JP2556977Y2 - 刷 毛 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、携帯に便利な化粧刷毛
等のケース入りの刷毛に関する。

【０００２】

【従来の技術】化粧刷毛は説明するまでもなく、丸軸状
のつまみの先端に密毛を植立したもので、化粧時頬等に
塗った白粉、フアンデーション、紅等をはくのに用いら
れる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】化粧は外出先でするこ
とも多いので、化粧刷毛もコンパクト等に収納して携帯
される。この場合、コンパクト自体が小形なので化粧刷
毛は一層小形となり、使いにくいばかりでなく思うよう
にはけない。

【０００４】そこで、化粧刷毛として使い易く、または
くのに充分な大きさのキャップ付きの独立品を用いてい
るが、この場合全体が太めの丸筒形となり、かさばるの
で携帯に不便である。

【０００５】本考案は、全体をカード形の薄形に形成
し、ポケットに納めることができる携帯に便利なケース
入りの刷毛を得るにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本考案の刷毛は、狭い間
隔を隔てて前後に対峙する一対の円板枠４，４を有し、
この円板枠４，４間の下半部に上部が角筒状の扁平な部
屋５を形成した薄形のケース１と、扁平な深い角筒状で
あって、両側の側壁に上部を係止部６，６として残して
案内溝７，７を縦に切り欠き、下部を前記部屋５に内嵌
固定してこの部屋５からケース１内上部まで立上がって
いる案内枠２と、この案内枠２に内装される扁平な箱形
基台８から密毛９を植立し、基台８両側から前記案内溝
７，７を通して部屋５両側壁上端に乗り跨がる支軸10,
10を介し、収納状態において外面が円板枠４，４両側周
縁に重合する三日月形のつまみ11, 11を突設してケース
１に収納され、つまみ11, 11により案内枠２を介し上方
限まで引き出したとき密毛９がケース１外に出る薄形の
刷毛体３とで構成している。

【０００７】

【作用】上記において、常時は図１のように薄形の刷毛
体３は同じく薄形のケース１に収納され、外形的にはや
や厚めの丸形のカード状であり、ポケット等に納めて携
帯できる。

【０００８】使用時には、両側のつまみ11, 11を指先で
つまんで刷毛体３を案内枠２を介し上方限まで、即ち支
軸10, 10が案内溝７，７上端の係止部６，６に当接する
まで引き出せばよい。

【０００９】すると、密毛９の大部分が図２のようにケ
ース１外に出るので、この状態で密毛９を使用する。つ
まみ11, 11で刷毛体３を下方に引き戻せば、この刷毛体
３はすっぽりケース１に収納される。

【００１０】

【実施例】以下図面を参照して一実施例を説明するに、
本考案はケース１、刷毛体３を扁平な薄形として全体形
状をカード形とし、ポケット等に納めて携帯できるよう
にした点に特徴を有し、ケース１、案内枠２、刷毛体３
とで構成している。

【００１１】ケース１は、狭い間隔を隔てて前後に対峙
する一対の円板枠４，４を有し、この円板枠４，４間の
下半部に、上部が角筒状の上面開放の扁平な部屋５を形
成した薄形の一部品構造のものである。部屋５の上部角
筒部の左右両側は円板枠４，４周縁よりやや内方に位置
している。

【００１２】案内枠２は、扁平な深い角筒状で、左右両
側壁に上部を係止部６，６として残して下端から上部近
くまで案内溝７，７を縦に切り欠いた形状であり、下部
を前記部屋５に内嵌固定してケース１内に装着され、部
屋５からケース１内上部まで立上がっている。

【００１３】刷毛体３は、前記案内枠２に内装される扁
平な箱形基台８に上方に延びる上縁を弧状に揃えた密毛
９を植立し、基台８の左右両側壁底部外面から前記案内
溝７，７を通して前記部屋５の両側壁上端に乗り跨ぐ支
軸10, 10を突出し、この支軸10, 10端に略中間部を結合
して三日月形のつまみ11, 11を一体に設けた薄形の形状
で、ケース１に上下スライド可能に収納されている。

【００１４】このつまみ11, 11は、対向する内面が垂直
面で外面が弧面であり、この弧面は図１のようにケース
１に収納された状態でケース１の左右両側の周縁に重合
している。このため、つまみ11, 11の下部をケース１の
部屋５の左右両側に外接させている。

【００１５】この実施例で、常時は図１のように薄形の
刷毛体３は同じく薄形のケース１にすっぽり収納され、
全体外形は丁度厚めの丸形のカード形であり、ポケット
等に納められる。

【００１６】使用時には、両側のつまみ11, 11を指先で
つまんで刷毛体３を案内枠２の係止部６，６に当接する
上限位置まで引き出す。この上限位置で密毛９は図２の
ように大部分がケース１外に出るので、この密毛９を用
いればよい。この刷毛体３の出し入れは案内枠２で案内
されるので、安定的である。

【００１７】本考案の刷毛は化粧用を想定しているが、
男性のヒゲ剃りにも適用できる。

【００１８】

【考案の効果】上記した如く本考案では、ケース１を近
接対峙した一対の円板枠４，４を有する薄形に、またこ
のケース１に収納される刷毛体３も扁平な薄形とし、全
体を厚めの丸形のカード形としかさばらない形状とした
ので、ポケットはもとより定期券入れ等にも収納できて
携帯に至極便利である。

【００１９】また刷毛体３は両側のつまみ１１，１１を
指先でつまんでケース１に対し出し入れすればよく、扱
いは簡便で何の面倒もなく、またこの刷毛体３の出し入
れは案内枠２で案内されるので安定的である。更に、基
台８の両側から支軸１０，１０を介して、刷毛体３がケ
ース１に収納された状態で外面が円板枠４，４両側周縁
に重合する三日月形のつまみ１１，１１を突設したか
ら、図１が示すように、携帯時にはつまみ１１，１１が
ケース１内に収納されて邪魔とならず、かつ刷毛体３を
ケース１から引き出すと、図２が示すように、つまみ１
１，１１外面が円板枠４，４両側周縁からずれて、つま
み１１，１１が円板枠４，４と共に握持部となって該握
持部を長く形成でき、よって、携帯時に極めてコンパク
トでありながら、使用の際には握り易くて便利である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案刷毛の一実施例の常時の縦断正面図であ
る。

【図２】同実施例の使用時の縦断正面図である。

【図３】同実施例の分解斜視図である。

【符号の説明】 １ ケース ２ 案内枠 ３ 刷毛体

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 狭い間隔を隔てて前後に対峙する一対の
   円板枠４，４を有し、この円板枠４，４間の下半部に上
   部が角筒状の扁平な部屋５を形成した薄形のケース１
   と、扁平な深い角筒状であって、両側の側壁に上部を係
   止部６，６として残して案内溝７，７を縦に切り欠き、
   下部を前記部屋５に内嵌固定してこの部屋５からケース
   １内上部まで立上がっている案内枠２と、この案内枠２
   に内装される扁平な箱形基台８から密毛９を植立し、基
   台８両側から前記案内溝７，７を通して部屋５両側壁上
   端に乗り跨がる支軸10, 10を介し、収納状態において外
   面が円板枠４，４両側周縁に重合する三日月形のつまみ
   11, 11を突設してケース１に収納され、つまみ11, 11に
   より案内枠２を介し上方限まで引き出したとき密毛９が
   ケース１外に出る薄形の刷毛体３とからなる刷毛。