JP2560748B2 - インナカム式分配型燃料噴射ポンプ - Google Patents

インナカム式分配型燃料噴射ポンプ

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JP2560748B2 JP62255637A JP25563787A JP2560748B2 JP 2560748 B2 JP2560748 B2 JP 2560748B2 JP 62255637 A JP62255637 A JP 62255637A JP 25563787 A JP25563787 A JP 25563787A JP 2560748 B2 JP2560748 B2 JP 2560748B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の目的 [産業上の利用分野] 本発明はインナカム式分配型燃料噴射ポンプに関し、
詳しくはインカムとロータとが形成するカム室の潤滑を
改善したインナカム式分配型燃料噴射ポンプに関する。
[従来の技術] 従来、省燃費の社会的要求が高まるにつれて、燃料噴
射ポンプの噴射圧力の向上が図られており、ディーゼル
エンジン用の分配型燃料噴射ポンプにあっては、旧来の
フェースカム式の構成に替えて、円周内面をカム面とす
るいわゆるインカム式のものが提案されている(例え
ば、特開昭61−96168号公報の(インナカム式分配型燃
料噴射ポンプ」等)。こうしたインナカム式分配型燃料
噴射ポンプは、ロータの半径方向に明けられた通孔内に
摺動自在に設けられたプランジャをインナカムのカムプ
ロフィールにより駆動して、このプランジャによる燃料
の圧縮により燃料噴射を行なう。
こうしたインナカム式分配型燃料噴射ポンプは、燃料
の圧力を行なうプランジャを複数にすることができるの
で、噴射圧力の高圧化の面で有利である。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、最近、ディーゼルエンジンの燃料とし
て軽油以外にその使用が検討されている灯油・アルコー
ル混合燃料は、燃料噴射ポンプに対して、一層の高圧化
を要求するものであり、耐久性上の問題を招致してい
る。
即ち、噴射燃料の一層の高圧化は、インナカムとその
カムプロフィールに沿って移動するプランジャと接触圧
力を増大させ、インナカム,このインナカムに摺接する
ローラ,ローラを回動自在に保持するローラシュー等の
負荷応力を増大させる。従来、これらの部材を収納する
カム室の潤滑は燃料油によりなされているが、こうした
高負荷での使用の下では潤滑が不十分となり、部材の摩
耗が進んでポンプ特性の劣化や耐久性の低下といった問
題を招致する。
本発明は上記問題点を解決し、インナカム式分配型燃
料噴射ポンプの高圧化を図ることを目的としてなされ
た。
発明の構成 かかる目的を達成する本発明の構成について以下説明
する。
[問題点を解決するための手段] 本発明のインナカム式分配型燃料噴射ポンプは、 円周内面をカム面とするインナカムと、該インナカム
の内側に配設され駆動軸の回転により前記インナカムに
対して相対的に回転するロータとを備え、前記ロータの
半径方向にあけられた通孔内を油密に摺動する少なくと
も2個以上のプランジャの端面を、前記カム面上に形成
されたカムプロフィルに沿って移動させることにより往
復動させてロータ内にて加圧された燃料の圧送を行なう
インナカム式燃料噴射ポンプにおいて、 前記インナカムと前記ロータとが形成するカム室内を
燃料より粘度の高い潤滑油によって潤滑する潤滑機構を
設け、 前記ロータの通孔と前記プランジャとの摺動面には、
環状の溝が設けられ、該環状溝は低圧の燃料流路に連通
されたことを特徴とする。
ここで、インナカムとロータとは相対的に回転するも
のであればよく、ロータが回転するタイプの外にインナ
カムが回転するものであっても差し支えない。また、ロ
ータの半径方向にあけられた通孔内に油密に摺動するプ
ランジャは2個以上であればよく、プランジャの数が増
えるに従って送油率を上げることができる。
燃料とは異なる潤滑油によってカム室の潤滑を行なう
潤滑機構は、ポンプ等によって潤滑油を強制的に循環さ
せる構成としてもよいし、カム室に充填しておく構成と
してもよい。
こうした潤滑機構は、インナカム上部に、エア抜き用
の通孔を設けて、プランジャ端面に配設されたローラ等
へのエアの巻き込みによるオイル潤滑の不具合を防止す
る構成を備えるものとしてもよい。更に、プランジャの
端面に、インナカムのカムプロフィールに当接されるロ
ーラを行動自在に保持するローラシューを設け、このロ
ーラシューに、プランジャ端面からローラ側へと連通す
る通孔を設けて、エアの巻き込みを防止することも好適
である。
[作用] 上記構成を有する本発明のインナカム式分配型燃料噴
射ポンプでは、ロータは、駆動軸の回転によりインナカ
ムに対して相対的に回転し、この回転に伴って、端面が
インナカムのカムプロフィルに沿って移動するプランジ
ャは、ロータの半径方向にあけられた通孔内を油密に摺
動し、燃料の圧送を行なう。しかも、本発明のインナカ
ム式分配型燃料噴射ポンプでは、潤滑機構により、燃料
より粘度の高い潤滑油によって、インナカムとロータと
が形成するカム室内の潤滑がなされる。従って、高圧化
の図られたインナカム式分配型燃料噴射ポンプのインナ
カムとロータとの潤滑は、燃料より粘度の高い潤滑油に
より確保される。
また、ロータの通孔とプランジャとの摺動面に環状の
溝を設け、この環状溝を低圧の燃料流路に連通すること
によって、プランジャによって加圧される燃料がカム室
に漏れ出て、潤滑油を希釈化する問題に対処することで
きる。
[実施例] 以上説明した本発明の構成・作用を一層明らかにする
ために、以下本発明のインナカム式分配型燃料噴射ポン
プの好適な実施例について説明する。第1図はディーゼ
ルエンジン用の燃料噴射ポンプの側面断面図、第2図は
第1図のA−A断面図である。
図示するように、フィードポンプ1を備えた本実施例
のインナカム式分配型燃料噴射ポンプは、電磁スピル調
量方式のものである。その構成を燃料の流れに沿って、
以下簡略に説明する。
フィードポンプ1は、タンク2から燃料を汲み上げる
ものであり、汲み上げられた燃料は圧力調整弁3により
調圧され、ヘッド4内のギャラリ5に供給される。ギャ
ラリ5内の燃料はシリンダ6内の通路6a,ロータ7内の
通路7aを介してプランジャ8によって形成されるプラン
ジャ室9に導入される。ロータ7はシリンダ6に対して
摺動自在に嵌合されており、軸受10に保持されてエンジ
ンにより回転駆動される。 また、ロータ7の外周に
は、円筒孔がロータ7の半径方向に複数個あけられてお
り、この円筒孔内には、プランジャ8が摺動自在に嵌合
されている。プランジャ8の半径方向外側端部には、ロ
ーラシュー12がローラ13を回転自在に保持して配設され
る。ローラ7の外側には、内面にカム山が形成されたイ
ンナーカム14が配置されている。プランジャ8は燃料の
圧力により外周方向に付勢されているから、プランジャ
8端部のローラ13は常時インナカム14のカムプロフィー
ルに当接されている。従って、ロータ7の回転によりロ
ーラ13がインナーカム14の内周内面に形成されたカムプ
ロフィールに沿って移動すると、ローラ13はカム面に基
づきラジアル方向に往復運動を行ない、このローラ13の
運動はローラシュー12を通じてプランジャ8に伝達され
る。ここで、プランジャ8がロータ7の半径方向外側に
向かう行程が吸入行程であり、内側に向かう行程が吐出
行程となる。
既述したシリンダ6内の通路6aとロータ7内の通路7a
との周方向の位置関係は、ロータ7の回転によるプラン
ジャ8の内周方向への移動による燃料の吸入行程におい
て両通路が連通し、圧縮行程において閉じるように配置
されている。更に、ロータ7には、プランジャ室9と連
通するスピルポート15および吐出ポート16が設けてあ
り、吐出行程時においてシリンダ6に設けた通路17,18
とそれぞれれ連通する。通路17の先には電磁スピル弁19
が配置され、通路17とギャラリ5との連通・遮断が行な
われる。電磁スピル弁19はエンジンの運転状態を示す信
号、例えばアクセル開度センサ20からの信号や、回転角
センサ21からの信号などを基にしてECU22により駆動さ
れる。尚、シリンダ6内の通路18はヘッド4内の通路23
を介してデリバリバブル24に連通し、エンジンに搭載さ
れているノズルにパイプで連通される。
以上の構成により、エンジンの回転によってロータ7
が回転すると、プランジャ8はギャラリ5を介して燃料
を吸入する吸入行程と、デリバリバブル24を介して燃料
を燃料噴射弁に送出する圧縮行程とを繰り返し、これに
同期して電磁スピル弁19による隘流時期の調整、即ち燃
料噴射量の制御がなされる。
こうしてなされる燃料噴射のタイミングの調整がタイ
マによって行なわれる。即ち、インナカム14はスライド
ピン25を介してタイマピストン26と連結され、タイマピ
ストン26が動くことによりインナカム14が回転・変位す
る構成とされている。
第2図に示すように、タイマピストン26の一端面に圧
力室27が形成され、圧力室27とギャラリ5とは通路28に
より連通している。タイマピストン26の他端面には低圧
室29が形成され、タイマピストン26を圧力室27側に押圧
付勢するスプリング30が配置されている。また、低圧室
29はタイマピストン26に設けた連通穴31により、インナ
カム14が収納されているカム室32と連通する。
従って、タイマピストン26は、圧力室27内圧力により
タイマピストン26の受ける力と低圧室29内圧力およびス
プリング30の付勢力によりタイマピストン26の受ける力
との釣合によりその位置が制御される。タイマの圧力室
27は、ギャラリ5と連通しており、圧力調節弁3により
調圧された燃料が導入されている。圧力調整弁3は、回
転数の上昇に伴い高い圧力を発生するから、回転数の上
昇と共にタイマピストン26は低圧室29側に変位される。
次にカム室32内の潤滑に関連した構成及び作動につい
て説明する。
各プランジャ8の摺動面には、リーク燃料回収用溝と
して機能する環状溝34が形成されている。また、ロータ
7が摺動するシリンダ6の摺動面で通路7aとカム室32と
の中間の位置にも、リーク燃料回収用溝として同様に機
能する環状溝35が形成されている。更に、タイマピスト
ン26の摺動面で圧力室27側にも、リーク燃料回収用溝と
して同様に機能する環状溝36が形成されている。これら
のリーク燃料回収用溝34,35,36は燃料通路37,38,39,40
を介してフィードポンプ1の燃料吸入側、即ち低圧側に
連通されている。
次にカム室32の潤滑について説明する。カム室32に
は、絞り41を介して図示しないエンジンの潤滑系から潤
滑オイルが供給されている。潤滑オイルの一部は、ロー
タ7を支持する2個の軸受10の間にも導入され、ロータ
7と軸受10との間を流れ出たオイルは、直接カム室32
に、あるいは通路42を介してカム室32に流入する。
カム室32の上部には、インナカム14を挟んで絞り41と
は反対側にオイル出口43outが設けてあり、オイル入口4
3inから絞り41を経て流入する潤滑オイルは、インナカ
ム14,ローラ13,ローラシュー12を潤滑すると共に、これ
らを冷却して摩擦熱を奪った後、オイル出口43outか
ら、図示しないエンジンの潤滑系へと流出する。
噴射時、プランジャ室9内は高圧になるため、プラン
ジャ室9からカム室32に向かって、プランジャ8とロー
タ7との微小隙間を燃料の一部がリークしていく。同様
に、ロータ7とシリンダ6との摺動面の隙間でも燃料の
一部がカム室32側にリークしていく。燃料がそのままカ
ム室32へと漏れ出てしまうと、本実施例では、カム室32
には燃料より粘度が相当に高い潤滑オイルが供給されて
いるので、リークした燃料によって潤滑オイルが希釈さ
れ、潤滑オイルの劣化を生じる。しかしながら、本実施
例の燃料噴射ポンプでは、プランジャ室9の高圧燃料の
うちリーク燃料回収用溝34,35にリークした燃料は、こ
こで回収され、この回収用溝を越えて漏れ出ることはな
い。即ち、環状溝34,35が、フィードポンプ1の吸入側
と連通しており、カム室32との圧力差はほとんどないた
め、環状溝34,35を越えてカム室32側へと漏出する燃料
はほとんどないのである。この結果、燃料がカム室32内
に漏れ出て潤滑オイルを薄めるいわゆる希釈化が防止さ
れる。一方、タイマ圧力室27内の燃料は、圧力調節弁3
の発生する圧力に保たれるが、この圧力はカム室32の圧
力より高い。この結果、タイマピストン26とハウジング
44の微小な隙間をタイマ圧力室27からカム室32へと燃料
の漏出が生じる。ハウジング44に設けられた環状溝36
は、このリーク燃料を回収し、カム室32への燃料リーク
を防止する。
以上説明したように、環状溝34,35,36によって燃料系
と潤滑オイル系とを完全に分離することができ、その結
果、カム室32内のオイル潤滑が常時好適に保たれる。
また、本実施例のインナカム式分配型燃料噴射ポンプ
では、第2図に示すように、インナカム14の頂部付近に
空気抜き用の空気抜き孔14aが設けられている。空気抜
き孔14aを設ける部位は、カム室32の上部でインカム14
のカムプロフィールが突出していない範囲(第2図範囲
a)であれば、どこでもよい。この範囲では、プランジ
ャ8とインナカム14との押圧による負荷はもっと小さ
く、高圧噴射を実現する場合でも、空気抜き孔14aの存
在による負荷応力に対するインナカム14,ローラ13の強
度の低下は問題とならない。更に第3図(A),(B)
に示すように、インナカム14のカムプロフィールに摺接
するローラ13を保持するローラシュー12にも通孔12aお
よび空気抜き用溝12bが設けられている。
これらの構造は、燃料よりも相当に粘度が高いために
避けられない潤滑オイルへの空気の混入に対して、空気
を速やかにカム室32上部に逃がす働きをなす。即ち、潤
滑オイルに混入した空気がローラシュー12に巻き込まれ
たとしても、巻き込まれた空気は、空気抜き用溝12bを
介して上方抜け、一方、ローラシュー12とローラ13との
滑動部には、潤滑オイルが通孔12aを介して常時供給さ
れる。従って、ローラ13の潤滑は充分に確保され、キャ
ビテーション等の発生は防止される。また、カム室32内
に入り込んだ空気は、カム室32上部に集まるが、ここに
設けられた空気抜き孔14aを介して排出され、オイル出
口43outに抜けていく。この結果、ローラ13,ローラシュ
ー12がカム室32上部を通過する度に空気を巻き込むとい
う問題は解消され、ローラ13,ローラシュー12間の潤滑
は充分に確保される。
尚、以上の説明では、インナカム14とローラシュー12
とに共に空気抜きとための通孔ないし溝を設けたが、何
れか一方だけでも効果は得られる。
また、本実施例では、更にカム室32内のオイル潤滑性
能を上げるために、オイル入口43inとオイル出口43out
とをインナカム14を挟んで反対側に設けている。従っ
て、インナカム14には、常時オイルの流れが形成される
ことになり、新しいオイルの導入、冷却効率の向上を図
ることができるという利点がある。
また、オイル導入口を2つの軸受10の間にも配設した
ため、軸受10とロータ7との間にもオイルが充分に流れ
込み、軸受10の潤滑性が向上するという利点も得られ
る。
次に本発明実施例の変形例について説明する。第4図
は、変形例におけるタイマの構造を示す断面図であり、
上述した実施例と較べて、圧力室27及び低圧室29への圧
力媒体の導入に関する構成のみ相違する。
詳述した実施例においては、圧力室27内には燃料を、
低圧室29内には潤滑オイルを、各々導入した。タイマピ
ストン26の位置は、主に圧力室27内の変化によって制御
されることになるので、圧力室27には潤滑オイルよりも
粘性が低く、制御性の良い燃料を導入するの方が好まし
いからである。また、圧力調節弁3により調圧されたギ
ャラリ5内の圧力を圧力室27に導入することにより、ポ
ンプ回転数の変化に対応した圧力を直ちに圧力室27に伝
達することが可能となる。
一方、低圧室29には、既述した実施例では、タイマピ
ストン26に通孔31を設けるだけで済むという構造状の利
点を生かして潤滑オイルを導入する構成としたが、以下
の実施例では、寒冷地等におけるオイル粘度の上昇に伴
うタイマピストン26の摺動抵抗の増大を考慮して、低圧
室29にも燃料を導入する構成とした。
上述した実施例との相違点を中心にして説明すると、
第4図に示す変形例では、まず実施例における通孔31を
なくしてカム室32と低圧室29とを分離している。また、
タイマピストン26の外周には、環状に設けられた環状溝
45が設けられ、更に環状溝45とタイマ低圧室29とを連通
する通路46が設けられている。タイマ低圧室29は、通路
46,環状溝45,環状溝36,燃料通路39を介してフィードポ
ンプ1の吸入側と連通されている。
この結果、低圧室29には燃料が導入され、燃料は、低
温時においてもオイルと較べて粘性がそれほど高くなる
ことがないことから、寒冷地等の低温環境下においても
タイマピストン26の摺動抵抗は過大とならず、低温環境
下においても良好なタイマの制御特性が得られる。
以上本発明の実施例について説明したが、本発明はこ
うした実施例に何等限定されるものではなく、例えば潤
滑オイルをエンジンの潤滑オイルと共用する構成に替え
て滞留式とした構成等、本発明の要旨を逸脱しない範囲
において、種々なる態様で実施し得ることは勿論であ
る。
発明の効果 以上詳述したように、本発明のインナカム式分配型燃
料噴射ポンプによれば、インナカムとロータとが形成す
るカム室内を燃料より粘度の高い潤滑油によって潤滑し
ているので、噴射燃料の高圧化を図っても、充分な潤滑
を確保することができるという優れた効果を奏する。こ
の結果、燃料噴射ポンプの耐久性を向上させることがで
きる。また、軽油以外の燃料、例えば灯油やアルコール
混合燃料の使用も容易となる。また、ロータの通孔とプ
ランジャとの摺動面に環状の溝を設け、この環状溝を低
圧の燃料流路に連通することによって、プランジャによ
って加圧される燃料がカム室側に漏れ出て、潤滑油を希
釈化する問題に対処することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明一実施例としてのインナカム式分配型燃
料噴射ポンプの概略構成図、第2図は同じくそのA−A
断面図、第3図(A)はローラ13とローラシュー12の構
成を示す側面図、第3図(B)は同じくそのB−B断面
図、第4図はタイマの他の構成例を示す断面図、であ
る。 1……フィードポンプ 2……タンク 3……圧力調節弁 6……シリンダ、7……ロータ 8……プランジャ 9……プランジャ室 12……ローラシュー 12a……通孔、12b……空気抜き用溝 13……ローラ 14……インナーカム 14a……空気抜き孔 19……電磁スピル弁 22……ECU 26……タイマピストン 34ないし36……燃料回収用溝 45……環状溝

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円周内面をカム面とするインナカムと、該
    インナカムの内側に配設され駆動軸の回転により前記イ
    ンナカムに対して相対的に回転するロータとを備え、前
    記ロータの半径方向にあけられた通孔内を油密に摺動す
    る少なくとも2個以上のプランジャの端面を、前記カム
    面上に形成されたカムプロフィルに沿って移動させるこ
    とにより往復動させてロータ内にて加圧した燃料の圧送
    を行なうインナカム式燃料噴射ポンプにおいて、 前記インナカムと前記ロータとが形成するカム室内を燃
    料より粘度の高い潤滑油によって潤滑する潤滑機構を設
    け、 前記ロータの通孔と前記プランジャとの摺動面には、環
    状の溝が設けられ、該環状溝は低圧の燃料流路に連通さ
    れたことを特徴とするインナカム式分配型燃料噴射ポン
    プ。
  2. 【請求項2】インナカム上部に、エア抜き用の通孔を設
    けた特許請求の範囲第1項記載のインナカム式分配型燃
    料噴射ポンプ。
  3. 【請求項3】プランジャの端面には、インナカムのカム
    プロフィールに当接されるローラを回動自在に保持する
    ローラシューが設けられ、該ローラシューには、前記プ
    ランジャ端面から前記ローラ側へと連通する通孔を設け
    た特許請求の範囲第1項もしくは第2項に記載のインナ
    カム式分配型燃料噴射ポンプ。
  4. 【請求項4】インナカムは、インナカムを収納するハウ
    ジング内に設けられたタイマ機構により円周方向に回動
    駆動される特許請求の範囲第1項ないし第3項のいずれ
    かの項に記載のインナカム式分配型燃料噴射ポンプ。
  5. 【請求項5】タイマ機構は、ハウジングに摺動自在に嵌
    合されたタイマピストンと、このタイマピストンの動き
    をインナカムに伝達するスライドピンとから構成され、
    前記タイマピストンの一端側には低圧流体が供給される
    低圧室が形成されかつ他端側には燃料噴射ポンプの駆動
    軸の回転に応じた高圧流体が供給されるタイマ圧力室が
    形成されており、前記低圧室と前記タイマ圧力室の圧力
    の釣合により前記タイマピストンが駆動される特許請求
    の範囲第4項記載のインナカム式分配型燃料噴射ポン
    プ。
  6. 【請求項6】低圧室には、カム室からの低圧の潤滑油が
    供給され、タイマ圧力室には、駆動軸の回転に応じた高
    圧の燃料油が供給される特許請求の範囲第5項記載のイ
    ンナカム式分配型燃料噴射ポンプ。
  7. 【請求項7】低圧室には、低圧の燃料油が供給され、タ
    イマ圧力室には駆動軸の回転に応じた高圧の燃料油が供
    給される特許請求の範囲第5項記載のインナカム少分配
    型燃料噴射ポンプ。
  8. 【請求項8】ハウジングのタイマピストンとの摺動面に
    は環状の溝が設けられ、環状溝は低圧の燃料流路に連通
    された第5項ないし第7項のいずれかの項に記載のイン
    ナカム式分配型燃料噴射ポンプ。
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