JP2558777B2 - 泡状セラミックス - Google Patents

泡状セラミックス

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JP2558777B2 JP63010921A JP1092188A JP2558777B2 JP 2558777 B2 JP2558777 B2 JP 2558777B2 JP 63010921 A JP63010921 A JP 63010921A JP 1092188 A JP1092188 A JP 1092188A JP 2558777 B2 JP2558777 B2 JP 2558777B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は泡状の外観を有する新規なセラミックス材料
に関し、特に耐熱断熱材などとして使用されるものであ
る。
〔従来の技術〕
従来、高温で使用される断熱材としては、セラミック
ス質のファイバーが主として用いられてきた。その理由
はセラミックファイバーは工業的に大量に製造するのに
適しているためである。すなわち、セラミックファイバ
ーは、溶融しているセラミックスを滴下させ、これに水
蒸気などの高速気流を吹きつけて、融液を糸状にする方
法により製造されており、極めて生産性がよい。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、セラミックファイバーは、断熱材とし
ては多くの問題を有している。
このうち最も大きな問題は、セラミックファイバーが
高温使用時に収縮することである。この収縮により断熱
層に亀裂が入り、断熱効果が著しく低下する。これは、
ファイバーどうしが固着していないことと、ファイバー
がガラス質でありこれが結晶化する時に物質移動が起き
ることが原因となっている。
また、セラミックファイバー断熱材では、ファイバー
間の空間は連続しており、気体分子は自由に運動できる
が、ただ大きな対流を起こさせないことにより断熱効果
を維持している。しかし、熱伝導の理論から考えても、
気体分子が自由に運動できるということは断熱材として
は根本的に問題である。
本発明は上記問題点を解決するためになされたもので
あり、耐熱断熱材として高い性能を有する泡状セラミッ
クスを提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段と作用〕
本発明の泡状セラミックスは、セラミックス粒子を含
有するスラリーを発泡および焼結させることにより形成
された連続的な緻密質多結晶セラミックス膜で構成され
ており、該セラミックス膜が常温で減圧状態にある隔離
された多数個のセル状の空間を取り囲んでいることを特
徴とするものである。
本発明の泡状セラミックスを製造するには、例えばセ
ラミックス原料粉末、分散剤、バインダー、整泡剤を溶
媒中でよく混合し、撹拌機で泡立て、泡が安定した状態
で乾燥して泡状をなす成形体を得た後、仮焼してバイン
ダーなどの有機物を焼散させ、更に高温(泡状セラミッ
クスの使用温度よりも高温)で焼成する。
本発明において、セラミックス膜を構成する材質は、
各セルの独立性を維持し、しかも材料としての強度を維
持するために、緻密かつ高強度で、耐熱性の高いもので
あることが要求される。このような材質としては、アル
ミナ、ジルコニア、マグネシア、ムライト、スピネルな
どの酸化物系セラミックスや、窒化ケイ素、炭化ケイ素
などの非酸化物系セラミックスが挙げられる。
上述したセラミックスのうちでは、特にアルミナ系セ
ラミックスが望ましい。アルミナ系セラミックスは、最
も一般的に用いられているセラミックスであり、強度及
び耐熱性に優れている。なお、熱伝導率はシリカなどに
比べて高いが、セラミックス膜の断面積は空間部の断面
積に比べて少ないので、膜部分を伝わる熱量は少なく断
熱効果は満たされる。
また、アルミナ系セラミックスを高い温度で使用して
いると、結晶粒子が成長し、機械的強度が低下するおそ
れがある。これを防止するためには、アルミナに100ppm
から0.2%の少量のマグネシアを含有させることが有効
である。また、アルミナ中に少量のマグネシアを含有さ
せると、本発明の泡状セラミックスを製造する際の焼成
時に異常粒子成長を抑制するのにも有効である。
本発明において、泡状セラミックスを構成するセラミ
ックス膜を均一で緻密なものにするためには、泡立て前
のスリップ(セラミック粉体と溶媒との混合物)中にお
けるセラミック粉体の分散を充分に行う必要がある。こ
のためには、少ない溶媒量で粘度の低いスリップを調製
することが望ましく、セラミック粉体を溶媒とともにポ
ットミル、アトリションミルなどでその一次粒子まで充
分にほぐすことと、分散剤を入れてスリップの粘度を下
げることが重要となる。
分散剤としては、ポリアクリル酸塩、ポリ塩化アルミ
ニウムなどが有効である。ただし、分散剤として一般に
使用されているナトリウム塩はセラミックス中に異種の
金属イオンを持ち込むため不都合であり、異種の金属イ
オンを持ち込むことのないアンモニウム塩が望ましい。
バインダーは泡状の成形体に強度を付与するために添
加する必要がある。すなわち、泡状の成形体には乾燥収
縮時にクラックが入りやすいが、バインダーによってク
ラック発生を防止できる。バインダーとしては一般的に
セラミックスのプレス成形などに用いられる有機バイン
ダーでも差しつかえないが、スリップの粘度を極端に上
昇させることのないスリップキャスティング用バインダ
ーが望ましい。
整泡剤は泡が消失しないように安定させるために用い
られる。整泡剤はいわゆるセッケンでもよいが、金属イ
オンを含まないものが望ましく、例えばステアリン酸ア
ンモニウムなどが適当である。
本発明の泡状セラミックスによれば、セル状の空間が
材料内部で隔離されて独立状態となっており、気体分子
の移動が1つのセル内に限定されるので、優れた断熱効
果を得ることができる。
また、高温で焼結されたセラミックス中に閉じ込めら
れた空間は、その温度において雰囲気と同じ気圧である
ため、常温まで冷却されると減圧状態となる。したがっ
て、泡状セラミックスが使用される温度より高い温度で
焼成すれば、使用温度ではセル内は減圧状態であり、セ
ル内の気体の衝突回数が減少し、断熱効果が向上する。
更に、焼成時の雰囲気を真空にすれば、泡状セラミッ
クスのセル状の空間内を真空にすることができる。以
下、この方法について説明する。すなわち、泡状の成形
体の段階でセラミックス粉体の充填密度は、理論密度の
35〜60%程度であり、成形体は通気性を有する。そし
て、この成形体では膜の一部にバインダー、分散剤、整
泡剤という有機物が充填されている。これを空気中で仮
焼すると、有機物は焼散してなくなるが、セラミックス
はまだ収縮が始まらないので、セラミックス粉体の充填
密度は上記のように35〜60%程度のまま変化がない。こ
れを真空炉に入れ、仮焼体の周囲のガスを排気すること
により、泡内に閉じ込められた気体分子は膜を構成する
セラミックス粉体の間隙を通過して徐々に仮焼体から抜
けていき、最終的には真空となる。この状態で更に昇温
し、例えばアルミナセラミックスでは1400℃程度になる
と、通気性がなくなりセル状の空間は閉空間となる。そ
の後、更に高い温度、例えば1800℃で焼成して室温まで
冷却する。このようにして製造されたセル状の空間が真
空になっている泡状セラミックスでは、断熱効果をより
一層向上することができる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を説明する。
実施例1 平均粒径0.2μmのアルミナ粉100重量部に、ストイキ
オメトリックスピネル1重量部を添加してポットミルに
入れ、更にイオン交換水20重量部、分散剤としてポリア
クリル酸アンモニウム1重量部を加えて24時間混合し
た。
これに整泡剤としてステアリン酸アンモニウム1重量
部とアクリル系バインダー10重量部とを添加し、充分混
合した後、撹拌機で泡立てた。泡が安定した後、乾燥機
で乾燥して成形体を得た。
この成形体を空気中、800℃で2時間焼成し、バイン
ダーなどの有機物を焼散させた。更に、真空中、1650℃
で2時間焼成して泡状のアルミナセラミックスを得た。
この泡状セラミックスでは、泡を構成するセラミック
スの膜厚は平均5μm、セル状空間の平均の大きさは50
μmであった。
得られた泡状セラミックスと、従来のセラミックファ
イバー(アルミナ85%)との断熱性能を比較するために
以下のような実験を行った。すなわち、炉内寸法300mm
×300mm×200mmの電気炉内に、上記泡状セラミックス及
びセラミックファイバーで厚さ50mmの断熱層を形成した
場合について、それぞれ炉内温度を1600℃に保持した時
の必要電力を調べた。その結果、断熱材として泡状セラ
ミックスを用いた場合には必要電力は1kw/hであったの
に対し、断熱材としてセラミックファイバーを用いた場
合には必要電力は3kw/hであり、泡状セラミックスの方
が優れた断熱性能を有していた。
実施例2 成形体の焼成条件を空気中、1700℃で2時間とした以
外は、上記実施例1と全く同様にして泡状セラミックス
を得た。
この泡状セラミックス及び従来のセラミックファイバ
ー(アルミナ85%)をそれぞれ実施例1と同様に電気炉
の断熱材として用い、1650℃で200時間使用したときの
収縮状態を調べた。その結果、泡状セラミックスには収
縮がみられなかったが、セラミックファイバーは収縮し
所々に亀裂が入っていた。
なお、本発明の泡状セラミックスの用途は、上記実施
例のように断熱材に限らず、高温炉用道具材など種々の
用途が考えられる。
〔発明の効果〕
以上詳述したように本発明の泡状セラミックスは優れ
た断熱性を示し、しかも高温で使用しても収縮を起こさ
ず、高温炉用の断熱材などとして用いた場合に極めて有
利である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セラミックス粒子を含有するスラリーを発
    泡および焼結させることにより形成された連続的な緻密
    質多結晶セラミックス膜で構成されており、該セラミッ
    クス膜が常温で減圧状態にある隔離された多数個のセル
    状の空間を取り囲んでいることを特徴とする泡状セラミ
    ックス。
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