JP2568909B2 - 電気コネクタ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明はシールド多心ケーブルを成端するのに使用
される電気コネクタ、特にシールドしたローカルエリア
ネットワーク用の電気コネクタに関する。

従来の技術と問題点 米国特許第4,501,459号は特にデータ通信産業に使用
するローカルエリアネットワーク用の電気コネクタを開
示している。かかる電気コネクタは、コンピュータ端子
のような種々の装置をシステム内で相互接続する閉ルー
プデータ通信リンクに使用することができる。かかる電
気コネクタは特に、事務所環境内のコンピュータネット
ワークにおける多数のマイクロコンピュータまたはミニ
コンピュータを相互接続するのに使用される。この種の
コンピュータは標準インターフェイス寸法および形状を
有する。これらの電気コネクタはスプリアス電気信号お
よびノイズが前記ネットワークにおける信号に影響する
のを防止するために遮蔽する必要がある。また、これら
のコネクタは、導線がネットワークの一部でありかつ他
の同様なコネクタと連続して接続されるので分路性能を
必要とする。この分路性能は、個々のプラグが外部装置
に接続されていない時に、ネットワークが分裂するのを
防止する必要がある。

この種のローカルエリアネットワーク用の電気コネク
タの構造および構成部品は前記米国特許第4,501,459号
に示される電気コネクタの構造に代表される。これらの
電気コネクタは、多心シールドケーブルを形成する個々
の導線と電気接続するための絶縁体剥離（圧接）電線バ
レルを有する複数個のばね金属端子を含む。端子は支持
ハウジングに配設されるとともに該端子および支持ハウ
ジングの周りに上方および下方のシールド部材が配設さ
れる。シールド部材は上方および下方のカバー部材に永
久に取付けられ、両カバー部材は組合わされて導線を包
囲するとともに前記上方および下方のシールド部材をケ
ーブルシールドに共通接続させる。

この種の同様な電気コネクタが米国特許第4,449,778
号、第4,508,415号、第4,582,376号、第4,602,833号、
第4,619,494号、第4,653,825号、第4,641,906号、第4,6
71,599号に示されている。米国特許第4,653,825号は、
特に、内部ハウシング組立体に滑りかぶすことのできる
ハウジングを使用するデータコネクタに関する。米国特
許第4,653,825号に示す電気コネクタはローカルエリア
ネットワークにおけるシールド多心ケーブルに対してす
ぐれた相互接続を提供するけれども、電気コネクタはハ
ーネス組立体プラントの組立て用に設計されたものであ
る。後成形グロメットは前記組立て後に成形しなければ
ならないので、電気コネクタは現場組立てすることがで
きず、またケーブルをハーネス組立体プラントにおける
特定の長さに切断しなければならない。

産業界には末端ユーザーが容易に手作業で組立てるこ
とのできるこの種の安価なローカルエリアネットワーク
が要求される。本発明は、この明細書で記載する形式の
従来の電気コネクタと組合せてローカルエリアネットワ
ークに使用するに適した手作業組立て電気コネクタを提
供することによって上記の要求を比較的安価に満足させ
ることができる。

課題を解決するための手段 本発明の電気コネクタは、シールドケーブルの一端に
接続された端子を保持する絶縁ハウジングと、該絶縁ハ
ウジングを包囲すると共にフェルールを介して前記シー
ルドケーブルのシールド編組と電気的に接続される一対
のシールド部材にして、その各々は相互に対面して略円
筒状を構成する断面略半円形状のシールド尾部を有す
る、前記一対のシールド部材からなるシールド装置と、
前記絶縁ハウジングを包囲した前記シールド装置が嵌合
するブーツ状絶縁カバーと、から成る電気コネクタにお
いて、 前記一対のシールド部材の各々は外方に打出し形成し
た少なくとも２個のランスを有し、前記一対のシールド
部材を、前記略円筒状のシールド尾部が前記シールドケ
ーブルの端部で該シールドケーブル上に折り返した前記
シールド編組を略包囲するように配設し、前記フェルー
ルを、前記シールドケーブル、これに重なる前記折り返
したシールド編組、及び前記シールド尾部を包囲するよ
う配設し、前記フェルールを圧着して前記シールド尾部
を前記シールド編組に接続すると共に前記シールドケー
ブルに固着させ、前記ブーツ状絶縁カバーは、前記絶縁
ハウジングを包囲した前記シールド装置を前記ブーツ状
絶縁カバーに挿入して嵌合する際、前記一対のシールド
部材の前記ランスと係合して前記シールド装置の逆方向
抜けを防止する断面凹形状のチャンネルを前記ブーツ状
絶縁カバーの内側に有し、前記ブーツ状絶縁カバーは、
前記シールド装置の直立壁と当接して前記シールド装置
の挿入を制限する制止肩を有し、これにより前記ランス
と前記チャンネルの係合を維持することを特徴とする。

本発明の好ましい実施例は、個別の絶縁導体をシール
ド包囲するケーブルを持った多心ケーブル中の複数本の
導線を相互接続するためのローカルエリアネットワーク
を含む。本発明のコネクタは、概ね複数個のばね金属端
子を支持する内部ハウジングを含む。複数のシールド部
材がハウジング部材を包囲するとともに互いに錠着され
る。前記シールド部材の各々から突出する部分をつぶれ
易いフェルールによってケーブルシールド部材に取付け
ることができる。かかる組立体をもって成形した１個の
ブーツ部材で滑りかぶせて内部ハウジングおよびシール
ド部材を絶縁ハウジング内に全体的に包み込む。

実施例 先ず、第１図および第３図に示されるように、本発明
の電気コネクタ（４）は、シールド副組立体（２）およ
び前もって成形したブーツ状絶縁カバー（120）を含
み、該副組立体（２）は前もって成形した前記ブーツ状
絶縁カバー（120）内に滑り込ませかつ滑り出させうる
とともに該ブーツ状絶縁カバー内に錠止させることがで
きる。

又第２図に示されるようにシールド副組立体（２）
は、ハウジング（５）と、詰込みキャップ（50）と、シ
ールド部材（70,100）とを含んでいる。

次に第２図および第４図を参照しつつ電気コネクタの
絶縁ハウジング（５）を詳述する。

まず第４図において、絶縁ハウジング（５）は端子
（30）を支承する複数個のチャンネル（12）を有する端
子支持床（10）を含む。内溝（22）および外リブ（20）
を有する側壁（14）が前記端子支持床から上方に突出す
る。連結部分（６）が両側壁にまたがってデータコネク
タ用の前方組合い面を形成する。連結部分（６）の後縁
（第４図）から前縁（第２図）に延在するリブ（25）が
該連結部分の下方に突出する。リブ（25）は２個の窓
（８）を画成し、該窓も連結部分の後縁から前縁に延在
して２個のシールド部材受承面（24）（第２図）を形成
する。側壁（14）はデータコネクタ（４）の後方から該
データコネクタの前方組合い面に延在し、該前方組合い
面は番号（18）を付した２個の45度面を有する。

端子（30）は絶縁体剥離（圧接）電線バレル（32）
と、ブレード部分（34）と、弾性コンタクト部分（36）
と、共通脚（38）とを含む。弾性コンタクト部分（36）
は折返されて端子支持床の上方に離隔している。弾性コ
ンタクト部分（36）はハウジング（５）の前方の嵌合面
において同じような端子と重なり相互接続するように配
置され、２個の嵌合するコネクタの弾性コンタクト部分
が互いに接続してそれぞれの弾性コンタクト部分をそれ
ぞれの端のブレード部分に向かって撓ませる。詰込みキ
ャップ（50）は側壁に沿う整合リブ（52）と、電線受入
れスロット（54）と、詰込みシリンダ（56）とを含み、
該詰込みシリンダ（56）は端子（30）のバレル（32）の
外径よりも大きい内径を有する。

次に、第２図のみ参照すると、シールド部材（70）は
板部材（72）と、該板部材（72）から曲がり部分（92）
を経て延びる連続したシールド部材（90）とを含み、２
個のシールド部材（90）の間にスロット（94）が形成さ
れる。板部材（72）はさらに２個の錠止ランス（74）を
含有する。シールド部材（70）は、第５図に示すよう
に、板部材（72）から延びる後壁（78）を含み、該後壁
（78）から断面が略半円形状のシールド尾部（76）が延
びる。さらに、第２図ではシールド部材（70）はさら
に、打抜かれた窓（84,86）を有する一体的側壁（80）
を含むことが示されている。又側壁（80）の前縁は２個
の45度面（82）を形成する。

シールド部材（100）は前縁から突出した一体的シー
ルド部材（110）を有する板部材（102）を含むものとし
て図示され、２個の一体的シールド部材（110）の間に
スロット（112）が形成される。このシールド部材（10
0）はさらに後壁部分（114）を含み、該後壁から突出す
る断面が略半円形状のシールド尾部（116）を有する。
板部材（102）はさらに錠止ランス（106）と、側縁から
突出するタブ（104,108）とを含む。

さらに、第２図に示すように、前もって成形したブー
ツ状絶縁カバー（120）は中央の胴部分（122）と、可撓
部分（124）と、錠止部分（126）とを含む。次に、第6A
図では、前もって成形したブーツ状絶縁カバーの内部構
造体はケーブル受入孔（158）と、空洞（156）と、コネ
クタ受入れ空洞（128）とが示される。空洞（156）は内
孔（160）によって形成され、コネクタ受入れ空洞（12
8）は上面（148）、下面（150）と、側壁（162）（第２
図）とによって形成される。上面（148）は前縁（142）
を有する横方向に延在するチャンネル（140）を含み、
下面（150）は前縁（146）を有する横方向に延在するチ
ャンネル（144）を含む。錠止部分（126）は、錠止延長
体（130）および錠止延長体（132）を含む。錠止延長体
（130）は両端面（135）（第２図）を有する１個の錠止
突起（134）を含む。錠止延長体（132）は２個の錠止突
起（136）を含み、この両錠止突起は互いに離隔してこ
れらの間にスロット（138）を形成する。錠止突起（13
4,136）は隆起した戻り止めとして形成され、これらの
使用並びに機能について詳細に説明する。

第２図に示すように、組立体はさらに断面が略半円形
状の部分（172）およびつぶれ可能部分（174）を有する
フェルール（170）を含む。電気コネクタ（４）は（18
0）として概示したシールドケーブルに相互接続され
る。シールドケーブル（180）は外側絶縁体（182）と、
シールド編組（184）と、内側絶縁体（188）と、個別の
絶縁導体（186）とを含む。内側金属フェルール（178）
は外側絶縁体（182）に滑りかぶせ得る形状を有する。

シールドケーブル（180）は本発明の電気コネクタに
相互接続するために、先ず、第４図のハウジング（５）
を組付ける。ショート板（60）を除去して、端子（30）
を錠止位置までそれぞれの溝（12）に滑り込ませる。次
に、ショート板（60）をそれぞれの溝（23）に挿入して
該ショート板（60）を、電気コネクタ（４）が非嵌合状
態にある時に、交互の端子の共通用の脚（38）に接触さ
せて該交互端子を共通させる。

シールドケーブル（180）を予め成形されたブーツ状
絶縁カバー（120）のケーブル受入れ孔（158）から挿入
するためには、シールドケーブルは未処理状態でなけれ
ばならないが、第２図に示すケーブル（180）は処理済
み状態で示されていることを理解されたい。すなわちケ
ーブルは非剥離状態のままにしておき、針に糸を通すよ
うにその先端だけを孔（158）に挿入するようにしなけ
ればならない。シールドケーブル（180）をブーツ状絶
縁カバー（120）の孔（158）に挿入し、ついでブーツ状
絶縁カバーをケーブル上で引き寄せると、ケーブル端部
を処理し易くなる。シールドケーブルの端部を処理する
前に、予め成形したブーツ状絶縁カバーをケーブル上に
配設した後に、絶縁体（182）の外径とほぼ同じ内径を
有する金属フェルール（178）をケーブル（180）に滑り
かぶせる。また、つぶれ可能フェルール（170）をケー
ブルの端部に滑りかぶせるとともに、後の使用のため、
予め成形したブーツ状絶縁カバーを具えるケーブル上の
後方に配置される。

次に、シールドケーブルの端部を該端部から外側絶縁
体の一部分を剥離処理してシールド編組（184）の一部
分を露出させる。次に、金属フェルール（178）を剥離
絶縁体の端部に近接して配置し、露出したシールド編組
（184）を、第２図に示すように金属フェルール（178）
上にかぶせる。次に、内側絶縁体（188）を剥離して絶
縁導体（186）を露出させ、各々の個別電線（186）を詰
込みキャップのそれぞれのスロット（54）に配置し、電
線（186）の端部をシリンダ（56）のスロット（58）に
挿入する。次に、詰込みキャップ（50）および個別電線
（186）を、詰込みキャップ（50）のリブ（52）が絶縁
ハウジング（５）の溝（22）と整合し、次に、詰込みキ
ャップのシリンダ（56）が端子（30）の絶縁体剥離バレ
ル（32）と整合するようにして、前記絶縁ハウジング
（５）に配置する。次に、詰込みキャップ（50）を下方
に押圧して個別導線（186）の各々を端子（30）のそれ
ぞれの電線バレル（32）内に成端させる。

シールド副組立体（２）はシールド部材（70,100）を
絶縁ハウジング（５）に組付けることによって形成され
る。先ず、シールド部材（70）を、該部材中の窓（84）
がハウジング（５）のリブ（20）に重なるようにして該
ハウジング（５）にかぶせる。かくして板部材（72）が
ハウジングの面（26）に近接し、シールド部材（90）が
ハウジングの面（28）に近接して位置する。さらに、第
５図に示すように、取付けられた時、シールド部材の後
壁（78）はコネクタハウジング（５）の後方に近接して
ハウジング（５）を実質的に遮蔽する。また、このとき
断面が略半円形状のシールド尾部（76）は折返された編
組（184）上に重合し、該編組をフェルール（178）と断
面が略半円形状のシールド尾部（76）との間に拘束す
る。次に、シールド部材（100）は、前方シールド部材
（110）がコネクタハウジング（５）の窓（８）を通過
して該前方シールド部材（110）が前面（24）に面接し
かつリブ（25）と側壁（14）との間にあるように取付け
られる。シールド部材（100）はタブ（104）をシールド
部材（70）の窓（86）に係合させることによって錠止さ
れる。第３図に示すように、タブ（108）はシールド部
材側壁（80）に重なってタブ（104）および窓（86）を
互いに錠止状態に保持する。取付け時に、シールド部材
（100）の板部材（102）はコネクタハウジング（５）の
内部にある端子（30）の上に横たわる。シールド部材
（100）の後壁（114）は、該後壁の縁部（115）が後壁
（78）の縁部（79）（第５図）に近接してコネクタハウ
ジング（５）を全体的に包むようにして該コネクタハウ
ジングの後側を囲む。また、取付け時に、断面が略半円
形状のシールド尾部（116）は折返された編組および金
属フェルール（178）にあって実質上近接している。次
に、予め取付けたフェルール（170）を断面が略半円形
状のシールド尾部（76,116）に重なるように前方に滑動
させ、フェルール（170）を第３図に示すような形状に
圧着する。このつぶれ可能フェルール（170）によって
シールド編組（184）が金属フェルール（178）とシール
ド尾部（76,116）との間で拘束され、諸シールド成分間
に永久的電気接続が形成される。

個々の導線（186）をそれぞれの端子（30）に成端さ
せ、シールド編組（184）をシールド副組立体（２）に
導通させた後に、ブーツ状絶縁カバー（120）を前方に
滑動させてシールド副組立体（２）を包囲して絶縁させ
ることができる。予め成形したブーツ状絶縁カバー（12
0）およびシールド副組立体（２）は互いに押し合わさ
れて、第6B図に示すようにシールド部材（70,100）のそ
れぞれの後壁（78,114）は前記ブーツ状絶縁カバー（12
0）内部のそれぞれの肩部（152,154）に当接する。かく
して、つぶれ可能フェルールの圧着組立体が空洞（15
6）内に、シールド副組立体が空洞（128）内に定置され
る。空洞（128）はシールド副組立体（２）を密接に受
入れる余裕を有し、すなわち、シールド板部材（72,10
2）はそれぞれ内面（148,150）にほぼ面接触する。さら
に、シールド部材（70）の側壁（80）は予め成形したブ
ーツの内側壁（162）にほぼ面接触する。取付けられた
時に、錠止ランス（74,106）はそれぞれ横方向チャンネ
ル（140,144）内にあってそれぞれの前縁（142,146）に
係止される。

前述したような組立体は、何等の組立て設備なしに、
ユーザーの作業範囲で組付けられるものと理解された
い。せいぜいケーブルを剥離するのにポケットナイフを
必要とし、詰込みキャップを押圧して絶縁導線を成端す
るのにペンチを必要とするぐらいである。データ通信線
は、設備電力源や電話線のように事務所建物内に取付け
られる。新しい事務所がモジュール式に形成され、また
は在来のコンピュータ端子を新しい端子に取替えること
がしばしば要求される。ケーブルの張付け長さに関係な
くデータコネクタを容易に配線できることは有利であ
る。新規なシールドケーブルを取付ける時に、望ましい
方法はケーブルを壁全体又は床の溝全体に張付けて必要
な場所でシールドケーブルの端部を処理することであ
る。次にこのシールドケーブルの端部を処理し、データ
コネクタを取付ける。

本発明の第１の利点は、前もって成形した１個のブー
ツが従来の電気コネクタよりも経済的利益をユーザーに
与えることである。第２に、ユーザーは大量の未処理シ
ールドケーブルを例えば数千フィートのロールとして貯
蔵し、必要時に、このシールドケーブルを電気コネクタ
に成端させればよいことである。この部品貯蔵方法は電
気コネクタの各端子に前もって成端させた大量の長さの
ケーブルを貯蔵するよりも遥かに容易かつ経済的であ
る。第３に、本発明は未処理ケーブルをどんな形式の配
線を新規に設置するにせよ床または壁中の必須の小孔を
通して送給することができることである。孔を通してケ
ーブルを送給することはデータコネクタに前もって成端
させたケーブルでは不可能であろう。

別の利点は現存の電気コネクタの相互組合せができる
ことである。組付け時に、電位コネクタ（４）は、第７
図および第８図に示すように、雌雄同体型電気コネクタ
（300）と嵌合し得る。第９図に示す電気コネクタ（30
0）は、米国特許第4,449,778号、第4,501,459号、第4,5
08,415号、第4,582,376号および第4,602,833号、並びに
米国特許出願第773,730号、第830,904号および第823,13
4号に開示した形式のものである。

第７図に示すように、電気コネクタ（４）もまた電気
コネクタ（300）と相互に接続することができる。電気
コネクタ（300）の錠止機構は錠止板（320）および錠止
板（322）を含む。錠止板（320）の前端部は両縁（30
4）と、間にスロットを画成する両縁（306）とによって
画成されるＴ形スロット（302）を含む。錠止面（308）
もまたＴ形スロット（302）内に完成される。予め成形
したブーツ（120）の錠止突起（134）は両端縁（135）
を有する。予め成形したブーツ（120）は、本発明の電
気コネクタ（４）を電気コネクタ（300）と組合わせる
時、錠止延長体（130）を電気コネクタ（300）の錠止板
（320）の下側に滑り込ませるような形状を有する。こ
の形状によれば、錠止突起（134）は、該錠止突起（13
4）の両縁（135）がＴ形スロット（302）の両端面（30
4）の間に、かつ錠止突起（134）がＴ形スロット（30
2）の錠止面（308）の背後にあるようにしてＴ形スロッ
ト（302）の内部に配置される。

次に第８図においてＴ形板（310）が詳細に図示され
る。電気コネクタ（300）のＴ形板（310）は、概ね、棒
部分（312）と板部分（322）に相互接続された腕部分
（314）とを含む。棒部分（312）および腕部分（314）
は棒部分（312）の後側に錠止面（316）を画成する。本
発明の電気コネクタの両錠止突起（136）は間にスロッ
ト（138）を画成する。組合せ位置にあるある時、電気
コネクタ（300）のＴ形板（310）は突起（136）に錠止
され、腕部分（314）は、棒部分（312）の錠止面（31
6）が錠止突起（136）の背後にあるようにしてスロット
（138）内に配置される。

さらに、同じシールド副組立体（２）は第９図に示さ
れるような通信コンセント（200）と共に使用できるか
又は前述した前もって成形したブーツ状絶縁カバー（12
0）と共に使用することができる。本発明の好ましい実
施例の代表的構成は、事務所建物内では、壁の外面に取
り付けられたコンセント（200）を含み、シールドケー
ブル（180）に類似するデータ通信ケーブルを壁の内部
又は床下に通し、かつ前述したように、シールド副組立
体（２）に成端させる。

次に、シールド副組立体（２）は、第９図に示すよう
に、通信コンセント（200）の背後に受入れ錠止され
る。次に、通信コンセント（200）におけるように同じ
シールド副組立体（２）を有する電気コネクタ（４）は
コンセント（200）の前面と組合うように受入れられて
同様な端子（30）の弾性コンタクト部分（36）と相互接
続する。同じシールド副組立体が電気コネクタまたは通
信コンセント（200）に必要であるとすると、シールド
副組立体用の諸部品があらかじめ定められた使用目的な
しに容易に貯蔵される。さらに、同じシールド副組立体
は前に組付けられた電気コネクタから通信コンセント
に、またはその逆に、すなわち前に組付けられた通信コ
ンセントから電気コネクタに付け替えることができる。

次に、第９図に示すように、本発明のコンセント組立
体は概ねシールド副組立体（２）と、遮蔽されていない
モジュールジャック（290）と、コンセント壁板（206）
とを含み、シールド副組立体（２）および遮蔽されてい
ないモジュールジャック（290）の各々はコンセント壁
板（206）に受入れられ取出しすることができ、かつ該
壁板に錠止される。シールド副組立体（２）は前述した
ものと同一であることに注意されたい。

再び第９図に関し、壁板（206）は電気コネクタイン
ターフェイス（202）およびモジュールプラグインター
フェイス（280）を含む。壁コンセント（200）は一体成
形ハウジングであり、シールド副組立体（２）およびモ
ジュールジャック（290）を背後から取り付けために使
用される。次に、第10図に関し、電気コネクタインター
フェイス（202）が詳細に図示される。

インターフェイス（202）は、該して、データ接続開
口を包囲する周壁を構成する囲い板部材（204）を含
み、２個の組合い電気部品間の電気接続を部分的に絶縁
する。囲い板部材（204）は内部の上面（212）と、下面
（214）と、側面（210,208）とを含む。また囲い板部材
（204）の周囲内には後方の壁区分（216,250,218）があ
り、各壁区分は壁板面（206）と同一面内にある。壁区
分（216,250）の間にある開口は壁区分（216）の縁（26
6）と、壁区分（250）の縁（268）と、上面（212）と下
面（214）とによって画成される。この開口は、以下に
詳述するように、シールド副組立体（２）を後方から入
れることができるように形成される。上面（212）およ
び下面（214）から錠止縁（260）が前記開口に延出す
る。

また、囲い板部材（204）の周囲内にはＴ形板（220）
およびＴ形スロット（240）がある。Ｔ形板（220）およ
びＴ形スロット（240）は前述した、例えば、米国特許
第4,501,459号の電気コネクタのＴ形板およびＴ形スロ
ットと同様な形状を有する。先ず、Ｔ形板（220）に関
し、これは概ね第10図および第11図に示すように、一体
成形ウェブ（222）によって側面（210）および後壁（21
6）に相互接続された棒部材（224）を含む。第11図に明
示するように、棒部材（224）の後面は錠止面（226）を
形成し、棒部材（224）の両端は端壁（228）を形成す
る。第10図に明示するように、１対の孔（230）が棒部
材（224）の錠止面（226）の直後にあって後壁（216）
中に形成され、該孔は成形処理中に錠止面（226）を形
成する引込み式コアピンによって前記後壁を貫通するよ
うに形成される。

次に、第10図および第12図に関し、Ｔ形スロットを詳
細に説明する。先ず、第12図に関し、Ｔ形スロットは上
面（212）と下面（214）との間に延びるとともにウェブ
（254）によって一体成形される。Ｔ形スロットの後部
は一体的ウェブ部分（249）を介して後壁部分（250）と
一体成形される。一体的ウェブ（254）は該ウェブの外
縁から後壁（250）に延びる内部側壁（246）を画成す
る。一体的ウェブ部分（249）の各々はこれよりインタ
ーフェイスの中心に向って延びる腕（242）を有する。
該腕の各々はスロットを形成する両端面（244）によっ
て互いに離隔する。腕（242）の後縁は錠止面（252）を
形成する。

再び第９図に関し、図示の組立体はさらに錠止可能の
モジュールジャック（290）を含み、該ジャックは、概
して、錠止面（296）を有する錠止構造体（292）と、モ
ジュールプラグインターフェイス（294）と絶縁体剥離
詰込みキャップ（298）とを含む。壁板（206）はばね負
荷されたドア（286）によって通常閉鎖される開口（28
2）を有するモジュールプラグインターフェイス（280）
を含む。次に、第13図に関し、モジュールジャックイン
ターフェイスの断面図は開口（282）の背後の壁板の後
側にある錠止面（284）を明示する。

シールド副組立体（２）を前述のように組立てると、
該シールド副組立体（２）はデータ通信インターフェイ
ス（202）の後側から前記開口へ相互接続できる。先
ず、第14図に関し、組付け時に、シールド側壁（80）の
ラッチ（88）は前記開口内で錠止面（260）の背後に係
止する。また、第15図に示すように、組付け時に、錠止
ランス（74,106）はそれぞれ後面（272,270）に当接し
てシールド副組立体を壁板内の固定位置に保持する。か
かる構成においては、シールド副組立体は以下に詳述す
るように、Ｔ形スロットおよびＴ形板がＴ形板およびＴ
形スロットを有する形式の電気コネクタに嵌合できるよ
うに配設される。

第18図に示すように、コンセント（200）もまた電気
コネクタ（300）と相互接続できる。電気コネクタ（30
0）の錠止機構は錠止板（320,322）を含む。錠止板（32
0）の前端は錠止面（316）を有するＴ形板（310）を含
み、錠止板（322）の前端は錠止面（308）を有するＴ形
スロット（302）を含む。第18図に示すように、錠止板
（320,322）はウェブ部分（330,332）によって絶縁ハウ
ジング部分に相互接続され、前記両錠止板は外端部にお
いて押圧されてそれぞれの錠止板を絶縁ハウジングから
離隔させる。このようにして、電気コネクタはコンセン
トインターフェイスに挿入されてＴ形板（310）をＴ形
スロット（240）の上方に、Ｔ形スロット（302）をＴ形
板（220）の下方に配置させることができる。

発明の効果 本発明によれば、絶縁ハウジングを包囲するシールド
装置はフェルールの圧着によって強固にシールドケーブ
ルに固着され、絶縁ハウジングを包囲するシールド装置
がブーツ状絶縁カバーに挿入され嵌合する際、絶縁ハウ
ジングの制止肩がシールド装置の挿入を制限し、その位
置でブーツ状絶縁カバーに形成された断面凹形状のチャ
ンネルとシールド装置の外面に形成されるランスとが係
合するので、以下のような効果を奏する。

絶縁ハウジングを包囲するシールド装置のブーツ状絶
縁カバーへの挿入はブーツ状絶縁カバー内のシールドケ
ーブルを引き寄せるだけで容易に行うことができる。そ
してフェルールの圧着によりシールド装置とシールドケ
ーブルとが強固に固着しているので、ケーブルを引き寄
せたとき絶縁ハウジング及びシールド装置が絶縁カバー
から離脱することがない。

又、シールドケーブルを引き寄せて絶縁ハウジングを
包囲するシールド装置を絶縁カバー内へ挿入したとき、
絶縁カバーの制止肩がシールド装置を所望の位置で制止
し、この位置でシールド装置と絶縁カバーとの係合が行
われるので係合の信頼性が高い。また、ランスの遊びも
最小限に抑えられるので不本意に係合が解除されること
もない。

さらに、ランスはブーツ状絶縁カバーの内側で係合し
て外面に現われないので、外部から電気コネクタに干渉
する部材が偶発的に係合を解除することがなく、更に電
気コネクタ内部への異物の進入が防止される。

図面の簡単な説明 第１図は本発明の電気コネクタの斜視図である。

第２図は第１図の電気コネクタの諸部品を分解した斜
視図である。

第３図は前もって成形したブーツ状絶縁カバーから遮
蔽副組立体を部分的に分解した第１図と同様な斜視図で
ある。

第４図はハウジング副組立体の斜視図である。

第５図は下方シールド部材を含む絶縁ハウジングの断
面図。

第6A図は本発明の前もって成形したブーツ状絶縁カバ
ーの断面図である。

第6B図は第１図の組立てられた電気コネクタを示す第
6A図と同様な断面図である。

第７図はＴ形板およびＴ形スロットを有する電気コネ
クタに受承されうる状態にある本発明の電気コネクタの
斜視図である。

第８図は２個の隆起した戻り止めを有するＴ形板の錠
止を示す第７図と同様な斜視図である。

第９図は面板から取外した本発明の電気コネクタの諸
部品の斜視図である。

第10図は第９図に示す壁板の電気コネクタインターフ
ェイスの拡大正面図である。

第11図は第10図の11-11線による断面図である。

第12図は第10図の12-12線による断面図である。

第13図は第９図の13-13線によるモジュールジャック
インターフェイスの断面図である。

第14図は電気コネクタインターフェイス内にある壁板
の後方から挿入されたシールド副組立体を示す図面であ
る。

第15図は第10図の15-15線による断面図にして、電気
コネクタインターフェイス内にある壁板の後方から挿入
されたシールド副組立体を断面で示す図面である。

第16図はシールド副組立体および前もって成形したブ
ーツ状絶縁カバーを含む電気コネクタを受承しうる状態
にあるシールド副組立体を示す第15図と同様な断面図で
ある。

第17図は壁板の電気コネクタインターフェイス内に錠
止できるように取付けられた、前もって成形されたブー
ツ錠絶縁カバーと電気接続された２個のシールド副組立
体を示す第16図と同様な断面図である。

第18図は壁板に錠止するＴ形板およびＴ形スロットを
含む電気コネクタを受承しうる状態にある第８図に示す
電気コネクタインターフェイス内のシールド副組立体を
示す。

４……電気コネクタ ５……絶縁ハウジング 30……端子 70,100……一対のシールド部材 74,106……ランス 76,116……シールド尾部 120……ブーツ状絶縁カバー 140,144……チャンネル 152,154……制止肩 170……フェルール 180……シールドケーブル 184……シールド編組

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】シールドケーブルの一端に接続された端子
   を保持する絶縁ハウジングと、該絶縁ハウジングを包囲
   すると共にフェルールを介して前記シールドケーブルの
   シールド編組と電気的に接続される一対のシールド部材
   にして、その各々は相互に対面して略円筒状を構成する
   断面略半円形状のシールド尾部を有する、前記一対のシ
   ールド部材からなるシールド装置と、前記絶縁ハウジン
   グを包囲した前記シールド装置が嵌合するブーツ状絶縁
   カバーと、から成る電気コネクタにおいて、 前記一対のシールド部材の各々は外方に打出し形成した
   少なくとも２個のランスを有し、 前記一対のシールド部材を、前記略円筒状のシールド尾
   部が前記シールドケーブルの端部で該シールドケーブル
   上に折り返した前記シールド編組を略包囲するように配
   設し、 前記フェルールを、前記シールドケーブル、これに重な
   る前記折り返したシールド編組、及び前記シールド尾部
   を包囲するよう配設し、前記フェルールを圧着して前記
   シールド尾部を前記シールド編組に接続すると共に前記
   シールドケーブルに固着させ、 前記ブーツ状絶縁カバーは、前記絶縁ハウジングを包囲
   した前記シールド装置を前記ブーツ状絶縁カバーに挿入
   して嵌合する際、前記一対のシールド部材の前記ランス
   と係合して前記シールド装置の逆方向抜けを防止する断
   面凹形状のチャンネルを前記ブーツ状絶縁カバーの内側
   に有し、 前記ブーツ状絶縁カバーは、前記シールド装置の直立壁
   と当接して前記シールド装置の挿入を制限する制止肩を
   有し、これにより前記ランスと前記チャンネルの係合を
   維持することを特徴とする電気コネクタ。