JP2562559B2 - 静脈瘤用結紮器 - Google Patents

静脈瘤用結紮器

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JP2562559B2 JP5291793A JP29179393A JP2562559B2 JP 2562559 B2 JP2562559 B2 JP 2562559B2 JP 5291793 A JP5291793 A JP 5291793A JP 29179393 A JP29179393 A JP 29179393A JP 2562559 B2 JP2562559 B2 JP 2562559B2
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誠二 寺倉
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、静脈瘤に対する内視鏡
的硬化療法の際に使用する静脈瘤用結紮器に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば食道静脈瘤に対して内視鏡を使用
し硬化治療を行う硬化治療装置として下記のものが知ら
れている。上記硬化治療装置は、図10及び図11に示
すように、O−リング状のゴム製の円環1をその内径を
広げた状態にて外周面にセットされている内筒2と、上
記内筒2の外径より幾分大きい内径を有するフリクショ
ンフィットアダプタ3と、内筒2に接続されるトリップ
ワイヤ4とを備えている。尚、図10及び図11におい
ては、内筒2、フリクションフィットアダプタ3は、硬
化治療装置の動作理解が容易なように透明なものとして
図示している。このような硬化治療装置は、内視鏡5の
先端部に装着される。即ち、内視鏡先端部にフリクショ
ンフィットアダプタ3の一端を差し込む。又、トリップ
ワイヤ4を内視鏡の鉗子孔から挿入しトリップワイヤ4
の先端をフリクションフィットアダプタ3より突出さ
せ、突出したトリップワイヤ4の先端を円環1をセット
した内筒2に接続する。そして、内筒2にセットした円
環1が外れない程度まで内筒2をフリクションフィット
アダプタ3内に引き込む。このような状態にて、患部ま
で内視鏡の先端を体内に進入させ、図10に示すように
内視鏡を介して吸引装置にて静脈瘤を内筒2内へ吸い込
む。このようにして静脈瘤を内筒2内に吸い込んだ状態
で、トリップワイヤ4を引き、内筒2をさらにフリクシ
ョンフィットアダプタ3内へ引き込むことで、内筒2の
外周面にセットされている円環1がフリクションフィッ
トアダプタ3と当接した後フリクションフィットアダプ
タ3によって内筒2の外周面から外れ、図11に示すよ
うに吸引されていた静脈瘤の根元を縛る。このようにし
て縛られた静脈瘤は、その後壊死し円環1とともに体外
へ排出される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した動作説明から
明らかなように、上記硬化治療装置では、内筒2には円
環1が一つしかセットできない。静脈瘤の治療において
は処置すべき部位が複数に点在するため、一つの静脈瘤
の結紮が終了するといったん内視鏡を体内から抜き出
し、再度内視鏡先端部にフリクションフィットアダプタ
3、内筒2等を装着し、再度内視鏡を体内へ差し込む動
作を繰り返す必要がある。通常、静脈瘤の治療には平均
して4ないし12回は上記動作を繰り返す必要があり、
このような複数回にわたる体内への内視鏡の出入を容易
にするため患者にはかなり太いオーバーチューブを事前
に挿入する必要がある。このことは治療を受ける患者に
とって非常に苦痛を与えるものであり、又、医師等にお
いても操作性の悪いものである。 本発明はこのような
問題点を解決するためになされたもので、患者に与える
苦痛が少なく医師等にも操作性のよい静脈瘤用結紮器を
提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、鉗子孔を有し
かつ吸引装置を接続する内視鏡であって上記吸引装置に
よる上記鉗子孔を通じての吸引動作により内視鏡先端内
部に静脈瘤を吸引する内視鏡の上記鉗子孔内に挿通され
る静脈瘤用結紮器において、上記鉗子孔に挿入され一端
の開口部が内視鏡先端部に位置する第1チューブと、管
軸を上記第1チューブの軸方向に沿わせて上記第1チュ
ーブ内に挿入される第2チューブと、一端部から他端部
へ向かい結紮部及び非結紮部をそれぞれ設けそれぞれの
上記結紮部には結紮保持用凹部を有しそれぞれの上記結
紮部と上記非結紮部との境界にはそれぞれ切離用切欠を
有した2本のひも状体の上記一端部及び上記他端部をそ
れぞれ接合した輪であり、かつ上記輪が細長状につぶれ
た状態で上記第1チューブ内に引き込まれる太さを有
し、かつ上記内視鏡先端内部から内視鏡先端外部へ押し
出されたとき円形状に広がり上記内視鏡先端内部に吸引
される静脈瘤を取り囲むように配置される結紮輪と、上
記結紮輪の上記他端部に接続される接続部材を先端部に
有し、かつ上記第2チューブ内を挿通し上記内視鏡先端
部に対して上記結紮輪の出入操作を行う結紮輪操作用線
材と、上記結紮輪操作用線材及び結紮輪の上記非結紮部
が貫通可能な結紮保持用管状部材であって、上記結紮輪
を接続した上記結紮輪操作用線材が貫通した状態にて内
視鏡先端部に位置する上記第2チューブの開口部より患
者体内側に配置され、かつ上記第1チューブ内に挿入可
能であるが上記第2チューブ内には挿入不可能な管径を
有し、かつ上記結紮輪操作用線材により上記結紮輪が引
き込まれたとき結紮輪の上記結紮保持用切欠に係合する
ことで結紮輪の上記結紮部の移動を禁止し結紮輪の上記
結紮部による静脈瘤の結紮状態を保持する凸状の係止部
材を有する結紮保持用管状部材と、を備え、上記結紮保
持用切欠と上記係止部材とが係合した状態にて上記結紮
輪操作用線材により結紮輪の上記非結紮部がさらに引っ
張られることで結紮輪の上記切離用切欠にて上記結紮部
と上記非結紮部とが切り離され上記結紮部を含む上記結
紮保持用部材を患者体内に残すことを特徴とする。
【0005】
【作用】このように構成することで、結紮輪は内視鏡の
鉗子孔に挿入された第1チューブ内を貫通して患部へ導
かれることから、それぞれの結紮処置毎に内視鏡そのも
のを患者体内へ出し入れすることはなくなる。
【0006】尚、上記ひも状体における他端部における
接合とは、予め接合されている場合のみならず、分離し
ているそれぞれの他端部を間接的に接合する場合をも含
む。又、結紮輪が広がった状態における円形状とは、真
円である場合のみならず、例えばだ円等も含む概念であ
る。
【0007】
【実施例】本発明の静脈瘤用結紮器の一実施例を図を参
照しながら以下に説明する。本実施例における静脈瘤用
結紮器20は、図8及び図7に示すように、軸方向に沿
って鉗子孔10が貫通し、さらに患者体外に設けられる
不図示の吸引装置と上記鉗子孔10とを接続することで
上記鉗子孔10を通じて患者体内組織を吸引可能である
タイプの内視鏡11に適用される。即ち、静脈瘤用結紮
器20は、内視鏡11における患者体外における鉗子孔
入口から鉗子孔10へ挿入され、内視鏡先端部11aに
おける鉗子孔出口から後述する結紮輪等を送り出し、例
えば食道における静脈瘤の結紮を行うものである。
【0008】本実施例における静脈瘤用結紮器20は、
図1に示すように第1チューブ21、第2チューブ2
2、請求項に記載の結紮輪操作用線材に該当するワイヤ
23、結紮保持用管状部材25、結紮輪26等を備えて
いる。又、本実施例の静脈瘤用結紮器20が適用される
内視鏡11は鉗子孔10の直径寸法が2.7mmのもの
である。尚、図1ないし図9において同じ構成部材につ
いては同じ符号を付している。第1チューブ21は、外
径寸法が2.4mm、内径寸法が1.8mmのテフロン
からなるチューブであり、上記鉗子孔10の軸方向に第
1チューブ21の軸方向を沿わせて鉗子孔10内へ患者
体外の内視鏡11の操作側から患者体内の内視鏡先端部
11aまで挿通される。
【0009】第2チューブ22は、外径寸法が1.6m
m、内径寸法が1.2mmであり、金属性材を外周面に
ら旋状に巻いた金属スパイラルチューブであり、第1チ
ューブ21の軸方向に第2チューブ22の軸方向を沿わ
せて第1チューブ21内へ内視鏡11の操作側から上記
内視鏡先端部11aまで挿通される。尚、第2チューブ
22は、第1チューブ21内を軸方向に自由に移動する
ことができる。
【0010】ワイヤ23は、直径寸法が0.4mmのス
テンレス鋼製のワイヤであり、第2チューブ22の軸方
向に沿って内視鏡11の操作側から内視鏡先端部11a
方向へ挿通される。又、内視鏡先端部11a方向におけ
るワイヤ23の先端部には、結紮輪26とワイヤ23と
を接続するためのステンレス鋼製にてなる結紮輪接続部
材24が取り付けられる。結紮輪接続部材24は、直径
寸法が0.7mmであり、一端が例えばかしめられるこ
とで結紮輪26に接続される結紮輪側接続部材24a
と、一端が上記ワイヤ23の先端に固定されるワイヤ側
接続部材24bとからなる。尚、結紮輪側接続部材24
aの他端とワイヤ側接続部材24bの他端とは、例えば
ねじや、嵌合等の方法にて着脱自在に接続される。
【0011】結紮保持用管状部材25は、外径寸法が
1.6mm、内径寸法が1.4mm、長さが約8mmの
ステンレス鋼製の管状の部材であり、本実施例では軸方
向の一端部25aには、外径寸法を1.1mmにしぼっ
た小径部を設けている。尚、該小径部の形成の有無は任
意である。又、結紮保持用管状部材25の軸方向の中央
部から幾分他端部25bよりの位置には、結紮保持用管
状部材25の内周面全周に沿って連続的に管中央部へ向
かい突出しU字状の断面にてなる凸部27が形成され
る。尚、該凸部27は請求項に記載の係止部材に該当す
る。又、凸部27の形成部分における結紮保持用管状部
材25の内径寸法は約0.9mmであり、上記結紮輪接
続部材24はこの部分を通過可能である。又、上述した
第1チューブ21、第2チューブ22及び結紮保持用管
状部材25の寸法から、結紮保持用管状部材25は、第
1チューブ21の管内には挿入可能であるが、第2チュ
ーブ22の管内に進入することができない。尚、本実施
例では、凸部27は、結紮保持用管状部材25の内周面
の全周に渡り形成したが、一定の範囲、あるいは所定の
箇所のみに設けても良い。又、本実施例では結紮保持用
管状部材25は管状であるが、これに限るものではな
い。
【0012】結紮輪26は、図8に示すように、それぞ
れ同一形状の2本のひも状体28,29が一端部26a
及び他端部26bにて接合された、概略円形状のシリコ
ンゴム製の輪である。又、各ひも状体28,29は、そ
れぞれ半円形状の横断面をなすもので、図9に示すよう
に結紮輪26の外径側に上記半円形状の半周面31を配
置し結紮輪26の内径側に上記半円形状の平面32を配
置したものである。よって図8に示す結紮輪26を形成
するひも状体28,29を結紮輪26の中央線30にて
合わせることでほぼ真円形状をなす。
【0013】さらに結紮輪26の外径側には、ひも状体
28,29のそれぞれに半円形状の結紮保持用凹部33
及びV字状の切離用切欠34が形成される。結紮保持用
凹部33は、結紮輪26の中心点を基準として上記中央
線30から時計回り方向及び反時計回り方向へそれぞれ
47度の角度位置に形成され、切離用切欠34は上記中
央線30から時計回り方向及び反時計回り方向へそれぞ
れ67度の角度位置に形成される。又、結紮保持用凹部
33とひも状体28,29の上記平面32との最近接部
分における厚さ寸法Cは0.25mmであり、切離用切
欠34と上記平面32との最近接部分における厚さ寸法
Dは0.1mmから0.15mmである。このような結
紮保持用凹部33は、上述した結紮保持用管状部材25
の凸部27に係合することで静脈瘤を結紮した結紮輪2
6が結紮状態を保持可能なように作用する。又、切離用
切欠34は、結紮保持用凹部33と上記凸部27とが係
合した状態で結紮輪26が切離用切欠34部分にて引き
ちぎられるように作用する。
【0014】尚、各ひも状体28,29において、一端
部26aから切離用切欠34までの区間35が請求項に
記載する結紮部に該当し、切離用切欠34から他端部2
6bまでの区間36が請求項に記載する非結紮部に該当
する。
【0015】さらに、各ひも状体28,29は、上記一
端部26aから他端部26bに向かい段階的に半円形状
における直径寸法を減少させている。即ち、各ひも状体
28,29において、一端部26aからそれぞれの結紮
保持用凹部33までは半径寸法が0.8mmであり、結
紮保持用凹部33から切離用切欠34までは半径寸法が
0.6mmであり、切離用切欠34から他端部26bま
では半径寸法が0.4mmである。尚、結紮輪26の内
径寸法は上記半径寸法の変化にかかわらず、17.0m
mと一定であるので、結紮器26の外径寸法は上記半径
寸法の変化に伴い、一端部26aからそれぞれの結紮保
持用凹部33までは18.6mmとなり、結紮保持用凹
部33から切離用切欠34までは18.2mmとなり、
切離用切欠34から他端部26bまでは17.8mmと
なる。
【0016】さらに結紮輪26の上記一端部26a及び
他端部26bの近傍は、円形状ではなくV字状をなす。
このような形状とする理由は、後述するように結紮輪2
6はひも状体28,29を上記中央線30にて合わせる
ようにして第1チューブ21内へ挿入されるが、その
際、一端部26a及び他端部26bの近傍の第1チュー
ブ21への挿入が適切に行われるようにするためであ
る。
【0017】尚、結紮輪26の材料として、ポリエステ
ルやポリエチレンのような合成樹脂材、ステンレス鋼の
ような金属材を使用することもできる。又、ひも状体2
8,29は、上述したように横断面形状が半円形状のも
のに限るものではない。さらに、結紮輪26の各部にお
ける上述した寸法値、角度値についてももちろん上述の
ものに限るものではない。さらに、本実施例ではひも状
体28,29は、同一形状のものであるが、これに限ら
れず互いに異なる形状のものであっても良い。尚、この
場合には、結紮保持用凹部33と結紮保持用管状部材2
5の凸部27との係合が適切に行われるように、上記凸
部27の配置を適切に設計する必要が生じる。さらに、
本実施例では結紮輪26の他端部26bは接合されてい
るが、これに限らず接合されていなくても良い。この場
合には、上述した結紮輪接続部材24の結紮輪側接続部
材24aにてひも状体28,29の各他端部26bを接
続する。さらに、切離用切欠34は、上述したV字形の
ものに限られず、ひも状体28,29における太さを細
くする概念の形状であればよい。又、結紮輪26は、広
がった状態が上述したような円形状に限られるものでは
ない。
【0018】このように構成される結紮輪26は、図1
に示すように、結紮保持用管状部材25の一端部25a
から他端部25b方向へ貫通した結紮輪接続部材24の
結紮輪側接続部材24aに結紮輪26の他端部26bが
接続される。
【0019】このように構成される静脈瘤用結紮器の動
作を以下に説明する。内視鏡11の鉗子孔10に第1チ
ューブ21を挿通する。次に、第2チューブ22及び第
2チューブの患者体内側に配置した結紮保持用管状部材
25をそれぞれ貫通した結紮輪接続部材24に接続した
結紮輪26を、結紮輪26を構成する各ひも状体28,
29を上記中央線30にて合わせることで細長くつぶし
た状態にて第1チューブ21へ挿入する。結紮輪26に
続いて結紮保持用管状部材25、結紮輪接続部材24を
第1チューブ21へ挿入する。そして第2チューブ22
を第1チューブ21内へ挿入することで、第2チューブ
22の患者体内側端部22aが結紮保持用管状部材25
の一端部25aに当接し、さらに第2チューブ22及び
ワイヤ23を第1チューブ21へ挿入することで、結紮
輪26、結紮保持用管状部材25、結紮輪接続部材24
及び第2チューブ22は、図2に示すように、第1チュ
ーブ21の先端部、即ち内視鏡11の患者体内の患部近
傍にある先端部11aまで押し進められる。そしてさら
に第2チューブ22及びワイヤ23を第1チューブ21
へ挿入することで、図3若しくは図1に示すように、結
紮輪26が第1チューブ21から、換言すると内視鏡1
1の先端部11aから患者体内へ押し出され、結紮輪2
6は自らが有する復元力により図示するようにほぼ円形
状に広がる。
【0020】医師は、内視鏡11にて患者体内を観察し
ながらワイヤ23を周方向に回転させる等の操作を行う
ことで、図6に示すように、円形状に広がった結紮輪2
6が治療したい静脈瘤12を中心として取り囲むように
配置する。そして内視鏡11の先端部11aの開口11
bを上記静脈瘤12にあてがう。次に医師が吸引装置を
駆動させ鉗子孔10を通じて静脈瘤12の吸引を行うこ
とで静脈瘤12は内視鏡11の先端部11aの内部へ吸
引される。よって静脈瘤12は、図6に示すように結紮
輪26の輪の内側を隆起した状態となる。このような状
態において、吸引停止直後に医師は、第2チューブ22
が軸方向に移動しないように固定した後、ワイヤ23を
患者体外方向へ引く。尚、第2チューブ22を固定した
とき、患者体内側先端部22aが結紮保持用管状部材2
5の軸方向長さ分だけ内視鏡11の先端部11aから第
1チューブ21内へ入った所に位置するように、第2チ
ューブ22の第1チューブ21への挿入長さを調整する
のが好ましい。
【0021】ワイヤ23が引かれることで、ワイヤ23
に接続される結紮輪接続部材24を介して結紮輪26が
結紮保持用管状部材25とともに第1チューブ21の患
者体内側先端部21aに近づき、さらにワイヤ23が引
かれることで結紮保持用管状部材25は第1チューブ2
1内へ引き込まれ、結紮保持用管状部材25の一端部2
5aと第2チューブ22の患者体内側先端部22aとが
当接する。上述したように第2チューブ22は軸方向の
移動が禁止されているので、これ以後さらにワイヤ23
が引かれても結紮保持用管状部材25の患者体外方向へ
の移動は禁止される。従って、さらにワイヤ23を引く
ことで、結紮輪26の非結紮部36から結紮部35方向
へ結紮輪26が徐々に結紮保持用管状部材25内へ引き
込まれる。尚、結紮保持用管状部材25の凸部27部分
を結紮輪26が通過するとき多少抵抗のある場合も考え
られるが、本実施例では結紮輪26はシリコンゴムにて
なることから結紮輪26の伸縮により通過不能等の問題
は生じない。又、上記非結紮部36は、結紮保持用管状
部材25を通過し第2チューブ22内へ引き込まれる。
【0022】このようにして結紮輪26の直径寸法が徐
々に小さくなり、静脈瘤12を結紮していく。そして結
紮輪26の結紮保持用凹部33が結紮保持用管状部材2
5の凸部27まで引き込まれたとき、図4に示すように
結紮保持用凹部33と凸部27とが係合する。このよう
に係合することで、静脈瘤12の結紮が完了するととも
に、以後ワイヤ23が引かれても結紮輪26の結紮部3
5の患者体外方向及び患者体内方向への両移動が禁止さ
れる。よって結紮輪26は結紮保持用管状部材25によ
って静脈瘤12の結紮状態を保持する。尚、結紮保持用
凹部33と凸部27とが係合した時点で、図4に示す結
紮輪26の内径寸法Eは約2.5mmである。
【0023】上記係合が行われた後、さらにワイヤ23
が患者体外側へ引かれることで、上記結紮部35の移動
が禁止されていることから、非結紮部36が引っ張られ
ることになり切離用切欠34に引張力が作用し切離用切
欠34にて結紮輪26は引きちぎられる。そして、第1
チューブ21を患者体外方向へ引くか又は第2チューブ
22を患者体内方向へ挿入することで、第1チューブ2
1から結紮部35及び結紮保持用管状部材25を患者体
内へ送り出し、図5に示すように結紮部35及び結紮保
持用管状部材25を患者体内へ留置する。尚、結紮され
た静脈瘤12はその後壊死し結紮部35及び結紮保持用
管状部材25とともに患者体外へ排せつされる。
【0024】このようにして一静脈瘤の結紮処置が終了
し、医師は第2チューブ22及びワイヤ23を内視鏡1
1から患者体外へ抜き出す。そして非結紮部36が残っ
た結紮輪側接続部材24aを結紮輪接続部材24から外
した後、ワイヤ側接続部材24bを新しい結紮保持用管
状部材25に貫通させ、新しい結紮輪26がセットされ
ている結紮輪側接続部材24aとワイヤ側接続部材24
bとを接続する。以上の操作で新しい結紮輪26の装着
が終了し、上述した手順にて再び結紮輪26を内視鏡1
1の先端部11aまで導く。そして再び静脈瘤の結紮動
作を行う。以後すべての静脈瘤について処置が終了する
までこれらの動作を繰り返す。
【0025】以上説明したように本実施例の静脈瘤用結
紮器によれば、それぞれの結紮処置毎には、内視鏡11
の鉗子孔10に挿入した第1チューブ21内において結
紮輪26等を出し入れすればよく、患者に対して内視鏡
11自体を出し入れする必要はない。したがって、従
来、内視鏡自体を患者体内へ出し入れするため必要であ
ったオーバーチューブを患者へ挿入する必要はなくな
り、患者の苦痛を和らげることができる。又、鉗子孔1
0に挿入した第1チューブ21内において結紮輪26等
を出し入れすればよい点、さらに新しい結紮輪等への交
換は、結紮輪側接続部材24aを結紮輪接続部材24か
ら外し新しい結紮輪26がセットされている結紮輪側接
続部材24aとワイヤ側接続部材24bとを接続するこ
とで新しい結紮輪26の装着が行える点から、医師等に
とっても操作性のよい静脈瘤結紮器を提供することがで
きる。又、本実施例の静脈瘤用結紮器では静脈瘤の周囲
の粘膜とともに結紮を行うので、血管を傷つけることが
ない。又、結紮輪のサイズを変化させることで、種々の
大きさの静脈瘤に対して同じ結紮器にて対処することが
できる。
【0026】尚、本実施例の静脈瘤用結紮器は、食道に
おける静脈瘤のみならず、例えば胃における静脈瘤の硬
化治療にも使用することができる。
【0027】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、結
紮輪は内視鏡の鉗子孔に挿入された第1チューブ内を貫
通して患部へ導かれることから、それぞれの結紮処置毎
に内視鏡そのものを患者体内へ出し入れすることはなく
なる。よって患者体内には内視鏡を挿入しておけば足り
複数回の内視鏡の出入を容易にするための太いオーバー
チューブを患者へ挿入する必要はなくなる。したがって
本発明の静脈瘤結紮器は患者の苦痛を和らげることがで
き、又、鉗子孔を通じて結紮輪等を出し入れすればよく
医師等における操作性をよくすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の静脈瘤用結紮器の一実施例を示す図
である。
【図2】 図1に示す静脈瘤用結紮器の結紮輪等を内視
鏡先端部まで挿入した状態を示す断面図である。
【図3】 図2に示す結紮輪等をさらに移動させ結紮輪
を患者体内まで進入させた状態を示す断面図である。
【図4】 図1に示す静脈瘤用結紮器の結紮輪の結紮状
態を示す断面図である。
【図5】 図1に示す静脈瘤用結紮器にて静脈瘤の結紮
動作を行った後、患者体内に留置される結紮輪及び結紮
保持用管状部材を示す図である。
【図6】 図1に示す静脈瘤用結紮器が内視鏡に装着さ
れ静脈瘤の結紮動作を行う状態を示す図である。
【図7】 図6に示すA−A線における断面図である。
【図8】 図1に示す静脈瘤用結紮器の結紮輪を示す平
面図である。
【図9】 図8に示すB−B線における断面図である。
【図10】 従来の静脈瘤用結紮器における結紮動作を
示す斜視図である。
【図11】 従来の静脈瘤用結紮器における結紮動作を
示す斜視図である。
【符号の説明】
21…第1チューブ、22…第2チューブ、23…ワイ
ヤ、24…結紮輪接続部材、25…結紮保持用管状部
材、26…結紮輪、26a…一端部、26b…他端部、
27…凸部、28…ひも状体、29…ひも状体、33…
結紮保持用凹部、34…切離用切欠、35…結紮部、3
6…非結紮部。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉗子孔を有しかつ吸引装置を接続する内
    視鏡であって上記吸引装置による上記鉗子孔を通じての
    吸引動作により内視鏡先端内部に静脈瘤を吸引する内視
    鏡の上記鉗子孔内に挿通される静脈瘤用結紮器におい
    て、 上記鉗子孔に挿入され一端の開口部が内視鏡先端部に位
    置する第1チューブと、 管軸を上記第1チューブの軸方向に沿わせて上記第1チ
    ューブ内に挿入される第2チューブと、 一端部から他端部へ向かい結紮部及び非結紮部をそれぞ
    れ設けそれぞれの上記結紮部には結紮保持用凹部を有し
    それぞれの上記結紮部と上記非結紮部との境界にはそれ
    ぞれ切離用切欠を有した2本のひも状体の上記一端部及
    び上記他端部をそれぞれ接合した輪であり、かつ上記輪
    が細長状につぶれた状態で上記第1チューブ内に引き込
    まれる太さを有し、かつ上記内視鏡先端内部から内視鏡
    先端外部へ押し出されたとき円形状に広がり上記内視鏡
    先端内部に吸引される静脈瘤を取り囲むように配置され
    る結紮輪と、 上記結紮輪の上記他端部に接続される接続部材を先端部
    に有し、かつ上記第2チューブ内を挿通し上記内視鏡先
    端部に対して上記結紮輪の出入操作を行う結紮輪操作用
    線材と、 上記結紮輪操作用線材及び結紮輪の上記非結紮部が貫通
    可能な結紮保持用管状部材であって、上記結紮輪を接続
    した上記結紮輪操作用線材が貫通した状態にて内視鏡先
    端部に位置する上記第2チューブの開口部より患者体内
    側に配置され、かつ上記第1チューブ内に挿入可能であ
    るが上記第2チューブ内には挿入不可能な管径を有し、
    かつ上記結紮輪操作用線材により上記結紮輪が引き込ま
    れたとき結紮輪の上記結紮保持用切欠に係合することで
    結紮輪の上記結紮部の移動を禁止し結紮輪の上記結紮部
    による静脈瘤の結紮状態を保持する凸状の係止部材を有
    する結紮保持用管状部材と、を備え、上記結紮保持用切
    欠と上記係止部材とが係合した状態にて上記結紮輪操作
    用線材により結紮輪の上記非結紮部がさらに引っ張られ
    ることで結紮輪の上記切離用切欠にて上記結紮部と上記
    非結紮部とが切り離され上記結紮部を含む上記結紮保持
    用部材を患者体内に残すことを特徴とする静脈瘤用結紮
    器。
  2. 【請求項2】 上記結紮輪の上記結紮部の太さ寸法は、
    上記非結紮部の太さ寸法よりも大きい、請求項1記載の
    静脈瘤用結紮器。
  3. 【請求項3】 上記結紮輪は、合成樹脂材又はゴム材に
    てなる請求項1又は2記載の静脈瘤用結紮器。
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