JP2564464Y2 - 愛玩動物の排泄用便器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、猫、犬等の愛玩動物が排泄行為の際に使用
する排泄用便器に関する。

（従来の技術） 猫等の愛玩動物が使用する従来の排泄用便器として
は、浅い箱状の容器の中に砂を敷き詰めたものを使用す
る事が多かったが、種々の欠点を有していた。例えば容
器全体に砂を入れるために多量の砂を必要とした。また
砂の取り替え作業の際に手を汚さねばならず、その作業
も大変であった。さらに、砂の取り替えをたびたび行な
わないと排泄物の悪臭が漂い、不潔になりがちであっ
た。これらの欠点を解決するために、排泄物と反応して
固化する砂や悪臭防止効果のある砂等が市販されてい
る。しかしながらこのような砂はいずれも人工的な処置
が施されているため、価格が高く、連続して使用すると
維持費が極めて多額となってしまう。

（本考案が解決しようとする課題） 本考案が解決しようとする課題は、排泄物が混入した
天然砂及び加工砂等の取り替え作業が簡単で手を汚すこ
ともなく行なう事が出来、部屋の中に排泄用便器を置い
ても悪臭の発散が少なく、部屋の清潔を保つことが出
来、加工砂等を使用する際に使用量が少なくて維持費も
安く、構造もシンプルな愛玩動物の排泄用便器を提供す
ることにある （課題を解決するための手段） かかる課題を解決した本考案の要旨は、凹面上のなだ
らかな底面を持ちかつその中央付近に着脱自在に装着す
る着脱用操作紐を持つ透水性網性の中蓋を設けた貫通孔
を有した上蓋とそれを載置する容器からなり、さらに中
蓋を設けた貫通孔部分とそれを含む上蓋部分にも砂を敷
き詰めた事を特徴とする愛玩動物用の便器にある。

（作用） 本考案の愛玩動物の排泄用便器は、凹面上の底面を持
ちかつその中央付近に着脱自在に装着する操作用紐を持
つ透水性の中蓋を設けた上蓋とそれを載置する容器から
なり、さらに中蓋を設けた貫通孔部分とそれを含む上蓋
部分にも砂を敷き詰めて構成されている。

上蓋がなだらかに凹んだ皿状をしているので砂を節約
出来る事はもとより上蓋の砂を下に落としやすいという
利点がある。また固まる砂を使用した場合、尿が中蓋を
設けた貫通孔付近の中心部に集まるのでその部分だけ砂
を取り除けば良い。などの効果がある。猫等の愛玩動物
が本考案の便器の砂の上で排泄すると尿等の水分は砂の
中へ浸透し、さらに中蓋を通過して下に落ちるようにな
っている。従って臭気の発散が少なく、砂を清潔に保つ
ことが出来る。上蓋に入っている砂が汚れてきたら、前
出の貫通孔に装着している中蓋を操作紐の引張によって
引上げて、上蓋上の砂を同貫通孔を通して下の容器へ落
下させる。この操作では、手は汚れた砂に触れることが
ないので衛生的に処理できる。

また、上蓋の周囲部分の汚れの少ない砂は排出しない
で取って置き、中央部分の中蓋を有した貫通孔付近の汚
れが激しい部分の砂のみの排出も出来る。その時取って
置いて砂は次回の使用の際に中蓋付近へ移動させて使用
する事も出来る。この場合は砂の使用量を少なく出来
る。

空になって同上蓋の貫通孔に同中蓋を再び装着した
後、新しい砂を入れることにより便器としての使用を再
開することが出来る。すなわち中蓋を設置した貫通孔及
び上蓋上の汚れた砂を下の容器の中へ落下させ、その後
新しい砂を同上蓋に入れるだけで、砂の取り替えを行な
うことが出来るものとなっている。貫通孔及び上蓋上の
砂を何度か落下させる事により、下の容器の中に汚れた
砂がたまってきたら、同上蓋を外して同容器を適当な場
所まで運び、中のよごれた砂を捨てるようになってい
る。なお容器内にビニール袋を設ければ、落ち込んだ砂
を全部同袋内に収容し、溜まるとビニール袋だけを取り
だして捨てることが出来る。下の容器に汚れた砂が入っ
ている時でも、上蓋及び中蓋を含む上蓋に入った砂が同
容器の上部を覆っているので悪臭が発散する事は極めて
少くなっている。

（実施例） 以下、本考案の実施例を図面に基づいてて説明する。

第１図は実施例を示す平面図、第２図は同側面図。第
３図は第１図のＡ−Ａにおける切欠断面図、第４図は使
用状態を示す説明図である。第５図は他の実施例を示す
斜視図である。

本実施例の愛玩動物の排泄用便器では、凹面上のなだ
らかな底面の中心付近に着脱自在な中蓋４を設置した貫
通孔１を有した、皿状の上蓋２を円形の容器３の上部開
放面を覆うように脱着自在に載置し、容器３の側面には
把手６を設けている。中蓋４には取り外しが簡単なよう
に操作紐５を付けた。本実施例の排泄用便器では、中蓋
４を設置した貫通孔１を含む上蓋２の上部に砂７を入れ
て便器として使用するようになっている。また汚れた砂
７′を捨てるときに便利なように容器３内にはビニール
袋８を拡げて敷いている。猫等の愛玩動物が上蓋２の砂
７の上で排泄すると尿等の水分は砂７の中へ浸透する
が、さらに貫通孔１に設置した中蓋２を通過して下へ落
ちるようになっている。従って砂７の上部は乾燥しやす
いので臭気の発散が少なく、砂７を比較的清潔に保こと
が出来る。

中蓋４を設置した貫通孔１及び上蓋２に入っている砂
７が排泄行為の繰り返しにより汚れてきたら、貫通孔１
に装着している中蓋４を操作紐５を引っ張って取り外し
て、上蓋２上の砂７を貫通孔１を通して下の容器３へ落
下させる。

その際汚れがひどい中央部分の貫通孔付近の砂７のみ
を容器３へ落下させる事も出来る。貫通孔附近の砂のみ
を落下させたときには新しい砂７″を補充するだけなの
でで砂７″は少量ですむ。また中蓋４を設置した貫通孔
１及び上蓋２の砂を全部落下させた時は空になった上蓋
２の貫通孔１に中蓋４を再び装着した後、新しい砂７″
を入れることにより便器としての使用を再開することが
出来る。

すなわち中蓋４を設置した貫通孔１及び上蓋２上の砂
７を下の容器３中へ落下させ、その後新しい砂７″を上
蓋２に入れるだけで、砂の取り替えを行なう事が出来
る。従って砂の取り替え作業は簡単であり、手を汚さず
に行なう事が出来る。また上蓋２は皿状をしているので
砂の量は少なくて済むし、猫等の大きさによって砂の量
を加減して調整すれば砂の無駄がなくなり維持費を節約
することも出来る。上蓋２上の砂７を何度か落下させる
ことにより、下の容器３中に汚れた砂７が溜まってきた
ら上蓋２を外して容器３を適当な場所まで持ち運び中の
汚れた砂７を捨てるようになっている。本実施例では、
容器３内にビニール袋８を予め敷いているので汚れた砂
７はビニール袋８と共に容器３から抜きとって捨てるこ
とが出来て便利である。容器３中の汚れた砂７は、上蓋
２上の砂７の取り替え作業を何回か行なってある程度溜
まったところでまとめて捨てれば良いので手間を省くこ
とが出来、多忙な人にとっては非常に便利である。さら
に下の容器３に汚れた砂７が入ったままになっていると
きでも中蓋４を設置した貫通孔１及び上蓋２上の砂７が
容器３の上部を覆っているので悪臭が発散するような事
は極めて少なくなっている。

なお中蓋４を設置した貫通孔１及び上蓋２には紙等を
敷いた上に砂を入れて使用することも出来るし、砂なし
で紙だけを敷いて使用することも出来る。砂に付いては
天然の砂を使用することは勿論可能であるし市販のペッ
ト用の砂も使用出来る。

第５図はその他の実施例を示している。これは排泄用
便器にインテリア性を持たせるように木で作成したもの
である。上蓋９の底面は製作コストを考慮して木板を張
り合わせて作成したが、この形にこだわるものではな
い。容器の形も木で作る場合は四角にして部屋のコーナ
部分に置きやすいようにしても良い。このようにタンス
型に作成すればさらにインテリア性を高めることにな
り、容器11に溜まった汚れた砂を捨てる際、引き出しの
みを引き出せば良いので便利である。上蓋９、中蓋10及
び操作紐13等の作用等に付いては前出の実施例の場合と
同様である。また本考案の操作紐としては、紐の他、細
いリンクチェーン、等でも良い。

（考案の効果） 本考案により、愛玩動物用の排泄用便器を部屋の中に
置く際に悪臭の発散が少なく、部屋の清潔を保つことが
出来、砂の取り替え作業が簡単で、砂の使用量も少なく
て維持費も安く、構造もシンプルな愛玩動物の排泄用便
器を提供することが出来た。

【図面の簡単な説明】

第１図は実施例を示す平面図、第２図は同側面図、第３
図は第１図のＡ−Ａにおける切欠断面図、第４図は使用
状態を示す説明図、第５図は他の実施例を示す斜視図で
ある。 1:貫通孔、2:上蓋、3:容器 4:中蓋、5:操作紐、6:把手 7,7′,7″：砂、8:ビニール袋、9:上蓋 10:中蓋、11:容器、12:引き出し 13:操作紐

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】中心付近に貫通孔を有し、且つ上端縁から
   前記貫通孔までなだらかに傾斜させてなる略皿状の上蓋
   を、上部を開放した所定形状の容器の上部開放面を覆う
   ように着脱自在に載置し、上蓋の前記貫通孔上に操作紐
   を有する透水性中蓋を着脱自在に装着し、前記貫通孔に
   装着した中蓋部分を含む上蓋部分に砂を敷き詰めるよう
   にしたことを特徴とする愛玩動物の排泄用便器。