JP2571999B2 - 排気ガス浄化用フィルタまたは触媒担体保持材 - Google Patents

排気ガス浄化用フィルタまたは触媒担体保持材

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JP2571999B2
JP2571999B2 JP4340437A JP34043792A JP2571999B2 JP 2571999 B2 JP2571999 B2 JP 2571999B2 JP 4340437 A JP4340437 A JP 4340437A JP 34043792 A JP34043792 A JP 34043792A JP 2571999 B2 JP2571999 B2 JP 2571999B2
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一彦 大多和
哲 橋本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として自動車の排気
を通して排出される排気ガス中の窒素酸化物の還元等
の浄化のために用いられるセラミックフィルタあるいは
セラミック触媒担体を排気管に保持するために使用され
排気ガス浄化用フィルタまたは触媒担体保持材に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】この種の保持材として、従来では、セラ
ミック繊維を主体としたブランケット状の耐熱性成形体
や、セラミック繊維と膨張処理未膨張バーミキュライト
と有機結合材とを配合し抄造して、かさ密度0.4〜
0.7g/cm3 のマット状もしくはシート状になした
耐熱膨張性成形体からなる保持材が用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記したよう
な従来の耐熱性あるいは耐熱膨張性成形体からなる保持
材は、ブランケット状、マット状もしくはシート状のも
のであるために、触媒担体やフィルタなどのように立体
形状に装填して使用する場合、その装填に非常に手間ど
るばかりでなく、保持材自体の形状の保持が難しい。ま
た、自動車の排気ガスのように、高温のガス流体に晒さ
れた場合、強度が低下する傾向にあり、さらに、特にブ
ランケット状のものは、柔らかくて圧縮モジラスおよび
復元性が低いため、装填し締付けて使用する場合、安定
した締付け力が得られず、その状態で振動や摩擦を受け
ると、上記セラミックフィルタあるいはセラミック触媒
担体に対する保持力が低下して、該セラミック触媒等に
がたつきを招いたり、保持材に吹き抜けが生じるおそれ
があった。
【0004】本発明は上記のような課題を解消するため
になされたもので、所望の形態を得やすくて、装填が非
常に容易であるとともに、高温のガス流体に晒されて
、強度の低下が少なく、かつ、適正な圧縮率および高
い復元率を有して非常に高い締付け圧を安定よく保っ
て、フィルタなどをがたつきなく保持することができ、
さらにシール性にも優れた効果を発揮する排気ガス浄化
用フィルタまたは触媒担体保持材を提供することを目的
としている。
【0005】この発明の他の目的は、初期の締付け圧が
低くても、高温下での使用時に膨張力を発生させて、ガ
タツキなどを招かない適正十分な締付け面圧を保持させ
ることができるようにすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明に係る排気ガス浄化用フィルタまた
は触媒担体保持材は、無機結合材1〜15wt%、有機
結合材1〜10wt%、セラミック繊維20〜55wt
%、無機質充填材30〜60wt%からなり、そのかさ
密度が0.4g/cm3 以上に設定されたものである。
【0007】また、請求項2の発明に係る排気ガス浄化
用フィルタまたは触媒担体保持材は、無機結合材1〜3
0wt%、有機結合材1〜5wt%、セラミック繊維は
30wt%を越え50wt%以下、無機質膨張材1〜3
0wt%、無機質充填材20〜40wt%からなり、そ
のかさ密度が0.4g/cm3 以上に設定されたもので
ある。
【0008】特に、請求項1または2の排気ガス浄化用
フィルタまたは触媒担体保持材の一例として、その中央
部にガス通過用孔を有する平坦部の全周から一方向へ向
けて周壁部を一体に突出させるように成形してなるもの
が望ましい。
【0009】さらに、請求項1または2の排気ガス浄化
用フィルタまたは触媒担体保持材の100重量部に対し
て1〜20重量部の無機結合材を含浸させることが好ま
しい。
【0010】
【作用】請求項1の発明によれば、無機結合材で補強さ
れ、かつ、かさ密度も0.4g/cm3 以上に設定され
た保持材であるから、型成形により装填が容易な所望の
形状が得やすいとともに、高温時の強度および形態保持
力の低下が少なく、高温ガス流体のアタックによる飛散
がない。また、常温時はもちろん、高温時にも適正な圧
縮率および高い復元率を有しているために、装填状態で
締付けて使用する場合、非常に高い締付け面圧を保持さ
せることが可能であって、振動や衝撃の大きい箇所でも
排気ガス浄化用フィルタまたは触媒担体をがたつきなく
保持することができ、さらに、空隙率も小さく、十分に
高いシール性を保持させることができる。
【0011】請求項2の発明によれば、無機結合材で補
強され、かつ、かさ密度も0.4g/cm3 以上に設定
されている上に、無機質膨張材が配合されているので、
装填状態で加熱された際に高い膨圧を発生することに
なり、したがって、締付け使用する場合、初期の締付け
圧は低くても、ガタツキなどを招かない適正十分な締付
け面圧を保持させることができる。
【0012】また、請求項3のように、その中央部にガ
ス通過用孔を有する平坦部の全周から一方向へ向けて周
壁部を一体に突出させるように成形して3次元の保持材
とする場合は、特にディーゼル車用セラミックフィルタ
やセラミック触媒の保持材などのように、大型の部材の
保持に際して有効に使用することができる。
【0013】さらに、請求項4のように、上記のごとき
排気ガス浄化用フィルタまたは触媒担体保持材の100
重量部に対して1〜20重量部の無機結合材を含浸させ
る場合は、その成形物の表面付近の強度を増加させて、
内部の優れた弾性を損なうことなく、保持材の耐熱強度
を一層高めることが可能である。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面にもとづいて説
明する。図1および図2は、本発明による排気ガス浄化
用フィルタまたは触媒担体保持材の一実施例で、自動車
用セラミックフィルタあるいはセラミック触媒担体の保
持材に適用する場合の形状を示す平面図および縦断面図
であり、該排気ガス浄化用フィルタまたは触媒担体保持
材1は、その中央部に矩形状の排気ガス通過用孔2を有
する矩形状の耐熱性平坦部3の全周から一方向へ向けて
周壁部4を一体に突出させて3次元形態の保持材1とし
たものである。このような排気ガス浄化用フィルタまた
は触媒担体保持材1は、図3に示すように、主として、
ディーゼルエンジンの排気ガス中に含まれている黒煙ス
スを除去するために、排気ガスの流通路を形成するアル
ミ製ベッセル11内に配置される複数個の多孔質のセラ
ミックフィルタ12をその両側から抱いて保持させるよ
うに使用される。
【0015】上記のような形状を有する排気ガス浄化用
フィルタまたは触媒担体保持材1の配合例およびその製
造方法について説明する。まず、セラミック繊維(新日
鉄化学製のSC1260−D2)35wt%、無機質充
填材としてのセピオライト鉱物(昭和鉱業製のミルコン
MS−2−2)30wt%およびタルク鉱物(日本タル
ク製のタルクMS)25wt%、無機結合材(日産化学
製のアルミナゾル200)7wt%、有機結合材(住友
化学製のスミカフレックス900)3wt%の配合比率
の3%wt濃度の水分散液Aを作製する。この際、セラ
ミック繊維、セピオライト鉱物およびタルク鉱物は、図
4(a)に示すように、予めミキサ15を介して水中で
十分に分散させておき、その後に、アンモニウムイオン
やナトリウムイオン等の定着剤を投入し攪拌して、有機
結合材および無機結合材を、セラミック繊維、セピオラ
イト鉱物およびタルク鉱物に定着させる。
【0016】次に、上記水分散液Aを図4(b)に示す
ように、60メッシュの金網16上から流し込んで、1
0wt%濃度に搾水した抄造液Bを得る。つづいて、そ
の抄造液Bを図4(c)に示すように、型17に流し込
み、かつ、プレスすることによって、さらに搾水して所
定の形状、つまり図1および図2に示すような形状をも
つ50wt%濃度の含水成形体1Aを得る。この含水成
形体1Aを乾燥して、かさ密度0.6g/cm3 で、初
期厚さ4.9mmの排気ガス浄化用フィルタまたは触媒
担体保持材1を得た。以下、これを実施例1とする。
【0017】上記実施例1の排気ガス浄化用フィルタま
たは触媒担体保持材1を、該保持材1の100wt%に
対して1〜20wt%の無機結合材(日産化学製のスノ
ーテックス20)に含浸して乾燥させることにより、か
さ密度0.65g/cm3 で、初期厚さ4.9mmの
気ガス浄化用フィルタまたは触媒担体保持材を得た。以
下、これを実施例2とする。
【0018】ところで、上記実施例1および2における
排気ガス浄化用フィルタまたは触媒担体保持材1を構成
する材料および好ましい配合比率は、次の通りである。
セラミック繊維としては、アルミナ・シリカ繊維が好ま
しく、その配合比率は20〜55wt%、無機質充填材
としては、セピオライト鉱物、タルク鉱物の他に、セリ
サイトマイカ鉱物、カオリン鉱物、モンモリナイト鉱物
などであってもよく、その配合比率は30〜60wt
%、無機結合材としては、アルミナゾル、コロイダルシ
リカ、水ガラスなどで、その配合比率は1〜15wt%
である。
【0019】上記のような構成材料、配合比率の実施例
1および実施例2に示す排気ガス浄化用フィルタまたは
触媒担体保持材からなる試料マットと、かさ密度0.1
6g/cm3 で、初期厚さが4.9mmのセラミック繊
維不織布からなる試料マットを比較例1とし、また、セ
ラミック繊維30wt%、セピオライト鉱物25wt
%、タルク鉱物33wt%、有機結合材12wt%を抄
造して得た、かさ密度が0.70g/cm3 で、初期厚
さ4.9mmの耐熱性シートからなる試料マットを比較
例2として、各種の試験を行なった結果を以下に説明す
る。
【0020】耐ガスアタック性試験 図5(a),(b)に示すように、一対のプレート5,
5間に、25mm角の試料マットを挟み、3.6mm厚
さに圧縮した後、上記一対のプレート5,5ごと600
℃×1Hr加熱・冷却し、その後、ノズル6から300
0サイクルのガスを試料マットに吹き付けて、該試料マ
ットの重量減少率(%)を測定した。その測定結果を表
−1に示す。
【0021】
【表1】
【0022】圧縮・復元試験 外径102mm×内径82mm×高さ10mmのリング
形状品を、常温時および900℃×1Hr加熱後のそれ
ぞれにおいて、面圧2MPaで3分間加圧した際の圧縮
率(%)およびその後に上記面圧を除去した際の復元率
(%)を測定した。その測定結果を表−2に示す。
【0023】
【表2】
【0024】シール試験 外径102mm×内径82mm×高さ10mmのリング
形状品を、その高さ方向に30%圧縮した状態で、常温
時および900℃×1Hr加熱後のそれぞれにおいて、
面圧0.05MPaのガス圧を負荷した際の漏れ量(c
c/sec)を測定した。その測定結果を表−3に示
す。
【0025】
【表3】
【0026】以上のような各種の試験結果から、つぎの
点が明らかになった。実施例1および実施例2において
は、無機結合材の配合により補強され、かつ適正な密度
を有しているために、圧縮モジュラスおよび空隙率も適
正であり、また、加熱を受けた際の物性の変化が少ない
という特性を有している。そのため、耐ガスアタック性
試験結果から明らかなように、締付け力および強度の低
下が非常に少なくて試料の飛散がない。また、圧縮・復
元試験では、多孔質セラミックの圧縮強度の目安である
2MPaの面圧の締付けに対しても、常温時および加熱
後ともに適当な圧縮率・高い復元率を示している。さら
に、シール試験では、空隙率が小さくて、漏れ量が少な
い。
【0027】これに対して、比較例1は、かさ密度が低
く、かつ強度も弱いために、耐ガスアタック性試験では
締付け力も小さく、強度も弱くて試料の飛散がみられ
る。また、圧縮・復元試験では、圧縮率が高過ぎるとと
もに、復元率が低過ぎて、安定した締付け力が得られ
ず、さらに、シール試験では、空隙率が大きくなって、
漏れ量が多くなる。
【0028】一方、比較例2は、無機結合材による補強
がなく、高温時には焼失する有機結合材による補強であ
るから、加熱後の強度の低下が大きい。そのために、耐
ガスアタック試験では飛散が発生する。また、圧縮・復
元試験では、圧縮率が高過ぎるとともに、復元率が低過
ぎて、安定した締付け力が得られない。、さらに、シー
ル試験では、空隙率が大きくなって、特に加熱後に吹抜
けが発生する。
【0029】次に、本発明の他の実施例による排気ガス
浄化用フィルタまたは触媒担体保持材について説明す
る。この実施例における排気ガス浄化用フィルタまたは
触媒担体保持材1も、主として自動車用セラミックフィ
ルタあるいはセラミック触媒の保持材に適用されること
が多く、その場合の好適な形状としては、上記図1およ
び図2に示した通りであって、その中央部に矩形状の排
気ガス通過用孔2を有する矩形状の耐熱性平坦部3の全
周から一方向へ向けて周壁部4を一体に突出させてな
る。なお、この排気ガス浄化用フィルタまたは触媒担体
保持材1も図3に示すように、セラミック製フィルタ1
2の保持材として使用される。
【0030】上記のような形状を有する排気ガス浄化用
フィルタまたは触媒担体保持材の配合例およびその製造
方法について説明する。まず、セラミック繊維(新日鉄
化学製のSC1260−D2)35wt%、無機質充填
材としてのセピオライト鉱物(昭和鉱業製のミルコンM
S−2−2)30wt%、無機質膨張材としての膨張処
理バーミキュライト(南アフリカボラボラ鉱山産 バー
ミキュライト0号)25wt%、無機結合材(日産化学
製のアルミナゾル200)7wt%、有機結合材(住友
化学製のスミカフレックス900)3wt%の配合比率
の3%wt濃度の水分散液Aを作製する。この際、セラ
ミック繊維、セピオライト鉱物は、上記の図4(a)に
示したと同様に、予めミキサ15を介して水中で十分に
分散させておく。また、膨張処理バーミキュライトはリ
ン酸水素アンモニウムナトリウム水溶液に浸漬させたも
のを使用する。その後、水分散液Aにアンモニウムイオ
ンやナトリウムイオン等の定着剤を投入し攪拌して、有
機結合材および無機結合材を、セラミック繊維、セピオ
ライト鉱物およびバーミキュライトに定着させる。
【0031】次に、上記水分散液Aを図4(b)に示す
ように、60メッシュの金網16上から流し込んで、1
0wt%濃度に搾水した抄造液Bを得る。つづいて、そ
の抄造液Bを図4(c)に示すように、型17に流し込
み、かつ、プレスすることによって、さらに搾水して所
定の形状、つまり図1および図2に示すような形状をも
つ50wt%濃度の含水成形体1Aを得る。この含水成
形体1Aを乾燥して、かさ密度0.6g/cm3 で、初
期厚さ4.9mmの排気ガス浄化用フィルタまたは触媒
担体保持材を得た。以下、これを実施例3とする。
【0032】上記実施例3の排気ガス浄化用フィルタま
たは触媒担体保持材を、該排気ガス浄化用フィルタまた
は触媒担体保持材の100wt%に対して1〜20wt
%の無機結合材(日産化学製のスノーテックス20)に
含浸して乾燥させることにより、かさ密度0.65g/
cm3 で、初期厚さ4.9mmの排気ガス浄化用フィル
タまたは触媒担体保持材を得た。以下、これを実施例4
とする。
【0033】ところで、上記実施例3および4における
排気ガス浄化用フィルタまたは触媒担体保持材を構成す
る材料および好ましい配合比率は、次の通りである。セ
ラミック繊維としては、アルミナ・シリカ繊維が好まし
く、その配合比率は30wt%を越え50wt%以下、
無機質充填材としては、セピオライト鉱物、タルク鉱物
の他に、セリサイトマイカ鉱物、カオリン鉱物、モンモ
リナイト鉱物などであってもよく、その配合比率は20
〜40wt%、無機結合材としては、アルミナゾル、コ
ロイダルシリカ、水ガラスなどで、その配合比率は1〜
30wt%、バーミキュライト(無機質膨張材)の配合
比率は1〜30wt%である。
【0034】上記のような構成材料、配合比率の実施例
1および実施例2に示す排気ガス浄化用フィルタまたは
触媒担体保持材からなる試料マットと、セラミック繊維
35wt%、膨張処理バーミキュライト鉱物55wt
%、有機結合材10wt%を抄造して得た、かさ密度が
0.70g/cm3 で、初期厚さ4.9mmの耐熱熱膨
張性シートからなる試料マットを比較例3とし、また、
セラミック繊維35wt%、セピオライト鉱物25wt
%、膨張処理バーミキュライト鉱物28wt%、有機結
合材12wt%を抄造して得た、かさ密度が0.70g
/cm3 で、初期厚さ4.9mmの耐熱熱膨張性シート
からなる試料マットを比較例4として、各種の試験を行
なった結果を以下に説明する。
【0035】耐ガスアタック性試験 上記図5(a),(b)に示したと同様に、一対のプレ
ート5,5間に、25mm角の試料マットを挟み、3.
6mm厚さに圧縮した後、上記一対のプレート5,5ご
と600℃×1Hr加熱・冷却し、その後、ノズル6か
ら3000サイクルのガスを試料マットに吹き付けて、
該試料マットの重量減少率(%)を測定した。その測定
結果を表−4に示す。
【0036】
【表4】
【0037】熱膨張圧試験 図6に示すように、電気炉8内に設けた上下一対の石英
棒9,9間の3.43mmの隙間に試料マットを装填し
た状態で、電気炉8を運転して昇温速度25°C/mi
n.で600℃に加熱した際に発生する膨張圧(MP
a)をロードセル10により測定した。その測定結果を
表−5に示す。
【0038】
【表5】
【0039】以上のような各種の試験結果から、つぎの
点が明らかになった。耐ガスアタック性試験において、
実施例3および実施例4においては、無機結合材の配合
により補強されているため、加熱を受けた際の試料の形
態保持力(結合力)の低下が少なくて、ガスアタックに
よる飛散がない。試験結果から明らかなように、締付け
力および強度の低下が非常に少なくて試料の飛散がな
い。これに対して、比較例3においては、無機充填材お
よび無機結合材が配合されていないため、加熱にともな
って形態保持力が低下し、ガスアタックにより飛散が発
生する。また、比較例4においては、セピオライト鉱物
の固結性によりガスアタックによる飛散は少ないが、形
態保持力が極めて弱いために、ガスアタック条件が厳し
くなると、飛散量が多くなる。
【0040】また、熱膨張圧試験において、実施例3お
よび実施例4においては、無機結合材による補強と適正
な密度により、加熱による形態保持力および圧縮モジラ
スの低下が少ないために、バーミキュライト鉱物の配合
比率が少なくても、比較例3と同等以上の膨張圧を発生
する。したがって、初期締付け圧は低くても、使用中に
発生する膨張圧によって、非常に高い締付け圧を保持で
きるとともに、良好なシール性も保持できる。これに対
して、比較例4においては、加熱にともなう有機結合材
の分解・焼失、さらには、無機結合材に比べてセピオラ
イト鉱物の固結性は極めて弱いことから、加熱によって
圧縮モジュラスが低下して低い膨張圧の発生に止まる。
【0041】なお、上記各実施例では、排気ガス浄化用
フィルタまたは触媒担体保持材を自動車用セラミックフ
ィルタあるいはセラミック触媒担体の保持材に適用する
場合に好適な形状として、図1および図2に示すような
矩形状に成形したもので示したが、これ以外にも、図7
および図8に示すように、その中央部に円形状の排気ガ
ス通過用孔2を有する円形状の耐熱性平坦部3の全周か
ら一方向へ向けて筒状の周壁部4を一体に突出させて3
次元形態とした排気ガス浄化用フィルタまたは触媒担体
保持材としたものであってもよい。
【0042】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、無機結合材で補強され、かつ、かさ密度も0.4g
/cm3 以上に設定されたものであって、型成形により
容易に所望の立体形状の保持材が得られるので、従来の
ブランケット状やシート状の保持材に比べて、使用箇所
の形態にかかわらず、装填が非常に容易である。また、
加熱によって焼失したり、固結性が低下することのない
無機結合材の配合により十分に熱的に補強されているの
で、高温時の強度および形態保持力の低下が少なく、高
温ガス流体のアタックによる飛散などがなく、耐ガスア
タック性に優れた効果を有する。さらに、常温時はもち
ろん、高温時にも適正な圧縮率および高い復元率を保つ
ために、装填状態で締付けて使用する場合、非常に高い
締付け面圧を保持させることができるので、特に自動車
のように振動や衝撃の大きい箇所での使用に際して有効
であり、かつ、空隙率も小さくて、高いシール性を保持
させることができるという効果を奏する。
【0043】また、請求項2の発明によれば、無機結合
材だけでなく、無機質膨張材も配合されているので、無
機質膨張材の配合量は低く抑えたとしても、装填使用状
態で加熱された際に高い膨圧を発生させることが可能
であるとともに、形態保持力の低下も抑制することがで
きる。したがって、高温下で締付け使用する場合、初期
の締付け圧は低くても、ガタツキなどを招かないで適正
十分な締付け面圧を保持させることができる。
【0044】さらに、請求項3のように、その中央部に
ガス通過用孔を有する平坦部の全周から一方向へ向けて
周壁部を一体に突出させるような立体形状に成形する場
合は、特にディーゼル車用セラミックフィルタやセラミ
ック触媒の保持材などのように、大型の部材の保持に際
して有効に使用することができる。
【0045】さらにまた、請求項4のように、上記の
気ガス浄化用フィルタまたは触媒担体保持材の100重
量部に対して1〜20重量部の無機結合材を含浸させる
場合は、その保持材の表面付近の強度を増加させて、内
部の優れた弾性を損なうことなく、保持材全体としての
耐熱強度を一層高めて、自動車排気管のセラミックフィ
ルタやセラミック触媒の保持材として使用した場合のシ
ール性およびガスアタック性の向上を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における排気ガス浄化用フィル
タまたは触媒担体保持材を自動車用セラミックフィルタ
あるいはセラミック触媒の保持材に適用する場合の形状
を示す平面図である。
【図2】図1の縦断面図である。
【図3】ディーゼルエンジンからの排気ガス中の黒煙ス
スの除去用フィルタの保持材としての使用例を示す縦断
面図である。
【図4】(a)〜(c)ともに排気ガス浄化用フィルタ
または触媒担体保持材の製造工程の説明図である。
【図5】(a)および(b)は、耐ガスアタック性試験
装置の平面図および側面図である。
【図6】熱膨張圧試験装置の概略正面図である。
【図7】本発明の他の実施例における排気ガス浄化用フ
ィルタまたは触媒担体保持材の形状を示す平面図であ
る。
【図8】図7の縦断面図である。
【符号の説明】
排気ガス浄化用フィルタまたは触媒担体保持材 2 排気ガス通過孔 3 耐熱性平坦部 4 周壁部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 関 正典 京都府福知山市長田野町2丁目66番地の 3 日本ピラー工業株式会社福知山工場 内 (72)発明者 谷村 聡康 京都府福知山市長田野町2丁目66番地の 3 日本ピラー工業株式会社福知山工場 内

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機結合材1〜15wt%、有機結合材
    1〜10wt%、セラミック繊維20〜55wt%、無
    機質充填材30〜60wt%からなり、そのかさ密度が
    0.4g/cm3 以上に設定されていることを特徴とす
    排気ガス浄化用フィルタまたは触媒担体保持材
  2. 【請求項2】 無機結合材1〜30wt%、有機結合材
    1〜5wt%、セラミック繊維は30wt%を越え50
    wt%以下、無機質膨張材1〜30wt%、無機質充填
    材20〜40wt%からなり、そのかさ密度が0.4g
    /cm3 以上に設定されていることを特徴とする排気ガ
    ス浄化用フィルタまたは触媒担体保持材
  3. 【請求項3】 中央部にガス通過用孔を有する平坦部の
    全周から一方向へ向けて周壁部を一体に突出させるよう
    に成形してなる請求項1または2の排気ガス浄化用フィ
    ルタまたは触媒担体保持材
  4. 【請求項4】 上記排気ガス浄化用フィルタまたは触媒
    担体保持材の100重量部に対して1〜20重量部の無
    機結合材を含浸させてなる請求項1または2の排気ガス
    浄化用フィルタまたは触媒担体保持材
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