JP2570367B2 - フィ−ドバック付きたたみ込み組織符号の逐次復号方式 - Google Patents

フィ−ドバック付きたたみ込み組織符号の逐次復号方式

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JP2570367B2
JP2570367B2 JP63056125A JP5612588A JP2570367B2 JP 2570367 B2 JP2570367 B2 JP 2570367B2 JP 63056125 A JP63056125 A JP 63056125A JP 5612588 A JP5612588 A JP 5612588A JP 2570367 B2 JP2570367 B2 JP 2570367B2
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feedback
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convolutional
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正良 大橋
豊 安田
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国際電信電話株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、たたみ込み符号器によって符号化されて送
信された系列に対し、受信側で最も確からしいと思われ
る枝を順次選択しながら復号を行うフィードバック付き
たたみ込み組織符号の逐次復号方式に関するものであ
る。
(従来の技術) 従来伝送路上で生じる誤りを効果的に取り除いて信頼
度の高い通信を行う手法の一つとして、あらかじめ送信
側において、ある一定の冗長度を含んだ符号化を行い、
受信側では逆にこの符号化された受信系列から、送信側
で送信されたと判断される情報系列の推定を行うことに
より、伝送路で生じた誤りを訂正する方法がある。これ
はFEC(Forward Error Correction)または前方誤り訂
正方式と呼ばれている。
FECを用いる符号化の方法としては大別してブロック
符号化によるものと、たたみ込み符号化によるものが存
在する。ブロック符号化は、情報系列をある一定長のブ
ロックに分割した後、ある代数的規則に従って符号化を
行う方法であり、オーディオ、ビデオ、計算機関連の分
野によく使用されている。一方、たたみ込み符号化はシ
フトレジスタと演算器とを用いて情報系列を連続的に符
号化してゆく方式であり、衛星通信の分野を中心として
使用されている。
次に、たたき込み符号に対する符号の方法としては、
大別してビタビ復号法と逐次復号法がある。ビタビ復号
法は、最尤復号法と等価な復号をある繰り返しアルゴリ
ズムによって実現するものであり、与えられたたたみ込
み符号化方式の下では、最も高い誤り訂正能力を達成す
ることができる。一方、逐次復号法は、最尤復号を適当
な計算回数と探索範囲に制限を設けて近似的に実現する
ものである。復号法に対する符号に課される制限として
は、まずビタビ復号法では、特に制限はなく非組織符号
がよく用いられる。しかし復号に要する手間が、用いる
符号の拘束長に対し指数関数的に増加するため、ビタビ
復号ではあまり長い拘束長を持つ符号を復号することが
困難である。
一方、逐次復号法は符号の拘束長に対する制約は少な
いものの、計算回数が許容以上に要する時などにオーバ
ーフロー復号が生じ、その間は復号器が誤り訂正動作を
持続することができない。このことから、逐次復号では
符号課系列中に情報系列がそのまま含まれる組織符号を
用いることが多い。
また、復号の分類として、ビダビ復号および逐次復号
を問わず、送信側で送信されたと判断される情報系列を
追跡すると復号(ここでは「通常復号」と称す)と、受
信系列に対してシンドローム形成器と呼ばれる符号の生
成行列と直交する行列を乗じた後に復号器に入力するこ
とで伝送路上で発生したと判断される誤り系列を追跡す
るシンドローム復号と呼ばれる2種の復号方式が存在す
る。シンドローム復号は硬判定された受信系列に対して
ビタビ復号を行う場合に復号状態数を削減し得るという
メリットがあるが、軟判定系列に対してビタビ復号を行
う場合には、通常復号と全く等価であり、何らメリット
がないものである。現在は軟判定系列に対する復号が主
に行われていることから、シンドローム復号を用いるケ
ースは殆んどないのが現状である。
(発明が解決しようとする課題) たたき込み符号の分類としては、前述した組織符号と
それ以外の非組織符号とに区分できる他、符号化器に対
するフィードバックの有無により、フィードバック付た
たみ込み符号とフィードバック無したたき込み符号とに
区分される。これらの分類をした時、次のことが既にの
明らかにされている(G.D.Forney,Jr.:“Convolutional
codes I:Algebraic structure,"IEEE Trans.,Vol.IT
16,No.6,pp.720−738,Nov.1970)。
(a)非組織符号の場合、フィードバックの有無にかか
わらず符号の特性は基本的に同一である。
(b)組織符号でかつフィードバックを持たない符号の
場合、その符号の特性はほぼ拘束長が1/2の最適な非組
織符号と同一である。
(c)組織符号でかつフィードバックを許す符号の場
合、その符号の特性は同じ拘束長の最適な非組織符号と
ほぼ同一である。
以上の理由により、組織符号を用いる必要のないビタ
ビ復号では特に(a)の最適非組織符号が多く用いられ
てきた。また、変復調方式と組み合わせせてビタビ復号
が行われる従来例も報告されている(G.ungerboeck:“C
hannel coding with multilevel/phase signals,"IEEE
Trans.,Vol.IT−28,Nol,pp55−67,Jan.1982)。その場
合には組織符号が要請されるので(c)のフィードバッ
ク付組織符号を用いてビタビ復号を行う。
しかしながら、逐次復号では次に述べる理由により、
(c)のフィードバックは組織符号を用いて復号するこ
とができず、(b)のフィードバック無しの組織符号が
主に用いられてきた。
フィードバック付組織符号が逐次復号でうまく復号で
きない理由は、連続的なモードで復号を実施しようとす
る場合に、復号器に備えられている符号器のレプリカの
初期状態を定めるのが困難である点に依る。
第2図は、従来の逐次復号器を想定した時に用いる符
号化率1/2の送信側におけるフィードバック無しのたた
き込み組織符号化器(以下、単に「符号器」と称す)お
よび復号器側における再符号化器の構成図であり、1ビ
ットの情報ビットxが入力すると、これに対応するyoと
共にパリティビットPに相当するy1が2個のシフトレジ
スタ1a、1bと2個の排他的論理和回路2a,2bを介して、
符号化器10から出力される。この符号化器10(再符号化
器も同一構成)の生成多項式はG(d)=[1,1+D+D
2]で与えられる。この時送信側において、初期状態を1
0とし、情報系列10100が与えられたとすると、これに対
する出力系列は表1で示される如く、11,00,10,01,01,
となる。
これを受信側で誤りなく受信したとする。但し、初期
状態は未知であるからとりあえず00とする。この後、こ
の受信系列から情報部分のみを取り出し受信側の再符号
化器に入力してゆくと表2に示す如くt=2で状態が合
流し、その後は送信側の符号器状態と一致する。
一般的にフィードバック無しのたたみ込み組織符号を
用いた復号器では伝送路に誤りが存在しない限り、拘束
長だけの区間の情報ビットを入力すれば、送信側の符号
器10とその状態が一致する。
一方、第3図はフィードバック付きたたみ込み組織符
号器の構成図であり、第2図で述べた符号化器10にパリ
ティビットに相当するy1のビットをシフトレジスタ1aの
前段に戻して入力に情報ビットxと排他的論理和回路2c
により計算するものである。この符号化器100の生成多
項式はG(D)=[1,1+D+D2/1+D2]で与えられ
る。この場合、表1と同様に初期状態10からはじめて情
報系列10100が入力された時の符号化系列ならびに状態
遷移を示したのが表3である。
また、受信側においても同様に初期状態00から出発し
て、受信系列から再生した情報系列を入力していった時
の状況を表4に示す。
表3及び表4から明らかなように、時間がたっても
(表ではt=4までしか示していない)、送信側と受信
側の符号化器状態が合流しない。これは初期状態の違い
がフィードバックによりずっと符号化器100内に留まる
点に起因している。従って、この後生じるパリティ系列
は送信側で生み出されるパリティ系列と一般的に一致し
ない。これは復号が正常に行えないことを意味してい
る。
このように従来はフィードバック付きのたたみ込み組
織符号を用いた逐次復号法では符号化器レプリカ状態の
合致という点から復号に困難があった。従って、拘束長
の短縮を実現するために、送信側でフィードバック付き
たたみ込み組織符号を用いても、受信側で逐次復号が可
能な方式が強く望まれていたが、今まで何ら開示されて
いなかった。
(発明の目的) 本発明は上述した従来技術の問題点を鑑みなされたも
ので、フィードバックを有するたたみ込み組織符号が逐
次復号法で可能なフィードバック付きたたみ込み組織符
号の逐次復号方式を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 本発明の特徴はフィードバックを有するたたみ込み組
織符号化器によって符号化された系列に対して、受信側
でシンドローム形成器およびシンドローム逐次復号器と
を組み合わせたシンドローム逐次復号法によって復号を
行うことにある。
(発明の構成及び作用) 以下に、図面を用いて本発明を詳細に説明する。
(実施例) 第1図は本発明によるフィードバック付きたたみ込み
組織符号の逐次復号方式のシステム構成図であり、送信
部A、伝送路部B及び受信部Cから構成されている。な
お、説明を簡単にするために、符号化率が1/2の場合を
例にとる。
送信部Aを前述したフィードバック付きたたみ込み組
織符号化器100で構成され、受信部Cは遅延バッファ11
(入/出力バッファメモリ)と、2個のシフトレジスタ
21a,21bと排他的論理和回路22a,22b,22cとを有するシン
ドローム形成器20と、シンドローム逐次復号器30と、誤
り訂正動作を行う排他的論理和とから構成される。ま
た、伝送路部Bのe0,e1は雑音が付加される状態を示し
ている。
図において、送信情報系列が情報系列入力端子3より
入力されるとフィードバック付きたたみ込み組織符号化
器100により符号化が行われ伝送路部Bへ送り出され
る。伝送路上では例えばe0,e1の雑音が付加されて受信
部Cへ送られるものとする。受信部Cにおいて、情報系
列は遅延バッファ11へ転送されて蓄積される。同時に受
信系列はシンドローム形成器20に入力され、形成された
シンドロームSはさらにシンドローム逐次復号器30に入
力されて復号動作が行われる。
ここで復号器100の生成多項式はG(D)=[1,1+D
+D2/1+D2]であり、これに対応するシンドローム形成
器20の生成多項式はHT(D)=[1+D+D2,1+D2]
Tである。これらの間には一般にGHT=0が成立する。
この送受信系の動作を順に説明する。表5は伝送路部
Bにおいて、誤りが全く存在しない場合の系の動作の概
要である。ここで、送信側の符号化器100の状態は受信
側で知ることができないので送信側の初期状態10ら対し
てシンドローム形成器20の状態を00と適当に設定してい
る。この後、入力端子3から情報系列1,0,1,0,0,1,が入
力されたとすると伝送路部Bには、11,00,11,01,00,10,
なる系列が出力される。これが受信側においてシンドロ
ーム形成器20に入力されると、その出力は、t=2以降
0出力が現われ続ける。これは初めの不確定なシンドロ
ーム形成器20中の状態がt=2までの過程で除去される
ことを意味する。従って、その後、伝送路部Bに誤りが
生じない限りシンドローム逐次復号器30の入力は全て零
である。
次に表6は表5と同じ条件の下で、仮に伝送路部B上
で情報系列側に1ビットの誤りが生じている例を示した
ものである。この時、シンドローム形成器20の出力には
本来零シンドロームが出力される代わりに情報系列側の
シンドローム形成タップに対応する1+D+D2の誤りパ
ターンが現われる。
パリティ側に誤りが生じる時には同様に1+D2なる誤
りパターンが現われる。
従って表6の例の場合には、t=4までシンドローム
逐次復号器30の入力が1であり、符号化器100の状態遷
移とシンドローム形成器20の状態遷移が一致しないが、
t=5以降で一致している。
このシンドローム形成器20の出力系列をシンドローム
逐次復号器30の入力とし、復号器側でもし情報ビットに
誤りが生じていると判断されれば、1+D+D2、パリテ
ィビットに誤りが生じていると判断されれば1+D2(両
方ならば(1+D+D2)+(1+D2))によるシンドロ
ームリセットを試行的に繰り返し、リセット後のシンド
ロームを全零になるようにすれば逐次復号が行える。最
終的に得られた推定情(誤り系列を遅延受信情報系列に
加えることで復号系列を復号出力端子50から得ることが
できる。
上述の説明では符号化率が1/2の場合を例にとり説明
したが、符号化率k/n(k<n;n,kは正の整数にも適用で
きる。
(発明の効果) 以上のように、本発明は今まで逐次復号では困難とさ
れてきたフィードバック付たたみ込み組織符号を、シン
ドローム形成器20とシンドローム逐次復号器30とを組合
わせることにより、復号を可能としたものである。例え
ば、フィードバック付たたみ込み組織符号が符号化率1/
2の場合で、従来のフィードバック無しの組織符号に比
べて約半分の拘束長で同じ自由距離を達成できる。従っ
て、従来の方式で拘束長が40〜45程度を必要としていた
場合でも、本発明は拘束長が20〜25程度で同等の特性が
実現できる。これは、逐次復号のアルゴリズムを問わず
ハードウェアの削減に効果がある。拘束長が短縮できる
ため、さらに復号器オーバーフローが生じた後、再起動
を図る際にも短い区間で復号が再開できることにつなが
り、これはビット誤り率の改善に非常に有効である。さ
らに本発明は硬判定/軟判定を問わずに復号が可能であ
る他、高符号化率符号に対しても全く同様に適用でき
る。さらに出願人がすでに出願しているスタックアルゴ
リズム逐次復号方式(特開昭62−274819)を用いれば高
符号化率符号に適用した際の符号はより簡単になる等誤
り訂正効果に寄与するところが非常に大である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明によるフィードバック付きたたみ込み組
織符号の逐次復号方式のシステム構成図、第2図は従来
のフィードバック無したたみ込み符号化器の構成図、第
3図は従来のフィードバック付きたたみ込み符号化器の
構成図である。 1a,1b,21a,21b,……シフトレジスタ、 2a,2b,2c,22a,22b,22c,……排他的論理和回路、 3……情報系列入力端子、 10……符号化器、 20……シンドローム形成器、 30……シンドローム逐次復号器、 40……加算器、50……復号出力端子、 100……フィードバック付きたたみ込み組織符号化器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−215226(JP,A) 特開 昭56−27549(JP,A) 特開 平1−231433(JP,A) 電子情報通信学会技術研究報告,信学 技報Vol.87,No.52,P.55−60 [IT87−17]

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】送信側ではたたみ込み組織符号を用いて情
    報系列に対し符号化を行い、伝送路に送り出された後、
    受信側では逐次復号方式を用いて到来した誤りを含む受
    信系列に対して誤り訂正を行う逐次復号方式において、 前記送信側では、前記たたみ込み符号の一部をフィード
    バックしてフィードバック付きたたみ込み組織符号を作
    成して符号化を行い、 前記受信側は、前記伝送路を介して受信した受信系列を
    蓄積するための蓄積手段と、該受信系列からシンドロー
    ムを形成するためのシンドローム形成手段と、該シンド
    ローム形成手段の出力に基づき前記受信系列の最も確か
    らしいと思われる枝を順次選択しながら逐次復号を行う
    シンドローム復号手段と、該蓄積手段と該シンドローム
    復号手段との排他的論理和をとる排他的論理和手段とを
    有することを特徴とするフィードバック付きたたみ込み
    組織符号の逐次復号方式。
JP63056125A 1988-03-11 1988-03-11 フィ−ドバック付きたたみ込み組織符号の逐次復号方式 Expired - Lifetime JP2570367B2 (ja)

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US07/320,633 US4998253A (en) 1988-03-11 1989-03-08 Syndrome sequential decoder
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JPH01231434A JPH01231434A (ja) 1989-09-14
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JP2570366B2 (ja) * 1988-03-11 1997-01-08 国際電信電話株式会社 シンドローム逐次復号方式
EP1203791A4 (en) * 1999-05-21 2002-11-27 Mitsui Chemicals Inc RESIN COMPOSITION AND METHOD FOR THE PRODUCTION THEREOF

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電子情報通信学会技術研究報告,信学技報Vol.87,No.52,P.55−60[IT87−17]

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