクロファージによるLPSおよびA23187刺激シクロ
オキシゲナーゼ産物に対するCSA処理の影響を示す。CSA
処理の結果、LPSでの(36.4±0.3対16.0±0.8ng/ml、CS
A対ビヒクル、p0.02)またはA23187での(34.0±2.4対1
3.6±1.1ng/ml、p0.02)刺激の間TXB2濃度を増加させ
た。ベースのTXB2濃度は(10.7±0.2ng/ml)はビヒクル
対照(11.2±1.7ng/ml)と異ならなかった。PGE2のベー
ス濃度はCSA群で減少したが(0.9±0.2対1.9±0.1ng/m
l、p0.02)、LPSおよびA23187−刺激PGE2産生はCSAによ
っては変わらなかった(第IV表)。同様に、6−ケトPG
F1のベース濃度はCSA処理群では減少したが(p0.02)、
一方、LPSおよびA23187−刺激産生は異ならなかった。
CSA−およびビヒクル−処理ラットからの腹腔マクロフ
ァージを1×106/mlに希釈し、37℃にて50mg/ml LPSま
たは1mM A23187を含有するRPMI1640中でインキュベート
した。p*<0.02、ビヒクル群と比較 腎臓機能および他の実験 CO群と比較してしてインシュリン・クリアランスが増
加(p0.25)したことによって示されるごとく、飼料FO
はCSA−誘発の腎臓疾患から保護した(第IV表)。トラ
フ血液CSA濃度(ng/ml)は2つの異なるCSA用量法によ
り測定した。1の群(25/12.5mg/kg)には25mg/kgCSAを
最初の1週間与え、続く第2週には用量を12.5mg/kgま
で減少した。CSAの大用量の結果、これらのラットの血
液中のCSAの濃度が高くなった。テストした第2群には1
2.5mg/kgを2週間与えた。第IV表に示すごとく、25/12.
5mg/kg与えたラットにおける血液中CSA濃度はCSA/FO(4
108±613ng/ml)およびCSA/CO(5716±373ng/ml)群に
おけるのと同様であった。しかしながら、12.5mg/kgの
用量を与えたラットにおける濃度は、予期せぬことに、
同様でなかった。CSA濃度は、CSA/CO群(5404±198ng/m
l)に比し、CSA/FO群(3218±253ng/ml)においては、
減少した。
CSAならびにFO飼料の処理間の体重変化に与える影響
を測定した。FO単独では、CO単独に比し、体重変化に影
響を与えなかった(各々、+24.8±2.2g対+23.8±2.3
g)。効果的な対の飼料付与のため、CSA処理は体重減少
の結果となり、FOは量減少に影響を与えなかった[−5.
2+2.7g(CSA/FO)対−3.8+7.7g(CSA/CO)]。
光学顕微鏡による組織学的調査により、CSAで処理し
た動物における近位細管内の形態学的変化が明らかにな
り、細胞内液胞が以前記載されているものと同様である
ことが示された(ザ・カナディアン・マルティセンター
・トランスプラント・スタディ・グループ(The Canadi
an Multicenter Transplant Study Group)、ニュー・
イングランド・ジャーナル・オブ・メディシン(N.Eng.
J.Med.)、301:809(1983)。CSA/FO群は細管液胞で顕
著な減少を示した。ビヒクル単独で処理した群で形態学
的変化は観察されなかった。
考察 CSAでラットを長期予備処理した結果、腎臓皮質およ
び腹腔マクロファージによるTXB2合成は増加し、一方、
6−ケトPGF1およびPGE2合成は影響を受けなかったかあ
るいは減少した。加えて、食用魚油はTXA2の増加を防
ぎ、ラットをCSA−誘導腎毒性から保護した。高食用魚
油の副作用は観察されなかった。
いくつかの研究者らは、CSAがアラキドン酸代謝産物
の合成を刺激すると報告している。本結果は、CSA−処
理ラットにおける尿トロンボキサン濃度の増加を報告す
るペリコら(Perico et al.)、アメリカン・ジャーナ
ル・オブ・フィジオロジー(Am.J.Physiol.)251:F581
(1986)のものに合致する。しかしながら、コフマンら
(Coffman et al.)、トランスプランテーション(Tran
splan.)43:282(1987)は、ex vivo灌流腎臓におけるT
XB2、6−ケトPGF1およびPGE2産生の増加ならびにCSAで
予備処理したラットにおける尿TXB2および6−ケトPGF1
濃度の増加を報告している。ホイスラーらは(Whisler
et al.)、トランスプランテーション(Transplan.)3
8:377(1984)、CSAでのインキュベーションのin vitro
でヒト単球に与える影響を調査し、用量に依存するCSA
刺激PGE2産生を発見した。これらの報告からびに本実験
間の矛盾は異なる実験法(exvivo灌流対細かく切った皮
質)およびCSA暴露の方法(invitro対in vivo)による
ものであろう。
CSAおよびFO摂取ラットにおける腎臓機能障害の減少
はCSAの生物学的利用能の変化によってひき起こされた
ものではない。食用FOによる腎毒性の修飾にもかかわら
ず、FOまたはオリーブ油中のCSAの血液濃度は同様であ
った。FOまたはCO飼料についてのラットに対して与えら
れたCSAの大用量の結果、CSAの極めて高い血液濃度とな
った。すべての濃度は、ヒトおよび動物における顕著な
腎臓機能障害に関係するとして知られている値を越えて
いた。かくして、腎臓機能障害における差異は薬物速度
論をベースとしては説明できないようである。合わせて
データは、FOはCSAの生物学的利用能を変化させず、従
ってかかる変化はCSA誘導腎毒性の不存在を説明するも
のでないという概念を支持する。
マクロファージは、マウス狼瘡腎炎におけるTNB2の促
進源として関係づけられてきた(ジャクソンら(Jackso
n et al.)、キドニー・インターナショナル(Kidney i
nternational)、31:460(1987)。CSAは腎臓間質中の
単核細胞の増加を誘導するので、マクロファージは過剰
な腎臓TXB2産生について少なくとも部分的に関係し得
る。オメガ−3脂肪酸に富むFOはTXB2濃度を減少させ
る。この減少はオメガ−3脂肪酸のシクロオキシゲナー
ゼに対する高親和性およびジエン代謝物についての基質
として効果的に用いられないことに関係する。かくし
て、機能的競合抑制はCSA−誘導TXB2生産の誘導を制限
し、正常な腎臓機能に必須の血流力学を維持する。CSA
−誘導TXB2合成の抑制による腎臓機能の改善はペリコら
(Perico et al.)、アメリカン・ジャーナル・オブ・
フィジオロジー(Am.J.Physiol.)251:F581(1986)に
よって最近報告されている。TXシンセターゼ抑制剤UK−
38485の、CSA処理ラットへの投与は対照濃度に匹敵する
尿TXB2濃度ならびに改善された糸球濾過速度(GFR)の
結果となった。しかしながら、TXの全抑制はGFRを対照
濃度まで戻さず、他のメディエーターがCSAによって誘
導される腎臓機能の損失に関与していることを示唆す
る。
従って、前記実施例により、本発明のもう1つの具体
例は、脂肪酸成分よりなる食品を投与することを特徴と
するサイクロスポリンの腎毒性効果を伝達する方法を提
供するものである。さらにもう1つの具体例において、
脂肪酸成分よりなる食品を投与することを特徴とするCS
A−誘導TXB2増加を抑制する方法が提供される。なおさ
らなる具体例において、脂肪酸成分よりなる食品を投与
することを特徴とするCSA−誘導のプロスタグランジン
減少を抑制する方法が提供される。脂肪酸成分は天然ま
たは合成のものであってよく、好ましく具体例において
は天然の魚油からのものであってよい。
今や本発明を十分に記載し終わったが、当業者なら
ば、本発明あるいは本明細書中の具体例の精神または範
囲を逸脱することなく、組成物、パラメーター、条件等
の広範囲および同等の範囲内で本発明を実施できると信
じる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ケリー,ビッキー・イー アメリカ合衆国マサチューセッツ州 02146、ブルックライン、ヘッジ・ロー ド37番 (72)発明者 ベネット,ウイリアム・エム アメリカ合衆国オレゴン州97201、ポー トランド、エス・ダブリュー・ドッシ ュ・ロード4110番 (56)参考文献 J.Immun,,Vol,134No. 3(1985)P.1914−1919

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】脂肪酸成分と組み合わせたサイクロスポリ
    ンの治療有効量よりなり、該脂肪酸成分が該サイクロス
    ポリンの腎毒性を減少させるのに効果的な量のオメガー
    3族の脂肪酸またはその薬理学上許容される塩よりなる
    ことを特徴とするサイクロスポリンの腎毒性を減少させ
    るための組成物。
  2. 【請求項2】該脂肪酸成分がエイコサペンタエン酸より
    なることを特徴とする請求の範囲第1項記載の組成物。
  3. 【請求項3】該脂肪酸成分がドコサヘキサン酸よりなる
    ことを特徴とする請求の範囲第1項記載の組成物。
  4. 【請求項4】該脂肪酸成分が合成によって製造されたも
    のであることを特徴とする請求の範囲第1項記載の組成
    物。
  5. 【請求項5】該脂肪酸成分が天然源から得られたもので
    あることを特徴とする請求の範囲第1項記載の組成物。
  6. 【請求項6】該脂肪酸成分が魚油よりなることを特徴と
    する請求の範囲第1項記載の組成物。
JP62503174A 1986-05-02 1987-05-04 脂肪酸含有成分およびサイクロスポリンよりなる腎毒性の減少した組成物 Expired - Fee Related JP2574354B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US85900286A 1986-05-02 1986-05-02
US859,002 1986-05-02

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01503296A JPH01503296A (ja) 1989-11-09
JP2574354B2 true JP2574354B2 (ja) 1997-01-22

Family

ID=25329727

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62503174A Expired - Fee Related JP2574354B2 (ja) 1986-05-02 1987-05-04 脂肪酸含有成分およびサイクロスポリンよりなる腎毒性の減少した組成物

Country Status (7)

Country Link
EP (1) EP0305400B1 (ja)
JP (1) JP2574354B2 (ja)
AT (1) ATE80295T1 (ja)
AU (1) AU588695B2 (ja)
CA (1) CA1302879C (ja)
DE (1) DE3781686T2 (ja)
WO (1) WO1987006463A1 (ja)

Families Citing this family (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0300675A3 (en) * 1987-07-21 1990-04-11 Merck Frosst Canada Inc. Method for the improvement of cyclosporine therapy
GB8729153D0 (en) * 1987-12-14 1988-01-27 Efamol Ltd Fatty acid compositions
CH679119A5 (ja) * 1988-05-13 1991-12-31 Sandoz Ag
GB8823621D0 (en) * 1988-10-07 1988-11-16 Madhok R Compositions containing cyclosporins
GB9217781D0 (en) * 1992-08-21 1992-10-07 Efamol Holdings Fatty acid treatment
US5516801A (en) * 1992-08-21 1996-05-14 Scotia Holdings Plc Fatty acid treatment for ectopic calcium deposition
CZ278863B6 (en) * 1992-09-07 1994-07-13 Galena Medicinal preparations with n-methylated cyclic undecapeptides
CN1077800C (zh) * 1993-07-01 2002-01-16 韩美药品工业株式会社 环孢菌素软胶囊组合物
EP1039893B1 (en) * 1997-12-10 2011-02-02 Cyclosporine Therapeutics Limited Pharmaceutical compositions containing an omega-3 fatty acid oil
US9000040B2 (en) 2004-09-28 2015-04-07 Atrium Medical Corporation Cross-linked fatty acid-based biomaterials
EP1811935B1 (en) 2004-09-28 2016-03-30 Atrium Medical Corporation Heat cured gel and method of making
US9012506B2 (en) 2004-09-28 2015-04-21 Atrium Medical Corporation Cross-linked fatty acid-based biomaterials
US9427423B2 (en) 2009-03-10 2016-08-30 Atrium Medical Corporation Fatty-acid based particles
US9278161B2 (en) 2005-09-28 2016-03-08 Atrium Medical Corporation Tissue-separating fatty acid adhesion barrier
US20110038910A1 (en) 2009-08-11 2011-02-17 Atrium Medical Corporation Anti-infective antimicrobial-containing biomaterials
EP2593141B1 (en) 2010-07-16 2018-07-04 Atrium Medical Corporation Composition and methods for altering the rate of hydrolysis of cured oil-based materials
US9867880B2 (en) 2012-06-13 2018-01-16 Atrium Medical Corporation Cured oil-hydrogel biomaterial compositions for controlled drug delivery

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB1506563A (en) * 1974-04-25 1978-04-05 Williams J Immunosuppressive agents
FI65914C (fi) * 1978-03-07 1984-08-10 Sandoz Ag Foerfarande foer framstaellning av farmaceutiska kompositionerinnehaollande cyklosporin a
DE3366506D1 (en) * 1982-03-01 1986-11-06 Efamol Ltd Pharmaceutical composition

Non-Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
J.Immun,,Vol,134No.3(1985)P.1914−1919
KIDNEY INT.=1985 *

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01503296A (ja) 1989-11-09
DE3781686D1 (de) 1992-10-15
CA1302879C (en) 1992-06-09
EP0305400A4 (en) 1989-11-07
ATE80295T1 (de) 1992-09-15
EP0305400A1 (en) 1989-03-08
WO1987006463A1 (en) 1987-11-05
AU588695B2 (en) 1989-09-21
EP0305400B1 (en) 1992-09-09
AU7438287A (en) 1987-11-24
DE3781686T2 (de) 1993-03-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5118493A (en) Composition having reduced nephrotoxocity comprising a fatty acid containing component and cyclosporine
JP2574354B2 (ja) 脂肪酸含有成分およびサイクロスポリンよりなる腎毒性の減少した組成物
Vane et al. Regulatory functions of the vascular endothelium
Li et al. Reactive species mechanisms of cellular hypoxia-reoxygenation injury
AU616713B2 (en) Use of fatty acids against cyclosporin side effects
Enomoto et al. Prevention of ethanol-induced liver injury in rats by an agonist of peroxisome proliferator-activated receptor-γ, pioglitazone
Vajdovich Free radicals and antioxidants in inflammatory processes and ischemia-reperfusion injury
Kono et al. Protective effects of medium-chain triglycerides on the liver and gut in rats administered endotoxin
KR101253696B1 (ko) 아밀로이드-관련 질환의 치료용 의약품 또는 식품의 생산을 위한 dha 함유 지방산 조성물의 용도
JP2000506840A (ja) アレルギー性応答を弱毒化するための複合リノール酸
JPWO2006073147A1 (ja) 脂肪毒性の改善剤
DE60129330T2 (de) Verwendung von cox-2 inhibitoren als immunostimulantien zur behandlung von hiv oder aids
KR101212583B1 (ko) 혈장 지질을 낮추기 위한 알파 케토글루타레이트 및 관련화합물의 용도
US20050113427A1 (en) Use of peroxynirite scavengers or peroxynitrite formation inhibitors that do not diminish nitric oxide synthesis or activity to reverse or prevent premature vascular senescence
Stoof et al. Does fish oil protect renal function in cyclosporin‐treated psoriasis patients?
Rowlands et al. Do prostaglandins have a salutary role in skeletal muscle ischaemia–reperfusion injury?
Perico et al. Cyclosporine-induced renal dysfunction in experimental animals and humans
Dias et al. Oral administration of rapamycin and cyclosporine differentially alter intestinal function in rabbits
van der Heide et al. THE EFFECTS OF DIETARY SUPPLEMENTATION WITH FISH OIL ON RENAL FUNCTION AND THE COURSE OF EARLY POSTOPERATIVE REJECTION EPISODES IN CYCLOSPORINETREATED RENAL TRANSPLANT RECIPIENTS1, 2
Kher et al. Effects of dietary linoleic acid enrichment on induction of immune complex nephritis in mice
KR20200095255A (ko) 오메가 지방산을 포함하는 약학 조성물 및 이를 포함하는 수액제제
FR2806911A1 (fr) Utilisation de mimetiques de la sod dans le traitement d'insuffisances hepatocellulaires
Wondimu et al. RENAL FUNCTION IN CYCLOSPORINE-TREATED PEDIATRIC RENAL TRANSPLANT RECIPIENTS IN RELATION TO GINGIVAL OVERGROWTH1
Torras et al. Prevention of experimental cyclosporine nephrotoxicity by dietary supplementation with LSL 90202, a lysine salt of eicosapentaenoic acid: role of thromboxane and prostacyclin in renal tissue
Oil et al. Selective enhancement of thromboxane in macrophages and kidneys in cyclosporine-induced nephrotoxicity

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees