JP2557658Y2 - シャワー装置における操作パネルの密閉構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、シャワー装置の内部機
構密封技術に係り、特に作動電源として電池を使用した
シャワー装置における操作パネルの密閉構造に関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】複数の固定ノズルとハンドノズル及びカ
ランを持ち、噴出又は吐出する水勢や噴出の形態を変え
ることができる機能を備えたシャワー装置には、各ノズ
ルの配管と連通する電磁弁ソレノイドが多数設けられて
おり、操作パネル部に内蔵した電池によって駆動する中
央制御装置からの信号により、「ＯＮ」，「ＯＦＦ」作
動して開閉又は流量制御を行う構造になっている。そし
て、この種のシャワー装置は、高湿度雰囲気或は湯水を
被る状態で使用されるため、特に電気回路を備えた操作
パネル部を完全に密封することが要求されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】しかし、従来のシャワ
ー装置にあっては、上記電気回路の密封のために電気回
路をポッティングしたり、その表面に防水皮膜を塗布す
る等の方法を採用しており、そのための作業が煩雑で、
極めて作業性が悪いという問題を有するものであった。
本考案は、上記問題に鑑みて創案されたものであり、特
に内蔵する電池を電源として各ノズルの配管と連通する
多数の電磁弁ソレノイドを「ＯＮ」，「ＯＦＦ」駆動し
て開閉又は流量制御を行う構成になるシャワー装置にお
いて、各ノズルの「ＯＮ」，「ＯＦＦ」制御操作を行う
中央制御回路を確実に密封することができるシャワー装
置における操作パネルの密封構造を提供することを目的
とするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案に係るシャワー装置における操作パネルの密
閉構造は、フランジの前後面にわたって周回嵌着した断
面がコ字状になるパッキンを被シール面間に介装し、面
圧方向に取付螺子によって緊締するシール部において、
上記パッキンを横断してシール面に穿設した取付螺子挿
通孔と対応して、上記フランジに対して外周からそれぞ
れ切欠を形成すると共に、該各切欠と嵌合する筒状連結
部を前記パッキンのコ字状断面の前後面を連結するよう
に構成したことを要旨とするものである。

【０００５】

【作用】上記密閉構造は、該部を貫通する各取付螺子
が、パッキンの筒状連結部によってシール部の前面から
後面にわたって囲繞されている。従って、穿孔に伴う該
緊締部シール幅の減少が生じない構造となり、フランジ
の全周にわたって所定のシール作用を維持し、高い密封
性を発揮する。

【０００６】

【実施例】以下、本考案に係るシャワー装置における操
作パネルの密封構造の一実施例を図面に従って説明す
る。

【０００７】図面において、１はシャワー装置の操作パ
ネルコントローラであり、操作パネルインシュレータ２
のフランジ３部と操作パネル裏蓋４のフランジ５間に両
フランジ３，５を周回する裏蓋パッキン６を介装した状
態でケーシング７に取り付けられる。また、８は、操作
パネルインシュレータ２に固設内蔵したコントローラ基
板１５と対応して操作部及び表示部を配置したタッチス
イッチを構成してなるＬＥＤ窓板である。

【０００８】上記裏蓋パッキン６は、断面が略コ字状に
なる合成ゴムによって成形され、操作パネル裏蓋４のフ
ランジ３の表裏面に密着するように嵌着すると共に、操
作パネルインシュレータ２のフランジ３に穿設配置した
複数の取付螺子挿通孔９，９…と対応位置してパッキン
の表裏面を連結する筒状連結部１０，１０…を構成した
ものである。操作パネル裏蓋４のフランジ部５には、該
筒状連結部１０，１０…に相当する位置に切欠１１，１
１…が形成してあり、フランジ５に裏蓋パッキン６を嵌
着した状態では、筒状連結部１０が切欠１１を表裏面を
連結する様に区画した構造になると共に、筒状連結部１
０の貫通孔が操作パネルインシュレータ２の取付螺子挿
通孔９と一致し、該操作パネルインシュレータ２側から
挿通した取付螺子１３をケーシング７の螺子孔に螺合緊
締して操作パネルコントローラ１の組付けを行うと同時
に、裏蓋パッキン６を介して操作パネルインシュレータ
２と操作パネル裏蓋４、また操作パネル裏蓋４とケーシ
ング７間をシールする。

【０００９】尚、図中１４は、フランジ部を被覆するた
めの操作パネル化粧枠である。

【００１０】上記のように構成したシール部は、該シー
ル部を貫通する各取付螺子１３を裏蓋パッキン６の筒状
連結部１０がシール部の前面から後面にわたって囲繞し
た構造になっており、該緊締部シール幅の減少が生じな
いものである。従って、フランジの全周にわたって所定
のシール作用を維持することが可能となり、高い密封性
を維持することができる。

【００１１】

【考案の効果】本考案に係るシャワー装置における操作
パネルの密封構造は、以上のように構成したから、フラ
ンジ間にパッキンを介装し取付螺子によって緊締するシ
ール部において、取付螺子挿通部と対応するパッキンに
筒状連結部を構成して取付螺子挿通構造に伴うパッキン
の切断によるシール幅の減少を解消し、高いシール特性
が得られるという特徴を有するものであり、本考案実施
により得られる効果は極めて大きい。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るシャワー装置における操作パネル
の密封構造の一実施例を示すシール部の分解斜視図であ
る。

【図２】同操作パネルの一部切欠いて内部構造を示す正
面図である。

【図３】図２におけるＩＩＩ−ＩＩＩ線断面図である。

【図４】図３における矢視ＩＶ部拡大断面図である。

【符号の説明】

１ 操作パネルコントローラ ２ 操作パネルインシュレータ ３ フランジ ４ 操作パネル裏蓋 ５ フランジ ６ 裏蓋パッキン ７ ケーシング ９ 取付螺子挿通孔 １０ 筒状連結部 １１ 切欠 １３ 取付螺子

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 森 恭司 福岡県北九州市小倉北区中島２丁目１番 １号 東陶機器株式会社内 (72)考案者 松嶋 晴樹 福岡県北九州市小倉北区中島２丁目１番 １号 東陶機器株式会社内

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 フランジの前後面にわたって周回嵌着し
   た断面がコ字状になるパッキンを被シール面間に介装
   し、面圧方向に取付螺子によって緊締するシール部にお
   いて、 上記パッキンを横断する位置にシール面に穿設した取付
   螺子挿通孔と対応して、上記フランジに対して外周から
   それぞれ切欠を形成すると共に、 該各切欠と嵌合する筒状連結部を前記パッキンのコ字状
   断面の前後面を連結するように構成したことを特徴とす
   るシャワー装置における操作パネルの密閉構造。