JP2556934Y2 - 調圧機能付き水撃防止装置 - Google Patents
調圧機能付き水撃防止装置Info
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- JP2556934Y2 JP2556934Y2 JP11218091U JP11218091U JP2556934Y2 JP 2556934 Y2 JP2556934 Y2 JP 2556934Y2 JP 11218091 U JP11218091 U JP 11218091U JP 11218091 U JP11218091 U JP 11218091U JP 2556934 Y2 JP2556934 Y2 JP 2556934Y2
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Description
【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、主として給水、給湯配
管の流末器具近辺に取り付けて流末器具で発生した水撃
を吸収、緩和する水撃防止装置の改良に関する。
管の流末器具近辺に取り付けて流末器具で発生した水撃
を吸収、緩和する水撃防止装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、給水、給湯配管に取り付けること
により流末器具で発生した水撃を吸収、緩和する水撃防
止器として種々のタイプのものが考案されている。例え
ば特開平1−266368号公報、特開平1−2663
85号公報、特開平2−150584号公報、特開平3
−134388号公報には、ハウジング内にピストンを
スプリングで付勢して設け、このピストンの側壁に一端
が一次側通路へ連通し他端が二次側通路へ連通する長短
複数の連通溝をピストン摺動方向に切り、ピストンの往
復に応じて連通する連通溝の数が増減するように構成し
て調圧機能を発揮させると共に、水撃発生時には上記ピ
ストンの移動により水撃を吸収、緩和するものが開示さ
れている。このものではピストン移動により水撃を吸
収、緩和できることは勿論であるが、調圧機構の減圧効
果によって水撃発生時に発生時点での水撃圧力のピーク
値を小さく抑えられるので、水撃防止が効果的に行われ
る。一方、特開平3−168487号公報、特開平3−
168488号公報には、主たる流路にベンチュリ部を
設けると共に、これから分岐する流路中にスプリングで
付勢されたピストンを設置し、このピストンの移動によ
り水撃を吸収、緩和するものが開示されている。
により流末器具で発生した水撃を吸収、緩和する水撃防
止器として種々のタイプのものが考案されている。例え
ば特開平1−266368号公報、特開平1−2663
85号公報、特開平2−150584号公報、特開平3
−134388号公報には、ハウジング内にピストンを
スプリングで付勢して設け、このピストンの側壁に一端
が一次側通路へ連通し他端が二次側通路へ連通する長短
複数の連通溝をピストン摺動方向に切り、ピストンの往
復に応じて連通する連通溝の数が増減するように構成し
て調圧機能を発揮させると共に、水撃発生時には上記ピ
ストンの移動により水撃を吸収、緩和するものが開示さ
れている。このものではピストン移動により水撃を吸
収、緩和できることは勿論であるが、調圧機構の減圧効
果によって水撃発生時に発生時点での水撃圧力のピーク
値を小さく抑えられるので、水撃防止が効果的に行われ
る。一方、特開平3−168487号公報、特開平3−
168488号公報には、主たる流路にベンチュリ部を
設けると共に、これから分岐する流路中にスプリングで
付勢されたピストンを設置し、このピストンの移動によ
り水撃を吸収、緩和するものが開示されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】ところが、上記先行技
術のうち、第1群のものはハウジングにピストン及びス
プリングがそれぞれ独立した部材として別個に組み付け
られているので、水撃防止器の保守、点検時、当該部分
の取り外し作業性がよくない。しかも、スプリングの圧
縮量は線間が密着する状態を限度としてそれ以上は増や
せず、この圧縮量によって水撃吸収能力が支配されるの
で、ハウジングを大型化することなく水撃吸収能力を高
めようとしても限界があった。しかも、調圧機能を発揮
する場合、連通する連通溝の数を増減すべくピストンが
相当量移動するので、元圧(一次側圧力)を受けてピス
トンが圧縮方向へ移動すると、水撃吸収に利用できるピ
ストンストロークがその分目減りして水撃吸収能力が大
幅に低下する。
術のうち、第1群のものはハウジングにピストン及びス
プリングがそれぞれ独立した部材として別個に組み付け
られているので、水撃防止器の保守、点検時、当該部分
の取り外し作業性がよくない。しかも、スプリングの圧
縮量は線間が密着する状態を限度としてそれ以上は増や
せず、この圧縮量によって水撃吸収能力が支配されるの
で、ハウジングを大型化することなく水撃吸収能力を高
めようとしても限界があった。しかも、調圧機能を発揮
する場合、連通する連通溝の数を増減すべくピストンが
相当量移動するので、元圧(一次側圧力)を受けてピス
トンが圧縮方向へ移動すると、水撃吸収に利用できるピ
ストンストロークがその分目減りして水撃吸収能力が大
幅に低下する。
【0004】また、第2群のものは、第1群のものと同
様の課題を有する上、流路がベンチュリ部を有する流路
と水撃防止器を有する流路に分かれているので、構造が
複雑になってコスト的に高くつくと共に保守、点検時の
取扱い性がよくない。
様の課題を有する上、流路がベンチュリ部を有する流路
と水撃防止器を有する流路に分かれているので、構造が
複雑になってコスト的に高くつくと共に保守、点検時の
取扱い性がよくない。
【0005】本考案はこのような点に着目してなされた
ものであり、封入気体の圧力により機能する水撃防止器
を採用し且つその可動部分を利用して小さいストローク
で流路開閉を行うことにより、二次圧力の調圧機能をも
たせつつハウジングを大型化することなく水撃吸収能力
を高め、さらに全体として水撃防止器の脱着性、全体構
造の簡単化を図ることを目的としている。
ものであり、封入気体の圧力により機能する水撃防止器
を採用し且つその可動部分を利用して小さいストローク
で流路開閉を行うことにより、二次圧力の調圧機能をも
たせつつハウジングを大型化することなく水撃吸収能力
を高め、さらに全体として水撃防止器の脱着性、全体構
造の簡単化を図ることを目的としている。
【0006】ところで、このような水撃防止器に逆流防
止用の逆止弁を併設する場合、水撃防止器の二次側、つ
まり流末器具側に逆止弁を設けると、逆止弁が閉じるこ
とによって逆止弁の二次側に水撃によって高くなった圧
力が封入されてしまう。しかも、水撃以外でも凍結や熱
伝導等に起因して二次側に封入された水などが膨張し、
異常昇圧が発生すると、逆止弁等が損傷する。また、逆
に水撃防止器の一次側に逆止弁を設けると、水撃により
逆止弁が急閉し、これによって発生した二次的な配管内
の水撃を吸収できない。また、逆止弁の寿命を可及的に
延ばしたいという要請もある。
止用の逆止弁を併設する場合、水撃防止器の二次側、つ
まり流末器具側に逆止弁を設けると、逆止弁が閉じるこ
とによって逆止弁の二次側に水撃によって高くなった圧
力が封入されてしまう。しかも、水撃以外でも凍結や熱
伝導等に起因して二次側に封入された水などが膨張し、
異常昇圧が発生すると、逆止弁等が損傷する。また、逆
に水撃防止器の一次側に逆止弁を設けると、水撃により
逆止弁が急閉し、これによって発生した二次的な配管内
の水撃を吸収できない。また、逆止弁の寿命を可及的に
延ばしたいという要請もある。
【0007】そこで、本考案では、さらに上記可動部分
に逆止弁を設けて、圧力封入や二次的な水撃発生などの
弊害なく逆流を防止し、また逆止弁の寿命を延ばすこと
も目的としている。
に逆止弁を設けて、圧力封入や二次的な水撃発生などの
弊害なく逆流を防止し、また逆止弁の寿命を延ばすこと
も目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、請求項1の調圧機能付き水撃防止装置は、有底筒形
の圧力容器及びこの圧力容器に摺動自在に嵌挿されたピ
ストンを有して所定圧力の気体を密封した水撃防止器
と、上記水撃防止器にピストン側から外嵌し且つ上記圧
力容器の側壁に臨む一次側通路及び上記ピストン受圧面
に臨む二次側通路を有するハウジングとを備える。そし
て、上記圧力容器の側壁に上記一次側通路から二次側通
路へ連通する制御口を設ける。また、上記ピストンに、
一端が上記制御口に関連してピストン側壁に開口部をも
って開口し且つ他端が上記ピストン受圧面に別の開口部
をもって開口する移動通路を設ける構成としている。
め、請求項1の調圧機能付き水撃防止装置は、有底筒形
の圧力容器及びこの圧力容器に摺動自在に嵌挿されたピ
ストンを有して所定圧力の気体を密封した水撃防止器
と、上記水撃防止器にピストン側から外嵌し且つ上記圧
力容器の側壁に臨む一次側通路及び上記ピストン受圧面
に臨む二次側通路を有するハウジングとを備える。そし
て、上記圧力容器の側壁に上記一次側通路から二次側通
路へ連通する制御口を設ける。また、上記ピストンに、
一端が上記制御口に関連してピストン側壁に開口部をも
って開口し且つ他端が上記ピストン受圧面に別の開口部
をもって開口する移動通路を設ける構成としている。
【0009】また、請求項2の調圧機能付き水撃防止装
置は、請求項1において、移動通路に、一次側から二次
側への流れを許容し且つその逆の流れを阻止する逆止弁
を設ける構成としている。
置は、請求項1において、移動通路に、一次側から二次
側への流れを許容し且つその逆の流れを阻止する逆止弁
を設ける構成としている。
【0010】
【作用】上記請求項1の水撃防止器の使用にあたって
は、一次側通路を流体供給側に、二次側通路を流末器具
にそれぞれ接続する。そして、流末器具を開くと、流体
が一次側通路から制御口、ピストン移動通路を介して二
次側通路へ流れ、流末器具へ供給される。
は、一次側通路を流体供給側に、二次側通路を流末器具
にそれぞれ接続する。そして、流末器具を開くと、流体
が一次側通路から制御口、ピストン移動通路を介して二
次側通路へ流れ、流末器具へ供給される。
【0011】その場合、二次側圧力が水撃防止器の密封
圧力よりも高いと、この差圧によってピストンが圧縮方
向へ移動して移動通路のピストン側壁側開口部の開度が
減る一方、二次側圧力が水撃防止器の密封圧力よりも低
いと、この差圧によってピストンが膨張方向へ移動して
移動通路のピストン側壁側開口部の開度が増す。この開
度調整によって二次側圧力がほぼ上記密封圧力程度に調
圧される。この減圧効果によって水撃発生時に発生時点
での水撃圧力のピーク値が小さく抑えられ、水撃防止が
効果的に行われる。この間、元圧の如何にかかわらずピ
ストンはほぼ制御口の直径に相当する程度の小さいスト
ロークで流路開閉を行うに過ぎない。
圧力よりも高いと、この差圧によってピストンが圧縮方
向へ移動して移動通路のピストン側壁側開口部の開度が
減る一方、二次側圧力が水撃防止器の密封圧力よりも低
いと、この差圧によってピストンが膨張方向へ移動して
移動通路のピストン側壁側開口部の開度が増す。この開
度調整によって二次側圧力がほぼ上記密封圧力程度に調
圧される。この減圧効果によって水撃発生時に発生時点
での水撃圧力のピーク値が小さく抑えられ、水撃防止が
効果的に行われる。この間、元圧の如何にかかわらずピ
ストンはほぼ制御口の直径に相当する程度の小さいスト
ロークで流路開閉を行うに過ぎない。
【0012】そして、流末器具で水撃が発生すると、水
撃が二次側通路を介してピストンの受圧面に作用し、ピ
ストンが気体を圧縮することにより水撃のエネルギが吸
収、緩和される。その場合、調圧時のピストンストロー
クが小さいので、気体圧力が殆ど初期封入圧に維持され
ており、体積の目減りが少ない。従ってコンパクトなハ
ウジングでもって高い水撃吸収能力が得られる。しか
も、ピストンは通常、調圧機能を発揮するために移動し
ていてパッキンが圧力容器の内壁に良くなじんでいるの
で、水撃を受けたときに応答性良く移動し、タイムラグ
が少ない。
撃が二次側通路を介してピストンの受圧面に作用し、ピ
ストンが気体を圧縮することにより水撃のエネルギが吸
収、緩和される。その場合、調圧時のピストンストロー
クが小さいので、気体圧力が殆ど初期封入圧に維持され
ており、体積の目減りが少ない。従ってコンパクトなハ
ウジングでもって高い水撃吸収能力が得られる。しか
も、ピストンは通常、調圧機能を発揮するために移動し
ていてパッキンが圧力容器の内壁に良くなじんでいるの
で、水撃を受けたときに応答性良く移動し、タイムラグ
が少ない。
【0013】また、水撃防止器が圧力容器及びピストン
等を一式にしてハウジングに嵌入されているので、これ
らがカートリッジとして一挙に脱着されることになる。
しかも、全体構造が簡単である。
等を一式にしてハウジングに嵌入されているので、これ
らがカートリッジとして一挙に脱着されることになる。
しかも、全体構造が簡単である。
【0014】さらに、請求項2の水撃防止器は、逆止弁
がピストンに設けられているので、逆止弁自体で水撃を
起こすこともないし、逆止弁が閉じた後でも水撃がピス
トン受圧面に作用してピストンが移動し、水撃吸収が有
効に行われる。しかも、凍結や熱伝導等に起因して起き
る二次側の異常昇圧がピストン移動により緩和される。
また、制御口により流量が低下して逆止弁前後の圧力差
が小さくなると共に、逆止弁付近の流速が低下する。
がピストンに設けられているので、逆止弁自体で水撃を
起こすこともないし、逆止弁が閉じた後でも水撃がピス
トン受圧面に作用してピストンが移動し、水撃吸収が有
効に行われる。しかも、凍結や熱伝導等に起因して起き
る二次側の異常昇圧がピストン移動により緩和される。
また、制御口により流量が低下して逆止弁前後の圧力差
が小さくなると共に、逆止弁付近の流速が低下する。
【0015】
【実施例】以下、本考案の実施例を説明する。図1は実
施例に係る調圧機能付き水撃防止装置Aを示す。同図に
おいて、10は水撃防止器であって、円筒形の筒部材1
1aの一端側に蓋部材11bが気密的にロー付けされて
なる有底筒形の圧力容器11と、この圧力容器11に摺
動自在に嵌挿されたピストン12とを有し、内部に所定
圧力Pvの気体を密封している。そして、上記蓋部材1
1bの終端外壁が雄ネジ加工されている。また、20は
上記水撃防止器10にピストン側から外嵌したS次形の
ハウジングであって、その開口内壁に形成された雌ネジ
部に上記水撃防止器10の蓋部材11bの雄ネジ部が螺
合している。このハウジング20の一端には水撃防止器
10の半径方向に延びるボス23が一体形成され、この
ボス23に上記圧力容器11の側壁に臨む一次側通路2
1が貫通して設けられている。また、上記ハウジング2
0の他端は上記ボス23と逆側に折れており、内部に上
記ピストン受圧面12aに臨む二次側通路22が貫通し
て設けられ、その先端に継手24が接続されている。
施例に係る調圧機能付き水撃防止装置Aを示す。同図に
おいて、10は水撃防止器であって、円筒形の筒部材1
1aの一端側に蓋部材11bが気密的にロー付けされて
なる有底筒形の圧力容器11と、この圧力容器11に摺
動自在に嵌挿されたピストン12とを有し、内部に所定
圧力Pvの気体を密封している。そして、上記蓋部材1
1bの終端外壁が雄ネジ加工されている。また、20は
上記水撃防止器10にピストン側から外嵌したS次形の
ハウジングであって、その開口内壁に形成された雌ネジ
部に上記水撃防止器10の蓋部材11bの雄ネジ部が螺
合している。このハウジング20の一端には水撃防止器
10の半径方向に延びるボス23が一体形成され、この
ボス23に上記圧力容器11の側壁に臨む一次側通路2
1が貫通して設けられている。また、上記ハウジング2
0の他端は上記ボス23と逆側に折れており、内部に上
記ピストン受圧面12aに臨む二次側通路22が貫通し
て設けられ、その先端に継手24が接続されている。
【0016】そして、上記圧力容器11の側壁に上記一
次側通路21から二次側通路22へ連通する制御口31
が設けられている。また、上記ピストン12に、一端が
上記制御口31に関連してピストン側壁において周囲4
箇所に開口部41をもって開口し且つ他端が上記ピスト
ン受圧面12aに開口する移動通路40が設けられてい
る。ここでは開口部41を4箇所に設けたが、開口箇所
数は1箇所であってもよいし、その数は任意である。さ
らに、上記移動通路40に一次側から二次側への流れを
許容し且つその逆の流れを阻止する逆止弁50が設けら
れている。この逆止弁50は、ハウジング51と、案内
筒52と、これに挿通された弁体53と、これら両部材
に嵌挿された内部スプリング54とからなる。
次側通路21から二次側通路22へ連通する制御口31
が設けられている。また、上記ピストン12に、一端が
上記制御口31に関連してピストン側壁において周囲4
箇所に開口部41をもって開口し且つ他端が上記ピスト
ン受圧面12aに開口する移動通路40が設けられてい
る。ここでは開口部41を4箇所に設けたが、開口箇所
数は1箇所であってもよいし、その数は任意である。さ
らに、上記移動通路40に一次側から二次側への流れを
許容し且つその逆の流れを阻止する逆止弁50が設けら
れている。この逆止弁50は、ハウジング51と、案内
筒52と、これに挿通された弁体53と、これら両部材
に嵌挿された内部スプリング54とからなる。
【0017】次に、上記水撃防止装置Aの使用にあたっ
ては、例えば上記ボス23を壁に埋設された給水管に接
続し、継手24を混合栓に接続する。そして、混合栓を
開くと、水が一次側通路21から制御口31、ピストン
移動通路40、及び逆止弁50を介して二次側通路22
へ流れ、混合栓へ供給される。
ては、例えば上記ボス23を壁に埋設された給水管に接
続し、継手24を混合栓に接続する。そして、混合栓を
開くと、水が一次側通路21から制御口31、ピストン
移動通路40、及び逆止弁50を介して二次側通路22
へ流れ、混合栓へ供給される。
【0018】その場合、二次側圧力P2が水撃防止器1
0の密封圧力Pvよりも高いと、この差圧(P2−P
v)によってピストン12が圧縮方向へ移動し、移動通
路40のピストン側壁側開口部41の開度が減る一方、
二次側圧力P2が水撃防止器の密封圧力Pvよりも低い
と、この差圧(Pv−P2)によってピストンが膨張方
向へ移動し、移動通路40のピストン側壁側開口部41
の開度が増す。この開度調整によって二次側圧力P2が
ほぼ上記密封圧力Pvに調圧される。すなわち、一次側
圧力をP1としたときに、(P1>P2=Pv)の関係
が維持される。この減圧効果によって水撃発生時に発生
時点での水撃圧力のピーク値が小さく抑えられ、水撃防
止が効果的に行われる。この間、元圧の如何にかかわら
ずピストン12はほぼ制御口31の直径に相当する程度
の小さいストロークで流路開閉を行うに過ぎない。
0の密封圧力Pvよりも高いと、この差圧(P2−P
v)によってピストン12が圧縮方向へ移動し、移動通
路40のピストン側壁側開口部41の開度が減る一方、
二次側圧力P2が水撃防止器の密封圧力Pvよりも低い
と、この差圧(Pv−P2)によってピストンが膨張方
向へ移動し、移動通路40のピストン側壁側開口部41
の開度が増す。この開度調整によって二次側圧力P2が
ほぼ上記密封圧力Pvに調圧される。すなわち、一次側
圧力をP1としたときに、(P1>P2=Pv)の関係
が維持される。この減圧効果によって水撃発生時に発生
時点での水撃圧力のピーク値が小さく抑えられ、水撃防
止が効果的に行われる。この間、元圧の如何にかかわら
ずピストン12はほぼ制御口31の直径に相当する程度
の小さいストロークで流路開閉を行うに過ぎない。
【0019】そして、混合栓で水撃が発生すると、水撃
が二次側通路22を介してピストン12の受圧面12a
に作用し、ピストン12が気体を圧縮することにより水
撃のエネルギが吸収、緩和される。その場合、調圧時の
ピストンストロークが制御口31の直径程度と小さいの
で、気体圧力が殆ど初期封入圧に維持されており、体積
の目減りが少ない。従ってコンパクトなハウジング20
でもって高い水撃吸収能力を得ることができる。しか
も、ピストン12は通常、調圧機能を発揮するために移
動していてパッキンが圧力容器11の内壁に良くなじん
でいるので、水撃を受けたときに応答性良く移動し、タ
イムラグが少ない。この効果は比較的単純な形状の流路
内にピストン12が位置していることによって一層助長
される。
が二次側通路22を介してピストン12の受圧面12a
に作用し、ピストン12が気体を圧縮することにより水
撃のエネルギが吸収、緩和される。その場合、調圧時の
ピストンストロークが制御口31の直径程度と小さいの
で、気体圧力が殆ど初期封入圧に維持されており、体積
の目減りが少ない。従ってコンパクトなハウジング20
でもって高い水撃吸収能力を得ることができる。しか
も、ピストン12は通常、調圧機能を発揮するために移
動していてパッキンが圧力容器11の内壁に良くなじん
でいるので、水撃を受けたときに応答性良く移動し、タ
イムラグが少ない。この効果は比較的単純な形状の流路
内にピストン12が位置していることによって一層助長
される。
【0020】また、水撃防止器10が圧力容器11及び
ピストン12を一式にしてハウジング20に嵌入されて
いるので、これらがカートリッジとして一挙に脱着され
ることになり、保守、点検時の取扱い性が良い。しか
も、全体構造が簡単であるので、コストを低減できる。
ピストン12を一式にしてハウジング20に嵌入されて
いるので、これらがカートリッジとして一挙に脱着され
ることになり、保守、点検時の取扱い性が良い。しか
も、全体構造が簡単であるので、コストを低減できる。
【0021】さらに、逆止弁50がピストン12に設け
られているので、逆止弁自体で水撃を起こすこともない
し、逆止弁50が閉じた後でも水撃がピストン受圧面1
2aに作用してピストン12が移動し、水撃吸収が有効
に行われる。しかも、凍結や熱伝導等に起因して起きる
二次側の異常昇圧がピストン移動により緩和される。ま
た、制御口31により流量が低下して逆止弁前後の圧力
差が小さくなると共に、逆止弁付近の流速が低下して、
逆止弁50の磨耗が抑制されてその寿命が延びる。
られているので、逆止弁自体で水撃を起こすこともない
し、逆止弁50が閉じた後でも水撃がピストン受圧面1
2aに作用してピストン12が移動し、水撃吸収が有効
に行われる。しかも、凍結や熱伝導等に起因して起きる
二次側の異常昇圧がピストン移動により緩和される。ま
た、制御口31により流量が低下して逆止弁前後の圧力
差が小さくなると共に、逆止弁付近の流速が低下して、
逆止弁50の磨耗が抑制されてその寿命が延びる。
【0022】
【考案の効果】以上説明したように、請求項1の調圧機
能付き水撃防止装置は、封入気体の圧力により機能する
水撃防止器をハウジングに嵌入し、水撃防止器のピスト
ンにより二次側圧力を調整したので、二次圧力調圧機能
及び水撃吸収機能を良好に発揮できると共に、元圧の如
何にかかわらず調圧に要するピストンストロークを小さ
くしてコンパクトなハウジングでもって高い水撃吸収能
力を得ることができ、また水撃吸収の応答性を高めてタ
イムラグを少なくでき、さらに水撃防止器をカートリッ
ジとして扱えて脱着性を向上でき、装置の全体構造を簡
単にしてコスト低減及び保守、点検時の取扱い性向上を
図ることができる。
能付き水撃防止装置は、封入気体の圧力により機能する
水撃防止器をハウジングに嵌入し、水撃防止器のピスト
ンにより二次側圧力を調整したので、二次圧力調圧機能
及び水撃吸収機能を良好に発揮できると共に、元圧の如
何にかかわらず調圧に要するピストンストロークを小さ
くしてコンパクトなハウジングでもって高い水撃吸収能
力を得ることができ、また水撃吸収の応答性を高めてタ
イムラグを少なくでき、さらに水撃防止器をカートリッ
ジとして扱えて脱着性を向上でき、装置の全体構造を簡
単にしてコスト低減及び保守、点検時の取扱い性向上を
図ることができる。
【0023】また、請求項2の調圧機能付き水撃防止装
置は、上記構成に加えてピストンに逆止弁を設けたの
で、圧力封入や二次的な水撃発生などの弊害なく逆流を
防止し、また二次側圧力の異常昇圧を防止して逆止弁等
を保護できると共に、逆止弁の寿命を延ばすことができ
る。
置は、上記構成に加えてピストンに逆止弁を設けたの
で、圧力封入や二次的な水撃発生などの弊害なく逆流を
防止し、また二次側圧力の異常昇圧を防止して逆止弁等
を保護できると共に、逆止弁の寿命を延ばすことができ
る。
【図1】実施例の縦断側面図である。
10 水撃防止器 11 圧力容器 12 ピストン 12a 受圧面 20 ハウジング 21 一次側通路 22 二次側通路 31 制御口 40 移動通路 41 開口部 50 逆止弁
Claims (2)
- 【請求項1】有底筒形の圧力容器及びこの圧力容器に摺
動自在に嵌挿されたピストンを有して所定圧力の気体を
密封した水撃防止器と、上記水撃防止器にピストン側か
ら外嵌し且つ上記圧力容器の側壁に臨む一次側通路及び
上記ピストン受圧面に臨む二次側通路を有するハウジン
グとを備え、上記圧力容器の側壁に上記一次側通路から
二次側通路へ連通する制御口を設けると共に、上記ピス
トンに、一端が上記制御口に関連してピストン側壁に開
口し且つ他端が上記ピストン受圧面に開口する移動通路
を設けたことを特徴とする調圧機能付き水撃防止装置。 - 【請求項2】移動通路に、一次側から二次側への流れを
許容し且つその逆の流れを阻止する逆止弁が設けられて
いる請求項1記載の調圧機能付き水撃防止装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11218091U JP2556934Y2 (ja) | 1991-12-24 | 1991-12-24 | 調圧機能付き水撃防止装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11218091U JP2556934Y2 (ja) | 1991-12-24 | 1991-12-24 | 調圧機能付き水撃防止装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0612895U JPH0612895U (ja) | 1994-02-18 |
JP2556934Y2 true JP2556934Y2 (ja) | 1997-12-08 |
Family
ID=14580258
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11218091U Expired - Fee Related JP2556934Y2 (ja) | 1991-12-24 | 1991-12-24 | 調圧機能付き水撃防止装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2556934Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR200476170Y1 (ko) * | 2012-10-19 | 2015-02-04 | 주식회사 원대티지케이 | 수격 방지기 |
-
1991
- 1991-12-24 JP JP11218091U patent/JP2556934Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0612895U (ja) | 1994-02-18 |
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Legal Events
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