JP2573852B2 - 凸レンズ式虚像画像表示装置 - Google Patents
凸レンズ式虚像画像表示装置Info
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は凸レンズ式虚像画像表示装置に関し、詳しく
は、凸レンズを用い観察者に十分な臨場感を与えること
を可能とした凸レンズ式虚像画像表示装置に関する。
は、凸レンズを用い観察者に十分な臨場感を与えること
を可能とした凸レンズ式虚像画像表示装置に関する。
[発明の概要] 本発明の骨子は、発光画像の表示装置からレンズを介
して得られる虚像画像に対し、奥行き感および臨場感が
得られるようにするために、暗箱内に表示手段を設置
し、その表示手段の前に所定の距離以上の間隔を置いて
画枠マスクを設け、更に表示手段に表示される発光画像
の中心からほぼその画面法線上に実効直径80mm以上の凸
レンズおよび観察窓を設け、これによって観察者は観察
窓を通して暗箱内に設置された発光画像表示手段からの
画像を画枠マスクを介してその表示手段の周縁部を消去
して両眼視することができ、更に凸レンズによりこの画
枠マスクから奥に大きい距離感を保って発光画像の虚像
を観察することができるものである。
して得られる虚像画像に対し、奥行き感および臨場感が
得られるようにするために、暗箱内に表示手段を設置
し、その表示手段の前に所定の距離以上の間隔を置いて
画枠マスクを設け、更に表示手段に表示される発光画像
の中心からほぼその画面法線上に実効直径80mm以上の凸
レンズおよび観察窓を設け、これによって観察者は観察
窓を通して暗箱内に設置された発光画像表示手段からの
画像を画枠マスクを介してその表示手段の周縁部を消去
して両眼視することができ、更に凸レンズによりこの画
枠マスクから奥に大きい距離感を保って発光画像の虚像
を観察することができるものである。
[従来の技術] 最近のテレビ受像機では、臨場感や迫力の効果を求め
るべく、画面サイズの大型化が好まれる傾向にある。大
画面の画像が、小画面の画像よりも臨場感にすぐれてい
ることは、映画館での映像画面のサイズ、あるいは写真
の引伸しサイズにおいて誰しも経験しているところであ
って、いま、内容および画質の等しい、大小2つの画像
を、等しい画角で眺めたとき、両者の画質は等しいにも
かかわらず、観察者から画像までの視距離の大きい大画
面の画像の方が、すぐれた臨場感と迫力を与える。
るべく、画面サイズの大型化が好まれる傾向にある。大
画面の画像が、小画面の画像よりも臨場感にすぐれてい
ることは、映画館での映像画面のサイズ、あるいは写真
の引伸しサイズにおいて誰しも経験しているところであ
って、いま、内容および画質の等しい、大小2つの画像
を、等しい画角で眺めたとき、両者の画質は等しいにも
かかわらず、観察者から画像までの視距離の大きい大画
面の画像の方が、すぐれた臨場感と迫力を与える。
その理由は主として視覚心理に起因するもので、簡単
ではないが、視距離が大きくなると、両眼視差,運動視
差,輻奏作用および調節作用による奥行き感度がそれぞ
れ低下するといわれている(「3次元情報の基礎」日下
秀夫,テレビジョン学会誌vol41.No.7(1987,pp604−60
9参照)。
ではないが、視距離が大きくなると、両眼視差,運動視
差,輻奏作用および調節作用による奥行き感度がそれぞ
れ低下するといわれている(「3次元情報の基礎」日下
秀夫,テレビジョン学会誌vol41.No.7(1987,pp604−60
9参照)。
そこで、視距離が大きくなると、奥行き感度が低下す
るので、呈示画像に対する位置感が鈍化し、代わって画
像の内容が表現している線遠近法および運動視差や陰影
などによる奥行き感が、視覚上の位置的束縛から解放さ
れて、自然な形で観察者に受入れられ、観察者の記憶内
に存在する類似の3次元物体を素直に連想して、心理的
に奥行き感を生み出し、この奥行き感が臨場感となるも
のと考えられる。この奥行き感を生み出す能力は、一種
のパターン認識機能によるものといえよう。
るので、呈示画像に対する位置感が鈍化し、代わって画
像の内容が表現している線遠近法および運動視差や陰影
などによる奥行き感が、視覚上の位置的束縛から解放さ
れて、自然な形で観察者に受入れられ、観察者の記憶内
に存在する類似の3次元物体を素直に連想して、心理的
に奥行き感を生み出し、この奥行き感が臨場感となるも
のと考えられる。この奥行き感を生み出す能力は、一種
のパターン認識機能によるものといえよう。
いずれにせよ、上述の大画面による臨場感は、経験的
事実であって、このような効果を最高に発揮させるため
には超大画面の画像を無限遠とみなせる視距離に置いて
眺めればよいが、多大な経費および占有空間を要するの
で、現実的方法とはいえない。しかし、凹面鏡や凸レン
ズのような拡大光学系を利用するならば、小画面の画像
を、その虚像によってあたかも超大画面の画像が無限遠
の遠くに表示されているかのように観察することが可能
である。
事実であって、このような効果を最高に発揮させるため
には超大画面の画像を無限遠とみなせる視距離に置いて
眺めればよいが、多大な経費および占有空間を要するの
で、現実的方法とはいえない。しかし、凹面鏡や凸レン
ズのような拡大光学系を利用するならば、小画面の画像
を、その虚像によってあたかも超大画面の画像が無限遠
の遠くに表示されているかのように観察することが可能
である。
そこで、本発明者は、このような発想の下に、現行の
2次元テレビ画像に対して、もっとも臨場感のすぐれた
実用的な画像表示装置の実現を目差し、研究を進めてき
た。
2次元テレビ画像に対して、もっとも臨場感のすぐれた
実用的な画像表示装置の実現を目差し、研究を進めてき
た。
さて、従来、凹面鏡とハーフミラーを組み合わせて、
陰極線管(CRT)の虚像を、無限遠とみなせる遠方に表
示させる凹面鏡式虚像画像表示装置が、航空機のパイロ
ット訓練用フライトシミュレータなどに用いられてい
る。これは、インフィニティブディスプレイ、または空
中像ディスプレイとも称させている。この表示装置は、
非常にすぐれた臨場感,奥行き感を与えることができる
という点で大きい特長を有している(「3次元ディスプ
レイ」畑田豊彦,O plus E,No.73(1985,12)pp 98−109
参照)。
陰極線管(CRT)の虚像を、無限遠とみなせる遠方に表
示させる凹面鏡式虚像画像表示装置が、航空機のパイロ
ット訓練用フライトシミュレータなどに用いられてい
る。これは、インフィニティブディスプレイ、または空
中像ディスプレイとも称させている。この表示装置は、
非常にすぐれた臨場感,奥行き感を与えることができる
という点で大きい特長を有している(「3次元ディスプ
レイ」畑田豊彦,O plus E,No.73(1985,12)pp 98−109
参照)。
第10図は、このような凹面鏡式虚像画像表示装置の基
本的構成を示すもので、1はテレビジョン画像表示用の
CRTディスプレイ、2はCRTディスプレイ1からの光路上
に45°の角度を保って設置された半透明鏡である。ま
た、3は凹面鏡であり、ディスプレイ1の表示面上に表
示された実像画像は半透明鏡2によって入射光束の1/2
が反射され、凹面鏡3に入射してここで再度反射された
後、半透明鏡2に戻る。そしてその半透明鏡に戻った光
束の1/2がディスプレイ1の表示面に、また残りの1/2が
半透明鏡2を通過して観察者の両眼4に向かう。
本的構成を示すもので、1はテレビジョン画像表示用の
CRTディスプレイ、2はCRTディスプレイ1からの光路上
に45°の角度を保って設置された半透明鏡である。ま
た、3は凹面鏡であり、ディスプレイ1の表示面上に表
示された実像画像は半透明鏡2によって入射光束の1/2
が反射され、凹面鏡3に入射してここで再度反射された
後、半透明鏡2に戻る。そしてその半透明鏡に戻った光
束の1/2がディスプレイ1の表示面に、また残りの1/2が
半透明鏡2を通過して観察者の両眼4に向かう。
しかしてここで、CRTディスプレイ1の管面中央から
凹面鏡3の中央までの光路長は、凹面鏡3の焦点距離に
等しいかやや短かく設定されているので、観察者にとっ
ては、無限遠とみなされる遠方に生じた虚像を観察する
ことになる。
凹面鏡3の中央までの光路長は、凹面鏡3の焦点距離に
等しいかやや短かく設定されているので、観察者にとっ
ては、無限遠とみなされる遠方に生じた虚像を観察する
ことになる。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、このような従来の凹面鏡式虚像画像表
示装置においては、 (1)大型の高精度凹面鏡が高価につき、更に凹面鏡の
表面反射面を経時的に安定した状態に保つことが難し
い。
示装置においては、 (1)大型の高精度凹面鏡が高価につき、更に凹面鏡の
表面反射面を経時的に安定した状態に保つことが難し
い。
(2)一般に凹面鏡式は、観察者が凹面鏡に正対して虚
像を観察する構成になっているために、明室では観察者
の顔が凹面鏡に写り込み、はなはだ見苦しい。そこで、
この反射像の除去のために、周知の円偏光板を挿入する
と、表示装置における全光学系の総合透過率が10%以下
(半透明鏡を2回通過することにより、25%となり、さ
らに円偏光板の透過率が30%程度であることによる)と
なり、画面の見掛け上の輝度の低下が著しい。そこで、
フライトシミュレータの場合は、観察者を明室ではな
く、十分に暗いコックピットに座らせることによって円
偏光板を用いずに、この問題点の消極的解決を図ってい
る。
像を観察する構成になっているために、明室では観察者
の顔が凹面鏡に写り込み、はなはだ見苦しい。そこで、
この反射像の除去のために、周知の円偏光板を挿入する
と、表示装置における全光学系の総合透過率が10%以下
(半透明鏡を2回通過することにより、25%となり、さ
らに円偏光板の透過率が30%程度であることによる)と
なり、画面の見掛け上の輝度の低下が著しい。そこで、
フライトシミュレータの場合は、観察者を明室ではな
く、十分に暗いコックピットに座らせることによって円
偏光板を用いずに、この問題点の消極的解決を図ってい
る。
(3)更にまた、凹面鏡式の場合、CRTディスプレイか
らの発光光束が表示面にかなり再帰するために、暗部の
輝度が上昇し、コントラスト比が低下する。しかして、
このような問題は特に全体としてのトーンが明るいハイ
キーな画面の場合、黒つぶれ現象を発生し、画質を損
う。
らの発光光束が表示面にかなり再帰するために、暗部の
輝度が上昇し、コントラスト比が低下する。しかして、
このような問題は特に全体としてのトーンが明るいハイ
キーな画面の場合、黒つぶれ現象を発生し、画質を損
う。
そこで、本発明の目的は、上述したような従来の問題
点に着目し、その解決を図るべく、虚像拡大光学系とし
て凸レンズを使用し、かつ凸レンズ式の場合に生じる基
本的な問題点を解消して、2次元画像の全面にわたって
自然な奥行き感を発生させ、所要スペースを小さくで
き、しかも廉価で効率が良く、かつ経時安定性にすぐれ
た凸レンズ式虚像画像表示装置を提供することにある。
点に着目し、その解決を図るべく、虚像拡大光学系とし
て凸レンズを使用し、かつ凸レンズ式の場合に生じる基
本的な問題点を解消して、2次元画像の全面にわたって
自然な奥行き感を発生させ、所要スペースを小さくで
き、しかも廉価で効率が良く、かつ経時安定性にすぐれ
た凸レンズ式虚像画像表示装置を提供することにある。
[問題点を解決するための手段] かかる目的を達成するために、本発明は、暗箱と、暗
箱の内部に設けた発光画像の表示面と、発光画像の表示
面の周辺部にその表示面から間隔Δdを保って暗箱内に
配置した画枠マスクと、発光画像の表示面中心からほぼ
その法線上に設けた暗箱の開口部と、開口部近傍に設け
た実効直径が80mm以上で焦点距離がfの凸レンズとを有
し、間隔Δdを0.01f<Δdに設定し、暗箱の開口部か
ら凸レンズを介して発光画像の虚像の両眼視を可能にし
たことを特徴とする。
箱の内部に設けた発光画像の表示面と、発光画像の表示
面の周辺部にその表示面から間隔Δdを保って暗箱内に
配置した画枠マスクと、発光画像の表示面中心からほぼ
その法線上に設けた暗箱の開口部と、開口部近傍に設け
た実効直径が80mm以上で焦点距離がfの凸レンズとを有
し、間隔Δdを0.01f<Δdに設定し、暗箱の開口部か
ら凸レンズを介して発光画像の虚像の両眼視を可能にし
たことを特徴とする。
更に本発明の別の形態は、暗箱と、暗箱の内部に設け
た発光画像の表示面と、発光画像の表示面から間隔Δd
を保って暗箱内に配置した画枠マスクと、発光画像の表
示面中心からほぼその法線上に設けた暗箱の開口部と、
開口部の近傍に設けた実効直径が80mm以上で焦点距離が
fの凸レンズと、凸レンズと画枠マスクとの間に配置さ
れ、発光画像の前記法線に沿った光束の光路を変更する
少なくとも1枚の平板透明体の裏面を鏡面とする平面鏡
とを有し、間隔Δdを0.01f<Δdに設定し、前記光束
の平面鏡への入射角が40°から70°の範囲となるように
平面鏡を取付け、平面鏡の表面反射による発光画像のゴ
ースト像を除去するための直線偏光板を凸レンズと開口
部との間に配置し、暗箱の開口部から凸レンズおよび少
なくとも1枚の平面鏡を介して発光画像の虚像の両眼視
を可能にしたことを特徴とする。
た発光画像の表示面と、発光画像の表示面から間隔Δd
を保って暗箱内に配置した画枠マスクと、発光画像の表
示面中心からほぼその法線上に設けた暗箱の開口部と、
開口部の近傍に設けた実効直径が80mm以上で焦点距離が
fの凸レンズと、凸レンズと画枠マスクとの間に配置さ
れ、発光画像の前記法線に沿った光束の光路を変更する
少なくとも1枚の平板透明体の裏面を鏡面とする平面鏡
とを有し、間隔Δdを0.01f<Δdに設定し、前記光束
の平面鏡への入射角が40°から70°の範囲となるように
平面鏡を取付け、平面鏡の表面反射による発光画像のゴ
ースト像を除去するための直線偏光板を凸レンズと開口
部との間に配置し、暗箱の開口部から凸レンズおよび少
なくとも1枚の平面鏡を介して発光画像の虚像の両眼視
を可能にしたことを特徴とする。
[作用] 本発明によれば、観察者は凸レンズを介して暗箱内の
発光画像表示装置の画像の虚像を観察し、しかもこのと
きの凸レンズ前側主点から画像中心までの距離が焦点距
離または焦点距離よりやや短か目に保たれていることに
よって、奥行のある臨場感を観察者に経験させることが
でき、かつ発光画像表示装置の直前に設けた画枠マスク
により、表示装置の外周部を消去することができると共
に、この画枠から奥に更に奥行感を強調して感じさせる
ことができる。
発光画像表示装置の画像の虚像を観察し、しかもこのと
きの凸レンズ前側主点から画像中心までの距離が焦点距
離または焦点距離よりやや短か目に保たれていることに
よって、奥行のある臨場感を観察者に経験させることが
でき、かつ発光画像表示装置の直前に設けた画枠マスク
により、表示装置の外周部を消去することができると共
に、この画枠から奥に更に奥行感を強調して感じさせる
ことができる。
[実施例] 以下に、図面に基づいて本発明を詳細説明する。
まず、凸レンズ式とする場合に本発明者が解消しよう
とした問題点について述べる。
とした問題点について述べる。
凸レンズ式虚像画像表示装置における凸レンズに要求
される条件は、凸レンズを通して近距離の画像を眺める
とき、両眼の状態が無限遠の物体を眺めている状態と同
一にみなせるようになることである。具体的にいえば、
両眼視における輻輳角(注視点を頂点とする両眼の視線
の成す角)がほぼ零で、眼球水晶体の伸縮による焦点調
節が無限遠物体を注視している状態になることであり、
このためには、眼鏡のように2個のレンズを用いるので
はなく、両眼が十分カバーできる大きさを有する1個の
大型凸レンズが必要となる。
される条件は、凸レンズを通して近距離の画像を眺める
とき、両眼の状態が無限遠の物体を眺めている状態と同
一にみなせるようになることである。具体的にいえば、
両眼視における輻輳角(注視点を頂点とする両眼の視線
の成す角)がほぼ零で、眼球水晶体の伸縮による焦点調
節が無限遠物体を注視している状態になることであり、
このためには、眼鏡のように2個のレンズを用いるので
はなく、両眼が十分カバーできる大きさを有する1個の
大型凸レンズが必要となる。
また、両眼が漸くカバーできる大きさであると、凸レ
ンズに両眼をほとんど密着して観察しなければならない
ので、のぞき型の画像表示装置となり、観察者の姿勢が
極度に制約され、窮屈な感じを受けると共に眼前に装置
が設置されていることによって圧迫感を受ける。
ンズに両眼をほとんど密着して観察しなければならない
ので、のぞき型の画像表示装置となり、観察者の姿勢が
極度に制約され、窮屈な感じを受けると共に眼前に装置
が設置されていることによって圧迫感を受ける。
このような理由から、凸レンズの口径は可及的に大き
いことが好ましい。そこで、本発明者は口径250mm,焦点
距離1250mmの平凸レンズを試作して、これとテレビジョ
ンの画像モニターとを組み合わせて実験を行なった結
果、以下のような問題点のあることがわかった。
いことが好ましい。そこで、本発明者は口径250mm,焦点
距離1250mmの平凸レンズを試作して、これとテレビジョ
ンの画像モニターとを組み合わせて実験を行なった結
果、以下のような問題点のあることがわかった。
(1)凹面鏡式では、凹面鏡と観察者との間にハーフミ
ラーが存在し、観察者は凹面鏡から相当距離を離して位
置しているので、視野が凹面鏡の口径によって必然的に
狭くなり、画像の周辺部分がほとんど見えないが、凸レ
ンズ式では、ハーフミラーがなく、凸レンズと観察者と
の間の距離が短いために、視野のうちに、画像の周辺部
分が入り込む。このため、いかにも、テレビジョンモニ
ターの画像を凸レンズで拡大して眺めているというイメ
ージが強く、凹面鏡式に比べて、奥行き感が阻害され
る。
ラーが存在し、観察者は凹面鏡から相当距離を離して位
置しているので、視野が凹面鏡の口径によって必然的に
狭くなり、画像の周辺部分がほとんど見えないが、凸レ
ンズ式では、ハーフミラーがなく、凸レンズと観察者と
の間の距離が短いために、視野のうちに、画像の周辺部
分が入り込む。このため、いかにも、テレビジョンモニ
ターの画像を凸レンズで拡大して眺めているというイメ
ージが強く、凹面鏡式に比べて、奥行き感が阻害され
る。
また、暗箱に組み込んだ場合においても、凹面鏡式で
は、ハーフミラーによって外光が減衰し、かつ光路が折
り曲げられるので画像の周辺部が暗くなり、目立たない
が、凸レンズ式では、このような減衰がないので、画像
の周辺部がより目立つ。
は、ハーフミラーによって外光が減衰し、かつ光路が折
り曲げられるので画像の周辺部が暗くなり、目立たない
が、凸レンズ式では、このような減衰がないので、画像
の周辺部がより目立つ。
以上の実験の結果、自然な奥行き感を生じさせるため
には、画像の周辺部を構成している表示装置のエスカッ
ションマスクなど、画枠の存在を示す視覚的手がかりと
なるものをすべて視野から消去することが重要であるこ
とがわかった。
には、画像の周辺部を構成している表示装置のエスカッ
ションマスクなど、画枠の存在を示す視覚的手がかりと
なるものをすべて視野から消去することが重要であるこ
とがわかった。
(2)大型の単玉凸レンズを用いて、各種の収差を許容
限界以下に収めるためには、レンズのF値を必然的に大
きくする必要があり、長焦点レンズとなる。このため、
平面鏡で光路を途中で屈折させなければ、所要床スペー
スがあまりにも大きくなりすぎる。更にまた、この平面
鏡として、通常使用されている裏面鏡を用いると、入射
角が小さい場合にはさほど支障はないものの、入射角が
大きくなると、ゴースト像を生じて見苦しくなる。ま
た、表面鏡を用いるようにすれば、ゴースト像は生じな
いけれども、一般の裏面鏡に比べて約1桁高価になるの
みならず、その表面の経時安定性に問題があり、特に、
ほこりによる汚れの清掃が困難であって、実用上は大き
な支障がある。
限界以下に収めるためには、レンズのF値を必然的に大
きくする必要があり、長焦点レンズとなる。このため、
平面鏡で光路を途中で屈折させなければ、所要床スペー
スがあまりにも大きくなりすぎる。更にまた、この平面
鏡として、通常使用されている裏面鏡を用いると、入射
角が小さい場合にはさほど支障はないものの、入射角が
大きくなると、ゴースト像を生じて見苦しくなる。ま
た、表面鏡を用いるようにすれば、ゴースト像は生じな
いけれども、一般の裏面鏡に比べて約1桁高価になるの
みならず、その表面の経時安定性に問題があり、特に、
ほこりによる汚れの清掃が困難であって、実用上は大き
な支障がある。
(3)凸レンズ式で奥行き感を十分に生じさせるために
は、凸レンズを通して表示装置の画像面に入射する外光
を極力しゃ断あるいは減衰させる必要があり、それによ
って、暗部のデテールが保護され、コントラストレンジ
が広く、暗部の色再現のすぐれた、高画質の画像を表示
することができ、さらに、そのリアル感が奥行き感の増
大に寄与する。また、このような外光減衰光学系を設置
することによって凸レンズ自身の表面反射による視覚妨
害を減衰させることにもなる。
は、凸レンズを通して表示装置の画像面に入射する外光
を極力しゃ断あるいは減衰させる必要があり、それによ
って、暗部のデテールが保護され、コントラストレンジ
が広く、暗部の色再現のすぐれた、高画質の画像を表示
することができ、さらに、そのリアル感が奥行き感の増
大に寄与する。また、このような外光減衰光学系を設置
することによって凸レンズ自身の表面反射による視覚妨
害を減衰させることにもなる。
ところで、このような光学系としては、周知の円偏光
板が効果的であるが、大型の円偏光板は高価であり、か
つ、円偏光板自身の表面反射は反射防止コートを施して
も、なお不満足であり、円偏光板を視線に対して下方に
45°程度傾けて、照明光の正反射を避ける必要がある
が、このようにすると、円偏光板を構成しているλ/4位
相板の見掛けの厚さが増大することにより、円偏光板の
機能が低下してしまう。
板が効果的であるが、大型の円偏光板は高価であり、か
つ、円偏光板自身の表面反射は反射防止コートを施して
も、なお不満足であり、円偏光板を視線に対して下方に
45°程度傾けて、照明光の正反射を避ける必要がある
が、このようにすると、円偏光板を構成しているλ/4位
相板の見掛けの厚さが増大することにより、円偏光板の
機能が低下してしまう。
以上、述べたように、本発明者は、すぐれた性能の凸
レンズ式虚像画像表示装置を実現するためには、(1)
画枠消去の問題、(2)光路折り曲げ用の平面鏡の問
題、(3)外光減衰光学系の問題、の3つの基本的な問
題点を解決しなければならないことを確かめ、その認識
の下に本発明を完成した。
レンズ式虚像画像表示装置を実現するためには、(1)
画枠消去の問題、(2)光路折り曲げ用の平面鏡の問
題、(3)外光減衰光学系の問題、の3つの基本的な問
題点を解決しなければならないことを確かめ、その認識
の下に本発明を完成した。
以下、本発明の実施例について述べる。
第2図は本発明を実施するための基本的構成を示し、
実像表示装置としてテレビモニタを用いた例を示す。こ
こで、5はCRTによるテレビモニタにおける画像が表示
される表示面としての管面、6は大型凸レンズ(ここで
は平凸レンズとする)である。しかして、管面5と凸レ
ンズ6との間は、大型凸レンズ6のほぼ焦点距離に等し
いか、ややそれより短い距離に設置されており、このよ
うに構成することによって、凸レンズ6を介し、無限遠
とみなせる遠方にテレビ画像の虚像を観察することがで
きる。
実像表示装置としてテレビモニタを用いた例を示す。こ
こで、5はCRTによるテレビモニタにおける画像が表示
される表示面としての管面、6は大型凸レンズ(ここで
は平凸レンズとする)である。しかして、管面5と凸レ
ンズ6との間は、大型凸レンズ6のほぼ焦点距離に等し
いか、ややそれより短い距離に設置されており、このよ
うに構成することによって、凸レンズ6を介し、無限遠
とみなせる遠方にテレビ画像の虚像を観察することがで
きる。
しかし、前述したように、第2図の状態では、テレビ
モニタのエスカッションマスクやその外側のケースが同
時に視界に入り込むので、必然的に、テレビモニタを拡
大して眺めているという判断が働き、十分な奥行き感を
感じることができない。
モニタのエスカッションマスクやその外側のケースが同
時に視界に入り込むので、必然的に、テレビモニタを拡
大して眺めているという判断が働き、十分な奥行き感を
感じることができない。
そこで、本発明の実施例では、第1図に示すように、
第2図に示したテレビモニタから凸レンズ6までの構成
要素をそのまま暗箱8の中に収容し、レンズ6を通して
暗箱8内のテレビモニタの画像を眺める構造とし、かつ
画枠を消去するための画枠マスク7を、管面5の周辺よ
りも所定の距離Δdだけ前方に離隔した状態で図示のよ
うに配設する。この画枠マスク7の開口部の大きさは、
当然画像サイズよりも幾分小さく定める。このようにす
ることによって、凸レンズ6を通してテレビモニタの画
像を眺めたときに管面周囲の画枠が見えなくなり、代わ
って、画枠マスクの開口部によって限界された画像を見
ることになるが、このときの距離Δdが画面全体にわた
る自然な奥行き感および臨場感を得るために極めて重要
な意味をもつ。
第2図に示したテレビモニタから凸レンズ6までの構成
要素をそのまま暗箱8の中に収容し、レンズ6を通して
暗箱8内のテレビモニタの画像を眺める構造とし、かつ
画枠を消去するための画枠マスク7を、管面5の周辺よ
りも所定の距離Δdだけ前方に離隔した状態で図示のよ
うに配設する。この画枠マスク7の開口部の大きさは、
当然画像サイズよりも幾分小さく定める。このようにす
ることによって、凸レンズ6を通してテレビモニタの画
像を眺めたときに管面周囲の画枠が見えなくなり、代わ
って、画枠マスクの開口部によって限界された画像を見
ることになるが、このときの距離Δdが画面全体にわた
る自然な奥行き感および臨場感を得るために極めて重要
な意味をもつ。
以下にこの理由について述べることとする。
第4図は凸レンズ6の焦点近傍に置かれた物体の位置
と、その虚像の距離との関係を示すもので、凸レンズ6
の焦点距離fを1mと仮定した場合、凸レンズ6の前側焦
点と物体との間の距離Δaに対し、凸レンズからその虚
像までの距離をbとすると、Δa=0のときは当然b=
∞であるが、Δaが2cmではb≒49m,4cmではb≒24mと
なる。
と、その虚像の距離との関係を示すもので、凸レンズ6
の焦点距離fを1mと仮定した場合、凸レンズ6の前側焦
点と物体との間の距離Δaに対し、凸レンズからその虚
像までの距離をbとすると、Δa=0のときは当然b=
∞であるが、Δaが2cmではb≒49m,4cmではb≒24mと
なる。
そこで、いま、CRTの管面(画像面)5を平面とみな
し、凸レンズ6と管面、(画像面)5との間の光学的距
離が98cm、すなわち、Δa=2cmに設定されている場合
について考えている。このとき、画像の虚像は、49mの
距離に生ずる。そこで、画枠マスク7を画像面5から更
にΔd=3cmだけ前側に離間して設定したとすると、画
枠マスク7の虚像は19mの距離に生ずる。このように、
わずか3cm離間させるだけで,虚像の距離は49mから19m
に短縮され、画像面5と画枠マスク7との双方の虚像間
の距離は、実に30mとなる。
し、凸レンズ6と管面、(画像面)5との間の光学的距
離が98cm、すなわち、Δa=2cmに設定されている場合
について考えている。このとき、画像の虚像は、49mの
距離に生ずる。そこで、画枠マスク7を画像面5から更
にΔd=3cmだけ前側に離間して設定したとすると、画
枠マスク7の虚像は19mの距離に生ずる。このように、
わずか3cm離間させるだけで,虚像の距離は49mから19m
に短縮され、画像面5と画枠マスク7との双方の虚像間
の距離は、実に30mとなる。
なお、実際のCRT管面5はわん曲しており、その中央
部は周辺部に比べて盛り上っているので、上記間隔Δd
を定めるにあたっては、画枠マスク7の画像面5からの
距離Δdを、画像面5の周辺からの距離として定める必
要がある。
部は周辺部に比べて盛り上っているので、上記間隔Δd
を定めるにあたっては、画枠マスク7の画像面5からの
距離Δdを、画像面5の周辺からの距離として定める必
要がある。
そこで、このように構成した表示装置により、凸レン
ズ6を通して画像面5を眺めてみると、不思議にも、窓
を通して向こうに別世界を眺めるような感情が惹起され
る。これは画枠マスク7と画像面5との間に大きな距離
感が発生し、それによって画像面5の周囲画枠によるか
かわり合いが心理的に完全に消失したことを意味する。
ズ6を通して画像面5を眺めてみると、不思議にも、窓
を通して向こうに別世界を眺めるような感情が惹起され
る。これは画枠マスク7と画像面5との間に大きな距離
感が発生し、それによって画像面5の周囲画枠によるか
かわり合いが心理的に完全に消失したことを意味する。
なお、ここでΔdを零にしてみると、画像の周辺部
が、画枠マスク7に固定された感じとなり、画像周辺の
奥行き感が疎外される。このことは暗箱8内に画枠マス
ク7が設けられてはいるが、暗箱内部壁の表面における
反射率および画枠マスク7の表面反射率が完全に零では
ないので、凸レンズ6から入射する光束および画像面5
からの光束によって画枠マスク7が認識されるために、
画枠マスク7の内側エッヂと画像面5とが同一平面にあ
ると、画像面5が画枠マスク7と連続したものとして認
識されることによる。なお、この場合に、画枠マスク7
の表面反射率を完全に零にすることができれば、画枠マ
スク7の認識は消滅するがそのようなことは難しい。
が、画枠マスク7に固定された感じとなり、画像周辺の
奥行き感が疎外される。このことは暗箱8内に画枠マス
ク7が設けられてはいるが、暗箱内部壁の表面における
反射率および画枠マスク7の表面反射率が完全に零では
ないので、凸レンズ6から入射する光束および画像面5
からの光束によって画枠マスク7が認識されるために、
画枠マスク7の内側エッヂと画像面5とが同一平面にあ
ると、画像面5が画枠マスク7と連続したものとして認
識されることによる。なお、この場合に、画枠マスク7
の表面反射率を完全に零にすることができれば、画枠マ
スク7の認識は消滅するがそのようなことは難しい。
また、Δdの値は、大きい方が奥行き感を得る効果が
大きいが、あまり大きくすれば視点を左右,上下に移動
したときの画像のケラレが大きくなるのでその点から制
約を受ける。従って視点を固定しても支障ない場合、あ
るいは画像周辺部に重要な情報がなくケラレが生じても
差しつかえない場合には、Δdを相当大きな値にするこ
とができる。なお、Δdについては、第1図に示すよう
に、画枠マスク7の位置を矢印印の方向、すなわち光
軸の方向に可動となして、Δdを条件に応じて最適の値
に調整し、固定することがもっとも好ましい。実験によ
れば、Δdの値は凸レンズ6の焦点距離fの1%以上で
効果を生じ、好ましくは3%以上あれば十分であると判
断された。
大きいが、あまり大きくすれば視点を左右,上下に移動
したときの画像のケラレが大きくなるのでその点から制
約を受ける。従って視点を固定しても支障ない場合、あ
るいは画像周辺部に重要な情報がなくケラレが生じても
差しつかえない場合には、Δdを相当大きな値にするこ
とができる。なお、Δdについては、第1図に示すよう
に、画枠マスク7の位置を矢印印の方向、すなわち光
軸の方向に可動となして、Δdを条件に応じて最適の値
に調整し、固定することがもっとも好ましい。実験によ
れば、Δdの値は凸レンズ6の焦点距離fの1%以上で
効果を生じ、好ましくは3%以上あれば十分であると判
断された。
以上に述べたようにして、凸レンズ式とする場合の第
1の基本的問題点(1)を解決することができた。
1の基本的問題点(1)を解決することができた。
なお、上述の例では、画像表示装置としてテレビモニ
タを用いた例について述べたが、テレビモニタに限ら
ず、例えば第3図に示すように透過形スクリーン9とス
ライドプロジェクタまたは映写機などの投写機10とを組
み合わせた投写形画像表示装置にも適用することができ
ることは勿論であり、この場合は透過形スクリーン9が
第1図に示した管面(画像面)5に対応する。
タを用いた例について述べたが、テレビモニタに限ら
ず、例えば第3図に示すように透過形スクリーン9とス
ライドプロジェクタまたは映写機などの投写機10とを組
み合わせた投写形画像表示装置にも適用することができ
ることは勿論であり、この場合は透過形スクリーン9が
第1図に示した管面(画像面)5に対応する。
ついで前述した第2の基本的問題点「光路折り曲げ」
および第3の基本的問題点「外光減衰光学系」をいかに
して解決したかについて述べることとする。
および第3の基本的問題点「外光減衰光学系」をいかに
して解決したかについて述べることとする。
本例では、平面鏡として、安価で、経時安定性のすぐ
れた一般用の裏面鏡を採用した。そして、入射角が大き
い場合に生ずる見苦しいゴースト像を除去するために入
射角をある範囲内に限定し、更に直線偏光板を併用し
た。
れた一般用の裏面鏡を採用した。そして、入射角が大き
い場合に生ずる見苦しいゴースト像を除去するために入
射角をある範囲内に限定し、更に直線偏光板を併用し
た。
その詳細について、まず、裏面鏡におけるゴースト除
去の原理から述べる。第5図は裏面鏡における入射角α
に対する表面反射率の変化を示す曲線であり、ガラスの
屈折率n=1.5の場合についての計算値である。Rは自
然光、Rsは入射光が直線偏光で偏光面の向きが入射面に
対して垂直の場合、Rpは同じく入射面に対して平行な場
合についての表面反射率を示してあり、RはRsとPpとの
平均値となっている。第5図に示されているように、R
の場合は入射角が少ないときその反射率が約4%であ
り、30°を越えると加速度的に増大する。しかし、Rp成
分は入射角の増加に対して約56°まで単調に減少し、56
°近傍で零となり、その後は急に増大して約64°で1%
を越える。
去の原理から述べる。第5図は裏面鏡における入射角α
に対する表面反射率の変化を示す曲線であり、ガラスの
屈折率n=1.5の場合についての計算値である。Rは自
然光、Rsは入射光が直線偏光で偏光面の向きが入射面に
対して垂直の場合、Rpは同じく入射面に対して平行な場
合についての表面反射率を示してあり、RはRsとPpとの
平均値となっている。第5図に示されているように、R
の場合は入射角が少ないときその反射率が約4%であ
り、30°を越えると加速度的に増大する。しかし、Rp成
分は入射角の増加に対して約56°まで単調に減少し、56
°近傍で零となり、その後は急に増大して約64°で1%
を越える。
そこで、Rp成分のみを利用して、Rs成分を除去すれ
ば、入射角43°〜64°の範囲内で表面反射率を1%以下
(テレビ画像における時間差の大きいゴースト像の許容
値)に抑えることができ、例えば入射角が45°の場合、
自然光ならばゴーストの強度が5%であるのに対して、
上述のようにすればこれを0.85%に低減することができ
る。
ば、入射角43°〜64°の範囲内で表面反射率を1%以下
(テレビ画像における時間差の大きいゴースト像の許容
値)に抑えることができ、例えば入射角が45°の場合、
自然光ならばゴーストの強度が5%であるのに対して、
上述のようにすればこれを0.85%に低減することができ
る。
この表面反射の低減率 を入射角αを変数として第6図に示す。本図に示すよう
に、入射角43°のとき、ゴーストの78%、56°のときは
その99.9%、64°のときはその91%がそれぞれ低減され
る。
に、入射角43°のとき、ゴーストの78%、56°のときは
その99.9%、64°のときはその91%がそれぞれ低減され
る。
以上の原理に基づき、本発明では裏面鏡を用いなが
ら、入射角が大きい場合に生じる見苦しいゴースト像
を、直線偏光を利用して大幅に低減させようとするもの
で、それと同時に、このための直線偏光板を凸レンズの
外側、すなわち、観察者側の観察窓の内側に設け、その
透過軸の向きが観察者から眺めて垂直で、かつ、その直
線偏光板の面が、観察者に対して下向きに約45°倒れる
ように取り付ける。しかして、観察窓の内部壁面、特に
下面に十分な黒色の無反射処理を施し、上部方向からの
外光による直線偏光板の表面反射光線が観察者の眼に達
しないようにすることによって、直線偏光板をして、有
害な表面反射を取り除いた外光減衰光学系の役割を兼ね
備えさせる。
ら、入射角が大きい場合に生じる見苦しいゴースト像
を、直線偏光を利用して大幅に低減させようとするもの
で、それと同時に、このための直線偏光板を凸レンズの
外側、すなわち、観察者側の観察窓の内側に設け、その
透過軸の向きが観察者から眺めて垂直で、かつ、その直
線偏光板の面が、観察者に対して下向きに約45°倒れる
ように取り付ける。しかして、観察窓の内部壁面、特に
下面に十分な黒色の無反射処理を施し、上部方向からの
外光による直線偏光板の表面反射光線が観察者の眼に達
しないようにすることによって、直線偏光板をして、有
害な表面反射を取り除いた外光減衰光学系の役割を兼ね
備えさせる。
以上のようにして、凸レンズ式とした場合の前述の第
2および第3の基本的問題点を一挙に解決することがて
きる。
2および第3の基本的問題点を一挙に解決することがて
きる。
第7図は1枚の反射鏡を用いた本発明の実施例を示
す。ここで、11は内部を黒色無反射処理した暗箱であ
る。画像の上下方向を反転させたテレビモニタ12は、支
持台13および14によって図示のように傾斜させた状態で
支えられている。CRTの管面5に表示される画像は、管
面5から浮かせた位置に取付けた画枠マスク7によって
その画面周辺部がマスクされる。16は裏面鏡、18は凸レ
ンズ6の周りに付設した視野しぼり、19は図示のように
傾斜させて凸レンズ6の手前側に配置した直線偏光板で
あり、20は観察窓である。
す。ここで、11は内部を黒色無反射処理した暗箱であ
る。画像の上下方向を反転させたテレビモニタ12は、支
持台13および14によって図示のように傾斜させた状態で
支えられている。CRTの管面5に表示される画像は、管
面5から浮かせた位置に取付けた画枠マスク7によって
その画面周辺部がマスクされる。16は裏面鏡、18は凸レ
ンズ6の周りに付設した視野しぼり、19は図示のように
傾斜させて凸レンズ6の手前側に配置した直線偏光板で
あり、20は観察窓である。
さらに詳しく述べると、裏面鏡16の鏡面は紙面に対し
て垂直に保たれており、更にCRTの管面5の中央部から
法線方向に出射する光線(次下で光軸光線と称す)の裏
面鏡16に対する入射角度αが約55°になるように裏面鏡
16の取付け角度が設定される。また、凸レンズ6の位置
はCRTの管面5から凸レンズ6までの光軸光線の光路長
が凸レンズの焦点距離に等しいか、わずか短くなるよう
に設定される。一方、視野しぼり18は凸レンズ6の周辺
部分をマスクするための矩形開口であり、これによって
観察者は凸レンズの存在を意識せずに、無限遠とみなせ
る遠方の虚像を観察することができる。
て垂直に保たれており、更にCRTの管面5の中央部から
法線方向に出射する光線(次下で光軸光線と称す)の裏
面鏡16に対する入射角度αが約55°になるように裏面鏡
16の取付け角度が設定される。また、凸レンズ6の位置
はCRTの管面5から凸レンズ6までの光軸光線の光路長
が凸レンズの焦点距離に等しいか、わずか短くなるよう
に設定される。一方、視野しぼり18は凸レンズ6の周辺
部分をマスクするための矩形開口であり、これによって
観察者は凸レンズの存在を意識せずに、無限遠とみなせ
る遠方の虚像を観察することができる。
更に、直線偏光板19を凸レンズ6の出射光側に配置
し、かつ、図示のように光軸光線に対し約45°下向きに
傾斜させて、その表面反射による外光の正反射光が観察
者の両眼4に入らないようにする。すなわち、観察窓20
によって不要な外光が暗箱内に入射しにくく、かつ、直
線偏光板19を上述のように下向きに傾斜させたことによ
って、上部からの外光が直線偏光板19の表面に正反射し
観察者の眼に入射するのを防止することができ、直線偏
光板19に前述したような外光減衰光学系を兼ねさせるこ
とができる。
し、かつ、図示のように光軸光線に対し約45°下向きに
傾斜させて、その表面反射による外光の正反射光が観察
者の両眼4に入らないようにする。すなわち、観察窓20
によって不要な外光が暗箱内に入射しにくく、かつ、直
線偏光板19を上述のように下向きに傾斜させたことによ
って、上部からの外光が直線偏光板19の表面に正反射し
観察者の眼に入射するのを防止することができ、直線偏
光板19に前述したような外光減衰光学系を兼ねさせるこ
とができる。
なお、自然光に対する直線偏光板の透過率は通常40%
程度である。したがって、このような直線偏光板19を挿
入することによって虚像の輝度は40%に低下するが、そ
の代わりに観察者側からの凸レンズの表面反射光は、こ
の直線偏光板19を往復するので16%に低減される。一
方、画像のコントラスト比は、外光が40%に低下するこ
とにより2.5倍向上する。更に直線偏光板19を図示のよ
うに45°傾斜させたが、透過軸の向きが紙面と平行であ
り、しかも直線偏光板19の透過率は、直線偏光板の実効
的な厚さが 増加したと等価にすぎないため、ほとんど変化しない
し、機能もまったく低下しない。このことは、前述した
円偏光板では得られない特長である。
程度である。したがって、このような直線偏光板19を挿
入することによって虚像の輝度は40%に低下するが、そ
の代わりに観察者側からの凸レンズの表面反射光は、こ
の直線偏光板19を往復するので16%に低減される。一
方、画像のコントラスト比は、外光が40%に低下するこ
とにより2.5倍向上する。更に直線偏光板19を図示のよ
うに45°傾斜させたが、透過軸の向きが紙面と平行であ
り、しかも直線偏光板19の透過率は、直線偏光板の実効
的な厚さが 増加したと等価にすぎないため、ほとんど変化しない
し、機能もまったく低下しない。このことは、前述した
円偏光板では得られない特長である。
更に、本発明者の実験によれば、最近のテレビモニタ
の輝度は十分高く、100fL程度であるため、直線偏光板
にさらに透過率50%のNDフィルタを併用して、虚像輝度
を20%に低下させても、なお、十分な画質が得られるこ
とが確かめられた。このことは、テレビモニタを明室で
外光に暴露させている場合と比べて、暗室内では外光が
画像面にほとんど入射しないため、暗部の最低輝度が大
幅に低減し、黒がしまり、低輝度の色の彩度が高くな
り、美しい画像が表示されるためと考えられる。この透
過率50%のNDフィルタの追加によって、凸レンズの表面
反射を前記の16%から4%にまで低減させ、画像のコン
トラスト比を前記の2.5倍から5倍にまで向上させるこ
とができた。
の輝度は十分高く、100fL程度であるため、直線偏光板
にさらに透過率50%のNDフィルタを併用して、虚像輝度
を20%に低下させても、なお、十分な画質が得られるこ
とが確かめられた。このことは、テレビモニタを明室で
外光に暴露させている場合と比べて、暗室内では外光が
画像面にほとんど入射しないため、暗部の最低輝度が大
幅に低減し、黒がしまり、低輝度の色の彩度が高くな
り、美しい画像が表示されるためと考えられる。この透
過率50%のNDフィルタの追加によって、凸レンズの表面
反射を前記の16%から4%にまで低減させ、画像のコン
トラスト比を前記の2.5倍から5倍にまで向上させるこ
とができた。
第8図は2枚の反射鏡を用いて、光路をコの字形に折
り曲げ、一層の省スペース化を図った実施例である。第
8図において第7図と同様の部分については同一符号を
付して説明を省略するが、光軸光線の第1および第2ミ
ラー16Aおよび16Bへの入射角はいずれも55°である。こ
の実施例では、表示装置の管面5の天地および左右を共
に反転させるか、さもなければ、表示装置そのものの天
井を下側にして逆さに設置する。本例によれば、第7図
の実施例よりも全体的な床面積を減少させることができ
ると共に、装置の高さをよりコンパクトにまとめること
ができる。
り曲げ、一層の省スペース化を図った実施例である。第
8図において第7図と同様の部分については同一符号を
付して説明を省略するが、光軸光線の第1および第2ミ
ラー16Aおよび16Bへの入射角はいずれも55°である。こ
の実施例では、表示装置の管面5の天地および左右を共
に反転させるか、さもなければ、表示装置そのものの天
井を下側にして逆さに設置する。本例によれば、第7図
の実施例よりも全体的な床面積を減少させることができ
ると共に、装置の高さをよりコンパクトにまとめること
ができる。
第9図は、2枚の反射鏡を用いて光路をジグザグ形に
曲折させた実施例である。本例は、床面積が上述例より
も小さく、表示画像の天地,左右がそのままでよいとい
う特長がある。しかし、第2ミラー16Bの入射角が55°
ではなく、鋭角になっているので、ゴースト像の除去能
力は他の例より劣る。しかしながら、テレビ画像で実験
した結果では、ゴースト像は認められず、この方式が実
用性に優れていることが実証された。
曲折させた実施例である。本例は、床面積が上述例より
も小さく、表示画像の天地,左右がそのままでよいとい
う特長がある。しかし、第2ミラー16Bの入射角が55°
ではなく、鋭角になっているので、ゴースト像の除去能
力は他の例より劣る。しかしながら、テレビ画像で実験
した結果では、ゴースト像は認められず、この方式が実
用性に優れていることが実証された。
なお、以上の実施例のいずれについても、凸レンズを
例えば左右に2個並べ、これら凸レンズの各光軸が管面
の中心に向かうようにすることによって容易に2人用の
虚像画像表示装置を構成することができる。なお、かか
る構成は凹面鏡式では不可能であった。
例えば左右に2個並べ、これら凸レンズの各光軸が管面
の中心に向かうようにすることによって容易に2人用の
虚像画像表示装置を構成することができる。なお、かか
る構成は凹面鏡式では不可能であった。
[発明の効果] 以上説明してきたように、本発明によれば、以下のよ
うな効果が得られる。
うな効果が得られる。
(1)2台のカメラや、特殊なカメラを用いることな
く、一般のカメラで撮像または撮影した2次元の映像を
凸レンズにより眼鏡不要で、自然な奥行き感をもって体
験させることが可能な虚像画像表示装置を提供すること
ができる。
く、一般のカメラで撮像または撮影した2次元の映像を
凸レンズにより眼鏡不要で、自然な奥行き感をもって体
験させることが可能な虚像画像表示装置を提供すること
ができる。
(2)明室でコントラスト比が高く、暗部の色の再現性
にすぐれた美しい画像を容易に観察できる。
にすぐれた美しい画像を容易に観察できる。
(3)遠方の虚像を眺めるので、眼の疲れを生じること
がなく、かかる点から現在,社会問題化しているディス
プレイ装置、たとえは対話形ディスプレイ端末装置での
長時間使用による眼精疲労問題(「VDTと視覚特性」畑
田豊彦,O plus E,No.77.(1986,4)p.104参照)を解消
する有力な手段を提供するものである。
がなく、かかる点から現在,社会問題化しているディス
プレイ装置、たとえは対話形ディスプレイ端末装置での
長時間使用による眼精疲労問題(「VDTと視覚特性」畑
田豊彦,O plus E,No.77.(1986,4)p.104参照)を解消
する有力な手段を提供するものである。
第1図は本発明凸レンズ式虚像画像表示装置の基本的構
成図、 第2図は凸レンズ式虚像画像表示装置の一般的な構成
図、 第3図は本発明の他の実施例を示す断面図、 第4図は物体の位置に対する凸レンズの虚像の距離の関
係を示す特性曲線図、 第5図は裏面鏡における表面反射率の特性曲線図、 第6図は裏面鏡における入射角に対する表面反射の低減
率を示す曲線図、 第7図は本発明の1枚ミラー方式による実施例を示す断
面図、 第8図は本発明の2枚ミラー方式による実施例を示す断
面図、 第9図は本発明の2枚ミラー方式のよる他の実施例を示
す断面図、 第10図は従来の凹面鏡式虚像画像表示装置の基本的構成
図である。 1……CRTディスプレイ、2……半透明鏡、3……凹面
鏡、4……観察者の両眼、5……管面(画像面)、6…
…凸レンズ、7……画枠マスク、8,11……暗箱、9……
透過型スクリーン、10……投写機、12……テレビモニタ
ー、16,16A,16B……裏面鏡、18……視野しぼり、19……
直線偏光板、20……観察窓。
成図、 第2図は凸レンズ式虚像画像表示装置の一般的な構成
図、 第3図は本発明の他の実施例を示す断面図、 第4図は物体の位置に対する凸レンズの虚像の距離の関
係を示す特性曲線図、 第5図は裏面鏡における表面反射率の特性曲線図、 第6図は裏面鏡における入射角に対する表面反射の低減
率を示す曲線図、 第7図は本発明の1枚ミラー方式による実施例を示す断
面図、 第8図は本発明の2枚ミラー方式による実施例を示す断
面図、 第9図は本発明の2枚ミラー方式のよる他の実施例を示
す断面図、 第10図は従来の凹面鏡式虚像画像表示装置の基本的構成
図である。 1……CRTディスプレイ、2……半透明鏡、3……凹面
鏡、4……観察者の両眼、5……管面(画像面)、6…
…凸レンズ、7……画枠マスク、8,11……暗箱、9……
透過型スクリーン、10……投写機、12……テレビモニタ
ー、16,16A,16B……裏面鏡、18……視野しぼり、19……
直線偏光板、20……観察窓。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 幸雄 東京都世田谷区砧6丁目20番8号 財団 法人エヌエイチケイエンジニアリングサ ービス内 (72)発明者 滝沢 重行 東京都世田谷区砧6丁目20番8号 財団 法人エヌエイチケイエンジニアリングサ ービス内 (72)発明者 永山 克 東京都世田谷区砧6丁目20番8号 財団 法人エヌエイチケイエンジニアリングサ ービス内 (72)発明者 寒川 幸一 東京都世田谷区砧6丁目20番8号 財団 法人エヌエイチケイエンジニアリングサ ービス内
Claims (3)
- 【請求項1】暗箱と、 該暗箱の内部に設けた発光画像の表示面と、 該発光画像の表示面の周辺部にその表示面から間隔Δd
を保って前記暗箱内に配置した画枠マスクと、 前記発光画像の表示面中心からほぼその法線上に設けた
前記暗箱の開口部と、 該開口部近傍に設けた実効直径が80mm以上で焦点距離が
fの凸レンズと を有し、前記間隔Δdを0.01f<Δdに設定し、 前記暗箱の開口部から前記凸レンズを介して前記発光画
像の虚像の両眼視を可能にしたことを特徴とする凸レン
ズ式虚像画像表示装置。 - 【請求項2】特許請求の範囲第1項記載の凸レンズ式虚
像画像表示装置において、 前記第1の間隔Δdを、前記0.01fから0.1fまでの範囲
内において調整自在となしたことを特徴とする凸レンズ
式虚像画像表示装置。 - 【請求項3】暗箱と、 該暗箱の内部に設けた発光画像の表示面と、 該発光画像の表示面から間隔Δdを保って前記暗箱内に
配置した画枠マスクと、 前記発光画像の表示面中心からほぼその法線上に設けた
前記暗箱の開口部と、 該開口部の近傍に設けた実効直径が80mm以上で焦点距離
がfの凸レンズと、 該凸レンズと前記画枠マスクとの間に配置され、前記発
光画像の前記法線に沿った光束の光路を変更する少なく
とも1枚の平板透明体の裏面を鏡面とする平面鏡と を有し、前記間隔Δdを0.01f<Δdに設定し、 前記光束の前記平面鏡への入射角40°から70°の範囲と
なるように前記平面鏡を取付け、該平面鏡の表面反射に
よる前記発光画像のゴースト像を除去するための直線偏
光板を前記凸レンズと前記開口部との間に配置し、前記
暗箱の開口部から前記凸レンズおよび前記少なくとも1
枚の平面鏡を介して前記発光画像の虚像の両眼視を可能
にしたことを特徴とする凸レンズ式虚像画像表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24987587A JP2573852B2 (ja) | 1987-10-05 | 1987-10-05 | 凸レンズ式虚像画像表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24987587A JP2573852B2 (ja) | 1987-10-05 | 1987-10-05 | 凸レンズ式虚像画像表示装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH0192784A JPH0192784A (ja) | 1989-04-12 |
JP2573852B2 true JP2573852B2 (ja) | 1997-01-22 |
Family
ID=17199494
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24987587A Expired - Lifetime JP2573852B2 (ja) | 1987-10-05 | 1987-10-05 | 凸レンズ式虚像画像表示装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2573852B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US7708566B2 (en) * | 2007-10-30 | 2010-05-04 | Hon Hai Precision Ind. Co., Ltd. | Electrical connector with integrated circuit bonded thereon |
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-
1987
- 1987-10-05 JP JP24987587A patent/JP2573852B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH0192784A (ja) | 1989-04-12 |
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