JP2573880B2 - 地盤内の間隙水圧の測定方法及びその装置 - Google Patents

地盤内の間隙水圧の測定方法及びその装置

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JP2573880B2 JP2076989A JP7698990A JP2573880B2 JP 2573880 B2 JP2573880 B2 JP 2573880B2 JP 2076989 A JP2076989 A JP 2076989A JP 7698990 A JP7698990 A JP 7698990A JP 2573880 B2 JP2573880 B2 JP 2573880B2
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嘉一 山口
宏 梅田
美彦 梅田
進一 宇田
年芳 後藤
秀雄 澁市
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Sumitomo Osaka Cement Co Ltd
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  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)
  • Measuring Fluid Pressure (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は地盤内の間隙水圧の測定方法及びその装置に
関するものである。
(従来の技術) ダム基礎や地滑り、切土斜面の安定等において、地盤
の強度や変形に関する性質を知ることと、地下の間隙水
圧分布と、その経時変化を知ることとは極めて重要なこ
とである。
従来、後者における深い地盤内の間隙水圧の分布と、
その経時変化の測定は、深さの異なる数多くのボーリン
グ孔を掘削し、該ボーリング孔に夫々高精度の間隙水圧
計を埋設していたため、多大の時間と経費を要するとい
う問題があった。
そこで、近年はこれらの問題を解決するために第10図
に示すような測定が行われている。
これは一本の測定孔H′内の水圧測定箇所に、砂等の
フィルター材2′がモルタルやセメントミルク等のシー
ル材5′を介して交互に充填され、これら多段状のフィ
ルター材2′中に水圧計4′が埋設されて各層における
水圧を測定している。
(発明が解決しようとする課題) しかし、上記のような測定方法は、フィルター材及び
シール材を測定孔内へ交互に落とし込みながら水圧計が
埋設されているため、水圧計の埋設深度を正確に確認
することができない、シール材が測定孔内の割れ目や
開口部等に浸透して、その充填量を正確に算出すること
ができない、被圧水がある場合や、地下水の流速が速
い場合等は、シール材やフィルター材を充填することが
できない、各層に埋設された水圧計のコードが水みち
となって、各層における水圧を正確に測定することがで
きない、シール材やフィルター材の埋設時や埋設深度
の確認作業時中において、水圧計のコードを損傷すると
いう欠点があった。
本発明はこれらの問題に鑑みてなされたものであり、
その目的は、被圧水がある場合、又は地下水の流速が速
い場合でも、シール材やフィルター材を容易に充填でき
ると共に、該シール材の充填量が算出でき、かつ水圧計
を正確な深度に埋設して各層の水圧を正確に測定できる
地盤内の間隙水圧の測定方法及びその装置を提供するこ
とである。
(課題を達成するための手段) 以上の課題を達成するための本発明の手段たる構成
は、水圧計を内蔵した水圧測定管が適宜間隔ごとに設け
られ、かつ外面にフィルター材と布製の袋体とが交互に
取り付けられ、該フィルター材が前記水圧測定管の外面
に被覆されて形成された測定管を、地盤に掘削された測
定孔内に挿入し、前記袋体にシール材を充填して膨張さ
せることにより、該測定孔内を多段状に遮水して測定す
る地盤内の間隙水圧の測定方法に存し、かつ水圧計を内
蔵した水圧測定管が適宜間隔ごとに設けられて形成され
た測定管に、フィルター材と、シール材が充填される布
製の袋体とが交互に取り付けられ、該フィルター材が前
記水圧測定管の外面に被覆されて形成されたことを特徴
とする地盤内の間隙水圧の測定装置に存する。
(作用) 而して上記構成によれば、測定管を測定孔内に挿入す
ると、水圧計が内蔵されかつ適宜間隔をもって設けられ
た水圧測定管を、測定孔内に被圧水が存在した場合、又
は地下水の流速が速い場合であっても、測定箇所へ正確
に設置することができる。また、シール材を充填して袋
体を膨張させることにより、シール材の充填量が算出で
きると共に、測定孔内を多段状に遮水して各層における
水圧を正確に測定することができる。
(実施例) 以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明
する。
第1図は間隙水圧の測定装置A(以下、単に測定装置
という。)を使用した状態の断面図であり、該測定装置
Aは管体1aと水圧測定管1bとからなる測定管1に、フィ
ルター材2と袋体3とが交互に取り付けられて形成され
ている。
測定管1は第2図〜第4図の断面図に示すように、適
宜長さの管体1aが夫々連結されて、測定孔Hの深さと同
じ長さ、例えば80mや100mの長さに形成され、水圧計4
を内蔵し、かつ地上の計測器Sとコード9を介して連結
された水圧測定管1bが測定深度ごとに取り付けられ、該
水圧測定管1bの外面にはフィルター材2が被覆されてい
る。
水圧測定管1bは第5図の拡大断面図で示すように、水
圧測定部位に貫通孔10が穿孔され、上端にポーラススト
ーン等の透水性材料4aを備えた水圧計4により水圧を測
定する。また、この水圧測定管1b内の上下部にはエポキ
シ樹脂mが充填されているため、管体1aの内部への水の
浸入を防いで、コード9を常時乾燥した状態に保持する
ことができる。
フィルター材2は水圧計4の保護及び目詰まりを防止
する目的で、透水性に優れたものが使用され、水圧測定
管1bの全面及びその上下の管体1aを被覆するように、接
着材や接着テープ等で取り付けられている。
また、フィルター材2の上下端部には、袋体3から滲
みでたシール材5を吸い取る、目の細かい吸収部8を設
けることも任意である。
袋体3は隣接するフィルター材2間の測定管1全面を
被覆するように取り付けられ、袋体内3cにシール材5が
充填されることにより、水圧測定管1bが配置された各測
定深度層nを密封し、これら測定深度層n相互への水の
流入を防止するものである。
また、袋体3は第6図及び第7図に示すように、布製
の内袋3aと外袋3bとで環状に形成され、中央部の貫通孔
3dには測定管1が挿入されている。この袋体3の上下部
には上部挿入口6aと下部挿入口6bとが設けられ、該上部
挿入口6aには各袋体内3cにシール材5を充填する注入チ
ューブ7が挿入されると共に、下部挿入口6bには下側の
袋体内3cにシール材を注入する注入チューブ7が挿嵌さ
れている。
したがって、これら注入チューブ7は地上のポンプP
からフィルター材2の内側、及び袋体内3cを通って各袋
体3に接続されている。
尚、袋体3は内袋3aを設けずに、外袋3bからなる一重
の袋体3にすることも任意であり、地盤条件により遮水
区間を長くする場合は、一重の袋体3のほうが施工性が
良い。
また、これら各袋体3の取り付けは前記フィルター材
2と同様に、上下部が接着材又は接着テープで測定管1
の外面に取り付けられている。
このように袋体3へシール材5を注入することによ
り、被圧水を完全に遮水することが出来ると共に、袋体
3を布製としたことにより袋体3内の空気が容易に外側
に抜けるので、シール材5を満杯に充填することがで
き、かつ布から滲み出たシール材5が測定孔壁に密着す
るので完璧な遮水をすることができる。
シール材5は粘土(建設材料として通常市販されてい
るもの。)と水と親水性ウレタン樹脂とを、20〜40%:4
0〜60%:10〜30%の割合で混合したものが使用される
が、本実施例おいては粘土と水と親水性ウレタン樹脂と
を、夫々30%:49%:21%の割合で混合したものが、ポン
プPにより注入チューブ5を介して測定孔H内の袋体3
に注入される。このシール材5は時間の経過と共に、袋
体3の外面に少し滲み出た状態で高弾性を有するゲル状
にに硬化する。
而して、シール材5は第8図及び第9図に示すように
弾性変形及び膨張性が高いため、袋体3から滲み出た状
態で測定孔Hに密着して、シール効果を高めると共に、
地盤の変形にともなって変形する追随性が高いという利
点がある。
さらに、シール材5を充填した後に、測定孔Hと袋体
3との間に間隙が出来た場合でも、周囲の水を吸収する
ことにより、再び膨張して前記間隙をシールするという
利点がある。
したがって、従来のようにゴム製の遮水パッカーによ
る遮水の場合は、遮水パッカー内の圧力が地盤に作用す
るため地盤がクリープ変形し、これを長時間放置すると
遮水が完全に出来ないという欠点があったが、本実施例
においてはシール材5を一度充填すると、測定完了まで
充足したり又は常時圧力を加える必要がない。
尚、シール材5は上記のような粘土と水と親水性ウレ
タン樹脂とを混合したものに限らず、通常のセメントミ
ルクを使用することも任意である。
次に、本発明の測定装置Aを使用した地中内の間隙水
圧の測定方法について説明する。
まず、測定深度ごとに水圧測定管1bが設けられ、かつ
フィルター材2と袋体3とが交互に取付けられた測定管
1を、所定の深さに掘削された測定孔Hへ挿入する。
この際、各袋体3に連結された注入チューブ7は地上
のポンプPに、また水圧測定管1bにおける水圧計4はコ
ード9を介して計測器Sに夫々接続されている。
次に、測定管1の各袋体3内に粘土と水と親水性ウレ
タン樹脂とで製造されたシール材5を、ポンプPで注入
する。
これは深度の深い袋体3から順次充填するものであ
り、その量は袋体3から外部へ滲み出る量も考慮して予
め決められている。
この袋体3から滲み出たシール材5は真下の吸収部8
に全て吸収されるため、水圧計4外面のフィルター材2
にしみ込むことはない。
また、シール材5が充填された袋体3は時間の経過に
伴って膨張するので、測定孔壁への密着度を強くし、測
定孔H内に多段状の測定深度層nを形成する。そして、
これら膨張された袋体3により、各測定深度層nは完全
に密閉されるため、被圧水の浸入を防止することができ
ると共に、各測定深度層nにおける水圧を正確に測定す
ることができる。
(発明の効果) 本発明は以上の様な構成にしたことにより下記の効果
を有する。
水圧計が内蔵された水圧測定管を適宜間隔ごとに設
けて形成された測定管に、フィルター材と布製の袋体と
を交互に取り付け、かつ該袋体内にシール材を注入する
ことにより、シール材及びフィルター材を測定深度へ正
確に設置することができる。
水圧計が内蔵された水圧測定管を適宜間隔ごとに設
けて形成された測定管に、フィルター材と布製の袋体と
を交互に取り付け、該袋体内にシール材を注入すること
により、該測定管を被圧水の存在する所や、地下水の流
速が速い所でも容易に設置することができる。
水圧計が内蔵された水圧測定管を適宜間隔ごとに設
けて形成された測定管に、地盤内の間隙水圧を測定する
ことにより、水圧計の設定深度を正確に知ることができ
る。
布製の袋体に充填されたシール材が、袋体から滲み
出た状態で測定孔壁に密着するので、該シール材を一度
充填すると測定完了まで充足したり、又は常時圧力を加
える必要がない。
測定管内に水圧計及びコードを内蔵したことによ
り、シール材の充填時及び水圧計の設置時に、水圧計及
びコードの損傷を防止することができる。
袋体にシール材を注入することにより、シール材の
充填量の管理が容易に行えるので経済的である。
【図面の簡単な説明】
第1図の〜は本発明の間隙水圧の測定方法の断面
図、第2図は要部拡大断面図、第3図は第2図のA−A
線拡大断面図、第4図は同B−B線拡大断面図、第5図
は水圧測定管の拡大断面図、第6図は袋体の斜視図、第
7図は同拡大断面図、第8図はシール材の変形性を示し
た応力ひずみ関係図、第9図はシール材の膨張率の経時
変化図、第10図は従来の間隙水圧の測定方法を示す断面
図である。 図中、 A:間隙水圧の測定装置 1:測定管、1a:管体 1b:水圧測定管 2:フィルター材、3:袋体 4:水圧計、5:シール材 H:測定孔 である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (73)特許権者 999999999 住友大阪セメント株式会社 東京都千代田区神田美土代町1番地 (73)特許権者 999999999 日特建設株式会社 東京都中央区銀座8―14―14 (72)発明者 中村 浩之 茨城県つくば市大字旭1番地 建設省土 木研究所内 (72)発明者 松本 徳久 茨城県つくば市大字旭1番地 建設省土 木研究所内 (72)発明者 檜垣 大助 茨城県つくば市大字旭1番地 建設省土 木研究所内 (72)発明者 山口 嘉一 茨城県つくば市大字旭1番地 建設省土 木研究所内 (72)発明者 梅田 宏 東京都中央区京橋1―7―1 戸田建設 株式会社内 (72)発明者 梅田 美彦 東京都港区赤坂4―9―9 日本国土開 発株式会社内 (72)発明者 宇田 進一 東京都中央区日本橋本町4―9―11 株 式会社建設技術研究所内 (72)発明者 後藤 年芳 大阪府大阪市北区堂島浜1―4―4 大 阪セメント株式会社内 (72)発明者 澁市 秀雄 東京都中央区銀座8―14―14 日特建設 株式会社内 (56)参考文献 特開 昭51−38710(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水圧計を内蔵した水圧測定管が適宜間隔ご
    とに設けられ、かつ外面にフィルター材と布製の袋体と
    が交互に取り付けられ、該フィルター材が前記水圧測定
    管の外面に被覆されて形成された測定管を、地盤に掘削
    された測定孔内に挿入し、前記袋体にシール材を充填し
    て膨張させることにより、該測定孔内を多段状に遮水し
    て測定する地盤内の間隙水圧の測定方法。
  2. 【請求項2】水圧計を内蔵した水圧測定管が適宜間隔ご
    とに設けられて形成された測定管に、フィルター材と、
    シール材が充填される布製の袋体とが交互に取り付けら
    れ、該フィルター材が前記水圧測定管の外面に被覆され
    て形成されたことを特徴とする地盤内の間隙水圧の測定
    装置。
JP2076989A 1990-03-28 1990-03-28 地盤内の間隙水圧の測定方法及びその装置 Expired - Lifetime JP2573880B2 (ja)

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CN105256785B (zh) * 2015-10-30 2017-02-01 湖南科技大学 一种可重复利用孔隙水压力计的装置及其制作方法
CN109142172B (zh) * 2018-07-16 2019-07-02 中国海洋大学 一种深海底浊流多参数综合监测装置
JP2020051072A (ja) * 2018-09-26 2020-04-02 基礎地盤コンサルタンツ株式会社 取水構造体

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