JP2558346Y2 - 含浸電極型金属イオン源 - Google Patents

含浸電極型金属イオン源

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JP2558346Y2
JP2558346Y2 JP1991058476U JP5847691U JP2558346Y2 JP 2558346 Y2 JP2558346 Y2 JP 2558346Y2 JP 1991058476 U JP1991058476 U JP 1991058476U JP 5847691 U JP5847691 U JP 5847691U JP 2558346 Y2 JP2558346 Y2 JP 2558346Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、筒状容器内に貯留させ
た低融点の金属を加熱してイオンビームを発生させるよ
うにした含浸電極型金属イオン源の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のイオン源は、従来より集束イオ
ンビーム装置などのイオン源として使用されているが、
従来のものは、内部に低融点の金属を貯留させた筒状の
含浸電極100を、図7に示したように、両側より一対
の導電性のナイフエッジ型の挟持板101,101と1
02,102により上下二段構えで挟持しているため、
各々のナイフエッジ型の挟持板101,101と10
2、102は、それぞれの中央に開口201、301を
形成し、外周にはネジ山202,302を形成した大小
の2つの支持枠体200,300に、中央に開口20
3,303を形成したネジ蓋204,304を螺合させ
ることによって固定されている。そして、これら2つの
支持枠体200,300には通電極となるボルト40
0,500を螺入させ、これらの支持枠体200,30
0は含浸電極100とともに、真空容器(不図示)内に
納められている。
【0003】したがって、このような構造において、通
電極400,500より電流を通じれば、支持枠体20
0,300を通じて、含浸電極100には電流が流れ、
含浸電極100が発熱体となって発熱するので、その内
部に貯留された金属は加熱され、含浸電極100の多孔
質部100bからしみ出し、ニードル100cの先端
と、これに対向する電極間(不図示)に電位差を与え電
界集中を起こしてイオンが放出される。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】ところが、このような
従来の含浸電極型イオン源においては、上下のナイフエ
ッジで筒状の含浸電極を挟持し、通電して発熱させてい
るので、次のような改善すべき問題があった。
【0005】第一に、含浸電極は、上下のナイフエッジ
で挟まれた部分に比べて、下部の方の温度が低くなって
加熱が不均一になるばかりでなく、ナイフエッジ先端の
形状が変化すると、それにより含浸電極との接触抵抗も
変化し温度制御が困難となる。このような温度の不均
一、不安定は放出されるイオンビームに大きく影響し、
極端な場合には、イオンビームが出なくなってしまう。
【0006】第二に、上下のナイフエッジで含浸電極を
支持する2段構成の支持枠を必要とするため、構造も大
型化してしまう。本考案は、このような事情に鑑みてな
されたもので、比較的小電力で含浸電極内の金属の温度
を一様にかつ容易に温度制御でき、しかも構造も小型化
できる含浸電極型のイオン源を提供することを目的とし
ている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に提案される本考案は、一対の導電性保持体に、電気抵
抗材料を介在させ、該電気抵抗材料を面接触させるよう
にして、筒状の含浸電極を挟持し、通電によって加熱さ
せる構造となっている。
【0008】
【作用】本考案によれば、通電極より電流を加えると、
含浸電極の筒状本体は、面接触された電気抵抗材料を通
じて通電され、このとき電気抵抗材料が発熱して含浸電
極の筒状本体を加熱する。このため、筒状本体内に貯留
された金属は一様に加熱されることになり、金属加熱時
の温度制御が容易となって、小さな電力で金属を効率良
く加熱することができる。
【0009】図5は本考案において使用された電気抵抗
材料の抵抗値と含浸電極の温度変化を示し、図6は電気
抵抗材料に供給した電力と含浸電極の温度上昇変化を示
したものである。これらのグラフを見れば明かなよう
に、含浸電極の加熱温度と電気抵抗材料の抵抗値、電気
抵抗材料に供給される電力との関係は、含浸電極内の低
融点の金属が溶融する600℃〜900℃の間ではリニ
アな特性を示している(図5,図6において実線で示
す)ことが分かる。したがって、含浸電極に加える電力
を制御すれば、それに伴って含浸電極内の金属を安定に
加熱上昇させることができ、不安定性に伴う余分な加熱
を行なうこともなく、小さい電力で加熱できる。
【0011】
【実施例】以下に、本考案の一実施例を図1〜図4に基
づいて説明する。本考案の含浸電極型金属イオン源A
は、真空容器(不図示)内に内装された一対の導電性保
持体1,1の先端に、一組の電気抵抗材料2,2を介在
させ、この電気抵抗材料2,2で含浸電極3を挟持させ
た構造となっている。
【0012】ここに、含浸電極3は図4に示したよう
に、タングステンパイプなどで製作された筒状本体31
の先端部に多孔質タングステン32を設け、その上に低
融点の金属33を貯留させており、多孔質タングステン
32の先端にはニードル34を配置させ、筒状本体31
の上にキャップ35を被せた構造となっている。一対の
導電性保持体1,1は、導電性の良い金属板をL字状に
折曲して形成されており、ボルト6,6によって真空容
器の蓋板(不図示)に固定される水平上片部1a,1a
と、下端に電気抵抗材料2,2を介在させて筒状の含浸
電極3を、両側より挟持させる垂直に立ち上がった挟片
部1b,1bとから構成されており、それぞれの上片部
1a,1aは、上記した蓋板にメタライズなどによって
取り付けられた一組のネジ穴部7,7に、ボルト6,6
を螺入させて固着されている。そして、これらのボルト
6,6には、真空容器内の真空度を保持させるためにネ
ジ穴部7,7に残留した空気を抜き出すためのエア抜き
穴6c,6cを形成している。なお、6aはボルト6の
ネジ山で、7aはネジ穴部7のネジ溝を示している。
【0013】また、図例のものでは、一対の導電性保持
体1,1のそれぞれの上片部1a,1aを、上記した蓋
板側に固定させる一組のボルト6,6が通電極を構成し
ており、この通電極6,6を通じて真空容器の外部に配
置された電源(不図示)より電流が供給されるようにな
っており、電気抵抗材料2,2のそれぞれの端面2a,
2aは、含浸電極3を面接触させた状態で保持するよう
になっているため、含浸電極3の外周面に合わせた曲面
に形成されている。また、電気抵抗材料2,2の各々の
形状は、図1に示したように、縦断面が、筒状の含浸電
極3に接触する側が先細るようにされた概ね台形形状と
なっており、電気抵抗材料2、2の各々が、筒状の含浸
電極3に面接触2a,2aするようにしてある。この電
気抵抗材料2、2では、電気抵抗材料2,2の各々の形
状を、筒状の含浸電極3に接触する側を先細った形状に
することで、電気抵抗材料2,2の筒状の含浸電極3に
接触する側を、少ない電力で高温化し易くし、且つ、そ
の縦断面を概ね台形形状にし、含浸電極と電気抵抗材料
との接触を面接触2a,2aするようにさせることで、
含浸電極3を安定した状態で加熱できるようにしてい
る。
【0014】更に、このような一対の導電性保持体1,
1は、垂直に立ち上がった各々の挟片部1b,1bの下
端に電気抵抗材料2,2を介在させ、双方の挟片部1
b,1bの上部にはボルト4a,ナット4bを締合わせ
ることによって電気抵抗材料2,2によって筒状の含浸
電極3を両側より挟み持つような格好で保持させてい
る。このため、導電性保持体1,1の各々の挟片部1
b,1bの下部には凹所1c,1cを設けてあり、この
凹所1c,1cに電気抵抗材料2,2の端部を嵌入させ
るようになっており、一対の導電性保持体1、1の挟片
部1b,1bに形成した孔部1d,1d内には、絶縁素
材で製された円板状碍子5,5を嵌入させ、ワッシャ
8,8を介在させてボルト4aとナット4bによって締
結させて電気抵抗材料2,2を充分な圧接力で保持して
いる。なお、5aは円板状碍子5の挟片部1bへの取付
位置を固定するための係止突片で、この部分を挟片部1
bに形成された位置決孔1dに嵌入させるようになって
いる。
【0015】このような構造の本考案は上記実施例に限
定されるものではなく、例えば電気抵抗材料の支持構造
に用いたボルト、ナットに弛み止め手段を施したり、含
浸電極へ均一な圧接力を与えるためにバネを用いてもよ
い。また、上記実施例では、電気抵抗材料にグラファイ
トを使用したが、これに限定されるものではなく、グラ
ファイトと同様な電気抵抗特性を有する電気抵抗材料を
用いても良いことはいうまでもない。
【0016】
【考案の効果】以上の説明より理解されるように、本考
案によれば、一対の導電性保持体に、グラファイトなど
の電気抵抗材料を介在させ、該電気抵抗材料を面接触さ
せるようにして、筒状の含浸電極を挟持させているの
で、従来の方法に比べて筒状本体は電気抵抗材料の抵抗
値変化に応じて均一に加熱でき、しかも、供給した電力
に対して温度上昇がリニアで安定した変化となるので、
測温計も要せず温度制御が容易であり、省電力化が図れ
る。また、従来のナイフエッジで保持する構造のものと
比べて、2段構成の支持枠体を必要としないので、小型
で軽量化も図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の含浸電極型金属イオン源の要部を示し
た正面の縦断面構造図である。
【図2】含浸電極を挟持させた導電性保持体の底面図で
ある。
【図3】含浸電極を挟持させた導電性保持体の側面図で
ある。
【図4】含浸電極の縦断面図である。
【図5】本考案において発熱体となる電気抵抗材料の抵
抗値と含浸電極の温度変化を示したグラフである。
【図6】本考案において発熱体となる電気抵抗材料に供
給した電力と含浸電極の温度変化を示したグラフであ
る。
【図7】従来のナイフエッジ型の含浸電極型イオン源の
構造説明図である。
【符号の説明】
A・・・本考案の含浸電極型金属イオン源 1・・・導電性保持体 2・・・電気抵抗材料 3・・・含浸電極

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の導電性保持体の各々に電気抵抗材
    料を設け、 前記一対の導電性保持体の各々に設けた電気抵抗材料に
    より、筒状の含浸電極を狭持させ、且つ、前記一対の導
    電性保持体に通電して、前記一対の導電性保持体の各々
    に設けた電気抵抗材料を加熱させることにより、前記筒
    状の含浸電極を加熱する構造とした、含浸電極型金属イ
    オン源において、 前記一対の導電性保持体の各々に設ける電気抵抗材料の
    各々として、前記筒状の含浸電極に接触する側が先細る
    ようにされた、縦断面が、概ね台形形状の電気抵抗材料
    を用い、 前記電気抵抗材料の各々が、前記筒状の含浸電極に面接
    触するようにしたことを特徴とする、含浸電極型金属イ
    オン源。
JP1991058476U 1991-06-28 1991-06-28 含浸電極型金属イオン源 Expired - Lifetime JP2558346Y2 (ja)

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