JP2559606Y2 - インスタント温湿布 - Google Patents

インスタント温湿布

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JP2559606Y2
JP2559606Y2 JP2848292U JP2848292U JP2559606Y2 JP 2559606 Y2 JP2559606 Y2 JP 2559606Y2 JP 2848292 U JP2848292 U JP 2848292U JP 2848292 U JP2848292 U JP 2848292U JP 2559606 Y2 JP2559606 Y2 JP 2559606Y2
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JP
Japan
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heating element
water
cloth
instantaneous heating
film
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JP2848292U
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JPH0586316U (ja
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直己 中山
詔雄 石川
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Mitsubishi Kagaku Bio-Clinical Laboratories Inc
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Mitsubishi Kagaku Bio-Clinical Laboratories Inc
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案はハッカ油等を用いる温湿
布に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ハッカ油を用いた温湿布は従来からよく
用いられているが、従来の方法の殆んどは、先ずお湯を
沸かしハッカ油等をお湯に少量溶解させた後タオルに浸
たし、そのタオルを軽く絞って広げ折畳んだ後ポリ袋に
入れ、その後、ポリ袋の片面にハサミ等で多数の小さな
孔をあけ、孔をあけた面を患部に当てて、上からタオル
を当てるという面倒な方法であった。
【0003】このため、特に雑用が多く多忙を極める病
院の看護婦にとって労力、時間を要する非効率的な作業
であるばかりか、その作業が他の原因で手間取ると、そ
の間に前述の濡れタオルの温度が低下し、温湿布の効果
が低下してしまうという問題、またタオルが使い捨てで
きないため感染等の危険もあった。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】ハッカ油等の温湿布剤
をお湯に溶解して蒸しタオルを作り、これをポリ袋に入
れてからポリ袋の片面にハサミ等で多数の小さな孔をあ
け、かくてその面を患部に当て得るようにするという面
倒な各準備段階を排除し、夫々ワンタッチで使用可能に
したい。
【0005】
【課題を解決するための手段】本考案は、湿布剤を含浸
した(例えばシート状の)布状体と(例えばシート状
の)断熱体を重ね合わせ、両者の間に、ワンタッチで発
熱を開始しうる(例えばシート状の)瞬間発熱体を介在
させて、不透水性のフイルムで全体を包んだ状態のパッ
ケージを予じめ用意する。そのパッケージは製造工場出
荷時に完成させておくか、或は、湿布剤含浸布状体、瞬
間発熱体の何れか一方又は両方を使用直前にパッケージ
中に包み込ませることによって使用者が完成させるよう
にしておくか、の何れを選んでもよい。
【0006】そして使用に際して、湿布剤含浸布状体シ
ートの患部に接する側に面した不透水性フイルムの面
の、少くとも一部分をワンタッチで透水性にすると共
に、瞬間発熱体による発熱をワンタッチで開始させるよ
うにした。
【0007】
【実施例】ハッカ油又はとうがらし等の湿布剤を溶解し
た溶液又は水溶液を含浸させた(例えばシート状の)布
状体3を用意する。そして図1においてその上方に、使
用に際してワンタッチで発熱を開始しうる(例えばシー
ト状の)瞬間発熱体1と、発熱体より発する熱の放散を
阻止するための不織布又は発泡体などの断熱体2とをこ
の順序で重ね合わせ、これら3者の間に不透水性のフイ
ルム6、7を挿入し又は挿入せずに、全体を不透水性の
フイルム4、5で封止して外被とする。
【0008】封止の方法としては、パッケージの四周の
フイルム部分に接着剤を塗布して糊付けするか、又はフ
イルムを熱融着する等の任意の方法を選択してよく、結
果的に不透水性のフイルムで包まれたパッケージが出来
上る。
【0009】但し、かくて形成されるパッケージの、湿
布剤を含浸した布状体に接する側の外被のフイルム4の
面の全部又は一部は、予じめ透水性にしておく。
【0010】その透水性は、この面のフイルム4の全面
又は一部に対して、予じめ多数の小孔11を設けると
か、メッシュフイルム又は元来透水性を有するフイルム
を利用するとかの方法で、適宜付与することができる。
この場合、透水性とは湿布剤であるハッカ油等が水蒸気
と共に透過しうることを意味する。
【0011】このように全面又は一部が透水性にされた
外被フイルム4の上に、不透水性のワンタッチで剥離可
能なフイルム8を貼付けることにより、この外被フイル
ム面4も一時的に不透水性にしておく。
【0012】かくて、湿布剤を含浸した布状体3と断熱
体2を重ね合わせ、両者の間にワンタッチで発熱を開始
しうる瞬間発熱体1を介在させて、不透水性のフイルム
5、8で全体を包んだ状態のパッケージが出来上る。
【0013】使用に際しては、そのパッケージの剥離可
能なフイルム8のタブ部12を摘んで剥離し、且つ瞬間
発熱体1の発熱を開始させ、フイルムを剥離したことに
より透水性となった湿布剤含浸布状体の面を、タオル、
ガーゼ等を介して、又は介さず、患部に当てるようにす
る。
【0014】剥離可能なフイルム8の剥離、及び瞬間発
熱体1の発熱開始は、何れもワンタッチで実行可能にす
ると便利である。
【0015】本考案の他の実施態様として、前述のパッ
ケージの構成要素のうちの、湿布剤を含浸させた布状体
1、瞬間発熱体1の何れか、又は両者をパッケージへ入
れたり出したりすることが可能なように、パッケージの
一辺に開口部9を設け、そこにワンタッチで開閉できる
例えばビニールチャック、又は再使用可能な粘着層13
等を取付けておく。
【0016】そして湿布剤を含浸させた布状体3、瞬間
発熱体1の何れか、又は両方を交換して使用することに
より、パッケージは再使用が可能となる。
【0017】図2では、瞬間発熱体1をパッケージへ出
し入れ可能なように、パッケージの一辺に開口部9を設
け、そこにワンタッチで開閉できる手段、例えばビニー
ルチャック10を取付けた。
【0018】瞬間発熱体1は使用に際し、発熱を開始さ
せ得るものならば何でもよいが、実施例では酢酸ナトリ
ウム系の発熱体を使用している。
【0019】即ち、酢酸ナトリウム三水塩をポリ袋に入
れて封止し、約100℃の水に浸し全量溶解させた上で
次に冷却する。
【0020】本品は、その性格上融点は約59℃である
が、冷却して行き59℃より温度が下り常温付近になっ
ても固化せず一種の過冷却の状態となっている。
【0021】このような状態の液体は種晶を投入するか
又は電位を与える等の結晶化のいわゆる「きっかけ」を
作ってやると結晶化を開始すると同時に融解熱を放出し
て発熱体が急速に温度上昇する(約58℃)。
【0022】本品はこのような性質を有しているため、
酢酸ナトリウムをポリ袋に封入する際、結晶化の「きっ
かけ」となる「トリガー」をも一緒に封入し使用する。
【0023】即ち、使用に際し、先ずトリガーを作動さ
せ、結晶化を開始させ瞬間発熱体1の発熱を開始させて
から、患部に当てて使用する。
【0024】この実施例の場合、瞬間発熱体は使用後に
お湯に浸たし再溶解させれば再使用可能であり経済的で
ある。
【0025】瞬間発熱体として前述の酢酸ナトリウム系
の他に、例えば酸化鉄系等を使用してもよい。
【0026】即ち、酸素が通過する袋に酸化第一鉄を封
入し、且つそれを外気を遮断する袋に封入したものを準
備し、使用に際して外側の袋を開封することにより内袋
内の酸化第一鉄に酸素を接触させることにより酸化反応
を起こさせ、その酸化反応熱を利用する方法をとっても
よい。
【0027】このような反応開始に酸素を必要とする瞬
間発熱体を用いたときは、パッケージの外で発熱を開始
させ、温度が上昇してからチャック10付きの入口開口
部9を介してパッケージ内へ挿入するとよい。但し、こ
の瞬間発熱体それ自身は再使用ができない。
【0028】実施例のトリガーの一例は、ばね材として
のステンレスプレートの中央に孔をあけ、そこにビスを
ナットで取付けてプラスチックで保持したボタン状のも
のであって、ビスの頭を強く押しナットとステンレスプ
レートの接触面積を減少させることにより結晶化を開始
させる。つまり、ワンタッチで発熱を開始させることが
できる(実開平3−96335号公報参照)。任意の他
のトリガーを使用しても良い。
【0029】なお、温湿布の材料としては、ハッカ油の
代りにとうがらし他の湿布剤と置換又は混合して使用し
てもよい。
【0030】
【考案の効果】本考案はこのように、何回も使用可能で
温度低下の少ない発熱体と、簡単に交換可能な湿布剤を
用いた温湿布であり、使用に際し簡単な操作で手軽に使
えるため、従来のようにお湯を沸かしてハッカ油をたら
し撹拌してタオル等に含浸させ絞って使うというような
面倒な操作は不要であり、しかもワンタッチで、又は短
時間で、使用準備ができる。又、発熱温度は常に一定で
安定しており効果の持続性と再現性があり、準備の省力
化が可能であり、また使い捨て可能であるため感染防止
にも役立つ。
【0031】
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係るインスタント湿布剤の幅方向の断
面構造を示す図であって、図2をA−A´線で切断した
断面図である。
【図2】本考案に係るインスタント湿布剤の斜視図であ
る。
【0032】
【符号の説明】
1 瞬間発熱体 2 断熱体 3 湿布剤を含浸した布状体 4、5 フイルム(外被) 8 剥離可能なフイルム 9 開口部 10 チャック 11 小孔 12 タブ部

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハッカ油又はとうがらし等の湿布剤を溶
    解した溶液を含浸させた布状体と、使用に際して発熱を
    開始しうる瞬間発熱体と、断熱体とをこの順序に重ね合
    わせ、これら3者の間に不透水性のフイルムを挿入し又
    は挿入せずに、全体を不透水性のフイルムで封止して外
    被とし、前記外被の前記布状体に接する面の全体又は一
    部を予じめ透水性とした上で、その部分に不透水性の剥
    離可能なフイルムを貼付し一時的に不透水性にしたこと
    を特徴とするインスタント温湿布。
  2. 【請求項2】 前記瞬間発熱体がワンタッチで発熱を開
    始し得るものであることと、前記剥離可能なフイルムが
    ワンタッチで剥離し得るものであることと、を特徴とす
    る請求項1のインスタント温湿布。
  3. 【請求項3】 前記瞬間発熱体又は前記布状体の何れか
    一方又は両方を予じめ外被内に封入せず、後発的に出し
    入れしうるように前記外被の一部を開閉自在に構成して
    再使用を可能にした請求項1のインスタント温湿布。
JP2848292U 1992-04-28 1992-04-28 インスタント温湿布 Expired - Lifetime JP2559606Y2 (ja)

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JPH0586316U JPH0586316U (ja) 1993-11-22
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011136202A (ja) * 2005-01-20 2011-07-14 Ferric Inc 温熱刺激用具

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011136202A (ja) * 2005-01-20 2011-07-14 Ferric Inc 温熱刺激用具

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JPH0586316U (ja) 1993-11-22

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